JPH0687776B2 - 新規形質転換株およびその製造方法 - Google Patents

新規形質転換株およびその製造方法

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JPH0687776B2
JPH0687776B2 JP2040634A JP4063490A JPH0687776B2 JP H0687776 B2 JPH0687776 B2 JP H0687776B2 JP 2040634 A JP2040634 A JP 2040634A JP 4063490 A JP4063490 A JP 4063490A JP H0687776 B2 JPH0687776 B2 JP H0687776B2
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dna
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、虫歯を予防するために使用する組成物、虫歯
の原因物質である(後述する)不溶性グルカンの分解酵
素をコードするDNA分子、該組成物の製造方法及び該不
溶性グルカンの分解方法並びに口腔内での蓄積阻害方法
に関するものである。
(従来の技術) 口腔内常在細菌であり、虫歯の原因菌であるストレプト
コッカス ミュータンス(Streptococcus mutans)菌
は、口腔内において、食物中に含まれるショ糖から不溶
性グルカンを合成し歯の表面に吸着する。これが他の微
生物菌体やタンパク質などと一体となって歯垢が形成さ
れる。歯垢の内部は、非常に嫌気的な条件となってお
り、やはり食物中に含まれる各種の糖質が歯垢中のスト
レプトコッカス ミュータンス菌等の微生物により、有
機酸に変えられる。歯垢中で作られた有機酸が、歯の表
面のエナメル質を溶解することにより、虫歯が発生する
のである。このようにストレプトコッカス ミュータン
ス菌が合成する不溶性グルカンは虫歯発生の主な原因で
ある。
従って、虫歯を予防するためには前記不溶性グルカンを
分解し、ストレプトコッカス ミュータンス菌の歯への
付着を阻止すればよい。
従来は、虫歯菌などの微生物と不溶性グルカンの複合体
であるデンタル・プラーク(dental plaque)、即ち歯
垢を歯ブラシで歯を磨くことにより機械的に除去してい
た。
また、最近では不溶性グルカンを分解する酵素であるα
−1,6グルカン6−グルカノハイドロラーゼ(以下、一
般名称デキストラナーゼを用いる)を歯磨剤に混入し
て、前記デンタル・プラークを酵素的に溶解、除去する
歯磨剤が特開昭50-58243号、特開昭57-165312号及び米
国特許第4,438,093号等で提案されている。
(発明が解決しようとする課題) 前記の歯ブラシを使用して歯を磨くことによりデンタル
・プラークを機械的に除去する方法では、歯ブラシの届
かない箇所にデンタル・プラークが残留してしまうとい
う欠点があり、また前記不溶性グルカンを分解する酵素
を混入した歯磨剤を使用する方法でも、歯を磨いた後に
水でうがいをした際に大半の歯磨剤成分が流出してしま
うため、ほとんど虫歯予防の効果は期待できなかった。
(課題を解決するための手段) 本発明は上述の点に鑑みてなされたものであり、その要
旨とするところは、α−1,6グルカン6−グルカノハイ
ドロラーゼ酵素(デキストラナーゼ)活性を有するポリ
ペプチドのアミノ酸配列中に下記アミノ酸配列を含むポ
リペプチドをコードするDNA配列の導入によって形質転
換された形質転換株、前記DNA配列、前記DNA配列を含ん
だ組み換えDNA分子、および前記形質転換株の製造方法
である。
具体的には、デキストラナーゼ活性を有するポリペプチ
