JPH0691223A - 樹脂被膜の平滑化方法 - Google Patents

樹脂被膜の平滑化方法

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JPH0691223A
JPH0691223A JP24096392A JP24096392A JPH0691223A JP H0691223 A JPH0691223 A JP H0691223A JP 24096392 A JP24096392 A JP 24096392A JP 24096392 A JP24096392 A JP 24096392A JP H0691223 A JPH0691223 A JP H0691223A
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roller
heating
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release
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JP24096392A
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Takashi Masuda
隆 増田
Masaru Nikaido
勝 二階堂
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Toshiba Corp
Toshiba Development and Engineering Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba Electronic Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】この発明は、効率良く、樹脂被膜の平滑面のム
ラ等が容易に防止出来ると共に平滑性に優れ、尚且つ品
質の安定した樹脂被膜が得られる樹脂被膜の平滑化方法
を提供することを目的とする。 【構成】この発明は、支持基板11の少なくとも一方の面
に直接又は他の層を介して樹脂被膜13を付着させ、この
樹脂被膜上に離型フィルム27を置き、この離型フィルム
の上から樹脂被膜を加熱・加圧して被膜面を平滑化し、
その後、離型フィルムを剥離する場合、離型フィルム
は、樹脂フィルム29と、該樹脂フィルム上に形成された
導電層40と、この導電層上に塗布され10乃至35g/
50mmの範囲の剥離力を有する離型剤30とからなり、
上記の目的を達成することが出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、支持基板上に塗布さ
れた樹脂被膜の平滑化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、各種電子デバイスに有機材料が広
く使用されるようになっている。例えば、サーマルヘッ
ド(感熱印字ヘッド)の高抵抗基体や、ハイブリッドI
C用の多層回路基板など、熱に対して高い信頼性が要求
される電子デバイスは、支持基板上に耐熱性ポリイミド
樹脂が絶縁層や耐熱層として被覆された構成を有する。
又、液晶表示装置などに使用されるカラ−フィルタは、
その透光性基板上に直接又は他の層を介して種々のパタ
ーンの着色カラーインク被膜が印刷、塗布される。これ
ら樹脂被膜は、表面が平滑化されて使用される。
【0003】サーマルヘッドを例にすると、従来は、セ
ラミック基板上にグレーズガラス層を熱の発散及び蓄熱
を制御する保温層として形成された高抵抗基体に代え
て、セラミック基板や金属基板上にポリイミド樹脂を保
温層として形成した耐熱性絶縁基板が実用になりつつあ
る。このような耐熱性絶縁基板を利用したサーマルヘッ
ドは、保温層としてポリイミド樹脂層を形成することに
より、ポリイミド樹脂の熱拡散率が、従来のグレーズガ
ラス層に比べて、1/3乃至1/6に小さくなることか
ら、熱効率が優れたものとなる。又、金属基板など、可
撓性を有する基板を使用した場合は、曲げ加工を行うこ
とが可能であり、小型で、安価な高性能サーマルヘッド
を製作することができる。
【0004】このようなサーマルヘッドにおいては、保
温層のポリイミド樹脂層上に発熱抵抗体や電極を形成す
るための無機薄膜や金属薄膜を形成する必要があるた
め、ボイドや突起などの欠陥および表面凹凸を最小限に
