JPH069596Y2 - インバ−タ装置の同期制御回路 - Google Patents

インバ−タ装置の同期制御回路

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JPH069596Y2
JPH069596Y2 JP1985181603U JP18160385U JPH069596Y2 JP H069596 Y2 JPH069596 Y2 JP H069596Y2 JP 1985181603 U JP1985181603 U JP 1985181603U JP 18160385 U JP18160385 U JP 18160385U JP H069596 Y2 JPH069596 Y2 JP H069596Y2
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祐三 高門
巧 吉田
博年 河村
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神鋼電機株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この考案は、商用電源で定速運転している誘導電動機
を、可変周波数可変電圧制御のインバータ装置に切換え
て運転する場合、あるいは、インバータ装置で運転して
いた誘導電動機が停電にてフリーランに入り、その後復
電して再びインバータで運転する場合等に適用して好適
なインバータ装置の同期制御回路に関する。
[従来の技術] 誘導電動機の駆動電源を商用電源からインバータ装置に
切換えたり、インバータ装置にて運転中に停電によって
フリーラン状態になった誘導電動機を、復電後再びイン
バータ装置で運転する場合等には、フリーラン状態で残
留電圧を持つ誘導電動機の電圧振幅や位相と、復電後再
接続するインバータ装置のそれとの不一致による過電流
が流れることが多い。
このような不都合を回避するためには、誘導電動機の残
留電圧が十分減少し、前記過電流が発生しなくなった時
点で、インバータ装置をゼロ電圧あるいは減電圧始動す
るのが普通である。
第5図および第7図は、この種の機能を備えた従来のイ
ンバータ装置の構成を示すものである。
第5図において、1はインバータである。インバータ1
は、商用電源Gから送られてくる一定周波数、一定電圧
(電圧VL)の3相交流を受電し、可変電圧可変周波数
の3相交流を出力する。この3相交流は誘導電動機2に
供給される。このとき、誘導電動機2の端子電圧は、電
圧検出用トランス3によって検出され、誘導電動機電圧
(以下、モータ電圧という)VMとして制御回路4に供
給される。制御回路4は、モータ電圧VMの周波数を変
換してインバータ1の周波数指令Fcを形成する。イン
バータ1は、この指令Fcに基づいて、制御信号を作
り、この制御信号によってインバータ1内のトランジス
タ群を順次オン/オフして、上記3相交流を形成する。
一方、商用電源Gの停電は、停電検出切換回路5によっ
て検出される。停電検出切換回路5は、停電を検出する
と、第6図に示す手順で時間制御を行い、復電後の運転
再開を行う。
すなわち、停電検出切換回路5は、第6図の時刻t1に
停電を検出すると直ちにインバータ1にオフ指令を出
し、インバータ1の出力を停止させる(同図(ホ))。
このため、誘導電動機2はフリーランの状態になり、モ
ータ電圧VMが次第に低下する(同図(ロ))。同時
に、停電検出切換回路5は、誘導電動機2の残留電圧V
M(以下、フリーラン時のモータ電圧VMを残留電圧V
Mという)が十分に減衰する時間Tを計時し(同図
(ニ))、復電したことと時間Tが経過したこととの論
理積によって、復電後のオン指令をインバータ1に与え
る(同図の時刻t2)。
一方、制御回路4は、誘導電動機2の残留電圧VMから
フリーラン回転数に対応する周波数指令Fcを演算し
(同図(ハ))、インバータ1に時々刻々供給してい
る。復電後オン指令を受けたインバータ1は、減電圧立
ち上がり期間(同図の時刻t2〜t3)の間、次第に
出力電圧を上げ、次の設定周波数立ち上がり期間(同