ドのアミノ酸配列中に上記アミノ酸配列を含むポリペプ
チドをコードするDNA配列を適当なベクターDNAに組み込
んで組み換えDNA分子を構築し、該組み換えDNA分子を導
入した口腔内常在細菌等の形質転換株を作製し、該形質
転換株を含んだ組成物を口腔内に投与することにより、
不溶性グルカンを分解するデキストラナーゼが、常時一
定濃度で口腔内に分泌されるようにして、不溶性グルカ
ンの口腔内での蓄積阻害を行わせるよう意図するもので
ある。
(実施例) 本発明の組成物及びその製造方法に関し、その実施例を
以下に詳細に説明する。
(1)不溶性グルカンの調製及びデキストラナーゼ産生
菌の分離 不溶性グルカンの調製 トッド・ヘビット・ブロス(Todd Hewitt Broth、Difco
社製)3%を含む液体培地に、う蝕原性連鎖球菌(Stre
ptococcus mutans)OMZ-176株を接種し、37℃にて24時
間静置培養した。得られた培養液を遠心分離にかけて菌
体を除去した後、50%飽和の硫安塩析を実施し、生じた
不溶性物質を遠心分離して、沈澱物として集める。この
沈澱物をpH6.5の50mMクエン酸緩衝液に溶解し、同緩衝
液にて透析して、これを不溶性グルカン合成酵素液とし
た。
透析終了後、上記酵素液に基質溶液として、10%のショ
糖を含有するpH6.5の50mMクエン酸緩衝液を加えて、37
℃にて24〜48時間反応させて、不溶性グルカンを合成し
た。この合成した不溶性グルカンを、遠心分離にかけて
集め、蒸溜水、エタノール、アセトンの順で洗浄した
後、100℃以下で加熱通風乾燥して、不溶性グルカンを
調製した。
デキストラナーゼ産生菌の分離 まず、本発明者は、下記の糖源としてデキストランを含
む液体培地(5mlずつ試験管に分注)に種々の土壌標品
を加えて28℃で3日間振とう培養を行った。
スクリーニング用デキストラン培地 (NH4)2SO4 0.1% MgSO4・7H2O 0.0005% FeCl2・6H2O 0.0005% KH2PO4 0.1% Na2HPO4・12H2O 0.1% Yeast extract(Difco) 0.02% デキストラン T70 (ファルマシア) 0.2% (水道水に溶解し、NaOH溶液でpHを7.0に調整後、オー
トクレーブ滅菌を行った。) 培養終了後、微生物菌体を含む培養液0.05mlを5mlの滅
菌した新しい上記スクリーニング用培養液に植菌し、28
℃でさらに3日間振とう培養を行った。この操作を繰り
返し、計6回の継代培養の後、上記スクリーニング用培
地のデキストランの代わりに、糖源として不溶性グルカ
ンの入った平板(寒天1.5%)に播き、30℃で培養し
た。この培養において、不溶性グルカンを分解資化し、
良好な生育を示す1菌株を分離した。この菌株は、不溶
性グルカン及びデキストランを高効率で分解するデキス
トラナーゼを菌体外に分泌し、以下に示す同定実験の結
果、アルスロバクターsp.CB-8と同定された。このアル
スロバクターsp.CB-8(以下、CB-8菌と称する)は、微
工研条寄 第955号(FERM BP-955)として寄託されてい
る。
(2)アルスロバクターsp.CB-8菌の菌学的性状 細胞 グラム陽性桿菌。大きさと形状は培養条件及び培養時間
等で変化するが、0.5×0.6〜2.0μm。無芽胞。好気的
条件下で増殖。
コロニーの性状 ペプトン・イーストエキス寒天上に円形で平滑な濃黄色
のコロニーを形成する。
生理学的性質 ・カタラーゼ (+) ・溶血性〔羊〕 (−) ・炭水化物醗酵性: ブドウ糖 (−) 乳糖 (−) 麦芽糖 (−) マンニット(−) サリシン (−) デンプン (−) 蔗糖 (−) トレハロース(−) キシロース (−) ・VP(ボーゲス−プロスカウエルテスト)(−) ・エスクリン加水分解 (−) ・硝酸塩還元 (−) ・ゼラチン液化 (+) ・ウレアーゼ (+) ・アルギニン加水分解 (−) ・細胞壁のペプチドグリカンの構成ジアミノ酸としてリ
