JPH0692462B2 - 食品容器用耐熱性熱可塑性樹脂 - Google Patents

食品容器用耐熱性熱可塑性樹脂

Info

Publication number
JPH0692462B2
JPH0692462B2 JP60120124A JP12012485A JPH0692462B2 JP H0692462 B2 JPH0692462 B2 JP H0692462B2 JP 60120124 A JP60120124 A JP 60120124A JP 12012485 A JP12012485 A JP 12012485A JP H0692462 B2 JPH0692462 B2 JP H0692462B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
parts
less
methacrylic acid
copolymer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP60120124A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS61278510A (ja
Inventor
郁二 大谷
昭広 渡辺
Original Assignee
旭化成工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 旭化成工業株式会社 filed Critical 旭化成工業株式会社
Priority to JP60120124A priority Critical patent/JPH0692462B2/ja
Publication of JPS61278510A publication Critical patent/JPS61278510A/ja
Publication of JPH0692462B2 publication Critical patent/JPH0692462B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、無色透明で、耐熱性に優れ、電子レンジで加
熱しても臭気を発せず、光による変色もなく、しかも安
価な、電子レンジ用として特に好適な食品容器用耐熱性
熱可塑性樹脂に関するものである。
近年、電子レンジ内食品容器、食器、菓子類の容器等に
おいて優れた耐熱性を有し、その上透明で無臭で、安価
な樹脂の要求が特に強くなりつつある。
〔従来の技術〕
現在市販されている樹脂の中で、無色透明であって機械
的強度の耐熱性の優れた樹脂としては、ポリカーボネー
ト樹脂が知られている。
一方、無色透明で比較的低価格で市販されている樹脂と
しては、ポリスチレン、ポリメタクリル酸メチル樹脂が
あるが、いずれも耐熱性、特に熱変形性の点で劣るとい
う欠点を有する。
このため最も安価で加工性の良好なポリスチレンの特性
を有しながら、更に耐熱性を向上させる方法として、ス
チレンにメタクリル酸を共重合させる方法が良く知られ
ている。このスチレンとメタクリル酸との共重合体(以
後SMAA樹脂と略す)の製法として連続プロセスは最も一
般的であり、その詳細については米国特許第3,035,033
号明細書に開示がある。更に、上記連続プロセスで発生
するゲル成分生成の解決方法が知られている(特開昭56
−161409号公報)。一方、懸濁重合法を用いたSMAA樹脂
の製法も知られている(特開昭49−85184号公報)。か
くの如く、このSMAA樹脂に関しては種々の開示があり、
更に最近工業的に生産されるに至った。しかしながら、
このSMAA樹脂は二つの欠点を有するため、電子レンジ内
食品容器に用いるのが困難になっている。
その一つの原因は臭気である。SMAA樹脂は高温で、例え
ば100〜120℃で使用される場合、ポリスチレンと異な
り、全く変形は生じないが、特有の臭気を発するため、
食品容器としての価値が著しく低下する。もう一つの問
題は、光による変色である。短時間では変色は少ない
が、数日から数ヵ月使用するにつれて、通常のポリスチ
レンでは色調に変化が少ないのに反し、このSMAA樹脂は
黄色ないし褐色に変化する。この場合も食品容器として
の価値は低下する。
〔発明が解決しようとする課題〕
そこで、本発明者らは、MSAA樹脂の臭気と光変色の二つ
の問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、SMAA樹脂
