JPH0688107U - 配電盤のケーブル固定金具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ケーブルクランプの位置がケーブル引き込み
口を覆う板体の挿通孔の垂直上部になくても、簡単にケ
ーブルが配電盤に固定できるケーブル固定金具を提供す
る。 【構成】 配電盤１のケーブル引き込み口２から函体内
部にケーブル３を引き込み、引き込み口２はケーブル３
の挿通孔４を開けた板体５によって被覆され、この板体
５はネジ６で固定する。挿通孔４から垂直方向に入線し
たケーブル３は、ケーブルクランプ７とケーブルクラン
プ支持台８とで構成されたケーブル固定金具によって配
電盤１にボルト１５，１５により締め付け固定される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、キュービクル等の配電盤にケーブル引き込み口から函体内部に引き 込んだケーブルを固定するためのケーブル固定金具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、配電盤への入線は図３に示すように、配電盤１１のケーブル引き込み口 １２から函体内部にケーブル１３を引き込み、引き込み口１２はケーブル１３の 挿通孔１４を開けた板体１５によって被覆し、この板体１５ネジ１６で固定して いた。挿通孔１４から垂直方向に入線したケーブル１３は、ケーブルクランプ１ ７とケーブルクランプ支持台１８とで構成されるケーブル固定金具によって固定 されていた。即ちケーブルクランプ１７は、中間部を半円状に形成し、両端部に ボルト挿通孔１９，１９を設けた第１のケーブルクランプ２０と、第１のケーブ ルクランプに支持台２１を設け両端にボルト挿通孔２２，２２を設けた第２のケ ーブルクランプ２３とによってケーブル１３を挟持し、第１のケーブルクランプ ２０のボルト挿通孔１９，１９と第２のケーブルクランプ２３のボルト挿通孔２ ２，２２の位置を一致させた状態でボルト２４，２４を挿通し、締め付け固定し ていた。また、ケーブルクランプ１７はケーブルクランプ支持台１８にボルト２ ５，２５で締め付け固定され、ケーブルクランプ支持台１８は配電盤にボルト２ ６，２６で締め付け固定されていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら上記従来の配電盤１１のケーブル固定金具は、ケーブルクランプ １７の位置がケーブル引き込み口１２を覆う板体１５の挿通孔１４の垂直上部に あることが望ましいが、この位置に合わせることが非常に難しく、この位置に合 わせないとケーブルクランプ支持台１８にケーブルクランプ１７が固定できなく なるという欠点があった。

【０００４】 また、ケーブル１３の径が異なると、ケーブル１３と配電盤１１との間の距離 が変わるので、ケーブルクランプ支持台１８を変更する必要があるという欠点が あった。

【０００５】 また、ケーブル１３をケーブルクランプ１７に取り付け、これを配電盤に固定 するするまでに６箇所ものボルトを締め付けなければならず非常に手間が掛かる と共に、ボルトが緩む可能性が高いという欠点があった。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記従来の配電盤のケーブル固定金具の問題点に鑑み、本考案の目的は、ケー ブルクランプの位置がケーブル引き込み口を覆う板体の挿通孔の垂直上部になく ても、簡単にケーブルが配電盤に固定できるケーブル固定金具を提供するもので 、その構成は、キュービクル等の配電盤のケーブル引き込み口から函体内部に引 き込んだケーブルを固定するためのケーブル固定金具において、該ケーブル固定 金具はケーブルクランプとケーブルクランプ支持台とで構成され、前記ケーブル クランプは中間部を半円状に形成し、一端にはボルト挿通孔を、他端には係合突 起を具備して成る。該ケーブルクランプの半円状中間部の突設する側を互いに外 側にして２個重ね、該状態で前記係合突起をケーブルクランプ支持台に設けた挿 通孔に挿通し９０度回動させ、該状態でケーブルクランプの半円状中間部が重な って形成された円弧状中間部にケーブルを挟持し、２個のケーブルクランプのボ ルト挿通孔を一致させた状態でボルトにより締め付け固定する。また、ケーブル クランプ支持台は略コ字状に形成され、中間の辺に前記ケーブルクランプの係合 突起と係合する挿通孔を備えたケーブルクランプ支持部と、該ケーブルクランプ 支持部を固定する略コ字状に形成されたケーブルクランプ支持部固定台とで構成 され、ケーブルクランプ支持部固定台の中間の辺は配電盤にボルトにより締め付 け固定され、ケーブルクランプ支持部とケーブルクランプ支持部固定台の夫々の 端部２辺を重ね合わせると共に、該重ね合わせた端部２辺をスライドさせること により伸縮自在とし、任意位置で固定できることである。

