JPH0694392B2 - 熱硬化性不定形耐火物及びその施工方法 - Google Patents

熱硬化性不定形耐火物及びその施工方法

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JPH0694392B2
JPH0694392B2 JP3233083A JP23308391A JPH0694392B2 JP H0694392 B2 JPH0694392 B2 JP H0694392B2 JP 3233083 A JP3233083 A JP 3233083A JP 23308391 A JP23308391 A JP 23308391A JP H0694392 B2 JPH0694392 B2 JP H0694392B2
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隆 山村
良介 中村
棟義 片山
匡晃 松尾
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高炉樋、取鍋、タンディ
シュ等の溶融金属容器の内張り材として、高耐食性を有
し、かつ施工性、保存性のよい熱硬化性不定形耐火物及
びその施工方法に関するものである。
【0002】近年、高炉樋、取鍋、タンディシュ等の溶
融金属容器の内張り施工は、流し込み施工が主体となっ
ている。この種の材料としては、硬化剤にアルミナセメ
ントを使用した低セメント系流し込み材が主体に使用さ
れ、一部でバインダーとして珪酸塩、リン酸塩等を使用
したものもある。
【0003】これらはいずれもバインダーに起因するマ
トリックスの耐熱性が低下し、耐食性等についても一定
の限界がある。一方、施工面では、予め水分を混練した
ものを施工現場に搬入すると常温硬化性があり、粉末材
料を施工現場に搬入して混練、施工するのが一般的であ
る。このため、混練のためのミキサー等の大型設備が必
要であり、施工が煩雑になり時間的にも長くなり、所
謂、施工の省力化面では充分とは言えない。また、混練
時の粉塵等の発生も大であり、作業環境面でも好ましく
ない。
【0004】これらの問題の解決策として、特開昭63−
162579号公報がある。この公報に記載された熱硬化性不
定形耐火物は特別なバインダーによるマトリックスの耐
熱性の低下はないが、施工面で、その硬化は加熱、脱水
により硬化するものであり、硬化に長時間を要する問題
点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は予め
混練した不定形耐火物を施工現場に搬入しても常温での
硬化性はなく、流し込み施工方法等の施工方法に合った
施工性を有し、施工後、加熱により短時間で硬化し、か
つ使用時はバインダーに起因するマトリックスの耐熱性
低下がなく、高耐食性を有する熱硬化性不定形耐火物を
提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、粒度調整した
耐火性骨材100重量部に対し、感熱性結合剤として合
成樹脂エマルジョンを固形分として0.1〜5.0重量部
とアルキルフエノール−ホルマリン縮合物のアルキレン
オキサイド付加物及び/またはポリシロキサン系のアル
キレンオキサイド付加物よりなる感熱ゲル化剤を合成樹
脂エマルジョンの固形分100重量部に対し1.0〜5
0.0重量部添加してなることを特徴とする熱硬化性不
定形耐火物に係る。
【0007】
【作用】本発明の特徴は、感熱性結合剤として合成樹脂
エマルジョンと感熱ゲル化剤を使用することにより、常
温では流し込み施工も可能な流動性を有し、経時変化の
少ない安定な混練物であり、加熱により短時間で硬化
し、かつ使用時のバインダーに起因する耐熱性の低下が
なく、高耐食性を有する不定形耐火物を開発したもので
ある。
【0008】以下に本発明の詳細について説明する。本
発明に使用する合成樹脂エマルジョンとしては、スチレ
ン、ブタジエン、イソブレン、アクリロニトリル、エチ
レン、酢酸ビニル、メタクリル酸エステル、アクリル酸
エステル等より得られる種々の共重合体や不飽和カルボ