抑制する必要がある。この手段として、支持基板にポリ
イミド樹脂層を被覆する樹脂基板の製造方法において、
支持基板にポリイミドの前駆体のポリアミック酸ワニス
を塗布し、この支持基板に塗布されたポリアミック酸ワ
ニスをイミド化しない温度で加熱し、ポリアミック酸ワ
ニス中の溶剤を除去する。その後、ポリアミック酸ワニ
ス塗布膜を剥離部材を介して平滑化ローラにより加熱・
加圧して平滑化し、さらに、この平滑化されたポリアミ
ック酸ワニス塗布膜を熱処理し、ポリアミック酸をイミ
ド化してポリイミド樹脂層を形成する方法が提案されて
いる。
【0005】又、カラー液晶表示装置に用いられるカラ
ーフィルタは、ガラス基板面上に、顔料又は染料を樹脂
バインダ中に分散させた着色インクを印刷塗布し、必要
に応じて更にその上に透明樹脂による保護層を形成し、
その上に透明電極を形成した構造を有している。この場
合、液晶表示装置のセル間隔の維持や各種光学的損失を
防止するため、ボイドや突起などの欠陥および表面凹凸
を、この着色インク被膜の含有溶剤が蒸発した乾燥状態
において、着色インク被膜を剥離部材を介して平滑化ロ
ーラにより加熱・加圧して平滑化した後、着色インク被
膜を熱硬化する方法が知られている。又、着色インク被
膜上にエポキシ樹脂やアクリル樹脂などの透明保護層を
形成し、この透明保護層の含有溶剤が蒸発した乾燥状態
において、剥離部材を介して透明保護層を平滑化ローラ
で加熱・加圧して平滑化した後、熱硬化する方法も知ら
れている。
【0006】例えば、特開昭63−216028号公
報、あるいは特開平1−167807号公報には、ゴム
又は鏡面仕上げした金属製のローラで、加熱・加圧して
着色インク被膜の凸部を潰して平滑化する方法が開示さ
れている。又、カラーフィルタの着色インク被膜側を直
接又はこれらに付着しにくいフィルムを介して平板又は
平面定盤に当て、ガラス基板側からプレス用のローラ又
は定盤で加圧して平滑化する方法が、特開平2−251
816号公報、あるいは特開昭62−280805号公
報などに開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のうち後者の方法
では、着色インク被膜面の全面にほぼ均等な圧力が加わ
り、全面が均等に平滑化され易いという利点がある。こ
の場合、樹脂被膜の平滑化を効率良く自動的に行なう手
段として、樹脂被膜が形成された支持基板を搬送する搬
送手段と、剥離部材を送り出す停止機能を有する剥離部
材供給部と、剥離部材および樹脂被膜を加熱・加圧する
平滑化ロ−ラと、平滑化後、剥離部材を剥離する剥離ロ
−ラと、剥離部材を巻取るモ−タ機能を有する巻取部と
を具備している平滑化処理装置が提案され、剥離部材と
しては離型フィルムが使用されている。
【0008】ところが従来の離型フィルムではイオンブ
ロ−装置等により除電されているが、離型フィルムを剥
離する時に静電気が生じ、樹脂被膜上にゴミなどを付着
させる可能性がある。
【0009】この発明は、離型フィルムに導電性を持た
せることにより、効率良く、樹脂被膜の平滑面のムラ等
が容易に防止出来ると共に平滑性に優れ、尚且つ、品質
の安定した樹脂被膜が得られる樹脂被膜の平滑化方法を
提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は、支持基板の
少なくとも一方の面に直接又は他の層を介して樹脂被膜
を付着させ、この樹脂被膜上に離型フィルムを置き、こ
の離型フィルムの上から樹脂被膜を加熱・加圧して被膜
面を平滑化し、その後、離型フィルムを剥離する場合、
離型フィルムは、樹脂フィルムと、該樹脂フィルム上に
形成された導電層と、この導電層上に塗布された10乃
至35g/50mmの範囲の剥離力を有する離型剤とか
らなる樹脂被膜の平滑化方法である。
【0011】
【作用】この発明によれば、離型フィルムのテンション
制御が容易となる。又、剥離力が厳密に管理され、平滑
化処理時の樹脂被膜の剥がれを容易に防止出来る。更
に、剥離の際に生じる静電気の発生も制御出来、又、導
電層の塗布が離型剤の塗布むらの防止にも有効であり、
これらの結果、品質の安定した樹脂被膜が得られる。
【0012】
【実施例】以下、その実施例を図面を参照して説明す
る。尚、同一部分は同一符号で表わす。図1に示す実施
例は、カラー液晶表示装置に用いられるカラーフィルタ
の製造にこの発明を適用した場合である。同図はその一
部を拡大して示してある。
【0013】先ず、一辺が30cmの正方形で、厚さが
1.1mmの支持基板である透明ガラス基板11の一方の
面上に、クロムからなる光遮断層12をマトリックス状に
付着させた。次に、基板表面を洗浄した後、凹版オフセ
ット印刷機により、顔料および溶剤を含むエポキシ樹脂
系ワニスを主体とする着色インクを用い、凹版を使用し
て凹セルパタ−ンに従ってストライプ状の着色インク被
膜13を基板面上に印刷した。着色インク被膜13は、赤
(R)、緑(G)、青(B)の3原色を順次印刷した。
すると、各着色インク被膜R、G、Bは粘弾性があるた
め、中央付近の印刷方向の後端側に少し偏った部分が山
形に盛り上がった状態となる。この頂上付近の膜厚は、
3.5乃至4.5μmである。
【0014】この着色インク被膜13を形成した後、70
乃至110℃の範囲の、着色インク被膜の熱硬化が起ら
ない温度で乾燥し、溶剤を除去した。この溶剤除去量
は、着色インクに当初添加した溶剤量の60%以上、よ
り好ましくは80%以上である。この溶剤除去量が60
%以下であると、後の着色インク被膜の平滑化の際、溶
剤の蒸発による発泡で気泡の巻き込みが起こる場合があ
るので、それを避けるために上記の範囲とした。
【0015】次に、着色インク被膜13を印刷し乾燥を終
えたカラーフィルタのガラス基板11側を、加熱定盤24の
上に置き、図示しない真空吸引チャックにより吸着さ
せ、固定した。加熱定盤24には、加熱ヒータ28が埋設し
てあり、それにより、定盤表面を所定温度に設定してあ
る。定盤24の上方には、加熱加圧ローラ25を設置してあ
る。このローラ25には、図示しない加熱ヒータを内蔵し
てあり、その表面を80乃至105℃の範囲の温度に設
定した。又、この加熱加圧ローラ25の直径は12cm
で、表面のJIS−A硬度が70、表面粗さRaが0.
1μm以下のシリコンゴムである。なお、ロ−ラ表面の
硬度は、インク中の樹脂成分の硬度にもよるが、硬度4
0以上90以下が好ましい。硬度が40度より低いと、
平滑化した着色インク被膜の表面粗さを0.1μm以下
とするのが困難である。又、硬度が90より高いとガラ
ス基板が破損し易くなる。
【0016】そこで、カラーフィルタの着色インク被膜
13と加熱加圧ローラ25との間に、離型フィルム27を介在
させる構成になっている。この離型フィルム27は、母材
である所定厚さの樹脂フィルム29の図示下面に、導電層
40を介して薄い離型剤30を塗布したものである。母材の
樹脂フィルム29は、厚さが25乃至100μmの範囲、
より好ましくは35乃至80μmの範囲、例えば50μ
mのポリエチレンテレフタレ−ト(PET)、あるいは
ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル
類、更にポリエチレン,ポリプルピレン等のポリオレフ
ィン類など各種プラスチックを用いる。この実施例で
は、2軸延伸PETを用いている。導電層40は、カ−ボ
ンや酸化錫あるいはインジウム・錫の酸化物(ITO)
からなっている。導電層40の厚さは、0.1乃至10μ
mの範囲、特に好ましくは0.3乃至3μmの範囲であ
る。これよりも薄いと、十分な導電性が得られず、逆に
厚すぎると平滑化の際に導電層40にクラックが入り、平
滑化した表面を害する恐れがある。そして離型剤30は、
10乃至35g/50mmの範囲の剥離力を有する着色
インク被膜に付着し難いシリコン系離型剤であり、1μ
m以下、例えば数千オングストロームの厚さに塗布した
ものである。
【0017】尚、表面張力は、次のような評価方法によ
り得られた値で定義される。すなわち、接触角計を用い
て、23℃50%の環境において水(H2 O)およびH
2 2 の2種類の試験液により離型フィルムの接触角を
求め、Fowkesの式より分散力による表面張力と表
面の水素結合力による表面張力を求め、更に総合的な表
面張力を求める。ここで、上記の試験液を離型フィルム
に滴下してから接触角測定までの時間は、2秒で行な
う。
【0018】そして、カラーフィルタの着色インク被膜
13を約90℃に加熱しながら、加熱ローラ25を矢印Faの
ように押し下げ、離型フィルム27を介して着色インク被
膜25を押し潰しながら、矢印Fbのように回転移動させ
た。つまり、加熱加圧ローラ25によって、ストライプ状
の着色インク被膜13を、パタ−ン方向即ちその長手方向
に向けて矢印Fcの方向に連続的に平滑化した。この平滑
化工程では、離型フィルム27を平滑化すべき着色インク
