JPH04343410A - X線マスクの製作方法、及びこの製作方法で製作されるx線マスクを用いたx線露光装置 - Google Patents

X線マスクの製作方法、及びこの製作方法で製作されるx線マスクを用いたx線露光装置

Info

Publication number
JPH04343410A
JPH04343410A JP3116040A JP11604091A JPH04343410A JP H04343410 A JPH04343410 A JP H04343410A JP 3116040 A JP3116040 A JP 3116040A JP 11604091 A JP11604091 A JP 11604091A JP H04343410 A JPH04343410 A JP H04343410A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ray
mask
pattern
ray mask
electron beam
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3116040A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideki Kobayashi
英樹 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Anelva Corp
Original Assignee
Anelva Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Anelva Corp filed Critical Anelva Corp
Priority to JP3116040A priority Critical patent/JPH04343410A/ja
Publication of JPH04343410A publication Critical patent/JPH04343410A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、X線マスクの製作方法
、及びこの製作方法で製作されるX線マスクを用いたX
線露光装置に関し、特に、半導体デバイスや半導体集積
回路の製造プロセス中のリソグラフィ工程で利用される
X線露光装置であり、このX線露光装置で用いられるX
線マスクの製作方法の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】X線露光装置によるX線リソグラフィは
、■0.2〜0.3μmよりも微細なサブミクロンレベ
ルの解像度、■大きなフォーカス深度、■高透過率に基
づく単層レジストプロセスが容易であること、■ダスト
付着に影響されにくいこと、■マスク転写による高生産
性を有すること等の特徴を有し、IC用超微細パターン
転写技術として期待されている。X線リソグラフィでこ
のような優れた特徴を生じさせるには、前提として高精
度のX線マスクが必要である。X線リソグラフィでは、
従来、波長10オングストローム前後の軟X線を利用す
ることが多い。従ってX線リソグラフィで使用されるX
線マスクは、軟X線をよく通す軽元素からなる薄膜基板
の上に、当該軟X線を遮断・吸収するX線吸収体パター
ンが形成された構造となっている。X線吸収体パターン
は、重金属層によって形成される。かかる構造で製作さ
れるX線マスクにおいて、実寸パターンを有する当該X
線マスクと、転写が行われる半導体ウェハーを近接させ
、1対1の転写が行われる。図面を参照して、従来のX
線マスクの構成例を説明する。図7に示された模式断面
図は、月刊セミコンダクタ  ワールド(Semico
nductor World )第6巻  第5号(1
987年5月号)  110−116頁、鈴木克己、岡
田浩一「X線リソグラフィの最新技術動向」に記載され
たX線マスクの例である。このX線マスクは、外径50
mmφ、内径が20〜30mm角の形状を有するシリコ
ンフレーム71を備え、このシリコンフレーム71上に
、プラズマCVD法で形成した1μmの厚みを有する窒
化シリコン膜(Si Nx)72を展張し、この窒化シ
リコン膜を薄膜基板として形成している。このX線マス
クにおいてX線吸収体パターン73は、次のように形成
される。まず、多量の水素を含む窒化シリコン膜(Si
 Hy Nz) を下層に用い、且つ通常の電子ビーム
レジストを上層に用いたものに対し、電子ビームリソグ
ラフィを適用して、レジストパターンを形成する。次に
、このレジストパターンに反応性イオンエッチングを適
用して、当該レジストパターンをSi Hy Nzパタ
ーンに変換する。最後に、Si Hy Nzパターンを
