JPH0691872A - インクジェットヘッドおよびその製造方法 - Google Patents

インクジェットヘッドおよびその製造方法

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JPH0691872A
JPH0691872A JP24677392A JP24677392A JPH0691872A JP H0691872 A JPH0691872 A JP H0691872A JP 24677392 A JP24677392 A JP 24677392A JP 24677392 A JP24677392 A JP 24677392A JP H0691872 A JPH0691872 A JP H0691872A
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隆廣 中
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 各駆動素子の自由端面と流路ユニットが安定
的に結合でき、しかも流路ユニットには無理な張力が作
用せず、優れたインク吐出特性を可能とすること。 【構成】 圧力室を複数同一平面上に列状に並べた流路
ユニットと、他端で互いに連結した複数の駆動素子2か
ら成る駆動素子ユニットとを備え、流路ユニットと結合
する駆動素子の自由端2aを高平面度加工面で形成し
た。また流路ユニットの流路壁は前記自由端2aと接合
材を介して結合する高剛性部11aとそれを囲む薄いフ
ィルム部11bを備え、該高剛性部と前記自由端面間に
間隙を有する場合、該間隙に接合材を充填して両者が結
合し、前記高剛性部と駆動素子自由端面間に間隙を有さ
ない場合、前記薄いフィルム部をたわませ且つ薄く流動
させた接合材を介して前記自由端面と前記高剛性部とを
結合させるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はインク滴の吐出によって
記録を行うインクジェット記録装置に適したインクジェ
ットヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】駆動素子の一自由端の振動により圧力室
内のインクを加圧し、圧力室に連通するノズルよりイン
ク滴を吐出する、本発明の構成に近いインクジェットヘ
ッドは特開昭58ー119870号、特開平4ー105
2号に開示されている。
【0003】この種のヘッドは低電圧駆動、高密度化、
優れた吐出特性の可能性を持っているが、現段階ではま
だ充分な競争力を持つに至っていない。すなわち高応
答、高印字品質且つ高安定吐出を実現し、また高密度化
しつつ高い量産性を実現するにはまだ重要な課題を抱え
ている。
【0004】駆動素子先端の変位量は1μm以下、多く
て1.5μmと非常に微小なため、構造、製造における
非常に微妙な寸法が吐出特性に影響する。特に駆動素子
先端を流路ユニット、たとえばダイアフラムに対し如何
に離れず且つ過度に押し込まずにセッティングできるか
はこの種のヘッドの安定吐出を得る上で重要な技術課題
である。
【0005】駆動素子を流路ユニットに対し倒れを生じ
ることなく、且つ高密度に如何に配置するか、また脆い
振動子を欠けや折れから如何に保護するかも重要な技術
課題である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来例である特開昭5
8ー119870号によれば、ブロックのスロットに個
々の細長の駆動素子の一端を固定し、他端をプレートの
ホールに通している。また駆動素子の長さ方向にはセッ
トのための位置決め手段がなく、一方ダイアフラムの位
置についても特に工夫はされていない。
【0007】各駆動素子毎に設計された固定構造やガイ
ド軸受構造や流路ユニットとの結合に関する構造は、複
雑過ぎる。多数の駆動素子を用いる場合この問題は品質
やコスト上から見て深刻である。
【0008】またこの構造では多数ノズルを高密度化さ
せることに限界がある。
【0009】駆動素子先端部をプレートのホールでガイ
ドしたために摺動抵抗によって振動子の動きが妨害され
る、特にブロックのスロットの位置がホールに対しずれ
るとその妨害は顕著となる。以上の問題を解消し、多数
ノズルを高密度に配すことができ、構造や組立作業が簡
単なインクジェットヘッドを本出願人は提案した(特開
平4ー1052号)。
【0010】この発明によれば上述の大部分の問題が解
決、または改善されることが確認できたが、しかしこの
発明にあっても依然以下の一つの大きな問題が残った。
【0011】駆動素子を流路ユニットに安定して結合す
ることは容易でない。ダイアフラムに届かなかったり、
或はダイアフラムを駆動素子で過度に押し込んでダイア
フラムの破損または駆動素子の曲がりや折れを起こす。
流路ユニットの剛性が低いと振動子で過度に押し込むと
き流路ユニットが変形することもある。
【0012】これらの問題例を図27に示す。
【0013】ダイアフラムが所々でその張力を変える
と、それがダイアフラムの変位量に、すなわち圧力室の
体積変化量に影響し、吐出インク量にもばらつきを生じ
てしまう。
【0014】ダイアフラムを押し込みすぎると駆動素子
にその反力が加わり駆動素子の変位量が落ち、吐出イン
ク量が減る。
【0015】本発明は上記した従来の技術課題を解決し
て、駆動素子を高密度に、しかも流路ユニットに対して
安定して配置でき、従って均一且つ優れた吐出特性を持
ち、その上組立の簡単化をも実現したインクジェットヘ
ッドを提供するものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】そこで本発明によるイン
クジェットヘッドは、複数の駆動素子を有する駆動ユニ
ットと該駆動ユニットと結合して選択的にインク滴を吐
出する流路ユニットから成るインクジェットヘッドであ
り、前記駆動素子は固定端と流路ユニットと結合する自
由端を持ち、該自由端の端面は高平面度加工面で形成す
るようにした。また流路ユニットの流路壁は前記自由端
と接合材を介して結合する高剛性部とそれを囲む薄いフ
ィルム部を備え、該高剛性部と前記自由端面間に間隙を
有する場合、該間隙に接合材を充填して両者が結合し、
前記高剛性部と前記自由端面間に間隙を有さない場合、
前記薄いフィルム部をたわませ且つ薄く流動させた接合
材を介して前記自由端面と前記高剛性部が結合するよう
にした。
【0017】
【実施例】以下に本発明の実施例に沿って詳細に説明す
る。尚、以下の図面に於て同一または同種の部位には同
符号を付けた。
【0018】図1に本発明によるインクジェットヘッド
の一実施例を示す分解組み立て図を示した。図2はある
流路に着目した断面図である。図中符号1は駆動ユニッ
トで、縦振動モードで動作し、圧力室反対側の一端を支
持基板3に取り付けた駆動素子2を複数個列状に並べた
駆動素子列22を2セット備え、さらに支持基板3は基
台4に取り付けられて構成されている。そして基台4に
結合した流路ユニット10に各駆動素子の自由端面2a
が結合している。駆動素子2には支持基板3上の薄膜電
極26を介してリード27が、また共通電極28を介し
てリード21が接続しており、電力を供給すれば駆動素
子2は長手方向に、すなわち図に於ける矢印z方向に縮
み、放電すると伸びて流路ユニット10内圧力室20の
インクを加圧し、ノズル開口13aからインクを飛翔さ
せる。
【0019】インクは図示されないインクカートリッジ
からパイプ15、圧力室プレート11の穴18を通って
インク室19に供給される。尚、14は回路基板であっ
て、リード27、21に接続した駆動用集積回路を搭載
する。
【0020】流路ユニット10は、図1に分解斜視図で
示した様にノズルプレート13、流路形成部12、圧力
室プレート11を液密に重ねたものである。この実施例
ではノズルプレート13は等ピッチで並んだインク滴吐
出ノズル13aを2列備える。流路はノズル13aと同
ピッチで並んだ長方形状の圧力室20を2列と各圧力室
20に共通のインク室19を備える。ノズルピッチ、圧
力室ピッチ寸法は共に駆動素子2の配列ピッチ寸法と同
じである。
【0021】圧力室プレート11は、図2に示す様に、
圧力室20、インク室19をカバーしてインク漏れを防
止すると共に、駆動素子自由端面2aと接合する。プレ
ート11は剛性を高めた長方形で島状の厚肉部11aと
厚肉部11aを囲んで駆動素子2の変位を受けてたわみ
を起こす薄いフィルムである薄肉部11bおよび周辺の
厚肉部11cから成り、駆動素子自由端面2aは厚肉部
11aと結合する。圧力室プレート11は例えばニッケ
ル電鋳で作られ、薄肉部11bは0.5μm〜3μm、
厚肉部11a、11cは10〜100μmの範囲から選
ばれる。圧力室プレート11は薄肉部と厚肉部に分けて
作ることも可能で、例えば薄い金属フィルムにメッキや
樹脂層で厚肉部を形成することもできる、或はプラスチ
ックフィルムにメッキや樹脂層で厚肉部を形成できる。
ポリイミドフィルムを用いた開発例によれば、フィルム
厚3〜15μmの範囲から選ばれる。
【0022】図3は本発明によるインクジェットヘッド
に好適な流路ユニット10の製造工程の一実施例を示し
たものである。図3(a)(b)において、予め列状に
設けられたノズル13aを有するノズルプレート13に
厚さ50μmのフォトレジスト82を積層し、図3
(c)に示すように所要のパターンをもつマスク87を
介して露光する、そして現像処理すれば図3(d)のよ
うに圧力室、各圧力室共通のインク室等のための流路壁
83、84を得る。マスク87をノズルプレート13の
基準穴に合わせて露光するので、流路壁はノズル13a
とずれることなく形成される。一方予め高剛性部11a
等を設けた圧力室プレート11側にも同様にしてノズル
プレート13側と相符合する流路壁91を作る。そして
図3(e)に示すように、以上の2体を加熱、加圧下で
圧着せしめれば、または接着剤にて接合せしめれば圧力
室20、各圧力室共通のインク室19を備えた流路ユニ
ット10が完成する。
【0023】図4はノズルプレート13上に形成された
流路パターンの一例を示すもので、壁部100により囲
まれた内側には共通のインク室19となる空所と、一端
でインク室19と連通する圧力室20を形成する空所が
設けられている。そして全体としては圧着時、または接
合時、圧着部や接合部(図中ハッチングを施した領域)
の印加圧が均一になるように、しかもハッチング領域の
重心位置が全体のほぼ中心に位置するようにパターンを
設計している。図4にあっては、インク室19となる空
所や位置決め用基準穴の配置が上下で異なるため、空所
103等を設けて最適化した。重心位置を外形中心に対
して外形寸法比プラスマイナス20%以下、好ましくは
図中符号104で囲んだ10%内に入れることによっ
て、全ての圧力室にわたって圧着つぶれ量を均一にでき
(従って流路寸法を高精度にでき)、また安定した接合
強度が得られることが分かった。
【0024】開発例によれば、ノズルプレート13はス
テンレスプレートでその板厚は30〜200μm、ノズ
ル13aはプレス加工で製作し、その径は30〜40μ
m、圧力室20は幅0.1mm、深さ0.1mm、長さ
1.0〜2mmの範囲から吐出インク量0.07〜0.
09μgとなるよう最適化した。配列ピッチは141μ
m、1列当り32個、2列で64個形成した。
【0025】図5は流路ユニット10の他の実施例で、
圧力室40やノズル43、共通のインク室49等の流路
を射出成形により作ったプラスチック流路形成プレート
41と、プラスチックフィルム製圧力室プレート44を
示す。壁46に囲まれた内側には共通のインク室49と
なる空所と一端でインク室49と連通し、他端でノズル
開口43に通ずる長方形の圧力室40が設けられてい
る。
【0026】図6は駆動素子ブロック50の一実施例で
ある圧電素子ブロックの断面図を示したもので、薄い圧
電材53と電極形成材54、57の印刷を交互に繰り返
して所要の層数に仕上げた後、焼結したもので、圧電材
料53を間にして外部電極25と接続する内部電極形成
材料54、外部電極24と接続する内部電極形成材料5
7が交互に積層された積層型圧電素子である。不活性領
域55と二つの電極面54、57が対向する活性領域5
6を備える。
【0027】不活性領域55には内部電極54の間にさ
らに他方の内部電極57に対向する位置に電極材58を
配して、素子ブロック50のソリ等の変形や平坦度の向
上を図っている。即ち電極材58が無い場合、不活性領
域55は活性領域56と内部電極材の積層構造が異な
り、全体として焼成後の平坦度の低下やソリが生じ、本
発明のインクジェットヘッドにとって必要な駆動特性が
得られなくなる、よって内部電極材58を配して特性向
上を行った。
【0028】図7(a)〜(f)は本発明のインクジェ
ットヘッドに用いる駆動ユニットの製造工程の一部を示
すものであって、先ず同図(a)(b)(c)に示すよ
うに、素子ブロック50の一端をダイサー52で切断加
工して15μm以下、平均的には5μm前後以下の平面
度から成る端面50cを形成する。ダイサー52に替え
てワイヤーソー、あるいは研磨によっても端面50cを
高平面度に形成することができる。次に端面50cに外
部電極24と接続する外部電極59をスパッタリングや
蒸着またはメッキによって付ける。
【0029】今の説明では駆動素子ブロック50に予め
電極24、25を形成し、端面50c形成後に改めて電
極59を形成したが、替えて、予め駆動素子ブロック5
0には外部電極を付けず、端面50c形成後に初めて電
極24、25、59を同時形成してもよい。
【0030】図7(d)(e)において、支持基板3の
片面には薄膜電極32が付けられていて、その支持基板
3の薄膜電極32面に駆動素子ブロック50を接着剤ま
たは半田等ろう付けにより接合する。この際治具を用い
て支持基板3のエッジ3bと端面50cを平行に、また
活性領域56の端をエッジ3bに正確に合わせることが
肝要である。図8に接合した素子ブロック50と支持基
板3の断面図を示す。次に図7(e)のようにダイサー
62またはワイヤソーを使って、端面50cに垂直に駆
動素子ブロック50と支持基板3上の薄膜電極32を同
時に切断し、等ピッチで並ぶ駆動素子2および両サイド
の位置決め素子2fを形成する、と共に薄膜電極32を
も分割して各駆動素子毎の引出し電極26を作る。この
とき支持基板3には約80μm切り込む。
【0031】次に図7(f)に示すようにフレキシブル
な共通電極板28をロウ接続し、各薄膜電極にはリード
(ここではフレキシブルプリント基板29)を接続す
る。
【0032】各駆動素子2のピッチ精度はダイサーの送
り精度またはワイヤーソーのピッチ精度で決まり、5μ
m前後かそれ以下に加工可能である。
【0033】以上の工程によって、各駆動素子自由端面
2aと位置決め素子2f先端面は平面度15μm以下の
精度が可能となった。
【0034】位置決め素子2fは後述の位置決め機能を
有する他、製造工程における接触事故や組み込み圧に対
し細い駆動素子を両側から保護する。
【0035】図7(b)の圧電素子ブロック50に示す
ように、内部電極57は外に露出させず、加工によって
初めて露出するようにした。その結果素子ブロックの長
期保管信頼性や輸送時の内部電極破断を防止できた。
【0036】開発ヘッドによれば駆動素子列22は1/
180インチ(141μm)のピッチで32本並び、そ
の駆動素子2の寸法は幅70μm、厚さdは約500μ
m、自由端長さLは5mmであった。また位置決め素子
2fは幅500μmとして後述の組み込みや流路ユニッ
トとの接合に耐える強度を確保した。駆動素子としての
積層型圧電材には圧電材料層53の厚さ30μm、内部
電極材54、57、58の厚さ3μm、16層数を積層
したものを用いた。
【0037】支持基板3は駆動素子2を強固に固定し、
且つ駆動素子にソリや曲げを発生させないこと、また各
駆動素子間にクロストークを起こさないこと、電極32
の形成が可能なこと、接合部では電気的接続が可能なこ
と、等の諸機能を担う。従って支持基板3は平坦性を有
し、高ヤング率、また振動子に近い熱膨張係数の材料が
適す。材料としてプラスチック、金属、も可能である
が、望ましくはセラミック材が最も良い結果であったた
めアルミナ、または快削性セラミックを用いた。図9は
駆動素子の自由端面を形成する多数個同時高平面度加工
の他の実施例を示すもので、ベース61に複数の駆動素
子ブロック50をセットし、二つの滑車64間に張られ
たワイヤソー65により自由端面を作る。
【0038】この実施例によれば、工程を合理化できる
のみならずワイヤソー65の直線性とその長さを生かし
て、多数の素子ブロック端面をばらつきなく15μm以
下、平均的には5μm前後以下の高平面度化ができる。
【0039】図10は本発明のインクジェットヘッドに
用いる駆動ユニットの他の製造方法の実施例を示すもの
であって、図10(a)に示すように、複数個分の駆動
素子列に相当するサイズを持った1枚の駆動素子ブロッ
ク51を用意し、先の説明同様駆動素子ブロック51の
端面を高平面度に仕上げる。次に外部電極69を形成す
る。または端面を高平面度に仕上げた後外部電極69、
25、24を形成する。次に図10(b)に示すよう
に、高平面度加工面51cに垂直に等ピッチで分割して
駆動素子を列状に形成する。符号66はワイヤーソー
で、等切り出しピッチで不図示の滑車間に多数張ってあ
り、矢印の方向に移動させて、支持基板31上の電極と
駆動素子ブロックを複数箇所同時分割する。
【0040】次に図10(c)のように各素子の連結部
である支持基板31を所定の、例えば32個の素子から
成る駆動素子列22に分割し、さらに好ましくは同一ヘ
ッドには同一素子ブロックから切り出された駆動素子列
22を搭載する。
【0041】図10に示した実施例によれば、全ての駆
動素子を等ピッチで切り出すので、ピッチ変化部(例え
ば図6の位置決め素子2f部)に隣接した駆動素子で生
じ易いピッチ寸法不良や素子幅寸法の不良を防ぐことが
できる。また全ての素子が等ピッチで形成されることは
加工の自動化にとって好都合である。
【0042】ワイヤーソー加工ではワイヤーソーのピッ
チ幅が変化するとその部分で駆動素子幅の精度が顕著に
低下するのみならず、滑車の摩耗が促進する。しかしこ
の実施例によれば全て等ピッチでワイヤーを張ることが
できるのでワイヤーソー加工にとって非常に好都合であ
る。
【0043】複数個の駆動素子列を搭載するヘッドには
同一素子ブロックから切り出された素子列を用いる、即
ち先の実施例で図示したような2個の素子列を用いたイ
ンクジェットヘッドでは、その2個は同一素子ブロック
から切り出された素子列とする。その結果、その2個の
駆動素子列の間には自由端面2aの平面度と、材料特性
の差が非常に小さく、各ノズルからのインク吐出特性が
ばらつかない。個々のインクジェットヘッド間のばらつ
きは電圧等の調整により補正可能であるが、各ノズルか
らの吐出特性ばらつきは補正方法が無いだけに同一ヘッ
ドには同一ブロックから切り出された駆動素子を用いる
事は各ノズルからの均一な吐出特性を得、優れた印字品
質を得る上でその効果は大きい。
【0044】図11〜図14は端部に駆動伝達材を連結
した駆動素子の製造実施例を示したもので、図11にお
いて、符号42は駆動伝達材であって、ダイサー52ま
たはワイヤーソーまたは研磨によって自由端面となる平
面42dを形成する。駆動伝達材42は図12のように
凹部42aを有し、圧電材またはセラミック材より成
る。図13に示すように、駆動伝達材42の凹部42a
に駆動素子ブロック51を合わせ、支持基板3の下面と
駆動伝達材42の平面42dを直角ブロックゲージ45
に当接させて、これら三つの部材を接合する。
【0045】図12(a)(b)は駆動伝達材42と素
子ブロック51の接合図であり、同図(a)はその断面
図、(b)は平面図である。
【0046】図14(a)(b)(c)(d)は図6で
説明した製造工程と同様のためその詳細は省略する。
【0047】図12(a)(b)からわかるように、駆
動伝達材42を用いることによって、素子ブロック51
端面と駆動伝達材42の間隙は接合材44で埋められる
ので、素子ブロック51には高平面度加工が不用とな
る。従って加工による脆い素子材51の欠け、内部電極
材の曳ずりとそれに伴う短絡、外部電極の再形成といっ
た課題を改善できる。
【0048】図15は本発明によるインクジェットヘッ
ドの他の実施例を示す断面図である。駆動素子2は圧電
材と電極材を交互に積層した積層型圧電駆動素子であっ
て、リード21、27に電力を与えると、積層方向(Z
方向)に伸びてノズル開口13aからインク滴を吐出さ
せる。駆動素子2の自由端面2aには予め研磨を施して
高平面度に仕上げ、高平面度面に垂直に分割して素子列
とすることは今までの実施例と同様である。
【0049】駆動ユニット1と流路ユニット10の取り
付け構造の実施例について以下に説明する。図16は取
り付け構造の断面図である。流路ユニット10に設けら
れた穴と基台4に設けた穴にピンを通して流路ユニット
と基台4の相互位置を合わせた後、流路ユニット10の
圧力室プレート11と基台4は接着剤105で接合され
る。次に前述した駆動素子列22の駆動素子自由端面2
a及び位置決め素子2f先端に転写法で薄く、望ましく
は後述するように、15μm以下の厚さで接着剤を塗布
し、駆動素子列22を基台4の案内5(図1参照)を使
って、位置決め素子2f先端が圧力室プレート11に度
当たるまで矢印方向(Z方向)に挿入する。すなわち駆
動素子列22のX方向位置は支持基板3の両サイドと基
台4の案内5(図1参照)で、Y方向位置は位置決め素
子2f先端と基台4の端部に設けられた案内4bで決め
られ、Z方向は位置決め素子2f先端で決められる。
【0050】位置決め素子2f先端が圧力室プレート1
1に当たれば、その状態を治具で保持したまま仮止め接
着剤、例えば紫外線硬化型接着剤で基台4に仮止めを行
う。仮止めは基台4との任意の間隙で可能である。仮止
めすれば治具からの開放が可能となる。その後熱硬化接
着剤で、即ち図2の接着剤106あるいは図16の接着
剤107のように本格的に固定する。基台4は支持基板
3を強固に固定し、一方流路ユニットとも強固に結合さ
れており、駆動時に駆動素子2が圧力室20の反対方向
へ逃げるのを防いでいる。図16の符号108で示すよ
うに、位置決め素子2f先端が当たる部分には流路等の
空洞部は避けて、硬くする。その結果、位置決め素子2
f先端は組立時の矢印方向の加圧力に左右されることな
く常に安定したZ方向位置を維持する。
【0051】尚、流路ユニット側に薄く接着剤を塗布
し、次いで基台4および駆動素子列22をセットし、同
時接合してもよい。
【0052】図17は、図10にて製造された等ピッチ
で並んだ駆動素子列22を用いた実施例を示すもので、
圧力室20に結合する駆動素子2の両側の二つの素子を
位置決め素子2eとして用いた。駆動素子列22は基台
4の両側のガイド部4bに挟まれてY方向位置が決めら
れ、位置決め素子2eが流路ユニットに当たることによ
ってZ方向位置が決められる。位置決め素子としてその
強度アップを確保するため両側の2本の素子を位置決め
素子2eとした。
【0053】図18は駆動素子列の両側に張り出した支
持基板3を位置決め素子3dとした他の実施例を示した
ものである。U字型の支持基板3のそのU字部に駆動素
子ブロックを接合した後、駆動素子ブロックと支持基板
の張り出し部3dを同時加工して高平面度化し、次に各
駆動素子2に分割したものである。従って位置決め素子
3d先端面は駆動素子自由端面2aと共に高平面度を有
する。位置決め部3dは材質、寸法の自由度によって強
度的に優れるという利点がある。
【0054】図19は基台4に駆動素子列22を組み込
んだ駆動ユニット1の実施例を示したもので、その製造
方法は、高平坦度な平面に仕上げた基台4の平面7と駆
動素子自由端面2aを高平坦度のガラス面に押し当てた
状態で、駆動素子列22と基台4を固定したものであ
る。従って基台4の平面7と自由端面2aは同一平面上
にある。駆動ユニット1は平面7及び自由端面2aで一
体となって流路ユニットと接合される。
【0055】基台4は3mm以上の厚さを有し、材質に
はステンレス等の金属、セラミック、樹脂が使用可能で
あるが、いずれにおいても剛性が高いほうが望ましい。
樹脂成形であれば収縮率が小さくヒケ、ねじれ等を生じ
ない熱硬化性樹脂がすぐれることが解っている。
【0056】以上に説明したように、本発明のインクジ
ェットヘッドによれば、駆動素子自由端面の平面度を向
上させることができ、また駆動素子の両サイドに位置決
め素子を備えてZ方向位置を決めた。そのため複数の駆
動素子を同時に高精度に位置決めでき、各ノズルからの
吐出特性を均一化できた。また組立を簡単化できた。ま
た位置決め素子2fや支持基板3を基台4でガイドして
位置を決め、またZ方向も位置決め素子で位置を決める
ので、駆動素子2を直接ガイドせず駆動素子の破損を防
止できた。
【0057】また駆動素子を高密度配置できたのみか、
従来例のような摺動抵抗による駆動素子の変位動作の阻
害がない、などインク吐出特性の一層の安定化が可能と
なった。
【0058】図20は、上述の工程により製造された本
発明によるインクジェットヘッドの圧力室近傍の階層構
造をノズル開口13a側から示すものであって、図21
には圧力室プレート11上に結合した駆動素子2を示し
た。
【0059】圧力室20の幅D、長さl、圧力室プレー
ト11の矩形状の厚肉部11aの幅a、長さb、駆動素
子2の自由端2aの幅c、厚さ(長さ)dとするとき、
a<D、a<c、d<b<lの関係がある。
【0060】図22、23は複数並んだ駆動素子2の自
由端面2aの平面度hを示したものである。図22に於
て平面度hは最も短い素子2ーsと最長素子2ーlの両
端面で規定される二つの平行平面間距離で表され、好ま
しくはh<15μmである。図23は駆動素子列の両側
に配した位置決め素子2fの先端面で規定する平面38
を基準に平面度を表したもので、平面38に平行で最短
素子2ーsで決まる平面を符号36、平面38に平行で
最長素子2ーlで決まる平面を符号37とすると、両平
面38、36間距離をh1、平面38、37間距離をh
2とし、その合計を平面度hで表したもので、好ましく
はh1<5μm、h2<10μm、h<15μmであっ
た。
【0061】図24は流路ユニット10と駆動素子自由
端面2aの結合の実施例を表したものである。右端の駆
動素子にあっては、自由端面2aと圧力室上に配置され
た高剛性厚肉部11aはやや厚い接合材35aを介して
結合され、また薄肉部11bはたわみを生じていない。
中央の駆動素子にあっては前記接合材35aより薄い接
合材35bを介し、また薄肉部11bにたわみを起こさ
ず結合されている。左端の駆動素子にあっては前記接合
材35bよりさらに薄い接合材35cを介し、また薄肉
部11bには微小のたわみを生じている。
【0062】すなわち、本発明のインクジェットヘッド
において、流路ユニット10に対し駆動ユニットを取り
付けたときの圧力室プレート11と駆動素子自由端面2
a間の間隙量に応じて、接合材35の厚さが変わり、場
合によっては(h2>0のとき)薄肉部11bに微少な
たわみを生じる。間隙量がプラス値のとき薄肉部11b
はたわみを生じず、マイナス値のとき薄肉部11bはマ
イナス値相当量たわむ。
【0063】図25は流路ユニット10と駆動素子2の
結合に関する一製造過程を図示したもので、同図(a)
に示すように、自由端面2aに接合材35を厚さt塗布
した後、同図(b)の通り矢印方向へ移動させると薄肉
部11bをたわませることなく接合材35はつぶれ、左
右に広がり、接合材がその間隙部を埋める。また広がっ
た接合材は図24のようにコーナーにてメニスカスを作
ってさらに接合力を高める。
【0064】圧力室プレート11の薄肉部11bは数グ
ラム〜10グラム以下の弱い荷重によってたわむよう設
計されるが、しかし接合材厚さによって薄肉部を深くた
わませると応力破壊等の問題を起こす。そこで少なくと
も接合材自身によっては薄肉部11bがたわまないよ
う、薄肉部11bのたわみ変形力に比較して弱い力で流
動する接合材を用いることが重要である。
【0065】図27は駆動素子自由端面2aの平面度が
悪いために生じた流路ユニット10と駆動素子2の結合
不良例を示したもので、右端の駆動素子にあっては前記
間隙量が大きくて(図23のh1が大きい)結合されな
いものを、また左端の駆動素子にあっては間隙量のマイ
ナス値が大きすぎて(図23のh2が大きい)過度に薄
肉部をたわめ、流路ユニットまでもが変形した例であ
る。
【0066】図26は接合材35の塗布厚さtと駆動素
子自由端面の平面度hの最適化のために行った開発結果
の実施例である。横軸は接合材35の塗布厚さtを、縦
軸は駆動素子自由端面の平面度hを表す。一点鎖線77
は図23における平面38に対応し、h1は流路ユニッ
トと自由端面が離れる方向、h2は薄肉部をたわませる
方向を意味する。
【0067】駆動素子自由端面上の接合材塗布量が多い
と、結合時圧力室プレート11の薄肉部11bに接合材
がはみ出し、駆動時の薄肉部のたわみ変位量に悪影響す
ることが解っている。即ち、接合材35の塗布厚さtの
上限値は、自由端面2aが圧力室プレートの厚肉部に当
接した時、流動した接合材が薄肉部11bに流出し始め
る塗布厚さtで決まり、図に於て実線71がこれを表
し、その右領域では接合材が薄肉部に流出する。塗布厚
さtの下限は図27の右側駆動素子のように、自由端面
2a上の接合材が厚肉部に到達しなくなる値で決まり、
図に於て実線70がこれを表し、この上部領域では接合
されない。一方駆動素子の自由端面2aの平面度hの上
限値(h1)は接合材の塗布厚さtの下限値で決まり、
図に於て2点鎖線75がこれを表し、鎖線75より上部
領域では接合されない。
【0068】薄肉部11bを過度にたわめると先の説明
のように流路ユニットまでをも変形させたり、或は駆動
素子2の折れ、など重大な問題を生じてしまうが、特に
薄肉部11bの破壊が起こり易い。平面度hの下限値
(h2)はこのように薄肉部11bがたわんだ時の、そ
の限界値で決まり、図に於て2点鎖線76がこれを表
し、その下の領域ではたわみ限界を越える。
【0069】以上より、駆動素子2と流路ユニット10
との結合のための最適領域は斜線部であって、接合材塗
布厚さの最適範囲は5〜15μm、駆動素子自由端面の
平面度の許容範囲はh1<5μm、h2<10μmでh
<15μmである。
【0070】尚、流路ユニットの平坦度も平面度及び塗
布厚さを決める重要なファクターであるが、この場合平
面度はその値を差し引いたより厳しい平面度が要求平面
度となる。
【0071】
【発明の効果】以上に説明したように本発明によるイン
クジェットヘッドは、圧力室を複数同一平面上に列状に
並べた流路ユニットと、他端で互いに連結した複数の駆
動素子から成る駆動素子ユニットとを備え、流路ユニッ
トと結合する駆動素子の自由端を高平面度加工面で形成
した。また流路ユニットの流路壁は前記自由端と接合材
を介して結合する高剛性部とそれを囲む薄いフィルム部
とし、該高剛性部と自由端面間に間隙を有する場合、該
間隙に接合材を介在させて両者が結合し、間隙を有さな
い場合、前記薄いフィルム部をたわませ且つ薄く流動さ
せた接合材を介して結合させるようにした。従って、
(1)各駆動素子の自由端と流路ユニットが安定的に結
合でき、(2)しかも流路ユニットには無理な張力が作
用せず、優れたインク吐出特性を可能とした。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェットヘッドの一実施例を示
す組立分解図である。
【図2】本発明のインクジェットヘッドの一実施例を示
す図である。
【図3】本発明のインクジェットヘッドの流路ユニット
の製造工程の一部を示す図である。
【図4】本発明のインクジェットヘッドの流路パターン
の実施例を示す図である。
【図5】本発明のインクジェットヘッドの流路ユニット
の他の実施例を示す図である。
【図6】本発明のインクジェットヘッドに使用する駆動
素子を拡大して示す断面図である。
【図7】本発明のインクジェットヘッドに使用する駆動
ユニットの製造工程の一部を示す図である。
【図8】本発明のインクジェットヘッドに使用する駆動
素子を支持基板に接合した断面図である。
【図9】本発明のインクジェットヘッドに使用する駆動
素子の高平面度加工工程の一部を示す図である。
【図10】本発明のインクジェットヘッドに使用する駆
動ユニットの他の製造工程の一部を示す図である。
【図11】駆動伝達材の実施例を示す斜視図である。
【図12】駆動伝達材と駆動素子の接合実施例を示す断
面図である。
【図13】駆動素子、駆動伝達材、及び支持基板の取り
付け方法の一実施例を示す図である。
【図14】駆動ユニットの製造工程の一部を示す図であ
る。
【図15】本発明のインクジェットヘッドの一実施例を
示す図である。
【図16】駆動ユニットと流路ユニットの取り付け構造
を示す断面図である。
【図17】駆動ユニットと流路ユニットの取り付け構造
を示す断面図である。
【図18】駆動ユニットと流路ユニットの取り付け構造
を示す断面図である。
【図19】駆動ユニットと基台の取り付け構造を示す斜
視図である。
【図20】圧力室近傍の階層構造を拡大して示す図であ
る。
【図21】駆動素子自由端面と流路ユニットの接合を示
す斜視図である。
【図22】駆動素子自由端面の平面度を示す図である。
【図23】駆動素子自由端面の平面度を示す図である。
【図24】駆動素子自由端面と流路ユニットの接合を示
す断面図である。
【図25】駆動素子自由端面と流路ユニットの接合工程
の一部を示す図である。
【図26】駆動素子自由端面の平面度の最適範囲の実施
例を示す図である。
【図27】駆動素子自由端面と流路ユニットの接合不良
を示す断面図である。
【符号の説明】
1 駆動ユニット 2 駆動素子 2a 駆動素子自由端面 2c 駆動素子自由端面 2f 位置決め素子 2e 位置決め素子 3 支持基板 4 基台 7 基台の流路ユニットとの結合面 10 流路ユニット 11 圧力室プレート 11a 圧力室に配置される圧力室プレートの剛性を高
めた厚肉部 11b 圧力室プレートの薄肉部 12 流路形成部材 13 ノズルプレート 19 共通のインク室 20 圧力室 22 駆動素子列 28 共通電極材 35 接合材 41 プラスチック流路形成基板 42 駆動伝達材 50 駆動素子ブロック 51 駆動素子ブロック 52 ダイサー 65 ワイヤソー 107 接合材

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の駆動素子を有する駆動ユニットと
    該駆動ユニットと結合して選択的にインク滴を吐出する
    流路ユニットから成るインクジェットヘッドにおいて、
    前記駆動素子は固定端と流路ユニットと結合する自由端
    を持ち、該自由端の端面は高平面度加工面で形成された
    ことを特徴とするインクジェットヘッド。
  2. 【請求項2】 前記駆動素子の固定端を支持する固定部
    材を有し、該固定部材は流路ユニットと接合する平面を
    備え、該平面は前記高平面度加工面で形成された自由端
    面と同一平面であることを特徴とする請求項1記載のイ
    ンクジェットヘッド。
  3. 【請求項3】 前記高平面度加工面は平面度15μm以
    下であることを特徴とする請求項1記載のインクジェッ
    トヘッド。
  4. 【請求項4】 高平面度加工面はダイサーによる切断面
    であることを特徴とする請求項3記載のインクジェット
    ヘッド。
  5. 【請求項5】 高平面度加工面はワイヤーソーによる切
    断面であることを特徴とする請求項3記載のインクジェ
    ットヘッド。
  6. 【請求項6】 高平面度加工面は研磨面であることを特
    徴とする請求項3記載のインクジェットヘッド。
  7. 【請求項7】 前記駆動素子は圧電体と該圧電体に接合
    されて自由端を構成する駆動伝達材から成り、流路ユニ
    ットと結合する該駆動伝達材端面は高平面度加工面で形
    成されることを特徴とする請求項1記載のインクジェッ
    トヘッド。
  8. 【請求項8】 前記高平面度加工面は平面度15μm以
    下であることを特徴とする請求項7記載のインクジェッ
    トヘッド。
  9. 【請求項9】 駆動素子が並んだ少なくとも一つの駆動
    素子列を有し、該素子列の中の少なくとも一つの駆動素
    子は流路ユニットとの結合のための位置決め素子である
    ことを特徴とする請求項1記載のインクジェットヘッ
    ド。
  10. 【請求項10】 駆動ユニットは駆動素子が並んだ駆動
    素子列を複数個有し、該複数の駆動素子列は同一の駆動
    素子ブロックから切り出されたことを特徴とする請求項
    1記載のインクジェットヘッド。
  11. 【請求項11】 複数の駆動素子を有する駆動ユニット
    と該駆動ユニットと結合して選択的にインク滴を吐出す
    る流路ユニットから成るインクジェットヘッドにおい
    て、前記駆動素子は固定端と流路ユニットと結合する自
    由端を持ち、流路ユニットの流路壁は前記自由端と接合
    材を介して結合する高剛性部とそれを囲む薄いフィルム
    部を備え、該高剛性部と前記自由端面間に間隙を有する
    場合、該間隙に接合材を充填して両者が結合し、前記高
    剛性部と前記自由端面間に間隙を有さない場合、前記薄
    いフィルム部をたわませ且つ薄く流動させた接合材を介
    して前記自由端面と前記高剛性部が結合することを特徴
    とするインクジェットヘッド。
  12. 【請求項12】 該接合材は未硬化状態で該薄いフィル
    ム部の変形力より弱い力で動く流動性を有することを特
    徴とする請求項11記載のインクジェットヘッド。
  13. 【請求項13】 複数の駆動素子を有する駆動ユニット
    と該駆動ユニットと結合して選択的にインク滴を吐出す
    る流路ユニットから成るインクジェットヘッドにおい
    て、前記駆動素子は固定端と流路ユニットと結合する自
    由端を持ち、流路ユニットの流路壁は前記自由端と接合
    材を介して結合する高剛性部とそれを囲む薄いフィルム
    部を備え、該高剛性部と前記自由端面間に間隙を有する
    場合、該間隙に接合材を充填して両者が結合し、前記高
    剛性部と前記自由端面間に間隙を有さない場合、前記薄
    いフィルム部をたわませ且つ薄く流動させた接合材を介
    して前記自由端面と前記高剛性部が結合することを特徴
    とする請求項1記載のインクジェットヘッド。
  14. 【請求項14】 該接合材は未硬化状態で該薄いフィル
    ム部の変形力より弱い力で動く流動性を有することを特
    徴とする請求項13記載のインクジェットヘッド。
  15. 【請求項15】 複数の駆動素子を有する駆動ユニット
    と該駆動ユニットと結合して選択的にインク滴を吐出す
    る流路ユニットから成るインクジェットヘッドの製造方
    法において、駆動素子材を高平面度加工する工程、該加
    工面が駆動素子の自由端面と成るように該加工面に垂直
    に分割して複数の駆動素子から成る駆動素子列を形成す
    る工程、前記高平面度加工された各駆動素子の自由端面
    を流路ユニットと結合する工程、から成ることを特徴と
    するインクジェットヘッドの製造方法。
  16. 【請求項16】 駆動素子が等ピッチで並んだ駆動素子
    列を複数個有する駆動ユニットと該駆動ユニットと結合
    して選択的にインク滴を吐出する流路ユニットから成る
    インクジェットヘッドの製造方法において、前記複数個
    の駆動素子列分のサイズを有する駆動素子ブロックを用
    意し、該ブロックを高平面度加工する工程、該加工面が
    駆動素子の自由端面と成るように該加工面に垂直に分割
    して一端で互いに連結し、他端で分離する等ピッチで並
    ぶ駆動素子の列を形成する工程、前記連結部を切断して
    個々の駆動素子列を切り出す工程、該駆動素子列のなか
    の少なくとも一つの駆動素子を流路ユニットに押し当て
    た後各駆動素子の自由端面を流路ユニットと結合する工
    程から成ることを特徴とするインクジェットヘッドの製
    造方法。
  17. 【請求項17】 駆動素子が等ピッチで並んだ少なくと
    も一つの駆動素子列を有する駆動ユニットと該駆動ユニ
    ットと結合して選択的にインク滴を吐出する流路ユニッ
    トから成るインクジェットヘッドの製造方法において、
    駆動素子ブロックを高平面度加工する工程、該加工面が
    駆動素子の自由端面と成るように該加工面に垂直に分割
    して一端で互いに連結し他端で分離する駆動素子列を形
    成する工程、駆動素子の自由端面と固定端を固定する固
    定部材の一平面とを同一平面に揃えた後前記自由端面と
    該固定部材の平面を流路ユニットと結合する工程、から
    成ることを特徴とするインクジェットヘッドの製造方
    法。
  18. 【請求項18】 駆動素子が等ピッチで並んだ少なくと
    も一つの駆動素子列を有する駆動ユニットと該駆動ユニ
    ットと結合して選択的にインク滴を吐出する流路ユニッ
    トから成るインクジェットヘッドの製造方法において、
    駆動素子ブロックを高平面度加工する工程、該加工面が
    駆動素子の自由端面と成るように該加工面に垂直に分割
    して一端で互いに連結し、他端で分離する等ピッチで並
    ぶ駆動素子列を形成する工程、駆動素子の自由端面と流
    路ユニット結合部との間隙寸法より厚く接合材を自由端
    面または流路ユニットに塗布する工程、塗布した接合材
    を流動させつつ該接合材を介して各駆動素子の自由端面
    を流路ユニットと結合する工程から成ることを特徴とす
    るインクジェットヘッドの製造方法。
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