JPH0689695A - 個別質量スペクトル出力を発生するための装置及び質量分析計器械を使用する方法 - Google Patents

個別質量スペクトル出力を発生するための装置及び質量分析計器械を使用する方法

Info

Publication number
JPH0689695A
JPH0689695A JP5115011A JP11501193A JPH0689695A JP H0689695 A JPH0689695 A JP H0689695A JP 5115011 A JP5115011 A JP 5115011A JP 11501193 A JP11501193 A JP 11501193A JP H0689695 A JPH0689695 A JP H0689695A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
computer
response
instrument
series
impulses
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP5115011A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2607823B2 (ja
Inventor
Alan E Schoen
ユージーン ショーエン アレン
Edward George Cope
ジョージ コープ エドワード
John E Tinnon
エルマー ティノン ジョン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Thermo Finnigan LLC
Original Assignee
Finnigan Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Finnigan Corp filed Critical Finnigan Corp
Publication of JPH0689695A publication Critical patent/JPH0689695A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2607823B2 publication Critical patent/JP2607823B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J49/00Particle spectrometers or separator tubes
    • H01J49/0027Methods for using particle spectrometers
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F17/00Digital computing or data processing equipment or methods, specially adapted for specific functions
    • G06F17/10Complex mathematical operations
    • G06F17/11Complex mathematical operations for solving equations, e.g. nonlinear equations, general mathematical optimization problems

