JPH0696590B2 - 新規な5−フルオロ−2′−デオキシウリジン−3′−ホスフエ−ト誘導体およびその塩 - Google Patents

新規な5−フルオロ−2′−デオキシウリジン−3′−ホスフエ−ト誘導体およびその塩

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JPH0696590B2
JPH0696590B2 JP60079238A JP7923885A JPH0696590B2 JP H0696590 B2 JPH0696590 B2 JP H0696590B2 JP 60079238 A JP60079238 A JP 60079238A JP 7923885 A JP7923885 A JP 7923885A JP H0696590 B2 JPH0696590 B2 JP H0696590B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、一般式〔I〕 「式中、m個のAは、同一もしくは異なって、酸素原子
またはイミノ基を;m個のR1は、同一もしくは異なって、
Aが酸素原子の場合はC1-30脂肪族炭化水素基、C1-30
肪族カルボン酸残基または式 (式中、R4は、C1-30脂肪族炭化水素基を示す。)で示
される基を;Aがイミノ基の場合はC1-30脂肪族カルボン
酸残基を;R2は、水素原子、2−クロロフェニル基また
はトリクロロエチル基を;R3は、水素原子、トリチル基
またはC1-30脂肪族カルボン酸残基を;mおよびnは、同
一もしくは異なって、1または2を、それぞれ示す。
で表わされる新規な5−フルオロ−2′−デオキシウリ
ジン−3′−ホスフエート誘導体およびその塩に関す
る。
本発明の化合物およびその塩は抗腫瘍活性が強く、しか
も低毒性であるため抗腫瘍剤として有用である。
〔従来の技術〕
従来、5−フルオロ−2′−デオキシ−β−ウリジン
(通称FudR)は、試験管内(in vitro)において5−フ
ルオロウラシル(通称5−Fu)より殺細胞性が強いこと
が知られている〔シー・ハイドルバーガーなど(C.Heid
elberger et al.);キャンサー・リサーチ(Cancer Re
s.),28,2529〜2538(1968)〕。
しかし、臨床的には、FudRは5−Fuと同程度の有効性し
か得られず、その上毒性も強く現在米国において動脈注
射剤としてのみ使用されているにすぎない〔フイジシャ
ンズ・デスク・リフアランス32版(PHYSICIANS′ DESK
REFERENCE 32 edition),1387(1978)〕。
〔発明が解決しようとする問題点〕
FudRには生体内(in vivo)で、排泄が速く、持続性が
ないうえ、ヌクレオシドホスホリラーゼによって容易に
分解され、5−Fuを経てα−フルオロ−β−アラニンと
して代謝されてしまい〔シー・ハイドルバーガー(C.He
idelberger);キャンサー・リサーチ(Cancer Re
s.),30,1549〜1569(1970)〕、チミジル酸合成酵素
阻害作用を有する時間依存性の代謝拮抗剤とていの性質
が十分に発揮されなくなるという欠点がある。
〔問題点を解決するための手段〕
このような状況下にあって、本発明者らは生体内で分解
がおさえられ、抗腫瘍活性が強く、しかも低毒性である
FudR誘導体を見出すべく鋭意研究した結果、FudRの3′
一位に (式中、R1、R2、A、mおよびnは前記した意味を有す
る)を導入した一種のリン脂質ともいえる一般式〔I〕
で表わされる5−フルオロ−2′−デオキシウリジン−
3′−ホスフエート誘導体およびその塩が目的とする性
質を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
以下、本発明化合物について詳述する。
R1およびR4におけるC1〜30脂肪族炭化水素基として
は、C1〜30飽和またはC2〜30不飽和脂肪族炭化水素
基が挙げられる。C1〜30飽和脂肪族炭化水素基として
は、たとえば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピ
ル、ブチル、tert.−ブチル、3−メチルブチル、アミ
ル、ヘキシル、2−ヘキシル、ヘプチル、3−ヘプチ
ル、オクチル、ノニル、デシル、8−エチルデシル、ウ
ンデシル、ラウリル、トリデシル、3−ブチル−テトラ
デシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、
ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、エイコシ
ル、ドコシル、メリシルなどのC1〜30直鎖または分枝
アルキル基が挙げられ、C2〜30不飽和脂肪族炭化水素
基としては、たとえば、ビニル、アリル、2−ブテニ
ル、3−ヘキセニル、4−デセニル、6−テトラデセニ
ル、9−オクタデセニル、ゲラニルなどのC2〜30アル
ケニル基が挙げられる。
R1およびR3におけるC1〜30脂肪族カルボン酸残基とし
ては、C1〜30飽和またはC3〜30不飽和脂肪族カルボ
ン酸残基が挙げられる。C1〜30飽和脂肪族カルボン酸
残基としては、たとえば、ホルミルまたはアセチル、プ
ロピオニル、ブチリル、バレリル、ヘキサノイル、オク
タノイル、デカノイル、ラウロイル、ミリストイル、パ
ルミトイル、ステアロイル、エイコサノイルもしくはド
コサノイルなどのC2〜30アルカノイル基が挙げられ、