ジンを含む。
・キノンはイソプレンユニット数9,1飽和型のメナキノ
ン(Menaquinone) MK-9(H2)。
上記した諸性質によって、CB-8菌はアルスロバクター属
に属することが判明した。
また上述のように、本発明の組成物の製造方法、不溶性
グルカンの分解方法及び不溶性グルカンの口腔内での蓄
積阻害方法に使用した菌はアルスロバクター属に属する
CB-8菌であるが、このCB-8菌とその突然変異株、及びア
ルスロバクター属に属する細菌とその突然変異株でデキ
ストラナーゼを産生する菌株はすべて使用可能である。
(3)デキストラナーゼ産生菌の培養方法 デキストラナーゼを産生させるためには、前記デキス
トラナーゼ産生菌を天然または人工培地に接種して培養
するが、工業的生産には液体培地で通気攪拌培養法によ
って実施するのがコストの上からも好ましい。
培地の栄養源としては、微生物の培養に一般に用いられ
るものを使用することが可能である。例えば、炭素源及
びデキストラナーゼ産生誘導物質としてデキストラン及
び不溶性グルカンの添加が有効で、窒素源としてはリン
酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、ペプトン及び酵母
エキス等が用いられる。無機塩としてはリン酸、ナトリ
ウム、カリウム、マグネシウム及びカルシウム等の塩類
が用いられる。
前記の方法で調製した培地にデキストラナーゼ産生
菌を接種し、所定の培養温度(好ましくは30〜37℃)
で、培地のpHを6〜7で、デキストラナーゼが培養液中
で最も高い活性を示すまで所定の培養時間(培養条件に
よっても異なるが、通常通気攪拌培養では24〜48時間)
培養する。
前記の操作を経て充分にデキストラナーゼが産生
された培養液から、遠心分離によって菌体を取り除けば
粗酵素液が得られる。さらに該粗酵素液を公知の分離精
製方法、例えば限外濾過膜濃縮法、減圧濃縮法、硫安な
どによる塩析法、エタノール等による溶媒分画法、等電
点沈澱法及びカラムクロマト分画法などを単独あるいは
適宜組み合わせることによって、デキストラナーゼの精
製酵素液を採取することができる。
(4)デキストラナーゼの理化学的性質 前記(3)の操作によって得られるデキストラナーゼ
は、不溶性グルカンやデキストランなどに含まれるα−
1,6グルコシド結合を特異的に切断する酵素であり、下
記の理化学的性質を有するものである。
酵素活性測定方法 0.555%のデキストラン(分子量10,000〜20,000)を含
むpH6.5の50mM燐酸緩衝液0.9mlに酵素液0.1mlを加え
て、37℃で30分間反応させる。反応停止後、遊離した還
元糖をソモギー・ネルソン(Somogyi-Nelson)法で測定
し、上記の条件において1分間に1μmoleのブドウ糖に
相当する還元力を増加させる酵素活性を1単位とした。
酵素作用の特異性 デキストランや歯垢の不溶性グルカンなどに存在するα
−1,6グルコシド結合を特異的にエンドタイプに切断す
る加水分解酵素である。
最適pH及び安定pH 第2図はデキストラナーゼの各pHにおける酵素活性を示
すグラフである。デキストランをpH5.5〜7.5の範囲でよ
く分解し、特にpH6.5〜7.0で強い酵素活性を示してい
る。
第3図はデキストラナーゼの各pHにおける酵素の安定性
を示すグラフであり、該グラフはデキストラナーゼを各
pH時に37℃で1時間放置した場合の残存酵素活性を基に
作成したものである。CB-8菌のデキストラナーゼはpH5.