としての共重合体そのものは無臭で光にも変色すること
のない安定したものであって、この共重合体に同伴する
成分が上記問題点を生じることを見い出した。本発明者
らはこの点について更に詳細に検討を加えた結果、SMAA
樹脂中に残留する単量体成分としてメタクリル酸単量体
がある数量以上になると特有の臭気を発することを見い
出した。同時にスチレン単量体についても含有量がある
数量以上になると、先のメタクリル酸の臭気を更に強め
る結果になることを見い出した。
次に、光による変色問題を追求した結果、金属及びその
イオンが、特に鉄及び鉄イオンがその原因となることを
見い出した。通常のポリスチレン中には殆ど含有されな
い鉄分がこのSMAA樹脂中に検出されるのは、本樹脂を構
成する単量体のメタクリル酸が酸性成分であるため、高
温となる重合工程やそれに続く小指定で装置材料に存在
する鉄分を腐食し、それが重合体に含有されることによ
る。
本発明の目的は、このような事情に鑑み、SMAA樹脂中の
各単量体成分を減少させ、同時に鉄分をも減少させるこ
とにより、食品容器として用いる場合、臭気のない、経
時変色のない、無色透明で、耐熱性が高く、総合的に性
能が改善され、かつ、安価な、電子レンジ用食品容器用
として好適な熱可塑性樹脂を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
即ち、本発明は、スチレン単位99〜50重量%、メタクリ
ル酸単位1〜50重量%からなるスチレン−メタクリル酸
共重合体において、(a)該共重合体濃度10重量%のメ
チルエチルケトン溶液の温度25℃における粘度が3〜20
センチポイズであり、かつ、該共重合体100重量部あた
り、(b)残留メタクリル酸単量体が0.003重量部以
下、(c)残留スチレン単量体が0.01重量部以下、
(d)鉄含有量が0.0006重量部以下であることを特徴と
する食品容器用耐熱性熱可塑性樹脂に関するものであ
り、更にこれらの樹脂を製造する方法に関するものであ
る。
本発明の耐熱性熱可塑性樹脂は、スチレン単位とメタク
リル酸単位とのランダムな結合で構成される共重合体で
あるが、メタクリル酸単位が耐熱性を向上させる役割を
果たすものであり、その含有量は該共重合体に対して1
〜50重量%の範囲であり、更に好ましくは5〜30重量%
である。この含有量が1重量%未満では耐熱性の向上が
不可能であり、一方、50重量%を超えると、樹脂の流動
性が著しく低下し、射出成形や押出成形時の加工性が低
下し好ましくない。もう一つのスチレン単位はこの樹脂
の成形加工性を良好ならしめる基本成分であり、99〜50
重量%の範囲となる。
本発明の耐熱性熱可塑性樹脂を構成するスチレン−メタ
クリル酸共重合体は適正な分子量を持つことが必要であ
る。この分子量を把握する1手段として、溶液粘度法を
用いる時、この共重合体濃度10重量%のメチルエチルケ
トン溶液の温度25℃における粘度が3〜20センチポイズ
の範囲が必須であり、更には5〜15センチポイズの範囲
が好ましい。3センチポイズ未満では本樹脂は脆弱で成
形品としては用いることができないし、20センチポイズ
を超えると本樹脂の溶融時における流動性が著しく低下
して好ましくない。
本発明の樹脂は、スチレン−メタクリル酸共重合体を10
0重量部とした時、メタクリル酸単量体の含有量は0.003
重量部以下である。本来、メタクリル酸単量体は全量が
共重合体を構成する成分に重合で消費されることが望ま
しいが、塊状重合、溶液重合、懸濁重合及びそれらの組
合せ方式のラジカル重合を用いても、完全に重合体に変
換されることはなく、未反応成分として残留する。この
残留単量体は重合体を溶融状態で減圧にすることにより
分離除去できるが、メタクリル酸単量体の蒸気圧が比較
的低いため除去は容易ではない。この樹脂中にメタクリ
ル酸単量体の残留量が0.003重量部を超えると、樹脂が
食品容器に成形加工された後、高温で使用する場合、メ
タクリル酸特有の異臭を発し、不快感を与える。更に、
この場合射出成形等で成形加工する時、メタクリル酸単
量体残留量が0.003重量部を超すと、射出成形機のスク
リューや金型を腐食させる場合もある。もう一つの単量
体成分であるスチレンも同様に残留量によって異臭を発
するが、この場合、0.01重量部以下であることが必要で