3〜30不飽和脂肪族カルボン酸残基としては、たとえ
ば、アクリロイル、クロトノイル、9−ヘキサデセノイ
ル、オレオイル、エライドイル、シス−9,シス−12−オ
クタデカジエノイル、トランス−9,シス−12−オクタデ
カジエノイルまたは9,12,15−オクタデカトリエノイル
などのC3〜30アルケノイル基が挙げられる。
一般式〔I〕で表わされる化合物の塩としては、たとえ
ば、チリウム、ナトリウムまたはカリウムなどのアルカ
リ金属との塩;マグネシウム、カルシウムまたはバリウ
ムなどのアルカリ土類金属との塩;アルミニウムのよう
な金属との塩;アンモニウム塩;テトラ−n−ブチルア
ンモニウム塩;ピリジン、ジシクロヘキシルアミンまた
はトリエチルアミンなどの有機塩基との塩が挙げられ
る。
また本発明は、一般式〔I〕で表わされる化合物および
その塩の光学異性体、幾何異性体などを包含するもので
あり、さらにすべての水和物および結晶形をも包含する
ものである。
つぎに本発明の化合物またはその塩の製造法について説
明する。
本発明の化合物またはその塩は、たとえば、つぎの方法
によって製造することができる。
〔式中、R1、R2、R3、A、mおよびnは前記した意味を
有し、R3aは、トリチル基またはC1〜30脂肪族カルボ
ン酸残基を、R5はハロゲン原子または2−クロロフェニ
ル基またはトリクロロエチル基を示す。〕 R5におけるハロゲン原子としては、たとえば、フルオ
ロ、クロロ、ブロモ、ヨードなどが挙げられる。
一般式〔II〕および〔IV〕で表わされる化合物の反応性
誘導体としては、たとえば、ホスホリルハライド、ホス
ホリルイミダゾールまたはホスホリルトリアゾール形な
どの反応性誘導体が挙げられる。
一般式〔II〕または〔IV〕で表わされる化合物もしくは
その反応性誘導体並びに一般式〔III〕または〔V〕で
表わされる化合物は自体公知の方法またはそれに準じた
方法、たとえば、ヌクレオシド・ヌクレオチドの合成
(水野義久、光延旺洋、畑辻明著、丸善株式会社出
版)、シー・ハイドルバーガーなど(C.Heidel berger
et al.);バイオケミカルファーマコロジー(Biochemi
cal Pharmacology)14,1605〜1619(1965)などに記載
の方法によって得ることができる。
また、一般式〔VI〕で表わされる化合物の塩としては、
一般式〔I〕で表わされる化合物の塩として述べたと同
様の塩が挙げられる。
つぎに、製造法をさらに詳細に説明する。
製造法 一般式〔II〕または〔IV〕で表わされる化合物もしくは
それらの反応性誘導体と一般式〔III〕または〔V〕で
表わされる化合物との反応は、反応に不活性な溶媒の存
在下または不存在下で実施される。この反応に使用され
る溶媒としては、たとえば、アセトン、メチルエチルケ
トンなどのケトン類、ジエチルエーテル、ジイソプロピ
ルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエ
ーテル類、アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニ
トリル類、ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素
類、ジクロロエタン、塩化メチレン、クロロホルム、四
塩化炭素などのハロゲン化炭化水素類、酢酸エチル、酢
酸ブチルなどのエステル類、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、トリ
メチルホスフエート、トリエチルホスフエートなどのホ
スフエート類、ヘキサメチルホスホルアミドなどのホス
ホルアミド類などが挙げられ、これらの溶媒を2種以上
混合して使用してもよい。
またこの反応は塩基の存在下に行うことができる。ここ
で用いることのできる塩基としては、たとえば、炭酸水
素アルカリ、炭酸アルカリ、酢酸アルカリなどの無機塩
基、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチ
ルアミン、N−メチルモルホリン、N,N−ジメチルアニ
リン、N,N−ジエチルアニリン、ピリジン、2,6−ルチジ
ン、N−メチルイミダゾール、キナルジンなどの有機塩
基が挙げられる。なお、上記した有機塩基は溶媒として
も使用することができる。塩基の使用量は一般式〔II〕
または〔IV〕で表わされる化合物もしくはその反応性誘
導体に対して等モル以上である。
また、一般式〔II〕または〔IV〕で表わされる化合物を
遊離酸で使用する場合は適当な縮合剤を用いることがで
きる。ここで用いることのできる縮合剤としては、たと
えば、N,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド、N−
シクロヘキシル−N′−モルホリノエチルカルボジイミ
ド、N−シクロヘキシル−N′−(4−ジエチルアミノ
シクロヘキシル)カルボジイミド、N−エチル−N′−
(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドなどの
N,N′−ジ置換カルボジイミド、トリフエニルホスフィ
ン−2,2−ジピリジルジスルフィド、ベンゼンスルホニ
ルクロリド、p−トルエンスルホニルクロリド、2,4,6
−トリイソプロピルベンゼンスルホニルクロリドなどの
アリールスルホニルクロリドなどが挙げられる。縮合剤
の使用量は、一般式〔II〕または〔IV〕で表わされる遊
