JPH0691810B2 - 紫蘇炭酸飲料及びその製造方法 - Google Patents

紫蘇炭酸飲料及びその製造方法

Info

Publication number
JPH0691810B2
JPH0691810B2 JP3204113A JP20411391A JPH0691810B2 JP H0691810 B2 JPH0691810 B2 JP H0691810B2 JP 3204113 A JP3204113 A JP 3204113A JP 20411391 A JP20411391 A JP 20411391A JP H0691810 B2 JPH0691810 B2 JP H0691810B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shiso
extract
producing
carbonated beverage
container
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP3204113A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0549456A (ja
Inventor
亮司 井内
義春 伊藤
徹夫 土橋
初男 牧
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
HOKKAICAN CO.,LTD.
Hokuren Federation of Agricultural Cooperative Associations
Original Assignee
HOKKAICAN CO.,LTD.
Hokuren Federation of Agricultural Cooperative Associations
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by HOKKAICAN CO.,LTD., Hokuren Federation of Agricultural Cooperative Associations filed Critical HOKKAICAN CO.,LTD.
Priority to JP3204113A priority Critical patent/JPH0691810B2/ja
Publication of JPH0549456A publication Critical patent/JPH0549456A/ja
Publication of JPH0691810B2 publication Critical patent/JPH0691810B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Non-Alcoholic Beverages (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、密閉容器に密閉され
た、そのまま飲用することのできるソフトドリンクタイ
プの紫蘇炭酸飲料及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、消費者の食品に対する嗜好が多様
化する傾向が顕著であり、飲料の分野においても果汁飲
料、スポーツ飲料、機能性食品タイプの飲料等、種々バ
ラエティーに富んだ新製品が開発されている。そして、
それらの商品の大部分は、濃縮タイプではなく、そのま
ま直接飲用することのできる形態の缶、瓶等に密閉充填
され、自販機等で手軽に手に入るソフトドリンクタイプ
の飲料が好まれている。
【0003】一方、近年においては、自然食品、健康食
品にも関心が高まっており、古来より健胃効果があると
されている紫蘇についても、飲料とする試みがなされて
いた。そのような技術として、たとえば、紫蘇葉を熱湯
で煮沸して抽出液を得たり、紫蘇葉を圧搾して抽出液を
得たものに、甘味剤、酸味剤等の添加剤を加え、加熱殺
菌して、缶、瓶等に密閉充填していた。
【0004】このような技術として、従来、例えば、特
開平3−43067号公報、特開昭56−72673号
公報、特開平2−163065号公報、及び特開平2−
97370号公報に記載されるものがあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】若者層の嗜好形態にマ
ッチした缶、瓶等から直接飲用に供することができ、清
涼感のある紫蘇飲料とするためには、最終製品の紫蘇飲
料が透明であることが必要である。しかし、紫蘇葉から
単に抽出したものを濾過して瓶、缶等に密閉しただけで
は、保存中にどうしても、沈澱、フロック等のオリが発
生し、商品価値を損ねていた。
【0006】また、前記公報に記載の技術を含め、従来
の紫蘇飲料においては保存中に発生する沈澱物及びフロ
ック等の問題点を解決したものは無く、多かれ少なかれ
オリが発生しているものが殆どであり、商品価値を著し
く低下させていた。そこで本発明は、紫蘇葉から抽出し
た抽出エキスを缶、瓶等に密封充填保存し、それらの容
器から直接飲用するタイプの紫蘇飲料において、保存中
にオリが発生することがない紫蘇飲料及びその製造方法
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記した問題点を解決す
るために、本発明は、紫蘇の赤葉を熱水中で抽出処理し
て抽出液を得、この抽出液を熟成保存し、その後、香
料、調味成分及び/又は品質保持剤等からなる添加物成
分を適宜選択して添加混合し、殺菌し、冷却し、濾過
し、炭酸ガスを圧入し容器に密閉して紫蘇炭酸飲料とす
るものである。
【0008】また、本発明は、紫蘇の赤葉をpH4以下
の80〜90℃の熱水中で抽出処理して抽出液を得、一
番目の濾過をして濾液を得、この濾液を熟成保存し、そ
の後、香料、調味成分及び/又は品質保持剤等からなる
添加物成分を適宜選択して添加混合し、殺菌し、冷却
し、二番目の濾過をし、炭酸ガスを圧入し容器に密閉し
て紫蘇炭酸飲料とするものである。
【0009】また、本発明においては前記の熟成保存を
0℃前後で数日間行なうものである。本発明をさらに詳
細に説明する。本発明において、原料には、夾雑物を除
いた紫蘇の赤葉のみを使用し、茎、葉柄は使用しない。
茎、葉柄を使用すると得られた紫蘇飲料に苦みを生じて
しまうからである。この葉を水洗して汚れを完全に除去
する。本発明で用いる紫蘇葉は切断、絞り、揉み等をせ
ずに全葉のまま使用する。
【0010】本発明の紫蘇葉からのエキスの抽出工程
は、熱水を用いて行なう。熱水の温度は、80〜90℃
が最適であり、3〜6分間の抽出を行なう。90℃より
温度を高くすると苦み成分が紫蘇葉より溶出してきて、
最終製品の香味に悪影響を及ぼす。80℃より低い温度
だと抽出が十分でなく、また、抽出に時間がかかり過ぎ
て非能率的である。また、抽出時間が長すぎたりする
と、苦み成分が紫蘇葉より溶出してきて、最終製品の香
味に悪影響を及ぼすことが実験の結果判明した。また、
この抽出において熱水のpHを4以下とする。好ましく
は、pH3〜4とする。このようなpHで抽出すると抽
出液の色の鮮明さが発現する点及びオリが発生し難くな
る点で好ましい。4を越えたpHで抽出すると沈澱物等
の発生及び鮮明な色が発現しない点で好ましくない。
【0011】得られた抽出液を、クエン酸等の有機酸で
pH3.5〜4.0に調整して、タンク等の大型容器に
入れ、10日間以上熟成する。この熟成工程は、各種成
分を安定化させて、出荷後の製品中にオリを発生させな
いようにするための工程である。好ましくは、この熟成
工程の前に、抽出液をけいそう土フィルターを用いて濾
過して、不溶物成分を除去しておくことが、この熟成工
程と相まって、さらに、出荷後の製品中にオリを発生さ
せないために重要な要件となる。この熟成工程の温度は
0℃前後にすると、製品中のオリの発生防止に優れた結
果を示
【0012】熟成保存後の抽出液に、香料、酸味量、甘
味料、色素褪色防止剤等の調味成分及び/又は品質保持
剤からなる添加物成分を適宜選択して添加混合する。熟
成後に、これらの添加物成分を添加する理由は、熟成後
のほうが、添加物成分自体が変質し難いからである。一
方、抽出液においては、この時期に添加物が添加される
ので、抽出液の成分に変化が起きやすくなり、そのため
オリが多少発生する。ここで65℃10分の殺菌を行
い、次にこれを25℃以下に冷却して二番目の濾過を
し、この濾過液に炭酸ガスを圧入し、缶又は瓶等の容器
に充填する。
【0013】最終製品に炭酸ガスを含有させることによ
り、抽出液(濾過液)の酸化を抑制し、色素の褪色を防
止する。そのため、長期保存しても酸化が抑制されるの
で、酸化沈澱物、フロック等を発生しない。この点をさ
らに説明すれば、紫蘇抽出液を濾過して酸化沈澱物、フ
ロック等を除去しても、濾過された抽出液中には天然色
素であるフラボノイド系アントシアンが多く含まれてい
る。この色素は、酸素で酸化され易く、酸化されて沈澱
物やフロックを生成する。したがって、本発明のよう
に、炭酸ガスを充填し、その充填ガス圧の範囲を0.5
〜4.0kg/cm2 (15℃換算)、好ましくは、
2.0〜4.0kg/cm2 (15℃換算)とすること
により、長期保存しても酸化が抑制され、酸化沈澱物、
フロック等のオリを発生しない。
【0014】また、本発明においては、紫蘇葉の色素か
ら鮮明な赤色をだすために製品のpHが2.5〜3.5
の範囲になるように、クエン酸、クエン酸ナトリウム等
の酸味剤、又は炭酸ガス等でpH調整する。上記のよう
にして製造された本発明の紫蘇炭酸飲料(炭酸入抽出
液)を長期保存した場合の色彩の経時変化と、対照とし
て炭酸ガスを充填しないもの(無炭酸抽出液)の経時変
化の結果を次の表1に示す。
【0015】
【表1】
【0016】表1によれば、比較例の無炭酸抽出液の色
彩は月を経過していくに従って、褪色が進行していく。
しかし、本発明の紫蘇炭酸飲料(炭酸入抽出液)は炭酸
ガスの充填によって抽出液内容成分の酸化が抑えられて
いるのが分かる。つぎに、本発明で採用した工程であ
る、一次濾過工程、熟成工程、二次濾過工程の各工程の
有無と、それらの工程の組み合わせ例によって製造され
た紫蘇炭酸飲料の製造時と1ヵ月経過時のオリの発生に
ついて調べた結果を次の表2に示す。
【0017】
【表2】
【0018】表2のA及びBは本発明の製造方法による
場合、C及びDは比較例を示す。×印はその工程を採用
しない場合、○印はその工程を採用する場合を示す。こ
の表2によれば、月経過保存試験、すなわち、最終的に
調製された抽出液を容器に充填し製品化して1ヵ月経過
時の試験では、オリの発生量は、B<A<D<Cとな
り、Bが一番少なく、Cが一番多く発生していた。ま
た、最終製品の製造時、すなわち、最終的に調製された
抽出液を容器に充填した直後では、A及びBはオリの発
生が皆無であり、本発明の方法が優れていることが分か
る。
【0019】
【実施例1】調合タンク内で次の表3に示す組成の濃厚
液を調製した。
【0020】
【表3】
【0021】調合した濃厚液を6℃以下に冷却し缶に充
填した。一方、処理水をカーボネータにてガス水とし、
これを前記缶に封入し、炭酸ガスフロー下で巻締めを行
なった。上記調合液はBrix8.0、pH2.6、ガ
スボリューム2.4であった。200ml缶に充填し規
定の殺菌を処し炭酸ガス入り紫蘇飲料を製造した。又、
Brix、pH、ガスボリューム、使用紫蘇葉重量を色
々と変化させたサンプル缶詰を製造し、若者層のパネル
による嗜好性テストを行った。その結果嗜好性の良好な
範囲は次の表4の通りであった。
【0022】
【表4】
【0023】また、紫蘇抽出液の使用量によっても大き
くその香味等が左右されることが判明した。我々の研究
結果で得た紫蘇葉の使用量は最終製品に対して2.5〜
4.5重量%の範囲で良好な嗜好性を有する炭酸ガス入
り紫蘇飲料が得られた。
【0024】
【発明の効果】本発明は、炭酸ガスを圧入した紫蘇飲料
とすることにより若者層の嗜好にマッチした見た目が赤
ワイン様で、清涼感があり、飲みやすく、爽やかな飲み
心地の紫蘇飲料を提供することができる。紫蘇飲料に炭
酸ガスを充填することにより、オリの発生を防ぐことが
できる。
【0025】紫蘇葉抽出エキスを熟成保存することによ
り、紫蘇炭酸飲料として保存した場合の保存中のオリの
発生を防ぐことができる。紫蘇葉抽出エキスを熟成保存
したのち、調味成分、その他の添加物を加え、最後の濾
過をすることにより、調味成分、その他の添加物を加え
るために発生するオリを除去することができる。
【0026】これらの構成の相乗的な効果で、瓶、缶等
に充填し、長期間保存してもオリの発生のない、外観が
赤ワイン様で透明感のある、爽やかなソフトドリンクタ
イプの紫蘇飲料を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 牧 初男 北海道札幌市西区平和2条3丁目10−10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】紫蘇の赤葉を熱水中で抽出処理して抽出液
    を得、この抽出液を熟成保存し、その後、香料、調味成
    分及び/又は品質保持剤等からなる添加物成分を適宜選
    択して添加混合し、殺菌し、冷却し、濾過し、炭酸ガス
    を圧入し容器に密閉することを特徴とする紫蘇炭酸飲料
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 紫蘇の赤葉をpH4以下の80〜90℃
    の熱水中で抽出処理して抽出液を得、一番目の濾過をし
    て濾液を得、この濾液を熟成保存し、その後、香料、調
    味成分及び/又は品質保持剤等からなる添加物成分を適
    宜選択して添加混合し、殺菌し、冷却し、二番目の濾過
    をし、炭酸ガスを圧入し容器に密閉することを特徴とす
    る紫蘇炭酸飲料の製造方法。
  3. 【請求項3】 熟成保存を0℃前後で数日間行なうこと
    を特徴とする請求項1又は2記載の紫蘇炭酸飲料の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3のいずれか1項記載
    の紫蘇炭酸飲料の製造方法により製造された紫蘇炭酸飲
    料。
JP3204113A 1991-08-14 1991-08-14 紫蘇炭酸飲料及びその製造方法 Expired - Lifetime JPH0691810B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3204113A JPH0691810B2 (ja) 1991-08-14 1991-08-14 紫蘇炭酸飲料及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3204113A JPH0691810B2 (ja) 1991-08-14 1991-08-14 紫蘇炭酸飲料及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0549456A JPH0549456A (ja) 1993-03-02
JPH0691810B2 true JPH0691810B2 (ja) 1994-11-16

Family

ID=16485027

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3204113A Expired - Lifetime JPH0691810B2 (ja) 1991-08-14 1991-08-14 紫蘇炭酸飲料及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0691810B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0549456A (ja) 1993-03-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU2009216261B2 (en) Fruit juice - containing alcoholic beverage
JP5774310B2 (ja) 炭酸飲料及び炭酸飲料の製造方法
JP2000004852A (ja) 低カロリー炭酸飲料
JP2005204585A (ja) ポリフェノール含有アルコール飲料
JPS6231900B2 (ja)
JP6602529B2 (ja) 容器詰めカクテルテイスト飲料
KR20050029235A (ko) 야자수 음료의 제조방법 및 야자수 함유 혼합 주스 음료
US5424089A (en) Carbonated maple sap and method of making same
JP7355541B2 (ja) 柑橘風味飲料、及び、柑橘風味飲料の香味向上方法
JP3065420B2 (ja) 飲料の製造方法
JP7441025B2 (ja) 柑橘果実様飲料
JP7240866B2 (ja) アルコール飲料、アルコール飲料の製造方法、及び、アルコール臭低減方法
JPH0657117B2 (ja) 澄明生姜液及び澄明生姜液を用いた新規な飲料及びそれらの製造方法
CN113854384A (zh) 一种咖啡风味含气饮料及其制备方法与应用
JP7249753B2 (ja) アルコール飲料、アルコール飲料の製造方法、及び、油キレ増強方法
JPH09252752A (ja) 高品質容器入り飲料の製造方法
JPH0691810B2 (ja) 紫蘇炭酸飲料及びその製造方法
JP6647157B2 (ja) 食用固形物含有炭酸アルコール飲料
JP6974042B2 (ja) 飲料、飲料ベース、飲料の製造方法、飲料ベースの製造方法、及び、ライムフラワー様の香気の付与方法
JPH0767533A (ja) 果汁入紅茶飲料およびその製造方法
JPWO2019239793A1 (ja) 高アルコール飲料、高アルコール飲料の製造方法、及び、高アルコール飲料の香味向上方法
JPH01104130A (ja) コーヒー飲料の製造法
JPS6054023B2 (ja) 高酸度果汁含有透明炭酸飲料
JP7347935B2 (ja) 飲料
JP2013153685A (ja) 食用固形物含有炭酸アルコール飲料

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19950502