ン酸及び/またはジカルボン酸等との多元共重合体が使
用でき、具体例としてはアクリル酸エステル及び/また
はメタクリル酸エステルと不飽和カルボン酸及び/また
はジカルボン酸の多元共重合体、アクリル酸エステル及
び/またはメタクリル酸エステル共重合体、多元共重合
体、アクリロニトリルとアクリル酸エステル及び/また
はメタクリル酸エステルの多元共重合体、アクリロニト
リルとアクリル酸エステル及び/またはメタクリル酸エ
ステルと不飽和カルボン酸及び/またはジカルボン酸の
多元重合体、スチレンとアクリル酸エステル及び/また
はメタクリル酸エステルの多元共重合体、スチレンとア
クリル酸エステル及び/またはメタクリル酸エステルと
不飽和カルボン酸及び/またはジカルボン酸の多元共重
合体、塩化ビニリデンとアクリル酸エステル及び/また
はメタクリル酸エステルの多元共重合体、塩化ビニリデ
ンとアクリル酸エステル及び/またはメタクリル酸エス
テルと不飽和カルボン酸及び/またはジカルボン酸の多
元共重合体、塩化ビニルとアクリル酸エステル及び/ま
たはメタクリル酸エステルの多元共重合体、塩化ビニル
とアクリル酸エステル及び/またはメタクリル酸エステ
ルと不飽和カルボン酸及び/またはジカルボン酸の多元
共重合体、エチレンと酢酸ビニルとアクリル酸エステル
及び/またはメタクリル酸エステルの多元共重合体、エ
チレンと酢酸ビニル共重合体、エチレンと酢酸ビニルと
アクリル酸エステル及び/またはメタクリル酸エステル
と不飽和カルボン酸及び/またはジカルボン酸の多元共
重合体、エチレンと酢酸ビニルと不飽和カルボン酸及び
/またはジカルボン酸の多元重合体、ポリ酢酸ビニル等
の合成樹脂エマルジョンが代表的である。
【0009】これらの中で、特開平2−308844号公報に
示された如く、樹脂組成中にアクリルアミド及び/また
はメタクリルアミド誘導体を0.3〜10重量%含む合
成樹脂エマルジョンが安定した施工体が得られる。
【0010】合成樹脂エマルジョンの添加量としては、
耐火性骨材100重量部に対し、固形分として0.1〜
5.0重量部が好ましい。該添加量が5.0重量部を超え
ると、エマルジョン濃度が高くなり、混練物の通気性が
低下し、加熱養生時の施工体の膨れ、亀裂等が発生し易
く好ましくない。また、0.1重量部未満では、養生時
の強度不足となり、良好な組織体が得られない。
【0011】一方、感熱ゲル化剤としては、ポリシロキ
サン系のアルキレンオキサイド付加物及び/またはアル
キルフェノール−ホルマリン縮合物のアルキレンオキシ
ド付加物を合成樹脂エマルジョンの固形分100重量部
に対し1.0〜50.0重量部の範囲で添加して使用する
ものである。該添加量が1.0重量部未満ではゲル化が
不充分であり、硬化に時間を要する。また、50.0重
量部を超えると硬化性は良好であるが、混練物の安定性
に欠け、また、経済性の面でも好ましくない。
【0012】本発明に使用される感熱ゲル化剤は上記の
アルキルフェノール−ホルマリン縮合物のアルキレンオ
キシド付加物及び/またはポリシロキサン系のアルキレ
ンオキシド付加物と、同時に必要に応じて無機塩類を併
用することができる。無機塩類としては1価から2価の
金属塩がよく、例えばNa2CO3、Na2SO4、CaS
4、K2CO3等が好ましい。
【0013】また、本発明においては、エマルジョンの
濃度によって、混練時に発泡現象が認められることがあ
る。この傾向は耐火性骨材に対する合成樹脂エマルジョ
ンの濃度が低い場合に顕著に認められる。このような場
合はシリコン樹脂等の消泡剤の使用が有効である。
【0014】以上の如く、本発明は粒度調整された耐火
性骨材に感熱性結合剤として上記バインダーを配し、所
定の施工性を与えた混練物よりなるものである。
【0015】本発明の熱硬化性不定形耐火物の硬化に
は、50℃以上の温度が必要であり、その硬化温度は合
成樹脂エマルジョンの種類、濃度及び感熱ゲル化剤の添
加量等により影響を受けるものである。
【0016】従って、本発明の熱硬化性不定形耐火物の
使用においては、高炉樋の熱間補修の如く、施工場所の
温度が高い場合は、特別の加熱は必要としないが、取
鍋、タンディシュ等の内張施工では冷間施工が主体であ
り、このような場合は材料内部温度が50℃以上になる
ように加熱養生を行い硬化させるものである。
【0017】本発明の熱硬化性不定形耐火物に使用する
耐火性骨材としては電融マグネシア、焼結マグネシア、
電融アルミナ、焼結アルミナ、仮焼アルミナ、ボーキサ
イト、カイヤナイト、ムライト、ロー石、珪石、アルミ
ナ−マグネシアスピネル、ジルコン、炭化珪素、窒化珪
素、窒化珪素鉄、珪素、フェロシリコン、黒鉛、無定形
炭素、ピッチ粉、粘土、ベントナイト、含水無定形シリ
カ、無水無定形シリカ等からなる群より選択し、必要に
応じて1種または2種以上を併用することができる。
【0018】また、本発明の熱硬化性不定形耐火物に
は、通常の流し込み材に使用する分散剤が使用できる。
分散剤としては、例えばアルカリ金属リン酸塩、アルカ
リ金属カルボン酸塩、アルカリ金属フミン酸塩、ポリカ
ルボン酸ナトリウム、アルキルスルホン酸ナトリウム、
芳香族スルホン酸ナトリウム等、及びこれらと同様な効
果が得られる物質から1種または2種以上を選択して使
用できる。
【0019】更に、必要に応じて、焼結剤の添加も可能
であり、焼結剤としては中性ないしアルカリ性の珪酸
塩、リン酸塩の使用が有効である。
【0020】
【実施例】
実施例 表1に示す配合割合の混練物を、本発明品1〜5につい
ては適量の水を添加混練した混練物として保存し、14
日後に40×40×160mmの形状枠に流し込み、6
0℃で3時間養生後脱枠した。比較品については、適量
の水を添加し、混練後、ただちに40×40×160m
mの形状枠に流し込み、20℃で24時間養生後、脱枠
した。
【0021】それぞれの試料を105℃で24時間乾燥
後、所定の温度で焼成し、強度及び見掛気孔率を測定し
た。耐食性の評価は、回転ドラム侵食試験装置に前記の
方法で作成した試料をセットし、1500℃で1時間、
スラグによる侵食を行った後、スラグを排出し、15分
間強制冷却する操作を5回行った。使用スラグは高炉ス
ラグで1時間当たり1.2kg使用した。
【0022】その結果、本発明品は比較品に比較して耐
食性が良好であり、強度、見掛気孔率においても同等以
上のものである。
【0023】また、混練物の性状として、混練後から1
4日経過後のフロー値(JIS R2521:耐火物用アルミナセ
メントのフロー試験に準じる)を測定した。従来品は1
日後には完全に硬化したが、本発明品はフロー値の低下
が少なく、14日後でも充分施工可能な状態である。
【0024】
【表1】
【0025】表中、ポリゾールOLX−1992はポリ
アクリル酸エステル系エマルジョンであり、ラテムルN
P−5150はアルキルフェノール・ホルマリン縮合物
のアルキレンオキシド付加物である。
【0026】
【発明の効果】本発明の熱硬化性不定形耐火物は、感熱
性結合剤として合成樹脂エマルジョンと感熱ゲル化剤を
使用することにより、常温では流し込み施工が可能な流
動性を有し、経時変化の少ない安定な混練物であり、加
熱により短時間で硬化し、かつ使用時のバインダーに起
因する耐熱性の低下がなく、高耐食性を有する施工体を
提供することができるものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒度調整した耐火性骨材100重量部に
    対し、感熱性結合剤として合成樹脂エマルジョンを固形
    分として0.1〜5.0重量部と、感熱ゲル化剤としてア
    ルキルフエノール−ホルマリン縮合物のアルキレンオキ
    サイド付加物及び/またはポリシロキサン系のアルキレ
    ンオキサイド付加物を前記合成樹脂エマルジョンの固形
    分100重量部に対し1.0〜50.0重量部添加してな
    ることを特徴とする熱硬化性不定形耐火物。
  2. 【請求項2】 粒度調整された耐火性骨材に感熱結合剤
    として合成樹脂エマルジョンと感熱ゲル化剤を添加した
    不定形耐火物を50℃以上に加熱して硬化させることを
    特徴とする熱硬化性不定形耐火物の施工方法。
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