図の時刻t3〜t4)の間、V/F比を所定値に保ちつ
つ、出力周波数Fcで停電前の出力周波数cまで徐々
に復帰する。そして、時刻t4に正常運転へ移行す
る。
なお、これらの制御はすべて時間制御で行なわれる。ま
た、停電の期間、制御回路4や停電検出切換回路5が必
要とする電力は微少であるので、コンデンサC等に蓄え
られた電荷により供給される。
上記停電検出切換回路5の動作を、時間制御ではなく、
誘導電動機1の残留電圧VMの振幅レベルで行うように
することも可能である。第7図は、この構成を示すブロ
ック図、第8図は動作を示す波形図である。波形図から
分かるように、誘導電動機1の残留電圧VMが所定の電
圧まで減衰した時刻t2に、制御回路4から停電検出切
換回路5に信号aが供給され、これによって、インバー
タ1のオン動作が行なわれる。
[考案が解決しようとする問題点] ところで、上述した従来のインバータ装置においては、
商用周波数の数サイクル程度の短時間の停電にしても、
誘導電動機2の残留電圧時定数相応のフリーラン期間
(第6,8図の;0.2〜0.6秒程度)を設定しな
ければならなかった。このため、このフリーラン期間
と、電圧立ち上げに要する期間との間に、誘導電動機2
の回転数が大幅に低下してしまうことがあった。特に、
この不都合は低慣性負荷のときに顕著であった。
この考案は、このような背景の下になされたもので、停
電時間の長短にかかわらず、復電後直ちにインバータを
再始動し、停電期間の誘導電動機の回転数の低下を最小
にし、停電による設備への運転障害を最小限に抑えるこ
とのできるインバータ装置の同期制御回路を提供するこ
とを目的とする。また、商用電源からインバータ装置に
切換える際にも、切換に要するフリーラン期間を最短と
し、回転数低下を最小限度に止どめることのできるイン
バータ装置の同期制御回路を提供することを目的とす
る。
[問題点を解決するための手段] 上記問題点を解決するためにこの考案は、電圧指令値お
よび周波数指令値に応じたパルス幅変調信号を発生する
パルス幅変調回路を備え、当該パルス幅変調信号に基づ
いて逆変換器を形成する複数のスイッチ素子を順次オン
オフし、電源から供給される交流信号の周波数および電
圧を制御して交流電動機を駆動するインバータ装置にお
いて、前記電源の停電を検知した時に第1の検知信号を
発生し、当該電源が非停電状態にある時には第2の検知
信号を発生する停電検出手段と、前記交流電動機の端子
電圧を積分して積分信号を発生する積分回路と、この積
分信号の正負に応じた矩形信号を発生する波形整形回路
と、この矩形信号と前記パルス幅変調信号との位相差を
発生する位相差増幅器と、この位相差増幅器の出力路に
介挿され、前記第1の検知信号が供給された時にオン
し、前記第2の検知信号が供給された時にオフするスイ
ッチング手段と、このスイッチング手段の出力を位相偏
差信号として出力する一次遅れ要素とから構成される位
相同期制御手段と、前記位相偏差信号に応じて前記周波
数指令値を補正する補正手段とを具備し、前記位相同期
制御手段は、前記電源が停電した場合、前記第1の検知
信号に応じて前記スイッチング手段をオフからオンへ遷
移させ、前記位相差増幅器の出力をそのまま前記位相偏
差信号として出力し、前記電源が復電した場合、前記第
2の検知信号に応じて前記スイッチング手段をオンから
オフへ遷移させ、この遷移時点における前記位相差増幅
器の出力を初期値とし、該初期値からゼロ値へ一次遅れ
で収束する前記位相偏差信号を出力することを特徴とす
る。
[作用] 上記構成によれば、位相同期制御手段は、電源が停電し
た場合、第1の検知信号に応じてスイッチング手段をオ
フからオンへ遷移させ、位相差増幅器の出力をそのまま
位相偏差信号として出力し、電源が復電した場合、第2
の検知信号に応じてスイッチング手段をオンからオフへ
遷移させ、この遷移時点における位相差増幅器の出力を
初期値とし、該初期値からゼロ値へ一次遅れで収束する
前記位相偏差信号を出力するため、この位相偏差信号に
応じてインバータ装置の周波数制御を行えば、交流電動
