JPH069025A - 鉄板等長尺物、金型等重量物品の収容棚 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 鉄板、棒材、その他長尺物、又は金型等重量
物品を、簡易かつ整然と収容できる収容棚を提供する。 【構成】 鉄板等長尺物、金型等重量物品を水平状態で
載置できるパレット４を、多数枚収容可能にした棚本体
１を設ける。これに接離可能に、パレット係止棧２と同
一水平面上に位置する多数の係止突片１１を有する台車
８を備える。台車８の、複数の車輪を設けた台枠は棚本
体１の底面部に収容可能な高さとする。 【効果】 パレットがほぼ水平状態のまゝで引き出しで
き、重量物品の取出し、載置が安心かつスピーデイに行
い、女子等でも容易に操作し得る省スペース用の収容棚
として重宝する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、鉄板、棒材、その他長
尺物、又は金型等重量物品を、簡易かつ整然と収容でき
る収容棚に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種鉄板は、通例として、壁面
に立掛け方式で、かつ多数枚重畳状態で収容又は保管す
る形式が採用されていた。

【０００３】この収容又は保管形式は簡便であるが、重
畳された鉄板の中から、一枚又は数枚取り出す場合は、
その都度、作業者の手前側の鉄板を取り除いてから、取
り出さなければならず大変であることと、作業性が劣る
ものである。

【０００４】尚、金型等の重量物品を収容するスライド
方式の棚板、又はパレットを備えた構造の収容棚が、一
部に散見されているが、片持ち方式であることから、当
該棚板、又はパレットをほぼ１／２程度しか引き出すこ
とができず、不都合である。

【０００５】また近時、棚本体に、棚板を多数枚収容
し、この棚板を前記棚本体より片持ち式に引き出できる
構造として、前記棚板に多数枚の鉄板を水平状態に載置
できる構造の鉄板収容装置（鉄板収容棚）が、一部で販
売されている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】前記鉄板収容装置は、
片持ち式に引き出されることから、鉄板の重みで棚板、
又はパレットが傾き危険性があること、及び前記傾き等
を主要因として鉄板のズリ落ちなどの危険性があるこ
と、また引き出しに労力及び注意力等を要すること、等
多くの改良の余地が考えられる。

【０００７】殊に、この種の鉄板収容装置では、鉄板取
出し用と、前記棚板の傾きによる危険性回避等を目的と
して、棚本体の前面にリフター設置用のスペースが必要
となり、比較的狭い工場内での、有効活用面積の不足が
考えられる。

【０００８】また前記金型等の重量物品収容装置（重量
物品収容棚）においは、当該金型等重量物品の重み傾く
ことから、片持ち式の収容棚は、到底採用できない構造
である。

【０００９】

【課題を解決するための手段】そこで、本発明は狭いス
ペースで、収容棚が設置できること、パレットを引き出
しても、パレットが傾くことなく、常に水平状態が確保
され、危険性が皆無であること、等を目的として下記の
構成を採用した。

【００１０】即ち、本発明の鉄板等長尺物、金型等重量
物品の収容棚は、鉄板等長尺物、金型等重量物品を水平
状態で載置できるパレットを、多数枚収容可能にした棚
本体と、この棚本体に接離可能に設けられており、かつ
前記棚本体に設けた多数のパレット係止棧と同一水平面
上に位置する多数の係止突片、及びこの多数の係止突片
の棚本体側に設けた車輪とを備えてなる台車と、この台
車の台枠に設けた複数の車輪と、前記台車の台枠が、前
記棚本体の底面部に、収容可能となった構成である。

【００１１】

【作用】以下、本発明の作用（代表して、鉄板の収容、
パレットの引き出し等の状況）を説明する。

【００１２】先ず、棚本体に台車が収容されている図１
の状態から、当該棚本体に収容されているパレット上の
鉄板を取り出す場合（当該パレット上に鉄板を載置する
場合も、ほぼ同様であり、その説明は省略する。）、取
出し対象となるパレットを僅か引き出し、パレットの引
き出し側端縁を台車の両係止突片に載せた後、係止具を
介して、パレットと両係止突片とを連繋し、当該パレッ
トと台車とを一体化する（一体化の方法、採用の有無は
一例であり、限定されない。）。

【００１３】以上のようにして、パレットと台車とが一
体化された後は、台車に設けた取手を介して、当該台車
を引き出すと、これに付随してパレットが引き出されて
いき、当該パレットは棚本体に着脱自在に装着された固
定式車輪と、パレットの後端に設けた移動式車輪とを介
して、スムーズに引き出されていく。

【００１４】そして、パレットが、所定箇所に引き出さ
れた処で、当該パレットの引き出しを終了すると、当該
パレットの引き出し終了と、このパレット上の鉄板の取
り出しが可能となる。

【００１５】そこで、続いて天井クレーン等の搬送手段
を介して、パレット上の鉄板を一枚又は数枚取り出す。

【００１６】以上のようにして、鉄板の取出しが、終了
した時点で、例えば、台車がストッパーで停止されてい
る場合は、当該ストッパーを解除した後、前述と逆操作
で台車を移動してパレットを、棚本体内に順次収容（押
し込む）していき、当該パレットが棚本体内に、完全に
収容された時点で、当該パレットと台車との連繋を解除
する。その後、このパレットを棚本体に完全に収容し、
かつ台車の台枠を棚本体の底面部に収容する。

【００１７】これによって、パレット上の鉄板の取り出
し、及びこの取り出し作業が終了する。

【００１８】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。

【００１９】１は方形状をなす棚本体であり、この棚本
体１の対向内面側にはＣ型鋼で構成する多数の係止棧２
が対峙関係に構成されており、丁度引出しの引出箱の引
出棧と同義である。

【００２０】そして、この各係止棧２の開放側端面には
着脱自在で（後述するパレット用の移動式車輪の挿入時
に邪魔となること等からである。）、かつ固定式の車輪
３、３がそれぞれ設けられている。

【００２１】図中１ａは棚本体１の最下段の係止棧２、
２の下面に構成された底面部を示している。

【００２２】４はこの考案の実施例を図に基づいて説明
する。

【００２３】このＣ型鋼及びパイプで枠組構成されたパ
レットであり、このパレット４のＣ型鋼には前記棚本体
１の固定式車輪３、３が回転自在に挿設されているが、
当該パレット４の後端の両側に設けた移動式車輪５、５
は、前記棚本体１の係止棧２、２に挿設される構成とな
っており、この固定式車輪３、３と移動式車輪５、５と
で、棚本体１にパレット４が、移動自在に架承されてい
る。

【００２４】尚、この固定式車輪３、３と移動式車輪
５、５との連繋は、一例であり、例えば、図示しない
が、係止棧２、２とパレット４及び／又はパレット４装
着の車輪等による連繋でももちろん可能であり、要はパ
レット４が引き出し、又は押し込み（収容）可能であれ
ば、他の構造でも採用できる。

【００２５】また各パレット４の一端又は両端には、後
述する台車の係止突片と連繋する係止具（フック）６を
取付ける係止具取付部材７を設けることも有り得る。

【００２６】８は前記棚本体１の底面部１ａに収容又は
引き出し可能な台枠９を備えてなる台車で、この台車９
は、当該台枠９の底面部１ａへの収容又は引き出しを介
して、棚本体１に接離可能に構成されており、この引き
出し状態で棚本体１内のパレット４が引き出され、収容
状態で棚本体１内にパレット４が収容される構造となっ
ている。

【００２７】尚、当該台車８の立上枠１０には、前記棚
本体１の係止棧２、２に対応する係止突片１１、１１が
多数設けられており、この係止突片１１、１１には棚本
体１より引き出されたパレット４が載架され、前述の如
く、このパレット４は、台車８の矢印（図２）方向への
引き出しを介して、順次引き出される構造となってい
る。

【００２８】図中１２、１２は台車８に設けた車輪、１
３は台車８に設けた取手、１４は棚本体１に設けたパレ
ット４の脱抜を防ぐストッパー、１５は台車８の停止を
図るストッパーをそれぞれ示している。

【００２９】尚、図示しないが、金型の収容棚の場合に
は、例えば、棚本体１の幅方向における寸法を１／２程
度、又は係止棧２の間隔を二倍程度にすること、更にパ
レット４の形態等に変更を加えることが理想である。

【００３０】勿論、前述の説明及び図解の例、又は金型
等の収容棚の寸法関係は、一例である。

【００３１】

【発明の効果】本発明は、以上で詳述したように、多数
のパレット係止用の係止棧を有する棚本体に、台枠及び
パレット係止突片を備えた台車を収容又は引き出し可能
に設け、当該台車の操作を介して、各パレット上の鉄
板、金型等の重量物品をほぼ水平状態で、引き出しでき
る構造としたので、下記の効果を有する。

【００３２】（１）パレットが傾斜又は先下りとなら
ず、ほぼ水平状態で引き出しできパレット上の鉄板、金
型等の重量物品の取出し、又はパレット上への鉄板等重
量物品の載置が、安心かつスピーデイに行える。

【００３３】（２）台車が棚本体に収容でき、省スペー
ス用の収容棚として重宝する。

【００３４】（３）台車に取手を設けたことにより、台
車の移動等の最の妄動、歪等がなくなり、スムーズな引
き出し、又は移動が可能となる。また何人も簡易かつ僅
かな労力で引き出しできる。

【００３５】（４）台車と棚本体との間に整然とパレッ
トが架承され、かつ各車輪機構等を介して台車を移動す
る構成であり、台車を軽く、しかも女子等でも容易に操
作し得る。

【００３６】（５）構造簡単で低コストで提供できるこ
とと、その取り扱いが容易である。

【図面の簡単な説明】

【図１】全体の斜視図である。

【図２】台車を引き出した状態の斜視図である。

【図３】棚本体の正面図である。

【図４】棚本体の一部欠截の側面図である。

【図５】パレットの平面図である。

【図６】台車の側面図である。

【図７】固定式車輪とパレットとの関係を示す拡大正面
図である。

【図８】移動式車輪と棚本体との関係を示す拡大正面図
である。

【符号の説明】

１ 棚本体 １ａ 底面部 ２ 係止棧 ３ 固定式車輪 ３ 固定式車輪 ４ パレット ５ 移動式車輪 ５ 移動式車輪 ６ 係止具 ７ 係止具取付部材 ８ 台車 ９ 台枠 １０ 立上枠 １１ 係止突片 １１ 係止突片 １２ 車輪 １２ 車輪

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 鉄板等長尺物、金型等重量物品を水平状
   態で載置できるパレットを、多数枚収容可能にした棚本
   体と、 この棚本体に接離可能に設けられており、かつ前記棚本
   体に設けた多数のパレット係止棧と同一水平面上に位置
   する多数の係止突片、及びこの多数の係止突片の棚本体
   側に設けた車輪とを備えてなる台車と、 この台車の台枠に設けた複数の車輪と、 前記台車の台枠が、前記棚本体の底面部に、収容可能と
   なっている構成の 鉄板等長尺物、金型等重量物品の収
   容棚。
2. 【請求項２】 請求項１の台車であって、その立上枠の
   反棚本体側に取手を設けてなる請求項１の 鉄板等長尺
   物、金型等重量物品の収容棚。
3. 【請求項３】 請求項１の各棚本体の前側に、パレット
   停止用のストッパーを備えてなる請求項１の鉄板等長尺
   物、金型等重量物品の収容棚。