JPH0695115A - 液晶表示素子 - Google Patents

液晶表示素子

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JPH0695115A
JPH0695115A JP24486992A JP24486992A JPH0695115A JP H0695115 A JPH0695115 A JP H0695115A JP 24486992 A JP24486992 A JP 24486992A JP 24486992 A JP24486992 A JP 24486992A JP H0695115 A JPH0695115 A JP H0695115A
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JP
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liquid crystal
crystal display
substrates
alignment
alignment film
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Application number
JP24486992A
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English (en)
Inventor
Kazuyuki Haruhara
一之 春原
Tsutomu Hasegawa
励 長谷川
Hiroshi Otaguro
洋 大田黒
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、優れた表示特性を発揮できる新し
い配向膜を有する液晶表示素子を提供することを目的と
する。 【構成】 一方の主面にそれぞれ透明電極を有する一対
の基板と、前記透明電極上に形成された配向膜と、前記
配向膜を対向させるようにして配置した基板間に配置さ
れた液晶材料とを具備する液晶表示素子において、前記
配向膜が多数の突起体を有するかまたは表面に対して所
定の角度傾斜した多数の針状体を有し、高分子材料から
なる膜であることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新しい配向膜を有する
液晶表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示素子は、薄型で、低電圧駆動が
可能であるので、腕時計、電卓等の表示装置に広く使用
されている。液晶表示素子の表示方式には種々のものが
ある。この中で、TN型液晶表示方式はTFT等のアク
ティブスイッチ素子を組み込んで液晶表示素子にCRT
並の表示特性をもたせることができ、STN型液晶表示
方式はハイデューティのマルチプレックス駆動をするこ
とができるものである。このため、両方式の液晶表示素
子は、共にワードプロセッサー・パーソナルコンピュー
ターのディスプレイ等に用いられるようになっている。
【0003】液晶表示素子の表示特性に影響を及ぼす要
因として、配向膜の液晶分子に対する配向性がある。配
向膜に配向性を付与する方法としては、ラビング法、斜
法蒸着法が用いられている。現在では、配向性の良さと
安定性の点でラビング法が広く用いられている。ラビン
グ法は、透明電極を有する基板上に高分子材料からなく
膜を形成した後、布等でその膜の表面を擦ることにより
液晶分子に対する配向性を付与する方法である。
【0004】しかしながら、この方法においては、配向
膜表面を布で擦るので塵等を発生させたり、静電気が発
生したりして素子に悪影響を及ぼす。また、このラビン
グ法では、配向膜の材料を選択したり、配向膜形成の際
の焼成条件を変えることにより、プレチルト角を制御す
ることができる。この方法により得られるプレチルト角
は数度程度であり非常に小さい。さらに大きいプレチル
ト角を得るためには、斜方蒸着法等を併用しなければな
らない。現在、このラビング法以外の方法の配向処理が
数多く提案されているが、斜方蒸着法以外でプレチルト
角を付与できる配向処理は未だ実現されていない。
【0005】一方、TN型液晶表示方式の液晶表示素子
は、視野角が狭い、光利用効率が低いという欠点を持
つ。そこで、近年いくつかの新たな液晶表示方式の液晶
表示素子が提案されており、その一つとして高分子分散