機の端子電圧とパルス幅変調回路の出力との位相を一致
させることが可能になる。そして、両者の位相が一致し
ているから、復電時にインバータ装置の運転を直ちに再
開しても過大な電流が流れるおそれはない。この場合、
前記スイッチング手段を、停電になったときにオンと
し、復電したときにオフとするようにすれば、1次遅れ
によってインバータ装置の滑らかな運転再開が可能であ
る。
[実施例] 以下、図面を参照して、本考案の実施例を説明する。
第1図は、この考案の一実施例によるインバータ装置の
構成を示すブロック図である。図において、10はイン
バータである。インバータ10は、商用電源Gから3相
交流(電圧VL)を受電し、可変周波数、可変電圧の3
相交流を出力するもので、順変換器12から出力される
直流を、逆変換器13によって交流に変換する。この逆
変換器13は6個のトランジスタを中心に構成され、P
WM(パルス幅変調)による制御を受けている。
このインバータ10は、周波数指令から、電圧指令V
aと周波数指令Fとを形成するVFパターン回路14
と、この電圧指令Vaに1より小さい値Kを乗じて電圧
指令Vを作る乗算器15と、各指令V,FによってPW
Mを行うPWM回路16と、PWM回路16の出力を増
幅して逆変換器13のトランジスタをオン/オフ制御す
るドライバ回路17と、ドライバ回路17を停止させる
ためのスイッチング素子18とから構成されている。な
お、ドライバ回路17はアイソレーションアンプで構成
されている。
上記インバータ10は、再始動制御回路20によって制
御される。再始動制御回路20は、モータ電圧VMとP
WM信号V−PWMとから、これら両者の位相偏差信号
Δfを作る位相同期制御回路30と、停電直前のモータ
電圧VMの値をK=1と無次元化処理し、停電の間減衰
するモータ残留電圧VMに比例して値Kを減少させる電
圧制御回路40と、停電を検知して、上記スイッチング
素子18にオン/オフ信号Dを供給する一方、前記位相
同期制御回路30と電圧制御回路40とにオン/オフ信
号を出力する停電検出回路50とから構成される。な
お、前記信号D,によって、停電時には、スイッチン
グ素子18がオフされ、位相同期制御回路30と電圧制
御回路40内のスイッチング素子34a,43a(第
2,3図参照)がオンされるようになっている。
位相同期制御回路30は、モータ電圧検出用トランス3
から出力されるモータ電圧(停電時は残留電圧となる)
VMと、PWM回路16から出力されるPWM電圧V−
PWMとを突き合わせて、これらの位相差に応じた位相
偏差出力Δfを出力するもので、その詳細は第2図に示
す通りである。
この図において、31はモータ電圧VMを積分して積分
電圧VM/sを出力する積分要素、32は前記積分電圧
VM/sの波形を整形し、積分電圧VM/sが正のとき
には「1」、負のときには「−1」を出力する波形整形
要素、33はPWM信号V−PWMと波形整形要素の出
力とを同期整流する位相差増幅器、34は停電時に(こ
のとき同図のスイッチ34aがオン)、位相差増幅器3
3の出力を位相偏差信号Δfとして遅れなく出力する一
方、復電時に(同スイッチ34aがオフ)、位相偏差信
号Δfを1次遅れでゼロ値に減衰させる1次遅れ要素で
ある。
ここで、上記位相差増幅器33は、PWM信号V−PW
Mが正のとき「1」、ゼロのとき「−1」に切替わるス
イッチング素子33aと、このスイッチング素子33a
の出力と波形整形要素32の出力とを乗算する乗算器3
3bと、乗算結果を増幅する増幅器33cとからなって
いる。また、1次遅れ要素34は、停電時にオンとなる
スイッチング素子34aと、増幅器34bと、この増幅
器34bの入力側に並列に挿入されたコンデンサ34c
と抵抗34dとからなる。
この位相同期制御回路30によれば、モータ電圧VMは
積分要素31により積分されて90°遅相され、波形整
形回路32により「1」か「−1」の2値をとる矩形波
になる。一方、PWM信号V−PWMはスイッチング素
子33aによって2値に変換され、これらが乗算器33
bで乗算される。
従って、モータ電圧VMとPWM信号V−PWMとが同
