JPH0690619A - きのこの栽培方法 - Google Patents
きのこの栽培方法Info
- Publication number
- JPH0690619A JPH0690619A JP4272392A JP27239292A JPH0690619A JP H0690619 A JPH0690619 A JP H0690619A JP 4272392 A JP4272392 A JP 4272392A JP 27239292 A JP27239292 A JP 27239292A JP H0690619 A JPH0690619 A JP H0690619A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- medium
- mushroom
- bran
- sulfite pulp
- rice bran
- Prior art date
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 亜硫酸パルプ排液をpH3〜7で限外濾過し
て得られた透過液と、フスマと米ヌカを主成分とする栄
養剤とを培地に添加することを特徴とするきのこ栽培方
法。 【効果】 菌回り日数が早まり、子実体の収量及び発生
数が著しく増加し、子実体の形状も大きく、品質の優れ
た子実体を得ることができる。
て得られた透過液と、フスマと米ヌカを主成分とする栄
養剤とを培地に添加することを特徴とするきのこ栽培方
法。 【効果】 菌回り日数が早まり、子実体の収量及び発生
数が著しく増加し、子実体の形状も大きく、品質の優れ
た子実体を得ることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はきのこを人工的に栽培す
る方法に関するものである。
る方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、食用きのこの栽培は原木によるも
のが主体であったが、季節や天候、台風などの自然条件
により収穫量が大きく左右されていた。近年、ナメコ、
シイタケ、シメジ、ヤナギマッタケ、シロキクラゲ等の
栽培に於いても、オガクズにコーンコブ等を混合した培
地を用いてポリプロピレン瓶やポリプロピレン袋の中で
栽培を行なう菌床栽培法が盛んになり、年間を通じて四
季に影響されることなく安定して食用きのこを収穫する
ことができるようになって来た。
のが主体であったが、季節や天候、台風などの自然条件
により収穫量が大きく左右されていた。近年、ナメコ、
シイタケ、シメジ、ヤナギマッタケ、シロキクラゲ等の
栽培に於いても、オガクズにコーンコブ等を混合した培
地を用いてポリプロピレン瓶やポリプロピレン袋の中で
栽培を行なう菌床栽培法が盛んになり、年間を通じて四
季に影響されることなく安定して食用きのこを収穫する
ことができるようになって来た。
【0003】そして栽培期間を短縮したり、子実体の増
収や品質の向上の目的できのこ菌糸の成育促進物として
フスマと米ヌカを主体成分とする市販栄養剤[バイデ
ル]が培地に添加されている。また、これまでに亜硫酸
パルプ排液より高分子量リグニンスルホン酸区分を分別
除去した低分子量リグニンスルホン酸及び還元性糖類、
糖変成物を主体成分とするものが、シイタケ菌やシイタ
ケ以外の木材腐朽菌に属するきのこ菌糸の生育に効果の
あることが知られている(特公昭57−2310号公
報)。
収や品質の向上の目的できのこ菌糸の成育促進物として
フスマと米ヌカを主体成分とする市販栄養剤[バイデ
ル]が培地に添加されている。また、これまでに亜硫酸
パルプ排液より高分子量リグニンスルホン酸区分を分別
除去した低分子量リグニンスルホン酸及び還元性糖類、
糖変成物を主体成分とするものが、シイタケ菌やシイタ
ケ以外の木材腐朽菌に属するきのこ菌糸の生育に効果の
あることが知られている(特公昭57−2310号公
報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明はフスマと米ヌ
カを主体成分とする栄養剤のきのこ菌糸の生育促進効果
を更に高め、培養期間の短縮と収量及び品質の向上を計
るものである。
カを主体成分とする栄養剤のきのこ菌糸の生育促進効果
を更に高め、培養期間の短縮と収量及び品質の向上を計
るものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らはフスマと米
ヌカを主体成分とする市販栄養剤[バイデル]と亜硫酸
パルプ排液をpH3〜7で限外濾過して得られた透過液
とを併用することにより、それぞれを単独に培地に添加
して使用するよりも著しく収量が増加し、また品質が向
上することを見出し、本発明に至ったものである。
ヌカを主体成分とする市販栄養剤[バイデル]と亜硫酸
パルプ排液をpH3〜7で限外濾過して得られた透過液
とを併用することにより、それぞれを単独に培地に添加
して使用するよりも著しく収量が増加し、また品質が向
上することを見出し、本発明に至ったものである。
【0006】フスマと米ヌカを主体成分とする栄養剤の
例としては[バイデル]がある。[バイデル]は株式会
社 北研よりきのこ用総合栄養素として製造、販売され
ている商品である。培養期間の短縮、子実体の増収、子
実体の充実、栽培の安定化を計る目的で開発された栄養
剤であり、通常15kg袋入りで市販されている。
例としては[バイデル]がある。[バイデル]は株式会
社 北研よりきのこ用総合栄養素として製造、販売され
ている商品である。培養期間の短縮、子実体の増収、子
実体の充実、栽培の安定化を計る目的で開発された栄養
剤であり、通常15kg袋入りで市販されている。
【0007】本発明に用いる透過液はCaベース亜硫酸
パルプ排液を水酸化カルシュウムでpH3〜7に中和し
た後、分画分子量10,000の限外濾過膜で限外濾過(濃縮
倍率3〜5倍V/V 、定容倍率1〜1.5 倍V/V)して得られ
た透過液の粉末品であり、その組成(対固形分%)の1
例は次のようである。 低分子量リグニンスルホン酸Ca 35 還元性糖類 32 糖変成物(糖スルホン酸,アルドン酸) 31 無機塩類 2
パルプ排液を水酸化カルシュウムでpH3〜7に中和し
た後、分画分子量10,000の限外濾過膜で限外濾過(濃縮
倍率3〜5倍V/V 、定容倍率1〜1.5 倍V/V)して得られ
た透過液の粉末品であり、その組成(対固形分%)の1
例は次のようである。 低分子量リグニンスルホン酸Ca 35 還元性糖類 32 糖変成物(糖スルホン酸,アルドン酸) 31 無機塩類 2
【0008】Caベース亜硫酸パルプ排液を限外濾過す
る際のpHは3以下ではSO2 分が多く、製品pHが低
くなり、きのこ菌糸の生長を阻害すること、またpH7
以上では製品中の無機物の含有量が多くなり、きのこ菌
糸の生長促進効果が低下することからpH3〜7に水酸
化カルシュウムで中和することが必要である。中和剤に
関してはCa,Mg等のアルカリ土類金属やNa,K等
のアルカリ金属の水酸化物又はその炭酸塩等が使用され
るが特に限定されるものではない。
る際のpHは3以下ではSO2 分が多く、製品pHが低
くなり、きのこ菌糸の生長を阻害すること、またpH7
以上では製品中の無機物の含有量が多くなり、きのこ菌
糸の生長促進効果が低下することからpH3〜7に水酸
化カルシュウムで中和することが必要である。中和剤に
関してはCa,Mg等のアルカリ土類金属やNa,K等
のアルカリ金属の水酸化物又はその炭酸塩等が使用され
るが特に限定されるものではない。
【0009】
【実施例】シイタケ菌(Lentinus edodes)をポテト・デ
キストリン・寒天培地(9cmφ,シャーレ)で10日間培
養したものを種菌とし、次の菌床培地1瓶当りに1プレ
ート分接種した。菌床培地はシイタケ栽培用ポリプロピ
レン瓶(広田産業(株)製,1300B,新Nキャップ
800)にブナオガクズとフスマ又はオガクズと[バイ
デル]((株)北研製)から成る培地に、水又は水に溶
解したサンパールCP(山陽国策パルプ(株)製)を添
加した。サンパールCPはCaベース亜硫酸パルプ排液
を水酸化カルシュウムでpH5に中和した後、分画分子
量10,000の限外濾過膜で限外濾過(濃縮倍率5倍V/V 、
定容倍率1倍V/V)して得られた透過液の粉末品である。
各栽培区の培地の組成を表1に表す。
キストリン・寒天培地(9cmφ,シャーレ)で10日間培
養したものを種菌とし、次の菌床培地1瓶当りに1プレ
ート分接種した。菌床培地はシイタケ栽培用ポリプロピ
レン瓶(広田産業(株)製,1300B,新Nキャップ
800)にブナオガクズとフスマ又はオガクズと[バイ
デル]((株)北研製)から成る培地に、水又は水に溶
解したサンパールCP(山陽国策パルプ(株)製)を添
加した。サンパールCPはCaベース亜硫酸パルプ排液
を水酸化カルシュウムでpH5に中和した後、分画分子
量10,000の限外濾過膜で限外濾過(濃縮倍率5倍V/V 、
定容倍率1倍V/V)して得られた透過液の粉末品である。
各栽培区の培地の組成を表1に表す。
【0010】
【表1】
【0011】比較例1,2ではオガクズ:フスマ:水=
6:1:13.2及び比較例3と実施例1,2ではオガク
ズ:[バイデル]:水=3:1:7.5 の割合で混合した
培養基を用いた。作成された培地の含水率は約65%、1
瓶当りの培地内容量は約 790gで各区とも30本を用いて
試験栽培した。サンパールCP添加区(試験区2,4及
び5)ではサンパールCPを添加量がその培地乾燥重量
に対する%になるように採取し、使用水に溶解して添加
した。培地は99.5℃で3時間殺菌処理を行ない、一晩放
冷後、前述の培養種菌を培地1瓶当りに1プレート分接
種して菌床を作成した。
6:1:13.2及び比較例3と実施例1,2ではオガク
ズ:[バイデル]:水=3:1:7.5 の割合で混合した
培養基を用いた。作成された培地の含水率は約65%、1
瓶当りの培地内容量は約 790gで各区とも30本を用いて
試験栽培した。サンパールCP添加区(試験区2,4及
び5)ではサンパールCPを添加量がその培地乾燥重量
に対する%になるように採取し、使用水に溶解して添加
した。培地は99.5℃で3時間殺菌処理を行ない、一晩放
冷後、前述の培養種菌を培地1瓶当りに1プレート分接
種して菌床を作成した。
【0012】これらの菌床は室温20〜22℃、湿度60%以
上の培養室で暗黒下約60日間、更に同条件で、1日に照
度 300〜100Lux. 8時間の明暗下で30日間培養した。そ
の後、室温13〜17℃、湿度75%以上の発生室で、明暗下
に子実体の発生を行ない第1次子実体の収穫を16日間行
なった。その後室温19〜23℃、湿度75%以上の休養室で
5日間休養させた後、浸水処理後、前述した発生室に入
れ第2次子実体の収穫を行なった。その後同様の操作を
繰返し第3次子実体の収穫を行なった。
上の培養室で暗黒下約60日間、更に同条件で、1日に照
度 300〜100Lux. 8時間の明暗下で30日間培養した。そ
の後、室温13〜17℃、湿度75%以上の発生室で、明暗下
に子実体の発生を行ない第1次子実体の収穫を16日間行
なった。その後室温19〜23℃、湿度75%以上の休養室で
5日間休養させた後、浸水処理後、前述した発生室に入
れ第2次子実体の収穫を行なった。その後同様の操作を
繰返し第3次子実体の収穫を行なった。
【0013】各試験区における菌回り日数、子実体総重
量、子実体総発生数、子実体の大きさ(L,M,S分
類)の分布、収穫子実体総重量を表2に示す。
量、子実体総発生数、子実体の大きさ(L,M,S分
類)の分布、収穫子実体総重量を表2に示す。
【0014】
【表2】
【0015】
【発明の効果】きのこ用栄養剤としてフスマと米ヌカを
主体成分とするものと亜硫酸パルプ排液をpH3〜7で
限外濾過して得られた透過液とを併用することにより、
菌回り日数が早まり、子実体の収量及び発生数が著しく
増加し、子実体の形状も大きい品質の優れた子実体を得
ることに成功した。
主体成分とするものと亜硫酸パルプ排液をpH3〜7で
限外濾過して得られた透過液とを併用することにより、
菌回り日数が早まり、子実体の収量及び発生数が著しく
増加し、子実体の形状も大きい品質の優れた子実体を得
ることに成功した。
Claims (1)
- 【請求項1】 亜硫酸パルプ排液をpH3〜7で限外濾
過して得られた透過液とフスマと米ヌカを主体成分とす
る栄養剤とを培地に添加することを特徴とするきのこの
栽培方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4272392A JPH0690619A (ja) | 1992-09-16 | 1992-09-16 | きのこの栽培方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4272392A JPH0690619A (ja) | 1992-09-16 | 1992-09-16 | きのこの栽培方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0690619A true JPH0690619A (ja) | 1994-04-05 |
Family
ID=17513254
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4272392A Pending JPH0690619A (ja) | 1992-09-16 | 1992-09-16 | きのこの栽培方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0690619A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103299831A (zh) * | 2013-06-28 | 2013-09-18 | 广西巴马原生长寿食品有限公司 | 一种平菇的栽培方法 |
CN109679888A (zh) * | 2019-01-25 | 2019-04-26 | 西南大学 | 一种包含生物基磺酸盐的微生物高效培养基及其应用 |
-
1992
- 1992-09-16 JP JP4272392A patent/JPH0690619A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103299831A (zh) * | 2013-06-28 | 2013-09-18 | 广西巴马原生长寿食品有限公司 | 一种平菇的栽培方法 |
CN109679888A (zh) * | 2019-01-25 | 2019-04-26 | 西南大学 | 一种包含生物基磺酸盐的微生物高效培养基及其应用 |
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Legal Events
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FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
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