【０００７】

【作用】

ケーブルクランプは中間部を半円状に形成し、一端にはボルト挿通孔を、他端 には係合突起を具備して成る。このケーブルクランプの半円状中間部の突設する 側を互いに外側にして２個重ね、この状態で係合突起をケーブルクランプ支持台 に設けた挿通孔に挿通し９０度回動させ、この状態でケーブルクランプの半円状 中間部が重なって形成された円弧状中間部にケーブルを挟持し、２個のケーブル クランプのボルト挿通孔を一致させた状態でボルトにより締め付け固定する。ま た、ケーブルクランプ支持台は略コ字状に形成され、中間の辺にケーブルクラン プの係合突起と係合する挿通孔を備えたケーブルクランプ支持部と、このケーブ ルクランプ支持部を固定する略コ字状に形成されたケーブルクランプ支持部固定 台とで構成され、ケーブルクランプ支持部固定台の中間の辺は配電盤にボルトに より締め付け固定され、ケーブルクランプ支持部とケーブルクランプ支持部固定 台の夫々の端部２辺を重ね合わせると共に、この重ね合わせた端部２辺をスライ ドさせることにより伸縮自在とし、任意位置で固定することができる。

【０００８】

【実施例】

図１及び図２は本考案に係る配電盤のケーブル固定金具の実施例である。以下 これらの図面に基づき本考案を説明する。

【０００９】 配電盤１のケーブル引き込み口２から函体内部にケーブル３を引き込み、引き 込み口２はケーブル３の挿通孔４を開けた板体５によって被覆され、この板体５ はネジ６で固定する。挿通孔４から垂直方向に入線したケーブル３は、ケーブル クランプ７とケーブルクランプ支持台８とで構成されたケーブル固定金具によっ て配電盤１にボルト１５，１５により締め付け固定される。

【００１０】 ケーブルクランプ７は中間部を半円状に形成し、一端にはボルト挿通孔９を、 他端には係合突起１０を具備して成る。このケーブルクランプ７の半円状中間部 の突設する側を互いに外側にして２個重ね、この状態で係合突起１０をケーブル クランプ支持台８に設けた挿通孔１２に挿通し９０度回動させ、この状態でケー ブルクランプ７の半円状中間部が重なって形成された円弧状中間部にケーブル３ を挟持し、２個のケーブルクランプ７，７のボルト挿通孔９，９を一致させた状 態でボルト１１により締め付け固定する。また、ケーブルクランプ支持台８は略 コ字状に形成され、中間の辺にケーブルクランプ７の係合突起１０と係合する挿 通孔１２を備えたケーブルクランプ支持部１３と、このケーブルクランプ支持部 １３を固定する略コ字状に形成されたケーブルクランプ支持部固定台１４とで構 成され、ケーブルクランプ支持部固定台１４の中間の辺は配電盤１にボルト１５ ，１５により締め付け固定され、ケーブルクランプ支持部１３とケーブルクラン プ支持部固定台１４の夫々の端部２辺を重ね合わせると共に、この重ね合わせた 端部２辺をスライドさせることにより伸縮自在とし、任意位置で固定することが できる。

【００１１】 尚、このスライド構造並びに任意位置で固定する固定手段は、当該手段に限定 されるものでなく、例えばバネで付勢した突起体が適当な間隔で設けた挿通孔か らスライドすることにより突出し固定されるといったものでも良く、本来の目的 を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。

