JPH0689847A - X線マスク構造体とその作製方法、及び、該x線マスク構造体を用いたx線露光方法と、該x線マスク構造体を用いて作製されるデバイス - Google Patents

X線マスク構造体とその作製方法、及び、該x線マスク構造体を用いたx線露光方法と、該x線マスク構造体を用いて作製されるデバイス

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JPH0689847A
JPH0689847A JP16195393A JP16195393A JPH0689847A JP H0689847 A JPH0689847 A JP H0689847A JP 16195393 A JP16195393 A JP 16195393A JP 16195393 A JP16195393 A JP 16195393A JP H0689847 A JPH0689847 A JP H0689847A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 X線透過膜が膜厚分布を有していても、デバ
イスの設計線幅に忠実な転写線幅が得られるX線マスク
構造体及びその作製方法と、X線露光方法を提供するこ
と、及び該X線マスク構造体を用い作製され、安定で良
好な特性を有するデバイスを提供すること。 【構成】 X線吸収体と、該X線吸収体を支持するX線
透過膜と、該X線透過膜を支持する支持枠とを有するX
線マスク構造体において、該X線吸収体の線幅が、該X
線透過膜の膜厚分布に対応して、転写線幅の所望パター
ン線幅に対する変化量を消去し得る様に補正されている
ことを特徴とするX線マスク構造体及びその製造方法、
及び、該X線マスク構造体を用いたX線露光方法と、該
X線マスク構造体を用いて作製されるデバイス。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、大規模集積回路(LS
I)やマイクロマシン等の微細パターンをX線露光によ
りウエハ等に焼きつける際に用いるリソグラフィー用の
X線マスク構造体、更には、該X線マスク構造体の作製
方法、及び、該X線マスク構造体を用いたX線露光方法
と、該X線マスク構造体を用いて作製されるデバイスに
関する。
【0002】
【従来の技術】DRAMに代表される大規模集積回路は
今や、4M(メガ)DRAMの量産期にあり、しかも、
16MDRAMから64MDRAMへと急速に技術的に
進歩している。これに伴い、デバイスに要求される最小
線幅も、ハーフミクロンからクォーターミクロンへと縮
小している。これらの半導体デバイスは、近紫外光もし
くは遠紫外光を利用してマスクから半導体基板へと転写
されるが、これらの光の波長では加工できるデバイスの
線幅も限界に近づきつつある。また、微細化に伴う焦点
深度の低下も免れない。そこで、X線によるリソグラフ
ィー技術は、上記の問題を同時に解決するものとして期
待が大きい。
【0003】上記X線露光に使用するマスク構造体は一
般的に、適当な支持枠上に形成されたX線透過膜上に、
更に、X線吸収体の微細パターンが形成された構造を有
するものであるが、かかるX線マスク構造体を用いたリ
ソグラフィー技術においては、特にレジスト等の被転写
体上での露光光の強度が、被露光領域内で均一であるこ
とが要求される。即ち、被転写体に転写されるパターン
の線幅(転写線幅)は露光強度に伴って変化し、被転写
体として、ポジ型レジストを使用した場合には、露光強
度が大きくなれば転写線幅は細くなり、逆に、ネガ型レ
ジストを使用した場合には、露光強度が大きくなれば転
写線幅は太くなる。また、露光強度の変化は、下記式
(1)で示される様に、X線マスク構造体のX線透過膜
の膜厚の変化に伴って生じる。
【0004】I=I0-・exp(−μ・dm)…(1)
(ここで、IはX線透過膜通過後のX線の強度、I0
入射X線の強度、μはX線透過膜の露光X線に対する線
吸収係数、dmはX線透過膜の膜厚を表す)。
【0005】また、従来のX線マスク構造体において
は、そのX線透過膜は必ずしも均一な膜厚を有するもの
ではなく、ある程度の膜厚分布を有する。この膜厚分布
によって、上記理由より、被転写体上での露光光の強度
は、被露光領域内で不均一となり、よって、デバイスの
設計線幅(即ち、所望の転写線幅)を忠実に再現でき
ず、X線露光の上述した利点を生かしたデバイスの高集
積化が達成されないという深刻な問題を生じてしまう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の目的
は、特に、X線透過膜が膜厚分布を有していても、かか
る膜厚分布に影響されることなく、デバイスの設計線幅
に忠実な転写線幅が得られるX線マスク構造体及びその
製造方法と、X線露光方法を提供することにある。
【0007】更に、本発明の目的は、上記X線マスク構
造体を用い作製され、安定かつ良好な特性を有する高集
積化されたデバイスを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的は以下の本発明