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Mathematical Physics (AREA)
  • Pure & Applied Mathematics (AREA)
  • Computational Mathematics (AREA)
  • Mathematical Analysis (AREA)
  • Mathematical Optimization (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Data Mining & Analysis (AREA)
  • Algebra (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Operations Research (AREA)
  • Databases & Information Systems (AREA)
  • Software Systems (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Other Investigation Or Analysis Of Materials By Electrical Means (AREA)
  • Electron Tubes For Measurement (AREA)
  • Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 質量解析のための方法及び装置を改善する。 【構成】 たたみ込みした一連のインパルスを検出及び
記録し、次いで、インパルスが一定間隔で配置されてい
るという、及び分析計器械のレスポンスが既知であると
いう制約をもって、最小二乗法を用いて各インパルスの
強度及び位置を数学的に抽出する。 【効果】 前記の制約により、ノイズが入り易いという
数学的に骨の折れる仕方で迅速な解決が容易であるとい
う形に問題を表現することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は質量分析計に関し、更に
詳細には、たたみ込みされた一連のインパルスを獲得
し、次いで各インパルスの強度及び位置を数学的に抽出
する方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】帯電している及び帯電していない素粒
子、電子、原子、及び分子の質量及び強度の測定のため
に質量分析計が使用されている。質量分析計器械の構成
部材を図1に示す。即ち、イオン源11は質量分析計1
2に対する最初の信号源を提供し、この分析計は器械レ
スポンスを提供する。検出及び数字化装置13によって
収集されたデータをデカルト座標において表現すること
ができるということは周知であり、この座標において、
質量tは横座標に沿い、強度y(t)は縦座標に沿う
(例えば図2及び図3参照)。単一インパルスが質量分
析計によって検出されると、この器械の特徴として、図
2に示すようなインパルスレスポンスh(t)が発生す
る。図はモデルインパルスレスポンスを示すものであ
る。しかし、一般には複数のインパルスがこの器械によ
って検出される。インパルスレスポンス相互間の幅がイ
ンパルス相互間の間隔よりも大きい場合には、出力は、
図3に示すものと類似している未分解クラスタのピーク
のスペクトルとなる。図は、C2 Cl4 に対する質量ス
ペクトルy(t)を示すものであり、これは、4AMU
幅ピークの加工済みデータである。図3に示すような個
別粒子検出に伴うポアソンノイズは所望の正確な情報を
隠す。図示のノイズは、最も多数集まっているピークの
頂上において1試料当たり100個のイオンがあるとみ
なしているものである。
【0003】質量/強度情報を図4に示すように再構成
することが望ましい。即ち、図は、C2 Cl4 に対する
理論的に正確な質量スペクトルs(t)を示すものであ
る。分析計器械によって収集されて図3に示されている
y(t)データは2つの関数s(t)及びh(t)(図
4及び図2にそれぞれ示す)の数学的たたみ込みである
ということが知られている。これら2つの関数のたたみ
込みは、s* hとして表現され、各質量におけるインパ
ルスをレスポンス関数によって不鮮明にする。たたみ込
みされた出力y(t)=s(t)* h(t)も分析計器
械から収集されるデータである。たたみ込みのための数
学的処理は周知であり、たたみ込みの逆は簡単に表現す
ることができる。たたみ込みされた出力の逆を得ること
が望ましい。即ち、h(t)が与えられ、y(t)を逆
たたみ込みしてs(t)を得ると、これは、試料の成分
の質量及び強度を同定する所望の個別情報を表す。
【0004】たたみ込みの説明は、「Cにおける数値的
方法」 (Numerical Recipes in C)のような、フーリエ
変換についてよく説明してある教本であればどんな教本
にも記載されている。問題は、現実の装置においては、
たたみ込みされたシステムレスポンスの観察に伴うノイ
ズがあり、このノイズが、結果が役に立たなくなるとい
う点までフーリエ逆たたみ込みの数学的処理によって増
幅されると、いうことである。また、多くの反復逆たた
み込み方法があるが、これらは、所望の結果が数個のピ
ークでしかない場合には、成功が制限されている。これ
ら方法の多くのものを評価する評論が、即ち、ポール・
ベンジャミン・クリリー (Paul Benjamin Crilly) 著の
「種々の反復逆たたみ込みアルゴリズムの質的評価」(A
Quantitative Evaluation of Various Iterative Deco
nvolutionAlgorithums)なる表題の評論が、「機器及び
測定に関する会報」 (Transactionson Instrumentation
and Measurement)、第42巻、第3号(1991年6
月)の558〜562頁に記載されている。この論文は
代表的な最新の結果を示している。最近公表された他の
論文は、質量スペクトルデータの逆たたみ込みに対する
代表的な結果を示している。「質量分光測定法及びイオ
ン処理についての国際会議議事録」(International Jou
rnal of Mass Spectrometry and Ion Processes)、10
3(1991年)の67〜79頁には、ヴィー・ヴィー
・ラツニコフ (V. V. Raznikov) 及びエム・オー・ラツ
ニコヴァ (M. O. Raznikova)著の「重なり質量スペクト
ルピークの分解に対する調整逆たたみ込み方法」(The R
egularized Inverse Convolution Approach to Resolvi