型液晶表示素子がある。この高分子分散型液晶表示素子
は光散乱を利用しているので、視野角が広く、偏光板を
必要としないので光利用効率が高い。このため、この高
分子分散型液晶表示素子は、特に投射型パネルへの応用
が期待されている。
【0006】しかしながら、高分子分散型液晶表示素子
は、電圧保持率が低い、ヒステリシスを持つ、駆動電圧
が高い等のいくつかの欠点を有する。この欠点は、従来
の高分子分散型液晶表示素子の製造方法では解消されな
いことがわかっている。また、これらの欠点を解消する
ために研究を進めたところ、高分子分散型液晶表示素子
における光散乱は、液晶材料と高分子マトリックス材料
の屈折率の差と、高分子マトリックス表面における液晶
分子のランダム配向であることが分っている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】したがって、任意のプ
レチルト角を得ることができ、これにより表示特性を向
上させた液晶表示素子、または電圧保持率が高く、駆動
電圧が低い高分子分散型液晶表示素子を得るためには、
新しい配向膜を開発することが必要であるが、いまだ上
記液晶表示素子を実現できる配向膜は存在していない。
本発明はかかる点に鑑みなされたものであり、優れた表
示特性を発揮できる新しい配向膜を有する液晶表示素子
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の発明は、一方の
主面にそれぞれ透明電極を有する一対の基板と、前記透
明電極上に形成された配向膜と、前記配向膜を対向させ
るようにして配置した基板間に配置された液晶材料とを
具備する液晶表示素子において、前記配向膜が多数の突
起体あるいは針状体を有し、高分子材料からなる膜であ
ることを特徴とする液晶表示素子を提供する。
【0009】ここでいう突起体とは、先端径が約500
オングストローム以下の尖鋭形状のものをいい、また、
針状体とは、先端径が約100オングストローム以下の
尖鋭形状のものをいう。本発明における配向膜を製造す
る場合について説明する。
【0010】まず、本発明においては、図1(A)に示
すように、ガラス基板10の表面上にITO等からなる
透明電極11を形成し、光吸収材等の微粒子12を分散
させた高分子材料からなる樹脂層13を形成する。次い
で、図1(B)に示すように、樹脂層13を異方性ドラ
イエッチングすることにより、多数の突起体14を形成
して配向膜15を形成する。
【0011】次に、本発明においては、図3(A)に示
すように、ガラス基板30の表面上にITO等からなる
透明電極31を形成し、光吸収材等の微粒子32を分散
させた高分子材料からなる樹脂層33を形成する。次い
で、図3(B)に示すように、樹脂層33を異方性ドラ
イエッチングすることにより、多数の針状体34を形成
する。その後、図3(B)に示す矢印方向に応力をかけ
ることにより針状体34を傾斜させて、図4に示すよう
な配向膜35を形成する。
【0012】上記に示す配向膜の製造において、樹脂層
13,33を反応性イオンエッチング(RIE)等の異
方性ドライエッチングする場合、樹脂層13,33中に
は光吸収材等の微粒子12,32が分散されているの
で、微粒子12,32部分においては物理的スパッタリ
ング率とエッチング率が他の部分と異なる。すなわち、
微粒子12,32の部分では微粒子12,32によりエ
ネルギーが吸収されるため反応性イオンによるエッチン
グが見掛け上停止する。この微粒子12,32の部分よ
り内部の樹脂層13,33にはエッチングが進まないた
め、結果として図1(B)に示すようなマトリクス状、
または図3(B)に示すようなブラシ状の配向膜15,
35が形成される。なお、本発明においては、異方性ド
ライエッチングに対し等方性の要素を付加することによ
り、図2に示すように、配向膜15の形状を変化させる
ことができる。この配向膜15を形成したガラス基板1
0を配向膜15が対向するようにして配置し、その間に
液晶材料16を配置することにより、図1(C)および
図2に示すように、液晶セル1が構成される。
【0013】本発明において高分子材料に分散させる微
粒子は、高分子材料に溶解せず、分散するものであっ
て、使用する高分子材料に対するエッチング率と異なる
エッチング率を有するものであればどのようなものでも
かまわない。特に、そのエッチング率の差が大きいもの
が好ましい。このような微粒子としては、光吸収性のあ