によって達成される。即ち、本発明は、X線吸収体と、
該X線吸収体を支持するX線透過膜と、該X線透過膜を
支持する支持枠とを有するX線マスク構造体において、
該X線吸収体の線幅が、該X線透過膜の膜厚分布に対応
して、転写線幅の所望パターン線幅に対する変化量を消
去し得る様に補正されていることを特徴とするX線マス
ク構造体である。
【0009】更に本発明は、上記X線マスク構造体を用
い、X線露光により被転写体にX線吸収体パターンを転
写することを特徴とするX線露光方法である。
【0010】更に本発明は、上記X線マスク構造体を用
い、X線露光により加工基板上にX線吸収体パターンを
転写し、これを加工、形成して作製されたことを特徴と
するデバイスである。
【0011】更に本発明は、X線吸収体と、該X線吸収
体を支持するX線透過膜と、該X線透過膜を支持する支
持枠とを有するX線マスク構造体の作製方法において、
a.該X線透過膜の膜厚分布を測定する工程と、b.該
膜厚分布の測定データに基づいて、該X線吸収体の線幅
を、転写線幅の所望パターン線幅に対する変化量を消去
し得る様に補正する工程とを有することを特徴とするX
線マスク構造体の作製方法である。
【0012】
【作用】従来のX線マスク構造体と本発明のX線マスク
構造体とを用いてX線露光によりパターンを被転写体に
転写した場合の模式図をそれぞれ図2及び図3に示す。
ここで、露光光であるX線I0 は、X線マスク構造体1
(断面図)に対して垂直に入射し、該X線マスク構造体
1と一定距離Gで隔てられて配置されたシリコンウエハ
等の被露光基板2上の被転写体3(断面図)に照射され
る。尚、該X線マスク構造体1と被露光基板2とは平行
に配置されている。
【0013】まず、図2において、従来のX線マスク構
造体は、X線吸収体4a、5aを同じ線幅にした(W1
=W2 )にもかかわらず、各X線吸収体パターンにより
得られるパターン4b、5bの転写線幅L1 、L2 は、
X線透過膜の膜厚分布(d2>d1 )によって生じる、
被転写体3上でのX線強度の違い(I1 >I2 )により
異なってしまう(L2 >L1 )。このことは、被露光基
板2上に形成するパターンの設計線幅(所望パターン線
幅)と同じ線幅にてX線吸収体4a、5aを形成して
も、該設計線幅に忠実なパターンを被露光基板2上に形
成し得ないことを意味する。
【0014】これに対し、図3に示す様に、本発明のX
線マスク構造体は、X線吸収体が付設されたX線透過膜
部位のうち、最小膜厚を有する部位に付設されているX
線吸収体4aによるパターン4bの転写線幅L1 がパタ
ーンの設計線幅(所望パターン線幅)であるとき、他の
X線吸収体5aの線幅W2 が、該X線透過膜の膜厚分布
(d2 >d1 )に対応し、転写線幅L2 の所望パターン
線幅L1 に対する変化量を消去し得る様に補正されてい
る(W1 >W2 )ので、該設計線幅に忠実なパターン
(L1 =L2 )を被露光基板2上に形成し得る。
【0015】(好ましい実施態様)以下に、好ましい実
施態様を挙げて、本発明を更に詳述する。
【0016】本発明のX線マスク構造体は、図1のa
(平面図)、b(断面図)の様に、X線吸収体11と、
該X線吸収体11を支持するX線透過膜12と、該X線
透過膜12を支持する支持枠13とを有し、且つ、該X
線吸収体11の線幅が、該X線透過膜12の膜厚ムラに
対応して、転写線幅の所望パターン線幅に対する変化量
を消去し得る様に補正されているX線マスク構造体であ
る。ここで、転写線幅とは、上記図2、図3に示す様
に、レジスト材等の被転写体またはシリコンウエハ等の
被露光基板上に、X線露光により得られるパターンの線
幅を意味し、また、所望パターン線幅とは、作成しよう
としているデバイス等の設計線幅を意味する。そして、
この所望パターン線幅は、上記X線マスク構造体上にあ
っては、X線吸収体が付設されたX線透過膜部位のう
ち、最小膜厚を有する部位に付設されているX線吸収体
の線幅に等しい。何故ならば、被転写体へのX線の照射
強度はX線透過膜の膜厚が小さいほど大きくなるからで
ある。
【0017】更に、本発明のX線マスク構造体は、X線
吸収体の線幅の補正量(B)が、下記式(I)で表され
る関係を有していることが好ましい。
【0018】 |B|=|V・exp(μ・Δdm)| (I) (但し、μはX線透過膜のX線に対する線吸収係数(c
-1)、Δdmは膜厚変動量(cm)、VはX線の単位
露光量当たり転写線幅の変化量(nm)を表す)。
【0019】即ち、上述の式(I)に従って、X線透過
膜の膜厚がdm1 からdm2 まで(Δdm)変化する
と、その時のX線露光量の変化ΔIは以下の式(2)で
表される。
【0020】 ΔI=I2 /I1 =exp(−μ・Δdm)…(2) (但し、I1 は膜厚dm1 のX線透過膜通過後のX線の
強度、I2 は膜厚dm2のX線透過膜通過後のX線の強
度を表す)。
【0021】一方、被転写体(レジスト)の適正露光領
域では、図4に示す様にレジスト上の転写線幅は、露光
量の変化に対して1次的に変化するから、そのときのグ
ラフの傾き(X線の単位露光量当たりの転写線幅の変化