【００１２】

【考案の効果】

以上のように本考案に係る配電盤のケーブル固定金具は、キュービクル等の配 電盤のケーブル引き込み口から函体内部に引き込んだケーブルを固定するための ケーブル固定金具において、該ケーブル固定金具はケーブルクランプとケーブル クランプ支持台とで構成され、前記ケーブルクランプは中間部を半円状に形成し 、一端にはボルト挿通孔を、他端には係合突起を具備して成る。該ケーブルクラ ンプの半円状中間部の突設する側を互いに外側にして２個重ね、該状態で前記係 合突起をケーブルクランプ支持台に設けた挿通孔に挿通し９０度回動させ、該状 態でケーブルクランプの半円状中間部が重なって形成された円弧状中間部にケー ブルを挟持し、２個のケーブルクランプのボルト挿通孔を一致させた状態でボル トにより締め付け固定する。また、ケーブルクランプ支持台は略コ字状に形成さ れ、中間の辺に前記ケーブルクランプの係合突起と係合する挿通孔を備えたケー ブルクランプ支持部と、該ケーブルクランプ支持部を固定する略コ字状に形成さ れたケーブルクランプ支持部固定台とで構成され、ケーブルクランプ支持部固定 台の中間の辺は配電盤にボルトにより締め付け固定され、ケーブルクランプ支持 部とケーブルクランプ支持部固定台の夫々の端部２辺を重ね合わせると共に、該 重ね合わせた端部２辺をスライドさせることにより伸縮自在とし、任意位置で固 定できることによって、ケーブルクランプの位置がケーブル引き込み口を覆う板 体の挿通孔の垂直上部になくても、不用な力が掛かることなく簡単にケーブルが 配電盤に固定できるという効果がある。

【００１３】 また、ケーブルの径が異なっても、ケーブルと配電盤との間の距離の変化には ケーブルクランプ支持部とケーブルクランプ支持部固定台との重ね合わせ部分を スライドさせ変更すればよいので、極めて簡単に対応できるという効果がある。

【００１４】 また、ケーブルを配電盤に固定するまでに３箇所程度のボルトの締め付けで済 むので、締め付ける手間が省略できるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る配電盤のケーブル固定金具の斜視
説明図である。

【図２】本考案に係る配電盤のケーブル固定金具の要部
説明図である。

【図３】従来の配電盤のケーブル固定金具の斜視説明図
である。

【符号の説明】

１・・・配電盤、２・・・引き込み口、３・・・ケーブ
ル、４・・・挿通孔、５・・・板体、６・・・ネジ、７
・・・ケーブルクランプ、８・・・ケーブルクランプ支
持台、９・・・ボルト挿通孔、１０・・・係合突起、１
１・・・ボルト、１２・・・挿通孔、１３・・・ケーブ
ルクランプ支持部、１４ケーブルクランプ支持部固定
台、１５・・・ボルト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 キュービクル等の配電盤のケーブル引き
   込み口から函体内部に引き込んだケーブルを固定するた
   めのケーブル固定金具において、該ケーブル固定金具は
   ケーブルクランプとケーブルクランプ支持台とで構成さ
   れ、前記ケーブルクランプは中間部を半円状に形成し、
   一端にはボルト挿通孔を、他端には係合突起を具備して
   成る。該ケーブルクランプの半円状中間部の突設する側
   を互いに外側にして２個重ね、該状態で前記係合突起を
   ケーブルクランプ支持台に設けた挿通孔に挿通し９０度
   回動させ、該状態でケーブルクランプの半円状中間部が
   重なって形成された円弧状中間部にケーブルを挟持し、
   ２個のケーブルクランプのボルト挿通孔を一致させた状
   態でボルトにより締め付け固定する。また、ケーブルク
   ランプ支持台は略コ字状に形成され、中間の辺に前記ケ
   ーブルクランプの係合突起と係合する挿通孔を備えたケ
   ーブルクランプ支持部と、該ケーブルクランプ支持部を
   固定する略コ字状に形成されたケーブルクランプ支持部
   固定台とで構成され、ケーブルクランプ支持部固定台の
   中間の辺は配電盤にボルトにより締め付け固定され、ケ
   ーブルクランプ支持部とケーブルクランプ支持部固定台
   の夫々の端部２辺を重ね合わせると共に、該重ね合わせ
   た端部２辺をスライドさせることにより伸縮自在とし、
   任意位置で固定できることを特徴とする配電盤のケーブ
   ル固定金具。