る黒色色素の微粒子、例えばカーボンブラック、有機黒
色顔料等を用いることができる。この場合、有機黒色顔
料としてはアゾ系、アントラキノン系、ナフトキノン系
等の色素を用いることができるが、耐光性に優れる色素
を用いることが望ましい。また、微粒子は、液晶材料中
に溶解しても液晶材料の比抵抗を低下させて表示不良を
発生させないように、低い抵抗率を有するものがより望
ましい。本発明においては、この微粒子の大きさは、エ
ッチングにより得られるマトリクス形状を考慮して平均
粒径10μm以下であることが好ましく、さらに光散乱
能を考慮すると平均粒径2〜3μmでることがより好ま
しい。また、本発明においては、この微粒子の大きさ
は、エッチングにより得られるブラシ形状を考慮して平
均粒径0.1μm以下であることが好ましい。なお、こ
の微粒子としてアルミナ粉末のような光反射性の金属微
粒子を用いて高分子材料とのエッチング率差を利用して
もよい。
【0014】本発明において樹脂層13の厚さは0.0
5μm以上10μm以下であることが望ましく、本発明
において樹脂層33の厚さは0.5μm以上10μm以
下であることが望ましい。また、微粒子の粒度分布を調
整することにより、光散乱能を保ちつつ、しきい値特性
を制御することができる。
【0015】本発明において、針状体34に一定方向の
応力を付与する方法としては、針状体に対して斜め方向
からエアブローする方法、針状体に版を押し付ける方法
等の方法を用いることができる。
【0016】本発明においては、配向膜形成時におい
て、樹脂層13,33の一部をマスクして異方性エッチ
ングを行って樹脂層13,33を残存させることによ
り、これをスペーサとして使用することができる。
【0017】本発明において、得られた配向膜の配向安
定性をさらに高めるために、配向膜形成後に焼成を行
う、または新たに樹脂を塗布して突起体14や針状体3
4を傾斜させた状態で固定させることが望ましい。さら
に、微粒子32は、表示不良の原因となり得るので、エ
ッチング後配向膜を洗浄することが望ましい。
【0018】本発明において、一対の基板はその配向膜
同士が接触するように配置され、その他の空間に液晶材
料が満たされる構成であっても、所定の間隔をおいて配
置され、その間の空間に液晶材料が満たされる構成であ
ってもよい。いずれの場合でも良好な光散乱状態を得る
ことができる。一対の基板の間隔は、10μm以下であ
ることが好ましい。これは、基板間隔が10μmを超え
ると配向膜間で液晶分子の配列が緩和され、光散乱能が
低下するからである。
【0019】本発明の液晶表示素子は、TN型液晶表
示、STN型液晶表示、GH型液晶表示、DS型液晶表
示、電圧制御複屈折型液晶表示、強誘電性液晶表示等の
全ての表示方式に適用使用可能できる。
【0020】さらに、TFT等アクティブスイッチ素子
を液晶表示素子または視野角調整用セルの一方または両
方に組み込むことにより、より良好な表示を実現するこ
ともできる。
【0021】本発明においては、樹脂層13,33に用
いる高分子樹脂材料の屈折率と液晶材料16の屈折率
は、光散乱性を高めるためにその差が大きい方が望まし
い。また、樹脂層33に用いる高分子樹脂材料の屈折率
と液晶材料16の屈折率は光散乱を防止するためにその
差が小さい方が望ましい。
【0022】
【作用】本発明の液晶表示素子は、配向膜が多数の突起
体を有し、高分子材料からなる膜であることを特徴とし
ている。また、本発明の発明の液晶表示素子は、配向膜
が表面に対して所定の角度傾斜した多数の針状体を有
し、高分子材料からなる膜であることを特徴としてい
る。
【0023】このため、この配向膜を有する基板を配向
膜が対向するようにして配置し、その間に液晶材料を配
置することにより、多数の突起体または多数の針状体に
沿って液晶分子が配向する。したがって、多数の突起体
を有する配向膜を備えた液晶表示素子は、光散乱能を利
用した良好な表示を行わせることができ、基板表面に対
して所定の角度で傾斜した多数の針状体を有する配向膜
を備えた液晶表示素子は、視野角を任意に調整できる表
示を行うことができる。
【0024】本発明においては、樹脂層を異方性ドライ
エッチングして多数の突起体を形成したままの状態の2
枚の基板間に液晶材料を配置することにより、光散乱性
を有するランダム配向が観察されるが、多数の突起体を
形成した基板に対し垂直配向処理等を行った2枚の基板