5〜7.0の範囲において、非常に安定であった。
最適温度と熱安定性 pH6.5におけるデキストラナーゼのデキストラン分解に
対する最適温度は、第4図に示したように、37〜45℃で
あり、42℃がピークであった。
第5図は各温度におけるデキストラナーゼの安定性を示
すグラフであり、デキストラナーゼをpH6.5、各温度で
1時間放置した場合の残存酵素活性を示したものであ
る。第5図に示したように、デキストラナーゼは37℃以
下で安定である。
金属イオン、酵素阻害剤の影響 デキストラナーゼは、下記第1表に示したように、Ag+
Cu2+、Hg2+によって著しく阻害を受け、またpCMB(パラ
クロロマーキュリー ベンゾエート)によっても強く阻
害された。
分子量 デキストラナーゼの分子量は、SDS−ポリアクリルアミ
ドゲル電気泳動法で62,000、ゲル濾過法(ファルマシア
Superose12)で約40,000と算定された。分子量測定法の
相違によって分子量の値に差が認められるのは、タンパ
ク分子の形状によるものと思われる。
等電点 ポリアクリルアミドゲル等電点電気泳動法を利用して、
デキストラナーゼの等電点(pI)を求めたところ4.9と
決定された。
(5)デキストラナーゼの産生 バクトトリプン(Difco社製)0.5%、酵母エキス(Difc
o社製)0.2%、燐酸1カリウム0.1%、食塩0.1%を含有
する液体培地(pH7.0)にデキストラン(和光純薬社
製;分子量60,000〜90,000)をそれぞれ0.5%、1.0%、
2.0%及び3.0%添加した培地1を用意する。それぞれ
の液体培地を100ml容の三角フラスコに入れ、綿栓して
滅菌した後に別に滅菌しておいた1M硫酸マグネシウム溶
液及び0.1M塩化カルシウム溶液各1mlずつを添加して培
地を調製した。この培地に、予め0.5%デキストランを
含有する培地で24時間培養しておいたCB-8菌の培養液4m
lをそれぞれ接種して、37℃でロータリー式振とう培養
を実施した。経時的に5mlずつ分取し、その中に含まれ
るデキストラナーゼの酵素活性の測定を行った。
その結果、上記第2表に示したように、培地中に加えた
デキストランの濃度が0.5%の場合には24時間の培養で
その酵素活性は最大となり、添加したデキストランの濃
度が1.0%以上の場合には48時間の培養でその酵素活性
は最大となった。
参考例:CB-8菌を用いたデキストラナーゼの分離・精製 バクトトリプトン0.5%、酵母エキス0.2%、燐酸1カリ
ウム0.1%、食塩0.1%及びデキストラン1.0%を含有す
る液体培地(pH7.0)500mlを3l容の三角フラスコに入
れ、綿栓して滅菌した後、別に滅菌しておいた1M硫酸マ
グネシウム溶液及び0.1M塩化カルシウム溶液各5mlずつ
を添加して培地を調製した。
この培地に予め同様の培地で24時間培養しておいたCB-8
菌の培養液を20ml接種し、37℃でロータリー式振とう機
で24〜48時間培養した。この規模の培養で計18lを培養
し、培養液を集めて遠心分離により培養土清を得た。培
養上清を限外濾過によって濃縮し、硫安80%飽和にて塩
析した。塩析後、沈澱物を遠心分離によって集め、少量
の50mM燐酸緩衝液(pH6.5)に溶解し、同緩衝液を外液
として透析した。これを同緩衝液で平衡化したDEAE-セ
ファーセル(ファルマシア社製)カラムに入れ、イオン
交換クロマトグラフィーを行った。溶出は0〜0.5M食塩
の直線濃度勾配で行った。ついで、50mM燐酸緩衝液(pH
6.5)で平衡化したバイオ・ゲルP-30(バイオラッド社
