JPH0691327B2 - フレキシブルプリント基板の実装方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明はフレキシブルプリント基板の実装方法に関し、
特に帯形状のフレキシブルプリント基板を円筒状又は多
角柱状の筐体内の壁面に沿って収納する場合に好適なフ
レキシブルプリント基板の実装方法に関するものであ
る。

（従来の技術） 従来よりフレキシブルプリント基板は薄くかつ可撓性に
優れており、又自由自在に弯曲させることができ、機器
内の狭い空間内に効率良く収納することが出来る為、多
くの電気機器に用いられている。

一般にフレキシブルプリント基板面上にはIC、抵抗、コ
ンデンサー等の剛体性の電気部品が載置されており、又
各電気部品間を導通させる為の接続パターンが形成され
ている。

フレキシブルプリント基板を円筒状若しくは多角柱状の
筐体内に収納する為、フレキシブルプリント基板を円筒
状若しくは多角柱状に弯曲させて筐体内に実装しようと
すると、その弾性復帰力によりフレキシブルプリント基
板が外側に広がってしまう傾向がある。

例えば第４図（Ａ）に示す帯形状のフレキシブルプリン
ト基板10を点線11で示す位置で折り曲げて第４図（Ｂ）
に示す正方形状にして筐体内に実装しようとするとフレ
キシブルプリント基板１は弾性復帰力により矢印12に示
すよう外側に広がってしまう傾向があった。

この為フレキシブルプリント基板を円筒状若しくは多角
形状に折り曲げた状態で筐体内に迅速にしかも精度良く
実装することが大変困難であった。

（発明が解決しようとする問題点） 本発明は円筒状若しくは多角柱状に折り曲げた帯形状の
フレキシブルプリント基板を円筒状若しくは多角柱状の
筐体内の壁面に沿って迅速にしかも精度良く、容易に実
装することができるフレキシブルプリント基板の実装方
法の提供を目的をする。

（問題点を解決するための手段） 両端部に各々少なくとも１つの溝部を有した帯形状のフ
レキシブルプリント基板を多角形状に折り曲げる際、該
両端部の溝部を互いに可能に形成し、多角形状の状態と
して円筒状若しくは多角柱状の筐体内に挿入するように
した。更に前記係合を仮止めに留め、筐体内に挿入した
後に仮止めを外すことにより弾性復帰力を生じせしめ前
記筐体内に実装するようにしたことである。

この為本発明で用いるフレキシブルプリント基板は両端
部に該フレキシブルプリント基板を円筒状若しくは多角
形状に折り曲げたときに係合し合う溝部を少なくとも１
つ設けた形状で構成している。

（実施例） 第１図（Ａ）は本発明のフレキシブルプリント基板を円
筒状の筐体内に収納したときの一実施例の概略図、第１
図（Ｂ）は同図（Ａ）のＢ−Ｂ断面図である。

図中１は円筒状の筐体であり、例えばカメラ用のレンズ
鏡筒等、２は円筒状部材であり、例えばレンズ等を保持
している。３は帯形状のフレキシブルプリント基板であ
り、ポリエステルルやポリイミド等の合成樹脂のフィル
ム（25〜50μ）と銅箔（17.5μ,35μ）を素材としてい
る。

本実施例におけるフレキシブルプリント基板３は例えば
第２図に示すような帯形状をしており、同一又は異った
面積の少なくとも２つの平面部31が形成されるように点
線部34で折り曲げて多角形状又は多角形の一部と円筒の
一部の合成形状となるように構成している。

本実施例では折曲部領域を曲げやすくする為に折曲部近
傍領域に図示していないが切り欠き部や穴を形成したり
又はカバーレイを除去している。

8,8′は各々フレキシブルプリント基板３の両端部32,33
に設けた溝部であり、端部に各々少なくとも１つ以上設
けられている。溝部8,8′はフレキシブルプリント基板
３を多角形状に折り曲げたときに両端部32,33の各々に
対応する溝部８と溝部８′が互いに係合し合い第３図に
示すように一時的に仮止め出来るようになっている。こ
の際、係合重畳部を両面テープや接着剤にて固着し、恒
久的に係合状態を保持させても良い。

即ち両端部32,33の溝部８と溝部８′を互いに第３図に
示すように、はめ込んだときに、双方の溝部8,8′の互
いの接触している部分より生ずる摩擦力を利用し、これ
により双方の端部32,33が簡単に外れないようにして仮
止めを行っている。

このように本実施例では多角形状の状態で仮止めしたフ
レキシブルプリント基板３を多角形状の状態で第１図
（Ａ）に示すようにレンズ鏡筒１と円筒上部材２との間
の隙間に特別の固定部材を用いることなく容易に実装す
ることを可能としている。

そしてフレキシブルプリント基板３を筐体１内の壁面に
沿って実装した後は両端部の仮止めを外している。この
ときフレキシブルプリント基板の一部が筐体１の内壁に
当接するようにしている。これによりフレキシブルプリ
ント基板３の外側に向って生ずる弾性復帰力を利用し筐
体１内の壁面に沿ってフレキシブルプリント基板３を強
固に保持するようにしている。

尚第２図において４は電気部品であり例えばIC41、抵抗
42はコンデンサー43,44等から成り、これらの各電気部
品４はフレキシブルプリント基板３の平面部31面上であ
って、かつ筐体１の壁面とで形成される斜線で示す空間
５内に位置するように配置している。

このように本実施例では電気部品４の大きさに対応した
面積を有する平面部31を形成するように帯形状のフレキ
シブルプリント基板３を折り曲げている。そして、この
平面部31と筐体１の壁面とで形成される空間５内に所定
の大きさの電気部品が配置されるように構成している。
これにより電気部品を取付ける半田がフレキシブルプリ
ント基板３の弯曲により浮いてしまうことなく、高い信
頼性を有しつつ高密度の実装を可能としている。

本実施例においてはフレキシブルプリント基板３を帯形
状の多角形に折り曲げた仮止め状態で筐体１内に挿入し
仮止めを外した後はフレキシブルプリント基板の折り曲
げ部による弾性復帰力により筐体１の内壁にフレキシブ
ルプリント基板の一部が当接し、これによってフレキシ
ブルプリント基板を附勢保持し構成の簡素化を図ってい
る。

本実施例におけるフレキシブルプリント基板３の帯形状
とは円筒状若しくは多角柱状の筐体の壁面に沿って収納
出来る程度の形状をいい、多少変形したものであっても
良いことは当然である。

又本実施例においてフレキシブルプリント基板の両端部
に設けた溝部の形状はＵ字形に限らずＬ字形、Ｖ字形等
又は鉤型等、両端部が仮止め出来るような形状であれば
どのような形状であっても良い。

（発明の効果） 本発明によれば、フレキシブルプリント基板を多角形状
に仮止めされた状態で円筒状若しくは多角柱状の筐体内
に挿入したので、迅速に挿入作業が行なえる。又、挿入
後は仮止めを外すことにより、フレキシブルプリント基
板自体の広がろうとする弾性復帰力を利用して筐体内の
壁面に当接するようにしたので、筐体内の所定の位置で
壁面に沿った実装を簡単に可能とすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図（Ａ），（Ｂ）は本発明のフレキシブルプリント
基板を円筒状の筐体内の壁面に沿って収納したときの一
実施例の説明図、第２図は本発明のフレキシブルプリン
ト基板を展開したときの説明図である。第３図はフレキ
シブルプリント基板を多角形状に弯曲させて仮止めをし
たときの仮止め部分の説明図である。第４図（Ａ），
（Ｂ）は従来の帯形状のフレキシブルプリント基板とそ
れを多角形状に弯曲させたときの説明図である。図中１
は円筒状の筐体、２は円筒状部材、３はフレキシブルプ
リント基板、４は電気部品、５は筐体１と円筒状部材２
とから形成される空間部、8,8′はフレキシブルプリン
ト基板の端部に設けた溝部、31は平面部である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】両端部に各々少なくとも１つの溝部を有し
   た帯形状のフレキシブルプリント基板を多角形状に折り
   曲げた際、該両端部の溝部を互いに係合させることによ
   り該多角形状の状態で仮止めをし、該仮止めした状態で
   該フレキシブルプリント基板を円筒状若しくは多角柱状
   の筐体内に挿入した後、前記仮止めを外すことにより、
   該フレキシブルプリント基板自体の広がろうとする弾性
   復帰力を利用して該フレキシブルプリント基板を前記筐
   体内の壁面に当接するようにしたことを特徴とするフレ
   キシブルプリント基板の実装方法。