ある。0.01重量部を超えると、スチレンの臭気に加えて
メタクリル酸の臭気も増加させるため好ましくない。
本発明の樹脂中に存在する鉄分は、スチレン−メリクリ
ル酸共重合体100重量部に対し、0.0006重量部以下であ
る。鉄分が0.0006重量部を超えると、本樹脂による成形
品が徐々に黄色ないし褐色に変色し成形品としての価値
が失われる。
本発明の樹脂の製造には、通常のラジカル共重合法がす
べて使用され得るが、特に連続塊状重合法又は連続溶液
重合法、又は懸濁重合法が望ましい。いずれの場合も未
反応で残留している単量体を効果的に除去する脱揮プロ
セスに工夫が必要である。例えば、連続溶液重合の場合
は、重合反応器は完全混合型が好ましく、スチレンとメ
タクリル酸の単量体以外に、トルエン、キシレン、エチ
ルベンゼン等の芳香族炭化水素、アセトン、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類などを
溶剤として5〜50重量%用いる。重合は80℃〜150℃の
温度の範囲で実施し、単量体の重合転化率は20〜95重量
%となる。このようにして重合工程を出た重合体溶液は
220℃〜250℃に加熱し、1〜20Torrに減圧された脱揮器
に連続して供給され、未反応の単量体と溶剤が除去され
る。この脱揮器から排出される重合体中の残存単量体は
望ましいレベルまで低下されている場合が多いが、必要
な場合は、更に第二段の脱揮器に送り込まれ、再度210
℃〜250℃、1〜3Torrの高温減圧処理を行う。この場合
得られる重合体中に残存する単量体は、十分に望ましい
レベルに低下している。このように一段と二段の脱揮器
を直列型に使用し、連続して未反応単量体を除去する場
合、その一段脱揮器と二段脱揮器の中間で、水、メタノ
ール、エタノール等を注入し、十分混練し、その後二段
脱揮器へ溶融体を導入する手段を用いた場合は残留単量
体の量は極めて低レベルまで低下する。特に水を注入す
る場合は好ましい結果を与える。
上記連続溶液重合プロセスの場合、重合原料タンク、重
合液を重合器にフィードするポンプ、配管、そして重合
器及び攪拌装置一式、更に重合器より脱揮器へ送るポン
プ、配管、脱揮器の予熱器、そして脱揮器等重合モノマ
ーに接触するすべての材質はステンレス・スチール製で
なければならない。以上のどの部分かが軟鋼で製作され
ていると、得られる重合体中の鉄分が0.0006重量部を超
える場合があり、好ましくない。
連続溶液重合法で重合され、単一脱揮器のみで取り出さ
れた重合体について、含有される残量単量体の量を更に
減少させる場合は、押出機を用いる。この場合、1台の
押出機で処理する方法と2台の押出機を用いる場合があ
るが、とちらでも良い。例えば、2台の連結された押出
機の場合、まず第一段の押出機に重合体を導入し、この
押出機に水、メタノール又はエタノールを注入し、混練
後、保温された配管を経由し、第二段の押出機へ溶融フ
ィールドする。この第二段押出機は1基以上のベント口
を有し、そのベント口を15Torr以下に減圧する方法によ
り、重合体中に残存する単量体の量は著しく低下させ得
る。
懸濁重合を用いる場合、重合工程中に重合溶液が直接金
属と接することがないため、通常重合体中の鉄分は0.00
06重量部以下である。従って、この点では連続溶液重合
より有利と言える。しかし、懸濁重合を終了した直後の
ビーズ状重合体中には未反応単量体が約0.5重量部残留
している。通常このビーズ状重合体は減圧されたベント
口を1ないし3基有した単軸又は2軸押出機を通し、ペ
レット状になった重合体を得るが、上記押出機プロセス
を経由したもので残留メタクリル酸単量体を0.003重量
部以下にするのは困難な場合が多い。この場合は、押出
機を用いてビーズをペレット状に造粒する際、水、メタ
ノール又はエタノールを注入し、混練後、ベント口を15
Torr以下に減圧する方法を採れば、得られる樹脂中に残
存する単量体の量は本発明の量にまで低下できる。
このようにして得られた樹脂はそのままでも射出成形や
押出シート、二段延伸シート加工され得るが、必要に応
じて熱安定剤、光安定剤、非イオン性界面活性剤、陰イ
オン性界面活性剤、滑剤として流動パラフィン、炭素数
8〜22の高級脂肪酸、炭素数4〜22の高級脂肪酸の金属
塩(カルシウム、マグネシウム、亜鉛)、エチレンビス
脂肪酸(C16、C18)アマイド、高級脂肪酸アルコール、
