JPS5947883B2 - マイクロ波受信用アンテナ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明はマイクロ波の受信に用いられるアンテナに関
するものである。

従来よりマイクロ波の受信にあたっては、送信点に向け
てマイクロ波アンテナの主体部を正確に。

対向させることが最も良好な信号を得る上に必要な事と
されている。

そこで一般には、アンテナを高所に装置した後は、作業
員がそのアンテナの主体部と送信点とを交互に見ながら
送信点に向けてアンテナ主体部を対向させるようにして
いるが、このように人の感覚による作業では非常に精度
が悪い欠点がある。

これを解決するものとして、例えば２人の作業員でもっ
て、１人はアンテナを、他の１人はそれに連なるテレビ
受像機の画像を見ながらアンテナの角度（方向）の調整
を行なっている。

かかる手段は複数の人手間を要すると共に、アンテナと
テレビ受信機との間が離れている場合は非常に作業性が
悪くなる欠点があった。

更にその上、テレビ受像機には一般にＡＧＣ回路が内蔵
されているため、アンテナの角度の適否がそのままテレ
ビ画面に現われるとは言いきれず、ときにはアンテナの
対向角度が不正確な状態でもって調整が終ることもあっ
た。

そこで本発明は上記の欠点を除くようにしたもので、人
の感覚的な方向決定を阻害することなく、且つその感覚
的な方向をより精度高く容易に修正できるようにした表
示要素を備えるマイクロ波受信用アンテナを提供しよう
とするものである。

以下本願の実施例を示す第１図及び第２図について説明
する。

任意の建造物１の高所１ａ （例えばビルの屋上）に
設置されているマイクロ波受信用アンテナ２において、
３は周知のパラボラアンテナを用いて構成されたマイク
ロ波受信用のアンテナ主体部で、通常知られているよう
に自体の開口側に備えられている放射器３ａを、電波の
送信点４に向けて対向させるようにする。

尚上記送信点４は、一例として遠く離れた他の建造物（
ビル）５の高所（屋上）に位置し、且つ周知のマイクロ
波送信（放送）用アンテナ６ （例えばパラボラアンテ
ナ）でもって送信されるようになっているものを示す。

また上記アンテナ主体部３としては、周知の電磁ホーン
アンテナ、スロットアンテナ等地の任意のマイクロ波ア
ンテナを用いたものでもよい。

７は上記アンテナ主体部３において、上記開口側とは反
対側に一体的に付設された屋外用のコンバータ部で、自
体の筐体８内には受信回路が納められている。

９は上記コンバータ部７の一部に具備された表示要素と
しで例示する指示メーターで、通常は図示されるように
筐体８における後端部に取付けられ、且つ筐体内８の受
信回路に結線されて、アンテナ主体部３が送信点に対し
て正確に対向したことを知らしめ得るようにしたもので
ある。

１０は支持部材で、周知の如く樹立させたマスト１１と
、上記コンバータ部７をマスト１１に固唾するようにし
た固定具１２とから成なっている。

上記固定具１２は、図示はしないが周知の構造でもって
、アンテナ主体部３の水平及び垂直方向への傾動を自在
に調節できるように構成されている。

また上記固定具１２をアンテナ主体部３に取付けるよう
にしてもよい。

尚１３は給電線（同軸ケーブル）で、通常知られている
ように自体の一端はコンバータ部７内の受信回路に接続
し、他端は建造物１内に引込まれて受信機例えばテレビ
受像機に接続するようにされている。

次に、第２図で示される屋外用コンバータ部７の受信回
路例について説明する。

１５は周知或は公知のようにアンテナ主体部３の受信電
波を入力するようにしたマイクロ波帯の帯域通過ろ波器
で、受１信しようとする所望のＳＨＦの電波のみを通過
させるように構成されている。

マイクロ波帯の前置増幅器１６は上器ろ波器１５を通過
した信号（受信電波）を所要のレベルまで増幅するよう
に構成されている。

尚この前置増幅器１６は、電界の強度に応１じて使用さ
れるものである。

周波数変換器（ダウンコンバータ）１７は上記受信した
マイクロ波電波を公知或は周知の如く中間周波数に変換
するためのもので、通常５ＨＦ−ＵＨＦミクサとＳＨＦ
局部発振器とから構成されでいる。

中間周波増幅回路段１８は上記変換器１７からの出力を
必要なレベルまで増幅するようにしたもので、周知の自
動利得回路、ＦＭの場合には振幅制限回路、帯域通過ろ
波器゛な７どを内蔵して構成されている。

信号線路の途中に介設された表示要素動作部１９は前述
の指示−メーター９を動作させるようにしたものである
。

電源分離ろ波器２０は後述する屋内用コンバータ部２９
から送出される屋う１用コンバ一タ動作用電源（電力）
を矢印ａ方向（電源回路方向）へ分離させ、且つ上記動
作部１９からの高周波信号はそのまま矢印す方向（屋内
コンバータ部２９方向）へ通過させるように構成されて
いる。