製)カラムによるゲル濾過分画を実施した。デキストラ
ナーゼの酵素活性のある画分を集め、硫安による結晶化
を3度行った。この結晶サンプルについてSDS−ポリア
クリルアミドゲル電気泳動を行ったところ、1本のタン
パクバンドのみが認められ、以上の精製操作に よってデキストラナーゼが電気泳動的に均一にまで精製
されたことが明らかとなった。
以上の精製過程各段階における結果を上記の第3表に示
した。
この場合、18lの培養上清から、368単位、4.6mgの精製
デキストラナーゼが得られ、その比活性は80.0(単位/m
gタンパク)であった。
(7)大腸菌に導入するデキストラナーゼ遺伝子のクロ
ーニング CB-8菌に含まれるゲノムDNAの分離、精製 CB-8菌を1%グルコース(glucose)を含むLB培地で37
℃で一晩振とう培養し、集菌、洗菌後、0.02Mのトリス
・塩酸緩衝液(pH8.2)に懸濁した。この懸濁液に12%
(w/v)となるようにポリエチレングリコール4000(pol
yethylene glycol 4000)を、また1mg/mlとなるように
卵白リゾチーム(lysozyme)を加え、37℃で1時間保温
した。次いで、遠心分離を行い沈澱を集め、この沈澱物
を25%のショ糖(sucrose)、0.01MのEDTAを含む0.01M
トリス・塩酸緩衝液(pH8.2)に懸濁し、この懸濁液に1
mg/mlとなるようにプロナーゼE(PronaseE)を、また
1%となるようにドデシル硫酸ナトリウム(SDS)(pH
8.2)を加えて37℃で30分間保温した。保温後、フェノ
ール抽出して上清を分取し、これに上清の2倍量の冷エ
タノールを加えて、析出したDNAをガラス棒に絡ませて
取り出した。1mM EDTAを含む0.01Mトリス・塩酸緩衝液
(pH8.0)にこの採取したDNAを溶解し、塩化セシウム−
臭化エチジウムの超遠心分離を行ってゲノムDNA画分を
分取した。このゲノムDNA画分に対して常法に従って、
水飽和n−ブタノールで臭化エチジウムを取り除き、そ
の後、エタノール沈澱を行って精製CB-8菌ゲノムDNAを
分取した。
上記の方法で、300mlのCB-8菌培養液から441μgの精製
ゲノムDNAを得ることができた。
制限酵素Sau 3A-IによるCB-8菌ゲノムDNAの部分切断 精製CB-8菌ゲノムDNA26.2μgに対して、4塩基認識制
限酵素であるSau 3A-Iを1.5ユニット加え、37℃で保温
し、10分後にEDTAを加えて反応を停止させた。同様にし
て、20分、30分保温した反応停止液を混合し、0.6%の
アガロース・ゲルを用いて電気泳動を行った。次いで、
4.3kbから9.4kbに相当する部分をゲルから切り出し、電
気溶出(electoroelution)によりゲルからDNAを回収し
た。
これら一連の操作で5.4μgの部分切断されたDNAを回収
することができた。
大腸菌HB101によるCB-8菌ゲノムDNAライブラリーの作
製とデキストラナーゼを産生するクローンのスクリーニ
ング CB-8菌の部分切断されたDNA2.34μgとあらかじめ制限
酵素BamHIで切断してフォスファターゼ処理を行った0.6
38μgのpUC19とをDNAライゲーション・キット(TAKAR
A)を用いて16℃で一晩ライゲーション反応させた。そ
して、この反応液に含まれるDNAをジーン・クリーン(B
io-101)で濃縮、精製し、大腸菌HB101コンピテント細
胞(TAKARA)に導入して、CB-8菌ゲノムDNAライブラリ
