JPH069308Y2 - 磁気感知素子 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、磁気信号を記録した媒体からの磁気信号を検
知する磁気感知素子に関するものである。

（従来の技術） 従来、磁気テープや磁気ディスク等に記録された信号を
検出する磁気感知素子には、第４図に示すようなものが
ある。同図において、感知素子21の感知部22の表面を磁
気信号23の記録された磁気テープ24が移動方向25の方へ
移動する。感知部22で検出された信号は、リード端子26
の間に電圧として出力される。

第５図は、円周上の磁石を微細なピッチに着磁したロー
タ27が矢印28の方向に回転しているのを感知素子21で回
転数検出している。感知部22には磁気抵抗素子が使われ
ていて、矢印25の方向に移動する磁極の変化をフレキシ
ブルケーブルのリード線29で外部に出力される。

（考案が解決しようとする課題） 上記従来の磁気感知素子は、磁気信号を感知する面を前
面とすると後方にリード線が出ていることが多く、その
ため、磁気感知素子の占める電子回路上でのスペースが
大きくなり、機器の大きさを小さくすることができない
欠点があった。

本考案の目的は、従来の欠点を解消し、磁気感知素子の
厚さが薄く、回路基板上に占めるスペースも小さくな
り、機器全体が小型化できる磁気感知素子を提供するこ
とである。

（課題を解決するための手段） 本考案の磁気感知素子は、磁気信号を記録した移動体に
磁気感知部を対向させ、移動体の移動方向にほぼ平行に
磁気感知素子の複数のリード線を引き出し、さらに、こ
のリード線の方向を所定角度屈曲させ、その屈曲部分付
近をインサート成型樹脂で固定したものである。

（作用） 上記構成により、磁気感知素子全体の厚さが薄くなり、
そのため、回路基板上に占めるスペースも小さくなり、
機器全体が小型化できる。

（実施例） 本考案の一実施例を第１図ないし第３図に基づいて説明
する。第１図は、本考案の一実施例の斜視図である。同
図において、磁気感知素子１は磁気信号の移動方向２に
対し、その磁気信号を感知する感知部３があり、リード
線４は先ず移動方向２と平行に４本伸びている。この４
本のリード線４は屈曲部4aの部分で下に約90°屈曲して
いて、屈曲部4aはインサート成型樹脂５で覆われてい
る。

第２図は、第１図に示した磁気感知素子をブラシレスモ
ータに取り付けた斜視図である。ブラシレスモータのロ
ータ６には、周囲に信号出力（ＦＧ信号）用の微細着磁
（図のＮＳＮＳ…）がされており、矢印７の方向に回転
している。このＦＧ信号を感知部３と対向させることに
より感知して、リード線４より電気的信号として出力し
ている。リード線４は信号磁界の移動方向とほぼ平向に
伸びるように取り付けられており、インサート成型樹脂
５の中で屈曲して下に降り、プリント基板８のスルーホ
ール９の中に挿入され、裏側で半田付けされている。

第３図の実施例は、両側にリード線を振り分けた構造の
ものである。リード線４が屈曲部4aから屈曲部4bに斜め
下に向かって出ていて、磁気信号の移動方向２と平行で
ないように見えるが、基本的に感知部３からリード線の
屈曲部４ａに向かって磁気信号の移動方向２と平行方向
に出ており、本考案の要旨内である。また、リード線の
屈曲部4aおよび4bの屈曲点がインサート成型樹脂５内に
含まれていないが、本考案の要旨がインサート成型によ
る固定であるから、これも本考案の範疇に属するもので
ある。

（考案の効果） 本考案によれば、リード線および取付構造が薄型にでき
るため省スペースになり、さらに、インサート成型でリ
ード線のピッチを精度良く固定しているので、短絡する
恐れがなく半田付けし易いため、その実用上の効果は大
である。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第３図は本考案の磁気感知素子の実施例、
第４図，第５図は従来の磁気感知素子の斜視図である。 １…磁気感知素子、２…磁気信号の移動方向、３…感知
部、４…リード線、 4a,4b…屈曲部、５…インサート成型樹脂、６…着磁ロ
ータ、７…回転方向、８…プリント基板、９…スルーホ
ール。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】磁気信号を記録した移動体に磁気感知部を
   対向させ、前記移動体の移動方向にほぼ平行に磁気感知
   素子の複数のリード線を引き出し、さらに、前記リード
   線の方向を所定角度屈曲させ、屈曲部分付近をインサー
   ト成型樹脂で固定したことを特徴とする磁気感知素子。