電源回路２１は、屋内用コンバータ部から直流送電して
いる場合はＡ。

Ｖ、Ｒ，のみで成力、また交流送電している場合は整流
・平滑・ＡＶＲ１路から成なり、各回路へ電源を供給す
るように構成されている。

次に上記表示要素動作部１９において、信号分岐回路２
２は中間周波増幅回路段１８の出力信号（高周波信号）
の一部を分岐するように構成されている。

尚上記信号の一部を分岐する場合、上記中間周波増幅回
路段１８中から通常知られている方法でもって検出分岐
したり、或は周波数変換器１７と中間周波増幅回路段１
８との間に上記信号分岐回路２２を設けて分岐するよう
に構成したものであってもよい。

高周波増幅器２３は上記信号分岐回路２２で分岐された
高周波信号（中間周波出力）レベルをさらに必要なレベ
ルまで増幅するように構成されている。

尚指示メーター９もしくは後述の受話器の動作が十分行
なえる場合には必要なく、省略してもよい。

検波回路２４は上記増幅器２３より入力される高周波信
号レベルに対応した直流電圧の信号を出力するようにし
たもので、周知の半波整流或は倍電圧整流回路で構成さ
れている。

直流増幅器２５は指示メーター９の指針動作が十分に行
なえるように、上記検波された直流電圧の信号をさらに
増幅して指示メーター９及び次述の発振器に出力するよ
うに構成されている。

尚指示メーター９に感度の良いものを用いる場合は省略
してもよい。

また上記指示メーター９はマイクロ波電波の入力レベル
（即ち検波回路２４の直流電圧出力信号）に応じて振れ
るレベルメーターとして構成されている。

電圧制御発振器（■・Ｃ・０．）２６は自体の入力電圧
に応じた可聴周波数の信号を出力するように構成されて
おり、即ち上記直流増幅器２５がら出力される信号（出
力電圧）の変化に応じて自体の可聴発振周波数が変化す
るようにされている。

周知の受話器２７は上記指示メーター９と同様に表示要
素として構成されたので、上記発振器２６の出力（周波
数の変化）に応じて変化する音でもってアンテナの適切
な向きを知らしめるようにしている。

尚この受話器２７は必要に応じて用いられるものであり
、通常コンバータ部７に対して着脱自在（接断自在）に
備えられ、且つ上記指示メーター９と併用して用いたり
或は単独で用いたりされる。

また、この受話器２７が不用であれば、上記発振器２６
はなくてもよい。

次に屋内に設置される屋内用コンバータ部２９の回路に
ついて説明する。

３０は電源分離ろ波器で、前蓮の電源分離ろ波器２０と
同様に、周知の電源回路３１からの電力（交流または直
流）をコンバータ部７へ給電線１３を介して送電し、且
つコンバータ部７からの中間周波信号（ＵＨＦ）を次述
の周波数変換器３２に伝送するように構成されている。

上記・周波数変換器３２はコンバータ部７で変換された
中間周波信号（ＵＨＦ受信チャンネル）をＶＨＦ受信チ
ャンネルに変換するように構成されでいる。

３３は中間周波増幅回路段で、上記変換器３２で変換さ
れた信号を入力して、所望の受信周波数帯域１（ＶＨＦ
）のみを通過増幅するように構成されでいる。

３４はリミッタ弁別器で、上記増幅回路段３３の出力信
号中の雑音除去とその信号レベルの振幅を一定にするよ
うに構成されている。

３５はＶＨＦ／ＡＭ再変調器で、上記弁別器３４で一定
振幅にされ。

た信号を任意指定のテレビチャンネルに変換して、テレ
ビ受像機３６に送出するように構成されている。

次に上記構成のマイクロ波受信用アンテナ２において、
送信点に対する対向方法の一例を説明する。

先ず、第１図に示され゛るように作業者３７は、−傾動
自在にしたアンテナ主体部３をその後方から該アンテナ
主体部３と送信点４とを見ながら感覚的に対向操作して
、その主体部２の方向を予め位置決めする。

この場合コンバータ部７に指示メーター９が備えられて
いても、通常のマイクロ波器。

ンテナと同様に何ら目障りなく操作できる。

次にこの状態で、上記作業者３７は指示メーター９を見
ながらアンテナ主体部３の向きを微調整する。

この場合、上記指示メーター９の指針は前述の如くアン
テナ主体部３の受信信号レベルに対応して振。

れるため、その指針が適正位置（例えば振れ巾が最大に
なる位置）となったところで主体部３を止めて固定すれ
ば、上記アンテナ主体部３はより精度良く対向した状態
となる。

