JPH0692039A - 昇華型カラー熱転写用シート - Google Patents

昇華型カラー熱転写用シート

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JPH0692039A
JPH0692039A JP4241961A JP24196192A JPH0692039A JP H0692039 A JPH0692039 A JP H0692039A JP 4241961 A JP4241961 A JP 4241961A JP 24196192 A JP24196192 A JP 24196192A JP H0692039 A JPH0692039 A JP H0692039A
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JP
Japan
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disperse
solvent
yellow
type
violet
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JP4241961A
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English (en)
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Masukazu Mori
益一 森
Osamu Sakurai
脩 桜井
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Original Assignee
Individual
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 JIS L 0841(日光に対する堅牢度)、JIS L
0842(カーボンアーク灯に対する堅牢度)、JIS L 0843
(キセノンアーク灯に対する堅牢度)の各試験法によっ
ても7〜8級を確保でき、銀塩写真以上の耐光性能を発
揮し得る転写物を得ることができる昇華型カラー熱転写
用シートを提供する。 【構成】 シアンのインク層を構成する昇華性染料の分
子基本骨骸がアンスラキノン系であり、マゼンタのイン
ク層を構成する昇華性染料の分子基本骨骸がアンスラキ
ノン系であると共に、イエローのインク層を構成する昇
華性染料の分子基本骨骸が、アンスラキノン系,キノフ
タロン系,アクリド系,ニトロ系,ピリドン系,ピラゾ
ロン系であり、ブラックが、上記3原色の混合あるいは
これら3原色にオレンジ,バイオレット,グリーン等を
混合して調製され、またオレンジ,バイオレット,グリ
ーン等についてはそれぞれイエロー,マゼンタ,シアン
の構成成分として混合調製される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感熱転写記録装置に使
用される昇華型カラー熱転写用シートに係り、特に強耐
光能を発揮する転写物を得ることができる昇華型カラー
熱転写用シートに関する。
【0002】
【従来の技術】感熱転写記録装置は、熱転写用シートに
熱を印加するサーマルヘッド等の発熱体を備え、この発
熱体の熱量を変化させることにより階調性のある画像を
受容体に転写する。
【0003】従来、この種の用途に用いられるカラー熱
転写用シートとしては、昇華性染料の中から特定の3原
色の染料を選択して作成されたものが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】元来、これら選択され
る3原色の染料としては、分子吸光係数の大きく感度の
優れる高濃度型のアゾ系発色団群中から主として選ばれ
ていた。しかし、当該アゾ系発色団群では、−N=N−
における不飽和二重結合部分が紫外線照射に起因する一
重項酸素や還元ガス等により、鋭敏に開裂分解をおこし
易く、アゾ系発色団としての本来の機能性を低下するこ
とによって変退色をおこし易く、従って耐光能の面で不
満足なものであった。
【0005】本発明は、上述したような従来の課題に鑑
みて創案されたものであり、その目的は、JIS L 0841
(日光に対する堅牢度)、JIS L 0842(カーボンアーク
灯に対する堅牢度)、JIS L 0843(キセノンアーク灯に
対する堅牢度)の各試験法によっても7〜8級を確保で
き、銀塩写真以上の耐光性能を発揮し得る転写物を得る
ことができる昇華型カラー熱転写用シートを提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、基材の片面
に、少なくともシアン,マゼンタ,イエローの3種のイ
