JPH0693045A - 感光性組成物 - Google Patents

感光性組成物

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JPH0693045A
JPH0693045A JP4245299A JP24529992A JPH0693045A JP H0693045 A JPH0693045 A JP H0693045A JP 4245299 A JP4245299 A JP 4245299A JP 24529992 A JP24529992 A JP 24529992A JP H0693045 A JPH0693045 A JP H0693045A
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博一 仁木
Naohiko Oyasato
直彦 親里
Hiromitsu Wakabayashi
弘光 若林
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Formation Of Insulating Films (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】表面に庇を生じることなく、断面矩形の微細な
パターンを安定して形成し得る感光性組成物を提供する 【構成】下記一般式(I)で表される酸により分解し得
る置換基を有する化合物と、光照射により酸を発生する
化合物と、下記一般式(II)で表されるケイ素を含むア
ミン化合物とを必須成分として含有する。 【化1】 (式中、R1 は1価の有機基を、mは0以上の整数を、
nは正の整数を、R2 およびR3 は2価の有機基を、R
4 〜R7 は1価の有機基を、L は正の整数を、夫々表
す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体装置、特に大規
模集積回路(LSI)の製造プロセスにおいて、微細加
工用のレジストとして好適な感光性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路を始めとする各種の電子
部品の製造において、フォトリソグラフィによる微細加
工技術が採用されている。かかる技術は、具体的には、
以下の如きプロセスとして実施されている。即ち、まず
シリコンウェハ等の半導体基板上にフォトレジスト膜を
スピンコート法等により形成する。次に、このレジスト
膜にパターン露光を行った後、現像処理、リンス処理等
を施して所望のレジストパターンを形成する。更に、こ
のレジストパターンを耐エッチングマスクとして、露出
する基板部分をエッチングすることにより微細な線や開
口部を形成する。
【0003】特に近年では、電子部品の高密度化に伴う
高密度集積化を図るため、上述したプロセスにおいて、
より一層微細なレジストパターンを形成することが要求
されている。かかる要求に対して、露光に用いられる線
源の短波長化が試みられている。例えば、KrFエキシ
マレーザ(波長248nm)、ArFエキサマレーザ(波
長193nm)のようなdeepUV、その他電子線、
X線等を用いたリソグラフィ技術が研究されている。
【0004】しかしながら、従来のレジストは、上述し
た短波長の光に対する吸収が大きいため、これら光をレ
ジスト膜の深部まで十分に到達させることができない。
即ち、レジスト膜の表面から深い領域では、露光による
化学的変化が十分に進行しない。その結果、形成される
レジストパターンは、その断面形状が、ポジ型レジスト
では三角形に、またネガ型レジストでは逆三角形とな
り、耐エッチングマスクとして用いられた際、微細なパ
ターンを基板に精度よく転写することができないという
問題があった。
【0005】このような問題を解決するべく、化学増幅
型と呼ばれるレジストが提案されている。化学増幅型レ
ジストは、例えば、光照射により強酸を発生する化合
物、即ち、光酸発生剤と、発生した酸により疎水性の基
が分解され、親水性の物質に変化するような化合物とを
含有する感光性組成物である。具体的には、H.It
o,C,G,Wilson,J.M.J,Freche
t,米国特許4,491,628号(1985)に、ポ
リ(p-ヒドロキシスチレン)の水酸基がブトキシカルボ
ニル基でブロックされてなるポリマーと、光酸発生剤と
してオニウム塩を含むポジ型レジストが開示されてい
る。また、M.J.O´Brien,J.V.Criv
ello,SPIE Vol,920,Advance
s in Resist Technology an
d Processing,p42,(1988)に
は、m-クレゾールノボラック樹脂とナフタレン -2-カル
ボン酸-tert-ブチルエステルと、光酸発生剤としてトリ
フェニルスルホニウム塩を含むポジ型レジストが発表さ
れている。更に、H.Ito,SPIE Vol,92
0,Advances in Resist Tech
nology and Processing,p3
3,(1988)には、2,2-ビス(4-tert- ブトキシカ
ルボニルオキシフェニル)プロパンやポリフタルアルデ
ヒドと、光酸発生剤としてオニウム塩を含むポジ型レジ
ストが発表されている。
【0006】これら化学増幅型レジストでは、前記光酸
発生剤より発生する酸が触媒として働くため、微量でも
効率よくレジスト内部で化学的変化を引き起こす。その
結果、レジスト膜に放射線を照射した際、放射線が膜表
面に比べて到達し難い膜内部においても十分に反応が進
行する。ひいては、現像処理によりライン部の側面が急
峻なレジストパターンを形成することが可能となる。
【0007】しかしながら、上述した化学増幅型レジス
トは、高感度であるため、プロセス雰囲気中の酸素、水
分およびその他の微量成分の影響を受け易い。特に、雰
囲気中のNH3 等の塩基性物質によって、レジスト膜の
表面付近で光照射により発生した酸が失活し、当該膜表
面に難溶化層、即ち現像液に対して溶解速度が著しく小
さい層が生成する、この難溶化層は、露光および現像処
理後に形成されるパターンの表面に庇状に残る。
【0008】図2に、従来の化学増幅型レジストを用い
て形成されたパターンの断面形状の一例を示す。同図に
示す如く、基板21上に形成されたレジストパターン2
2には、その表面において上記理由に因る庇が生じてお
り、所望の幅を有するラインおよびスペースが解像され
ていない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
に鑑みてなされたもので、その課題とするところは、半
導体装置の微細加工に適用されるレジスト材料として好
適な感光性組成物であって、短波長の紫外線、X線、電
子線等による露光に対して高感度であり且つ高解像性を
示し、表面に庇を生じることなく、断面矩形の微細なパ
ターンを安定して形成し得る感光性組成物を提供するこ
とである。
【0010】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明の感光性
組成物は、(a)酸により分解し得る置換基を有する化
合物と、(b)光照射により酸を発生する化合物と、
(c)ケイ素を含むアミン化合物とを必須成分として含
有する。本発明の感光性組成物は、所謂ポジ型の化学増
幅型レジストに相当する。即ち、当該組成物を用いて形
成されたレジスト膜では、露光部において成分(b)が
酸を発生し、更に、この酸が触媒的に機能して成分
(a)の置換基を分解する。この結果、露光部および未
露光部の所定の現像液に対する溶解速度に差異が生じ、
同現像液による処理によって露光部が選択的に溶解除去
され、レジストパターンが形成される。
【0011】本発明の組成物は、上記成分(a)および
(b)に加えて、ケイ素を含むアミン化合物からなる成
分(c)が配合されている点で最も特徴的である。当該
組成物からなるレジスト膜の露光部では、成分(c)に
よって表面付近で過度に酸が失活することが防止され、
膜厚方向での酸濃度分布が均一になるため、酸による成
分(a)の分解反応が基板との界面から表面に亘って均
一に進行し、特に表面部に難溶化層を生じることはな
い。また、前記レジスト膜の未露光部では、露光部から
の酸の過度の拡散が抑制され、成分(a)の分解反応は
ほとんど生じない。従って、前記感光性組成物によれ
ば、露光部および未露光部のコントラストが高く、断面
矩形の微細なレジストパターンが得ることができる。
【0012】図1に、本発明の組成物により形成され得
るレジストパターンの断面形状の一例を示す。同図に示
す如く、膜厚方向に一定幅のラインおよびスペースが確
保された断面矩形のパターン12が、基板11上に形成
されている。以下、本発明の組成物に含まれる各成分を
詳細に説明する。
【0013】前記成分(a)である酸により分解し得る
置換基を有する化合物は、酸により分解し、所定の現像
液に対する溶解性が変化し得る化合物であれば特に限定
されないが、例えば、フェノール化合物をベースとした
エステルまたはエーテルが挙げられる。このようなエス
テルおよびエーテルとは、詳しくは、フェノール化合物
中の水酸基(フェノール性水酸基)を、適切なエステル
化剤またはエーテル化剤によってエステル化またはエー
テル化し、即ちエステル結合またはエーテル結合を導入
し、そのアルカリ親和性を抑制させたものである。尚、
前記エステルおよびエーテルは、未露光の状態ではアル
カリ溶液に対して不溶であるが、露光時には成分(b)
から発生する酸によって分解し、アルカリ可溶性を呈す
る化合物に変化する。従って、本発明の組成物は、成分
(a)として前記エステルおよびエーテルを含有する場
合、アルカリ溶液を用いた現像処理が処理が可能にな
る。
【0014】前記エステルまたはエーテルのベースとな
るフェノール化合物としては、例えばフェノール、クレ
ゾール、キシレノール、ビスフェノールA、ビスフェノ
ールS、ヒドロキシベンゾフェノン、フェノールフタレ
イン、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラッ
ク樹脂、キシレノールノボラック樹脂、ポリビニルフェ
ノール、イソプロペニルフェノール樹脂、ビニルフェノ
ールとアクリル酸、メタクリル酸誘導体、アクリロニト
リル、スチレン誘導体等との共重合体、イソプロペニル
フェノールとアクリル酸、メタクリル酸誘導体、アクリ
ロニトリル、スチレン誘導体等との共重合体、スチレン
誘導体とアクリル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル酸、
メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、アクリロ
ニトリル等との共重合体、またはこれらのポリマーの構
造中にケイ素を含む化合物等を挙げることができる。
【0015】また、導入されるエステルまたはエーテル
としては、例えばメチルエステル、エチルエステル、n-
プロピルエステル、iso-プロピルエステル、tert- ブチ
ルエステル、n-ブチルエステル、iso-ブチルエステル、
ベンジルエステル、テトラヒドロピラニルエーテル、ベ
ンジルエーテル、メチルエーテル、エチルエーテル、n-
プロピルエーテル、iso-プロピルエーテル、tert- ブチ
ルエーテル、アリルエーテル、メトキシメチルエーテ
ル、p-ブロモフェナシフエーテル、トリメチルシリルエ
ーテル、ベンジルオキシカルボニルエーテル、tert- ブ
トキシカルボニルエーテル、tert- ブチルアセテート、
4-tert- ブチルベンジルエーテル等を挙げることができ
る。
【0016】特に、前記成分(a)としては、上述した
化合物のうち、下記一般式(I)で表される重合体が好
適である。
【0017】
【化1】
【0018】(式中、R1 は1価の有機基を表し、mは
0以上の整数を表し、nは正の整数を表す。) 前記一般式(I)に導入される1価の有機基R1 として
は、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、iso-プロピ
ル、n-ブチル、tert- ブチル、iso-ブチル、sec-ブチ
ル、ベンジル等が挙げられる。これらのうち、特にtert
- ブチルが好ましい。
【0019】前記一般式(I)の重合体では、n/(m
+n)の値が、好ましくは約0.03〜1、より好まし
くは0.05〜0.70の範囲にある。この理由は、n
/(m+n)の値が0.03未満であると、感光性組成
物(レジスト膜)の露光部および未露光部の溶解速度差
が小さくなり、形成されるパターンの解像性が低下する
恐れがあるからである。
【0020】前記一般式(I)の重合体の分子量は、耐
熱性を向上させるという観点で約3000以上であるこ
とが、当該重合体と他成分との相溶性、および感光性組
成物の現像性を向上させるという観点で約15000以
下であることが好ましい。また、当該重合体の重量平均
分子量Mwおよび数平均分子量Mnの比Mw/Mnの値
は、約1.5以上であることが好ましい。
【0021】前記成分(b)である光照射により酸を発
生し得る化合物、即ち、光酸発生剤は、特に限定される
ものでなく、各種の公知化合物及び混合物を用いること
ができる。例えば、オニウム塩、有機ハロゲン化合物、
オルトキノン -ジアジドスルホン酸クロリド、スルホン
酸エステル類等を挙げることができる。前記オニウム塩
としては、CF3 SO3 −、p−CH3 PhSO3 −、
p−NO2 PhSO3 −等を対アニオンとするジアゾニ
ウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウ
ム塩が挙げられる。
【0022】前記有機ハロゲン化合物としては、ハロゲ
ン化水素酸を形成する化合物であり、例えば、米国特許
第3515552号、米国特許第3536489号、米
国特許第3779778号及び西ドイツ特許公開公報第
2243621号に開示されたものが挙げられる。ま
た、上記以外の光酸発生剤としては、例えば、特開昭5
4−74728号、特開昭55−24113号、特開昭
55−77742号、特開昭60−3626号、特開昭
60−138539号、特開昭56−17345号及び
特開昭50−36209号に開示された化合物が挙げら
れる。
【0023】このような化合物を具体的に例示すると、
ジ(パラターシャリーブチルベンゼン)ジフェニルヨー
ドニウムトリフルオロメタンスルホネート、ベンゾイン
トシレート、オルトニトロベンジルパラトルエンスルホ
ネート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタン
スルホネート、トリ(ターシャリーブチルフェニル)ス
ルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、ベンゼン
ジアゾニウムパラトルエンスルホネート、4-(ジn-プロ
ピルアミノ)- ベンゾニウムテトラフルオロボレート、
4-p-トリル−メルカプト -2,5-ジエトキシ -ベンゼンジ
アゾニウムヘキサフルオロホスフェート、テトラフルオ
ロボレート、ジフェニルアミン -4-ジアゾニウムサルフ
ェート、4-メチル -6-トリクロロメチル -2-ピロン、4-
(3,4,5-トリメトキシ -スチリル)-6- トリクロロメチ
ル-2- ピロン、4-(4-メトキシ -スチリル)-6-(3,3,3-
トリクロロ -プロペニル)-2- ピロン、2-トリクロロメ
チル -ベンズイミダゾール、2-トリブロモメチル -キノ
ロン、2,4-ジメチル -1-トリブロモアセチル -ベンゼ
ン、4-ジブロモアセチル- 安息香酸、1,4-ビス -ジブロ
モメチル -ベンゼン、トリス -ジブロモメチル -S-トリ
アジン、2-(6-メトキシ -ナフチル -2-イル)-4,6- ビ
ス -トリクロロメチル -S-トリアジン、2-(ナフチル -
1-イル)-4,6- ビス -トリクロロメチル -S-トリアジ
ン、2-(ナフチル-2-イル)-4,6-ビス -トリクロロメチ
ル -S-トリアジン、2-(4-エトキシエチル-ナフチル -1
-イル)-4,6-ビス -トリクロロメチル -S-トリアジン、2
-(ベンゾピラニ -3-イル)-4,6-ビス -トリクロロメチ
ル -S-トリアジン、2-(4-メトキシ-アントラシ -1-イ
ル)-4,6-ビス -トリクロロメチル -S-トリアジン、2-
(フェナンチ -9-イル)-4,6-ビス -トリクロロメチル-S
- トリアジン、o-ナフトキノンジアジド -4-スルホン酸
クロリド等が挙げられる。
【0024】スルホン酸エステルとしては、ナフトキノ
ンジアジド -4-スルホン酸エステル、ナフトキノンジア
ジド -5-スルホン酸エステル、p-トルエンスルホン酸 -
o-ニトロベンジルエステル、p-トルエンスルホン酸 -2,
6-ジニトロベンジルエステル等を挙げることができる。
また、スルホン酸エステルとしては、o-キノンジアジド
スルホン酸エステルが挙げられ、例えば、o-キノンジア
ジドスルホン酸とフェノール化合物のエステルが好まし
い。当該エステルは、常法により、o-キノンジアジドス
ルホン酸クロリドとフェノール化合物とを反応させるこ
とによって合成され得る。ここで、のo-キノンジアジド
スルホン酸クロリドとしては、例えば、1-ベンゾキノン
-2-ジアゾ -4-スルホン酸クロリド、1-ナフトキノン -
2-ジアゾ-4-スルホン酸クロリド、1-ナフトキノン -2-
ジアゾ -4-スルホン酸クロリドが挙げられる。一方、フ
ェノール化合物には、フェノール、クレゾール、キシレ
ノール、ビスフェノールA、ビスフェノールS、ヒドロ
キシベンゾフェノン、3,3,3 ,3 -テトラメチル-1,1 -ス
ピロビインダン-5,6,7,5 ,6 ,7 -ヘキサノール、フェノ
ールフタレイン、p-ヒドロキシベンジリデンマロン酸ジ
メチル、p-ヒドロキシベンジリデンマロン酸ジニトリ
ル、シアノフェノール、ニトロフェノール、ニトロソフ
ェノール、ヒドロキシアセトフェノン、トリヒドロキシ
安息香酸メチル、ポリビニルフェノール、ノボラック樹
脂等が挙げられる。これらのうち、特に、1-ナフトキノ
ン -2-ジアゾ -4-スルホン酸と、2,3,4-トリヒドロキシ
ベンゾフェノンまたは2,3,4,4 - テトラヒドロキシベン
ゾフェノンとのエステルが好ましい。
【0025】本発明の感光性組成物において、前記成分
(b)である光酸発生剤の配合量は、組成物(レジス
ト)の全固形分中、好ましくは約0.1〜30重量%、
より好ましくは0.5〜20重量%の範囲である。当該
光酸発生剤の配合量が0.1重量%未満であると、十分
な感光特性を得られないことがある。一方、30重量%
を超えると均一なレジスト膜を形成することが困難にな
ったり、パターン形成およびエッチング工程後にレジス
ト膜を除去した際に、基板表面に残渣が生じる恐れがあ
る。
【0026】前記成分(c)であるケイ素を含むアミン
化合物は、特に限定されないが、例えば以下に例示する
化合物が挙げられる。即ち、N-(3-アクリロキシ -2-ヒ
ドロキシプロピル)-3-アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、4-アミノブチルジメチルメトキシシラン、4-アミノ
ブチルトリエトキシシラン、N-(2-アミノエチル)-3-ア
ミノプロピルメチルジメトキシシラン、N-(2-アミノメ
チル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-(2-ア
ミノエチル)-3-アミノプロピルトリス(2-エチルヘキソ
キシ)シラン、6-(アミノヘキシルアミノプロピル)ト
リメトキシシラン、p-アミノフェニルトリメトキシシラ
ン、3-(1-アミノプロポキシ)-3,3-ジメチル-1- プロペ
ニルトリメトキシシラン、1,3-ビス(4-アミノブチル)
テトラメチルジシロキサン、ビス(p-アミンフェノキ
シ)ジメチルシラン、1,3-ビス(3-アミノプロピル)テ
トラメチルジシロキサン、1,4-ビス(3-アミノプロピル
ジメチルシリル)ベンゼン、1,3-ビス(3-アミノプロピ
ル)-1,3-ジメチル -1,3-ジエトキシジシロキサン、(ア
ミノエチルアミノメチル)フェネチルトリメトキシシラ
ン、3-アミノプロピルジエチルメチルシラン、N-ベンジ
ル -トリメチルシリルメチルアミノアセトニトリル、ビ
ス(ジメチルアミノ)ジフェニルシラン、ビス(ジエチ
ルアミノ)ジメチルシラン、ビス(ジメチルアミノ)メ
チルフェニルシラン、ビス(ジメチルアミノ)メチルビ
ニルシラン、ビス(モノ -n-ブチルアミノ)ジメチルシ
ラン、ビス(モノエチルアミノ)ジメチルシラン、ビス
[3-(トリエトキシシリル)プロピル]アミン、N-6,9-
ビス(トリメチルシリル)アデニン、ビス(トリメチル
シリル)シトシン、ビス(トリメチルシリル)ヒポキサ
ンチンビス-N,N -(トリメチルシリル)ピペラジン、ビ
ス(o-トリメチルシリル)チミン、t-ブチルアミノトリ
エチルシラン、t-ブチルジメチルシリルイミダゾール、
t-ブチルジメチルシリルイミダゾール、t-ブチルジメチ
ルシリルピロール、(N,N-ジエチル -3-アミノプロピ
ル)トリメトキシシラン等が挙げられる。
【0027】特に、前記成分(c)であるケイ素を含む
アミン化合物としては、下記一般式(II)で表されるシ
ロキサン化合物が好適である。
【0028】
【化2】
【0029】(式中、R2 およびR3 は2価の有機基を
表し、R4 〜R7 は1価の有機基を表し、L は正の整数
を表す。) 前記一般式(II)に導入される2価の有機基R2 および
3 としては、例えば、メチレン、エチレン、プロピレ
ン、ブチレン、ペンチレン、フェニレン等が挙げられ
る。前記1価の有機基R4 〜R7 としては、例えば、メ
チル、エチル、n-プロピル、tert- ブチル、iso-ブチ
ル、sec-ブチル、n-ヘキシル、シクロヘキシル、フェニ
ル等が挙げられる。
【0030】前記成分(c)として、前記一般式(II)
で表される化合物のうち、1,3-ビス(4-アミノブチル)
テトラメチルジシロキサン、1,3-ビス(3-アミノブチ
ル)テトラメチルジシロキサンが最も好ましい。本発明
の感光性組成物において、前記成分(c)であるケイ素
を含むアミン化合物の配合量は、組成物(レジスト)中
の前記成分(b)である光酸発生剤のモル濃度に対し、
当該アミン化合物のモル濃度が、好ましくは約1〜20
0%、特に好ましくは約10〜100%の範囲になるよ
うに設定され得る。前記アミン化合物の配合量が、前記
モル濃度が1%未満となるような量である場合、レジス
ト膜表面における難溶化層の生成を十分に抑えることが
できない恐れがあり、一方、前記モル濃度が200%を
超える量となるような量である場合、十分な感光性能を
得られないことがある。
【0031】本発明の感光性組成物は、前記成分
(a)、(b)および(c)に加えて、アルカリ可溶性
重合体を配合することを許容する。かかるアルカリ可溶
性重合体を適量配合することによって、その感光性組成
物からなるレジスト膜のアルカリ溶液に対する溶解速度
を調節することができる。ひいては、アルカリ溶液を用
いた現像処理を行う場合、形成されるパターンの解像度
をより高めることが可能になる。
【0032】前記アルカリ可溶性重合体としては、例え
ば、フェノ―ルノボラック樹脂、クレゾールノボラック
樹脂、キシレゾールノボラック樹脂、ポリビニルフェノ
ール、イソプロペニルフェノール樹脂、ビニルフェノー
ルとアクリル酸、メタクリル酸誘導体、アクリロニトリ
ル、スチレン誘導体等との共重合体、イソプロペニルフ
ェノールとアクリル酸、メタクリル酸誘導体、アクリロ
ニトリル、スチレン誘導体等との共重合体、スチレン誘
導体と、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水
マレイン酸、アクリロニトリル等との共重合体、または
これらのポリマーの構造中にケイ素を含む化合物等を挙
げることができる。特にこれらのうち、レジストのドラ
イエッチング耐性を向上させるという観点で、芳香環を
有する重合体が好ましい。具体的には、フェノールノボ
ラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、キシレゾール
ノボラック樹脂、ポリビニルフェノール、イソプロペニ
ルフェノール樹脂が好ましい。
【0033】本発明の組成物において、前記アルカリ可
溶性重合体が配合される場合、その配合量は、前記成分
(a)である酸により分解し得る置換基を有する化合物
およびアルカリ可溶性重合体の合計量100重量部に対
して、好ましくは約90重量部以下、より好ましくは8
0重量部以下である。アルカリ可溶性重合体の配合量が
90重量部を超えると、感放射線層における露光部と未
露光部の現像液に対する溶解速度の差が小さくなり、パ
ターン形成における解像性が低下する恐れがある。
【0034】本発明の組成物は、上述した成分(a)、
(b)および(c)の他に,必要に応じて塗膜改質剤と
しての界面活性剤、または反射防止剤としての染料を含
有することを許容する。本発明の感光性組成物は、前記
成分(a)、(b)および(c)、更に、必要に応じて
配合されるアルカリ可溶性重合体等およびその他の添加
剤を、適切な有機溶媒に溶解し、濾過することによりワ
ニスの形で調製される。かかる有機溶媒としては、例え
ばシクロヘキサノン、アセトン、メチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、メチルセロ
ソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソル
ブ、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブ、
ブチルセロソルブアセテート等のセロソルブ系溶媒、酢
酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソアミル、乳酸エチル、
乳酸メチル等のエステル系溶媒、N-メチル -2-ピロリド
ン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等を
挙げることができる。これら溶媒は、夫々、キシレン、
トルエン、イソプロピレンアルコール等の脂肪族アルコ
ールを適量含有してもよい。以上の溶媒は、単独で使用
しても、混合物の形で使用してもよい。
【0035】以下に、本発明の感光性組成物を用いたレ
ジストパターンの形成プロセスの一例を、その工程に沿
って詳細に説明する。まず、第1工程として、ワニスの
形で調製された本発明の感光性組成物を、例えば、回転
塗布法やディッピング法により基板上に塗布した後、約
150℃以下、好ましくは70〜120℃でプリベーク
して、レジスト膜を形成する。
【0036】前記基板としては、例えばシリコンウェ
ハ、表面に各種の絶縁膜や電極、配線が形成された段差
を有するシリコンウェハ、ブランクマスク、GaAs、
AlGaAs等のIII-V 化合物半導体ウェハ等を挙げる
ことができる。次に、第2工程として、前記レジスト膜
に、紫外線、電離放射線等によりパターン露光を行う。
当該工程では、前記レジスト膜の露光部分において、成
分(b)である光酸発生剤が酸を発生し、この酸は、成
分(a)における酸により分解し得る置換基を有する化
合物と反応し、当該化合物を分解させる。
【0037】この工程で用いられる紫外線としては、例
えば、水銀ランプのi線、h線、g線、エキシマレーザ
としてのKrF線、ArF線等が、また、電離放射線と
しては、X線、電子線、イオンビーム等が挙げられる。
この工程では、紫外線を用いる場合、レジスト膜に、所
望のパタ―ンを有するマスクを介して露光を行うことが
できる。一方、電子線、イオンビーム等を用いる場合、
マスクを用いずにこれら放射線を走査して、レジスト膜
に直接パターン描画(露光)を行うことができる。
【0038】続いて、パターン露光後のレジスト膜を、
必要に応じて、一般的には約70〜160℃、好ましく
は80〜150℃の温度でベークし、上記の如くレジス
ト膜の露光部において発生した酸を拡散させ、この酸と
成分(a)との反応を促進させることができる。この露
光後のベークにおける温度を限定した理由は、当該温度
が70℃未満であると、上記反応を十分に行わせること
が困難になる恐れがあり、160℃を超えると、感放射
線層の露光部および未露光部が分解したり、硬化する恐
れがあるからである。
【0039】次に、第3工程として、露光後またはベー
ク後のレジスト膜を、例えば、アルカリ水溶液を用いて
現像処理する。この処理により、前記レジスト膜露光部
を選択的に除去されて、所定幅のラインおよびスペース
からなるパターンが形成される。この工程で現像液とし
て用いることのできるアルカリ水溶液としては、例え
ば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウ
ム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム等の無機
アルカリ水溶液、テトラメチルアンモニウムヒドロキシ
ド水溶液、トリメチルヒドロキシエチルアンモニウムヒ
ドロキシド水溶液等の有機アルカリ水溶液、又はこれら
にアルコール、界面活性剤等を添加したもの等を挙げる
ことができる。
【0040】前記現像処理後には、現像液(アルカリ水
溶液)を水により洗い流した後、基板を乾燥させる。ま
た、前記現像処理後、基板を徐々に加熱して、形成され
たパターンに含まれる樹脂成分を架橋させるステップベ
ーク、あるいは基板を加熱しながらdeepUVを照射
し、形成されたパターンに含まれる樹脂成分を架橋させ
るdeepUVキュアを行うことによって、パターンの
耐熱性を向上させることができる。
【0041】上述したようなパターン形成プロセスで
は、前記第2工程の前、即ち露光前のレジスト膜の表面
に、酸性の水溶性重合体、中性の水溶性重合体、または
非局性溶媒に溶解し得る重合体からなる被覆層を形成し
てもよい。これら被覆層を形成をした場合、下層のレジ
スト膜が、雰囲気中の微量成分から保護されるため、レ
ジスト膜表面における難溶化層の生成が更に抑制され
る。
【0042】前記被覆膜は、具体的には、酸性または中
性の水溶性重合体を用いる場合、これらを純水に溶解し
て重合体水溶液を調製し、また非局性溶媒に溶解し得る
重合体を用いる場合、当該溶媒による重合体溶液を調製
し、この溶液を前記レジスト膜上に回転塗布法やディッ
ピング法によって塗布した後、約150℃以下、好まし
くは120℃以下で乾燥することによって形成され得
る。
【0043】前記酸性の水溶性重合体としては、置換基
としてカルボキシ基またはスルホ基を有する重合体、カ
ルボキシ基またはスルホ基を有する単量体単位を含む共
重合体が挙げられる。具体例としては、ポリアクリル
酸、ポリメタクリル酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリ
マレイン酸、ポリイタコン酸、イタコン酸 -アクリル酸
共重合体、イタコン酸 -メタクリル酸共重合体、エチレ
ン -無水マレイン酸共重合体、エチレン -メタクリル酸
重合体、メチルビニルエーテル -無水マレイン酸共重合
体、スチレン -無水マレイン酸共重合体、イソブチレン
-無水マレイン酸共重合体、上記無水マレイン酸を構成
単位として含む共重合体をアルコールと反応させて部分
的にエステル化させた共重合体を挙げることができる。
ここで部分エステル化に用いられるアルコールとして
は、メチルアルコール、エチルアルコール、n-プロピル
アルコール、イソプロピルアルコールが挙げられる。こ
れら酸性の水溶性重合体は、単独で使用しても、2種以
上の混合物の形で使用してもよい。尚、例示した酸性の
水溶性重合体のうち、無水マレイン酸を含む共重合体
は、被覆層の形成プロセスにおいて純水に溶解される際
に、無水マレイン酸中の無水結合が開裂してカルボン酸
に変化し、酸性を示すようになる。
【0044】前記酸性の水溶性重合体からなる被覆膜
は、レジスト膜と共にパターン露光、および必要に応じ
てベークされた後、アルカリ水溶液による現像処理が施
され、このとき、露光部および未露光部を通してレジス
ト膜の露光部と共に溶解除去され得る。また、前記酸性
の水溶性重合体からなる被覆膜は、露光後現像処理前に
純水によって溶解除去することもできる。特に、被覆層
を現像処理前に除去する場合、現像処理時に、アルカリ
現像液のアルカリ濃度が前記被覆層を構成する酸性の成
分の影響によって変化することを防止することができ
る。ひいては、安定して高解像度のパターンを形成する
ことが可能となる。
【0045】前記中性の水溶性重合体としては、例え
ば、ポリビニルアルコール等が挙げられる。当該重合体
からなる被覆層は、レジスト膜と共に露光および必要に
応じて熱処理されたされた後、純水によって溶解除去さ
れ得る。前記非極性溶媒に溶解し得る重合体としては、
例えば、ゴム系重合体、ポリシロキサン等が挙げられ
る。また、前記非極性溶媒としては、ヘキサン、ヘプタ
ン、トルエン、キシレン等が挙げられる。当該重合体か
らなる被覆層は、レジスト膜と共に露光および必要に応
じて熱処理されたされた後、前記非極性溶媒によって溶
解除去され得る。
【0046】前記被覆層には、必要に応じて塗膜改質剤
としての界面活性剤を含有することを許容する。このよ
うな界面活性剤には、非イオン活性剤が好適である。そ
の具体例としては、ポリオキシエチレンアルキルフェニ
ルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポ
リオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン
ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン・ポリ
オキシプロピレン・ブロック共重合体、ソルビタン脂肪
酸エステル、脂肪酸アルキロールアミド、ポリオキシエ
チレンラノリンアルコールエーテル、ポリオキシエチレ
ンラノリン脂肪酸エステル等を挙げることができる。こ
れら界面改質剤を含む被覆層では、後工程における重合
体の析出が防止され得る点で好ましい。
【0047】前記被覆層の厚みは、好ましくは、約10
〜1000nm、より好ましくは50〜500nmの範
囲である。当該被覆層の厚みを10nm未満にすると、
前記感放射線層表面における難溶化層の生成防止効果を
十分に達成することが困難となる恐れがある。一方、被
覆層の厚みが1000nmを超えると、形成されるパタ
ーンの解像度を低下させる恐れがある。尚、この酸性の
被覆層の厚みは、下層である感放射線層の厚みに依存す
るものではなく、感放射線層表面に生じる難溶化層の厚
みを想定して適宜決定され得る。
【0048】
【実施例】以下、本発明を実施例に沿って詳細に説明す
る。尚、これら実施例は本発明の理解を容易にする目的
で記載されるものであり、本発明を特に限定するもので
はない。
【0049】 酸により分解し得る置換基を有する化合物の合成 窒素置換した四ツ口フラスコ内で、ポリビニルフェノー
ル(PHM−C:丸善石油社製)50gをアセトン20
0mlに溶解し、この溶液に炭酸カリウム17.63gと
ヨウ化カリウム8.48gとtert- ブチルブロモアセテ
ート24.38gを添加し、攪拌しながら7時間還流さ
せた。続いて、不溶分を濾過によって除去した後、アセ
トンを留去し、150mlのエタノールに溶解させた。得
られた溶液を1.5リットルの水中に滴下し、ポリマー
を析出させた。このポリマーを更に300mlの水で5回
洗浄した後、12時間風乾した。風乾後のポリマーを、
再度エタノール200mlに溶解し、同様の操作で再沈、
精製を行った後、50℃の真空乾燥器で24時間乾燥さ
せて、ポリマー52.0gを得た。得られたポリマーに
ついて、 1H−NMRスペクトルにより分析したとこ
ろ、ベースポリマーであるポリビニルフェノール中の水
酸基のうち20%が、tert- ブトキシカルボニルエーテ
ルに変化していることが確認された。以下、このポリマ
ー(酸により分解し得る置換基を有する化合物)をTB
CM20と称す。
【0050】また、上記同様の方法に従って、ポリビニ
ルフェノールをベースとした下記酸により分解し得る置
換基を有する化合物を合成した。
【0051】
【化3】
【0052】光照射により酸を発生する化合物 以下に示す化合物A1〜A6を用意した。 A1:トリスフェニルスルホニルトリフルオロメタンス
ルホネート A2:ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスル
ホネート A3:2,3,4,4 - テトラヒドロキシベンゾフェノンと1,
2-ナフトキノンジアジド -4-スルホン酸とのエステル
(エステル化率3/4) A4:p-トルエンスルホン酸 -2,6-ジニトロベンジルエ
ステル A5:ビス(フェニルスルホニル)メタン A6:ビス(フェニルスルホニル)ジアゾメタン ケイ素を含むアミン化合物
【0053】以下に示すアミン化合物B1〜B4を用意
した。 B1:1,3-ビス(3-アミノプロピル)テトラメチルジシ
ロキサン B2:1,3-ビス(4-アミノブチル)テトラメチルジシロ
キサン B3:ビス(p-アミノフェノキシ)ジメチルシラン B4:p-アミノフェニルトリメトキシシラン
【0054】感光性組成物の調製 酸により分解し得る置換基を有する化合物TBCM20
3.0gと、光照射により酸を発生する化合物A1
0.093gと、ケイ素を含むアミン化合物B1 0.
018gとを、1-アセトキシ -2-エトキシエタン(エチ
ルセロソルブアセテート)9gに溶解し、細孔径0.2
μm のフィルターを用いて濾過することにより、感光性
組成物R1を溶液(ワニス)の状態に調製した。
【0055】また、同様の方法で、下記表1に示す処方
に従って、感光性組成物R2〜R10を溶液の形で調製
した。
【0056】
【表1】
【0057】実施例1 感光性組成物R1の溶液を、6インチのシリコン上は上
にスピンコートし、95℃のホットプレート上で90秒
間プリベークして、厚さ1.0μm のレジスト膜を形成
した。続いて、このレジスト膜に、KrFエキシマレー
ザステッパを用い、所定のパターンを有するマスクを介
してパターン露光を行った。露光後のレジスト膜を95
℃のホットプレート上で90秒間ベークした後、濃度
2.38重量%のテトラメチルアンモニウムハイドロキ
シド水溶液(以下、TMAH水溶液と記す)に50秒間
浸漬して現像し、更に水洗および乾燥してレジストパタ
ーンを得た。このパターンを電子顕微鏡により観察した
ところ、露光量50mJ/cm2 で、幅0.28μm のライ
ンおよびスペースが解像されていた。また、このパター
ンの断面は、図1に示す如く矩形状であった。
【0058】実施例2〜10 感光性組成物R2〜R10の溶液を夫々6インチのシリ
コンウェハ上にスピンコートし、更に下記表2に示す条
件に従って、プリベークによるレジスト膜の形成、露
光、ベーク、および現像処理を行った後、水洗および乾
燥してしてレジストパターンを得た。
【0059】これらパターンについて、上記同様に電子
顕微鏡により観察した。感度(露光量)および解像度の
結果を表2に併記する。また、これらパターンの断面
は、いずれも、図1に示す如く矩形状であった。
【0060】
【表2】
【0061】実施例11 感光性組成物R1の溶液を、6インチのシリコン上は上
にスピンコートし、プリベークして、厚さ1.0μm の
レジスト膜を形成した。続いて、このレジスト膜に、S
OR光(シンクロオービタルラジエーション光)によ
り、プロキシミティ露光を行った。露光後のレジスト膜
を95℃のホットプレート上で90秒間ベークした後、
濃度2.38重量%のTMAH水溶液に50秒間浸漬し
て現像し、更に水洗および乾燥してレジストパターンを
得た。このパターンを電子顕微鏡により観察したとこ
ろ、露光量250mJ/cm2 で、幅0.20μm のライン
およびスペースが解像されていた。また、このパターン
の断面は、図1に示す如く矩形状であった。
【0062】実施例12 感光性組成物R1の溶液を、6インチのシリコン上は上
にスピンコートし、プリベークして、厚さ0.5μm の
レジスト膜を形成した。続いて、このレジスト膜に、加
速電圧20kVの電子線をパターン描画(照射)した。
電子線照射後のレジスト膜を80℃のホットプレート上
で90秒間ベークした後、濃度2.38重量%のTMA
H水溶液に50秒間浸漬して現像し、更に水洗および乾
燥してレジストパターンを得た。このパターンを電子顕
微鏡により観察したところ、露光量10μC/cm2 で、
幅0.20μm のラインおよびスペースが解像されてい
た。また、このパターンの断面は、図1に示す如く矩形
状であった。
【0063】比較例 酸により分解し得る置換基を有する化合物TBCM20
3.0gと、光照射により酸を発生する化合物A1
0.093gと、1-アセトキシ -2-エトキシエタン9g
に溶解し、細孔径0.2μm のフィルターを用いて濾過
することにより、ケイ素を含むアミン化合物を含有しな
い感光性組成物Q1を溶液(ワニス)の状態に調製し
た。
【0064】この組成物Q1を用いて、実施例1と同様
の方法でレジストパターンを形成した。得られたパター
ンの断面を電子顕微鏡により観察したところ、図2に示
す如く、ライン上部に庇が生じており、所望のラインお
よびスペースが解像されていなかった。以上の結果よ
り、酸により分解する置換基を有する化合物、光照射に
より酸を発生する化合物に、更にケイ素を含むアミン化
合物を加えた感光性組成物によれば、膜表面に難溶化層
の生成が抑制され、庇を生じることなく、断面矩形のパ
ターンを形成できることが確認される。
【0065】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
短波長の紫外線、X線、電子線等による露光に対して高
感度であり且つ高解像性を示し、表面に庇を生じること
なく、断面矩形の微細なパターンを安定して形成し得る
感光性組成物をできる。更に、このようなパターンをマ
スクにして、加工精度の高いエッチングを行うことが可
能になる。従って、本発明の組成物は、LSI等の半導
体装置の製造における超微細加工プロセスに有効に適用
でき、その工業的価値は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の感光性組成物を用いて形成されたパタ
ーンの形状を示す断面図。
【図2】従来の化学増幅型レジストを用いて形成された
パターンの形状を示す断面図。
【符号の説明】
11,21…基板、12,22…レジストパターン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 親里 直彦 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝総合研究所内 (72)発明者 若林 弘光 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝総合研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)酸により分解し得る置換基を有す
    る化合物と、 (b)光照射により酸を発生する化合物と、 (c)ケイ素を含むアミン化合物と を必須成分として含有する感光性組成物。
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