JPH069220U - アンテナ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単に正確な方向に向けてアンテナを設定で
きるアンテナ装置を提供すること。 【構成】 アンテナ装置の筐体１にレベルメータ１８を
取り付けると共に、コンバータ収容部１２内のＢＳダウ
ンコンバータにおける中間周波増幅回路から信号を抽出
し、この信号によってレベルメータ１８の針を振らせて
受信信号のレベルを表示させる。 【効果】 アンテナを設置する際に、従来のように信号
強度計を用いなくても一人で容易にアンテナの方向を正
確な方向に設定することができる。また、室内用アンテ
ナの場合には、室内の清掃時等にアンテナ装置を動かし
てしまっても、簡単にアンテナの方向を修正できるの
で、衛星放送等を視聴するときに画面を見ながら再度ア
ンテナの方向を設定し直すという面倒がなくなり、手間
を省くことができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ＢＳチューナアンテナ等のアンテナ装置の改良に関するものである 。

【０００２】

【従来の技術】

近年、衛星放送の受信装置が普及し、一般家庭においても衛星放送を容易に楽 しむことができるようになってきた。この場合、受信アンテナにコンバーターを 備えたアンテナ装置と、チューナーとをＶ・ＵＨＦ用のテレビ受像器に接続した り、或いは衛星放送チューナ内蔵のテレビ受像器にアンテナ装置を接続すること により容易に衛星放送を視聴することができる。また、アンテナ装置としては室 内用、屋外用が開発され、市販されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、前述した従来のアンテナ装置においては、アンテナを設置する 際に、アンテナを衛星の位置する方向に向けなくてはならないため、コンバータ ーの出力端子に信号強度計を接続してアンテナの方向を設定したり、或いは信号 強度計がないときには、テレビ受像器に受信画面を表示させて、よりよい画面が 表示されるようにアンテナの方向を設定していた。このため、屋外用のアンテナ 装置を設置する場合、信号強度計が無いとアンテナの方向を定める際に一人の者 が受信画面を監視し、他の者がアンテナの方向を調整しなければならず、非常に 手間がかかると共に、正確な方向への設定が困難であった。

【０００４】 また、室内用のアンテナ装置を用いている場合には、室内の清掃時等にアンテ ナ装置を動かしてしまうことが多々あり、衛星放送を視聴するときに画面を見な がら再度アンテナの方向を設定し直さなくてはならず手間がかかるという問題点 があった。

【０００５】 本考案の目的は上記の問題点に鑑み、簡単に正確な方向に向けてアンテナを設 定できるアンテナ装置を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記の目的を達成するために、所定の高周波帯域の電波を受信するア ンテナと、該アンテナから出力される信号を所定の中間周波数の信号に変換する 周波数変換手段とを筐体内に備えたアンテナ装置において、前記高周波帯域内の 受信電波の信号レベルを表示するレベル表示手段を前記筐体に設けたアンテナ装 置を提案する。

【０００７】

【作用】

本考案によれば、アンテナ装置の筐体に設けられたレベル表示手段によって、 受信対象となる高周波帯域内の受信電波の信号レベルが表示される。

【０００８】

【実施例】

以下、図面に基づいて本考案の実施例を説明する。 図１は、本考案の第１の実施例を示す衛星放送用のアンテナ装置の外観図、図 ２は側面断面図、図３は電気系回路のブロック図である。図において、１は筐体 で、中空平板状のアンテナ収容部１１、アンテナ収容部１１の背面に突出して設 けられたコンバータ収容部１２、及びコンバータ収容部１２の両側面を回動自在 に支持する支持部１３から構成されている。

【０００９】 アンテナ収容部１１は、その背面部１１ａが所定の金属からなり、前面部１１ ｂは周知のＡＥＳ樹脂によって形成されている。また、その内部には厚さ３５μ ｍのパターンフィルムによって構成された平面アンテナ１４及びコンバータ入力 用のプローブ１５が固定されると共に、平面アンテナ１４と背面との間隔は３ｍ ｍに設定され、この隙間には２倍発泡ポリエチレンからなる発泡誘電体１６が充 填されている。また、平面アンテナ１４と前面との間隔は１３ｍｍに設定され、 この隙間には４０〜５０倍に発泡させた発泡スチロール１７が充填されている。

【００１０】 コンバータ収容部１２は金属によって形成され、その上面には外部から視認で きるように防滴構造としたレベルメータ１８が取り付けられ、下面には出力用の コネクタ１９が外部に突出して設けられている。また、コンバータ収容部１２の 内部には、ＢＳダウンコンバータ２０が収容されている。ＢＳダウンコンバータ ２０は、図３に示すように、低雑音増幅回路（ＬＮＡ）２１、バンドパスフィル タ（以下、ＢＰＦと称する）２２，２３、局部発振回路２４、ミキサー回路２５ 、中間周波増幅回路２６及びレベル検出回路２７から構成されている。

【００１１】 低雑音増幅回路２１は、例えばパラメトリック増幅器或いはＦＥＴ増幅器から なり、プローブ１５を介して平面アンテナ１４によって受信された信号Ａを入力 し、この信号を増幅してＢＰＦ２２へ出力する。ＢＰＦ２２は、低雑音増幅回路 ２１から入力した信号Ａのうち所定の周波数帯域内の信号Ｂだけをミキサー回路 ２５に出力する。局部発振回路２４は所定周波数の信号をＢＰＦ２３を介してミ キサー回路２５に出力する。

【００１２】 ミキサー回路２５は、ＢＰＦ２２から入力した受信信号ＢとＢＰＦ２３から入 力した局部発振信号Ｃを混合し、受信信号Ｂよりも低周波数の信号Ｄに変換して 中間周波増幅回路２６に出力する。中間周波増幅回路２６は、ミキサー回路２５ から出力された信号Ｄを入力し、この信号Ｄを増幅してコネクタ１９を介して上 位装置、即ちチューナー（図示せず）に出力する。