ーを作製した。0.2%ブルー・デキストラン、0.8%デキ
ストラン及び50μg/mlのアンピシリンを含むLB−平板培
地にライブラリーを播き、37℃で24時間から40時間培養
してコロニーの周辺に無色、透明の溶解帯ができている
クローンを捜した。その結果、約1万コロニーの中から
溶解帯を形成し、デキストラナーゼを産生している形質
転換株3株を捜し出すことができた。
デキストラナーゼを産生する形質転換体が保持するプ
ラスミドDNAの解析とデキストラナーゼタンパクがコー
ドされている領域のサブクローニング デキストラナーゼを産生する形質転換株3株を50μg/ml
のアンピシリンを含むTB(Terrific broth)培地に植菌
し、37℃で16時間振とう培養した。遠心分離による菌体
を集めた後、アルカリ・リシス法によりプラスミドDNA
を菌体より抽出した。塩化セシウムを用いた超遠心分離
によりさらにプラスミドDNAを精製し、EcoRI等の幾種類
かの6塩基認識制限酵素で切断してアガロース・ゲル電
気泳動を行い、それぞれの形質転換株が保持するプラス
ミドDNAの大きさを調べた。その結果12.5kb、7.5kb及び
15.5kb(pUC 19由来の部分を除いたCB-8菌ゲノムDNA由
来の部分の大きさは、それぞれ9.8kb、4.8kb及び12.8k
b)の大きさのプラスミドDNAを3種の形質転換株各々が
保持していることが明らかとなった。そしてそれぞれの
プラスミドDNAにpDEX001、pDEX002及びpDEX003という名
称を、そして後述するプラスミドDNAにpDEX011という名
称を付け、さらにそれぞれのプラスミドDNAについて制
限酵素地図(第6図)を作製した。図中、白抜きボック
ス部分がそれぞれのCB-8菌ゲノムDNA由来の部分で、黒
塗りボックス部分はpUC19由来の部分である。これらの
プラスミドは本来環状のものであるが、便宜上帯状のDN
Aとして図に示した。黒い三角部分とそれぞれのプラス
ミドDNAの左端の部分はpUC19由来のマルチクローニング
サイトであり、矢印の方向に向けてpUC19のβ−ガラク
トシダーゼ遺伝子は、本来読まれていく。
三つのプラスミドには、その制限酵素地図において重な
る部分が認められ、この部分にデキストラナーゼがコー
ドされていると考えられる。そこでpDEX001をSmalで切
断し、pUC19由来の領域を含む方のDNA断片を分取し、こ
れをセルフライゲーションさせてpDEX011を作製した。
このpDEX011を大腸菌HB101に導入し、ブルー・デキスト
ラン平板を用いて、デキストラナーゼの酵素活性の有無
を調べ、明らかにデキストラナーゼが産生されていると
いうことを確認した。
(7)CB-8菌が産生するデキストラナーゼのN末端アミ
ノ酸配列 CB-8菌の精製デキストラナーゼタンパクを用いてN末端
付近のアミノ酸配列分析を行い、CB-8菌により産生され
たデキストラナーゼのN末端付近が以下のようなアミノ
酸配列とな っていることが明らかとなった。
(8)大腸菌におけるデキストラナーゼ遺伝子の形質発
現 酵素活性を持つデキストラナーゼが発現することが明ら
かとなっているpDEX001及びpDEX011を持つ形質転換株
(大腸菌HB101)を50μg/mlのアンピシリンを含むLB−
培地に植菌し37℃で振とう培養した。16時間後に遠心分
離を行い、培養上清については50mMナトリウム−リン酸
緩衝液(pH6.5)を外液として透析を行った。また、菌
体についてはショ糖による浸透圧ショックをかけて(S.