離酸に対して等モル以上である。
この反応は通常−50℃〜100℃、好ましくは氷冷下〜室
温下で10分〜48時間実施すればよい。そして、一般式
〔III〕または〔V〕で表わされる化合物の使用量は、
それぞれ一般式〔II〕または〔IV〕で表わされる化合物
もしくはそれらの反応性誘導体に対して通常0.5〜2.0倍
モルである。
上記製造法の反応を行った後、常法に従って、反応混合
物から一般式〔VI〕で表わされる化合物またはその塩を
単離し、カラムクロマトグラフィーおよび/または再結
晶などの操作を施すことにより精製することができる。
また、立体異性体が存在する場合は、さらに必要に応じ
て通常の光学分割方法に従って異性体を単離することが
できる。また、一般式〔VI〕で表わされる化合物または
その塩にさらに公知の方法を適用して加水分解または保
護基を除去し、R2が水素原子である一般式〔I〕で表わ
される化合物またはその塩を得ることができる。この場
合、一般式〔VI〕で表わされる化合物またはその塩は単
離せず直接反応系内で変換させてもよい。
つぎに、一般式〔I〕で表わされる化合物の塩を得るに
は、反応系内で直接生成している場合は、それを常法に
より単離すればよく、また一般式〔I〕で表わされる化
合物を遊離の形で得た場合は、常法に従って一般式
〔I〕で表わされる化合物の塩を得ることができる。
なお、これらの製造法における条件は、これに限定され
るものではなく、反応試剤の種類によって適宜選択し得
る。
〔発明の効果〕
つぎに、本発明の代表的化合物の薬理作用について述べ
る。
1)抗腫瘍効果 一群8匹のddY系マウス(雄、5週令、体重約25g)を用
い、エールリッヒ癌(Ehrlich Carcinoma)細胞5×106
個を鼠蹊部皮下に移植した。生理食塩水に溶解または懸
濁させた被検化合物を移植後1日目から1日1回6日間
腹腔内に連続投与した。対照化合物としてFudRを用い、
対照群には生理食塩水のみを投与した。移植後12日目に
腫瘍の重量を測定し、生理食塩水のみを投与した対照群
の腫瘍重量に対する比率(T/C:%)で抗腫瘍活性を示し
た。
その結果を表−1に示す。
2)マウス急性毒性試験 一群5匹のddY系マウス(雄、5週令)に、生理食塩水
に溶解または懸濁させた被検化合物をそれぞれ腹腔内に
1回投与した。投与後14日目にマウスの生死を判定し、
LD50値を算出した。
その結果を表−2に示す。
以上の結果から明らかなように、本発明の一般式〔I〕
で表わされる化合物およびその塩は優れた抗腫瘍活性を
有し、かつ低毒性であるため抗腫瘍剤として有用な化合
物である。
本発明の一般式〔I〕で表わされる化合物およびその塩
を医薬として用いる場合それ自体でまたは医薬上許容さ
れる賦形剤、担体、希釈剤などの添加剤を適宜混合し、
錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、注射剤または坐剤な
どの形態で経口的または非経口的に投与できる。投与量
は、通常成人1日あたり1〜500mg程度であり、これを
1回または数回に分けて投与するが、投与量は年令、体
重および症状に応じて適宜選択される。
〔実施例〕
つぎに、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明は
これに限定されるものではない。
実施例1 5−フルオロ−2′−デオキシ−β−ウリジン−3′−
(2−O−ヘキサデシルエチレングリコリル)ホスフェ
ート オキシ塩化リン0.61gおよび2,6−ルチジン2.57gを無水
テトラヒドロフラン10mlに溶解させ、これに氷冷下で、
5−フルオロ−2′−デオキシ−5′−O−トリチル−
β−ウリジン1.95を無水テトラヒドロフラン10mlに溶解
させた溶液を10分間を要して滴下する。滴下終了後、さ
らに室温で2時間反応させる。ついで、この反応液にO
−ヘキサデシルエチレングリコール1.15gを加え、室温
で2時間反応させる。ついで、反応液を氷冷し、トリエ
チルアミン2.43gおよび水10mlを加え、氷冷下で10分間
反応させ、さらに室温で30分間反応させる。反応終了
後、反応液をクロロホルム70mlおよびメタノール70mlの
混合溶媒で希釈する。ついで、この反応混合物を冷N−
塩酸30mlずつで2回洗浄し、さらに水30mlで洗浄した
後、減圧下に溶媒を留去する。得られた残留物をクロロ
ホルム20mlおよび酢酸20mlの混合溶媒に溶解させ、N−
塩酸2.0mlを加えた後、室温で30分間反応させる。つい
で、クロロホルム60mlおよびメタノール60mlで希釈し、
水30mlを洗浄する。減圧下に溶媒を留去し、得られた残
留物をカラムクロマトグラフィー(和光シリカゲルC−
200,展開溶媒;クロロホルム:メタノール:水=20:1:0
〜65:25:4)で精製すれば、白色無定形状の5−フルオ
ロ−2′−デオキシ−β−ウリジン−3′−(2−O−
ヘキサデシルエチレングリコリル)ホスフェート1.47g
(収率62%)を得る。
融点;195〜197℃(分解) IR(KBr)cm-1; 3430,2920,2850,1710,1670, 1460,1265,1245,1100,1060, 1010,955 NMR(60MHz,CDCl3:CD3OD=2:1)δ値; 0.89(t,3H,J=5Hz),1.03〜1.80(m,28H),2.05〜2.60
(m,2H),3.32〜5.05(m,10H),6.00〜6.40(m,1H),8.