被膜13の面に対してある角度をもって斜め方向となるよ
うにしてある。それによって、着色インク被膜13の凹み
に存在する空気は、スムースに押し出されながら、イン
ク被膜が加熱加圧ローラ25で平滑化されて行く。この平
滑化すべき着色インク被膜面と樹脂フィルムとのなす角
度は、5度以上、80度以下であればよい。加熱加圧ロ
ーラ25により平滑化した後方においては、離型フィルム
27を平滑化した着色インク被膜13a の面上に添わした状
態を維持し、それによって着色インク被膜面を保温して
温度のむらを生じさせず、後の剥離工程で被膜面に皺や
すじ状の痕跡が生じないようにする。加熱加圧ローラ25
による加圧力(線圧)は、10乃至15Kg/cmであ
り、送り速度は15乃至30cm/分とした。
【0019】こうして、着色インク被膜13の全面を平滑
化し終わった直後、図示しない剥離ローラを作動させ
て、離型フィルム27を斜め上方に引き上げて着色インク
被膜面から剥離した。そしてその後、定盤24からカラー
フィルタのガラス基板11を外し、200乃至250℃で
数時間加熱し、着色インク被膜を熱硬化させた。これに
よって、着色インク被膜13の表面13a が、平滑化された
カラーフィルタが得られた。平滑化された着色インク被
膜の厚さは、3.0μmであった。
【0020】なお、着色インク被膜のパターンは、スト
ライプ状に限らず、各色の画素が長方形の規則的な整列
パターンでもよく、その場合も色画素の長手方向に加熱
ローラを回転させて平滑化することが望ましい。あるい
は、正方形、又は円形の各色画素のパターンであっても
よい。その場合、同じ色の方向に向かって平滑化すれ
ば、混色が起こる可能性が少ないので望ましい。
【0021】図2乃至図6に示す実施例は、この平滑化
処理を自動的に能率よく行える装置による場合を表わし
ている。着色インクを印刷し、乾燥を終えたカラーフィ
ルタのガラス基板11を、着色インク被膜面を平滑化する
ための平滑化処理装置20に装着して平滑化した。平滑化
処理装置20は、加熱定盤24を載せて移動する基台を有し
ている。この加熱定盤24が通過する位置の上方には、加
熱および加圧用のローラ25が設置されている。又、離型
フィルム搬送装置が設けられており、加熱定盤24と加熱
加圧ローラ25との間に、離型フィルム27を矢印Fdのよう
に搬送できるようになっている。
【0022】加熱定盤24には、加熱ヒータ28が埋設さ
れ、更に図示しない真空吸引チャックが設けられてい
る。加熱加圧ローラ25には、同様に加熱ヒータが内蔵さ
れており、上下できるようになっている。フィルム搬送
装置26は、離型フィルム27を自動的に供給するために、
加熱加圧ローラ25の図示左斜め上方に、未使用の離型フ
ィルム27が巻かれたプラクチック製のフィルム送りロー
ル31が配置されている。このフィルム送りロール31と加
熱加圧ローラ25との間に、フィルムに付着している異物
を除去するためのイオンブロー装置32および吸引装置3
3、蛇行防止用ロ−ラ34が設けられている。これらは、
離型フィルム供給部を構成している。離型フィルム送り
ロール31には、図示しない逆回転用駆動装置,パウダ−
ブレ−キ等の制動機構が設けられ、制御装置で制御され
るようになっている。そして、加熱加圧ローラ25の図示
右側には、可動型の離型フィルム剥離用ローラ35、ガイ
ドローラ36、可動型のフィルム引張りローラ37、蛇行防
止用ロ−ラ38、および離型フィルム巻取りロール39が設
けられている。これら各ローラに、離型フィルムが図示
のように掛けられ、搬送される。離型フィルム巻取りロ
ール39には、同様にトルクモ−タ,制動装置が設けら
れ、制御装置で制御されるようになっている。こうし
て、離型フィルム27に所定の張力がかけられ、制御され
るようになっている。
【0023】そこで先ず、加熱定盤24の表面を80乃至
105℃の範囲の温度に設定し、加熱加圧ロ−ラ25の表
面温度を80乃至105℃の範囲の温度に設定した。そ
して、図2に示すように、着色カラーインク被膜13が印
刷されたガラス基板11を、加熱定盤24の上に、着色イン
ク被膜を上向きにして真空吸着して予熱しながら矢印Fe
のように進行させた。この加熱定盤24が加熱加圧ローラ
25の下に到達するまでは、このローラ25及びフィルム剥
離用ローラ35は上方の位置にある。そして、加熱定盤24
が加熱加圧ローラ25の手前近くにさし掛かった時点A
(図6参照、以下同じ)で、巻取りロール39が回転駆動