アジピン酸又はセバシン酸のジブチル又はジオクチルエ
ステル、炭素数8〜22の高級脂肪酸のモノ、ジ、トリグ
リセライド、水添ヒマシ油、ジメチルポリシロキサン等
を添加する。
〔発明の効果〕
本発明の熱可塑性樹脂は、無色透明で、100℃以上の高
温下手も変形することなく、無臭で、非による変色のな
い、安全性の高い成形品に加工されることが可能な極め
て優れたものであり、食品容器用、特に電子レンジに使
用する食品容器用として好適なものである。
〔実施例〕
次に実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、本
発明はこれらの例によって何等限定されるものではな
い。
なお、各物性の測定法は次のとおりである。
(1)ビカット軟化温度:ASTM−D1525 (2)溶液粘度:メチルエチルケトン中の重合体10重量
%濃度の25℃における溶液粘度。キャノンフエンスケ型
粘度管(♯200)を用いた。
(3)外観判定:射出成形片を肉眼判定した。
(4)臭気の判定:射出成形片を密封容器中で100℃に
加熱後、臭気を判定した。
(5)樹脂中の単量体測定法: ガスクロマトグラフィー(島津製作所4CM)を用い、内
部標準法により測定した。条件は次の通りである。
(イ)スチレン単量体測定条件 水素炎検出法 カラム充填剤:PEG−6000 10%、3m カラム温度:140℃ 注入口温度:220℃ キャリアガス:窒素ガス、50ml/分 試料は5重量%ジメチルホルムアミド溶液。
(ロ)メタアクリル酸単量体測定条件 水素炎検出法 カラム充填剤:PEG−6000 20%、3m カラム温度:145℃ 注入口温度:240℃ キャリアガス:窒素ガス、80ml/分 試料は5重量%メチルエチルケトン溶液。
(6)樹脂中の鉄分測定:原子吸光法による。
尚、本発明の共重合樹脂と比較する公知の樹脂として次
の樹脂を準備した。
ポリスチレン 分子量(重量平均):285000 MFR(230℃、3.8kg荷重):9.4g/10分 実施例1 装置のすべてがステンレス・スチールで製作されている
ものを用いて、連続溶液重合を行った。スチレン75.2重
量%、メタクリル酸4.8重量%、エチルベンゼン20重量
%を調合液とし、重合開始剤として1,1,−ジ−tert−ブ
チルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンを
用いた。この調合液を1/hrの速度で連続して、内容
積2lの攪拌機付きの完全重合器へ供給し、136℃で重合
を行った。固形分49%を含有する重合液を連続して取り
出し、まず230℃に予熱後、230℃に保温され、20Torrに
減圧された第1段脱揮器に供給し、平均滞留0.3時間経
過後、第1段脱揮器の底部のギャーポンプより連続して
排出した。排出されたポリマーを配管で効率の良い混合
器に導入する。この混合器に別途、水をポリマー100重
量部に対し、1.5重量部注入し、混合する。その後、第
2段の脱揮器に導入し、230℃に保温、3Torrの減圧下、
平均0.2時間滞留させ、しかる後にポリマーを取り出
す。なお、水混合器以後の装置もすべてステンレス材料
で製作されたものである。このポリマーの分析の結果、
ポリマー100重量部中に残存しているメタクリル酸単量
体は0.001重量部以下にまで低下し、同時にスチレン単
量体量は0.009重量部にまで低下した。この樹脂の特性
は第1表に記す。
比較例1 実施例1と全く同様だか、第1段脱揮器の減圧度を50To
rrにし、第2段脱揮器へは導入せず、第1段脱揮器の底
部ギャーポンプより連続して排出した。得られたポリマ
ー100重量部中に残存しているメタクリル酸単量体は0.0
11重量部であり、スチレン単量体量は0.19重量部であっ
た。この樹脂の特性は第1表に示す。
比較例2 実施例1と全く同様だか、第1段脱揮器の減圧度を70To
rrにし、第2段脱揮器へは導入せず、第1段脱揮器の底
部ギャーポンプより連続して排出した。得られたポリマ
ー100重量部中に残存しているメタクリル酸単量体は0.0
18重量部であり、スチレン単量体は0.26重量部であっ
た。この樹脂の特性は第1表に示す。
実施例2 比較例2で得られた樹脂を、2台に連結された押出器で
脱揮処理を行う。20mmの2軸押出機に樹脂ペレットを2k
g/hrの速度でフィードする。次にこの2軸押出機のベン
ト口より別途ポンプで圧送されてきた水を樹脂100重量