位相であれば、モータ電圧VMが90°遅相されている
ことにより、位相差増幅器33の出力はゼロになる。ま
た、互いに位相がずれていれば、このずれに応じて、位
相差増幅器33の出力は正または負に変化する。
次に、電圧制御回路40は、モータ残留電圧VMに比例
させて値K(以下、減電圧係数という)を減ずるもの
で、第3図の構成をとっている。図において、41はモ
ータ電圧VMの積分電圧VM/sを整流して、モータ電
圧VMの基本波に対応する直流信号を出力する整流要
素、42はアナログ信号とデジタル信号とを乗算してア
ナログ信号を出力する乗算要素、43は乗算要素42の
出力を停電時には遅れなく出力し、復電時には1次遅れ
でフルスケール値(K=1)に復帰する1次遅れ要素、
44は「1信号から乗算要素42の出力を減算し、正の
ときに“H”レベル、負のときに“L”レベルを出力す
るコンパレータ、45はクロックφを計数するアップダ
ウンカウンタである。
ここで、乗算要素42は、データ入力端にアップダウン
カウンタ45の出力が供給され、基準電圧端に整流要素
41の出力が供給されるD/Aコンバータからなり、こ
れらの乗算結果をアナログ信号として出力する。また、
1次遅れ要素43は、停電時にオンとなるスイッチング
素子43aと、増幅器43bと、この増幅器43bの入
力側に接続されたコンデンサ43cと、抵抗43dとか
らなり、停電時には乗算要素42の出力を減電圧係数K
として直ちに出力する一方、復電時には1次遅れでフル
スケール値(「1」)に復帰する減電圧係数Kを出力す
る。更に、アップダウンカウンタ45は、ホールド端に
オン/オフ信号が供給されており、停電時にホールド
される。また、U/D端にコンパレータ44の出力が供
給されている。このため、乗算要素42の出力が「1」
より大きくなるとコンパレータ44の出力が“L”レベ
ルになってアップダウンカウンタ45はダウンカウント
し、乗算要素42の出力が「1」より小さくなるとコン
パレータ44の出力が“H”レベルになってアップダウ
ンカウンタ45はアップカウントする。従って、乗算要
素42の出力は常に「1」に維持される。
このような電圧制御回路40によれば、非停電時には、
スイッチング素子43aがオフで、コンデンサ43cが
抵抗43dを介して「1」まで充電されるから、減電圧
係数Kの定常値は「1」になる。また、モータ電圧VM
の値にかかわらず、乗算要素の出力が「1」に保たれる
ため、アップダウンカウンタ45にはモータ電圧VMに
反比例する値がセットされ、この値が停電開始時にホー
ルドされる。
すなわち、停電が始まると、停電直前のモータ電圧VM
に反比例する値がアップダウンカウンタ45にホールド
され、また、同時にスイッチング素子43aがオンとな
って、乗算要素42の出力が増幅器43bを介して直ち
に出力される。なぜならば、1次遅れ用のコンデンサ4
3cは、ほぼ無インピーダンスで充放電されるからであ
る。この結果、減電圧係数Kは、停電直前のモータ電圧
VMを1とし、以後、フリーラン中のモータ残留電圧V
Mに比例する値をとることとなる。
なお、減電圧係数Kが追随すべき値として、モータ電圧
VMを一回積分した値VM/sを選んだことにより、減
電圧係数Kは、モータ残留電圧VMに追随するというよ
りも、残留磁束に追随するという方がより正確である
が、便宜上、上記のように表現した。
また復電時には、スイッチング素子43aが再びオフと
なるから、コンデンサ43cは抵抗43dとの時定数で
充電され、減電圧係数Kは徐々に「1」に復帰する。
再び第1図に戻り、上述のようにして得られた位相偏差
信号Δfは、偏差検出点60に供給される。偏差検出点
60は、周波数指令fから位相偏差信号Δfを減じ、
これを補正後の周波数指令として、VFパターン回路
14の入力端に供給する。
次に、第4図のタイムチャートを参照して、この実施例
の動作を説明する。
まず、非停電時には、第1図のスイッチング素子18が
オン、第2図のスイッチング素子34a、および第3図
のスイッチング素子43aがオフとなっている。従っ