され、離型フィルム27が図の右方向に進行する。それに
よって、離型フィルムの未使用の剥離剤の面が、平滑化
すべき着色インク被膜13の上に対面する。
【0024】次に、加熱定盤24が加熱加圧ローラ25の下
に達したB時点で、図3に示すように、加熱ローラ25及
びフィルム剥離用ローラ35が点線で示す元の位置から下
降し、C時点から加熱加圧ローラ25が矢印Faのように所
定圧力で着色インク被膜13を押し潰しながら矢印Fbのよ
うに回転移動して平滑化して行く。着色インク被膜13
は、約90℃に加熱され、軟化し、平滑化される。その
間、離型フィルム27は、加熱定盤24の移動、及び加熱加
圧ローラ25の回転と一緒に図の右方向に走行する。離型
フィルム27には、送りロール31及び巻取りロール39によ
って、適当な張力が加えられており、フィルムの熱膨張
を吸収する。離型フィルム27は、送りロール31の側にお
いて、平滑化すべき着色インク被膜13の面に対して斜め
方向となるようにしてあり、平滑化されたインク被膜面
には、全面の平滑化が終了するまで密接された状態が保
たれるようになっている。
【0025】そして、図4に示すように、ガラス基板上
の着色インク被膜13が平滑化されて行く。この状態は図
1に対応している。即ち、着色インク被膜13と、加熱加
圧ローラ25との間に離型フィルム27を介在させ、ストラ
イプ状の着色インク被膜をパタ−ン方向、即ち、その長
手方向に向けて矢印Fcの方向に連続的に平滑化した。こ
の平滑化工程では、離型フィルム27を平滑化すべき着色
インク被膜面に対して所定角度をもって斜め方向となる
ようにしてあり、それによって、着色インク被膜13の凹
みに存在する空気は、スムースに押し出されながら、イ
ンク被膜が加熱加圧ローラ25で平滑化されて行く。加熱
加圧ローラ25により平滑化した後方においては、離型フ
ィルム27を平滑化した着色インク被膜13a の面上に添わ
した状態を維持し、それによって着色インク被膜面を保
温して温度のむらを生じさせず、後の剥離工程で被膜面
に皺やすじ状の痕跡が生じないようにした。加熱加圧ロ
ーラ25による加圧力(線圧)は、前述のように10乃至
15Kg/cmであり、送り速度は15乃至30cm/
分とした。
【0026】次に、ガラス基板面上の着色インク被膜13
を全面にわたって平滑化し終わった後、Dで示す時点に
おいて、図5に示すように、フィルム剥離用ローラ35を
矢印Ffの如く押し上げるとともに、フィルム引張りロー
ラ37を点線で示す元の位置から矢印Fgの如く図の左上方
向に移動し、離型フィルム27のたるみを防止しながらこ
の離型フィルムを着色インク被膜面13a の一端部から加
熱加圧ローラ側の他端部にかけて斜め上方向に強く引張
り、一気に剥離した。尚、引張りローラを移動しない
で、巻取りロール39を瞬間的に強く正回転させて離型フ
ィルムに強い張力をかけ、剥離するように構成し制御し
てもよい。この離型フィルムの剥離速度は、着色インク
被膜面の剥離していく距離1m当たり、2秒乃至50秒
の範囲で行なうと、平滑化した着色インク被膜面にすじ
状の痕跡が残らず、良好な結果が得られた。
【0027】こうして、離型フィルムの剥離を行った後
の時点Gで、フィルム引張りローラ37を元の位置に戻す
とともに、加熱加圧ローラ25およびフィルム剥離用ロー
ラ35を上昇させ、後続の加熱定盤24の上のカラーフ
ィルタの平滑化処理が行なわれる。このような操作は、
周知のマイクロコンピュータを使用したシーケンス制御
装置により、自動制御される。そして、比較的速い処理
速度で量産が出来る。こうして平滑化処理が終わったカ
ラーフィルタのガラス基板11を加熱定盤24から外し、2
00乃至250℃で数時間加熱し、着色インク被膜を熱
硬化させた。3.0μmであった。着色インク被膜の上
に直接又はオ−バ−コ−ト層を介して液晶表示装置の対
向電極となるITO膜を形成した。尚、この発明によれ
ば、着色インク被膜の平滑性が極めて良好なため、オ−
バ−コ−ト層を介さず直接ITO膜を被着しても、良好
な光学的および電気的特性が得られた。
【0028】上述のように、平滑化処理が行なわれてい
る間は、離型フィルム供給部と離型フィルム巻取り部と
で、離型フィルム27に適当な張力が印加され、離型フィ
ルム27の加熱・加圧による伸びを吸収し、着色インク被
膜の平滑面のむらの発生を防止している。離型フィルム
27の厚さが25μmよりも薄いと、十分な張力が印加が
困難となる。また、これが100μmよりも厚いと、加
熱加圧ローラから着色インク被膜への熱伝達性が悪くな
り、平滑化の効率が低下する。尚、平滑化した被膜面に
離型フィルム27を密着した状態を、全面の平滑化を完了
するまで保つことにより、被膜面の横すじの発生を防止
する作用も得られる。これを維持するためには、離型フ
ィルム27は前述のように40dyn/cm以下にする必
要がある。40dyn/cmより大きい場合、平滑化処
理の際に基板からの被膜剥離を誘発する場合がある。
【0029】さて、離型フィルム27が、厚さ80μmの
2軸延伸PETに、付加型シリコンを塗工したものであ
り、40dyn/cm以下の表面張力を有し、平滑化条
件が、予備加熱温度が85乃至100℃、加圧ローラの
温度が85乃至100℃、加圧力が10乃至15kg/
cm、送り速度が15乃至30cm/分、剥離速度が2
乃至20cm/1秒である場合、離型フィルム27を剥離
した時の静電気量を測定した結果、0.5〜1KVであ
った。 (比較例)
【0030】上記実施例と同一条件で従来の2軸延伸P
ETに付加型シリコンを塗工した離型フィルムを用いた
場合は、離型フィルム27を剥離した時の静電気量は18
乃至25KVであった。
【0031】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、
離型フィルムは、樹脂フィルムと、この樹脂フィルム上
に形成された導電層と、この導電層上に塗布され10乃
至35g/50mmの範囲の剥離力を有する離型剤とか
らなっているので、離型フィルムのテンション制御が容
易となる。又、剥離力が厳密に管理され、平滑化処理時
の樹脂被膜の剥がれを容易に防止出来る。更に、剥離の
際に生じる静電気の発生も制御出来、品質の安定した樹
脂被膜が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示す要部拡大斜視図であ
る。
【図2】図1の工程の初期段階における状態を示す概略
側面図である。
【図3】図2の後の工程における状態を示す概略側面図
である。
【図4】図3の後の工程における状態を示す概略側面図
である。
【図5】図4の後の工程における状態を示す概略側面図
である。
【図6】図2乃至図5に示した工程における各部材の連
続動作を示す図である。
【符号の説明】
11…透光性基板(支持基板)、13…着色カラーインク被
膜(樹脂被膜)、24…加熱定盤、25…加熱ローラ、26…
離型フィルム搬送装置、27…離型フィルム、29…樹脂フ
ィルム、30…離型剤、35…フィルム剥離ローラ、37…フ
ィルム引張りローラ、40…導電層。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持基板の少なくとも一方の面に直接又
    は他の層を介して樹脂被膜を付着させ、該樹脂被膜上に
    離型フィルムを置き、該離型フィルムの上から上記樹脂
    被膜を加熱・加圧して被膜面を平滑化し、その後、上記
    離型フィルムを剥離する樹脂被膜の平滑化方法におい
    て、 上記離型フィルムは、樹脂フィルムと、該樹脂フィルム
    上に形成された導電層と、該導電層上に塗布された10
    乃至35g/50mmの範囲の剥離力を有する離型剤と
    からなることを特徴とする樹脂被膜の平滑化方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1995011521A1 (en) * 1993-10-23 1995-04-27 Christopher David Dobson Method and apparatus for the planarization of layers on semiconductor substrates
US5897727A (en) * 1996-09-20 1999-04-27 Minnesota Mining And Manufacturing Company Method for assembling layers with a transfer process using a crosslinkable adhesive layer
JP2020009899A (ja) * 2018-07-06 2020-01-16 キヤノン株式会社 平坦化層形成装置、平坦化層の製造方法、および物品製造方法

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