ng Overlapping Mass Spectral Peaks) なる表題の論文
が記載されている。これらの方法はいずれも、ピークが
規則的間隔で配置されているという仮定行なっていな
い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の一般
的目的は質量スペクトルを解析するための改良された方
法及び装置を提供することにある。本発明の他の目的
は、ピークが分解されていないときの質量スペクトルピ
ークのクラスタにおける各ピークの位置及び強度に対す
る最良推定値を得るための方法を提供することにある。
本発明の更に他の目的はノイズが格段に少ない個別質量
スペクトルを獲得することにある。本発明の更に他の目
的は個別質量スペクトルを得るための迅速かつ効率的な
方法及び装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の前記及び他の目
的を達成するため、本発明の方法及び装置においては質
量スペクトルデータを逆たたみ込みする。その概要は下
記のステップの通りである。 1. インパルスh(t)に対する器械のレスポンスのモ
デル表現を獲得する。質量分光測定に対しては、これ
は、例えば、未分解のピーク、CsIのような単同位体
ピークまたはタンデム器械からのピークであり、このタ
ンデム器械においては、2つの検光子のうちの一方は単
一質量だけを通過させるように設定されており、他方の
検光子のレスポンスは走査によって獲得される。 2. 標準の質量分光測定に対する1AMU当たり1ピー
クのような、または多重帯電イオンの質量分光測定に対
するもっと高いもののような、所望のピーク頻度を選定
する。図5は、例えば、1AMU当たり2ピークの代表
的なピーク配置間隔を示すものである。 3. 後述するような自己相関マトリックスRffまたはA
を発生する。自己相関マトリックスは完全に器械レスポ
ンスを特徴とする。 4. 自己相関マトリックスの逆A-1を計算する。 5. 典型的に未分解質量ピークのクラスタである、対象
とする信号に対する器械のレスポンスy(t)を獲得す
る。 6. 任意の開始試料インデックスを用いて相互相関ベク
トルRyfまたはbを発生する。 7. A・x=b,x=A-1bであるから、重み係数aj
の結果ベクトルxの値を求めると、結果ベクトルxは、
対応するピークの強度として各値aj を提供するベクト
ルとなる。 8. 元の信号の推定値である再構成信号を獲得するた
め、結果ベクトルxを器械レスポンスをもってたたみ込
みする。 9. 再構成信号を、1データ点ずつ、元の信号と比較
し、各二乗誤差の和を計算する。 10. 所望のピーク位置範囲内の可能性ある全ての開始試
料インデックスに対してステップ6ないしステップ9を
繰り返す。 11. 最低の誤差は元のデータに最もよく適合するもので
ある。従って、aj の値に最もよく適合するものはピー
クの強度であり、各ピーク位置はくし歯状のピークの位
置に対応するのであり、間隔は元の仮定に従って固定さ
れた状態にある。 12. 元のスペクトルの重なり部分に窓をかけ、他の全て
のステップを繰り返す。
【0007】終了したら、全スペクトルを結合する。要
約すると、本発明の方法及び装置によれば、モデルイン
パルスに対する器械のレスポンスを獲得し、器械のレス
ポンスをもってたたみ込みされた一連のインパルスを記
録し、次いで、インパルスが一定間隔で配置されている
という制約をもって最小二乗法を用いて各インパルスの
強度及び位置を数学的に抽出することができる。この制
約により、問題を、ノイズが極めて入り易いという数学
的に骨の折れる仕方で迅速に解くことが容易である形に
表現することができる。本発明の他の目的及び本発明が
企図する多くの利点は、本発明に実施例について図面を
参照して行なう以下の詳細な説明から明らかになる。
【0008】
【実施例】以下、本発明をその実施例について図面を参
照して詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるも
のではなく、特許請求の範囲に記載のごとき本発明の精
神及び範囲内で種々の代替、変形及び等価物使用を行な
うことができる。質量分析計においては、イオンがイオ
ン源において発生される。ビーム機に対しては、イオン
は1秒当たりイオン数を単位とする束として測定され
る。このビームがイオン検出装置によって有限時間にわ
たってサンプリングされるとき、この検出装置は整数の
イオンを観測する。イオン貯蔵装置に対しては、また、
イオン強度がイオン数の単位で測定される。従って、以
下の説明においては、被測定試料はイオン数の単位にな
っている。イオン計数はポアソン統計表に厳密に従うか
ら、前記のことは、測定における不確実性が正確に推定
されるというもう一つの利点を有す。これは、C2 Cl
4 に対する加工データを用いる方法の信頼性についての
統計学的評価の基礎を形成する(図2ないし図4)。
【0009】イオンビームまたはイオン雲は相異なる種
の混合物から成っており、その各々は特定の基本的な等
方性構成を有している。各個別イオン種は、これを構成
している原子成分の正確な質量の合計である正確な質量
を有す。各々の種はイオンのビームまたは雲内に特定の
濃度で存在している。対応の強度情報をもっている各特
定質量を一列に並べると質量スペクトルになる。原子
は、陽子、中性子、電子、及び、原子よりも小さい粒子
相互を結びつけているエネルギーから成っている。電子
の質量は分析的質量分光測定においては通例無視可能で
ある。従って、分子量は、一般に、約1ドルトンの重さ
を有する陽子及び中性子の或る倍数となる。この理由に
より、質量スペクトルは、1ドルトンずつに分離されて
いる個別質量値及び対応の強度値の連なりとなる。これ
が、一定間隔uで分離されている均一間隔のピーク(図
5)を必要とするという制約の妥当性に対する根拠であ
る。質量欠損は、一般に、低分解能質量スペクトルにお
いては短い質量範囲スパンにわたって無視される。
【0010】質量スペクトルを測定するのに用いられる
器械は、質量値を何らかの任意の形をもって質量範囲を
横切って広げるという特性レスポンスを有す。一つの質
量からのレスポンスが隣の質量からのレスポンスと重な
らないときには、単純な質量中心が正しい質量値につい
ての良好な推定値を与え、また、ピーク内の各々の試料
の強度を合計することによって対応の強度が決定され
る。一つの質量からのレスポンスが隣の質量からのレス
ポンスと重なるときには、正確な質量中心が考えられな
くなり(図3)、質量スペクトル内の各々の種の質量及
び強度に対する値を正確に推定するために何らかの形の