て、位相偏差信号Δf=0、減電圧係数K=1に維持さ
れる。すなわち、周波数指令fcが、偏差検出点60
を介して、そのままの値でVFパターン回路14に供給
されるとともに、VFパターン回路14から出力された
周波数指令Fおよび電圧指令Vaがそのままの値でPW
M回路16に供給されて、インバータ10の運転が行な
われる。
次に、第4図の時刻t1に、停電が発生すると、停電検
出回路50がこれを検出し、オン/オフ信号D/を逆
転して、スイッチング素子18をオフしてインバータ1
0を停止する。これによって、インバータ10は直ちに
出力を切り、コンデンサCの急速な放電を防ぐ(第4図
(ハ))。そして、再始動制御回路20への供給電力は
コンデンサCから得られる。この場合、電力消費量は微
少なので、数秒の間は電力供給可能である。
インバータ10が停止されると、誘導電動機2がフリー
ラン状態となり、モータ残留電圧VMは次第に低下する
(第4図(ニ))。また、モータ回転数の低下に相応し
て、モータ残留電圧VMの周波数も低下する。
一方、上記時刻t1には、スイッチング素子34a,4
3aがともにオンとなる。この結果、電圧制御回路40
から出力される減電圧係数Kが、モータ残留電圧VMの
振幅に比例して時々刻々低下し、PWM回路16に供給
される電圧指令Vも残留電圧VMに比例して減少する
(第4図(ト)の時刻t1〜t2)。
また、位相同期制御回路30は、PWM信号V−PWM
とモータ残留電圧VMの位相偏差に相当する位相偏差信
号Δfを出力し(第4図(ヘ))、これを偏差検出点6
0に供給する。偏差検出点60は、周波数指令cから
位相偏差信号Δfを引いて、補正後の周波数指令を作
り、これをVFパターン回路14に供給する。VFパタ
ーン回路14は、補正後の周波数指令によって周波数
指令Fと電圧指令Vaとを形成する。周波数指令Fはそ
のままPWM回路16に供給される。一方、電圧指令V
aは乗算器15で減電圧係数Kと掛け合わされて修正さ
れ、電圧指令VとしてPWM回路16に供給される。P
WM回路16は、指令F,VによってPWM制御を行
う。
こうして、再始動制御回路20は、モータ残留電圧VM
を指令信号とし、PWM信号V−PWMをフィードバッ
ク信号とする。一種のPLL回路として作動し、停電の
間、PWM信号V−PWMの位相および周波数をモータ
残留電圧VMのそれと一致させる。なお、第1図におい
ては、電圧VM、V−PWMとも単線で表したが、単
相、2相、3相、いずれの場合も同様の処理で、同相ど
うしを制御すればよい。
次に、時刻t2に復電すると、停電検出回路50がこれ
を検出し、主回路のコンデンサCが十分に充電された時
刻t3に、オン/オフ信号D/を発する。これによっ
て、スイッチング素子18がオンとなり、インバータ1
0は直ちに出力電圧を出す。また、スイッチング素子3
4aおよび43aがオフとなり、位相同期制御回路30
の出力Δfが1次遅れで漸減する一方、減電圧係数K
は、K=1なるフルスケール値に1次遅れで漸増する。
このため、PWM回路16への周波数指令Fおよび電圧
指令Vは停電前の値に徐々に回復し、時刻t4に正常運
転に戻る。
こうして、本実施例にあっては、復電後のインバータ装
置投入時のPWM信号V−PWMとモータ残留電圧VM
とは、周波数、位相および振幅がいずれも一致している
ために、過渡的な過大電流が流れることはない。また、
残留電圧VMを、再投入時のインバータ出力電圧の初期
値としている関係上、停電時間が短ければ短いほど、も
とのモータ電圧に復帰する時間も短くなるという利点も
得られる。
なお、上記実施例は、誘導電動機の場合について説明し
たが、同期電動機の場合についても、復電後のインバー
タ投入時に、モータ電圧とインバータ電圧の周波数、位
相および振幅を一致させ、投入時の過渡電流を防止する
必要があり、この考案によるインバータ装置をそのまま
適用することが可能である。
また、上記実施例は、インバータ装置にて誘導電動機を
駆動しているときに、停電が生じた場合を例にとって説
明したが、これに限らず、商用電源からインバータ装置
に切り換えるときにも同様に適用可能である。