部に対し1.5重量部注入し、混練する。この溶融ポリマ
ーは230℃に保温された配管を経由し、第2の20mm単軸
押出機へフィードされる。この単軸押出機は250℃で、
ベント口の減圧度は15Torrである。このようにして得ら
れた樹脂100重量部中にはメタクリル酸単量体0.001重量
部以下であり、スチレン単量体は0.007重量部であっ
た。この樹脂の特性は第1表に示す。
比較例3 実施例1において、重合器の攪拌機が軟鋼で製作されて
いるものを用いる他はすべて同じ方法でポリマーを得
た。この樹脂の特性は第2表に記す。
比較例4 実施例1において、脱揮器により蒸発除去されたメタク
リル酸単量体、スチレン単量体、エチルベンゼンをステ
ンレス材質の凝縮器で凝縮したが、軟鋼性のタンク内に
この凝縮液を受け入れ貯蔵した。この凝縮リサイクル液
を以後連続して繰り返し調合液に加えて、重合器へ仕込
んだ。定常状態での樹脂の特性を第2表に記す。
実施例3 比較例4の操作において、凝縮リサイクル液を連続して
単蒸溜塔にフィードし塔頂より得た液をステンレス材質
のタンクに保有する。この精製されたリサイクルを比較
例4と同様に以後連続して繰り返し調合液に加えて、重
合器へ仕込んだ。定常状態での樹脂の特性は第2表に記
す。
実施例4 5lのステンレス製のオートクレーブへ以下の成分を供給
した。
スチレン 1352g メタクリル酸 333g 水 1.7kg ヒドロキシセルローズ 1.5g ラウリルメルカプタン 9.0g アゾジイソブチロニトリル 4.5g この混合液を窒素雰囲気下に、激しくかき混ぜて75℃に
加熱した。3時間後、温度を98℃に上げ5時間かき混
ぜ、反応を完結した。次いで、生成物を冷却し、遠心分
し、水洗し、70℃で乾燥した。得られたビーズ状のポリ
マーは無色透明で、このポリマーの中和滴定による組成
分析の結果、メタクリル酸単位は10重量%であり、スチ
レン単位は81重量%であった。MFRを測定したところ、
0.9g/10分(230℃、3.8kg荷重)であった。次いで、こ
のビーズ状ポリマーを、実施例2と全く同じ方法を用
い、押出機で脱揮処理を行った。得られた樹脂の特性は
第3表に記す。
比較例5 実施例4と同様にして懸濁重合して得られたビーズを、
押出機で脱揮処理を行ったが、水の注入を実施しなかっ
た。得られた樹脂の特性は第3表に記す。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スチレン単位99〜50重量%、メタクリル酸
    単位1〜50重量%からなるスチレン−メタクリル酸共重
    合体において、(a)該共重合体濃度10重量%のメチル
    エチルケトン溶液の温度25℃における粘度が3〜20セン
    チポイズであり、かつ、該共重合体100重量部あたり、
    (b)残留メタクリル酸単量体が0.003重量部以下、
    (c)残留スチレン単量体が0.01重量部以下、(d)鉄
    含有量が0.0006重量部以下であることを特徴とする食品
    容器用耐熱性熱可塑性樹脂。
  2. 【請求項2】電子レンジ用食品容器である特許請求の範
    囲第1項記載の食品容器用耐熱性熱可塑性樹脂。
  3. 【請求項3】スチレン単位99〜50重量%、メタクリル酸
    単位1〜50重量%からなるスチレン−メタクリル酸共重
    合体において、(a)該共重合体濃度10重量%のメチル
    エチルケトン溶液の温度25℃における粘度が3〜20セン
    チポイズであり、かつ、該共重合体100重量部あたり、
    (b)残留メタクリル酸単量体が0.003重量部以下、
    (c)残留スチレン単量体が0.01重量部以下、(d)鉄
    含有量が0.0006重量部以下である食品容器用耐熱性熱可
    塑性樹脂の製造において、全系をステンレススチール製
    として、完全混合型重合器において該モノマーと溶剤と
    からなる溶液の連続溶液重合を行い、得られる共重合体
    を、次いで押出機に導入し、更に水、メタノール又はエ
    タノールを注入して混合後、同一押出機のベント口から
    15Torr以下に減圧して脱揮するか、又は他の押出機に導
    入した後、その押出機のベント口から15Torr以下に減圧
    して脱揮することを特徴とする食品容器用耐熱性熱可塑
    性樹脂の製造方法。