量)をVとすれば、設計線幅(所望パターン線幅)に対
するX線吸収体の線幅の補正量Bは、レジストがポジ型
レジストの場合には下記式(I−a)、 Bp=V・exp(μ・Δdm)…(I−a) レジストがネガ型レジストの場合には下記式(I−
b)、 Bn=−V・exp(μ・Δdm)…(I−b) 即ち、|B|=|V・exp(μ・Δdm)|…(I)
となる。
【0022】また、上記式(I)において、X線の単位
露光量当たりの転写線幅の変化量Vは、レジスト材の種
類等に依存する量であるが、好ましくは−100〜10
0の範囲内の値であることが望ましい。
【0023】また、本発明のX線マスク構造体におい
て、更に好ましい実施態様について以下に述べる。
【0024】即ち、本発明のより好ましい実施態様にあ
っては、X線吸収体の線幅が、先述した通り、X線透過
膜の膜厚分布に対応して、転写線幅の所望パターン線幅
に対する変化量を消去し得るように補正される上に更
に、X線吸収体の線幅が、X線吸収体の線幅分布に対応
して、転写線幅の所望パターン線幅に対する変化量を消
去し得るように補正される。
【0025】転写線幅の所望パターン線幅に対する変化
量は先述の通り、被転写体上でのX線強度に依存し、実
効的には、X線吸収体の線幅変化(分布)に対しては図
5の実線で示される様に直線的関係を有するものとして
みなされる。尚、図5において(イ)〜(ホ)は各々、
前記X線強度が異なっている。
【0026】しかしながら、厳密には図5の斜線領域に
て示される通り、特にX線吸収体の線幅が小さい領域に
おいては、前記転写線幅と前記X線吸収体線幅とは非線
形の関係を示すようになる。この非線形の関係について
図6、図7を用いて更に説明する。
【0027】ここで、露光光であるX線IO は、X線マ
スク構造体1に対して垂直に入射し、該X線マスク構造
体1と一定距離Gで隔てられて配置されたシリコンウエ
ハ等の被露光基板2上の被転写体3に照射されている。
尚、該X線マスク構造体1と被露光基板2とは平行に配
置されている。
【0028】まず図6において、従来のX線マスク構造
体は、X線吸収体4a1 と5b1 及び4a2 と5b2
それぞれ同じ線幅にした(X1 =X2 、Y1 =Y2 )に
もかかわらず各X線吸収体パターンを転写して得られる
転写線幅x1 、x2 、y1 、y 2は、先述の通り、X線
透過膜の膜厚分布(d2 >d1 )によって生じる被転写
体上でのX線強度の違い(I1 >I2 )により異なって
しまう(x2 >x1 、y2 >y1 )。更に、この照度の
違いにより発生する設計線幅からのズレ量は厳密にはX
線吸収体の線幅によって異なっている(x2 −x1 >y
2 −y1 )。
【0029】これに対し、図7に示す様に様に、本発明
のより好ましいX線マスク構造体の実施態様では、X線
吸収体が付設されたX線透過膜部位のうち、最小膜厚を
有する部位に付設されているX線吸収体によるパターン
の転写線幅がパターンの設計線幅(所定パターン線幅)
であるとき、他のX線吸収体の線幅が該X線透過膜の膜
厚分布(d2 >d1 )に対し、且つ、線幅の異なるX線
吸収体(X1 とY1 またはX2 とY2 )の設計線幅分
布、式(II)で表される関係に従って補正されてい
る。
【0030】 |B|=|V・exp(μ・Δdm)+Δx|(II) (但し、μはX線透過膜のX線に対する線吸収係数(c
-1)、Δdmは膜厚変動量(cm)、VはX線の単位
露光量当たり転写線幅の変化量(nm)、ΔxはX線吸
収体の線幅分布に応じて発生する転写線幅の変化量(n
m)を表す)。
【0031】尚、Δxは、先述した図5に示すグラフの
斜線領域に相当し、図5のグラフを作成することによっ
て得られる値である。
【0032】また、上記式(II)においても、Vは、
好ましくは−100〜100の範囲内の値であることが
望ましい。
【0033】また、本発明のX線マスク構造体その他の
構成部材について、以下に述べる。まず、X線透過膜
は、上記設計線幅と転写線幅とのずれを極力低減する上
で、1μm〜10μmの範囲内の厚さとされることが好
ましく、例えば、Si、SiO2 、SiC、SiN、S
iCN、BN、BNC等の無機膜、ポリイミド等の耐放
射線性有機膜等の公知の材料にて構成される。
【0034】また、X線を吸収するX線吸収体は、例え
ば、Au、W、Ta、Pt等の重金属元素の材料、更に
はそれらの化合物等を用いて、通常、0.1μm〜5μ
mの厚さにて構成される。
【0035】また、X線透過膜を支持するための支持枠
は、シリコンウエハ等によって構成され、更に、該支持
枠には、マスク基板の搬送を補助する保持枠が付設され
ていてもよく、この保持枠は例えば、耐熱ガラス(パイ
レックスガラス:商品名)、Ti、Fe−Co合金、セ
ラミックス等の材料にて構成される。
【0036】本発明のX線マスク構造体はこの他に、X
線吸収体の保護膜、導電膜、アライメント光の反射防止
膜等を付設したものであっても良い。
【0037】更に、本発明のX線露光方法及びデバイス
は、上記構成を有する本発明のX線マスク構造体を用い
ることに特徴を有するものである。即ち、本発明のX線
露光方法は、上記X線マスク構造体を介して、被転写体
にX線露光を行うことで、X線吸収体パターンを被転写
体に転写することを特徴とするものであり、また、本発
明のデバイスは、上記X線マスク構造体を介して、加工
基板にX線露光を行うことで、X線吸収体パターンを加
工基板上に転写し、これを加工形成することで作製され
るデバイスである。本発明のX線露光方法は、上記本発
明のX線マスク構造体を用いること以外は、従来公知の
方法で良く、また、本発明のデバイスにおいても、上記
本発明のX線マスク構造体を用いること以外は、従来公
知の方法で作製されるデバイスである。
【0038】次に、本発明のX線マスク構造体の作製方
法について、以下に述べる。
【0039】本発明におけるX線マスク構造体の作製方
法は、a.該X線透過膜の膜厚分布を測定する工程と、
b.該膜厚分布の測定データに基づいて、該X線吸収体
の線幅を、転写線幅の所望パターン線幅に対する変化量
を消去し得る様に補正する工程とで特徴づけられれる。
【0040】即ち、まず上記a工程においては、X線吸
収体形成前のX線マスク構造体(即ち、X線マスクブラ
ンクス)のX線透過膜の膜厚分布を測定し、精密なデー
タを得る。
【0041】更に、上記b工程においては、1.使用予
定のレジスト(被転写体)に対し、テスト用X線マスク
を用いてX線露光を行い、X線露光量に対する転写線幅
の変化量を測定する。2.上記a工程によって得られた
膜厚分布データ、及び、上記1によって得られた転写線
幅の変化量のデータに基づき、上述した式(I)からX
線透過膜表面の各部位における補正量Bを算出し、かか
る算出データに基づき、X線透過膜上にX線吸収体のパ
ターンを描画、形成する。
【0042】また、本発明のX線マスク構造体の別の作
製方法は、a.該X線透過膜の膜厚分布を測定する工程
と、b.X線吸収体の線幅分布に対応する転写線幅を測
定する工程と、c.前記a工程及び前記b工程にて得ら
れた測定データに基づいて、該X線吸収体の線幅を、転
写線幅の所望パターン線幅に対する変化量を消去し得る
様に補正する工程とで特徴づけられる。
【0043】即ち、まず上記a工程においては、X線吸
収体形成前のX線マスク構造体(即ち、X線マスクブラ
ンクス)のX線透過膜の膜厚分布を測定し、精密なデー
タを得る。
【0044】更に、上記b工程においては、使用予定の
レジスト(被転写体)に対し、テスト用X線マスクを用
いてX線露光を行い、X線露光量に対する転写線幅の変
化量及びX線吸収体の線幅分布に対する転写線幅の変化
量を各々測定する。
【0045】更に、上記c工程においては、上記a工程
によって得られた膜厚分布データ、及び、上記b工程に
よって得られた転写線幅の変化量のデータに基づき上述
した式(II)からX線透過膜表面の各部位における補
正量Bを算出し、かかる算出データに基づき、X線透過
膜上にX線吸収体のパターンを描画、形成する。
【0046】また、上記X線マスク構造体の作製方法に
おいて、上記以外の作製工程、例えば、X線透過膜及び
X線吸収体の成膜方法、また、支持枠の形成方法等は、
従来公知の方法にて行われる。
【0047】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて、本発明更
に詳述する。
【0048】実施例1 〈X線透過膜の膜厚分布測定〉マスク設計データの描
画データへの変換に先立ち、マスク基板として使用予定
のX線マスクブランクスのX線透過膜の精密な膜厚分布
データを得た。ここでは、X線透過膜としてSiN膜を
用い、この膜厚を光学式膜厚計TM−005(キヤノン
製)で測定した。
【0049】〈露光量に対する転写線幅の変化〉X線
露光に使用予定のレジスト(被転写体)としてRAY−
PF(ヘキスト社製)を用意した。テスト用X線マスク
構造体を用いて、あらかじめ、図4に示す様なX線露光
量に対するレジスト線幅(転写線幅)の変化のデータを
得た。レジスト線幅の測定に対してはEB測長機を使用
した。この結果、v=−74nmを得た。
【0050】〈設計線幅への補正〉 で得られた結果よりX線透過膜の膜厚2μmの位置
に、線幅0.25μmのX線吸収体パターンを、更にX
線透過膜の膜厚2.2μmの位置には次の計算結果より
0.171μmの線幅のX線吸収体パターンのデザイン
を行った。
【0051】ここで、v=−74nm、Δdm=2×1
-5cm、μ=3465cm-1として(I−a)式によ
って計算されたBp=−79nmから、X線吸収体パタ
ーン線幅は250−79=171nm=0.171μm
とした。
【0052】〈X線マスク構造体の製作〉本発明のX
線マスク構造体の製作過程を説明する。で用意された
X線マスクブランクスの裏面のSiNをSF6 ガスを用
いてRFパワー200W、圧力4Pa、ガス流量20s
ccmでドライエッチングにより25mm画の領域を除
去した。ついで、水酸化カリウムの25%水溶液を用い
て110℃で7時間、Siをバックエッチングした。こ
の後、基板表面にクロム及び金をそれぞれ5nm/50
nm電子ビーム蒸着機により連続蒸着し、めっき用の電
極を形成した。この電極上に電子線レジストであるPM
MAを1μmスピンコートし、で補正したデザインを
もとに電子線描画を行った。レジストの現像後このレジ
ストパターンを鋳型にして亜硫酸系の金めっき液ニュー
トロネックス309(EEJA製)を用いて50℃で金
めっきを行った。めっき終了後レジスト、電極用金をそ
れぞれO2 RIE、Arスパッタで除去し、残存したC
rを更にO2 RIEで酸化し、可視光に対する透明化処
理を行った。最後にこのマスク基板をパイレックス(商
品名)の保持枠に接着し、ポジ型レジストRAY−PF
用の本発明のX線マスク構造体を完成した。
【0053】実施例2 実施例1のに於て、ポジ型のX線レジストRAY−P
Fの代わりにネガ型X線レジストのRAY−PN(ヘキ
スト製)を使用した。そして、同様の方法によってv=
32nmを得た。
【0054】次に、実施例1のと同様に、X線透過膜
の膜厚2μmの位置に線幅0.25μmのX線吸収体パ
ターンを、更にX線透過膜の膜厚2.2μmの位置には
次の計算結果より0.284μmの線幅のX線吸収体パ
ターンのデザインを行った。
【0055】ここで、v=32nm、Δdm=2×10
-5cm、μ=3465cm-1として(I−b)式によっ
て計算されたBn=34nmから、X線吸収体パターン
線幅は、250+34=284nm(=0.284μ
m)とした。
【0056】その他は実施例1と同様の方法で、ネガ型
レジストのRAY−PN用の本発明のX線マスク構造体
を得た。
【0057】実施例3 実施例1のX線マスク構造体を用いて、図8に示すX線
露光装置によりシリコンウエハ上にX線露光によりパタ
ーン転写を行った。尚、図8に示すX線露光装置につい
て簡単に説明しておくと、図8には、大きく露光チャン
バー28、X線マスク保持部(ステージ)22、ウエハ
ステージ27、そしてX線マスク構造体24とウエハ2
5の位置決め機構23からなる。露光チャンバー28
は、X線発生部とBeやダイアモンドの隔壁で隔離さ
れ、露光ガス環境、圧力等の露光環境を制御する。ま
た、X線マスク構造体24とウエハ25は数ミクロン〜
数十ミクロンの距離をおいて配置され、1回の露光の
後、X線マスク構造体24とウエハ25の位置を相対的
にずらしながら露光していく(いわゆるステップ アン
ドリピート)。更に位置決め機構23によって、X線マ
スク構造体24とウエハ25間の距離と水平方向の位置
決めを行う。この他のX線発生部、露光量制御部は本図
では省略されている。ウエハ上にはポジ型X線レジスト
であるRAY−PFを1.5μmの厚みにスピンコート
し、110℃で60秒プリベークした。レジストは露光
後75℃で3分PEBを行った後AZ−312MIF
(純粋で2.5倍に希釈)で60秒現像した。
【0058】この様にして得られたレジストパターンを
測長用の走査型電子顕微鏡を用いて線幅を測長し、デバ
イス設計値と比較したところ、実施例1の各点は共に
0.25μmで、X線マスク構造体のX線透過膜の膜厚
のバラツキの影響のない非常に再現性のよい一致を確認
した。
【0059】実施例4 実施例2のX線マスク構造体を用いて、シリコンウエハ
上にX線露光によりパターン転写を行った。ウエハ上に
はネガ型X線レジストであるRAY−PNを1.5μm
の厚みにスピンコートし、120℃で120秒プリベー
クした。レジストは露光後105℃で3分PEBを行っ
た後AZ−312MIF(純水で3倍に希釈)で60秒
現像した。
【0060】この様にして得られたレジストパターンを
測長用の走査型電子顕微鏡を用いて線幅を測長し、デバ
イス設計値と比較したところ、実施例2の各点は共に
0.25μmで、X線マスク構造体のX線透過膜の膜厚
のバラツキの影響のない非常に再現性のよい一致を確認
した。
【0061】実施例5 実施例1の(X線透過膜の膜厚分布測定)と同様、マ
スク設計データの描画データへの変換に先立ちマスク基
板として使用予定のX線マスクブランクスのX線透過膜
の精密な膜厚分布データを得た。本実施例の基板の場
合、X線透過膜であるSiNはほぼ同心円上に分布して
おり、かつ部分的にランダムに分布していることがわか
った。
【0062】この他は、実施例1と同様の手順でX線マ
スク構造体を製作した。ついで、実施例3と同様の走査
でX線露光によりレジストパターンを形成し、露光領域
内各点の線幅評価を行い、デバイス設計値と比較したと
ころ、X線マスク構造体のX線透過膜の膜厚のバラツキ
のパターンがランダムであっても膜厚分布の影響のない
非常に再現性のよい一致を確認した。
【0063】また、更にこれらの方法で作られたX線マ
スク構造体を使用してX線露光により作られたデバイス
は設計値に対して非常に再現性の良い加工が出来ている
ため良好なデバイス特性を示した。
【0064】比較例 X線透過膜の膜厚ムラ10%を有するX線マスクブラン
クスを使用して、従来技術で製作されたX線マスク構造
体を用いて、実施例3と同様の操作によりシリコン基板
上にレジストパターンを形成した。
【0065】この様にして得られたレジストパターンを
測長用の走査型電子顕微鏡を用いて線幅を測長し、デバ
