JPH0690597A - 誘導発電機の制御装置 - Google Patents

誘導発電機の制御装置

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JPH0690597A
JPH0690597A JP4238502A JP23850292A JPH0690597A JP H0690597 A JPH0690597 A JP H0690597A JP 4238502 A JP4238502 A JP 4238502A JP 23850292 A JP23850292 A JP 23850292A JP H0690597 A JPH0690597 A JP H0690597A
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克 前川
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    • Y02E10/76Power conversion electric or electronic aspects

Abstract

(57)【要約】 【目的】すべり周波数制御から波高制御への切り換えを
安定に行うことができる誘導発電機の制御装置を提供す
ることにある。 【構成】2の電流検出信号が、3の転流タイミングレベ
ル指令値を越えたか否を検出しこれを出力する31と、
31の出力を転流タイミングとして2の各相電圧の18
0度毎に論理値を反転する同期信号を発生する32と、
32の出力と同期信号に基づいて3のスイッチング信号
を発生する3からなる18と、2の回転周波数にすべり
を加算積算して3の動作周波数の電気角信号を得、直流
の電流基準と電流基準瞬時値に基づいて2の電流を制御
する13と、13の出力によって3を制御して、誘導発
電機2の磁束が確立した後、18により3を運転するよ
う切り換える回路19と、19の切り換え時に2の電流
がゼロになるように3を制御する期間を設けた後、18
の出力で3の制御を開始するようにした装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、風力発電や内燃期間で
使用される機械装置の余剰動力を利用して電力を得る軸
発電など、原動機の回転速度が大幅に変化する用途に適
した誘導発電機の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図3は、従来の誘導発電機の制御装置の
一例を示す構成図である。
【0003】図において1は原動機、2は原動機1によ
り駆動される誘導発電機、3は誘導発電機2の交流出力
を直流に変換するコンバータ、4はコンバータ3の出力
電圧を平滑するコンデンサ、5は直流電源、6はコンバ
ータ3から負荷7へ供給する電力をオンオフするしゃ断
器である。
【0004】8は誘導発電機2の各相の出力電流を検出
する電流検出器、9はコンバータ3の出力電圧を検出す
る電圧検出器である。10は発電運転指令、11は発電
のたち上げ制御回路、12は誘導発電機2の回転速度を
検出する回転検出器である。13は回転検出器12で検
出した誘導発電機2の回転周波数と、たち上げ制御回路
11から与えられるすべり周波数指令値とを加算して一
時周波数指令値を得、積分して誘導発電機2の一次電流
の電気角指令値を出力するすべり周波数制御回路であ
る。
【0005】14はすべり周波数制御回路13の出力す
る電気角指令値とたち上げ制御回路11から与えられる
たち上げ時電流基準15から3相の瞬時の電流基準を求
めて出力する3相電流基準発生器である。16は電流検
出器8で検出するモータ電流が3相電流基準に等しくな
るよう制御してPWM信号を発生する電流瞬時値制御回
路である。
【0006】一方、17はたち上げ完了後コンバータ3
の出力電圧を負荷7に見合った電圧に制御する電圧制御
回路、18はたち上げ完了後発電電圧制御によって電圧
制御回路17から出力される電流波高値の基準値と誘導
電動機の3相電流とを比較してPWM信号を発生する電
流波高値制御回路である。
【0007】19はたち上げ制御回路11から出力され
るたち上げ完了信号20によってスイッチング制御回路
21に与えるPWM信号を電流瞬時値制御回路16の出
力から電流波高値制御回路18の出力へ切り換える切り
換え回路である。スイッチング制御回路21はPWM信
号をもとにインバータ3を構成する各スイッチング素子
へオンオフ信号をあたえる。たち上げ完了信号20はし
ゃ断器6へも与えられており、たち上げ完了後負荷7を
投入する。
【0008】図4は、電流波高値制御回路18の構成を
示すブロック図である。31は電流比較回路であり、電
流波高値の指令値と誘導発電機2の3相電流とを比較し
て、3相電流が波高値の正の値を越えたか否か、負の値
を越えたか否かを示す論理信号を出力する。32は電流
波高値制御回路18の出力する論理信号にもとづいてコ
ンバータ3の転流制御のため基本電気角信号を出力する
転流制御回路、33は電流比較回路31の出力する電流
比較信号と転流制御回路32の出力する基本電気角信号
に基づいてPWM信号を発生するPWM制御回路であ
る。ここで、本発明に直接関係するのは転流制御である
ので転流制御に関係する電流比較回路31、転流制御回
路32について詳細図を示す。
【0009】図5は電流比較回路31の詳細図を示すブ
ロック図である。図5においてI1* は誘導発電機2の
出力電流波高値の基準、IU,IV,IWは電流検出器
8により検出された誘導発電機2の出力電流、41〜4
3は誘導発電機2の3相電流の検出値iIu,iIv,
iIwの極性を反転させる極性反転回路、44〜49は
3相電流検出値及びその極性反転値と電流波高値基準I
* とを減算する減算器、50〜55はヒステリシスコ
ンパレータであり、出力電流波高値の指令値と検出電流
とを比較してその結果を電流比較信号UP,UN,V
P,VN,WP,WNとして出力する。
【0010】図6は転流制御回路32の詳細図である。
図6において、61〜66はオア回路、67〜72はア
ンド回路、73〜75はフリップフロップであり、U
F,VF,WFは73〜75の出力として得られる基本
電気角信号である。
【0011】電流波高値制御回路18では誘導発電機2
の出力電流は台形波状に制御される。その台形波の高さ
を波高値指令値I1* で与える。図5において誘導発電
機2の各相電流と波高値指令値I1* との偏差が減算器
44〜49によってとられ、その偏差の大きさによって
ヒステリシスコンパレータ50〜55が動作する。U相
電流iuが波高値指令値より大きければ、減算器44の
出力は正となり、ヒステリシスコンパレータ50の出力
UPは“1”となる。U相電流iuが波高値指令値より
ヒステリシス分以上小さくなると、UPは“0”とな
る。一方、減算器45ではU相電流iuを極性反転した
信号の大きさが波高値指令値をこえると、ヒステリシス
コンパレータ51の出力UNは“1”、波高値指令値よ
りヒステリシス分以上小さくなると、UNは“0”とな
る。V相、W相も同様である。すなわち、電流比較回路
31からは誘導発電機2の出力電流が波高値指令値によ
って指示される振幅におさまっているか否かがUP〜W
Nの電流比較信号にて出力される。
【0012】図6の転流制御回路32のフリップフロッ
プ73は電流比較信号UPが“1”であればリセットさ
れ、電流比較信号UNが“1”であればセットされる。
PWM制御がおこなわれない場合には、PWM制御回路
33の出力は転流制御回路32の出力がそのまま出力さ
れ、コンバータ3は転流制御回路32の出力によりスイ
ッチング制御される。従って、相電流iuが正であり波
高値指令値よりも大きくなると、U相のプラス側のスイ
ッチング素子はオフされ、マイナス側のスイッチング素
子がオンされて、iuを減少させる方向の電圧とされ
る。これにより、iuが減少して負となり、その絶対値
が波高値指令値を越えるとU相のマイナス側のスイッチ
ング素子はオフされ、プラス側のスイッチング素子がオ
ンされてiuを増加させる方向の電圧とされる。
【0013】このように、相電流iuが正負に変化して
その絶対値が波高値指令値を越えるごとに、フリップフ
ロップ73はセット/リセットされる。V相,W相も同
様である。こうしてフリップフロップ73〜75の出力
UF,VF,WFとしてコンバータ3の転流制御信号が
得られる。もし、コンバータ3の入力側に接続されてい
るのが、誘導発電機2でなく、単なるリアクトルであれ
ばリアクトルの定数とコンバータ3の出力電圧の高さと
によって電流変化率が定まるから、これと波高値指令値
の大きさとによってコンバータ3の動作周波数は定ま
る。