15(d,1H,J=6Hz) 実施例2〜18 実施例1と同様にして、表−3の化合物を得る。
実施例19 (1)5−フルオロ−2′−デオキシ−5′−O−トリ
チル−β−ウリジン−3′−〔(2−O−ヘキサデシル
エチレングリコリル)−(2−クロロフェニル)〕ホス
フェート 2−クロロフェニルホスホロジクロリデート0.98gおよ
びトリエチルアミン0.81gを無水テトラヒドロフラン10m
lに溶解させ、これに氷冷下で1,2,4−トリアゾール0.55
gを加え、同温度で10分間反応させる。ついで、室温で2
0分間反応させた後、析出した不溶物を過し、これを
無水テトラヒドロフラン5mlで洗浄する。液と洗浄液
を合し、氷冷した後、これに5−フルオロ−2′−デオ
キシ−5′−O−トリチル−β−ウリジン1.95gを加
え、同温度で1時間反応させる。さらに室温で4時間反
応させた後、O−ヘキサデシルエチレングリコール1.15
gおよびN−メチルイミダゾール0.33gを加え、室温で一
夜反応させる。ついで、減圧下に溶媒を留去し、得られ
た残留物をクロロホルム50mlに溶解させ、これを冷N−
塩酸10mlずつで2回および水10mlで1回順次洗浄した
後、減圧下に溶媒を留去する。得られた残留物をカラム
クロマトグラフィー(和光シリカゲルC−200,展開溶
媒;ベンゼン:酢酸エチル=10:1〜3:1)で精製すれ
ば、白色ワックス状の5−フルオロ−2′−デオキシ−
5′−O−トリチル−β−ウリジン−3′−〔(2−O
−ヘキサデシルエチレングリコリル)−(2−クロロフ
ェニル)〕ホスフェート1.48g(収率39%)を得る。
IR(ニート)cm-1; 3070,3020,2920,2850,1710,1680,1475, 1445,1360,1265,1230,1220,1130,1110, 1020,965,950,760 NMR(60MHz,CDCl3)δ値; 0.88(t,3H,J=5Hz),1.03〜1.85(m,28H),2.10〜2.60
(m,2H),3.28〜3.86(m,6H),4.10〜4.50(m,3H),5.1
8〜5.50(m,1H),6.15〜6.48(m,1H),7.02〜8.00(m,1
9H),7.70(d,1H,J=6Hz),9.60(bs,1H) (2)5−フルオロ−2′−デオキシ−β−ウリジン−
3′−(2−O−ヘキサデシルエチレングリコリル)ホ
スフェート (1)で得られた5−フルオロ−2′−デオキシ−5′
−O−トリチル−β−ウリジン−3′−〔(2−O−ヘ
キサデシルエチレングリコリル)−(2−クロロフェニ
ル)〕ホスフェート1.00gをテトラヒドロフラン30mlに
溶解させ、これにN−水酸化ナトリウム水溶液7.0mlを
加え、室温で一夜反応させる。ついで、N−塩酸7.0ml
および飽和食塩水10mlを加えた後、有機層を分取する。
減圧下に溶媒を留去し、得られた残留物をクロロホルム
5mlおよび酢酸5mlの混合溶媒に溶解させ、これにN−塩
酸0.5mlを加え、室温で30分間反応させる。ついで、ク
ロロホルム20mlおよびメタノール20mlで希釈し、水10ml
で洗浄する。減圧下に溶媒を留去し、得られた残留物を
カラムクロマトグラフィー(和光シリカゲルC−200,展
開溶媒;クロロホルム:メタノール:水=20:1:0〜65:2
5:4)で精製すれば、白色無定形状の5−フルオロ−
2′−デオキシ−β−ウリジン−3′−(2−O−ヘキ
サデシルエチレングリコリル)ホスフェート0.38g(収
率61%)を得る。なお、この化合物の物性は実施例1で
得られた化合物の物性と一致した。
実施例20 実施例19と同様にして、表−4の化合物を得る。なお、
本実施例では、実施例19−(1)で得られるようなリン
酸トリエステル体を単離することなく行った。また、得
られた表−4の化合物の物性は実施例14,15および16で
得られた化合物の物性と一致した。
実施例21 5−フルオロ−2′−デオキシ−β−ウリジン−3′−
(2−O−ヘキサデシルエチレングリコリル)ホスフェ
ート オキシ塩化リン0.61gおよび2,6−ルチジン2.57gを無水
テトラヒドロフラン10mlに溶解させ、これに氷冷下で、
O−ヘキサデシルエチレングリコール1.15gを無水テト
ラヒドロフラン15mlに溶解させた溶液を10分間を要して
滴下する。滴下終了後、さらに室温で2時間反応させ
る。ついで、この反応液に5−フルオロ−2′−デオキ
シ−5′−O−トリチル−β−ウリジン1.95gを加え、
室温で一夜反応させる。ついで、反応液を氷冷し、トリ
エチルアミン2.43gおよび水10mlを加えた後、氷冷下で1
0分間反応させ、さらに室温で30分間反応させる。反応
終了後、反応液をクロロホルム70mlおよびメタノール70
mlの混合溶媒で希釈する。ついで、この反応混合物を冷
N−塩酸30mlずつで2回洗浄し、さらに水30mlで1回洗
浄した後、減圧下に溶媒を留去する。得られた残留物を
クロロホルム20mlおよび酢酸20mlの混合溶媒に溶解さ
せ、これにN−塩酸2.0mlを加え、室温で30分間反応さ
せる。ついで、クロロホルム60mlおよびメタノール60ml
で希釈し、水30mlで洗浄する。減圧下に溶媒を留去し、
得られた残留物を実施例1と同様にカラムクロマトグラ
フィーで精製すれば、白色無定形状の5−フルオロ−
2′−デオキシ−3′−(2−O−ヘキサデシルエチレ
ングリコリル)ホスフェート0.43g(収率18%)を得
る。なお、この化合物の物性は実施例1で得られた化合
物の物性と一致した。
実施例22 実施例21と同様にして、表−5の化合物を得る。なお、
これらの物性は実施例7および8で得られたものの物性
と一致した。
実施例23 (1)2−O−ヘキサデシルエチレングリコリル−(2,
2,2−トリクロロエチル)ホスフェート 2,2,2−オリクロロエチルホスホロジクロリデート5.33g
およびトリエチルアミン2.02gを無水テトラヒドロフラ
ン30mlに溶解させ、これに氷冷下で、O−ヘキサデシル
エチレングリコール5.73gを無水テトラヒドロフラン20m
lに溶解させた溶液を10分間を要して滴下する。滴下終
了後、さらに室温で1時間反応させる。ついで、反応液
を氷冷し、トリエチルアミン10.12gおよび水30mlを加
え、同温度で30分間反応させ、さらに室温で30分間反応
させる。ついで、減圧下に残留液が約40mlになるまで濃
縮し、これにクロロホルム100mlを加える。これを希塩
酸でpH1.0に調整し、メタノール100mlを加えた後、有機
層を分取する。減圧下に溶媒を留去し、五酸化リン上で
乾燥すれば、白色ワックス状の粗2−O−ヘキサデシル
エチレングリコリル−(2,2,2−トリクロロエチル)ホ
スフェート9.46gを得る。
IR(ニート)cm-1; 2920,2850,1460,1250,1110,1030,970 (2)5−フルオロ−2′−デオキシ−5′−O−トリ
チル−β−ウリジン−3′−〔(2−O−ヘキサデシル
エチレングリコリル)−(2,2,2−トリクロロエチ
ル)〕ホスフェート (1)で得られた粗2−O−ヘキサデシルエチレングリ
コリル−(2,2,2−トリクロロエチル)ホスフェート500
mgを無水ピリジン3.0mlに溶解させ、これに氷冷下で2,
4,6−トリイソプロピルベンゼンスルホニルクロリド606
mgを加え、同温度で1時間反応させる。さらに室温で1
時間反応させた後、5−フルオロ−2′−デオキシ−
5′−O−トリチル−β−ウリジン440mgおよびN−メ
チルイミダゾール210mgを加え、室温で48時間反応させ
る。ついで、減圧下に溶媒を留去した後、クロロホルム
20mlおよび水10mlを加える。この混合物を希塩酸でpH1.
0に調整し、メタノール20mlを加えた後、有機層を分取
する。得られた有機層に水5mlを加え、飽和炭酸水素ナ
トリウム水溶液でpH7.0に調整した後、有機層を分取す
る。減圧下に溶媒を留去し、得られた残留物をカラムク
ロマトグラフィー(和光シリカゲルC−200,展開溶媒;
ベンゼン:酢酸エチル=1:0〜3:1)で精製すれば、Rf値
0.65およびRf値0.60(メルク社製シリカゲルプレート,A
rt5715,展開溶媒;ベンゼン:酢酸エチル=1:1)を示す
2つの分画を得る。各分画をそれぞれ採取すれば、白色
ワックス状の5−フルオロ−2′−デオキシ−5′−O
−トリチル−β−ウリジン−3′−〔(2−O−ヘキサ
デシルエチレングリコリル)−(2,2,2−トリクロロエ
チル)〕ホスフェートを、それぞれ212mg(Rf値0.65)
および234mg(Rf値0.60)得る。これらの2つの化合物
は、リン原子上においてのみその立体配置が異なるジア
ステレオマーであると考えられる(収率51%)。
○Rf値;0.65(ベンゼン:酢酸エチル=1:1) IR(KBr)cm-1; 3050,2920,2840,1710,1670,1460, 1440,1350,1260,1110,1060,1020, 885,700 NMR(200MHz,CDCl3)δ値; 0.86(t,3H,J=6Hz),1.23(bs,26H),1.43〜1.70(m,2
H),2.28〜2.46(m,1H),2.74,2.82(ABq,1H,J=5Hz),
3.32〜3.56(m,4H),3.58〜3.68(m,2H),4.14〜4.32
(m,2H),4.37(bs,1H),4.60(d,2H,J=6Hz),5.27(b
t,1H,J=6Hz),6.34(bt,1H,J=6Hz),7.20〜7.57(m,1
5H),7.77(d,1H,J=7Hz),8.85(bd,1H,J=5Hz) ○Rf値0.60(ベンゼン:酢酸エチル=1:1) IR(KBr)cm-1; 3050,2920,2840,1710,1670,1460, 1440,1350,1260,1110,1070,1020, 890,700 NMR(200MHz,CDCl3)δ値; 0.86(t,3H,J=6Hz),1.23(bs,26H),1.43〜1.65(m,2
H),2.28〜2.48(m,1H),2.74,2.82(ABq,1H,J=5Hz),
3.32〜3.56(m.4H),3.56〜3.70(m,2H),4.15〜4.32
(m,2H),4.34(bs,1H),4.55(d,2H,J=6Hz),5.25(b
t,1H,J=6Hz),6.33(bt,1H,J=6Hz),7.18〜7.58(m,1
5H),7.73(d,1H,J=7Hz),9.05(bs,1H) (3)5−フルオロ−2′−デオキシ−β−ウリジン−
3′−(2−O−ヘキサデシルエチレングリコリル)ホ
スフェート (2)で得られたRf値0.65を示す5−フルオロ−2′−
デオキシ−5′−O−トリチル−β−ウリジン−3′−
〔(2−O−ヘキサデシルエチレングリコリル)−(2,
2,2−トリクロロエチル)〕ホスフェート200mgを80%酢
酸水溶液3mlおよびテトラヒドロフラン1mlの混合溶媒に
溶解させ、氷冷下で、亜鉛末200mgを加えた後、室温で
1時間反応させる。ついで、クロロホルム10mlおよび3N
−塩酸5mlを加え、氷冷下で10分間攪拌した後、不溶物
を去する。液にメタノール10mlを加えた後、有機層
を分取し、これを水5mlで洗浄する。減圧下に溶媒を留
去し、得られた残留物を酢酸3mlおよびクロロホルム3ml
の混合溶媒に溶解させ、これにN−塩酸0.3mlを加え、
室温で30分間反応させる。ついで、クロロホルム10mlお
よびメタノール10mlで希釈し、水5mlで洗浄する。減圧
下に溶媒を留去し、得られた残留物をカラムクロマトグ
ラフィー(和光シリカゲルC−200,展開溶媒;クロロホ
ルム:メタノール:水=20:1:0〜65:25:4)で精製すれ
ば、白色無定形状の5−フルオロ−2′−デオキシ−β
−ウリジン−3′−(2−O−ヘキサデシルエチレング
リコリル)ホスフェート88mg(収率72%)を得る。な
お、この化合物の物性は実施例1で得られた化合物の物
性と一致した。
(4)5−フルオロ−2′−デオキシ−β−ウリジン−
3′−(2−O−ヘキサデシルエチレングリコリル)ホ
スフェート (2)で得られたRf値0.60を示す5−フルオロ−2′−
デオキシ−5′−O−トリチル−β−ウリジン−3′−
〔(2−O−ヘキサデシルエチレングリコリル)−(2,
2,2−トリクロロエチル)〕ホスフェート200mgを(3)
と同様に処理すれば、白色無定形状の5−フルオロ−
2′−デオキシ−β−ウリジン−3′−(2−O−ヘキ
サデシルエチレングリコリル)ホスフェート91mg(収率
74%)を得る。なお、この化合物の物性は実施例1で得
られた化合物の物性と一致した。
実施例24 (1)2−O−ヘキサデシルエチレングリコリルホスフ
ェート 実施例23−(1)で得られた粗2−O−ヘキサデシルエ
チレングリコリル−(2,2,2−トリクロロエチル)ホス
フェート8.0gを80%酢酸水溶液50mlに溶解させ、室温で
亜鉛末5gを加え、1時間反応させる。ついで、不溶物を
取し、80%酢酸水溶液10mlで洗浄した後、得られた
過ケーキをクロロホルム60mlに懸濁させ、氷冷下で、3N
−塩酸30mlを1分間を要して滴下する。滴下終了後、同
温度で10分間反応させた後、不溶物を去する。つい
で、得られた液にメタノール60mlを加え、有機層を分
取し、水20mlで洗浄する。減圧下に溶媒を留去し、得ら
れた残留物をカラムクロマトグラフィー(和光シリカゲ
ルC−200,展開溶媒;クロロホルム:メタノール=20:1
〜10:1)で精製すれば、白色無定形状の2−O−ヘキサ
デシルエチレングリコリルホスフェート4.50g(収率,O
−ヘキサデシルエチレングリコールから73%)を得る。
融点;67〜69℃ IR(KBr)cm-1; 2920,2840,1460,1250,1155,1125, 1045,1010 NMR(60MHz;CDCl3:CO3OD=2:1)δ値; 0.89(t,3H,J=5Hz),1.05〜1.85(m,28H),3.30〜3.84
(m,4H),3.93〜4.35(m,2H) (2)5−フルオロ−2′−デオキシ−β−ウリジン−
3′−(2−O−ヘキサデシルエチレングリコリル)ホ
スフェート (1)で得られた2−O−ヘキサデシルエチレングリコ
リルホスフェート1.47gを無水ピリジン10mlに溶解さ
せ、これに氷冷下で2,4,6−トリイソプロピルベンゼン
スルホニルクロリド2.42gを加え、同温度で1時間反応
させる。さらに室温で1時間反応させた後、5−フルオ
ロ−2′−デオキシ−5′−O−トリチル−β−ウリジ
ン1.76gを加え、室温で24時間反応させる。ついで、減
圧下に溶媒を留去し、クロロホルム100mlおよび水50ml
を加える。この混合物を希塩酸でpH1.0に調整し、メタ
ノール100mlを加えた後、有機層を分取する。減圧下に
溶媒を留去し、得られた残留物をクロロホルム20mlおよ
び酢酸20mlの混合溶媒に溶解させ、N−塩酸2.0mlを加
えた後、室温で30分間反応させる。ついで、クロロホル
ム60mlおよびメタノール60mlで希釈し、水30mlで洗浄す
る。減圧下に溶媒を留去し、得られた残留物をカラムク
ロマトグラフィー(和光シリカゲルC−200,展開溶媒;
クロロホルム:メタノール:水=20:1:0〜65:25:4)で
精製すれば、白色無定形状の5−フルオロ−2′−デオ
キシ−β−ウリジン−3′−(2−O−ヘキサデシルエ
チレングリコリル)ホスフェート0.79g(収率37%)を
得る。なお、この化合物の物性は実施例1で得られた化
合物の物性と一致した。
実施例25 (1)5−フルオロ−2′−デオキシ−5′−O−トリ
チル−β−ウリジン−3′−(2,2,2−トリクロロエチ
ル)ホスフェート 2,2,2−トリクロロエチルホスホロジクロリデート2.00g
および2,6−ルチジン3.21gを無水テトラヒドロフラン10
mlに溶解させ、これに氷冷下で、5−フルオロ−2′−
デオキシ−5′−O−トリチル−β−ウリジン2.44gを
無水テトラヒドロフラン10mlに溶解させた溶液を10分間
を要して滴下する。滴下終了後、さらに室温で一夜反応
させる。ついで、反応液を氷冷し、トリエチルアミン2.
02gおよび水10mlを加え、同温度で10分間反応させ、さ
らに室温で20分間反応させる。ついで、反応液をクロロ
ホルム100mlおよびメタノール100mlの混合溶媒で希釈す
る。ついで、この反応混合物を冷N−塩酸30mlずつで2
回および水30mlで1回順次洗浄する。減圧下に溶媒を留
去し、五酸化リン上で乾燥すれば、白色無定形状の粗5
−フルオロ−2′−デオキシ−5′−O−トリチル−β
−ウリジン−3′−(2,2,2−トリクロロエチル)ホス
フェート3.08gを得る。
IR(KBr)cm-1: 3430,3060,1705,1660,1480,1460, 1440,1395,1350,1260,1105,1070, 1010,895,870,760,740,700 (2)5−フルオロ−2′−デオキシ−5′−O−トリ
チル−β−ウリジン−3′−〔(2−O−ヘキサデシル
エチレングリコリル)−(2,2,2−トリクロロエチ
ル)〕ホスフェート (1)で得られた粗5−フルオロ−2′−デオキシ−
5′−O−トリチル−β−ウリジン−3′−(2,2,2−
トリクロロエチル)ホスフェート700mgを無水ピリジン
3.0mlに溶解させ、これに氷冷下で、2,4,6−トリイソプ
ロピルベンゼンスルホニルクロリド606mgを加え、同温
度で1時間反応させる。さらに室温で1時間反応させた
後、O−ヘキサデシルエチレングリコール287mgおよび
N−メチルイミダゾール210mgを加え、室温で48時間反
応させる。ついで、実施例23−(2)と同様に処理すれ
ば、Rf値0.65および0.60(メルク社製シリカゲルプレー
ト,Art5715,展開溶媒;ベンゼン:酢酸エチル=1:1)を
示す5−フルオロ−2′−デオキシ−5′−O−トリチ
ル−β−ウリジン−3′−〔(2−O−ヘキサデシルエ
チレングリコリル)−(2,2,2−トリクロロエチル)〕
ホスフェートをそれぞれ223mg(Rf値0.65)および242mg
(Rf値0.60)得る(収率48%)。なお、これらジアステ
レオマー体(推定)の物性は、実施例23−(2)で得ら
れたそれぞれ対応する化合物の物性と一致した。
実施例26 5−フルオロ−2′−デオキシ−5′−O−パルミトイ
ル−β−ウリジン−3′−(2−O−ヘキサデシルエチ
レングリコリル)ホスフェート オキシ塩化リン0.61gおよび2,6−ルチジン2.57gを無水
テトラヒドロフラン10mlに溶解させ、これに氷冷下で、
5−フルオロ−2′−デオキシ−5′−O−パルミトイ
ル−β−ウリジン1.94gを無水テトラヒドロフラン10ml
に溶解させた溶液を10分間を要して滴下する。滴下終了
後、さらに室温で3時間反応させる。ついで、この反応
液にO−ヘキサデシルエチレングリコール1.15gを加
え、室温で2時間反応させる。ついで、反応液を氷冷
し、トリエチルアミン2.43gおよび水10mlを加え、氷冷
下で10分間反応させ、さらに室温で30分間反応させる。
反応終了後、反応液をクロロホルム70mlおよびメタノー
ル70mlの混合溶媒で希釈する。ついで、この反応混合物
をN−塩酸30mlずつで2回洗浄し、さらに水30mlで洗浄
した後、減圧下に溶媒を留去する。得られた残留物をカ
ラムクロマトグラフィー(和光シリカゲルC−200,展開
溶媒;クロロホルム:メタノール:水=30:1:0〜65:25:
2)で精製すれば、白色無定形状の5−フルオロ−2′
−デオキシ−5′−O−パルミトイル−β−ウリジン−
3′−(2−O−ヘキサデシルエチレングリコリル)ホ
スフェート1.87g(収率56%)を得る。
融点;194〜198℃ IR(KBr)cm-1; 3530,2910,2840,1730,1715,1670, 1460,1260,1240,1165,1120,1070, 1050,1000,940 NMR(60MHz,CDCl3:CD3OD=2:1)δ値; 0.89(t,6H,J=5Hz),1.03〜1.80(m,54H),2.00〜2.68
(m,4H),3.38〜5.00(m,10H),6.05〜6.43(m,1H),7.
75(d,1H,J=6Hz) 実施例27 ナトリウム=5−フルオロ−2′−デオキシ−β−ウリ
ジン−3′−(2−O−ヘキサデシルエチレングリコリ
ル)ホスフェート 実施例1で得られた5−フルオロ−2′−デオキシ−β
−ウリジン−3′−(2−O−ヘキサデシルエチレング
リコリル)ホスフェート0.59gを蒸留水20mlに懸濁さ
せ、炭酸水素ナトリウム0.084gを加えて、攪拌下室温で
溶解させる。ついで、得られた溶液を凍結乾燥すれば、
白色無定形状のナトリウム=5−フルオロ−2′−デオ
キシ−β−ウリジン−3′−(2−O−ヘキサデシルエ
チレングリコリル)ホスフェート0.61gを得る。
融点;214〜217℃(分解) IR(KBr)cm-1; 3400,2920,2850,1705,1660,1620, 1525,1460,1350,1240,1100,1065, 1010,955

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 「式中、m個のAは、同一もしくは異なって、酸素原子
    またはイミノ基を;m個のR1は、同一もしくは異なって、
    Aが酸素原子の場合はC1-30脂肪族炭化水素基、C1-30
    肪族カルボン酸残基または式 (式中、R4は、C1-30脂肪族炭化水素基を示す。)で示
    される基を、Aがイミノ基の場合はC1-30脂肪族カルボ
    ン酸残基を;R2は、水素原子、2−クロロフェニル基ま
    たはトリクロロエチル基を;R3は、水素原子、トリチル
    基またはC1-30脂肪族カルボン酸残基を;mおよびnは、
    同一もしくは異なって、1または2を、それぞれ示
    す。」 で表わされる5−フルオロ−2′−デオキシウリジン−
    3′−ホスフェート誘導体およびその塩。
JP60079238A 1985-04-16 1985-04-16 新規な5−フルオロ−2′−デオキシウリジン−3′−ホスフエ−ト誘導体およびその塩 Expired - Lifetime JPH0696590B2 (ja)

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