ンク層、またはこれらの色相にブラックを加えた4種の
インク層が順次に塗工された昇華型カラー熱転写用シー
トにおいて、上記シアンのインク層を構成する昇華性染
料の分子基本骨骸がアンスラキノン系であり、上記マゼ
ンタのインク層を構成する昇華性染料の分子基本骨骸が
アンスラキノン系であると共に、上記イエローのインク
層を構成する昇華性染料の分子基本骨骸が、アンスラキ
ノン系,キノフタロン系,アクリド系,ニトロ系,ピリ
ドン系,ピラゾロン系であり、上記ブラックが、上記3
原色の混合あるいはこれら3原色にオレンジ,バイオレ
ット,グリーン等の混合であり、また、これらのオレン
ジ,バイオレット,グリーンの色相成分についてはイエ
ロー層構成にはオレンジ成分を、マゼンタ層構成にはバ
イオレット成分を、シアン層構成にはグリーン成分を混
合することにより、所定の色相を得る場合もあることを
特徴とする。
【0007】アンスラキノン系発色団色素骨骸において
は、分子内の電子密度が極めて安定であるため、紫外線
照射に起因する一重項酸素や還元性ガス等により、容易
には分解され難く、従って他の発色群団に比べて耐光性
は強い。しかし、対象形分子骨骸に起因する分子吸光係
数が小さく、且つ汎用溶媒には難溶性であるために単品
だけでは所定濃度が得られず、少なくとも二種以上の組
合せ処方を設定することが要求される。従って、当該ア
ンスラキノン系発色団を中心として、この中から3原色
の染料を選択することが好ましい。
【0008】ここで、このアンスラキノン系発色団につ
いて色波長の点から見ると、当該発色団は、オレンジ〜
レッド〜バイオレット〜ブルーがその主調を占めてい
る。そこで、イエロー成分に関しては、キノフタロン系
発色団をベースに構成する。このキノフタロン系発色団
は、不安定な二重結合もなく、また他の色素分子とは集
合し難い、すなわち分子内部で水素結合を行い易い分子
安定型の構造を有している。従って、イエロー成分に関
しては、キノフタロン系発色団の染料をベースに、これ
に上述のアンスラキノン系発色団の染料、さらにはアク
リド系,ニトロ系,ピリドン系,ピラゾロン系の発色団
の染料を適宜加えることで構成することが好ましい。
【0009】さらに、ブラックに関しても、アンスラキ
ノン系発色団を中心とするシアン,マゼンタ並びにキノ
フタロン系発色団をベースとしてアンスラキノン系発色
団を加えたイエローを混合し、あるいはこれらにオレン
ジ,バイオレット,グリーン等を混合した構成とするこ
とにより、3原色並びにブラック全てを、アンスラキノ
ン系発色団を中心とする染料で構成できる。
【0010】本発明に使用するアンスラキノン系発色団
色素骨骸における炭素位置1〜8において、
【化1】 1,4,5,8の位置で少なくとも−NH2 基または
−NHR基(Rは直鎖又は分岐してもよい低級アルキル
基,シクロアルキル基,アルケニル基,アリール基,ア
ラルキル基,アルコキシアルキル基を示す。)もしくは
−OH基のいずれか1ヶ以上配位しているか、−NH2
基又は−NHR基もしくは−OH基の3基の中のいずれ
か2基以上で配位しているかのいずれかで配位されてお
り、 2,3,6,7の配位においては少なくとも下記結合
基が全くないか、2,3,6,7のいずれかの位置に1
ヶ以上配位しているか、更に下記結合基の中の2基以上
で配位しているかのいずれかで配位されている。
【0011】アンスラキノン系発色団色素骨骸炭素位置
2,3,6,7における結合基(X:Rと同一内容) −O−R −S−R
【化2】
【化3】 −CSO−R (または −COS−R) −COOR
【化4】
【化5】
【化6】
【化7】 −CN 及びハロゲン原子基 上記,の内容におけるそれぞれ当該条件を満たすア
ンスラキノン系発色団群を使用するが、具体的にはC.I.
ソルベントNo. 及びC.I.ディスパースNo. としてあげら
れるアンスラキノン系色素群(レッド〜ブルー,バイオ
レット〜グリーン)としては、C.I.ソルベントレッド5
2、C.I.ソルベントレッド60、C.I.ソルベントレッド111
、C.I.ソルベントレッド138 、C.I.ソルベントレッド1
43 、C.I.ソルベントレッド146 、C.I.ソルベントレッ
ド149 、C.I.ソルベントレッド150、C.I.ソルベントレ
ッド151 、C.I.ソルベントレッド152 、C.I.ソルベント
レッド155 、C.I.ソルベントレッド168 、C.I.ソルベン
トレッド169 、C.I.ソルベントレッド177 、C.I.ソルベ
ントレッド207 、C.I.ソルベントレッド230 、C.I.ディ
スパースレッド1 、C.I.ディスパースレッド4 、C.I.デ
ィスパースレッド11、C.I.ディスパースレッド15、C.I.