これにより、作業者が遠くにある送信点４に対し、その
方向を見定め・る能力に個人差のある場合でも、送信点
４に対するアンテナ主体部３の対向状態は、上記指示メ
ーター９によって短時間で常に正確な状態にすることが
できる。

またこの場合、メーター９によって受信地点の信号レベ
ル（電界強度）をも判読できる。

更にまた上記のような作業をする場合において、周囲の
状況により送信点が見えにくい場合或は見えない場合で
も、例えば夕暮れ迫るころに作業をしなければならない
場合或は霧が深いところで作業しなければならない場合
でも、上記の如く指示メーター９を見ながら行なえば、
アンテナ主体部を送信点に対して最適な対向状態にする
ことができる。

次に異なる実施例を示す第３図について説明する。

この図は、表示要素として低消費電力型表示灯例えば発
光ダイオード９ｅを用いて構成し、この発光ダイオード
９ｅの明暗によってアンテナ主体部３ｅが、送信点とし
て示す放送衛星（静止衛星）４ｅに対して正確に対向し
た状態を知らしめ得るようにした例を示す。

尚上記発光ダイオード９ｅは前記指示メーターと同様に
、表示要素動作部における直流増幅器の出力端或は検波
回路の出力端に接続され、マイクロ波電波の入力レベル
に応じてその明さが変化するようにされている。

また上記発光ダイオード９ｅはアンテナの最適な方位を
知るばかりでなく、パイ・口、ットランプとして用いる
ことができる。

なお、機能上前図のものと同−又は均等構成と考えられ
る部分には、両図と同一の符号にアルファベットのｅを
付して重複する説明を省略した。

（また、次回のものにおいても同様の考えでアルファ
ベットのｆを付して重複する説明を省略する。

）次に第４図について説明する。

この図は、表示要示として周知任意のテスター９ｆを用
いて構成し、このテスター９ｆによって前述の指示メー
ターと同様に、アンテナ主体部３ｆが送信点に対して最
適に対向した状態を知らしめ得るようにしている例を示
す。

この場合上記テスター９ｆは、図示のようにコンバータ
部７ｆの筐体８ｆに備させた支持端０上に着脱自在に具
備させ、且つ上記テスター９ｆの端子棒４１．４１をコ
ンバータ部７ｆに備えさせた端子４２に接続しで用いて
いる。

また上端子４２は前述と同様に表示要素動作部における
直流増幅器の出力端或は検波回路の出力端に接続されて
いる。

以上のように本発明にあっては、アンテナ主体部３に対
してコンバータ部７を付設一体化し、そのコンバータ部
７に表示要素９を備えさせるものであるから、表示要素
９に対する信号は、アンテナ主体部に最も近い位置にあ
るコンバータ部７の内部回路から直接的に取り出すこと
のできる特長がある。

このことはアンテナ主体部３の方向調節に当って、アン
テナ主体部３の変角調節の度合がそのまま相関関係でコ
ンバータ部７に対する入力レベルの変化として現われる
ものであるが、そのコンバータ部７での変化の状態をそ
のまま正確に（他の影響を受けることなく）表示要素９
を通じて刻々と調節者は認視することができる。

従って調節作業者は表示要素９の刻々の変化を通じて、
アンテナ主体部３の適正な角度の調節の度合を知りりが
ら調節をすることのできる優れた効果がある。

さらに本発明はコンバータ部７に表示要素９を具備させ
たものであるから、アンテナ主体部３の向きを変化させ
るとコンバータ１部７も、表示要素９も、共に一緒に移
動する。

従って上記の王者（符号３． ７． ９の三者）に対し
て調節者の顔も目も一緒に相対位置を維持しながら移動
させることのできる特長がある。

このことはアンテナ主体部３の微小の変化を凝視しなが
ら、同時に表示要素９の相関的変化をも凝視を続け、両
者の変化を連続的にみつめながら、アンテナ主体部３を
最適角度に素早く止めることのできる優れた合理的効果
）もある。

【図面の簡単な説明】

図面は本願の実施例を示すもので、第１図は使用状態を
一例を示す図、第２図は回路図、第３図及び第４図は夫
々異なる実施例を示す図。 １ ３・・・・・・アンテナ主体部、７・・・・・・コ
ンバータ部、９・・・・・・表示要素、１０・・・・・
・支持部材。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ マイクロ波受信用アンテナ主体部と、該アンチ。 ナ主体部の一部に付設されているコンバータ部と、更に
   上記アンテナ主体部を水平及び垂直方向へ傾動を可能に
   支持するように構成しである支持部材とを備えているマ
   イクロ波受信用アンテナにおいて、上記コンバータ部に
   は、送信点に対するアンテナ主体部の向きの変化に応じ
   たアンテナ主体部からコンバータ部へ向けての信号レベ
   ルの変化に対応して、表示状態が変化するようにした表
   示要素を具備させていることを特徴とするマイクロ波受
   信用アンテナ。