イス設計値と比較したところ、X線マスク構造体のX線
透過膜の膜厚のバラツキの影響を受けて、デバイス設計
値に対して8〜9%の線幅のバラツキが発生した。
【0066】実施例6 〈線透過膜の膜厚分布測定〉マスク設計のデータの描
画データへの変換に先立ち、マスク基板として使用予定
のX線マスクブランクスのX線透過膜の精密な膜厚分布
のデータを得た。
【0067】ここでは、X線透過膜としてSiN膜を用
い、この膜厚を光学式膜厚計TM−005(キヤノン
製)で測定した。
【0068】〈露光量に対する転写線幅の変化〉X線
露光に使用予定のレジスト(被転写体)としてRAY−
PF(ヘキスト社製)を用意した。特別に用意されたX
線透過膜の膜厚分布の非常に小さいテスト用X線マスク
構造体を用いて、あらかじめ、図5に示すようなX線露
光量に対するレジスト線幅(転写線幅)の変化のデータ
を得た。レジスト線幅の測定に関してはEB測長機を使
用した。その結果、v=−74nmを得た。
【0069】〈レジストのマスクサイズ忠実度の計
測〉X線露光に使用予定のレジスト(被転写体)として
RAY−PF(ヘキスト社製)を用意した。特別に用意
されたX線透過膜の膜厚分布の非常に小さいテスト用X
線マスク構造体を用いて、あらかじめX線露光によるレ
ジストパターンの線幅(転写線幅)と使用されたマスク
のパターンサイズ(X線吸収体線幅)との関係を両者の
線幅測定を行うことによって得た。
【0070】更に詳述すると、膜厚分布の小さなX線透
過膜上に、その線幅が、例えば0.15μm〜5.0μ
mといった広範囲にわたるX線吸収体パターンを有する
テスト用X線マスク構造体を用いて、使用予定のレジス
トに対し、X線露光量を変化させながら転写パターンを
形成する。次に、転写パターンの線幅(転写線幅)を測
長し、各露光量毎に、X線吸収体パターンの各線幅に対
する転写線幅をプロットする。
【0071】こうして得られたデータより、比較的大き
いX線吸収体パターン領域(例えば1.0〜5.0μ
m)で吸収体線幅と転写線幅とが一致する露光量
(EOP)を決定する。この露光量において、こんどは比
較的小さいX線吸収体パターン領域で各転写線幅の吸収
体線幅からのズレ量(図5の斜線領域)を求め、これら
のデータをマスクサイズ忠実性に対する補正量とする。
【0072】〈設計線幅への補正〉 〜の計測結果をもとにX線吸収体パターンの線幅の
補正を行った。補正は次の手順によって行った。
【0073】(1)X線透過膜の膜厚に対する補正 で得られた結果より、X線透過膜の膜厚2μmの位置
(a)点に設計線幅0.5μm及び0.2μmのX線吸
収体パターンを、更にX線透過膜の膜厚2.2μmの位
置(b)点にも設計線幅0.5μm及び0.2μmのX
線吸収体パターンを配置することにした。
【0074】この時(a)点を基準にして、の結果を
基に(b)点の吸収体パターン線幅にX線透過膜の膜厚
の違いに対するX線吸収体線幅のバイアスを式(I)で
計算し、B=−79nmを得た。
【0075】ここで、v=−74nm、Δdm=2×1
-5cm、μ=3465cmとした。
【0076】(2)X線吸収体パターンサイズに対する
補正 の結果をもとに、(a)点と(b)点の膜厚の違いに
基づいて発生したX線透過率の差に相当するレジストの
マスクサイズ忠実度のデータから(a)点に対する
(b)点でのX線吸収体パターンサイズに対する線幅の
バイアスを求めた。ここでは、図により、(b)点の設
計線幅0.5μmのパターンには線幅のバイアスとして
Δx=−10nmを、設計線幅0.2μmのパターンに
は線幅のバイアスとしてΔx=−15nmを得た。
【0077】(3)結果としての補正量 上記の(1)、(2)の結果より、(a)点に対して
(b)点に於けるバイアス量は、各パターンに対して式
(II)より次のようになる。
【0078】0.5μmパターン −79+(−10)=−89nm 0.2μmパターン −79+(−15)=−94nm この結果から、X線透過膜上の各位置における各X線吸
収体の線幅のデザインサイズを求めた。
【0079】(a)点 設計線幅(所望線幅)0.5μmパターンにおけるX線
吸収体のデザインサイズ;0.5μm 設計線幅0.2μmパターンにおけるX線吸収体のデザ
インサイズ;0.2 (b)点 設計線幅0.5μmパターンにおけるX線吸収体のデザ
インサイズ;0.5−0.089=0.411μm 設計線幅0.2μmパターンにおけるX線吸収体のデザ
インサイズ;0.2−0.094=0.106μm
【0080】〈X線マスク構造体の製作〉本発明のX
線マスク構造体の製作工程を説明する。で用意された
X線マスクブランクスの裏面のSiNをSF6ガスを用
いてRFパワー200W、圧力4Pa、ガス流量20s
ccmでドライエッチングにより25mm画の領域を除
去した。ついで、水酸化カリウムの25%水溶液を用い
て110℃で7時間、Siをバックエッチした。この
後、基板表面にクロム及び金をそれぞれ5nm/50n
m電子ビーム蒸着機のより連続蒸着し、めっき用の電極
を形成した。この電極上に電子線レジストであるPMM
Aを1μmスピンコートし、で求めたデザインを基
に、電子線描画を行った。レジスト現像後このレジスト
パターンを鋳型にして亜硫酸系の金めっき液ニュートロ
ネックス309(EEJA製)を用いて50℃で金めっ
きを行った。めっき終了後、レジスト、電極用金をそれ
ぞれ02RIE、Arスパッタで除去し、残存したCr
を更に02RIEで酸化し、可視光に対する透明化処理
を行った。最後に、このマスク基板をパイレックス(商
品名)の保持枠に接着し、ポジ型レジストRAY−PF
用の本発明のX線マスク構造体を完成した。
【0081】実施例7 実施例6のに於いて、ポジ型X線レジストRAY−P
Fの代わりに、ネガ型X線レジストRAYーPN(ヘキ
スト社製)を使用した。そして、実施例6と同様の方法
によって、v=32nm、Δx(設計線幅0.5μm)
=+8nm、Δx(設計線幅0.2μm)=+10nm
を得た。これらの結果により、結果としての補正量は、
(a)点に対して(b)点におけるバイアス量は、各パ
ターンに対して次のようになる。
【0082】0.5μmパターン 32+8=40nm 0.2μmパターン 32+10=42nm
【0083】その他は実施例1と同様の方法で、ネガ型
レジストRAY−PN用の本発明のX線マスク構造体を
完成した。
【0084】実施例8 図8に示したX線露光装置で、実施例6または実施例7
の方法で作成されたX線マスク構造体を用いて、X線露
光により、シリコン基板上のX線レジストにパターンニ
ングを行った。形成されたレジストパターンの線幅を測
長用のSEMを用いて計測し、結果をデバイス設計値と
比較したところ、X線吸収体パターン線幅に分布があっ
ても、X線マスク構造体のX線透過膜の膜厚分布の影響
を受けないで、デバイス設計値に忠実なパターンが形成
されていた。
【0085】更に、これらのX線マスクを構造体を用い
てX線露光により作成されたデバイスは、デバイス設計
図に対して忠実なパターンが作成可能であるため、X線
リソグラフィーの特徴を生かした高集積化ができると共
に、良好なデバイス特性を有する。
【0086】実施例9 次に、上記説明したX線マスク構造体を利用した半導体
デバイスの製造方法の実施例を説明する。図9は半導体
デバイス(ICやLSI等の半導体チップ、あるいは液
晶パネルやCCD等)の製造フローを示す。ステップ1
(回路設計)では半導体デバイスの回路設計を行う。ス
テップ2(マスク製作)では設計した回路パターンを形
成したX線マスク構造体を製造する。一方、ステップ3
(ウエハ製造)ではシリコン等の材料を用いてウエハを
製造する。ステップ4(ウエハプロセス)は前工程と呼
ばれ、上記用意したX線マスクと構造体ウエハを用い
て、リソグラフィ技術によってウエハ上に実際の回路を
形成する。次のステップ5(組み立て)は後工程と呼ば
れ、ステップ4によって製造されたウエハを用いて半導
体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシ
ング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封
入)等の工程を含む。ステップ6(検査)ではステップ
5で作成された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久
性テスト等の検査を行う。こうした工程を経て半導体デ
バイスが完成し、これが出荷(ステップ7)される。
【0087】図10は上記ウエハプロセスの詳細なフロ
ーを示す。ステップ11(酸化)ではウエハの表面を酸
化させる。ステップ12(CVD)ではウエハ表面に絶
縁膜を形成する。ステップ13(電極形成)ではウエハ
上に電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオ
ン打込み)ではウエハにイオンを打込む。ステップ15
(レジスト処理)ではウエハに観光剤を塗布する。ステ
ップ16(露光)では上記説明した露光方法によってマ
スクの回路パターンをウエハに焼付露光する。ステップ
17(現像)では露光したウエハを現像する。ステップ
18(エッチング)では現像したレジスト像以外の部分
を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)ではエッチ
ングが済んで不要となったレジストを取り除く。これら
のステップを繰り返し行うことによって、ウエハ上に多
重に回路パターンが形成される。
【0088】本発明の製造方法を用いれば、従来は製造
が難しかった高集積度の半導体デバイスを製造すること
ができる。
【0089】
【発明の効果】以上述べた本発明によれば、特に、X線
透過膜が膜厚分布を有していても、かかる膜厚分布に影
響されることなく、デバイスの設計線幅に忠実な転写線
幅が得られるX線マスク構造体及びその作製方法と、X
線露光方法を提供できる。更には、上記X線マスク構造
体を用いて作製されるため、安定かつ良好な特性を有す
る高集積化されたデバイスを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のX線マスク構造体の概略構成図。
【図2】従来のX線マスク構造体を用いて、パターンを
