JPH0691057A - 観覧車の乗物が、吊り下げ軸に直交する乗物軸の周りに、回転する機構を持った乗物懸架装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、観覧車の乗客が乗物内の席に着席
したままの姿勢で、３６０゜の眺望を得られる。 【構成】 観覧車本体（４）が回転運動を行なうと、各
々の乗物は鉛直方向の姿勢を保とうとするので、傘歯車
（６）の周りを傘歯車（１１）が転がり、乗物軸（１
０）に取付けられた乗物（１２）が回転する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、観覧車の乗物が、乗物
吊り下げ軸に直交する乗物軸の周りに回転する機構を持
った乗物懸架装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の観覧車の乗物は、観覧車本体の乗
物吊り下げ軸に支持され重力方向へ垂れ下がった状態を
保ちながら、鉛直面を回転運動している。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来の観覧車にあって
は、乗物の座席に乗客が着席する向によって、その視界
が限定されるといった問題点があった。

【０００４】本発明は、観覧車の乗客が乗物のどの座席
に着席しても、乗物懸架装置によって平等に３６０゜の
眺望が楽しめる様にすることを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明の乗物懸架装置においては、観覧車本体に固
定支持された吊り下げ軸に乗物懸垂腕を介して、乗物軸
に取付られた乗物が、常に重力方向に垂れ下がった姿勢
を保つよう支持したものである。

【０００６】さらに吊り下げ軸と乗物軸が互いに噛合う
一対の傘歯車を固着することにより観覧車本体の鉛直方
向回転運動を水平方向回転運動に変換し乗物に水平方向
の回転を与えるようにした。

【０００７】また、上記傘歯車について、吊り下げ軸側
と乗物軸側とで歯数比を変えることにより、観覧車本体
が１回転する間に、乗物の水平方向回転数を任意に設定
することができる。

【０００８】

【作用】上記の様に構成された乗物懸架装置を備えた観
覧車では、乗物に、その自重によって重力方向に垂れ下
がった姿勢を保つような力が作用する。そのため、吊り
下げ軸周りに慣性モーメントをもつ。この慣性モーメン
トは、傘歯車により、乗物軸に回転力となって伝えら
れ、乗物を回転させる。

【０００９】

【実施例】実施例について図面を参照して説明すると、
図１及び図２において示すように、観覧車本体（４）の
中心部に固着した本体軸（３）の両端を本体軸受（２）
を介して支柱（１）の上結合部に取り付ける。

【００１０】図３に示される実施例では、観覧車本体
（４）の外周先端に吊り下げ軸（５）の両端を固着す
る。また、乗物（１２）を乗物軸（１０）に取付け、回
転力と推力を乗物懸垂腕（７）に取付けた軸受（８）で
支持する。乗物懸垂腕（７）は、軸受（９）を介して、
上記吊り下げ軸（５）に取付ける。傘歯車（６，１１）
は、吊り下げ軸（５）と乗物軸（１０）に噛合う状態
で、各々に固着されている。

【００１１】

【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を得られる。

【００１２】互いに噛合う一対の傘歯車機構を備えた乗
物懸架装置により、専用の駆動装置なしに乗物に円滑な
回転を与えることができる。

【００１３】さらに、傘歯車機構の歯車比によって、観
覧車本体の１回転当りの乗物回転数を設定することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】観覧車の正面外観図である。

【図２】観覧車の縦断面図である。

【図３】乗物懸架装置及び乗物の縦断面図である。

【符号の説明】

１ 支柱 ２ 本体軸受 ３ 本体軸 ４ 観覧車本体 ５ 吊り下げ軸 ６，１１ 傘歯車 ７ 乗物懸垂腕 ８，９ 軸受 １０ 乗物軸 １２ 乗物

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 観覧車本体（１）に両端を固定支持され
   た吊り下げ軸（２）に回転自由な軸受（６）を介して取
   り付けられた乗物懸垂腕（４）
2. 【請求項２】 吊り下げ軸（２）と請求項１記載の乗物
   懸垂腕（４）に回転自由な軸受（５）によって、前記吊
   り下げ軸（２）に直角に交わるよう支持されている乗物
   軸（７）及び前記乗物軸（７）に取り付けられた乗物
3. 【請求項３】 請求項２記載の吊り下げ軸（２）に固着
   された傘歯車（３）と、この傘歯車（３）に噛合って回
   転する乗物軸（７）に固着された傘歯車（８）