  4. 【請求項4】スチレン単位99〜50重量%、メタクリル酸
    単位1〜50重量%からなるスチレン−メタクリル酸共重
    合体において、(a)該共重合体濃度10重量%のメチル
    エチルケトン溶液の温度25℃における粘度が3〜20セン
    チポイズであり、かつ、該共重合体100重量部あたり、
    (b)残留メタクリル酸単量体が0.003重量部以下、
    (c)残留スチレン単量体が0.01重量部以下、(d)鉄
    含有量が0.0006重量部以下である食品容器用耐熱性熱可
    塑性樹脂の製造において、全系をステンレススチール製
    として、完全混合型重合器において該モノマーと溶剤と
    からなる溶液の連続溶液重合を行い、次いで得られる共
    重合体の脱揮処理を2段に行う、即ち、重合工程を出た
    重合体溶液を220℃〜250℃に加熱し、1〜20Torrの1段
    脱揮後、水、メタノール又はエタノールを添加して混練
    した後、再度210℃〜250℃に加熱し、1〜3Torrの第2
    段脱揮に付すことを特徴とする食品容器用耐熱性熱可塑
    性樹脂の製造方法。
  5. 【請求項5】スチレン単位99〜50重量%、メタクリル酸
    単位1〜50重量%からなるスチレン−メタクリル酸共重
    合体において、(a)該共重合体濃度10重量%のメチル
    エチルケトン溶液の温度25℃における粘度が3〜20セン
    チポイズであり、かつ、該共重合体100重量部あたり、
    (b)残留メタクリル酸単量体が0.003重量部以下、
    (c)残留スチレン単量体が0.01重量部以下、(d)鉄
    含有量が0.0006重量部以下である食品容器用耐熱性熱可
    塑性樹脂の製造において、全系をステンレススチール製
    として該単量体混合物の懸濁重合を行った後、得られる
    共重合体ビーズを、押出機に導入し、更に、水、メタノ
    ール又はエタノールを注入し混合後、同一押出機のベン
    ト口から15Torr以下に減圧して脱揮するか又は他の押出
    機に導入した後、その押出機のベント口から15Torr以下
    に減圧して脱揮を行うことを特徴とする食品容器用耐熱
    性熱可塑性樹脂の製造方法。
JP60120124A 1985-06-03 1985-06-03 食品容器用耐熱性熱可塑性樹脂 Expired - Fee Related JPH0692462B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60120124A JPH0692462B2 (ja) 1985-06-03 1985-06-03 食品容器用耐熱性熱可塑性樹脂

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60120124A JPH0692462B2 (ja) 1985-06-03 1985-06-03 食品容器用耐熱性熱可塑性樹脂

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS61278510A JPS61278510A (ja) 1986-12-09
JPH0692462B2 true JPH0692462B2 (ja) 1994-11-16

Family

ID=14778557

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP60120124A Expired - Fee Related JPH0692462B2 (ja) 1985-06-03 1985-06-03 食品容器用耐熱性熱可塑性樹脂

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0692462B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0333440B1 (en) * 1988-03-17 1992-12-02 Dainippon Ink And Chemicals, Inc. Process for producing styrene/methacrylic acid copolymer
JP2009144008A (ja) * 2007-12-12 2009-07-02 Asahi Kasei Chemicals Corp 耐傷性、および耐金型汚染性に優れる熱可塑性樹脂組成物