【0014】これに対し、本例のように誘導発電機2が
接続されていると、上記のほかに誘導起電力が加わる。
誘導発電機2の磁束が確立していると、電流はコンバー
タ3の出力電圧と誘導起電力との差によって流れる。誘
導起電力の変化によって電流変化率は変化し、誘導起電
力の変化を相でみると、正弦波的でその変化速度は回転
数に依存するから、誘導発電機2の回転数が高くなり、
誘導起電力の変化が速くなると電流変化率も速くなり、
コンバータ3の周波数は誘導発電機2の回転数に自動的
に追従する。これにより、回転検出器なしでコンバータ
の転流制御が可能となる。
【0015】図7は前述の相電流iuと周波数制御信号
UF,VF,WFの関係を示す図である。電圧基本電気
角信号UF,VF,WFは180度ごとに“1”,
“0”を繰り返す信号となり、それぞれ120度ずつ位
相のずれた3相信号となる。前述したPWMしないとき
には、電圧基本電気角信号でコンバータ3を制御して1
80度通電制御を行うから、UF,VF,WFのすべて
が同時に“1”あるいは同時に“0”となってはいけな
い。しかし、単にヒステリシスコンパレータ50〜55
の出力でフリップフロップ73〜75をセット、リセッ
トするだけではすべてが同時に“1”や“0”になる可
能性がある。これを禁止するため、オア回路61〜66
とアンド回路67〜72とによってすべての相が同時に
“1”や“0”になることを禁止している。また波高値
制御の開始時にはフリップフロップ73〜75がいずれ
もリセット状態であるようにするため、立ち上げ完了信
号CPLがフリップフロップ73〜75に与えられてい
る。
【0016】転流制御回路32から出力される電圧基本
電気角信号と電流比較回路31から出力される電流比較
信号をもとに、PWM制御回路33にて誘導発電機2の
3相の電流のいずれもが波高値基準を越えないように制
御する。転流制御回路32の動作からわかるように、誘
導発電機2の電流と電圧はほぼ逆位相を保つように制御
される。すなわち誘導発電機2は転流制御回路32によ
って発電状態に位相ロックされている。電圧基本角信号
は120度ずつ位相のずれた3相信号でそれぞれは18
0度ごとに“0”と“1”の論理信号をとっている。こ
のため、3相のうちの一つの相だけが他の2相とは逆の
論理値となっている。この論理値が逆になっている相の
み電流比較信号に基づいてPWMをおこない他の2相は
転流制御回路32が出力する電圧基本角信号にもとづい
てスイッチング制御すると、3相電流をいずれも波高値
基準内に制御することができる。
【0017】以上述べたような電流比較回路31、転流
制御回路32、PWM制御回路33を有する図3の従来
の誘導発電機の制御装置によれば、誘導発電機2の磁束
が確立して誘導起電力が発生すると、回転センサなしで
誘導発電機2の電流の制御が可能となる。磁束の確立は
すべり周波数制御でおこなわれる。発電運転指令10が
与えられると、たち上げ制御回路11はすべり周波数制
御回路13に立ち上げ時のすべりと電流基準15を出力
する。3相電流基準発生器14により3相交流の電流基
準が出力される。電流瞬時値制御回路16では3相電流
とその基準との瞬時比較の結果によってPWM信号が出
力される。このPWM信号によって、コンバータ3を運
転することにより、誘導発電機2の磁束を確立させるこ
とができる。磁束が確立したことは、もっとも簡単には
すべり周波数制御をおこなった時間で判断できる。誘導
発電機2の磁束は、発電機2の定数によって決まる時定
数によって変化するからである。これにより立ち上げ制
御回路11は立ち上げ完了信号20を出力し、電圧制御
回路17を動作させ始めるとともに、切り換え回路19
でコンバータ3を電流波高値制御回路18の出力信号で
運転させる。
【0018】また、しゃ断器6を投入し、負荷7に電力
を供給する。負荷7が投入されたことにより、発電電圧
が下がろうとすると、電圧制御回路17により電流波高
値が制御され誘導発電機2の発電電力を増して発電電圧
を一定に保つ。このようにして、誘導発電機2の発電電
力を制御することにより、負荷7の消費電力の変化にか
かわらず、コンバータ3の出力電圧を一定に制御するこ
とができる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】以上述べた従来の誘導
発電機の制御装置では、いったん波高値制御に入るとき
わめて安定な制御が可能となる。問題はすべり周波数制
御から波高値制御への切り換えにある。原動機1の回転
数が低いと、切り換えを失敗する場合がある。このこと
について、図8,図9を参照して説明する。図8,図9
はすべり周波数制御から波高値への切り換え前後の各部
波形である。UーPWM,VーPWM,WーPWMはP
WM制御回路の出力信号、U−V,V−W,W−Vは誘
導発電機2の線間電圧、iIu* はU相電流の立ち上げ
時の基準値、iIUはU相電流、Il* ,−Il* は波
高値基準値とその極性反転信号、eu は誘起電圧であ
る。
【0020】図8では、すべり周波数制御時と波高値制
御開始時の電流基準の大きさを等しくしている。時刻t
lにおいて切り換えがおこなわれているが、iIuが波
高値基準の範囲に制御できず、突出している。切り換え
時には、転流制御回路32のフリップフロップ73〜7
5は、すべてリセット状態にあり誘導発電機2の線間電
圧がすべてゼロであるから、発電機2の各相の電流はそ
の時の電流値から誘起電圧によって増減する。原動機1
の回転数が高く、誘起電圧が大きければ電流が最初に波
高値基準に達する相はその時の誘起電圧位相によって決
まってしまうが、この場合のように原動機1の回転数が
低く発電機2の誘起電圧が小さいと、最初に波高値基準
に達する相が、切り換え時の相電流の大きさによって影
響を受けてしまうのである。
【0021】図9では、切り換え時の相電流の大きさに
よる影響をさけるため、波高値制御開始時の波高値の基
準値を大きくした場合であるが、電流が波高値基準値に
達し得ず、転流制御を持続できないため、電流、磁束と
も徐々に消失してまう。
【0022】図8と図9の間で調度いい電流波高値基準
値の値があるのかもしれないが、誘導発電機2の定数は
運転状態によって変化するから、その設定はむずかし
い。また、低回転数で大電力発電をおこなうと、発電ブ
レーキにより原動機が停止してしまう恐れがあるので、
できるだけ小さな電流波高値基準値で波高値制御に移行
できるようにしたい。本発明は、以上述べたようなすべ
り周波数制御から波高値制御への切り換えを安定におこ
なうことのできる誘導発電機の制御装置を得ることを目
的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、請求項1に対応する発明は、原動機により駆動され
る誘導発電機と、この誘導発電機の三相交流出力を直流
に変換するコンバータと、前記誘導発電機の各相出力電
流を検出して電流検出信号を出力する電流検出器と、
【0024】前記電流検出信号と前記誘導発電機の各相
に共通な転流タイミングレベル指令値とを比較して前記
電流検出信号が前記転流タイミング指令値の正の値を越
えたか否かおよび負の値を越えたか否かを出力する各相
毎に2個のコンパレータからなる電流比較回路と、この
電流比較回路の出力信号を転流タイミングとして前記誘
導発電機の各相電圧の180度毎に論理値を反転する3
相の電圧同期信号を発生する転流制御回路と、前記電圧
同期信号と前記電流比較回路の出力信号とに基づいて前
記コンバータのスイッチング信号を発生するPWM制御
回路とから構成される電流波高値制御回路と、前記誘導
発電機の回転周波数をする回転検出器と、
【0025】この回転検出器から得られる回転周波数に
すべりを加算し、積算して前記コンバータの動作周波数
の電気角信号を得、直流の電流基準と前記電気角信号と
から得た電流基準瞬時値に基づいて前記誘導発電機の電
流を制御するすべり周波数制御回路と、
【0026】このすべり周波数制御回路の出力によって
コンバータを制御して、前記誘導発電機の磁束が確立し
た後、前記電流波高値制御回路の出力によって前記コン
バータを運転するよう切り換える切換手段と、
【0027】この切換手段の切り換え時に前記誘導発電
機の電流がゼロになるように前記コンバータを制御する
期間を設けた後、電流波高値制御回路の出力で前記コン
バータの制御を開始する手段と、を具備した誘導発電機
の制御装置である。
【0028】前記目的を達成するため、請求項2に対応
する発明は、前記電流波高値制御回路による制御開始時
の転流タイミングレベル指令値を、前記すべり周波数制
御回路による制御時の直流電流基準より小さくすること