ディスパースレッド22、C.I.ディスパースレッド52、C.
I.ディスパースレッド53、C.I.ディスパースレッド55、
C.I.ディスパースレッド60、C.I.ディスパースレッド8
6、C.I.ディスパースレッド91、C.I.ディスパースレッ
ド92、C.I.ディスパースレッド127 、C.I.ディスパース
レッド132、C.I.ディスパースレッド146 、C.I.ディス
パースレッド159 、C.I.ディスパースレッド189 、C.I.
ディスパースレッド191 、C.I.ディスパースレッド207
、C.I.ディスパースレッド229 、C.I.ディスパースレ
ッド239 、C.I.ディスパースレッド283 、C.I.ディスパ
ースレッド302 、C.I.ディスパースレッド362 、C.I.デ
ィスパースレッド364 、C.I.ソルベントブルー12、C.I.
ソルベントブルー21、C.I.ソルベントブルー35、C.I.ソ
ルベントブルー36、C.I.ソルベントブルー45、C.I.ソル
ベントブルー59、C.I.ソルベントブルー63、C.I.ソルベ
ントブルー78、C.I.ソルベントブルー83、C.I.ソルベン
トブルー94、C.I.ソルベントブルー95、C.I.ソルベント
ブルー97、C.I.ソルベントブルー105 、C.I.ソルベント
ブルー112、C.I.ソルベントブルー122 、C.I.ディスパ
ースブルー1 、C.I.ディスパースブルー3 、C.I.ディス
パースブルー5 、C.I.ディスパースブルー6 、C.I.ディ
スパースブルー7 、C.I.ディスパースブルー14、C.I.デ
ィスパースブルー19、C.I.ディスパースブルー22、C.I.
ディスパースブルー23、C.I.ディスパースブルー24、C.
I.ディスパースブルー26、C.I.ディスパースブルー27、
C.I.ディスパースブルー34、C.I.ディスパースブルー3
5、C.I.ディスパースブルー55、C.I.ディスパースブル
ー56、C.I.ディスパースブルー60、C.I.ディスパースブ
ルー72、C.I.ディスパースブルー73、C.I.ディスパース
ブルー73:1、C.I.ディスパースブルー77、C.I.ディスパ
ースブルー81、C.I.ディスパースブルー87、C.I.ディス
パースブルー87:1、C.I.ディスパースブルー91、C.I.デ
ィスパースブルー99、C.I.ディスパースブルー149 、C.
I.ディスパースブルー154 、C.I.ディスパースブルー15
8 、C.I.ディスパースブルー165 、C.I.ディスパースブ
ルー185 、C.I.ディスパースブルー197 、C.I.ディスパ
ースブルー198 、C.I.ディスパースブルー214 、C.I.デ
ィスパースブルー288 、C.I.ディスパースブルー331 、
C.I.ディスパースブルー361 、C.I.ディスパースブルー
366 、C.I.ソルベントバイオレット11、C.I.ソルベント
バイオレット13、C.I.ソルベントバイオレット14、C.I.
ソルベントバイオレット31、C.I.ソルベントバイオレッ
ト32、C.I.ソルベントバイオレット33、C.I.ソルベント
バイオレット34、C.I.ソルベントバイオレット36、C.I.
ソルベントバイオレット45、C.I.ディスパースバイオレ
ット1 、C.I.ディスパースバイオレット4 、C.I.ディス
パースバイオレット6 、C.I.ディスパースバイオレット
8、C.I.ディスパースバイオレット17、C.I.ディスパー
スバイオレット26、C.I.ディスパースバイオレット27、
C.I.ディスパースバイオレット28、C.I.ディスパースバ
イオレット31、C.I.ディスパースバイオレット35、C.I.
ディスパースバイオレット38、C.I.ディスパースバイオ
レット46、C.I.ディスパースバイオレット56、C.I.ソル
ベントグリーン3 、C.I.ソルベントグリーン26、C.I.ソ
ルベントグリーン28、C.I.ディスパースグリーン6:1 等
がある。
【0012】イエロー成分として使用に好ましいアンス
ラキノン系色素群としては、C.I.ソルベントイエロー16
3 、C.I.バットイエロー3 、C.I.ディスパースオレンジ
11、C.I.ディスパースオレンジ119 、C.I.ソルベントオ
レンジ60、C.I.ソルベントオレンジ64、C.I.ソルベント
オレンジ68、C.I.ソルベントオレンジ71、C.I.ソルベン
トオレンジ86等がある。なお、イエロー成分としてアン
スラキノン系色素群としては数が少なく、これに代わる
強耐光性で且つ分子内電子密度が安定なる発色団基本骨
骸群も併用する必要があり、具体的にはキノフタロン系
色素群としては、C.I.ソルベントイエロー33、C.I.ソル
ベントイエロー114 、C.I.ソルベントイエロー128 、C.
I.ソルベントイエロー129 、C.I.ソルベントイエロー15
7 、C.I.ディスパースイエロー49、C.I.ディスパースイ
エロー54、C.I.ディスパースイエロー64、C.I.ディスパ
ースイエロー149 、C.I.ディスパースイエロー160 、C.
I.ディスパースイエロー224 等、アクリド系色素群とし
てはC.I.ディスパースイエロー122 等、ニトロ系色素群
としてはC.I.ディスパースイエロー1 、C.I.ディスパー
スイエロー9 、C.I.ディスパースイエロー33、C.I.ディ
スパースイエロー42等、ピリドン系色素群としてはC.I.
ディスパースイエロー231 等、ピラゾロン系色素群とし
てはC.I.ソルベントイエロー93等がある。
【0013】以上の如き、シアン,マゼンタ,イエロー
各色材群の中から選定された昇華型カラー熱転写用シー
トを形成することにより、アンスラキノン系発色団特有
の高耐光能によって転写物は銀塩写真以上の強い耐光堅
牢度を得ることができる。
【0014】本発明のインク層を形成するために用いら
れるインクは、昇華性染料を結着剤と共に溶剤に溶解し
て調製され、インク総量100重量部に対して、染料が
3〜5重量部、結着剤が1〜20重量部、溶剤が96〜
70重量部それぞれ存在することが好ましい。
【0015】この溶剤としては、上述した染料を高濃度
に溶解し、深みのある高解像度の画像を形成させるため
に、二塩化メチレン、クロロホルム,クロロベンゼン等
の塩素系炭化水素類,トルエン,キシレン等の芳香族炭
化水素類、又はメチルエチルケトン,シクロヘキサノン
等のケトン類が用いられる。
【0016】また結着剤としては、カラー熱転写用シ
ート及び熱転写した画像を安定して保存する、インク
層及び画像の耐光堅牢度を低下させない、染料との相
溶性に優れ、且つ上記溶剤に可溶で、溶剤が蒸発し固化
した後に透明性を有する、熱転写時に受容体に融着し
ない、カラー熱転写用シート及び画像にフェーズを生
じない、更にシートへの接着性が良好なこと等の観点
から、ガラス転移温度85〜120℃のポリビニルアセ
タール樹脂、あるいは飽和ポリエステル樹脂、あるいは
飽和ポリエステル樹脂とポリカーボネート樹脂の混合物
又はポリサルフォン樹脂のいずれかが用いられる。
【0017】上記ポリビニルアセタール樹脂としては、
適度の粘性を有し、塗工性に優れたものを使用すること
が好ましい。一方、ポリビニルアセタール樹脂は、染料
を化学的に把持しないため、高温状態で保存した時に染
料が転写層から滲出しないように、塗工面に予めポリエ
ステル樹脂、ポリウレタン樹脂又はポリアミド樹脂等の
アンカコートを施した基材に塗工することが好ましい。
飽和ポリエステル樹脂には、ジカルボン酸成分とジオー
ル成分の縮重合により形成された樹脂が挙げられる。
【0018】基材のサーマルヘッドと対向しない面にイ
エロー、マゼンタ、シアンの各色の上記インクが、又は
これらに加えてブラックの色が順次塗工され、乾燥され
てインク層を形成する。本発明に適用できる基材として
は、ポリエステル、ポリイミド、ポリスルホン、ポリス
チレン、塩化ビニル、ポリカーボネート等のプラスチッ
クフィルムを使用できる。このフィルムのサーマルヘッ
ドと対向する面に予めシリコン樹脂、ふっ素系樹脂、ふ
っ素系潤滑剤あるいは界面活性剤を塗工して、耐熱層ま
たは滑性層を設けておくと、スティック(融着)を防止
でき好ましい。
【0019】本発明の昇華型カラー熱転写用シートによ
り高品質の画像を形成する受容体としては、画像記録面
が上述した染料に受容性のあるものであれば良く、上質
紙、合成紙、布帛、フィルム、シート等が挙げられる。
受容体の表面には、接着性樹脂とこの樹脂の硬化剤又は
この樹脂の架橋剤と溶剤とシリコン系白色微粉末とこの
微粉末と親和性のある界面活性剤とを含む溶液を塗工し
て受容層を設けておくことが好ましい。
【0020】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、アン
スラキノン系発色団を中心として、この中から3原色の
染料を選択すると共に、イエロー成分に関しては、キノ
フタロン系発色団の染料をベースに、これに上述のアン
スラキノン系発色団の染料、さらにはアクリド系,ニト
ロ系,ピリドン系,ピラゾロン系の発色団の染料を適宜
加えることで構成し、さらに、ブラックに関しても、ア
ンスラキノン系発色団を中心とするシアン,マゼンタ並
びにキノフタロン系発色団をベースとしてアンスラキノ
ン系発色団を加えたイエローを混合し、あるいはこれら
にオレンジ,バイオレット,グリーン等を混合した構成
とすることにより、またこれらのオレンジ,バイオレッ
ト,グリーン等についてはそれぞれイエロー,マゼン
タ,シアンの構成成分として使用する場合も含めて全て
構成される3原色並びにブラック全てを、アンスラキノ
ン系発色団を中心とする染料で構成できる。
【0021】このようにして昇華型カラー熱転写用シー
トを形成することにより、アンスラキノン系発色団の有
する高い耐光能によって、転写物として、耐光能が良好
で、且つ銀塩写真以上の高堅牢度のものを得ることがで
きる。
【0022】
【実施例】次に本発明の実施例を説明する。以下に用い
る「部」は「重量部」を示す。
【0023】<実施例1>ポリエステルフィルムの片面
にポリエステル樹脂を薄く塗工してアンカコートを形成
した。
【0024】次にイエロー、マゼンタ、シアン、ブラッ
クの色毎に次の配合により4種のインクを調製した。こ
れらのインクをイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック
の順に上記アンカコートの表面にフィルム全幅にわたっ
て塗工し、カラー熱転写用シートを得た。
【0025】・イエローインク染料としては、アンスラ
キノン系のものとしてC.I.ソルベントイエロー163 、C.
I.ディスパースオレンジ119 等を使用し、キノフタロン
系のものとしてC.I.ディスパースイエロー160 、C.I.デ
ィスパースイエロー224 等を使用して、総量のほぼ40
部とした。結着剤としては、ポリビニルアセタールを使
用し、総量の25〜35部とした。架橋剤としては、ポ
リイソシアネートを使用し、総量の8〜14部とした。
また、表面機能型滑剤としては、フロロカーボン系界面
活性剤を使用し、総量の2〜6部とした。そして、溶剤
としてトルエン/MEKを905〜925部加えて、イ
エローインクを調製した。
【0026】・マゼンタインク 染料としては、C.I.ソルベントレッド168 、C.I.ディス
パースレッド22、C.I.ディスパースレッド53、C.I.ソル
ベントバイオレット36等を使用し、総量のほぼ50部と
した。結着剤としては、ポリビニルアセタールを使用
し、総量の26〜35部とした。架橋剤としては、ポリ
イソシアネートを使用し、総量の7〜12部とした。ま
た、表面機能型滑剤としては、フロロカーボン系界面活
性剤を使用し、総量の2〜8部とした。そして、溶剤と
してトルエン/MEKを895〜915部加えて、マゼ
ンタインクを調製した。
【0027】・シアンインク 染料としては、C.I.ディスパースブルー60、C.I.ディス
パースブルー87、C.I.ディスパースブルー198 、C.I.デ
ィスパースブルー7 、C.I.ソルベントグリーン3 等を使
用し、総量のほぼ50部とした。結着剤としては、ポリ
ビニルアセタールを使用し、総量の26〜35部とし
た。架橋剤としては、ポリイソシアネートを使用し、総
量の7〜12部とした。また、表面機能型滑剤として
は、フロロカーボン系界面活性剤を使用し、総量の2〜
8部とした。そして、溶剤としてジクロロメタンを89
5〜915部加えて、シアンインクを調製した。
【0028】・ブラックインク 染料としては、ピリドン系のものとしてC.I.ディスパー
スイエロー231 等を使用すると共に、C.I.ソルベントレ
ッド168 、C.I.ディスパースバイオレット31、C.I.ソル
ベントブルー35、C.I.ソルベントブルー36等を使用し、
総量のほぼ120部とした。結着剤としては、ポリビニ
ルアセタールを使用し、総量の25〜35部とした。架
橋剤としては、ポリイソシアネートを使用し、総量の8
〜14部とした。また、表面機能型滑剤としては、フロ
ロカーボン系界面活性剤を使用し、総量の2〜6部とし
た。そして、溶剤としてジクロロメタンを825〜84
5部加えて、ブラックインクを調製した。
【0029】<実施例2>実施例1と同様にイエロー、
マゼンタ、シアン、ブラックの色毎に次の配合により4
種のインクを調製した。これらのインクをイエロー、マ
ゼンタ、シアン、ブラックの順にポリエステルフィルム
の片面にフィルム全幅にわたって塗工し、カラー熱転写
用シートを得た。
【0030】・イエローインク 染料としては、アンスラキノン系のものとしてC.I.ソル
ベントイエロー163 等、ニトロ系のものとしてC.I.ディ
スパースイエロー42等、キノフタロン系のものとしてC.
I.ディスパースイエロー54等、アクリド系のものとして
C.I.ディスパースイエロー122 等を使用し、総量のほぼ
40部とした。結着剤としては、ポリビニルアセタール
を使用し、総量の25〜35部とした。架橋剤として
は、ポリイソシアネートを使用し、総量の8〜14部と
した。また、表面機能型滑剤としては、フロロカーボン
系界面活性剤を使用し、総量の2〜6部とした。そし
て、溶剤としてトルエン/MEKを905〜925部加
えて、イエローインクを調製した。
【0031】・マゼンタインク 染料としては、C.I.ディスパースレッド146 、C.I.ディ
スパースレッド91、C.I.ソルベントレッド52、C.I.ソル
ベントレッド155 、C.I.ソルベントバイオレット31等を
使用し、総量のほぼ50部とした。結着剤としては、ポ
リビニルアセタールを使用し、総量の26〜35部とし
た。架橋剤としては、ポリイソシアネートを使用し、総
量の7〜12部とした。また、表面機能型滑剤として
は、フロロカーボン系界面活性剤を使用し、総量の2〜
8部とした。そして、溶剤としてトルエン/MEKを8
95〜915部加えて、マゼンタインクを調製した。
【0032】・シアンインク 染料としては、C.I.ディスパースブルー198 、C.I.ディ
スパースブルー331 、C.I.ディスパースブルー185 、C.
I.ソルベントグリーン26、C.I.ディスパースグリーン6:
1 等を使用し、総量のほぼ50部とした。結着剤として
は、ポリビニルアセタールを使用し、総量の26〜35
部とした。架橋剤としては、ポリイソシアネートを使用
し、総量の7〜12部とした。また、表面機能型滑剤と
しては、フロロカーボン系界面活性剤を使用し、総量の
2〜8部とした。そして、溶剤としてジクロロメタンを
895〜915部加えて、シアンインクを調製した。
【0033】・ブラックインク 染料としては、アンスラキノン系のものとしてC.I.ディ
スパースイエロー163等を使用すると共に、C.I.ソルベ
ントレッド60、C.I.ディスパースバイオレット26、C.I.
ソルベントブルー63、C.I.ソルベントブルー331 等を使
用し、総量のほぼ120部とした。結着剤としては、ポ
リビニルアセタールを使用し、総量の25〜35部とし
た。架橋剤としては、ポリイソシアネートを使用し、総
量の8〜14部とした。また、表面機能型滑剤として
は、フロロカーボン系界面活性剤を使用し、総量の2〜
6部とした。そして、溶剤としてジクロロメタンを82
5〜845部加えて、ブラックインクを調製した。
【0034】次に受容体としてポリプロピレン系合成紙
を用いた。この合成紙の片面に次のような受容層用塗工
液を塗工して受容層を設けた。この塗工液は、ポリエス
テル樹脂、架橋剤としてポリイソシアネート、シリコー
ン系界面活性剤、シリコーン系白色樹脂微粉末及び紫外
線吸収剤を、トルエンとメチルエチメケトンとを混合し
た溶剤に溶解させて調製した。
【0035】実施例1、実施例2で得られたカラー熱転
写用シートを上記合成紙に重ね合わせてビデオプリンタ
に装填し、テレビ画面の静止画像を合成紙に熱転写した
ところ、テレビ画面に忠実な高解像度で色表現の天然色
写真を得た。
【0036】実施例1、実施例2の熱転写用シート上の
各色の耐光堅牢度及び熱転写した画像の耐光堅牢度はJI
S L 0841(日光に対する堅牢度)、JIS L 0842(カーボ
ンアーク灯による染色堅牢度)、JIS L 0843(キセノン
アーク灯に対する堅牢度)の各試験法によって7〜8級
を確保した。
【0037】またこれらの熱転写用シートを筒状に巻い
たものを60℃で96時間恒温で放置してもブロッキン
グを生じず、転写画像の品質は低下しなかった。
【0038】更に労働安全衛生上の定性的テストとして
知られる変異原性試験(Ames-Test)においても、これら
の熱転写用シートは突然変異誘起物質として動かず安全
なものであった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材の片面に、少なくともシアン,マゼ
    ンタ,イエローの3種のインク層、またはこれらの色相
    にブラックを加えた4種のインク層が順次に塗工された
    昇華型カラー熱転写用シートにおいて、 上記シアンのインク層を構成する昇華性染料の分子基本
    骨骸がアンスラキノン系であり、上記マゼンタのインク
    層を構成する昇華性染料の分子基本骨骸がアンスラキノ
    ン系であると共に、上記イエローのインク層を構成する
    昇華性染料の分子基本骨骸が、アンスラキノン系,キノ
    フタロン系,アクリド系,ニトロ系,ピリドン系,ピラ
    ゾロン系であり、上記ブラックが、上記3原色の混合あ
    るいはこれら3原色にオレンジ,バイオレット,グリー
    ン等の混合であり、また、これらのオレンジ,バイオレ
    ット,グリーンの色相成分についてはイエロー層構成に
    はオレンジ成分を、マゼンタ層構成にはバイオレット成
    分を、シアン層構成にはグリーン成分を混合することに
    より、所定の色相を得る場合もあることを特徴とする昇
    華型カラー熱転写用シート。
JP4241961A 1992-09-10 1992-09-10 昇華型カラー熱転写用シート Pending JPH0692039A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5602073A (en) * 1993-12-28 1997-02-11 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Thermal transfer sheet
JP2016132757A (ja) * 2015-01-21 2016-07-25 セイコーエプソン株式会社 昇華転写用インクジェットブラックインク組成物、並びに、染色物及びその製造方法
JP2019147306A (ja) * 2018-02-27 2019-09-05 大日本印刷株式会社 熱転写シート及び印画物の製造方法

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