CN113072777A (zh) * 2021-04-02 2021-07-06 惠州仁信新材料股份有限公司 一种具有良好强度的透明聚苯乙烯树脂及其制备方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4275182A (en) * 1977-11-17 1981-06-23 The Dow Chemical Company Process for the preparation of improved styrene acrylic acid copolymers
JPS59166506A (ja) * 1983-03-14 1984-09-19 Mitsui Toatsu Chem Inc 重合液組成物の連続的脱揮発方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS61278510A (ja) 1986-12-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3954913A (en) Stabilized nitrile polymers
JP2000506918A (ja) 加熱寸法安定性の高いポリメタクリレート成形材料を製造するための多段法
EP0376747B1 (en) Methacrylimide-containing polymer and resin composition containing said polymer
JPS5840970B2 (ja) スチレン系共重合体及びその製造法
EP0184851B1 (en) Graft polymer and vinyl chloride resin composition having improved weather resistance and impact resistance
US3207205A (en) Extrusion-devolatilization process
JPH0692462B2 (ja) 食品容器用耐熱性熱可塑性樹脂
EP0136909B1 (en) Methylmethacrylate/phenylmaleimide copolymer and styrene/maleic anhydride containing polymer alloys
JPS6241973B2 (ja)
US4275182A (en) Process for the preparation of improved styrene acrylic acid copolymers
JPH0535725B2 (ja)
EP0006341A1 (en) Method of processing nitrile polymers
KR100191795B1 (ko) 내열성고니트릴계중합체조성물 및 그 제조방법
JPH03269040A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
US4064198A (en) Process for the manufacture of shaped articles by graft polymerization
SU1083912A3 (ru) Способ получени формуемых (со)полимеров
US5003021A (en) Process for producing an aromatic vinyl compound-vinyl cyanide compound copolymer
JP3325411B2 (ja) 耐衝撃性高ニトリル系重合体及びその製造方法
US4754008A (en) Heat resistant molding compounds
JPH0226641B2 (ja)
JP3662054B2 (ja) スチレン系樹脂組成物、及びその製造方法
JPS6219445B2 (ja)
JP3478691B2 (ja) 耐熱性高ニトリル系重合体組成物及びその製造方法
JP3080717B2 (ja) 高ニトリル系樹脂の製造方法
JPS58145718A (ja) オレフイン系ブロツク共重合体

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees