JP2000016874A - 耐火物用急結剤及びそれを用いた吹付施工方法 - Google Patents
耐火物用急結剤及びそれを用いた吹付施工方法Info
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Abstract
得られ、信頼性の高い高品質の吹付施工が可能となる、
主に、高炉出銑樋、混銑車、取鍋、及びタンディシュ等
の内張り材として使用される耐火物用急結剤とその吹付
施工方法を提供すること。 【解決手段】 リチウム化合物とアルミン酸アルカリ塩
とを含有する耐火物用急結剤、リチウム化合物50〜95重
量部とアルミン酸アルカリ塩50〜5重量部を含有する耐
火物用急結剤、アルミナセメント、耐火骨材、及び該耐
火物用急結剤を含有する耐火物、並びに、アルミナセメ
ントと耐火骨材とを含有してなる耐火組成物を圧送ポン
プで吹付ノズルに輸送し、吹付ノズルで圧縮空気と共に
該急結剤を、輸送された耐火組成物に添加して吹付施工
する吹付施工方法を構成とする。
Description
樋、混銑車、取鍋、及びタンディシュ等の内張り材とし
て使用される耐火物用急結剤とその吹付施工方法に関す
る。
圧送して、別に圧送された不定形耐火物組成物と連続混
合して吹付施工されていた。この吹付施工は、型枠が不
要である、部分補修が容易であるなどの利点があり、流
し込み施工と比べて施工作業を大幅に省力化できるので
注目を浴びている(特公昭57−7350号公報、特公昭62−
21753号公報、及び特公平 2− 33665号公報)。しかし
ながら、より高い急結力や高い初期強度を必要とする場
合は、急結剤の使用量を増加しなければならず、急結剤
の増加は粉塵が増加するという課題があり、急結剤の使
用量が多いと、不定形耐火物組成物との混合性が悪化
し、強度のばらつきを引き起こすという課題があった。
し、吹付けても付着しないで落下したりしてリバウンド
量が増加して吹付効率が低下するという課題があった。
さらに、耐火度、強度、耐触性、及び耐スポーリング抵
抗性等、高温での特性が劣化する。
果、特定の材料を使用することによって、急結剤の使用
量を抑え、かつ、所望の特性が得られ、従って、粉塵の
問題を最大限に抑え、初期強度が充分得られ、リバウン
ドが少なく吹付効率の良い、信頼性の高い高品質の吹付
施工が可能となることを知見して本発明を完成するに至
った。
ム化合物とアルミン酸アルカリ塩とを含有してなる耐火
物用急結剤であり、リチウム化合物50〜95重量部とアル
ミン酸アルカリ塩50〜5重量部を含有してなる耐火物用
急結剤であり、アルミナセメント、耐火骨材、及び該耐
火物用急結剤を含有してなる耐火物であり、アルミナセ
メントと耐火骨材とを含有してなる耐火組成物を圧送ポ
ンプで吹付ノズルに輸送し、吹付ノズルで圧縮空気と共
に該急結剤を、輸送された耐火組成物に添加して吹付施
工することを特徴とする吹付施工方法である。
化合物という)とは、初期凝結を促進するものであり、
成分や粒度など特に限定されるものではない。具体的に
は、炭酸リチウム、塩化リチウム、水酸化リチウム、硝
酸リチウム、及び酢酸リチウム等が挙げられ、これらの
一種又は二種以上が使用できる。
(以下アルミン酸塩という)は初期強度を向上させるも
のであり、Li化合物と併用することにより急結力を向上
するものであり、具体的には、アルミン酸リチウム、ア
ルミン酸ナトリウム、及びアルミン酸カリウム等が挙げ
られ、これらの一種又は二種以上が使用できる。
化合物とアルミン酸塩の合計 100重量中、Li化合物が50
〜95重量部で、アルミン酸塩5〜50重量部が好ましく、
Li化合物が70〜90重量部で、アルミン酸塩10〜30重量部
がより好ましい。Li化合物が50重量部未満では初期凝結
をおこしにくいおそれがあり、95重量部を超えると初期
強度ののびが充分得られなくなるおそれがある。
能であるが、吹付施工する耐火組成物中の水分量を必要
最小限にとどめ、緻密にする面から粉末の急結剤を使用
することが好ましい。液体の急結剤を耐火組成物中に混
合する場合は、極力濃い水溶液を使用することが低水量
化で緻密化する面から好ましい。急結剤の耐火組成物へ
の混合方法は、均一に分散するように圧縮空気をキャリ
アとして耐火組成物中に混合することが好ましい。本発
明で使用する急結剤の使用量は、耐火組成物 100重量部
に対して、固形分換算で0.01〜5重量部が好ましく、0.
5 〜3重量部がより好ましい。0.01重量部未満では急結
性が不十分となり、吹付けた耐火物にダレが発生し、収
縮が大きくなるおそれがあり、5重量部を越えると急激
に硬化し、強度が低下し、耐食性が低下するおそれがあ
る。
ナセメントに耐火骨材を配合したものである。
ボーキサイト、高アルミナ質、及び精製アルミナ等を、
カルシア源として石灰石や生石灰などを使用し、生成物
中のCaO ・Al2O3 が主成分となるように調合し、電気
炉、放射炉、平炉、及びロータリーキルン等で、溶融又
は焼成したセメントクリンカーを、チューブミル、振動
ミル、ジェットミル、及びローラーミル等の粉砕機で粉
砕したもので、アルミナセメントとして市販されている
ものの使用も可能である。
マグネシア、天然マグネシア、及び軽焼マグネシア等の
マグネシア、溶融マグネシアスピネルや焼結マグネシア
スピネルなどのマグネシアスピネル、溶融アルミナ、焼
結アルミナ、軽焼アルミナ、及び易焼結アルミナ等のア
ルミナ、シリカヒューム、コロイダルシリカ、軽焼アル
ミナ、及び易焼結アルミナ等の超微粉、その他、溶融シ
リカ、焼成ムライト、酸化クロム、ボーキサイト、アン
ダルサイト、シリマナイト、シャモット、ケイ石、ロー
石、粘土、ジルコン、ジルコニア、ドロマイト、パーラ
イト、バーミキュライト、煉瓦屑、陶器屑、窒化珪素、
窒化ホウ素、炭化珪素、及び窒化珪素鉄等が挙げられ
る。特に、本発明の耐火組成物においては、耐食性、耐
用性、及び耐火性の面から、マグネシアスピネル、アル
ミナ、及び超微粉の中から選ばれた一種又は二種以上の
耐火骨材を使用することが好ましい。
ウムや仮焼マグネシアなどのMgO 源と、水酸化アルミニ
ウムや仮焼アルミナなどのAl2O3 源を、所定の割合にな
るように調合し、ロータリーキルン等の焼成装置を用い
て、約1,800 〜1,900 ℃の温度で反応・焼結させてスピ
ネルクリンカーとしたもの、電気炉などの溶融装置で溶
融した溶融マグネシアスピネルを所定のサイズに粉砕
し、篩い分けしたもの、さらには、これら焼成したもの
と溶融したものを混合したものなどである。マグネシア
スピネルにおけるMgO /Al2O3 の重量比は、1/1〜0.
1 /1が好ましく、0.4 /1〜0.2 /1が耐久性に優れ
る面からより好ましい。アルミナとは、水酸化アルミニ
ウムや仮焼アルミナなどのAl2O3 源を、ロータリーキル
ン等の焼成装置や電気炉等の溶融装置によって、焼結及
び/又は溶融したものを所定のサイズに粉砕し、篩い分
けしたものであって、鉱物組成としてα-Al2O3やβ-Al2
O3などと示される酸化アルミニウムであり、焼結アルミ
ナ、仮焼アルミナ、及び易焼結アルミナ等と呼ばれるも
のであって、通常、Al2O3 を90重量%以上含有するα−
アルミナの使用が最も好ましい。また、アルミナとジル
コニアを溶融することで得られる、耐熱スポーリング性
を向上させたアルミナ・ジルコニアクリンカー等の使用
も可能である。
mm、3〜1mm、1〜0mm、200 メッシュ下、及び325 メ
ッシュ下等の粒度のものを、要求物性に応じて配合す
る。
に、粒径が微小の粉体である超微粉を使用することが可
能である。超微粉とは、粒径10μm以下の粒子が80重量
%以上占める耐火性微粉末であって、平均粒子径が1μ
m以下で、BET法による比表面積が10m2/g以上のもの
が、耐火組成物に配合した際、流動性が確保でき、高強
度を有するため好ましい。具体的には、シリカフュー
ム、コロイダルシリカ、易焼結アルミナ、非晶質シリ
カ、ジルコン、炭化珪素、窒化珪素、酸化クロム、及び
酸化チタン等の無機微粉が使用可能であり、このうち、
シリカフューム、コロイダルシリカ、及び易焼結アルミ
ナの使用が好ましい。
所によって適宜決定すべきものであり特に限定されるも
のではない。本発明の耐火組成物の製造方法は、特に限
定されるものではなく、通常の不定形耐火物組成物の製
造方法に準じ、各材料を所定の割合になるように配合
し、V型ブレンダー、コーンブレンダー、ナウタミキサ
ー、パン型ミキサー、及びオムニミキサー等の混合機を
用いて均一混合するか、あるいは、所定の割合で混練り
施工する際、混練り機に直接秤込むことも可能である。
と反応し水素ガスを発生する金属アルミニウムや金属マ
グネシウムなどの発泡材や、ビニロン繊維、ポリプロピ
レン繊維、及び塩化ビニール繊維等の有機繊維、加熱に
よりN2ガスを発生する繊維であるN2ガス発生分解繊維、
乳酸アルミニウム等の塩基性コロイド、並びに、フミン
酸類等の爆裂防止材を必要に応じて、硬化体乾燥時の爆
裂防止の目的で、配合することが可能である。
料分離を避けるために、メチルセルロース、カルボキシ
メチルセルロース、ポリアクリルアミド変性物又はその
共重合体、及びポリビニルアルコール等の増粘剤を配合
することも可能である。
は、通常の流し込み可能な程度に設定するもので、粒度
構成や耐火骨材の気孔率によって大きく影響を受ける
が、概ね耐火組成物 100重量部に対して、5〜8重量部
程度である。
練した耐火組成物をミキサーから圧送ポンプによって吹
付ノズルに輸送し、該吹付ノズルで圧縮空気と共に急結
剤を耐火組成物に混合し吹付施工するものである。
る。
耐火組成物 100重量部に対して、9.4 重量部の水を加え
3分間混練し耐火組成物を調製した。調製した耐火組成
物 100重量部に対して、表1に示すLi化合物とアルミン
酸塩からなる急結剤を 0.5重量部添加し、10秒間混練し
た後、プロクター貫入抵抗値の経時変化を測定した。材
料の混練から養生までは20℃恒温室内で行った。結果を
表1に併記する。比較のため、Li化合物とアルミン酸塩
からなる急結剤の代わりに、市販の急結剤を使用して同
様に実験を行った。結果を表1に併記する。
部、1〜0.5mm 17重量部、0.3 〜0.5mm 15重量部、0.3
mm下20重量部、及び45μm下15重量部の混合品 水:上水道水 Li化合物 :炭酸リチウム、市販品 アルミン酸塩:アルミン酸ナトリウム、市販品 急結剤A :カルシウムアルミネート、鉱物組成C12A7
90重量%、CA10重量% 急結剤B :カルシウムアルミネート、鉱物組成C12A7
50重量%、CA50重量% 急結剤C :水酸化ナトリウム、市販品 急結剤D :コロイダルシリカ、市販品
値:可使時間測定用型枠に移し取り、クラスト硬度計で
測定、40となったところを凝結とみなす。
は、比較例に比べて急結性が良好で、急結時間が著しく
短かった。
結剤を調製した。実験例1で使用した耐火組成物を圧送
ポンプで吹付ノズルに輸送し、該吹付ノズルで圧縮空気
と共に、調製した急結剤を耐火組成物 100重量部に対し
て、表2に示す量添加し、吹付施工し、凝結時間を測定
した。吹付施工後、24時間養生し、養生強度、乾燥強
度、焼成強度、収縮率、耐食性、及び外観を観察測定し
た。結果を表2に併記する。比較のため、Li化合物とア
ルミン酸塩からなる急結剤の代わりに、急結剤A、B、
C、及びDを使用して同様に実験を行った。結果を表2
に併記する。
が無くなるまでにかかった時間 養生強度 :4×4×16cmの形状に切り出し、圧縮強度
を油圧測定機にて測定 乾燥強度 :試験片を 110℃で24時間乾燥後、室温まで
放冷し、圧縮強度を油圧測定機にて測定 焼成強度 :乾燥後の試験片をシリコニット電気炉に入
れ、1,000 ℃までは10℃/分の昇温速度で、1,000 ℃以
上は5℃/分で1,500 ℃まで昇温後、3時間保持し、室
温まで放冷し、圧縮強度を油圧測定機にて測定。 収縮率 :24時間養生後の試験片を基準として、1,50
0 ℃焼成後の残存線変化率を収縮率とした。 耐食性 :4×4×16cmに切り出した試験片を 110℃で
24時間乾燥後、1,500 ℃で3時間焼成し CaO/SiO2=2.
0、全Feが10重量%のスラグ500gが入った1,550 ℃の高
周波炉内に3時間浸漬させた後の、深さ方向の溶損寸法
を測定。溶損寸法が3.0mm以上になると耐火物として使
用不可となる。 外観観察:吹付施工直後の吹付面につきダレの状況を外
観観察、○はダレが無し、×はダレが多く使用不可
較例に比べて凝結時間が早く、強度高く、収縮率が小さ
く、耐食性が良好であった。
や吹付施工方法により、急結剤の使用量を抑えることが
でき、粉塵の問題を最大限に抑え、初期強度が充分得ら
れ、信頼性の高い高品質の吹付施工が可能となる。
Claims (4)
- 【請求項1】 リチウム化合物とアルミン酸アルカリ塩
とを含有してなる耐火物用急結剤。 - 【請求項2】 リチウム化合物50〜95重量部とアルミン
酸アルカリ塩50〜5重量部を含有してなる耐火物用急結
剤。 - 【請求項3】 アルミナセメント、耐火骨材、及び請求
項1又は2記載の耐火物用急結剤を含有してなる耐火
物。 - 【請求項4】 アルミナセメントと耐火骨材とを含有し
てなる耐火組成物を圧送ポンプで吹付ノズルに輸送し、
吹付ノズルで圧縮空気と共に請求項1又は2記載の急結
剤を、輸送された耐火組成物に添加して吹付施工するこ
とを特徴とする吹付施工方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10187330A JP2000016874A (ja) | 1998-07-02 | 1998-07-02 | 耐火物用急結剤及びそれを用いた吹付施工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10187330A JP2000016874A (ja) | 1998-07-02 | 1998-07-02 | 耐火物用急結剤及びそれを用いた吹付施工方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000016874A true JP2000016874A (ja) | 2000-01-18 |
Family
ID=16204122
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10187330A Pending JP2000016874A (ja) | 1998-07-02 | 1998-07-02 | 耐火物用急結剤及びそれを用いた吹付施工方法 |
Country Status (1)
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---|---|
JP (1) | JP2000016874A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001278674A (ja) * | 2000-03-31 | 2001-10-10 | Kurosaki Harima Corp | リチウム塩を含有する消石灰スラリー系急結剤 |
JP2002284549A (ja) * | 2001-03-28 | 2002-10-03 | Denki Kagaku Kogyo Kk | アルミナセメント、アルミナセメント組成物、及びそれを用いた不定形耐火物 |
JP2002284556A (ja) * | 2001-03-28 | 2002-10-03 | Denki Kagaku Kogyo Kk | アルミナセメントの凝結・硬化促進剤、アルミナセメント組成物、及びそれを用いた不定形耐火物 |
US7190844B2 (en) | 2002-02-22 | 2007-03-13 | Konica Corporation | Image processing method, storage medium, image processor and image recorder |
-
1998
- 1998-07-02 JP JP10187330A patent/JP2000016874A/ja active Pending
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JP2002284549A (ja) * | 2001-03-28 | 2002-10-03 | Denki Kagaku Kogyo Kk | アルミナセメント、アルミナセメント組成物、及びそれを用いた不定形耐火物 |
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JP4588238B2 (ja) * | 2001-03-28 | 2010-11-24 | 電気化学工業株式会社 | アルミナセメントの凝結・硬化促進剤、アルミナセメント組成物、及びそれを用いた不定形耐火物 |
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