J.Chan etal,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,78 5401,1981)
ペリプラズム画分のタンパク質を抽出し、さらに浸透圧
ショック後の菌体は50mMナトリウム−リン酸緩衝液(pH
6.5)1mlに懸濁して超音波破砕を行い、サイトプラズム
画分のタンパク質を抽出した。両画分の抽出液を前記緩
衝液を外液として透析し、それぞれの画分に含まれるデ
キストラナーゼの酵素活性を前記実施例(4)に従っ
て測定した。その結果を下記第4表に示す。
下記第4表に示したように、両方の形質転換株ともデキ
ストラナーゼの酵素活性はペリプラズム画分にほとんど
認められ、大腸菌のサイトプラズムにおいて産生された
デキストラナーゼは内膜を通過してペリプラズムに分泌
され、蓄積されることが明らかとなった。
次に、大腸菌においてもCB-8菌と同じく培 地にデキストランを入れた場合、酵素産生が誘導される
か否か調べてみた。1%デキストラン及び50μg/mlのア
ンピシリンを含んだLB培養液を用いて、2種の形質転換
株について、前記の実験と同様にして各画分のデキスト
ラナーゼの酵素活性の測定を行った。どの画分において
もデキストラナーゼの酵素活性は増加しておらず、デキ
ストランは大腸菌形質転換株の誘導基質とはならないこ
とが明らかとなった。また、CB-8菌のデキストラナーゼ
遺伝子はpUC19のLac Zプロモーターの下流に挿入された
ため、Lac Zの誘導基質であるIPTG(イソプロピル−β
−D−チオガラクトピラノシド)で誘導される可能性も
考えられた。そこで、1mMのIPTG及び50μg/mlのアンピ
シリンを含んだLB−ブロスを培地として用いて、形質転
換株を培養し各画分のデキストラナーゼの酵素活性を測
定したが、デキストラナーゼの酵素活性の増加はどの画
分においても認められず、IPTGによっては形質転換株の
デキストラナーゼは誘導されないことが示された。以上
の結果から、大腸菌にクローニングされたデキストラナ
ーゼ遺伝子の転写にはCB-8菌のデキストラナーゼ本来の
プロモーターが働いており、デキストランの有無に関係
なく転写が引き起こされると考えられる。
形質転換株によって産生されるデキストラナーゼがCB-8
菌由来のデキストラナーゼ遺伝子の産物であることを確
認するためにウエスタン・ハイブリダイゼーションを行
った。まず、pDEX011形質転換株のペリプラズム画分及
びサイトプラズム画分のタンパク質に対してSDS-ゲル電
気泳動を行い、泳動されたタンパク質をフィルターにブ
ロッティングした。一次抗体として抗CB-8菌デキストラ
ナーゼウサギ血清を用い、二次抗体としてアルカリフォ
スファターゼ結合抗ウサギIgG−ヤギIgGを用いてアルカ
リフォスファターゼ反応によりフィルター上のデキスト
ラナーゼタンパク質を検出した。第7図において、は
CB-8菌により産生されたデキストラナーゼ、はpDEX01
1形質転換株(大腸菌HB101 株)のペリプラズム画分に
産生されたデキストラナーゼ、はpDEX011形質転換株
(大腸菌HB101株)のサイトプラズム画分に産生された
デキストラナーゼ、そしては形質転換されていない大
腸菌HB-101の菌体破砕上清のウエスタンハイブリダイゼ
ーションの結果を示す。この第7図に示したウエスタン
・ハイブリダイゼーションの結果から、pDEX011形質転
換大腸菌のペリプラズム画分には抗CB-8菌デキストラナ
ーゼウサギ血清と抗原抗体反応を起こす物質が明らかに
産生されており、これがpDEX011の形質転換株が産生し
たデキストラナーゼであると考えられた。形質転換株の
サイトプラズム画分にも抗体に反応する物質が認められ
るが、これはペリプラズム画分に分泌される前のデキス
トラナーゼであると思われる。また、両画分のデキスト
ラナーゼと考えられるバンドは、CB-8菌由来のデキスト
ラナーゼのバンドより若干高分子側に泳動されているこ
とが明らかとなった。なお、対照としてpDEX011の入っ
ていない大腸菌(HB101)において同様の実験を行った
が、抗デキストラナーゼ血清と反応する物質は認められ
なかった。
以上の結果より、pDEX011を持つ大腸菌の形質転換株は
明らかにCB-8菌由来のデキストラナーゼ遺伝子がコード
する情報によりデキストラナーゼ・タンパクを産生して
いるということが確かめられた。
(9)CB-8菌デキストラナーゼ遺伝子のDNA塩基配列の
決定 上記の実験により、pDEX011中には明らかにCB-8菌由来
のデキストラナーゼ遺伝子が含まれていることが示され
たため、pDEX011内のデキストラナーゼがコードされて
いると考えられる部分についてDNAの塩基配列の決定を
行った。
pDEX011のCB-8菌由来のDNA部分の制限酵素地図を第8図
に示した。図中の黒塗の部分は種々の制限酵素でCB-8菌
由来のDNA部分を切断し、再びpUC19に導入し、大腸菌HB
101を形質転換してデキストラナーゼ酵素活性を確認す
るという手法によって推定された(データとしては示し
ていないが)デキストラナーゼ遺伝子と考えられる領域
である。塩基配列の決定は、M13ファージを用いるダイ
デオキシ塩基配列決定法(F.Sanger et al.,Proc.Natl.