を特徴とする請求項1記載の誘導発電機の制御装置であ
る。
【0029】
【作用】請求項1,2に対応する発明によれば、誘導発
電機の誘起電圧は発電機の定数によって決まる時定数に
よってしか変化しない。つまり、急激には変化し得な
い。これに対し発電機電流は急速な制御が可能である。
本発明はこの点に着目してなされたもので、すべり周波
数制御から波高値制御への切り換え時にいったん電流を
ゼロに制御して、切り換え時の電流の大きさによる転流
制御回路のフリップフロップの最初のセットのミスを防
ぐとともに、波高値制御切り換え時の波高値基準値の初
期値を立ち上げ制御時の電流基準値よりも小さくして、
測定し得ない誘起電圧が小さい場合にも安定して波高値
制御に移行できる。
【0030】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図1は本発明の第1の実施例の構成を示
す。図1において、1〜10、12〜21は図3の従来
例の構成と同一であるので、ここでは同一符号を付して
その説明を省略する。たち上げ制御回路11Aとして
は、たち上げ時電流基準15を出力すると共に、電流ゼ
ロ指令24、ならびに、電流弱め指令25を出力するも
のを用いる。電流ゼロ指令24は、たち上げ制御から発
電電圧制御への切り換え時に電流基準の大きさを一時ゼ
ロにするための切り換えシーケンス信号である。電流弱
め指令25は、たち上げ制御回路11Aのたち上げ完了
後、発電電圧が開始されるとき電圧制御回路17の出力
の初期値をたち上げ時電流基準15よりも弱めるための
信号である。
【0031】そして、たち上げ制御回路11Aの出力側
と3相電流基準発生器14の入力側の間、および、たち
上げ制御回路11Aの出力側と電圧制御回路17の入力
側の間にそれぞれ乗算器22,23を接続し、乗算器2
2,23の入力の一方側にそれぞれたち上げ時電流基準
15が与えられている。乗算器22の他方の入力側に、
電流ゼロ指令24が与えられ、また乗算器23の他方の
入力側に、電流弱め指令25が与えられている。乗算器
22において、たち上げ時電流基準15と電流ゼロ指令
24が乗算され、この結果電流基準15がゼロとされ、
かつ3相電流基準発生器14に入力されるようになって
いる。乗算器23において、たち上げ時電流基準15と
電流弱め指令25が乗算され、この乗算された値が電圧
制御回路17に入力されるようになっている。
【0032】次に、以上のように構成された実施例装置
の動作を、図2のタイムチャートを参照して説明する。
すべり周波数制御を所定時間おこない、磁束が確立した
時刻t1において、立ち上げ制御回路11は電流ゼロ指
令24を出力する。すると、乗算器22において、3相
電流基準発生器14に与えられる電流基準15がゼロと
され、これに基づいて電流瞬時値制御がなされる。
【0033】この場合、図2に示すように誘導発電機2
の3相電流の検出値iIuは、リップル分だけしか流れ
ていない。しかし、この間も誘起電圧は正弦波的に変化
している。時刻t2において立ち上げ完了信号が与えら
れ、波高値制御が開始される。このとき、電圧制御回路
17の出力は、立ち上げ制御回路11Aから与えられた
電流弱め指令25により、立ち上げ時の電流値より小さ
い電流波高値基準が初期セットされている。しかし、電
流をゼロに制御していたため、転流制御回路32(図
4)の最初にセットされるフリップフロップ73〜75
(図6)は、誘起電圧位相によって定まり、安定に波高
値制御に移行している。
【0034】本実施例では、電流瞬時値制御回路16の
電流基準15をゼロにすることによって、誘導発電機2
の電流をゼロにしている。このように、本実施例は誘導
発電機2の電流をゼロにすればよいのであって、その手
段は他にもある。たとえばコンバータ3を構成するすべ
てのスイッチング素子をオフさせるベース遮断をおこな
ってもよい。この場合には、電流がほとんどゼロになる
ので、本実施例よりもさらに波高値制御開始時の電流波
高値基準値を下げることができる。
【0035】以上述べた実施例によって従来よりも低回
転数での発電開始が可能となる。原動機の余剰動力を利
用して発電をおこなうシステムでは原動機の本来の用途
から低回転数になることがあるがそのような場合も安定
して発電をおこなえる。これにより、回転検出器なしで
発電制御を継続できる波高値制御による発電装置の用途
が広がり、すべり周波数制御のみによるシステムのよう
な回転検出器のトラブルによる発電停止がなくなる。ま
た、発電制御から回転速度の閉ループがなくなり、回転
速度検出の精度や、応答速度の制御への影響がなくなる
ため高速で安定な発電制御が可能となる。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、すべり周波数制御から
波高制御への切り換えを安定に行うことができる誘導発
電機の制御装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の誘導発電機の制御装置の第1の実施例
を示す構成図。
【図2】図1の実施例の動作を説明するためのタイムチ
ャート。
【図3】従来の誘導発電機の制御装置の一例を示す構成
図。
【図4】図3の電流波高値制御回路の構成図。
【図5】図3の電流比較回路の構成図。
【図6】図3の転流制御回路の構成図。
【図7】図3の転流制御回路の動作を説明するためのタ
イムチャート。
【図8】図3の動作を説明するためのタイムチャート。
【図9】図3の動作を説明するためのタイムチャート。
【符号の説明】
1…原動機、2…誘導発電機、3…コンバータ、4…コ
ンデンサ、5…直流電源、6…しゃ断器、7…負荷、8
…電流検出器、9…電圧検出器、10…発電運転指令、
11,11A…たち上げ制御回路、12…回転検出器、
13…すべり周波数制御回路、14…3相電流基準発生
器、15…立ち上げ時電流基準、16…電流瞬時値制御
回路、17…電圧制御回路、18…電流波高値制御回
路、19…切り換え回路、20…立ち上げ完了信号、2
1…スイッチング制御回路、22〜23…極性反転器、
24…電流ゼロ指令、25…電流弱め指令、31…電流
比較回路、32…転流制御回路、33…PWM制御回
路、41〜43…極性反転回路、44〜49…減算器、
50〜55…ヒステリシスコンパレータ、61〜66…
オア回路、67〜72…アンド回路、73〜75…フリ
ップフロップ。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原動機により駆動される誘導発電機と、 この誘導発電機の三相交流出力を直流に変換するコンバ
    ータと、 前記誘導発電機の各相出力電流を検出して電流検出信号
    を出力する電流検出器と、 前記電流検出信号と前記誘導発電機の各相に共通な転流
    タイミングレベル指令値とを比較して前記電流検出信号
    が前記転流タイミング指令値の正の値を越えたか否かお
    よび負の値を越えたか否かを出力する各相毎に2個のコ
    ンパレータからなる電流比較回路と、この電流比較回路
    の出力信号を転流タイミングとして前記誘導発電機の各
    相電圧の180度毎に論理値を反転する3相の電圧同期
    信号を発生する転流制御回路と、前記電圧同期信号と前
    記電流比較回路の出力信号とに基づいて前記コンバータ
    のスイッチング信号を発生するPWM制御回路とから構
    成される電流波高値制御回路と、 前記誘導発電機の回転周波数をする回転検出器と、 この回転検出器から得られる回転周波数にすべりを加算
    し、積算して前記コンバータの動作周波数の電気角信号
    を得、直流の電流基準と前記電気角信号とから得た電流
    基準瞬時値に基づいて前記誘導発電機の電流を制御する
    すべり周波数制御回路と、 このすべり周波数制御回路の出力によってコンバータを
    制御して、前記誘導発電機の磁束が確立した後、前記電
    流波高値制御回路の出力によって前記コンバータを運転
    するよう切り換える切換手段と、 この切換手段の切り換え時に前記誘導発電機の電流がゼ
    ロになるように前記コンバータを制御する期間を設けた
    後、電流波高値制御回路の出力で前記コンバータの制御
    を開始する手段と、 を具備した誘導発電機の制御装置。
  2. 【請求項2】 前記電流波高値制御回路による制御開始
    時の転流タイミングレベル指令値を、前記すべり周波数
    制御回路による制御時の直流電流基準より小さくするこ
    とを特徴とする請求項1記載の誘導発電機の制御装置。
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