マスクとし、その開口部に金を選択的にメッキすると、
金によるX線吸収体パターン73を得ることができる。 なお、シリコンフレーム71の窒化シリコン膜(Si3
  N4 )74はシリコンフレーム71の窓開けのマ
スクとして使用され、更に、酸化シリコン層(Si O
2 )75,76は、X線マスクにおける薄膜基板とし
ての平面度を向上させるために形成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述した、メッキによ
り重金属のX線吸収体パターン73を形成するという従
来のX線マスク製作方法では、通常のフォトマスクの製
作方法に比較し、プロセスが複雑となり、また最小線幅
がサブミクロンオーダの超微細高密度パターンを形成す
るには、欠陥発生確率の低減が困難であるという問題を
有している。一方重金属を直接エッチングしてX線吸収
体パターンを形成することができれば、メッキを用いる
場合よりも、製作プロセスが簡単となり、欠陥低減も容
易となる。しかし、重金属を直接エッチングするにあた
って、電子ビームリソグラフィを使用すると、重金属基
板からの後方散乱電子により解像度が劣化するという問
題が生じる。電子ビームリソグラフィを用いて超微細高
密度パターンを形成する場合には、更に、近接効果によ
るパターン歪みの発生、電子ビーム照射位置の再現性や
安定性が不十分である等の問題が生じる。また、電子ビ
ームの代わりに、集束イオンビームを利用する集束イオ
ンビームリソグラフィを用いることができる。このリソ
グラフィでも、サブミクロンクラスの超微細パターンの
形成が可能である。しかしながら、集束イオンビームリ
ソグラフィをサブミクロンパターンに利用する場合には
、安定性等の面で不十分であるという問題が存在する。 更に、電子ビームリソグラフィ及び集束イオンビームリ
ソグラフィは、共に、サブミクロンパターンに用いる場
合に生産性が低過ぎるという大きな難点を有している。 生産性が低い場合には、X線マスクのコストが上昇する
。従って、マスク検査装置によって欠陥が見出されたX
線マスクも、欠陥修正技術により、当該欠陥を取り除く
ことが要求され、取り除く技術が必須となる。しかしな
がら、サブミクロンパターンのX線マスクの欠陥修正技
術は、未だ確立されておらず、工業的に利用できる技術
が実現できる見通しは、現在のところ、立っていない。 更に、従来のX線露光装置は、10オングストローム前
後あるいはそれ以下の波長のX線を用いており、その結
果、X線マスクのX線吸収体パターンの厚みとして、1
μm程度の厚みが要求される。このことは、微細パター
ンを得る上で大きな障害になっていた。
【0004】本発明の目的は、上記の各問題に鑑み、超
微細高密度のX線吸収体パターンを備えたX線マスクを
安定して且つ高い生産性で製作することのできるX線マ
スクの製作方法と、この製作方法で得られたX線マスク
を利用することにより、超高集積密度半導体デバイス製
造におけるリソグラフィ工程の安定性と生産性を向上し
たX線露光装置とを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係るX線マスク
の製作方法は、電子ビームリソグラフィを用いて任意の
パターンを有するフォトマスクを作製し、狭帯域、例え
ば100〜300nmの波長領域に含まれる波長を有す
る短波長光による縮小投影露光法を利用して、且つ前記
フォトマスクを用いて、例えば0.3〜0.5μmの厚
みを有するX線吸収体パターンを備えたX線マスク(ワ
ーキングマスク)を作製することを特徴とする。
【0006】本発明に係るX線露光装置は、半導体ウェ
ハーと、前記のX線マスクの製作方法で製作されたX線
マスクとを、半導体ウェハーへの転写を可能とする所定
の位置関係にて、真空又は減圧ガス雰囲気の中に配置し
、X線マスクにシンクロトロン放射光を照射することに
より半導体ウェハーに所定パターンを転写するように構
成される。
【0007】
【作用】本発明によるX線マスクの製作方法では、X線
マスクを作るにあたってフォトマスク、すなわちマザー
マスクを利用する。このマザーマスクは、実際の回路パ
ターンの寸法を数倍以上に拡大した比較的に大きな寸法
のパターン、すなわち前記の任意のパターンを描いたフ
ォトマスク(いわゆるレクチル)でよいので、従来技術
の電子ビームリソグラフィ法によって比較的に容易に製
作することができる。また、波長領域100〜300n
m程度の強力な短波長光を得るために、通常、光源とし
てはエキシマレーザを使用する。この光源で得られた短
波長光をマザーマスクに照射し、その後、合成溶融石英
(限界波長160nm)などで作った縮小投影レンズを
通してX線マスクの重金属層上のレジスト表面に、前記
マザーマスクの任意のパターンすなわち回路像を結像さ