被転写体に転写した場合の模式図。
【図3】本発明のX線マスク構造体を用いて、パターン
を被転写体に転写した場合の模式図。
【図4】X線露光量と転写線幅の変化量との関係を示す
図。
【図5】X線露光による、レジストパターンサイズ(転
写線幅)のX線吸収体パターン線幅に対する忠実度を示
す図。
【図6】従来のX線マスク構造体を用いて、パターンを
被転写体に転写した場合の模式図。
【図7】本発明の別の態様のX線マスク構造体を用い
て、パターンを被転写体に転写した場合の模式図。
【図8】X線露光装置の概略構成図。
【図9】半導体デバイス製造フローを示す図。
【図10】ウエハプロセスを示す図。
【符号の説明】
1 X線マスク構造体 2 被露光基板 3 被転写体(レジスト) 4a、5a、4a1 、4a2 、5b1 、5b2 X線吸
収体 4b、5b 転写パターン 11 X線吸収体 12 X線透過膜 13 支持枠 21 Be窓ポート 22 X線マスクステージ 23 位置決め機構 24 X線マスク構造体 25 ウエハ(デバイス基板) 26 ウエハチャック 27 ウエハステージ 28 露光チャンバー

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X線吸収体と、該X線吸収体を支持する
    X線透過膜と、該X線透過膜を支持する支持枠とを有す
    るX線マスク構造体において、該X線吸収体の線幅が、
    該X線透過膜の膜厚分布に対応して、転写線幅の所望パ
    ターン線幅に対する変化量を消去し得る様に補正されて
    いることを特徴とするX線マスク構造体。
  2. 【請求項2】 該X線吸収体の線幅の補正量Bが、下記
    式(1)で表される関係を有している請求項1に記載の
    X線マスク構造体。 |B|=|V・exp(μ・Δdm)| (I) (但し、μはX線透過膜のX線に対する線吸収係数(c
    -1)、Δdmは膜厚変動量(cm)、VはX線の単位
    露光量当たり転写線幅の変化量(nm)を表す。)
  3. 【請求項3】 該式(I)におけるVが、−100〜1
    00の範囲内の値である請求項2に記載のX線マスク構
    造体。
  4. 【請求項4】 該X線吸収体の線幅が、更に、該X線吸
    収体の設計線幅分布に対応して、転写線幅の所望パター
    ン線幅に対する変化量を消去し得る様に補正されている
    請求項1に記載のX線マスク構造体。
  5. 【請求項5】 該X線吸収体の線幅の補正量Bが、下記
    式(II)で表される関係を有している請求項4に記載
    のX線マスク構造体。 |B|=|V・exp(μ・Δdm)+Δx| (II) (但し、μはX線透過膜のX線に対する線吸収係数(c
    -1)、Δdmは膜厚変動量(cm)、VはX線の単位
    露光量当たり転写線幅の変化量(nm)、ΔxはX線吸
    収体の設計線幅分布に応じて発生する転写線幅の変化量
    (nm)を表す。)
  6. 【請求項6】 該式(II)におけるVが、−100〜
    100の範囲内の値である請求項5に記載のX線マスク
    構造体。
  7. 【請求項7】 該X線透過膜の膜厚が、1μm〜10μ
    mの範囲にある請求項1に記載のX線マスク構造体。
  8. 【請求項8】 請求項1〜請求項7いずれかに記載のX
    線マスク構造体を用い、X線露光により被転写体にX線
    吸収体パターンを転写することを特徴とするX線露光方
    法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜請求項7いずれかに記載のX
    線マスク構造体を用い、X線露光により加工基板上にX
    線吸収体パターンを転写し、これを加工、形成して作製
    されたことを特徴とするデバイス。
  10. 【請求項10】 X線吸収体と、該X線吸収体を支持す
    るX線透過膜と、該X線透過膜を支持する支持枠とを有
    するX線マスク構造体の作製方法において、a.該X線
    透過膜の膜厚分布を測定する工程と、b.該膜厚分布の
    測定データに基づいて、該X線吸収体の線幅を、転写線
    幅の所望パターン線幅に対する変化量を消去し得る様に
    補正する工程とを有することを特徴とするX線マスク構
    造体の作製方法。
  11. 【請求項11】 X線吸収体と、該X線吸収体を支持す
    るX線透過膜と、該X線透過膜を支持する支持枠とを有
    するX線マスク構造体の作製方法において、a.該X線
    透過膜の膜厚分布を測定する工程と、b.X線吸収体の
    線幅分布に対応する転写線幅を測定する工程と、c.前
    記a工程及び前記b工程にて得られた測定データに基づ
    いて、該X線吸収体の線幅を、転写線幅の所望パターン
    線幅に対する変化量を消去し得る様に補正する工程とを
    有することを特徴とするX線マスク構造体の作製方法。
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