【００１３】 レベル検出回路２７は、抵抗器２７ａ、コンデンサ２７ｂ、ダイオード２７ｃ によって構成され、抵抗器２７ａ及びコンデンサ２７ｂによって中間周波増幅回 路２６の後段部トランジスタ２６ａから信号Ｄを増幅した信号Ｅの交流成分を抽 出した後、ダイオード２７ｃによって信号Ｅを整流し、信号Ｆとしてレベルメー タ１８に出力する。レベルメータ１８は信号Ｆの電圧或いは電流に対応して針を 動かし、信号Ｅのレベルを表示する。

【００１４】 前述の構成よりなる第１の実施例によれば、アンテナ装置の筐体１は支持部１ ３を介して室内或いは屋外の任意の場所に固定される。この際、レベルメータ１ ８の指針の振れが最大となる方向にアンテナ収容部１１の前面を向けることによ り、正確な方向に設定することができ、乱れの無い良好な映像を容易に表示させ ることができる。従って、アンテナを設置する際に、従来のように信号強度計を 用いなくても容易にアンテナの方向を設定することができると共に、屋外設置で 信号強度計が無い場合においても一人で簡単にアンテナの方向を正確に設定する ことができ、従来のような面倒がなくなり手間を省くことができる。

【００１５】 また、室内用として設置した場合には、室内の清掃時等にアンテナ装置を動か してしまっても、前述の操作によって簡単にアンテナの方向を設定できるので、 衛星放送を視聴するときに画面を見ながら再度アンテナの方向を設定し直すとい う面倒がなくなり、手間を省くことができる。

【００１６】 次に、本考案の第２の実施例を説明する。 図４は、第２の実施例の外観図、図５は電気系回路のブロック図である。図に いて、第１の実施例と同一構成部分は同一符号をもって表しその説明を省略する 。また、第１の実施例と第２の実施例との相違点は、第１の実施例におけるレベ ルメータ１８に代えてディジタル数字表示器（以下、数字表示器と称する）３１ を設けたことにある。即ち、数字表示器３１は例えば７セグメント表示器から構 成されている。また、レベル検出回路２７から出力された信号Ｆはアナログ／デ ィジタル変換器（以下、Ａ／Ｄ変換器と称する）３２に入力され、信号Ｆの電圧 レベルに対応したディジタルデータＤＴとして出力される。さらに、ディジタル データＤＴは、７セグメント変換デコーダドライバ等からなる表示制御回路３３ に入力され、表示制御回路３３によってディジタルデータＤＴに対応した数字表 示信号が数字表示器３１に出力され、数字表示器３１に信号Ｆのレベルが数字表 示される。

【００１７】 前述した第２の実施例の構成によっても、数字表示器３１に表示される数値が 最大となる方向にアンテナの方向を向けるだけで、アンテナの方向を簡単に正確 な方向に設定することができると共に、屋外設置の際にも一人で容易にアンテナ の方向を正確に設定することができる。

【００１８】 尚、前述した第１及び第２の実施れにおける構成は一例であり、これに限定さ れることはない。例えば、数字表示器３１に代えて複数のＬＥＤを一列に並べて 配置し、Ａ／Ｄ変換器３２の出力データに対応して前記ＬＥＤの点灯を制御し、 これによって信号Ｅのレベルを表示するようにしても同様の効果を得ることがで きる。また、１個のＬＥＤを設けて、信号Ｅのレベルが所定の基準値以上となっ たときにＬＥＤを点灯する、或いは信号Ｅのレベルに対応してＬＥＤの輝度が変 化するようにしてもほぼ同様の効果を得ることができる。

【００１９】

【考案の効果】

以上説明したように本考案によれば、アンテナ装置の筐体に設けられたレベル 表示手段によって、受信対象となる高周波帯域内の受信電波の信号レベルが表示 されるので、アンテナを設置する際に、従来のように信号強度計を用いなくても 容易にアンテナの方向を設定することができると共に、屋外設置で信号強度計が 無い場合においても一人で簡単にアンテナの方向を正確に設定することができ、 従来のような面倒がなくなり手間を省くことができる。また、室内用として設置 した場合には、室内の清掃時等にアンテナ装置を動かしてしまっても、簡単にア ンテナの方向を修正できるので、衛星放送等を視聴するときに画面を見ながら再 度アンテナの方向を設定し直すという面倒がなくなり、手間を省くことができる という非常に優れた効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１の実施例を示す外観図

【図２】第１の実施例の側面断面図

【図３】第１の実施例における電気系回路のブロック図

【図４】第２の実施例を示す外観図

【図５】第２の実施例における電気系回路のブロック図

【符号の説明】

１…筐体、１１…アンテナ収容部、１２…コンバータ収
容部、１３…支持部、１４…平面アンテナ、１５…プロ
ーブ、１６…発泡誘電体、１７…発泡スチロール、１８
…レベルメータ、１９…コネクタ、２０…ＢＳダウンコ
ンバータ、２１低雑音増幅回路、２２，２３…バンドパ
スフィルタ、２４…局部発振回路、２５…ミキサー回
路、２６…中間周波増幅回路、２７…レベル検出回路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 所定の高周波帯域の電波を受信するアン
   テナと、該アンテナから出力される信号を所定の中間周
   波数の信号に変換する周波数変換手段とを筐体内に備え
   たアンテナ装置において、 前記高周波帯域内の受信電波の信号レベルを表示するレ
   ベル表示手段を前記筐体に設けた、 ことを特徴とするアンテナ装置。