JPH0688978B2 - 3−アルコキシ−5−アミノ−1h−ピラゾ−ル類の製造方法 - Google Patents

3−アルコキシ−5−アミノ−1h−ピラゾ−ル類の製造方法

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JPH0688978B2 JP8609287A JP8609287A JPH0688978B2 JP H0688978 B2 JPH0688978 B2 JP H0688978B2 JP 8609287 A JP8609287 A JP 8609287A JP 8609287 A JP8609287 A JP 8609287A JP H0688978 B2 JPH0688978 B2 JP H0688978B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明は、3−アルコキシ−5−アミノ−1H−ピラゾー
ル類の製造方法に関し、詳しくはシアノ酢酸ヒドラジド
類または5−アミノ−3−ヒドロキシピラゾール類を出
発原料として好収率に一工程で3−アルコキシ−5−ア
ミノ−1H−ピラゾール類を製造する方法に関するもので
ある。
(従来技術) 3−アルコキシ−5−アミノ−1H−ピラゾール類は銀塩
カラー写真用カプラーなどとして有用な1H−ピラゾロ
[1,5−b]−1,2,4−トリアゾール類や医薬品の合成原
料として重要な化合物である。この3−アルコキシ−5
−アミノ−1H−ピラゾール類の合成法としては、次のよ
うな方法が知られている。
第一番目の合成法は、特公昭45-22328号に記載されてい
る下記反応スキーム(1)によるものである。
反応スキーム(1) この合成法では、出発原料であるβ,β−ジクロロアク
リロニトリル(A)の合成が難しい。すなわちβ,β−
ジクロロアクリロニトリルは、ジャーナル・オブ・オー
ガニックケミストリー(J.Org.Chem.),35巻,828頁(19
70年)に記載された非常な高温(900℃)を必要とする
熱反応またはテトラヘドロン(Tetrahedron),23巻,114
5頁(1965年)に記載されたシアン化水素(青酸ガス)
使用する反応により合成しなければならない。従って、
この合成法により3−アルコキシ−5−アミノ−1H−ピ
ラゾールを大量生産することは容易ではないと考えられ
る。
第二番目の合成法は、武田研究所報(J.Takeda Res.La
b.),30巻,475頁(1971年)に記載された下記反応スキ
ーム(2)によるものである。
反応スキーム(2) しかしながらこの場合も、出発原料であるクロロシアノ
アセチレン(B)はジャーナル・オブ・オーガニックケ
ミストリー(J.Org.Chem.),35巻,675(1970年)に記載
された非常な高温(900℃)を必要とする熱反応により
合成しなければならないため、この合成法により3−ア
ルコキシ−5−アミノ−1H−ピラゾールを工業的に生産
することは容易ではないと考えられる。
以上これまで述べてきたように、従来から知られていた
3−アルコキシ−5−アミノ−1H−ピラゾールの合成法
は工業的な製造法としては不十分なものであった。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明の目的の第一は、容易に入手できる安価な原料を
使用する、工程の簡略な3−アルコキシ−5−アミノ−
1H−ピラゾール類の製造方法を提供することにある。
本発明の目的の第二は、種々のアルコキシ基を3位に導
入することができ、工程の簡略は3−アルコキシ−5−
アミノ−1H−ピラゾール類の製造方法を提供することに
ある。
(問題点を解決するための手段) 本発明の上記目的は、下記一般式(II)で表されるシア
ノ酢酸ヒドラジド類または下記一般式(III)で表され
る5−アミノ−3−ヒドロキシ−1H−ピラゾール類と下
記一般式(IV)で表されるアルコール類とを強酸の存在
下に反応させることを特徴とする下記一般式(I)で表
される3−アルコキシ−5−アミノ−1H−ピラゾール類
の製造方法によって達成された。
一般式(I) 一般式(II) 一般式(III) 一般式(IV) (式中、R1はアルキル基を表し、Xは水素原子または置
換基を表す。) 以下、本発明を具体的に説明する。
本発明において出発原料として用いられる一般式(II)
で表されるシアノ酢酸ヒドラジド類は、例えばベリヒテ
(Berichte),27巻,685頁(1894年)に記載された方法
で合流できる。すなわち、対応するシアノ酢酸エステル
誘導体をメタノール、エタノールなどのアルコール類や
アセトニトリルなどの溶媒中で無水ヒドラジンまたは抱
水ヒドラジンと反応させることにより得られる。
一般式(II)のXは好ましくは水素原子、ハロゲン原
子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ
基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アルキルチ
オ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、アミノ基、ア
ニリノ基、シアノ基、ニトロ基等を表す。更に詳しく
は、Xは水素原子、ハロゲン原子(例えば、フッ素原
子、塩素原子等)、アルキル基(例えば、メチル基、エ
チル基、1−ブチル基等)、アリール基(例えば、フェ
ニル基等)、ヘテロ環基(例えば、4−ピリジル基、1
−ピラゾリル基等)、アルコキシ基(例えば、メトキシ
基、エトキシ基等)、アリールオキシ基(例えば、フェ
ノキシ基、p−クレジル基、p−メトキシフェノキシ基
等)、ヘテロ環オキシ基(4−ピリジルオキシ基等)、
アルキルチオ基(例えば、ブチルチオ基、オクチルチオ
基等)、アリールチオ基(4−ドデシルオキシフェニル
チオ基、2−ブトキシ−5−t−オクチルフェニルチオ
基等)、ヘテロ環チオ基(1−フェニルテトラゾリル−
5−チオ基、2−メチルチオチアジアゾール−5−チオ
基等)、アミノ基(N,N−ジブチルアミノ基等)、アニ
リノ基(N−メチルアニリノ基等)、シアノ基、ニトロ
基等を表わす。本願明細書においてアルキル基(または
その残基)、アリール基(またはその残基)、ヘテロ環
基(またはその残基)、アミノ基(またはその残基)は
その置換体も含む意味で用いられている。
前記一般式(II)で表わされる化合物の代表的具体例を
表−1に示すが、本発明はこれらによつて限定されるも
のではない。
一般式(III)で表される5−アミノ−3−ヒドロキシ
−1H−ピラゾール類は、例えばジャーナル・オブ・ザ・
アメリカン・ケミカル・ソサイアティ(J.Am.Chem.So
c.),71巻,983頁(1949年)に記載されている方法等に
より合成することが出来る。すなわち、対応する一般式
(II)で表されるシアノ酢酸ヒドラジド類をナトリウム
メトキシドと共にメタノール中で加熱還流したのち中和
すること等により得られる。また一般式(III)で表さ
れる5−アミノ−3−ヒドロキシ−1H−ピラゾール類
は、対応する一般式(II)で表されるシアノ酢酸ヒドラ
ジド類を酸の存在下に加熱することによっても得られ
る。
一般式(III)のXは前記一般式(II)のXと同義であ
る。
次に、前記一般式(III)で表される化合物の代表的具
体例を表−2に示すが、本発明はこれらによって限定さ
れるものではない。
一般式(IV)で表されるアルコール類において、R1は好
ましくは炭素原子数1〜30の鎖状、分岐または環状のア
ルキル基を表し、例えば、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、1−ブチル基、1−ペンチル基、1−ヘキシル
基、1−ヘプチル基、1−オクチル基、1−ノニル基、
1−デシル基、1−ウンデシル基、1−ドデシル基、1
−トリデシル基、1−テトラデシル基、1−ペンタデシ
ル基、1−ヘキサデシル基、1−ヘプタデシル基、1−
オクタデシル基、1−ノナデシル基、1−エイコシル
基、2−プロピル基、2−ブチル基、2−ペンチル基、
3−ペンチル基、t−ブチル基、1−(2−エチル)ヘ
キシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シク
ロヘプチル基、シクロオクチル基等を表す。また、R1
更に一つ以上の置換基を有していてもよく、当該置換基
としては、例えば、ハロゲン原子(例えば、フッ素原
子、塩素原子等)、アリール基(例えば、フェニル基、
p−トリル基、4−ニトロフェニル基、4−エトキシフ
ェニル基、1−ナフチル基等)、ヘテロ環基(例えば、
4−ピリジル基、2−フリル基等)、ヒドロキシル基、
アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、1−
ブトキシ基等)、アリールオキシ基(例えば、フェノキ
シ基、4−メトキシフェノキシ基、4−ニトロフェノキ
シ基、3−ブタンスルホンアミドフェノキシ基、2,5−
ジ−t−アミルフェノキシ基、2−ナフトキシ基等、ヘ
テロ環オキシ基(例えば、2−フリルオキシ基等)、ア
シルオキシ基(例えば、アセトキシ基、ピバロイルオキ
シ基、ベンゾイルオキシ基、ドデカノイルオキシ基
等)、アルコキシカルボニルオキシ基(エトキシカルボ
ニルオキシ基、t−ブトキシカルボニルオキシ基、2−
エチル−1−ヘキシルオキシカルボニルオキシ基等)、
アリールオキシカルボニルオキシ基(例えば、フェノキ
シカルボニルオキシ基等)、カルバモイルオキシ基(例
えば、N,N−ジメチルカルバモイルオキシ基、N−ブチ
ルカルバモイルオキシ基等)、スルファモイルオキシ基
(例えば、N,N−ジエチルスルファモイルオキシ基、N
−プロピルスルファモイルオキシ基等)、スルホニルオ
キシ基(例えば、メタンスルホニルオキシ基、ベンゼン
スルホニルオキシ基等)、アシル基(例えば、アセチル
基、ピバロイル基、ベンゾイル基等)、アルコキシカル
ボニル基(例えば、エトキシカルボニル基等)、アリー
ルオキシカルボニル基(例えば、フェノキシカルボニル
基等)、カルバモイル基(例えば、N,N−ジブチルカル
バモイル基、N−エチル−N−オクチルカルバモイル
基、N−プロピルカルバモイル基等)、アミノ基(例え
ば、アミノ基、N−メチルアミノ基、N,N−ジオクチル
アミノ基等)、アニリノ基(例えば、N−メチルアニリ
ノ基等)、ヘテロ環アミノ基(例えば、4−ピリジルア
ミノ基等)、アミド基(例えば、アセトアミド基、ベン
ズアミド基等)、ウレタン基(例えば、N−ヘキシルウ
レタン基、N,N−ジブチルウレタン基等)、ウレイド基
(例えば、N,N−ジメチルウレイド基、N−フェニルウ
レイド基等)、スルホンアミド基(例えば、ブタンスル
ホンアミド基、p−トルエンスルホンアミド基等)、ア
ルキルチオ基(例えば、エチルチオ基、オクチルチオ基
等)、アリールチオ基(例えば、フェニルチオ基、4−
ドデシルフェニルチオ基等)、ヘテロ環チオ基、スルフ
ィニル基(例えば、ベンゼンスルフィニル基等)、スル
ホニル基(例えば、メタンスルホニル基、オクタンスル
ホニル基、p−トルエンスルホニル基等)、シアノ基、
ニトロ基等が挙げられる。
次に、一般式(IV)で表される化合物の代表的具体例を
表−3に示すが、本発明はこれらによって限定されるも
のではない。
本発明の反応は以下に示した反応スキーム(3)により
表される。
反応スキーム(3) (式中、YHは酸を表す。) 上記の一般式(II)または一般式(III)で表される化
合物と一般式(IV)で表される化合物との強酸の存在下
における反応は、無溶媒で行ってもよいし、適当な溶媒
に溶解または分散して行ってもよい。本発明の反応に用
いることの出来る代表的溶媒としては、アセトニトリ
ル、ジオキサン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、
ベンゼン、トルエン、1,2−ジメトキシエタン等のエー
テル系溶媒、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化
水素などが好ましい。これらの溶媒は単一で使用しても
よいし、2種類以上を混合して使用してもよい。溶媒は
一般式(II)または一般式(III)で表される化合物1
重量部当り1〜1000重量部、好ましくは1〜100重量部
の割合で使用される。
一般式(II)または一般式(III)で表される化合物と
一般式(IV)で表されるアルコール類は1:1〜1:1000の
モル比で用いられ、無溶媒で反応する場合には好ましく
は1:1〜1:100のモル比で、または先に述べたような溶媒
を用いて反応する場合には好ましくは1:1〜1:10のモル
比で使用される。
本発明の反応で使用することが出来る強酸としては、塩
化水素ガス、濃硫酸、メタンスルホン酸やp−トルエン
スルホン酸等のスルホン酸類、燐酸、ポリリン酸類が挙
げられ、濃硫酸またはスルホン酸類が特に好ましい。
一般式(II)または一般式(III)で表される化合物と
前記の強酸類は1:1〜1:10のモル比で使用され、好まし
くは1:1〜1:5、さらに好ましくは1:1.5〜1:3のモル比で
使用される。
反応温度は、酸として塩化水素ガスを使用する場合には
20〜150℃が好ましい。また、その他の場合には50〜200
℃が好ましく、100〜160℃が特に好ましい。
反応時間は、反応温度が100〜200℃の場合には通常0.1
〜20時間で反応が終結するが、反応温度が100℃以下の
場合には数日間を要する場合もある。
本発明の上記反応をスムーズに進行させるためには、反
応中に生成する水を反応系から除いてやることが望まし
い。すなわち、高沸点の一般式(IV)で表されるアルコ
ール類を用いて無溶媒で反応を行う場合には、反応を10
〜200mmHgの減圧下で水を留去しながら行うことが望ま
しい。また溶媒を用いる場合には、ベンゼン、トルエン
またはハロゲン化炭素などの水と混和しない溶媒を用い
て、水分離器により水を除きながら反応を行うことが望
ましい。
反応の後処理は次に示すような方法で行うことが出来
る。先ず第1番目の方法は、本発明の反応を行った後、
室温以下に冷却した反応液に適当な有機溶媒または水を
加え、析出する結晶または沈澱をろ取する方法である。
この方法では一般式(I)で表される3−アルコキシ−
5−アミノ−1H−ピラゾールと使用した強酸との塩が得
られる。第2番目の方法は、本発明の反応を行った後、
室温以下に冷却した反応液に水を加え、炭酸水素ナトリ
ウムなどの塩基を用いて中和した後に酢酸エチル等の有
機溶媒で抽出して遊離の一般式(I)で表される3−ア
ルコキシ−5−アミノ−1H−ピラゾールを得る方法であ
る。得られた3−アルコキシ−5−アミノ−1H−ピラゾ
ールはシリカゲル等を担体としたカラムクロマトグラフ
ィー法または再結晶法により精製することが出来る。ま
た、一度遊離の形で得た3−アルコキシ−5−アミノ−
1H−ピラゾールをメタノール、エタノール、酢酸エチ
ル、アセトニトリル等の適当な溶媒に溶解または分散
し、これに塩化水素ガス、濃硫酸、メタンスルホン酸、
p−トルエンスルホン酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸な
どを加えてこれらの酸との塩として単離することも出来
る。これらの酸との塩にすることによって結晶性が向上
し取扱が容易になる場合がある。こうして得られる3−
アルコキシ−5−アミノ−1H−ピラゾールと酸との塩の
組成比は2:1〜1:2の範囲であることが多い。
本発明の反応の原料としてもちいる一般式(II)または
一般式(III)で表される化合物は無機または有機の酸
と組成比が1:2〜2:1の塩を形成していても良く、その場
合には反応に用いる強酸の量を減ずることも出来る。一
般式(II)または一般式(III)で表される化合物と酸
との塩で好ましいものは塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化
水素酸塩、硫酸塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエン
スルホン酸塩などである。
本発明の方法によれば下記一般式(I)で表される3−
アルコキシ−5−アミノ−1H−ピラゾール類が得られ
る。
一般式(I) R1およびXは先に一般式(II)、一般式(III)及び一
般式(IV)の説明で述べたR1およびXと同義である。
次に一般式(I)で表される3−アルコキシ−5−アミ
ノ−1H−ピラゾール類の代表的具体例を以下に示すが、
本発明はこれらによって限定されるものではない。
本発明の方法によって得られる一般式(I)で表される
3−アルコキシ−5−アミノ−1H−ピラゾール類は結晶
または油状物であり、一般に無色または淡黄色である。
(発明の効果) 本発明の方法を使用することによって安価で容易に大量
入手可能な原料から、簡単な反応操作で工業的に有用な
3−アルコキシ−5−アミノ−1H−ピラゾールを得るこ
とが出来る。
(実施例) 以下に本発明の具体的実施例を示すが、本発明はこれら
によって限定されるものではない。
実施例1(例示化合物I−1の合成) シアノアセトヒドラジド9.91gおよびメタンスルホン酸2
1.1gをエタノール50cc中に加え、20時間加熱還流した。
減圧下にエタノールを留去したのち、水50mlを加えて溶
解し、炭酸水素ナトリウムで中和した。この溶液を30ml
の酢酸エチルで3回抽出した。酢酸エチル層を合わせて
無水硫酸マグネシウム上で乾燥した後濃縮し、微褐色の
結晶を得た。これをヘキサンー酢酸エチルの混合溶媒か
ら再結晶して純粋な5−アミノ−3−エトキシ−1H−ピ
ラゾール8.24g(収率65%)を得た。
実施例2(例示化合物I−9の合成) シアノアセトヒドラジド9.91g、メタンスルホン酸21.1g
および2−メトキシエタノール50mlを混合し、攪拌下に
3時間加熱還流した。減圧下に2−メトキシエタノール
を留去したのち、水65mlを加えて溶解した。この溶液を
炭酸水素ナトリウムで中和した後30mlの酢酸エチルで5
回抽出した。酢酸エチル層を合わせて無水硫酸マグネシ
ウム上で乾燥した後濃縮し、褐色の油状物を得た。これ
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:クロ
ロホルム/メタノール)にて精製し、5−アミノ−3−
(2−メトキシエトキシ)−1H−ピラゾール8.83g(収
率56%)を淡黄色の油状物として得た。
実施例3(例示化合物I−12の合成) シアノアセトヒドラジド198g、濃硫酸303gおよび2−フ
ェノキシエタノール829gの混合物を水流アルピレーター
で反応容器内を減圧にしながら、140℃のオイルバスで
加熱し、2時間攪拌した。冷却した後、水1000mlを加え
て分散し、トルエン1000mlで2回抽出した。水層を炭酸
水素ナトリウム504gで中和したのち、酢酸エチル800ml
で2回抽出した。酢酸エチル層を無水硫酸マグネシウム
上で乾燥したのち濃縮した。得られた赤褐色の油状物を
シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、濃縮
して微褐色の結晶を得た。これをヘキサン−酢酸エチル
の混合溶媒から再結晶し、5−アミノ−3−(2−フェ
ノキシエトキシ)−1H−ピラゾール209g(収率47.7%)
を無色の結晶として得た。
実施例4(例示化合物I−4の合成) 5−アミノ−3−ヒドロキシ−1H−ピラゾール19.8gお
よび濃硫酸43.2gを1ーブタノール80ml中に加え、攪拌
下に3時間加熱還流した。減圧下に1−ブタノールを留
去したのち、水100mlを加えてから炭酸水素ナトリウム
で中和した。この溶液を酢酸エチル80mlで3回抽出し、
酢酸エチル層を合わせて無水硫酸マグネシウム上で乾燥
した。これを濃縮したのちシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーにて精製し、5−アミノ−3−ブトキシ−1H−
ピラゾール9.19g(収率62%)を淡赤褐色の油状物とし
て得た。
実施例5(例示化合物I−6の合成) 5−アミノ−3−ヒドロキシ−1H−ピラゾール19.8g、
濃硫酸43.2gおよびネオペンチルアルコール52.9gの混合
物を攪拌下4.5時間加熱還流した。減圧下にネオペンチ
ルアルコールを留去したのち、水100mlを加えてから炭
酸水素ナトリウムで中和した。この溶液を酢酸エチル80
mlで3回抽出し、酢酸エチル層を合わせて無水硫酸マグ
ネシウム上で乾燥した。この溶液を濃縮して得た赤褐色
の結晶をヘキサン−酢酸エチルの混合溶媒から再結晶
し、5−アミノ−3−(2,2−ジメチル−1−プロポキ
シ)−1H−ピラゾール9.38g(収率53%)を無色の結晶
として得た。
実施例で合成した化合物の物性値およびスペクトルデー
タを表−5に示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(II)で表されるシアノ酢酸ヒ
    ドラジド類と下記一般式(IV)で表されるアルコール類
    とを強酸の存在下に反応させることを特徴とする下記一
    般式(I)で表される3−アルコキシ−5−アミノ−1H
    −ピラゾール類の製造方法。 一般式(I) 一般式(II) 一般式(IV) R1-OH (式中、R1はアルキル基を表し、Xは水素原子または置
    換基を表す。)
  2. 【請求項2】下記一般式(III)で表される5−アミノ
    −3−ヒドロキシ−1H−ビラゾール類と下記一般式(I
    V)で表されるアルコール類とを強酸の存在下に反応さ
    せることを特徴とする下記一般式(I)で表される3−
    アルコキシ−5−アミノ−1H−ピラゾール類の製造方
    法。 一般式(I) 一般式(III) 一般式(IV) R1-OH (式中、R1はアルキル基を表し、Xは水素原子または置
    換基を表す。)
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