せて、レジストパターンを形成する。そして実際上は、
更に重金属層を直接にエッチングしてX線吸収体パター
ンを形成する。
【0008】また、本発明によるX線露光装置では、上
記の如き製作方法で作られたX線マスクを用いて半導体
ウェハーにパターンの転写を行う。X線マスクと半導体
ウェハーは、真空の中又は減圧されたガス雰囲気の中に
おいて前記転写を可能とする所定の位置関係にて配置さ
れ、且つシンクロトロン放射光を、転写のための手段と
して利用する。シンクロトロン放射光の波長成分におい
て、10ングストロームから20〜50オングストロー
ム程度間での光を利用する。
【0009】
【実施例】以下に、本発明の実施例を図1〜図6に基づ
いて説明する。図1は電子ビームリソグラフィシステム
の構成を示す。この電子ビームリソグラフィシステムを
用いて、X線マスクを製作するためのマザーマスクを作
製する。このマザーマスクは、前述の通り、フォトマス
クである。電子ビームリソグラフィシステムに関しては
、例えばブロイ  マレイ著「ザ  フィジックス  
オブマイクロファブリケーション」プレナム  プレス
発行、第28頁〜第30頁(Ivor Brodie 
and Julius J.Muray“The Ph
ysics of Microfabrication
 ”  PLENUMPRESS,PP28〜30  
(1983))に概説されている。電子ビームリソグラ
フィシステムによれば、コンピュータプログラムによっ
て電子ビームの走査を制御し、基板の上に被覆した電子
ビームレジストに回路パターンを描く。電子ビームリソ
グラフィは電子線描画装置を利用した微細パターン形成
装置であり、この装置は、多量の設計データを回路パタ
ーンに変換する作業を高速、高精度で処理できる特徴を
有している。
【0010】図1に示す如く、電子ビームリソグラフィ
システムにおける電子線描画装置の電子光学系は、電子
顕微鏡のそれに類似している。図1において、電子源1
から出射される電子ビーム2は、電界によって加速され
、電磁集束コイル3の磁界により集束される。この電子
ビーム2は、静電偏向板4と有孔板5によるオン・オフ
制御及び電磁偏向コイル6による偏向制御を受けて、X
Yテーブル7の上に配置された対象物8の表面に所望の
パターン形状を描く。9は電子検出器で、当該検出器は
、対象物8の表面から反射電子放出状態等の変化を検出
して、電子ビーム2の照射位置基準を、対象物8の上の
位置合わせマークに合わせるために使用される。Xモー
タ10とYモータ11は、XYテーブル7の駆動源であ
り、テーブル位置検出器12は、レーザ干渉計形式のテ
ーブル位置検出装置である。13はコンピュータであり
、このコンピュータ13は、インタフェース14を介し
て電子ビームリソグラフィシステムの全体の動作を制御
している。かかる構成を有する電子ビームリソグラフィ
システムで、X線マスクのマザーマスク素材に所定のパ
ターンを描く。従って、前記対象物8はX線マスクのマ
ザーマスク素材である。このようにして図1に示される
電子ビームリソグラフィシステムを用いて、半導体集積
回路の製造において使用されるフォトマスクを製作する
場合と同様にX線マスクのマザーマスクを製作する。 そして、次の段階で、作製した上記マザーマスクを用い
てX線マスクを製作する。
【0011】次に、図2は、上記マザーマスク上の所定
パターンを、縮小投影露光法を用いて、X線マスク素材
に転写するための投影露光システムを示す。図2におい
て、21はマザーマスク、22はX線マスク素材である
。また、23は、波長領域100〜300nmの範囲に
含まれる短波長の光を出射する狭帯域光源であり、24
は投影レンズである。従来の半導体製造用光リソグラフ
ィの縮小投影露光装置では、主に、波長領域が330〜
400nmの輝線スペクトルを有する光源が使用されて
いた。330nmより短い波長では、光源−投影レンズ
−光レジストの組み合わせで良いものがなかったからで
ある。しかし、エキシマレーザでは、波長が300nm
以下でも強力な短波長光を出射できるものがあり、また
、その波長帯域幅を圧縮して狭くすることが可能である
。そこで、本発明による実施例では、前記光源23に、
エキシマレーザの如き狭帯域光源を使用することにする
。このようにして、前記の投影露光システムにおいて、
波長帯域が充分に狭い光を用いるように光源23を構成
すれば、投影レンズ24が、合成溶融石英などの単一材
料からなるレンズであっても、色収差による解像力の劣
化は生じない。
【0012】次に、上記の投影露光システムを用いてX
線マスクを作製する工程を、図3及び図4を参照して説
明する。図3は上記X線マスク素材22の断面図を示す
。X線マスク素材22は、mmオーダの厚さのシリコン
ウェハー31を備え、その上面に、μmオーダの厚さの
窒化シリコン基板層32と、0.5μm程度以下、好ま
しくは0.3〜0.5μmの厚さのタングステン等から
なる重金属層33を堆積させ、更にフォトレジスト34
による被覆を行っている。この構造を有するX線マスク
素材22に対して、図2で示した投影露光システムを利
用して露光を行う。露光の後に現像を行い、フォトレジ
スト34にてレジストパターンを作製する。このように
して形成されたレジストパターンをマスクとして利用し
、更に反応性イオンエッチング法を適用して、重金属層
33を選択的にエッチングすることにより、図4に示す
如きX線吸収体パターン35が作製される。そして、そ
の後に、窒化シリコン基板層32の所要部分32aのシ
リコンウェハー31の側を選択的にバックエッチングし
、当該部分32aを露出させる。このようにして、図4
に示される断面形態を有するシリコンフレーム36で支
持されるX線マスク37、すなわちワーキングマスクが
作製される。
【0013】現在、半導体集積回路技術は、その集積度
を更に高めていく傾向にあり、そのため、回路パターン
の最小線幅を微細化することが求められている。また半
導体集積回路の製造工程では、何種類ものパターンを重
ね合わせるので、各パターン相互間の位置精度を高精度
にする必要がある。半導体集積回路技術におけるリソグ
ラフィ工程用のX線露光装置では、最小線幅がサブミク
ロンレベルに対応することが期待され、従って、X線マ
スクのパターン位置精度に対する要求は非常に高いもの
である。本発明による前記実施例では、マザーマスク2
1に関し、X線マスク37の数倍のパターン寸法である
ので、一般的に線幅はミクロンレベル以上となる。従っ
て、電子ビームリソグラフィを用いることにより、充分
なパターン位置精度を有するマザーマスク21を得るこ
とができる。また、図2に示した投影露光システムは、
マザーマスク21のパターンを縮小してX線マスク37
のパターンに転写するものであるので、露光波長(λ)
とその帯域幅を充分に小さくし、且つ投影レンズ24に
レンズ開口数(NA)が充分に大きいものを用いれば、
所要の解像力を得ることができる。加えて、生産性の面
でも有利である。なお、レンズの解像力とフォーカス深
度について数学的に定義を与えると、
【0014】
【数1】解像力=K1 ・λ/NA
【0015】
【数2】フォーカス深度=K2 ・λ/(NA)2 (
レンズフィールド中心として) となる。ここで、K1 ,K2 は、経験的に決められ
る比例係数である。
【0016】本実施例の場合、X線マスクの露光は1回
だけで済むので、重ね合わせ精度を考える必要がない点
、エキシマレーザを利用したリソグラフィにとって極め
て好都合である。また、X線マスクのレジスト表面の平
面度を充分に良くすることができ、例えば0.3μm以
下にすることもできるので、フォーカス深度を小さくし
て、その分、解像力を向上させることができる。X線マ
スク素材22への転写において、光を用いるようにした
ため、重金属基板からの後方散乱による解像度劣化(電
子ビームを用いた場合)という問題も生じない。
【0017】また、特定の半導体デバイス用に重ね合わ
される複数種類のパターンを形成するための複数のマス
クについては、同一の投影露光システムで、且つ同一の
レンズを用いて同じ位置関係にて転写させれば、レンズ
の癖等によるばらつきの発生もなく、重ね合わせる各マ
スクパターン間の相互の位置精度も高い精度とすること
が可能である。多数のプロセスを通過するICウェハー
とは異なり、X線マスク素材は、前記の如く、表面平坦
度が充分に良好なものを用意することができ、それゆえ
に、前述の投影露光システムは、フォーカス深度を犠牲
にして解像力を高めた構成にすることができる。
【0018】マスク製作用リソグラフィ工程で使用され
るレジスト層は、比較的に薄いもので済む。このため、
マスク製作用リソグラフィ工程では、エキシマレーザ光
の吸収率が大きく、表面層の奥に当該レーザ光が届きに
くい種類のレジストであっても、使用できる可能性が高
く、それゆえに、高解像度のレジストを得やすい。
【0019】また、多層レジスト技術を駆使することに
より、実効的な解像力を高めるようにすることもできる
。加えて、X線マスクの製作においては、2種類以上の
パターンを重ね合わせて転写することがないので、アラ
イメント(重ね合わせ)工程が不要となる利点も有して
いる。換言すれば、ウェハーへの転写においては考慮し
なければならないフォーカス深度やアライメント方式が
、X線マスクの製作の場合には、大きな障害とならない
ので、ウェハーへ適用する場合に比較して、より良い解
像力で縮小転写することができる。なおX線露光装置を
用いて、X線マスクのパターンをウェハーに転写する場
合には、フォーカス深度は充分大きく、あまり問題とな
らない。更に、X線露光は、マスクとウェハーを近接し
て転写する方式であるので、アライメント精度は出しや
すい方式である。
【0020】次に、図5に基づいて、前記X線マスク3
7を用いたX線露光装置について説明する。このX線露
光装置では、シンクロトロン放射光を用いてX線マスク
37のパターンをウェハーのレジスト上に転写する。図
5において、41は電子蓄積リングの一部を示し、42
は電子蓄積リング41に配設された、電子の進路を曲げ
るための偏向電磁石である。偏向電磁石42では、磁極
間でシンクロトロン放射光が発生する。一方、43はマ
スク保持移動機構、44はウェハー保持移動機構であり
、これらは、X線マスクとウェハーとの相対的位置を決
定する。マスク保持移動機構43とウェハー保持移動機
構44は、所定の位置関係に設定され、共に、真空チャ
ンバ45内の真空雰囲気中に収容される。真空チャンバ
45と、前記偏向電磁石42との間はビームライン46
で接続され、このビームライン46には振動ミラー47
と薄膜48が配設される。なお、真空雰囲気の代わりに
、減圧されたガス雰囲気であってもよい。
【0021】上記の構成において、偏向電磁石42の磁
極間で発生するシンクロトロン放射光の一部は、ビーム
ライン46により真空チャンバ45の方向に案内される
。シンクロトロン放射光は、ビームライン46に設けた
振動ミラー47で長波長成分を反射されながら光走査さ
れ、マスク保持移動機構43内のX線マスクの所要域に
入射される。真空チャンバ45内に、マスク保持移動機
構43とウェハー保持移動機構44を配置することによ
り、振動ミラー47で反射されて到来するシンクロトロ
ン放射光の長波長成分の減衰を、最小限にとどめること
ができる。また不必要な長波長成分については、適当な
材質で作った薄膜48で吸収させることもできる。かか
る構成により、例えば、10〜30オングストロームの
波長領域のシンクロトロン放射光をX線マスクに照射す
る。
【0022】図6は、X線マスクの平面構造の一例を詳
細に示す図である。図6のX線マスクは、前述した図4
のX線マスクと、構造的に少し異なっている。すなわち
、図6に示したX線マスクは、補強枠を備えている。 図6において、図2で説明した要素と実質的に同一のも
のには、同一の符号を付している。図6において、X線
マスク51では、シリコンフレーム36の中央部に、シ
リコンカーバイドからなる薄膜基板32が張られている
。薄膜基板32は、図4で説明した窒化シリコン基板層
と同様に、X線吸収体パターンを支持するための膜であ
る。この実施例による薄膜基板32は、具体的に、厚さ
0.3μmのタングステン層からなるX線吸収体の微細
パターンを支持すると共に、メッキ技術により、数μm
の厚みで且つ数μm幅の金を付着させた格子状補強枠5
2が形成されている。この補強枠52は、X線マスク5
1の強度を高め、洗浄により異物ごみ等を除去する処理
を容易化し、更に、シンクロトロン放射光受光時に発生
する熱をシリコンフレーム36に逃がし易くし、薄板基
板32の温度上昇を抑える働きを有している。かかる補
強枠52を設けるようにしたため、X線マスク51を真
空雰囲気中で用いる場合でも、発熱に起因するマスクの
歪みの発生を、比較的に小さくすることができる。実際
の転写工程では、X線マスクの背後にウェハーを位置せ
しめるまでに所定の時間がかかる。そこで、その時間を
利用して転写前に赤外線をX線マスク51に照射して一
種の温度平衡状態にしておくとか、あるいは、転写のた
めのシンクロトロン放射光による照射を一定時間で終わ
らせるように電子蓄積リング41を制御してX線マスク
への入射光パワーを一定にする等の手段を講じておくと
、照射ごとのマスク熱歪みのばらつきに起因する転写重
ね合わせ精度への悪影響を、更に小さくすることができ
る。
【0023】図6に示される如き格子形状をした補強枠
52で隔てられた各パターン53を半導体ウェハーの上
で接続するには、所定工程で用いる補強枠なしのX線マ
スクで、前記補強枠対応部分に相互接続回路用のパター
ンを設けておけばよい。この工程において、マスク歪み
が比較的に大きくなることが予想される場合には、上記
の相互接続回路パターンの微細度を適度に緩和、調節し
て、重ね合わせ精度の劣化に対処することもできる。な
お、格子状補強枠52の部分は、重ね合わせ用アライメ
ントマークや、回路チェック用テストポイントとしても
利用しやすいという副次的な利点を有している。
【0024】なお、X線マスクや半導体ウェハー等を真
空雰囲気中でなく、ヘリウム等の減圧ガス雰囲気中に置
けば、X線マスクが雰囲気中ガスで冷却され、熱による
マスク歪みをより小さくすることできることは、勿論で
ある。
【0025】また、X線マスク51における格子状補強