[考案の効果] 以上説明したように、この考案によれば、モータ残留電
圧の周波数および位相と、インバータ出力電圧のそれと
を常に一致させることができるから、復電後、ないしは
商用電源からインバータ装置へ切換える際、停電時間の
長短にかかわらず、直ちにインバータ装置投入が可能で
ある。この結果、数10ms程度の瞬間停電のときに、非
駆動系の回転数低下をほとんどきたすことなく、継続運
転が可能である。特に、回転数の低下が製品の不良に直
結するような生産設備、始動手続きが非常に繁雑となる
設備等に適用して極めて有用である。また、1次遅れ要
素により、インバータ装置の滑らかな運転再開が可能で
ある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の一実施例によるインバータ装置の構
成を示すブロック図、第2図は位相同期制御回路の構成
を示すブロック図、第3図は電圧制御回路の構成を示す
ブロック図、第4図は上記実施例の動作を説明するため
の波形図、第5図、第7図は従来のインバータ装置の構
成を示すブロック図、第6図、第8図はこれらのインバ
ータ装置の動作を説明するための波形図である。 2……誘導電動機、10……インバータ、13……逆変
換器、16……PWM回路、20……再生始動制御回
路、30……位相同期制御回路、31……積分要素、3
2……波形整形要素、33……位相差増幅器、34……
1次遅れ要素(出力増幅器)、34a……スイッチング
素子、40……電圧制御回路、50……停電検出回路、
60……偏差検出点。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】電圧指令値および周波数指令値に応じたパ
    ルス幅変調信号を発生するパルス幅変調回路(16)を備
    え、当該パルス幅変調信号に基づいて逆変換器(13)を形
    成する複数のスイッチ素子を順次オンオフし、電源Gか
    ら供給される交流信号の周波数および電圧を制御して交
    流電動機(2)を駆動するインバータ装置(10)において、 前記電源Gの停電を検知した時に第1の検知信号を発生
    し、当該電源Gが非停電状態にある時には第2の検知信
    号を発生する停電検出手段(50)と、 前記交流電動機(2)の端子電圧を積分して積分信号を発
    生する積分回路(31)と、この積分信号の正負に応じた矩
    形信号を発生する波形整形回路(32)と、この矩形信号と
    前記パルス幅変調信号との位相差を発生する位相差増幅
    器(33)と、この位相差増幅器(33)の出力路に介挿され、
    前記第1の検知信号が供給された時にオンし、前記第2
    の検知信号が供給された時にオフするスイッチング手段
    (34a)と、このスイッチング手段(34a)の出力を位相偏差
    信号Δfとして出力する一次遅れ要素(34b〜34d)とから
    構成される位相同期制御手段(30)と、 前記位相偏差信号Δfに応じて前記周波数指令値を補正
    する補正手段とを具備し、 前記位相同期制御手段(30)は、前記電源Gが停電した場
    合、前記第1の検知信号に応じて前記スイッチング手段
    (34a)をオフからオンへ遷移させ、前記位相差増幅器(3
    3)の出力をそのまま前記位相偏差信号Δfとして出力
    し、 前記電源Gが復電した場合、前記第2の検知信号に応じ
    て前記スイッチング手段(34a)をオンからオフへ遷移さ
    せ、この遷移時点における前記位相差増幅器(33)の出力
    を初期値とし、該初期値からゼロ値へ一次遅れで収束す
    る前記位相偏差信号Δfを出力することを特徴とするイ
    ンバータ装置の同期制御回路。
JP1985181603U 1985-11-26 1985-11-26 インバ−タ装置の同期制御回路 Expired - Lifetime JPH069596Y2 (ja)

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