逆たたみ込みが必要になる(図4)。変化する強度のイ
ンパルスの連なりとして質量スペクトルのモデルを作る
ならば、単一質量に対する器械レスポンスをもって行な
うたたみ込みの演算により、一連の質量に対する器械レ
スポンスの推定値が与えられる。単一質量に対する器械
レスポンス及び一連の質量に対する器械レスポンスが与
えられれば、行なうべきことは質量スペクトルを抽出す
ることである。これは、質量を何らかの一定間隔uをも
って配置するということを要求するために単純化が行な
われるならば、可能である。
【0011】本発明は、ノイズが入りやすいために扱い
にくい未分解のスペクトルデータの逆たたみ込みのため
の方法を提供するものである。データを一連の等間隔イ
ンパルスによって近似させるという基本的制約(前掲の
課題を解決するための手段におけるステップ2、及び図
5)は、純粋に線形及び周期的であるシステムに対する
本発明方法の使用を制約しない。大部分のシステムは区
分的に線形のはめあいによって近似することが可能であ
り、これらのより小さい線形片はこの新しい方法による
逆たたみ込みに対する良好な候補である。また、インパ
ルスに対するシステムのレスポンスがデータ空間内の位
置の関数として変化する場合には、これは、限定された
範囲にわたって一定であるとして処理できることがしば
しばある。
【0012】本発明の重要な特徴は、所望の結果が、強
度が変化する一連の等間隔インパルスである、という制
約である。この制約は低解像度質量分光測定に特に適す
るものであり、そしてこれは、他の多くの器械システム
にも適用されるのであるが、以下の説明のために使用さ
れるモデルである。最後に、以下の導出において示され
るように、質量スペクトルの抽出は、結果ベクトルxを
発生し、そして、これを器械レスポンスh(t)をもっ
てたたみ込みして元の信号の推定値である再構成信号を
獲得することによって得られる。この結果ベクトルx
は、対応のピークの強度として各値aを提供するベクト
ルである。質量を何らかの一定間隔uをもって間隔配置
する(図5)という制約があると、質量スペクトルを、
何らかの最初の質量tに対して、式(1)によって近似
させることができる。この式において、所望の質量は、
モデルs(t)として表される信号である。
【0013】
【数1】 器械を質量線形的に走査すると、器械レスポンス及び得
られた質量スペクトルは時間領域における一連なりの試
料として表され、各試料は何らかの任意の量だけ時間的
に分離される。個々のピークは等間隔uをもって配置さ
れているとみなされ、各ピークの強度は重み計数aj
ある。所望の質量スペクトルはモデルs(t)として表
される信号である。強度レスポンスはh(t)として表
される有限のインパルスレスポンスである。2つの関数
のたたみ込みはs* hとして表される。これは各質量に
おけるインパルスをレスポンス関数によって不鮮明にす
る。たたみ込みされた出力y(t)は器械から収集され
るデータである。潜在する質量質量スペクトル信号s
(t)を式(1)によって推定することができるなら
ば、たたみ込みされた出力を式(2)によって推定する
ことができる。
【0014】
【数2】 ここに、aj は重み計数であり、uは遅延または質量ま
たは時間シフトである。
【0015】モデル関数
【数3】 と実システムy(t)から得られたデータとの間の誤差
を最小にするaj に対する最良値を得るために最小二乗
法を用いる。従ってこの誤差は式(3)によって表され
る。
【0016】
【数4】 対象とする領域にわたるn個の試料で式3をサンプリン
グすれば、平均二乗誤差mseは式(4)によって与え
られる。
【0017】
【数5】 式(4)において、nはサンプリング済みスペクトル内
のデータ点の数である(この式及び後続の式において
は、nは試料速度によってtに直接関係づけられる。こ
の試料速度は、1AMUまたは1ピーク当たりの試料数
の単位になっている。これはまた、1秒間当たりのピー
ク数またはAMUである走査速度により、時間に関係づ
けされる)。
【0018】[数3]に対する式を置換すると、式5が
得られる。この式において、jは、各ピーク及び各ピー
クの位置に付随する対応のシフトに対するインデックス
である。
【0019】
【数6】 これを展開して式(6)を得る。
【0020】
【数7】 誤差を最小にするため、aj の各値に対してmseの変
化が得られるように式の体系を作る。これを式(7)に
示す。
【0021】
【数8】 次に、jの各値に対して導関数をゼロに設定することに
よって誤差を最小にする。更に、式の各項から定数2を
消去し、式(8)に示す各重み計数またはピークaj
対して一つずつ、式の体系を与える。
【0022】
【数9】 これを、全ての重み計数a1 、a2 、a3 、等に対して
繰り返し、式のこの体系に対するマトリックス表示を構
成する。
【0023】
【数10】 明瞭化のため、式10に示す置換を行なう。 fj =h(t−ju) 及び y=y(t) とする (10) これらの置換を行なえば、式(11)の形の一般解が書
ける。
【0024】
【数11】 両方の系を同じ量だけシフトすることはシフトしないの
と同じであるから、式(12)は更に簡単化される。 f0 0 =f1 1 =f2 2 =f3 3 =f4 4 ・・・(12) 同様に、シフトの量の差が一定であれば同じ結果が得ら
れ、従って、式(13)は更に簡単化される。
【0025】
【数12】 これにより、主マトリックスの項を一定ならしめる置換
が可能になる。即ち、式(14)は、解くべき問題の正
確な表現である。
【0026】
【数13】 0 k の各項は器械レスポンス関数fの自己相関のk
番目の遅れである。yf k の各項は器械レスポンス関数
f及び得られたデータyの相互関数のk番目の遅れであ
る。従って、最終結果は簡単に解る形で表され、この形
において、Rffは自己相関関数であり、Ryfは相互相関
関数である。これを式(15)に示す。
【0027】
【数14】 この体系の式にはいくつかの特徴があり、これは、この
形で表すと簡単に評価される。第1に、器械レスポンス
関数は有限の幅を有し、そしてこの幅を越えて基線また
はゼロへ行く。自己相関関数がシフトに対して器械のレ
スポンスの幅よりも大きいと、その値はゼロとなる。例
えば、器械レスポンスが4MAUのピーク幅を有し、そ
して所望の結果が1AMUの間隔を持つ一連のインパル
スであるならば、ゼロのシフト以外に3つのシフトがあ
るだけであり、これは非ゼロ値を与える。これら4つの
自己相関値を計算すると、7つの項を満たすことができ
る。逆たたみ込みされるべきピークのクラスタのスパン
は、決定されるべき重み係数の数及び結果として得られ
るマトリックスの全体的大きさを決定する。計算の末端
効果を避けるため、得られたデータに窓をかけ、そし
て、インパルスレスポンス幅に等しいか又はこれよりも
大きい幅までゼロで引き伸ばすことが必要である。
【0028】式(15)はテプリッツとして知られてい
る特別の形であり、一つの演算で解くことができる。し
かし、この問題の性質として、二段階式特異値分解(S
VD)方法が好ましい。SVD方法は、「Cにおける数
値的方法」(Numerical Recipes in C)のような標準の数
値的方法の書物に詳細に記載されており、最も線形の最
小二乗法の問題を解くための最適の方法と言われてい
る。簡単に言うと、SVDは、x=A-1bの解のための
標準の形を、x=A-1bから、A-1をV・W・UT で置
き換えた形に変換する。この公式化を行なうと、U及び
Vは直交行列となり、Wは対角行列となる。W行列の対
角線に沿う全ての小さいスカラー値はゼロに設定され
る。ノイズは一般逆行列の解のじゃまとならない。即
ち、SVDはそれ自体が最もよく適合した方法であり、
ノイズによる誤差及び丸め誤差が始めの方の階数から後
の方の階数へ広がることがないからである。この適用に
おいて、一般逆行列の計算は、与えられた範囲の質量を
与えられたピーク間隔で横切る器械レスポンスを特徴と
する。aj に対する値のベクトルxを計算するためにこ
の一般逆行列及び相互相関ベクトルbを用いる後進代入
は、この演算の最も速い部分であり、対象とする質量範
囲を横切るデータの反復獲得のために実時間的に行なわ
れる。こえは、質量分析計に対する代表的な演算モード
であり、他の多くの分析器械の演算に類似している。
【0029】演算の最終部分を説明すると、これは、等
間隔ピークを、獲得済みデータ内に正しい位置をもって
適正に配列することである。前に行なった実験又は器械
校正からピークの正しい位置が既知であるならば、この
情報を用いて相互相関段階のための開始インデックスを
正しく指定する。この場合、相対ピーク強度だけが未知
である。適用されるこの方法に対して正しい位置を知る
ことは不必要である。即ち、可能性のある各位置は試験
され、そして、器械レスポンス関数hをもつ解ベクトル
xをたたみ込みしてその結果を元のデータバッファと比
較することにより、正しいものが決定されるからであ
る。最もよく適合するものは最低の平均二乗誤差を持つ
ものである。最低mseに伴うシフトから、ピークのク
ラスタに対する正しい質量位置が決定される。そして、
最低mseに伴う解ベクトルxにおけるajに対する値
はクラスタ内の各ピークの強度に対する最良の全体的推
定値である。
【0030】この方法の性質は、器械のレスポンスを特
徴とし、そして、大部分の計算の仕事をその段階で行な
う。それで、逆たたみ込みすべき測定済みデータを含ん
でいる最終段階は比較的簡単になる。最新のディジタル
信号プロセッサ及びアレイプロセッサは、この最終段階
を、生のデータが獲得されると直ちに行うことがしばし
ばであり、従って結果が適切な時間的遅れをもって実時
間的に得られる。図6は本発明の逆たたみ込み方法のフ
ローチャートを示すものであり、これは、「課題を解決
するための手段」の項に記載した本発明の概要に、及び
以上の実施例の詳細な説明において述べた事項に関連す
るものである。図7は、図2及び図3の値を入力として
用いて加工したC2 Cl4 のデータに対する実際の逆た
たみ込みの結果を示すものである。
【0031】この方法の妥当性を試験するため、及び結
果に対するノイズの影響を評価するため、理論的同位元
素クラスタにもとづく塩化エチレンに対する試験データ
を生成した。信号強度及びピーク幅を変化させ、そして
ポアソン統計表を用いて適切な量のノイズを各データ点
に加えた。前述の手順を、各実験条件に対して独立に準
備した100組のデータの各組に適用した。クラスタの
ベースピークの強度に対する相対標準偏差及びクラスタ
の配列に対するAMUの標準偏差を測定した。 イオン数/試料を単位とするAMU−フラックス当たり テトラクロロエチレンの50試料に対する相対標準偏差
【0032】
【表1】 表 1 ────────────────────────────────── AMU束 =1 =2 =3 =4 =5 =6 =7 =8 =9 =10 ────────────────────────────────── 1 0.205 0.149 0.327 0.503 0.706 0.744 0.816 0.865 1.12 0.888 10 0.057 0.047 0.099 0.147 0.176 0.208 0.300 0.333 0.328 0.313 100 0.017 0.013 0.030 0.049 0.058 0.072 0.073 0.077 0.087 0.103 1000 0.006 0.005 0.010 0.014 0.017 0.022 0.026 0.027 0.031 0.033 10000 0.003 0.002 0.004 0.007 0.007 0.010 0.011 0.014 0.019 0.024 ────────────────────────────────── ピーク幅が1AMUであると、強度の変動は、各ピーク
の領域において観測されるイオンの総数に対して全体的
ポアソン統計表と一致する。1AMU幅のピークに対す
る図8上の線は、期待される相対標準偏差に対する理論
的限界である。ピーク幅が増すにつれ、隣のピークから
のノイズが、潜在するピークの領域における分散に寄与
し始め、分散は個別的ピークのポアソン統計表に依存す
るだけでなく、重なり合いまたは干渉ピークの前記統計
表にも依存するようになる。従って、より広い幅のピー
クに対する線はデータに依存する。相対標準偏差は、ピ
ーク内のイオン数に対する前記統計表と一致する無次元
パラメータである。例えば、測定がポアソン統計表をも
ってイオン数単位になっていると、分散は平均に等し
く、標準偏差は平均の平方根となる。従って、1000
0個のイオンの測定においては、標準偏差は100、及
び相対標準偏差は1パーセントとなる。100個のイオ
ンの測定においては、標準偏差は10、及び相対標準偏
差は10パーセントとなる。これは論理的限界であり、
単位分解ピークに対する結果に対応する。
【0033】テトラクロロエチレンに対する塩素束は、
2AMUの相互間隔を置く大ピークを有す。従って、2
AMUの幅のピークに対する結果は1AMUに対する結
果に極めて近い。主塩素同位体ピーク相互間に落ちるC
13同位元素のピークは、その小さな強度のため、大きな
誤差を示すであろうが、これは、表にしてもなく、また
はプロットしてもない。ピークが極めて広い場合であっ
ても、相対標準偏差はピーク強度の平方根に比例して変