枠部分のウェハー対向側の部分を、凸形状に仕上げれば
、X線マスクとウェハーとを密着、あるいはそれに近い
状態にしても、パターンの部分はウェハーに対し非接触
状態に保ちやすい。そのためX線マスクとウェハーとの
間隔を小さくすることができ、比較的に長波長のX線を
用いても、フレネル回折によるぼけ発生を防止すること
ができる。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、半導体デバイス製造プ
ロセスにおけるX線露光装置として、超微細パターンを
有するX線マスクを安定して且つ効率よく製作すること
ができる。本発明の製作方法で得られるX線マスクは、
安価に作ることができ、欠陥発生率も低く、そのため、
欠陥修正工程を必要とせず、万が一、欠陥修正が必要に
なったとしても、わずかな修正で済ませることができる
。このような効果により更に、超高集積密度半導体デバ
イス製造におけるリソグラフィ工程の安定化と生産性向
上に、大きく寄与することができる。特に本発明にかか
るX線マスクを利用したX線露光装置に基づくリソグラ
フィ技術で半導体デバイスを生産すれば、電子ビームリ
ソグラフィの技術、短波長光による縮小投影露光法の技
術、シンクロトロン放射光によるX線リソグラフィの技
術のそれぞれの長所が発揮されることになり、最小線幅
が0.2〜0.3μm程度以下の超高集積密度の半導体
デバイスの生産において、大きな効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電子ビームリソグラフィシステム
の概要斜視図である。
【図2】本発明に係る投影露光システムの概要図である
【図3】本発明に係るX線マスクを作成するための工程
を説明するための模式縦断面図である。
【図4】本発明に係る製作方法で作製されたX線マスク
の模式縦断面図である。
【図5】本発明に係るX線露光装置の要部構成図である
【図6】本発明に係るX線マスクの平面略図である。
【図7】従来のX線マスクの製作方法を説明するための
模式縦断面図である。
【符号の説明】
1          電子源 2          電子ビーム 7          XYテーブル 8          対象物 21          マザーマスク(フォトマスク
)22          X線マスク素材23   
       光源 24          投影レンズ 31          シリコンウェハー32   
       窒化シリコン基板33        
  重金属層 34          フォトレジスト35    
      X線吸収体パターン36        
  シリコンフレーム37          X線マ
スク 41          電子蓄積マスク42    
      偏向電磁石

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  電子ビームリソグラフィを用いて任意
    のパターンを有するフォトマスクを作製し、次に前記フ
    ォトマスクを用いて、且つ100〜300nmの波長領
    域の短波長光による縮小投影露光法を用いて、0.3〜
    0.5μmの厚みを有するX線吸収体パターンを備えた
    X線マスクを作製することを特徴とするX線マスクの製
    作方法。
  2. 【請求項2】  半導体ウェハーと、請求項1に記載さ
    れた方法で製作されたX線マスクとを、所定の位置関係
    にて、真空又は減圧ガス雰囲気の中に配置し、前記X線
    マスクにシンクロトロン放射光を照射することにより前
    記半導体ウェハーに所定パターンを転写することを特徴
    とするX線露光装置。
JP3116040A 1991-05-21 1991-05-21 X線マスクの製作方法、及びこの製作方法で製作されるx線マスクを用いたx線露光装置 Pending JPH04343410A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3116040A JPH04343410A (ja) 1991-05-21 1991-05-21 X線マスクの製作方法、及びこの製作方法で製作されるx線マスクを用いたx線露光装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3116040A JPH04343410A (ja) 1991-05-21 1991-05-21 X線マスクの製作方法、及びこの製作方法で製作されるx線マスクを用いたx線露光装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH04343410A true JPH04343410A (ja) 1992-11-30