間に液晶材料を配置することにより、より光散乱能は向
上する。また、2枚の基板にそれぞれ異なった表面処理
を施したり、液晶材料にカイラル材を添加することによ
り、さらに光散乱能を向上させることができる。また、
異方性ドライエッチングの条件、微粒子の平均粒径、ま
たは含有率を変えることにより、光散乱能を制御するこ
とができる。
【0025】本発明においては、樹脂層を異方性ドライ
エッチングした状態では、多数の針状体が基板に対して
垂直な方向に形成されているため、このままの状態で
は、液晶材料の配向方向は基板に対し垂直な方向、すな
わちホメオトロピック配向になる。この多数の針状体に
一定方向の応力を付与することにより、針状体が応力方
向に傾く。これにより、その応力方向が配向方向とな
る。この場合、応力の強度を調節することにより、針状
体傾きの角度を制御することができる。その結果、液晶
材料を配向させた場合の液晶分子のプレチルト角を任意
に調整することができる。
【0026】これにより、これまで非常に困難であった
プレチルト角の制御を多数の針状体に印加する応力の強
さを調節するだけで行うことができる。さらに、これま
で実現できなかった0〜90°または基板面内の任意の
方向への配向方向の制御を実現することができる。ま
た、ラビングを行わないので、ラビング法で問題になっ
た静電気によるTFTの劣化等の問題も回避できる。
【0027】なお、本発明の液晶表示素子に対し、TF
T等のアクティブスイッチ素子を組み込むことにより、
より良好な表示を得ることができる。液晶表示素子にア
クティブスイッチ素子を組み込む場合、液晶材料の電圧
保持特性が問題となるが、本発明においては電圧保持率
を低下させる原因となる重合開始剤等の不純物を含有さ
せないためこのような問題は発生しない。
【0028】
【実施例】
実施例1
【0029】2枚のガラス基板上にそれぞれITOから
なる透明電極を形成し、透明電極上に平均粒径1μmで
あるカーボンブラック5重量%を含有した低温焼成型ポ
リイミドを厚さ2μmで塗布し、90℃でプリベーク処
理し、その後180℃でポストベーク処理してポリイミ
ド層を形成した。
【0030】それぞれのガラス基板を反応性イオンエッ
チング装置に設置し、酸素+CF4雰囲気中において電
力200Wで10分間反応性イオンエッチング処理を行
った。次いで、ガラス基板を反応性イオンエッチング装
置から取りだし、走査型電子顕微鏡でガラス基板表面を
観察したところ、ランダムにマトリクス状のポリイミド
層が残存していることが分った。
【0031】この2枚の配向処理基板を厚さ10μmの
セルに組み立て、両基板間に液晶材料E−7(メルク社
製、商品名)を注入して液晶セルを作製した。この液晶
セルは初期状態で良好な光散乱能を示し優れた表示特性
を発揮し、しかも電圧印加による書き込みも良好であっ
たことが確認された。 実施例2
【0032】2枚のガラス基板上にそれぞれITOから
なる透明電極を形成し、透明電極上に平均粒径1μmで
あるアルミナ粉末6重量%を含有した低温焼成型ポリイ
ミドを厚さ2μmで塗布し、90℃でプリベーク処理を
行った。
【0033】それぞれのガラス基板を反応性イオンエッ
チング装置に設置し、酸素+CF4雰囲気中において電
力200Wで10分間反応性イオンエッチング処理を行
った。次いで、ガラス基板を反応性イオンエッチング装
置から取りだして水で洗浄した後180℃でポストベー
ク処理し、一方のガラス基板に対し垂直配向剤を付与し
た。さらに、これに100℃のベーク処理を施した。次
いで、ガラス基板表面を走査型電子顕微鏡で観察したと
ころ、一定方向に配向したマトリクス状のポリイミド層
が残存していることが分った。
【0034】この2枚の配向処理基板を厚さ6μmのセ
ルに組み立て、両基板間に液晶材料E−7(メルク社
製、商品名)を注入してTN型液晶セルを作製した。こ
の液晶セルは初期状態で良好な光散乱能を示し優れた表
示特性を発揮し、しかも電圧印加による書き込みも良好
であったことが確認された。 実施例3
【0035】2枚のガラス基板上にそれぞれITOから
なる透明電極を形成し、透明電極上に平均粒径500オ
ングストロームであるアルミナ粉末5重量%を含有した
低温焼成型ポリイミドを厚さ3μmで塗布し、90℃で
プリベーク処理を行った。
【0036】それぞれのガラス基板を反応性イオンエッ
チング装置に設置し、酸素+CF4雰囲気中において電
力200Wで5分間反応性イオンエッチング処理を行っ
た。次いで、ガラス基板を反応性イオンエッチング装置
から取りだして水で洗浄した後180℃でポストベーク
処理し、斜め方向からエアブローすることにより一定の
方向に方向性を付与した。次いで、ガラス基板表面を走
査型電子顕微鏡で観察したところ、一定方向に傾斜した
マトリクス状のポリイミド層が残存していることが分っ
た。
【0037】この2枚の配向処理基板を厚さ6μmのセ
ルに組み立て、両基板間に液晶材料E−7(メルク社
製、商品名)を注入して液晶セルを作製した。この液晶
セルは初期状態で良好な光散乱能を示し優れた表示特性
を発揮し、しかも電圧印加による書き込みも良好であ
り、電圧保持特性も良好であったことが確認された。 実施例4
【0038】2枚のガラス基板上にそれぞれITOから
なる透明電極を形成し、透明電極上に平均粒径300オ
ングストロームであるカーボンブラック5重量%を含有
した低温焼成型ポリイミドを厚さ3μmで塗布し、90
℃でプリベーク処理を行った。さらに、ポリイミド層上
にMoを蒸着し、フォトエッチング工程によりスペーサ
として5μm角のMoパターンを1mm2 当たり50個形
成した。
【0039】それぞれのガラス基板を反応性イオンエッ
チング装置に設置し、酸素雰囲気中において電力200
Wで10分間、さらにCF4 雰囲気中において200W
で30秒間反応性イオンエッチング処理を行った。
【0040】次いで、ガラス基板を反応性イオンエッチ
ング装置から取りだして水で洗浄した後180℃でポス
トベーク処理した。次いで、ガラス基板表面を走査型電
子顕微鏡で観察したところ、5μm角のMo柱状体とマ
トリクス状のポリイミド層が残存していることが分っ
た。
【0041】この2枚の配向処理基板をMo柱状体を合
わせるようにして厚さ6μmのセルに組み立て、両基板
間に液晶材料E−7(メルク社製、商品名)を注入して
液晶セルを作製した。この液晶セルは初期状態で良好な
光散乱能を示し優れた表示特性を発揮し、しかも電圧印
加による書き込みも良好であり、電圧保持特性も良好で
あったことが確認された。 実施例5
【0042】2枚のガラス基板上にそれぞれITOから
なる透明電極を形成し、透明電極上に平均粒径0.1μ
mであるカーボンブラック5重量%を含有した低温焼成
型ポリイミドを厚さ2μmで塗布し、90℃でプリベー
ク処理し、その後180℃でポストベーク処理してポリ
イミド層を形成した。
【0043】それぞれのガラス基板を反応性イオンエッ
チング装置に設置し、酸素+CF4雰囲気中において電
力200Wで10分間反応性イオンエッチング処理を行
った。次いで、ガラス基板を反応性イオンエッチング装
置から取りだし、走査型電子顕微鏡でガラス基板表面を
観察したところ、ブラシ状のポリイミド層が残存してい
ることが分った。
【0044】この2枚の配向処理基板を厚さ10μmの
セルに組み立て、両基板間に液晶材料ZLI−3200
(メルク社製、商品名)を注入して液晶セルを作製し
た。この液晶セルは初期状態で良好な配向状態を示し優
れた表示特性を発揮し、しかも電圧印加後の配向状態も
良好であったことが確認された。 実施例6
【0045】2枚のガラス基板上にそれぞれITOから
なる透明電極を形成し、透明電極上にアルミナ粉末6重
量%を含有した低温焼成型ポリイミドを厚さ2μmで塗
布し、90℃でプリベーク処理を行った。
【0046】それぞれのガラス基板を反応性イオンエッ
チング装置に設置し、酸素雰囲気中において電力200
Wで10分間反応性イオンエッチング処理を行った。次
いで、ガラス基板を反応性イオンエッチング装置から取
りだし、ガラス基板表面をゴムローラーにより一定方向
に応力を印加した後、180℃でポストベーク処理し
た。次いで、ガラス基板表面を走査型電子顕微鏡で観察
したところ、一定方向に傾斜したブラシ状のポリイミド
層が残存していることが分った。
【0047】この2枚の配向処理基板を厚さ6μmのセ
ルに組み立て、両基板間に液晶材料ZLI−3200
(メルク社製、商品名)を注入してTN型液晶セルを作
製した。この液晶セルは初期状態で良好な配向状態を示
し優れた表示特性を発揮し、しかも電圧印加後の配向状
態も良好であったことが確認された。 実施例7
【0048】2枚のガラス基板上にそれぞれITOから
なる透明電極を形成し、透明電極上にアルミナ粉末5重
量%を含有した低温焼成型ポリイミドを厚さ2μmで塗
布し、90℃でプリベーク処理を行った。
