JPH0698170A - 撮像装置 - Google Patents

撮像装置

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JPH0698170A
JPH0698170A JP5046751A JP4675193A JPH0698170A JP H0698170 A JPH0698170 A JP H0698170A JP 5046751 A JP5046751 A JP 5046751A JP 4675193 A JP4675193 A JP 4675193A JP H0698170 A JPH0698170 A JP H0698170A
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永昭 大山
Yasuhiro Komiya
康宏 小宮
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    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N23/00Cameras or camera modules comprising electronic image sensors; Control thereof
    • H04N23/80Camera processing pipelines; Components thereof
    • H04N23/81Camera processing pipelines; Components thereof for suppressing or minimising disturbance in the image signal generation

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  • Color Television Image Signal Generators (AREA)
  • Facsimile Image Signal Circuits (AREA)
  • Image Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、連続系と離散系とを扱った場合に
おいても、光学系の影響を受けず原画像を正確に復元す
ることができる撮像装置を提供することを目的とする。 【構成】 感度関数測定手段は、光源1からの光を撮像
するCMD10が撮影レンズ4及び液晶レンズ5を介し
て配置され、そのCMD10には順にプリアンプ12、
A/D変換器13、減算器14、感度関数メモリ16、
圧縮器17及びR用,G用,B用感度関数メモリが19
r,19g,19bが切り替え回路18を介して接続さ
れている。また、感度関数測定手段により求めた感度関
数を利用し原画像を復元する画像復元手段は、復元画像
を算出する算出器28が、CMD10によって撮像した
画像信号を記憶するフレームメモリ23と、上記各感度
関数メモリ19r,19g,19bに記憶された感度関
数の計算をする各算出器26,27に接続され、さらに
表示装置へと接続されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は原画像を撮像して復元す
る電子スチルカメラ等の撮像装置に係り、特に劣化した
画像データを正確に復元する画像復元手段を備えた撮像
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、光学系を用いた電子スチ
ルカメラ等のイメージングシステムにおいては、図3の
ように原画像f(r) (rは位置を表す)は光学系Lを介
して観察画像g(r) として図示しない撮像素子上に結像
される。
【0003】ここで原画像f(r) のフーリエスペクトル
をF(ω)、観察画像g(r) のフーリエスペクトルをG
(ω)とすれば、 G(ω)=H(ω)×F(ω) …(1) (ここで、ω:空間周波数)と表せる。
【0004】この(1)式で、H(ω)は 光学伝達関
数(OTF:Optical Transfer Fu
nction)とよばれるもので、イメージングシステ
ムの結像特性を表すものとして用いられる。
【0005】また、H(ω)を逆フーリエ変換したもの
は点像分布関数(PSF:Point Spread
Function)と呼ばれる。
【0006】さて、観察画像g(r) が原画像f(r) と比
較して全く同一となるためには、すべてのωに対してH
(ω)=1となる必要がある。
【0007】しかしながら、実際の光学系は一般にH
(ω)<1となり、画像に劣化が生じる。
【0008】そこで、観察画像から原画像を復元する方
法としてインバースフィルタ(Inverse Fil
ter)による手法が知られている。
【0009】このInverse Filterについ
ては、例えば文献としてPrentice−Hall
International Editions発行の
『Fundamentals of Digital
Image Processing』,ANIL K.