Family

ID=14677241

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3116040A Pending JPH04343410A (ja) 1991-05-21 1991-05-21 X線マスクの製作方法、及びこの製作方法で製作されるx線マスクを用いたx線露光装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH04343410A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010156943A (ja) * 2008-12-26 2010-07-15 Hynix Semiconductor Inc 背面位相格子マスク及びその製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010156943A (ja) * 2008-12-26 2010-07-15 Hynix Semiconductor Inc 背面位相格子マスク及びその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7407729B2 (en) EUV magnetic contrast lithography mask and manufacture thereof
JP4261849B2 (ja) 近接場光を用いた露光方法及び、近接場光を用いる露光装置
US20060292459A1 (en) EUV reflection mask and method for producing it
JPH06283466A (ja) フォトカソードを用いた電子線リソグラフィ
JP3894550B2 (ja) 近接場露光マスクの製造方法
JP3412898B2 (ja) 反射型マスクの作製方法と作製装置、これによる反射型マスクを用いた露光装置とデバイス製造方法
US6455203B1 (en) Mask structure and method of manufacturing the same
TWI707208B (zh) 微影裝置及使用該微影裝置而在基板上曝光一曝光區之方法
US6440619B1 (en) Method of distortion compensation by irradiation of adaptive lithography membrane masks
JPH08330222A (ja) X線露光用マスク及びそれを用いた半導体素子の製造方法
US11150561B2 (en) Method and apparatus for collecting information used in image-error compensation
US6030731A (en) Method for removing the carbon halo caused by FIB clear defect repair of a photomask
JPH0689847A (ja) X線マスク構造体とその作製方法、及び、該x線マスク構造体を用いたx線露光方法と、該x線マスク構造体を用いて作製されるデバイス
JPH04343410A (ja) X線マスクの製作方法、及びこの製作方法で製作されるx線マスクを用いたx線露光装置
US7463336B2 (en) Device manufacturing method and apparatus with applied electric field
JP4346063B2 (ja) 転写マスクブランク、転写マスク並びにその転写マスクを用いた転写方法
JP2001343735A (ja) 開口部用フォトマスクの不透明欠陥修理方法
JPH04368947A (ja) 位相シフトマスクの作成方法
US6831260B2 (en) Electron beam exposure apparatus, reduction projection system, and device manufacturing method
JP2002333702A (ja) プラズマエッチング方法及びフォトマスクの製造方法
JP2003133218A (ja) 露光マスク、その製造方法、露光装置および露光方法
JP3251230B2 (ja) X線露光装置及びその露光方法
JP2016066715A (ja) 反射型マスクの位相欠陥補正方法、ペリクル付きマスク
JPH01264221A (ja) パターン形成方法およびリソグラフイ装置
Omori et al. On-site use of 1x stencil mask: Control over image placement and dimension