【0049】それぞれのガラス基板を反応性イオンエッ
チング装置に設置し、酸素雰囲気中において電力200
Wで10分間反応性イオンエッチング処理を行った。次
いで、ガラス基板を反応性イオンエッチング装置から取
りだして水で洗浄した後、一定方向に引上げ、さらに引
上げ方向と同じ方向にゴムローラーで応力を印加し、1
80℃でポストベーク処理した。次いで、ガラス基板表
面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、一定方向に傾
斜したブラシ状のポリイミド層が残存していることが分
った。
【0050】この2枚の配向処理基板を厚さ6μmのセ
ルに組み立て、両基板間に液晶材料ZLI−3200
(メルク社製、商品名)を注入してTN型液晶セルを作
製した。この液晶セルは初期状態で良好な配向状態を示
し優れた表示特性を発揮し、しかも電圧印加後の配向状
態も良好であり、電圧保持特性も良好であったことが確
認された。 実施例8
【0051】2枚のガラス基板上にそれぞれITOから
なる透明電極を形成し、透明電極上にアルミナ粉末5重
量%を含有した低温焼成型ポリイミドを厚さ2μmで塗
布し、90℃でプリベーク処理を行った。
【0052】それぞれのガラス基板を反応性イオンエッ
チング装置に設置し、酸素雰囲気中において電力200
Wで10分間反応性イオンエッチング処理を行った。次
いで、ガラス基板を反応性イオンエッチング装置から取
りだして水で洗浄した後、一定方向に引上げ、さらに引
上げ方向と同じ方向にゴムローラーで応力を印加し、再
度ポリイミドの稀薄溶液から同じ方向に引上げを行った
後、180℃でポストベーク処理した。次いで、ガラス
基板表面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、一定方
向に傾斜したブラシ状のポリイミド層が残存しているこ
とが分った。
【0053】この2枚の配向処理基板を厚さ6μmのセ
ルに組み立て、両基板間に液晶材料ZLI−3200
(メルク社製、商品名)を注入してTN型液晶セルを作
製した。この液晶セルは初期状態で良好な配向状態を示
し優れた表示特性を発揮し、しかも電圧印加後の配向状
態も良好であり、電圧保持特性も良好であったことが確
認された。
【0054】
【発明の効果】以上説明した如く本発明の液晶表示素子
は、高分子材料からなる樹脂層をエッチングすることに
より得られたランダム配向膜により、良好な表示特性を
発揮できるものであり、実用上大きな利点がある。
【0055】また、本発明の液晶表示素子は、高分子材
料からなる樹脂層をエッチングし、さらに一定方向に応
力を付与することにより得られた配向膜によりプレチル
ト角を任意の角度に制御できるものであり、実用上大き
な利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)〜(C)は本発明の液晶表示素子の配向
膜の一例を形成する方法を説明するための図。
【図2】本発明の液晶表示素子の配向膜の他の例を示す
図。
【図3】(A),(B)は本発明の液晶表示素子の配向
膜を形成する方法を説明するための図。
【図4】図3により得られた配向膜に方向性を付与する
場合を説明するための図。
【符号の説明】
10,30…ガラス基板、11,31…透明電極、1
2,32…微粒子、13,33…樹脂層、14…突起
体、15,35…配向膜、16…液晶材料、34…針状
体。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の主面にそれぞれ透明電極を有する
    一対の基板と、前記透明電極上に形成された配向膜と、
    前記配向膜を対向させるようにして配置した基板間に配
    置された液晶材料とを具備する液晶表示素子において、
    前記配向膜が多数の突起体あるいは針状体を有し、高分
    子材料からなる膜であることを特徴とする液晶表示素
    子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012113049A (ja) * 2010-11-22 2012-06-14 Stanley Electric Co Ltd 液晶用の配向膜製造方法、液晶素子の製造方法、液晶用の配向膜製造装置、液晶素子

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