JAIN著P275〜P277に詳しく説明されてい
る。
【0010】そこで、この文献によれば復元フィルタと
して、 H- (ω)=1/H(ω) …(2) が示されている。
【0011】ただし、このフィルタはH(ω)の逆数で
表されるため、H(ω)=0の時はH- (ω)は発散し
てしまう。そこで、 H- (ω)=1/H(ω) (但し、H(ω)≠0のと
き) …(3) H- (ω)= 0 (但し、H(ω)=0のと
き) …(3′) が定義されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上述した(2),
(3)及び(3′)式で示される復元フィルタは、画像
のどの位置おいてもその点に対する光学系の像の強度分
布等、いわゆるPSFが等しい(space−inva
riant)という条件が必要であった。
【0013】しかしながら、実際の光学系では種々の収
差や焦点はずれ等の影響により、PSFは画像の位置に
よって変化(space−variant)するため、
(2),(3)式で示される復元フィルタでは原画像を
正しく復元することができなかった。
【0014】また、そのような場合、画像位置に応じて
異なるPSFを正確に測定してから、(2),(3)式
で示される復元フィルタを利用することも考えられる
が、PSFの測定にはまずそのサンプリングから問題と
なる。
【0015】つまり、PSFは観察画像面においてその
像が連続と定義されるにもかかわらず、撮像素子等にお
いてはその画素ごとに分離され、像を離散的にサンプリ
ングすることとなってしまい、PSFの正確な測定が不
可能となる。
【0016】そのため、従来の復元フィルタでは原画像
の正確な復元が本質的に不可能となってしまう。
【0017】本発明は以上のような点に鑑みてなされた
ものであり、連続系と離散系とを扱った場合において
も、光学系の影響を受けず原画像を正確に復元すること
ができる撮像装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の撮像装置は、撮
影光学系と、前記撮影光学系を介して入射される物体像
を撮像するための撮像素子と、前記撮像素子の各点にお
ける物体空間内の光感度を表す感度関数データを予め記
憶した感度関数記憶手段と、前記感度関数記憶手段に記
憶された感度関数データを用いて前記撮像素子により撮
像された画像データを復元する画像復元手段とを有する
ものである。
【0019】
【作用】感度関数記憶手段は、例えば予め撮影光学系を
介して入射される物体像を撮像素子によって撮像するこ
とにより測定された、感度関数データを記憶する。そし
て、画像復元手段は撮影光学系を介して撮像素子により
撮像した画像データと前記感度関数記憶手段によって求
めた感度関数データを利用することにより、復元画像デ
ータを求める。
【0020】
【実施例】先ず、本発明の実施例の説明に先立ち、本発
明の原理となる感度関数を用いた原画像の復元方法を説
明する。
【0021】今、図3(a)に示すような連続画像であ
る原画像f(r) を光学系Lにより結像し、その結像面に
おかれた撮像素子(図示せず)において離散画像である
観察画像g(r) を撮像する場合の、感度関数記憶手段及
びその感度関数によって復元する画像復元手段について
考える。
【0022】ここで、撮像素子で撮像する場合は、図3
(b)に示すように、この観察画像g(r) は離散画像と
考えられ次式のようにモデル化できる。
【0023】 gi =∫f(r) ×hi(r) dr …(4) この(4)式で、hi(r)は観察画像g(r) のi番目の画
素に寄与する感度分布を表す関数であり、全画素をまと
めて表現すると g(r) =H{f(r) } …(5) となるこの(5)式で、H{ }は連続画像から離散画
像への変換オペレータとして考えられ、感度関数と呼称
する。
【0024】さて連続関数としての原画像f(r) は連続
系で定義されているため、観察画像の範囲内に無限個の
点をもつことになり、物体空間での基底ベクトルを無限
個と考えることとなる。
【0025】そのため、感度関数Hの列が無限個とな
り、感度関数自体を定義することができなくなる。
【0026】そこで、Hの転置行列HT を離散系から連
続系への変換オペレータとして定義し、HHT について
考える。即ち、いま撮像素子の画素数を例えばmとすれ
ば、HHT はm×m行列となり逆行列を考えることが可
能となる。そして、復元画像fe(r)は次式により求めら
れる。
【0027】 fe(r)=Hs T (HHT + g(r) …(6) この(6)式で、+はシュドーインバース(pseud
o inverse)いわゆる疑似逆行列を表す。
【0028】また、HHT の各要素をaijとすれば、 aij=∫hi(r)×hj(r) dr …(7) として与えられる。
【0029】この(HHT + の算出には種々の方法が
考えられ、例えばSVD解析により(HHT + を算出
できる。
【0030】このSVDとはシンギュラーバリューデコ
ンポジション(SingularValue Deco
mposition)の略で、画像のデータ圧縮や線形
システムの特性解析等に利用されており、前述の文献の
P176〜P180に説明されている。
【0031】また、ノイズがある場合は(6)式におい
てHHT の代わりにHHT +cI(cは定数、Iは単位
行列)を用いればよい。
【0032】さらに、(6)式において原画像の位置r
は任意であることから、撮像素子の画素数mにかかわら
ず原画像のどんな位置の画像信号をも求めることができ
ることを意味する。
【0033】つまり、任意の領域を画素数mに対応して
撮像することができるため、補間演算を行うことなしに
電子ズームが可能となる。
【0034】ここで(6)式のHs T は復元画像を表示
するための変換と考えることができ、サフィックスsは
表示画素数を表し、Hs T はs×m行列で表される。
【0035】このように、本発明では計算においてPS
Fを測定する代わりに、感度関数測定手段により感度関
数Hを測定することにより、離散画像と定義した観察画
像が、(6)式を利用した画像復元手段によって、原画
像と同様の連続である原画像を連続画像として復元され
る。
【0036】ここで、上記感度関数測定手段について、
その構成を示す図1を用いて説明する。なお、実際には
2次元画像を扱うが、説明を簡略化するため画像の表記
は1次元で表すこととする。
【0037】すなわち、図1において、点光源からの光
が視野絞り3及び撮影レンズ4を介してCMD10に撮
像されるよう照明光源1が配置される。
【0038】この照明光源1は、撮影レンズ4の光軸と
垂直な面内を移動するXYステージ2に固定されてい
る。
【0039】そして、撮影レンズ4を通過した光の光路
を変化させるため、撮影レンズ4に縦列して液晶レンズ
5が配置される。
【0040】ここで、視野絞り3、液晶レンズ5はそれ
ぞれを制御する絞りドライバ6及び液晶レンズドライバ
7を駆動させる画角設定回路21に接続される。
【0041】液晶レンズ5を通過した光は、色フィルタ
ドライバ9に接続された回転フィルタ8を介して、撮像
素子としての電荷変調素子(以下、CMDと記す)10
に結像される。
【0042】このCMD10には前置増幅器(プリアン
プ)12及びアナログ/デジタル(A/D)変換器13
が接続される。
【0043】さらに、前記CMD10の固定パターンノ
イズが予め記憶されているメモリ(以下FPNメモリと
記す)15及び前記A/D変換器13とが減算器14の
二つの入力端にそれぞれ接続される。
【0044】また、減算器14の出力端には撮像したデ
ータを記憶するためのメモリ16(特に感度関数を記憶
することとなるため、以下感度関数メモリと記す)が接
続される。
【0045】ここで、感度関数Hは列数が本来無限とな
ってしまうが、実際にはこの様な測定は不可能であるた
め、有限個(n個)とし、このメモリには図4に示すよ
うに感度関数をm×n行列の形で記憶する。
【0046】つまり、各行は対応する画素iの感度分布
hi(r)が記憶される。
【0047】そして、感度関数メモリ16の出力端にデ
ータ圧縮器17を介して、RGB3原色のためのレッド
(R)用感度関数メモリ19r,グリーン(G)用感度
関数メモリ19g、ブルー(B)用感度関数メモリ19
bの各メモリへの切り替えを行う切り替え回路18が接
続されている。
【0048】また、R用感度関数メモリ19r、G用感
度関数メモリ19g、B用感度関数メモリ19bには、
それぞれアドレス制御器20が接続されている。
【0049】さらに、前記XYステージ2、画角設定回
路回路21、回転色フィルタ8を制御するための色フィ
ルタドライバ9、CMD10の駆動を制御するためのC
MDドライバ11、FPNメモリ15、切り替え回路1
8、及びアドレス制御器20はそれぞれコントローラ2
2に接続されている。
【0050】次に上記構成に基づく感度関数Hの測定に
ついて説明する。
【0051】まず、測定はRGBの各色画像別々に各画
角ごとに行う。
【0052】この場合、上述したように感度関数Hは連
続系から離散系への変換オペレータであり、その列数は
本来無限個となってしまうが、実際にはこのような測定
は不可能であるため、n個として測定を行い、必要な位
置については後述するように補間演算により算出するこ
ととする。
【0053】ここで感度関数Hには、図4に示すように
行方向に各観察画像位置での感度分布が、また列方向に
各観察画像位置での感度分布が並ぶものとする。
【0054】そして、この感度関数は照明光源1をずら
しながら各観察画像位置で撮像することにより求める。
【0055】次に、感度関数測定手段の具体的な作用の
ために、色フィルタドライバ9によって回転色フィルタ
8をRにセットした後、画角設定回路21により画角を
θmax (図5(a)に相当)になるように、絞りドライ
バ6の制御により視野絞り3を調節すると共に、液晶レ
ンズドライバ7の制御により液晶レンズ5を調節する。
【0056】そして、原画像上の位置を図5(a)のよ
うに全視野をn位置(x1,x2,…xn)で等分し、照明光
源1を原画像上の位置x1にXYステージ2の駆動により
移動し、CMD10で撮像を行う。
【0057】ここで、視野絞り3と液晶レンズ5による
画角設定を図5を用いて説明する。本発明では上述した
ように(6)式より特に画角を変化させなくとも電子ズ
ームが可能であるが、復元させたい被写体像の光のみを
より多く入力することにより、復元の精度を向上させら
れるためこのような画角設定回路21が設けてある。
【0058】具体的に図5(a)は、広角レンズに相当
する場合の例であり、視野絞り3は広く開き、液晶レン
ズ5の屈折率はその屈折力が大きくなるように制御され
ている。
【0059】そして、図5(b)は、逆で望遠レンズに
相当する場合の例であり、視野絞り3は狭く、液晶レン
ズ5の屈折率はその屈折力が小さくなるように制御され
ている。
【0060】つまり、望遠の場合に液晶レンズ5の屈折
率が図5(a)と同じであると、撮像素子の一部にしか
被写体像の光が入射しなくなるが、図5(b)のように
屈折率を下げることにより撮像素子全体に被写体像の光
が入射し無駄をなくすことができる。
【0061】また、視野絞り3と液晶レンズ5を用いる
ことにより画角を容易に変化させることを可能となる。
【0062】なお、この画角はコントローラ22を介し
て画角設定回路21にて設定可能なθmin 〜θmax まで
所定の画角(以下θint と記す)毎に変化させられるよ
うにする。
【0063】次に、CMD10の画素iで撮像された画
像信号は感度分布hi(x1) であり、その画像信号はプリ
アンプ12で増幅され、A/D変換器13でデジタル信
号に変換された後、減算器14によってFPNメモリ1
5に記憶されているCMDの固定パターンノイズが減算
された感度分布信号すなわち感度関数データとして感度
関数メモリ16の各行の第1列に書き込まれる。
【0064】そして、次に照明光源1をx2の位置へ移動
して同様の処理を行い、得られた感度関数データを感度
関数メモリ16の各行の第2列に相当する位置へ書き込
む。以下、照明光源がxnの位置になるまで同様の処理を
行い、各位置での感度関数データを対応する感度関数メ
モリ16に書き込む。
【0065】そして、感度関数メモリ16の各値は圧縮
器17にてそのデータ量が圧縮され、感度関数データH
θmax としてR用感度関数メモリ19rに記憶される。
【0066】次に、画角をθint だけ小さくして同様に
処理を行って得られる感度関数データHθmax-int をR
用感度関数メモリ19rに記憶する。
【0067】そして、このようにθint だけ異なる各視
野すべてにわたり感度関数データを記憶し最終的に画角
がθmin になるまで同様の処理を繰り返す。
【0068】なお、検出においてはその視野は原画像の
所定位置x1〜xnの範囲を等分するn位置で撮像すること
になる。
【0069】以上で、R画像に対する感度関数データの
記憶を終え、同様にしてG,B画像の感度関数データも
求められ、それぞれG用感度関数メモリ19g及びB用
感度関数メモリ19bに記憶され、感度関数データの記
憶が終了する。
【0070】次に、この測定により求められた感度関数
データを用いて撮像素子により撮像された画像の復元を
行う、画像復元手段を備えた撮像装置について説明す
る。
【0071】図2は、上記感度関数測定手段によって求
めた感度関数データを用いて、画像の復元法をいわゆる
ズーミングに応用する画像復元手段を備えた撮像装置の
第1実施例についての構成図である。
【0072】なお、図1と同様な構成については同一符
号を付してそれらの詳細な説明は省略する。
【0073】図2において、上記図1の感度関数測定手
段における減算器14に画像データを記憶するフレーム
メモリ23を接続する。
【0074】そして、図1においては切り替え回路18
を介して圧縮器17に接続していたR用感度関数メモリ
19r、G用感度関数メモリ19g、B用感度関数メモ
リ19bは、図2においては、アドレス制御器20にの
み接続される。
【0075】この各メモリ19r,19g,19bには
上述したようにしてそれぞれR,G,B画像の感度関数
データが記憶されており、それらからの出力を選択する
ための切り替え回路24はコントローラ22に接続され
る。
【0076】そして、画像復元手段として切り替え回路
24はデータ伸長器25を介して(HHT + 算出器2
6及びHs T 算出器27に接続される。
【0077】さらに、その各算出出力及び前記画像デー
タより復元画像データを算出すべく、前記各算出器2
6,27及びフレームメモリ23はfe(r)算出器28に
接続される。
【0078】そして、視野絞り3を介して撮影レンズ5
の前面に存在する撮影被写体30の復元画像を表示する
表示装置29はfe(r)算出器28に接続される。
【0079】次に上記構成に基づく画像復元装置の作用
について説明する。
【0080】撮像被写体30に対する撮像が始まると希
望する画角θになるようにコントローラ22を介して画
角設定回路21により視野絞り3、液晶レンズ5が調節
される。
【0081】そして、図示しない測光系によりCMD1
0の露光時間が設定され、回転色フィルタ8がコントロ
ーラ22を介して色フィルタドライバ9によってRにセ
ットされる。
【0082】さらに、撮像被写体30が光学系3,4,
5を介してCMD10にて撮像されて得られる画像信号
はプリアンプ12で増幅され、そしてA/D変換器13
にてデジタル信号に変換され、減算器14にてFPNが
減算された後フレームメモリ23に画像データg(r) と
して記憶される。
【0083】一方、アドレス制御器20により画角θに
対応した感度関数データHがR用感度関数メモリ19r
から読み出され、切り替え回路24を介してデータの伸
長器25へ入力される。
【0084】データ伸長器25では感度関数Hが復号さ
れ、(HHT + 算出器26及びHs T 算出器27へ入
力される。
【0085】(HHT + 算出器26ではまず(7)式
によりHHT の各成分が計算され、続いて(HHT +
が計算される。
【0086】また、Hs T 算出器27ではn個の要素か
らなる感度分布hi(r)から表示のためのs個の要素を補
間演算により求め、これを転置することによりHs T
求めfe(r)算出器28に入力する。
【0087】fe(r)算出器28ではフレームメモリ23
より入力されるg(r) ,(HHT + 算出器26より入
力される(HHT + 及びHs T 算出器27より入力さ
れるHs T より(7)式に基づいてRの復元画像データ
fe(r)を算出し、表示装置29へ出力する。
【0088】さらにG,B画像についても同様に復元画
像データを算出した後、表示装置29へ出力されて表示
される。
【0089】また、画角を異なる値に設定した場合は、
対応した感度関数データが各感度関数メモリ19r,
g,bから読み出され同様な処理が行われる。
【0090】以上詳述したように、本実施例によれば、
撮影レンズに収差がある場合や焦点はずれが生じている
場合においてもPSFを計測することなしに感度関数さ
えわかっていれば原画像を復元することが可能であるた
め多くのレンズ群を用いることなしに自動合焦調節にも
利用できる。
【0091】その時には撮像素子全体に被写体像の光が
入射し無駄がなくなるよう、光学系の一部を液晶レンズ
としてその光路変化させるとともに、視野絞りを連動さ
せて駆動させることにより復元画像の精度を向上させる
ことができる。
【0092】また、本実施例では感度関数をデータ圧縮
してから記憶するようにしたため、感度関数データの記
憶容量が各なくてすむようになった。
【0093】さらに、本実施例ではRGBの3原色での
感度関数データを用いて復元したためカラー画像を良好
に復元することが可能である。
【0094】また、本実施例ではHs T を変更すること
により、容易に異なる画素数で表示することが可能であ
る。
【0095】さらに、本実施例では撮像素子に画素欠陥
がある場合においても原画像を正しく復元することがで
きる。
【0096】なお、本実施例ではCMD10の全画素を
用いて画像の復元を行ったが、本発明では感度関数デー
タHを求めさえすれば、撮像素子の画素数や画素の位置
の制限はないため、例えば適当な画素のランダムサンプ
リングでも画像を正確に復元することが可能である。
【0097】また、本実施例では感度関数データHを記
憶するようにしたが、感度関数データの記憶時にHs T
(HHT + まで計算してこれを記憶するようにしても
よい。
【0098】本実施例では感度関数の測定において照明
光源を駆動するようにしたが照明光源を固定してCMD
やレンズ系からなる撮像部を駆動するようにしてもよ
い。
【0099】さらに、感度関数記憶手段においては、図
6のようにモニタ31、表示制御器32を用いて照明光
源に相当する点を、順次移動して表示させることにより
感度関数の測定を行ってもよい。
【0100】さらに、ズーミング時に液晶レンズを用い
て光路を変化させるようにしたが、図7(a),(b)
に示すように複数のレンズ33a,bを移動させるよう
にしてもよい。
【0101】なお、図7(a),(b)はそれぞれ広角
撮像の場合と、望遠撮像の場合を示しており、前述した
図5(a),(b)に対応した関係を有している。
【0102】次に、第1実施例とは異なる幾つかの実施
例について説明する。
【0103】前述した第1実施例では図3に示したよう
に、原画像と光学系における撮影レンズまでの距離が一
定であるという条件の下で感度関係の測定及び撮像され
た画像の復元が行われた。
【0104】しかし、実際には感度関数は、撮影レンズ
から原画像までの距離に応じて変化するため、この距離
に応じた感度関数を測定して、それに基いて原画像の復
元を行う必要がある。
【0105】そこで、次に、この原理に基いた第2実施
例について図8〜図10を用いて説明する。
【0106】なお、前述した第1実施例と同じ働きをす
る部材については同じ符号を付す。図8は第2実施例に
おける感度関数及び復元フィルタの作成のための構成図
を示す。この図8において、図1に示した実施例と異な
る点はカラー信号を得るために回転色フィルタの代わり
に例えば図9(a)に示すようなストライプタイプのカ
ラーフィルタアレイ39を用いている点と、照明光源1
と撮影レンズ4までの距離Di に応じて、復元フィルタ
を作成する点である。
【0107】図8において参照符号34は測距装置(A
Fセンサ)であり、上記距離Di を測距する。
【0108】参照符号35は色分離回路であり、カラー
フィルタアレイ39を用いて撮像されたカラー信号を
R,G,Bの各色信号に分離して各色別の感度関数メモ
リ16r,16g,16bに出力する。
【0109】参照符号36r,36g,36bは復元フ
ィルタ算出器であり、図9(b)に示すように(H
T + 算出器26、Hs T 算出器27、及び乗算器3
7により構成されることにより、Hs T (HHT +
る復元フィルタを計算するものである。
【0110】また、参照符号38r,38g,38bは
R,G,Bそれぞれに計算した復元フィルタを記憶する
ためのメモリであり、距離Di に応じて対応するアドレ
スに書き込まれるように構成されている。
【0111】そして、照明光源1と撮影レンズ4の距離
をXYステージ2によって変化させ、その距離Di を測
距装置34(AFセンサ)にて計測し、算出した復元フ
ィルタを、対応した復元フィルタに書き込む。距離Di
には例えば至近から(x)付近までのI個選択(D1
I )とする。
【0112】図10は画像の復元回路を示す。
【0113】図10において、参照符号40r,40
g,40bはフィルタリング器であり、各色別のフレー
ムメモリ16r,16g,16bからの画像データ
R ,gG,gB に基いて復元画像データR′,G′,
B′を次式より算出する。
【0114】 R′=eR R …(8) G′=eG G …(8′) B′=eB B …(8″) この(8),(8′),(8″)式で、eR ,eG ,e
B はn×m行列(ここで、nは感度関数の測定数、mは
CMDの画素数)であり、且つgR ,gG ,gB はm×
1行列である。
【0115】なお、図10において参照符号41はCR
Tやビデオプリンタ等の出力装置である。
【0116】次に復元処理についてその作用を説明す
る。
【0117】適正な露光量の下にCMD10により撮像
された被写体30の画像信号はプリアンプ12を介して
A/D変換器13によりデジタル信号に変換された後、
色分離回路35によりR,G,Bの各色別のデータに分
離され、フレームメモリ16r,16g,16bにそれ
ぞれ記憶される。
【0118】一方、測距装置34の働きにより被写体3
0までの距離Di が計測され、アドレス制御器20によ
り各色の距離Di に対応する復元フィルタeR ,eG
Bが復元フィルタメモリ38r,38g,38bより
読み出される。
【0119】そして、各フィルタリング器40r,40
g,40bにより、(8),(8′),(8″)式の演
算が行われることにより得られた復元信号R′,G′,
B′が出力装置41へ出力され、CRTへの画像表示等
がなされる。
【0120】以上のような第2実施例によれば、各距離
Di 毎に、復元フィルタを設計し、また、復元処理の際
には被写体までの距離に応じて復元フィルタを選択する
ようにしたため、被写体までの距離が異なる場合にも適
切な復元処理を行うことができる。
【0121】また、第2実施例では回転フィルタの代わ
りにカラーフィルタアレイを用いているため第1実施例
のような回転色フィルタ及びその駆動装置は不要とな
る。
【0122】このカラーフィルタアレイはストライプタ
イプに限らず、モザイクタイプ、チェックタイプ等の他
の適宜なものでもよい。
【0123】また、第2実施例では画角を変化させてい
ないが、第1実施例と同様に画角を変化させてもよい。
【0124】ところで、第2実施例では復元処理の際に
被写体までの距離Di を計測するための測距装置(AF
センサ)を必要としていた。
【0125】そこで、次に説明する第3実施例は、撮像
部の小型軽量化のために測距装置(AFセンサ)を用い
ない場合である。
【0126】図11は第3実施例による復元処理回路の
構成図を示す。
【0127】図11において、参照符号45は距離検出
部であり、図12(a)に示すような復元データR′,
G′,B′から輝度データY′を検出するための輝度検
出器42、輝度Y′からバンドパスフィルタ等により画
像のコントラストを検出するためのコントラスト検出器
43、及びそのコントラスト値を記憶するためのコント
ラストメモリ46、コントラスト値の最大値を検出する
ための最大値検出器44により構成される。
【0128】次に、第3実施例の作用について説明す
る。
【0129】先ず、第2実施例と同様に撮影された被写
体信号は、色分離後、フレームメモリ16r,16g,
16bに記憶される。
【0130】そして、コントローラ22を介してアドレ
ス制御器20により、被写体距離D1 に相当する復元フ
ィルタが復元フィルタメモリ38r,38g,38bか
ら読み出され、フィルタリング器40r,40g,40
bにより復元信号R′,G′,B′が求められる。
【0131】そして、輝度検出器42により輝度データ
Y′が求められ、続いてコントラスト検出器43により
コントラスト値が求められ、コントラストメモリ46の
距離D1 の位置に対応した位置に書き込まれる。
【0132】次に、被写体距離D2 に相当する復元フィ
ルタが復元フィルタメモリから読み出され、同様にして
コントラスト値が求められ所定の位置に書き込まれる。
【0133】以上のような処理が被写体距離DI まで行
われることにより、各距離でのコントラスト値が求めら
れる。
【0134】最大値検出器44では、そのコントラスト
値が最大となる距離Dmax (図12b参照)をコントロ
ーラ22へ出力する。再び、距離Dmax に対応した復元
フィルタが復元フィルタメモリ38r,38g,38b
から読み出されてフィルタリング器40r,40g,4
0bにより復元処理が行なわれることにより復元データ
R′,G′,B′が出力装置41へ出力される。
【0135】以上のようにして第3実施例では、コント
ラスト値が最大となる復元フィルタを選んで、復元を行
うため、被写体の距離に依らず合焦した画像を得ること
ができる。
【0136】従って、第3実施例では測距装置(AFセ
ンサ)を必要とせず、また、撮影レンズを動かす必要も
ないので、軽量小型な撮像部を提供することができる。
【0137】また、第3実施例ではコントラスト検出器
43にてコントラストを検出する際に、その範囲と位置
を自由に設定できることから、撮影後に自由に合焦させ
たい位置を指定できる。
【0138】なお、第3実施例ではコントローラからの
制御により復元フィルタを距離の順番に選ぶようにした
が、例えば、復元フィルタメモリの読み出し位置が変化
するつまみ(図示せず)を設け、観察者がこのつまみを
操作して復元画像を表示装置41の画面上で確認しなが
ら、出力すべき画像を選択するようにしてもよい。
【0139】前述の実施例は画面全体を復元するもので
あり、(HHT + 算出器ではm×m行列の一般化逆行
列を求める演算をすることになる。
【0140】通常mは5002 =250000程あり、
HHT の一般化逆行列を求めることはかなり複雑にな
る。そこで、画面を細かく分割し、その分割領域毎に復
元フィルタを設計することによってHHT の次元を小さ
くし、これによって、一般化逆行列を求め易くすること
が可能である。
【0141】第4実施例では、この画面の分割による手
法を採用する場合について説明する。
【0142】この場合、画面の分割は例えば図13
(a)のように4×4=16分割を行うものとする。
【0143】図14は第4実施例における分割領域毎の
復元フィルタ算出回路の要部の構成図を示す。
【0144】ここで50はメモリの読み書きを行うため
の制御部である。この第4実施例において、感度関数は
前述の実施例と同様に測定を行うものとする。
【0145】そして、復元フィルタ算出器47r,47
g,47bでは、各分割領域に対応した感度関数を利用
して、復元フィルタを算出し、分割復元フィルタメモリ
48r,48g,48bに書き込む。
【0146】図15は第4実施例による復元処理回路の
構成図を示す。
【0147】この第4実施例において、特徴とするとこ
ろは、各分割領域毎に対応した分割復元フィルタを分割
復元フィルタメモリ48r,48g,48bから読み出
してフィルタリング器40r,40g,40bにより復
元を行った後、画像合成回路49r,49g,49bに
より復元した各分割領域画像を合成して、画面全体を復
元することにある。
【0148】なお、第4実施例では分割数を少くする
程、行列HHT の次元が小さくなり、計算がし易くなる
とともに復元フィルタの算出時間を短縮することができ
る。
【0149】また、画面を分割する際に、図13(b)
のように各分割領域が互いにオーバーラップ領域を持つ
ようにすることにより、合成した画像の不連続な接続を
避けることができる。また、逆行列を計算する代わりに
従来の逐次的な解法を用いても勿論可能なものである。
【0150】
【発明の効果】以上、本発明では撮像素子各位置の感度
関数データを確実に記憶し、この撮像素子各位置の感度
関数データを用いて、原画像を解析的に連続画像として
光学系の影響を受けず、正確に復元することが可能とし
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に用いる感度関数測定手段
の構成を示す図である。
【図2】本発明の第1実施例の画像復元手段の構成を示
す図である。
【図3】本発明の感度関数の説明図を示す。
【図4】本発明の感度関数を示す。
【図5】本発明の画角設定機構を示す構成図である。
【図6】本発明の第1実施例の感度関数測定手段の変形
例を示す構成図である。
【図7】本発明の第1実施例における画角設定機構の変
形例を示す構成図である。
【図8】本発明の第2実施例における感度関数及び復元
フィルタ作成のための構成図を示す。
【図9】図9(a)は本発明の第2実施例に用いるカラ
ーフィルタアレイの一例を示し、且つ図9(b)は第2
実施例に用いる復元フィルタ算出器を示す構成図であ
る。
【図10】本発明の第2実施例による画像の復元回路を
示す構成図である。
【図11】本発明の第3実施例による復元処理回路を示
す構成図である。
【図12】図12(a)は本発明の第3実施例に用いる
距離検出部を示す構成図であり、且つ図12(b)は本
発明の第3実施例に用いる距離検出部において最大コン
トラスト値を与える距離情報が出力されることを説明す
るための図である。
【図13】図13(a),(b)は第4実施例における
画面の分割形態を例示するための図である。
【図14】本発明の第4実施例における分割領域毎の復
元フィルタ算出回路を示す要部の構成図である。
【図15】本発明の第4実施例における復元処理回路を
示す構成図である。
【符号の説明】
1 照明光源 2 XYステージ 3 視野絞り 4 撮影レンズ 5 液晶レンズ 6 絞りドライバ 7 液晶レンズドライバ 8 回転フィルタ 9 色フィルタドライバ 10 電荷変調素子(CMD) 11 CMDドライバ 12 プリアンプ 13 A/D変換器 14 減算器 15 FPNメモリ 16 感度関数メモリ 17 圧縮器 18 切り替え回路 19r R用感度関数メモリ 19g G用感度関数メモリ 19b B用感度関数メモリ 20 アドレス制御器 21 画角設定回路 22 コントローラ 23 フレームメモリ 24 切り替え回路 25 伸長器 26 (HHT + 算出器 27 Hs T 算出器 28 fe(r)算出器 29 表示装置 30 撮影被写体 34 測距装置(AFセンサ) 35 色分離回路 36r,g,b 復元フィルタ算出器 38r,g,b 復元フィルタメモリ 39 カラーフィルタアレイ 40r,g,b フィルタリング器 41 出力装置 45 距離検出部 47r,g,b 復元フィルタ算出器 48r,g,b 分割復元フィルタメモリ 49r,g,b 画像合成回路 50 制御部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影光学系と、 前記撮影光学系を介して入射される物体像を撮像するた
    めの撮像素子と、 前記撮像素子の各点における物体空間内の光感度を表す
    感度関数データを予め記憶した感度関数記憶手段と、 前記感度関数記憶手段に記憶された感度関数データを用
    いて前記撮像素子により撮像された画像データを復元す
    る画像復元手段とを有する撮像装置。
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