化し、重なり合いピークからの信号の統計学的ゆらぎに
よる体系的低落がある。単一のピークについてのこの実
験順序を繰り返すと、全てのピーク幅に対する線は、期
待したように、論理的線と重なる。これを図9に示す。
図10は三重四極子形質量分析計からの実際の器械レス
ポンスを示すものである。単同位体ピークは、一つの検
光子を隣の同位体ピークを排除するように十分な分解能
をもって選定された質量に設定することによって提供さ
れる。ピークの形は、分子クラスタの獲得において用い
られるのと同じ分解能に設定された分解能を持つ他の検
光子の走査からのものである。
【0034】図11は、図10におけるように設定され
た分解能を持つ、テトラクロロエチレンに対する分子ク
ラスタの走査を示すものである。図12は、この方法を
図11におけるデータ及び図10からの器械レスポンス
に適用したときの逆たたみ込みされた結果を示すもので
ある。他の一連の実験で、強度及び質量位置の結果に対
する1AMU当たり試料数の影響を検討した。1AMU
当たり試験数の関数としての強度結果に対しては格別の
影響はなかった。1AMU当たり試料数の関数としての
平均質量誤差に対しては僅かの影響があったが、一般
に、1AMU当たりの試料数が多すぎることからの有害
な影響はなかった。1AMU当たり試料数が少なすぎる
と、可能性ある結果が制限される。即ち、ピークは試料
位置のうちの一つと整合するとみなされるからである。
試料位置が正しいピーク位置に偶然に落ちると、すぐ隣
の位置があったとしてこれは前記正しい位置から格段に
異なっているから、誤差は抑制される。試料がピークの
正しい位置と正確に整合していないと、正しい答えは得
られない。最もよい方法は、所要の精度が得られるよう
にぎりぎりに十分な試料間隔を用いることである。例え
ば、一つのAMUの最も近い10番目のものに対する答
えが十分であるならば、1AMU当たり20個の試料が
適切であろう。
【0035】この方法は他のピーク密度に適用すること
もできる。ピーク相互間により小さい一定間隔を指定す
ることにより、ピークはこれらの位置にあることにな
る。例えば、多重帯電イオンのクラスタは分数間隔で質
量対電荷比を持つピークを有す。限界においては、この
方法を、ピークを全ての試料位置に置いた状態で適用す
ることができる。しかし、実際上は、適切な最少数のピ
ークが、答えを抑制することにより、最良の結果を与え
る。最適の結果は、逆たたみ込みすべきクラスタが隔離
され、そしてデータがクラスタのいずれかの側の基線上
に落ちるときに得られる。これが可能でないことも時に
はあり、そして何らかの形の窓かけが必要になる。信号
を基線へ押しやる一つの方法は、データを一方の側から
逆たたみ込みし、そして器械レスポンスをもってたたみ
込みされた結果を減算することである。これにより、大
部分の信号が立上がり区間のデータバッファから取り去
られる。また、この方法を、結果を改善するための方法
として「Cにおける数値的方法」に記載されている反復
ループ内で用いることもできる。
【0036】
【発明の効果】本発明の方法及び装置によれば、質量ス
ペクトルピークのクラスタ内の各ピークの位置及び強度
に対する最良の推定値が得られる。単一質量に対する器
械のレスポンス(図2)、及び一連の質量に対する器械
のレスポンス(図3)が与えられると、未分解のスペク
トルデータの逆たたみ込みによって質量スペクトルが抽
出される。この結果は、ノイズが格段に少ない個別的の
質量スペクトル(図7)となる。以上、本発明をその実
施例について説明したが、当業者には明らかなように、
特許請求の範囲に記載のごとき本発明の範囲内で種々の
変形及び等価物使用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を実施するための分析器械のブロッ
ク線図である。
【図2】4AMUの幅及び1AMU当たり50インパル
スの試料密度を有するモデルインパルスレスポンスを示
すグラフである。レスポンス上のノイズは、10000
イオンの強度に対応するバッファ内の最大データ点を有
するポアソンノイズである。
【図3】テトラクロロエチレンに対する抽出済みデータ
及びモデル器械レスポンスのたたみ込みを示すグラフで
ある。クラスタ内の最大ピークの潜在強度を1試料当た
り100イオンと仮定してある。結果のたたみ込み済み
クラスタにポアソンノイズを加えてある。
【図4】テトラクロロエチレン(C2 Cl4 )に対する
理論的に正確な加工済みデータを示すグラフである。炭
素及び塩素に対する標準の同位体分布を基礎として相対
ピーク強度を計算してある。
【図5】代表的なピーク配置間隔を示すグラフである。
【図6】本発明の逆たたみ込み方法のフローチャートで
ある。
【図7】図3のたたみ込み済みデータ及び図2のモデル
器械レスポンスを入力として用いたときの実際の逆たた
み込み結果を示すグラフである。
【図8】クラスタにおけるベースピークに対する強度結
果における相対標準偏差の対数を、このピークに対する
イオン数で表したピーク面積の対数の関数としてプロッ
トしたグラフであり、ピークの面積及び幅の各組合せに
対する100個の独立の試験に対する結果を示すもので
ある。
【図9】元のデータが単同位体ピークに対するものであ
るという点を除き、図8に類似のグラフである。ピーク
幅は変化しても、クラスタ内には重なりピークはない。
これは、干渉がない状態における可能なアルゴリズム精
度の試験、及びこの特定に実施における特定の数値的演
算の試験である。
【図10】三重四極子形質量分析計からの実際の器械レ
スポンスを示すグラフである。隣の同位体ピークを排除
するため、一方の検光子を十分な分解能をもって選定さ
れた質量に設定することによって単同位体ピークを提供
してある。ピークの形状は、分子クラスタの獲得に用い
られるのと同じ分解能に設定された分解能を持つ他の検
光子の走査からのものである。
【図11】図9におけるように設定された分解能を持つ
テトラクロロエチレンに対する分子クラスタの走査の状
態を示すグラフである。
【図12】本発明方法を図11のデータ及び図10から
の器械レスポンスに適用したときの逆たたみ込み結果を
示すグラフである。
【符号の説明】
1 イオン源 2 質量分析計 13 検出器 14 コンピュータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 エドワード ジョージ コープ アメリカ合衆国 カリフォルニア州 95132 サン ホセ カントリー ウォー ク サークル 2784 (72)発明者 ジョン エルマー ティノン アメリカ合衆国 カリフォルニア州 94110 サン フランシスコ バンクス ストリート 208

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピーク位置及び対応の強度を有する個別
    質量スペクトル出力を発生するための装置において、本
    装置は、参照ピーク形状値によって表現される器械のレ
    スポンスと、一連のインパルスを発生するための手段
    と、前記一連のインパルスを含む未分解クラスタのピー
    クのスペクトルを獲得するためのデータ獲得装置とを有
    し、前記一連のインパルスはモデルインパルス及び前記
    個別質量スペクトルに対する本装置のレスポンスのたた
    み込みであり、更に、コンピュータを有しており、 モデルインパルスに対する前記器械のレスポンスを獲得
    し、及びモデルインパルスに対する前記器械のレスポン
    スを前記コンピュータに記録するための手段と、 前記器械のレスポンスをもってたたみ込みされた前記一
    連のインパルスを検出し、前記たたみ込みされた一連の
    インパルスを前記コンピュータに記録するための手段
    と、 前記たたみ込みされた一連のインパルスから前記一連の
    インパルスの各々の強度及び位置を抽出するための手段
    とを備えて成り、前記抽出手段は、前記一連のインパル
    スを一定間隔で間隔配置するという制約をもって前記一
    連のインパルスの各インパルスの強度及び位置を獲得す
    るために最小二乗法を使用する前記コンピュータに記憶
    されているコンピュータプログラムと、前記コンピュー
    タの出力として前記個別質量スペクトルを提供するため
    の手段とを具備していることを特徴とする個別質量スペ
    クトル出力を発生するための装置。
  2. 【請求項2】 一連のインパルスの各々の強度を抽出す
    るためのコンピュータプログラムは、(a)器械のレス
    ポンスに対する自己相関マトリックスを発生し、前記自
    己相関マトリックスをコンピュータに記憶させるための
    手段と、(b)前記自己相関マトリックスの逆または一
    般逆行列を発生し、前記逆または一般逆行列を前記コン
    ピュータに記憶させるための手段と、(c)未分解クラ
    スタのスペクトルの開始試料インデックスを選定するた
    めの手段と、(d)これから相互相関ベクトルを発生
    し、前記相互相関ベクトルを前記コンピュータに記憶さ
    せるための手段と、(e)前記自己相関マトリックスの
    前記逆または一般逆行列及び前記相互相関ベクトルから
    重み係数の要素を有する結果ベクトルを発生し、前記結
    果ベクトルを前記コンピュータに記憶させるための手段
    とを具備している、請求項1記載の個別質量スペクトル
    出力を発生するための装置。
  3. 【請求項3】 一連のインパルスの各々の位置を抽出す
    るためのコンピュータプログラムは、(f)器械のレス
    ポンスの参照ピーク形状値及び結果ベクトルをたたみ込
    みし、前記たたみ込みをコンピュータに記憶させるため
    の手段と、(g)前記器械のレスポンスの前記参照ピー
    ク形状値及び前記結果ベクトルの前記たたみ込みの平均
    二乗誤差を計算することによって未分解クラスタのピー
    クのデータのスペクトルと比較し、前記比較を前記コン
    ピュータに記憶させるための手段と、(h)開始試料イ
    ンデックスを増分し、及び請求項2の(d)から請求項
    3の(g)までを反復するための手段と、(i)前記増
    分された開始試料がピーク間隔配置の区間にまたがるま
    で(h)を反復するための手段と、(j)個別質量スペ
    クトル出力のピーク位置を発生するため、前記器械のレ
    スポンスの前記参照ピーク形状値及び前記結果ベクトル
    の前記たたみ込みの最低平均二乗誤差を選定し、前記ピ
    ーク位置を前記個別質量スペクトル出力の対応の強度と
    しての前記結果ベクトルと相関させるための手段とを具
    備している、請求項1記載の個別質量スペクトル出力を
    発生するための装置。
  4. 【請求項4】 参照ピーク形状値によって表現されるレ
    スポンスと、未分解クラスタのピークのスペクトルを獲
    得するためのデータ獲得装置と、データバッファを有す
    るコンピュータとを有する質量分析計器械を使用する方
    法において、本方法は、ピーク位置及び対応の強度を有
    する個別質量スペクトル出力を発生するためのものであ
    り、(a)前記器械のレスポンスの参照ピーク形状値を
    獲得し、前記参照ピーク形状値を前記コンピュータに記
    憶させる段階と、(b)前記参照ピーク形状値と一致す
    るピーク配置間隔を前記コンピュータに入力する段階
    と、(c)前記器械のレスポンスに対する自己相関マト
    リックスを発生し、前記自己相関マトリックスを前記コ
    ンピュータに記憶させる段階と、(d)前記自己相関マ
    トリックスの逆または一般逆行列を発生し、前記逆また
    は一般逆行列を前記コンピュータに記憶させる段階と、
    (e)試料インデックスを有する未分解クラスタのピー
    クのデータのスペクトルを獲得し、前記スペクトルを前
    記コンピュータに記憶させる段階と、(f)前記未分解
    クラスタのピークの前記スペクトルの開始試料インデッ
    クスを選定する段階とを有し、前記データバッファの開
    始における前記開始試料インデックスは段階(e)にお
    いて獲得されたデータを含んでおり、更に、(g)段階
    (e)において獲得されたデータ及び段階(a)におい
    て獲得された前記器械のレスポンスから相互相関ベクト
    ルを発生する段階と、(h)前記相互相関マトリックス
    の前記逆または一般逆行列及び前記相互相関ベクトルか
    ら重み係数の結果ベクトルを発生し、前記重み係数を前
    記コンピュータに記憶させる段階と、(i)前記器械の
    レスポンスの前記参照ピーク形状値及び前記結果ベクト
    ルをたたみ込みし、前記たたみ込みを前記コンピュータ
    に記憶させる段階と、(j)前記器械のレスポンスの前
    記参照ピーク形状値及び前記結果ベクトルの前記たたみ
    込みの平均二乗誤差を計算することによって未分解クラ
    スタのピークのデータの前記スペクトルと比較し、前記
    比較を前記コンピュータに記憶させる段階と、(k)前
    記開始試料インデックスを増分し、及び段階(g)ない
    し段階(j)を反復する段階と、(l)前記増分された
    開始試料が前記ピーク間隔配置の区間にまたがるまで段
    階(k)を反復する段階と、(m)前記個別質量スペク
    トル出力のピーク位置を発生するため、前記器械のレス
    ポンスの前記参照ピーク形状値及び前記結果ベクトルの
    前記たたみ込みの最低平均二乗誤差を選択し、前記ピー
    ク位置を前記個別質量スペクトル出力の対応強度として
    の前記結果ベクトルと相関させる段階とを有する質量分
    析計器械を使用する方法。
  5. 【請求項5】 参照ピーク形状値によって表現されるレ
    スポンスと、未分解クラスタのピークのスペクトルを獲
    得するための獲得装置と、データバッファ及びコンピュ
    ータプログラムを有するコンピュータとを有する質量分
    析計器械を使用する方法において、本方法はピーク位置
    及び対応の強度を有する個別質量スペクトル出力を発生
    するためのものであり、 モデルインパルスに対する前記器械のレスポンスを獲得
    する段階と、 前記器械のレスポンスを前記コンピュータに記録する段
    階と、 前記器械のレスポンスをもってたたみ込みされた一連の
    インパルスを検出する段階と、 前記たたみ込みされた一連のインパルスを前記コンピュ
    ータに記録する段階と、 前記コンピュータに記憶されている前記コンピュータプ
    ログラムの使用を開始することにより、前記たたみ込み
    された一連のインパルスから前記一連のインパルスの各
    々の強度及び位置を抽出する段階とを有し、前記コンピ
    ュータプログラムは、前記一連の各インパルスの強度及
    び位置を獲得するため、前記一連のインパルスが一定間
    隔をもって間隔配置されるという制約をもって、最小二
    乗法を使用し、更に、 前記コンピュータからの出力として前記個別質量スペク
    トルの出力を提供する段階を有する質量分析計器械を使
    用する方法。
JP5115011A 1992-05-27 1993-05-17 質量分析計の出力を解析するための装置及び方法 Expired - Fee Related JP2607823B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US07/889,524 US5247175A (en) 1992-05-27 1992-05-27 Method and apparatus for the deconvolution of unresolved data
US07/889524 1992-05-27

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0689695A true JPH0689695A (ja) 1994-03-29
JP2607823B2 JP2607823B2 (ja) 1997-05-07

Family

ID=25395282

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5115011A Expired - Fee Related JP2607823B2 (ja) 1992-05-27 1993-05-17 質量分析計の出力を解析するための装置及び方法

Country Status (6)

Country Link
US (1) US5247175A (ja)
JP (1) JP2607823B2 (ja)
CA (1) CA2094370C (ja)
DE (1) DE4317246C2 (ja)
FR (1) FR2692672B1 (ja)
GB (1) GB2267369B (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011249032A (ja) * 2010-05-24 2011-12-08 Shimadzu Corp 質量分析方法及び装置
JP2013519873A (ja) * 2010-02-12 2013-05-30 マイクロマス・ユーケイ・リミテッド ピークのデコンボリューションを用いる質量分析の方法及び質量分析計
WO2013153647A1 (ja) * 2012-04-12 2013-10-17 株式会社島津製作所 質量分析装置

Families Citing this family (33)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5581080A (en) * 1989-05-19 1996-12-03 Fenn; John B. Method for determining molecular weight using multiply charged ions
US5605798A (en) 1993-01-07 1997-02-25 Sequenom, Inc. DNA diagnostic based on mass spectrometry
US5453613A (en) * 1994-10-21 1995-09-26 Hewlett Packard Company Mass spectra interpretation system including spectra extraction
JP3425035B2 (ja) * 1996-04-03 2003-07-07 日本電子株式会社 質量分析装置
US5668373A (en) * 1996-04-26 1997-09-16 Trustees Of Tufts College Methods and apparatus for analysis of complex mixtures
EP1164203B1 (en) 1996-11-06 2007-10-10 Sequenom, Inc. DNA Diagnostics based on mass spectrometry
DE19713194C2 (de) * 1997-03-27 1999-04-01 Hkr Sensorsysteme Gmbh Verfahren und Anordnung zum Erkennen von Eigenschaften einer Probe auf der Basis der Massenspektroskopie
JP3504819B2 (ja) * 1997-03-31 2004-03-08 株式会社日立製作所 質量分析方法及び装置
DE19803309C1 (de) * 1998-01-29 1999-10-07 Bruker Daltonik Gmbh Massenspektrometrisches Verfahren zur genauen Massenbestimmung unbekannter Ionen
JP3740853B2 (ja) * 1998-08-04 2006-02-01 株式会社島津製作所 質量分析計
US20020009394A1 (en) 1999-04-02 2002-01-24 Hubert Koster Automated process line
US20030190644A1 (en) 1999-10-13 2003-10-09 Andreas Braun Methods for generating databases and databases for identifying polymorphic genetic markers
US7917301B1 (en) 2000-09-19 2011-03-29 Sequenom, Inc. Method and device for identifying a biological sample
SE0000754D0 (sv) * 2000-03-07 2000-03-07 Amersham Pharm Biotech Ab Mass spectral peak identification
US6798860B1 (en) * 2000-05-17 2004-09-28 Ge Medical Systems Global Technology Company, Llc Methods and apparatus for deconvolving imaging data
DE60137722D1 (de) 2000-06-13 2009-04-02 Univ Boston Verwendung von mass-matched nukleotide in der analyse von oligonukleotidmischungen sowie in der hoch-multiplexen nukleinsäuresequenzierung
US6958214B2 (en) 2000-07-10 2005-10-25 Sequenom, Inc. Polymorphic kinase anchor proteins and nucleic acids encoding the same
CA2331116A1 (en) * 2001-01-15 2002-07-15 Chenomx, Inc. Compound identification and quantitation in liquid mixtures -- method and process using an automated nuclear magnetic resonance measurement system
US20020155587A1 (en) 2001-04-20 2002-10-24 Sequenom, Inc. System and method for testing a biological sample
AU2003228809A1 (en) 2002-05-03 2003-11-17 Sequenom, Inc. Kinase anchor protein muteins, peptides thereof, and related methods
US7457708B2 (en) * 2003-03-13 2008-11-25 Agilent Technologies Inc Methods and devices for identifying related ions from chromatographic mass spectral datasets containing overlapping components
US6983213B2 (en) * 2003-10-20 2006-01-03 Cerno Bioscience Llc Methods for operating mass spectrometry (MS) instrument systems
US7072772B2 (en) * 2003-06-12 2006-07-04 Predicant Bioscience, Inc. Method and apparatus for modeling mass spectrometer lineshapes
US20050255606A1 (en) * 2004-05-13 2005-11-17 Biospect, Inc., A California Corporation Methods for accurate component intensity extraction from separations-mass spectrometry data
WO2004111609A2 (en) * 2003-06-12 2004-12-23 Predicant Biosciences, Inc. Methods for accurate component intensity extraction from separations-mass spectrometry data
DE102004051043B4 (de) * 2004-10-20 2011-06-01 Bruker Daltonik Gmbh Angleichung von Flugzeitmassenspektren
EP2005461A4 (en) * 2006-04-05 2011-08-24 Ca Nat Research Council BLIND EXTRACTION OF CLEAN COMPONENT MASS SPECTROS FROM OVERLAPPING MASS SPECTROMETRIC POINTS
US20080073499A1 (en) * 2006-07-25 2008-03-27 George Yefchak Peak finding in low-resolution mass spectrometry by use of chromatographic integration routines
US9576778B2 (en) * 2014-06-13 2017-02-21 Agilent Technologies, Inc. Data processing for multiplexed spectrometry
WO2018066587A1 (en) * 2016-10-04 2018-04-12 Atonarp Inc. System and method for accurately quantifying composition of a target sample
JP6695087B2 (ja) * 2016-11-23 2020-05-20 アトナープ株式会社 一組のガスに対応する一組の質量電荷比を求めるためのシステムおよび方法
WO2020243643A1 (en) * 2019-05-31 2020-12-03 President And Fellows Of Harvard College Systems and methods for ms1-based mass identification including super-resolution techniques
DE102021118838A1 (de) * 2021-07-21 2023-01-26 Bruker Daltonics GmbH & Co. KG Verfahren und Vorrichtung zur Quantifizierung von Target-Ionenspezies

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013519873A (ja) * 2010-02-12 2013-05-30 マイクロマス・ユーケイ・リミテッド ピークのデコンボリューションを用いる質量分析の方法及び質量分析計
JP2011249032A (ja) * 2010-05-24 2011-12-08 Shimadzu Corp 質量分析方法及び装置
WO2013153647A1 (ja) * 2012-04-12 2013-10-17 株式会社島津製作所 質量分析装置
CN104246488A (zh) * 2012-04-12 2014-12-24 株式会社岛津制作所 质量分析装置
CN104246488B (zh) * 2012-04-12 2016-08-17 株式会社岛津制作所 质量分析装置

Also Published As

Publication number Publication date
US5247175A (en) 1993-09-21
GB2267369A8 (en) 2000-03-17
DE4317246C2 (de) 2002-09-26
GB2267369A (en) 1993-12-01
FR2692672A1 (fr) 1993-12-24
JP2607823B2 (ja) 1997-05-07
GB9308134D0 (en) 1993-06-02
GB2267369B (en) 1996-07-31
FR2692672B1 (fr) 1996-03-08
DE4317246A1 (de) 1993-12-09
CA2094370C (en) 1998-08-18
CA2094370A1 (en) 1993-11-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2607823B2 (ja) 質量分析計の出力を解析するための装置及び方法
CA2689417C (en) A self calibration approach for mass spectrometry
EP0299652B1 (en) Baseline correction for chromatography
US6675106B1 (en) Method of multivariate spectral analysis
US6983213B2 (en) Methods for operating mass spectrometry (MS) instrument systems
US6584413B1 (en) Apparatus and system for multivariate spectral analysis
US7488935B2 (en) Apparatus and method for processing of mass spectrometry data
JP4686450B2 (ja) 質量スペクトル分析の計算方法およびシステム
US20020147550A1 (en) Method and apparatus for analyzing multi-channel chromatogram
EP2438436B1 (en) Methods of automated spectral peak detection and quantification without user input
JP5447680B2 (ja) データ処理方法及び装置
US3703726A (en) Quantitative chemical analysis by x-ray emission spectroscopy
JP5947567B2 (ja) 質量分析システム
Afef et al. Fast dictionary-based approach for mass spectrometry data analysis
US20040254741A1 (en) Method and apparatus for modeling mass spectrometer lineshapes
King et al. A numerical method for extracting mass spectra from gas chromatography mass spectrometry data arrays
Driscoll et al. Simulation of 1/f α noise for analytical measurements
JPH11271244A (ja) X線スペクトルによる定量分析方法
Jones et al. Small Computer Data System for a Portable Quadrupole Mass Filter: A Reexamination of the Hydrogen‐Deuterium Self‐Exchange Reaction H2O+ D2O= 2HDO
Sarycheva et al. Robust Simulation Of Imaging Mass Spectrometry Data.
Hallowell et al. Effect of noise on spectral library searching performance
Ioup et al. Iterative and function-continuation Fourier deconvolution methods for enhancing mass spectrometer resolution
Farmer et al. A fast approximate method for variable-width broadening of spectra
WO2023057881A1 (en) Methods and systems for processing in real-time and using gaussian
McGrath et al. Data smoothing: An assessment of three non-deleterious algorithms

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees