JPH0696806B2 - 特殊嵩高糸及びその紡糸口金 - Google Patents

特殊嵩高糸及びその紡糸口金

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JPH0696806B2
JPH0696806B2 JP61143544A JP14354486A JPH0696806B2 JP H0696806 B2 JPH0696806 B2 JP H0696806B2 JP 61143544 A JP61143544 A JP 61143544A JP 14354486 A JP14354486 A JP 14354486A JP H0696806 B2 JPH0696806 B2 JP H0696806B2
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yarn
spinneret
slits
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cross
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紀昭 木滑
浩二 田尻
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Teijin Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は突起を有する異形中空糸及びその紡糸口金、更
に詳しくは特に防汚性と嵩高性を要求されるカーペット
分野に適した嵩高性異形中空糸及びその紡糸口金に関す
る。
(従来の技術) 従来、糸条の嵩高性を向上させる一手段として特公昭36
−20770号公報に見られるように糸横断面を異形化する
事は、一般的に行なわれている。特に、トライローバル
型はその典型的な例である。ここで糸横断面の外接円a
と内接円bとの比a/b=異形度とすると、嵩高性を向上
させる為には異形度を上げれば良い事も知られている。
又、繊維断面に中空部を設け、防汚性と嵩高性を向上さ
せることも実公昭58−12856号公報等により知られてい
る。更に、中空糸に突起を有する糸条も特開昭54−1502
3号公報、特開昭48−42134号公報等で知られている。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、異形断面糸において、異形度を上げて行
くと、嵩高性は向上するが、ある一定以上の異形度を越
えると糸横断面の変形が大きくなり、嵩高性の向上は望
めなくなる。実公昭58−12856号公報等に記載されてい
る中空断面繊維の場合は、嵩高性に限界があり、トライ
ローバル糸にははるかに及ばない。更に、特開昭54−15
023号公報、特開昭48−42134号公報等に記載されている
中空部と突起とを有する糸条は、断面の外側に張り出し
た突起も短く嵩高性の面でも十分な品質のものが得られ
ていない。
特に、従来のトライローバル糸、異形中空糸のように中
心部から外方に向って放射状に伸びる突起部を有する横
断面形状の糸条では、第4図、第5図に示すように、突
起部が互いに嵌合しあって、糸条の実質的な嵩高性が大
幅に低下する。
本発明の目的は、かかる従来の問題点を解消し、高バル
キー性を有する特殊断面の中空嵩高糸及びその紡糸口金
を提供することにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討を重ねた
結果、異形中空糸の突起の外方先端部を複数個に枝分れ
させればよいことを見出し、本発明に到達した。
即ち、本願第1の発明は、繊維断面において、1個以上
の中空部を有し、かつその一端が該繊維断面中心部より
外方に向って放射状に伸びた複数個の突起部を有すると
共に、該突起部の外方先端部が複数個に枝分れしている
ことを特徴とする特殊嵩高糸であり、本願第2の発明
は、中空部を形成する少なくとも3つのスリット辺と、
該スリット辺の各々の間に在り、かつ中心より放射状に
伸びた突起形成用スリットとから成り、しかも該突起形
成用スリットの外方先端が複数個に枝分れしていること
を特徴とする特殊嵩高糸の紡糸口金である。
以下、本発明を図面により説明する。
第1図は本発明の特殊嵩高糸の一例を示す断面図で、こ
の場合、中空部1ケ、突起数3ケの例である。中空部h
内は繊維の長手方向に連通するものである。他方、突起
部P1、P2、P3は繊維中心Oから外方に向って等角度で放
射状に伸びており、各突起部の外方先端部e1、e2、e
3は、左右に分れた状態、つまり枝分れ部B1、B1′;B2
B2′;B3、B3′にそれぞれ枝分れしている。したがっ
て、先端部e,e2,e3はその延長線上に伸びることはな
い。また、Lは通常は10μ以上、好ましくは30〜100μ
である。
尚、突起部の内方端部e1′、e2′、e′が前記中空部
hに突出していると外側に伸びた突起部が、内側にもあ
る突起に支えられ、かつバランスされて、折れ曲がった
りせずに放射状に外側に伸び、バルキー性がより向上
し、更には、外力に対しても、突起部の変形や折れ曲が
りが少なくなるので好ましい。
第2図は本発明の特殊嵩高糸を得るのに適した口金の一
例を示す断面図で、円弧形成用の3つのスリット1、
2、3と各スリットの間隙に在り、且つ中心より放射状
に伸びた外方先端部が枝分れスリット7、8、9で構成
された3つの突起形成用スリット4、5、6よりなる。
ここで突起形成用スリット4、5、6より吐出されたポ
リマーは後述するようにスリット間隙10、11、12を埋め
るように膨らむ為、中空部を形成し易くなる。ここで、
突起形成用スリット4、5、6は、円弧形成用スリット
1、2、3の間隙10、11、12内に在ることが必要で、そ
うでないとこの効果は得られない。又、円弧形成用スリ
ット1、2、3は直線状、外側に反ったものより内側に
反った円弧の方が中空部を形成する面から好ましい。そ
の理由は表面張力の力が断面の中心方向に向った力(内
向変形)を伴なうからである。すなわち内に縮むように
断面が形成される為、中空部を形成し易いのである。す
なわち、本発明の紡糸口金では、第2図を例にすると、
突起形成用スリット4、5、6は円弧形成用スリット
1、2、3とは独立して、後者のスリット間隙(カナ
ル)を通って配設されているため、スリット1、2、3
からの吐出ポリマーに対して外側へ拡張する力は働かな
い。更に、スリット1、2、3の端部から吐出された溶
融ポリマーが、一単膨張した後、表面張力によってその
膨らみが減少しても、突起形成用スリット4、5、6か
ら吐出された溶融ポリマーは、その幅方向に膨らみが増
大するので、間隙10、11、12部でスリット1、2、3の
互いに隣接する両端部とその間に配設された突起形成用
スリット4、5、6とからの吐出ポリマーが極めて容易
に接合する。その結果、第1図に示すような完全な異形
中空糸を安定して得ることができ、紡糸中にポリマー温
度、紡糸速度、ポリマー吐出量、紡出糸条冷却条件など
の紡糸条件に変動が生じても、中空部が形成されない懸
念もなくなる。
又、本発明の紡糸口金にあっては、複数個のスリット
1、2、3の隣接端部間に間隙10、11、12を形成せしめ
ているから、当然これら間隙の数も複数個となり、充分
な口金強度を確保することができ、紡糸中に吐出ポリマ
ーの圧力によって口金が変形するようなことがない。
尚、枝分れスリット7、8、9の長さは、突起形成用ス
リット4、5、6の長さと同じか、あるいはそれよりも
短かいのが望ましい。
以上は三角断面で1ケの中空部を有し、且つ2つに枝分
れした3ケの突起を有する断面の例であるが、本発明は
これに限定されず、例えば、4ケの円弧スリット及び4
ケの突起形成用スリットからなる口金を用いて紡糸した
4葉断面のものであってもよい。その他、5角形、6角
形、7角形、8角形で突起が5、6、7または8個のも
のでもよい。
更に、突起部外方先端の枝分れ数は、3ケ以上とするこ
とができ、又、中空部の数も2ケ以上とすることができ
る。そして、これらは種々の組合せが可能である。
本発明では特殊嵩高糸を構成する素材は熱可塑性繊維
(ポリエステル,ポリエステルエーテル,ポリアミド,
ポリオレフィン)、半合成繊維、再生繊維とその種類に
は限定されないが、カーペット用として用いるときは、
ポリアミド繊維、ポリエステル繊維が好適である。
本発明の特殊嵩高糸は、原糸のまま或いは捲縮加工糸の
形で最終製品に供せられる。
(作用) 本発明の特殊嵩高糸は、突起部先端が枝分れしているた
め、第3図に示すように、枝分れ部が突起部相互の嵌合
を阻止し、第4図、第5図に示すように突起部が互いに
入り組んで嵩高性が低下するようなことがないので、嵩
高性が一段と向上する。
従って、このような嵩高中空糸を用いた加工糸は、例え
ば、カーペットのパイル糸に用いた場合、嵩高性に富
み、被覆力が向上し、又、外力による糸断面の変形が起
こりにくい為、パイル倒れ等が発生しにくく、非常にバ
ルキーで耐久性のあるカーペットを与える。又、中空部
がある為、堆積した汚れを乱反射により見えにくく、防
汚性の面でも優れている。
(実施例) 以下、本発明について、更に実施例を挙げて説明する。
実施例 第2図に示す形状の口金孔を68孔有する紡糸口金を用い
て、極限粘度(m−クレゾール中、25℃で測定)が1.30
のナイロン6を、紡糸温度260℃、吐出量400g/分で紡出
し、風量5m3/分の冷却風で冷却しながら900m/分の紡糸
速度で紡糸した。ここで口金上の円弧形成用スリット
1、2、3は直径1.2mmの同心円上に穿設され、スリッ
ト幅は0.1mm、他方突起形成用スリット4、5、6の長
さは2mm、スリット幅は0.1mm、間隙10〜12はそれぞれ0.
2mm、突起形成用スリット4、5、6の円弧形成用スリ
ット1、2、3からの内側への突出長さは0.6mmとし
た。又、突起形成用スリット、4、5、6から枝分れし
たスリット7、8、9の長さは、それぞれ2mmとし、ス
リット4、5、6に対して120゜の角度を有するものと
した。得られた未延伸糸を700m/分の速度で予熱延伸し
た後、特公昭58−42291号公報第1図の工程に準じて、
乱流加熱流体ノズル中に供給して捲縮加工を施した。得
られた捲縮糸は1600デニール/68フィラメントであり、
捲縮率は15%であった。尚、乱流加熱流体ノズルによる
捲縮加工の際のオーバーフィード率は、捲縮率が15%と
なるように適宜調整した。
得られた捲縮糸を使用して、1/10ゲージでループタフテ
ィングし、カーペットを作成した。捲縮糸及びカーペッ
トの評価結果を次表に示す。
比較例1,2 第6図及び第7図に示す紡糸ノズル(スリット幅、長
さ、間隔は実施例1と同じ)を用いて、実施例と同じ処
理を行ない、1600デニール/68フィラメントで捲縮率15
%の捲縮糸を得、実施例と同じカーペットを作成した。
捲縮糸及びカーペットの評価結果を次表にあわせて示
す。
なお、嵩高度及びカーペット評価方法は次の通りであ
る。
*嵩高度:捲縮糸をかせ状態で沸水中に30分間処理した
後、乾燥させたものを7mg/deの張力をかけてリールに20
0mm2の体積を占有せしめるまで捲取った後、使用した捲
縮糸の重量Wを測定し、下記式より算出する。
*風合い:足で踏んだ際の力に相当する力で手によって
触れたときの感能的評価と、0.5kg/cm2の荷重を乗せた
時の仕事量の計測値の総合評価。
非常に良好:◎、良好:○、やや不良:△、不良:×で
示す。
本発明の中空糸からなる捲縮糸は嵩高性に富み、カーペ
ットにした場合のバルキー性、風合いも良好である事が
上記表の結果より明らかである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の特殊嵩高糸の一例を示す横断面図、
第2図は、第1図に示した特殊嵩高糸を紡糸する際に使
用する本発明の紡糸口金の一例を示す平面図、第3図
は、本発明の特殊嵩高糸の集合状態を示す概略図、第4
図及び第5図は従来の糸条の集合状態を示す概略図、第
6図及び第7図は、従来の糸条を紡糸する際に使用する
紡糸口金の平面図である。 h……中空部、 P1、P2、P3……突起部、 e1、e2、e3……突起部の外方先端部、 B1、B1′、B2、B2′、B3、B3′……枝分れ部、 1、2、3……円弧形成用スリット、 4、5、6……突起形成用スリット、 7、8、9……枝分れスリット、 10、11、12……円弧形成用スリット端間隙。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繊維断面において、1個以上の中空部を有
    し、かつその一端が該繊維断面中心部より外方に向って
    放射状に伸びた複数個の突起部を有すると共に、該突起
    部の外方先端部が複数個に枝分れていいることを特徴と
    する特殊嵩高糸。
  2. 【請求項2】中空部を形成する少なくとも3つのスリッ
    ト辺と、該スリット辺の各々の間に在り、かつ中心より
    放射状に伸びた突起形成用スリットとから成り、しかも
    該突起形成用スリットの外方先端部が複数個に枝分れし
    ていることを特徴とする特殊嵩高糸の紡糸口金。
JP61143544A 1986-06-18 1986-06-18 特殊嵩高糸及びその紡糸口金 Expired - Lifetime JPH0696806B2 (ja)

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