Acad.Sci.USA,74 5436,1977)を用いて行い、第8図中
に示した矢印の方向に塩基配列の解析を行った。
以上の実験により明らかとなったCB-8菌由来のデキスト
ラナーゼ遺伝子のDNA塩基配列とそれにより推定された
アミノ酸配列を第9図に示す。CB-8菌由来のデキストラ
ナーゼ遺伝子は1920bpの読み取り枠(open reading fra
me)を持ち、その6pb上流にリボソーム結合部位(SD配
列)と考えられるGAGGAAの配列が認められた。コードさ
れているアミノ酸の数は640で、第9図中に二重の下線
で示したCB-8菌由来のデキストラナーゼ酵素のN末端ア
ミノ酸配列分析により得られたものと一致する12アミノ
酸残基からなる配列も確認された。これより上流の49ア
ミノ酸残基の配列はシグナルペプチドの配列と考えられ
る(第9図中の下線部分)。すなわち、CB-8菌由来のデ
キストラナーゼは、CB-8菌の菌体内において640アミノ
酸残基からなるポリペプチドとして合成され、菌体外へ
の分泌時にN末端から49アミノ酸残基からなるペプチド
部分がシグナルペプチドとして切断されて、最終的に59
1アミノ酸残基からなる成熟したデキストラナーゼのポ
リペプチドとなって、培養液中に蓄積されるものと考え
られる。DNA塩基配列分析の結果を基に算出した成熟デ
キストラナーゼの分子量は66644.22で、この値はデキス
トラナーゼ・タンパクのSDS-ポリアアクリルアミドゲル
電気泳動より推定された分子量62000という値とよく一
致する。
(10)ストレプトコッカス サンギス(Streptococcus
sanguis)菌におけるデキストラナーゼ遺伝子の形質発
現 プラスミドpMNKとpMNK-1の構築(第12図参照) 上記のようにCB-8菌のデキストラナーゼ遺伝子が、大腸
菌においてクローニングされ、活性を保持したデキスト
ラナーゼタンパク質がペリプラズムに分泌生産されるこ
とが明らかとなったが、デキストラナーゼ遺伝子による
形質転換株を虫歯予防剤として用いるためには口腔内常
在細菌を宿主として用いるのが望ましい。このような観
点から口腔内常在細菌の中でも人体に対して無害菌であ
るストレプトコッカス サンギス菌を宿主菌として選
び、この菌においてデキストラナーゼ遺伝子が形質発現
するような発現用プラスミドpMNK-1を構築した。
i)デキストラナーゼ遺伝子の転写のためのプロモータ
ーとしてストレプトコッカス ミュータンス菌のグルコ
シルトランスフェラーゼI遺伝子(gtfB)のプロモータ
ーを選んだ。第10図にこのプロモーターの塩基配列を示
す(T.Siroza,S.Ueda&H.K.Kuramitsu,J.of Bacteriol.
169,4263,1987)。図中において囲いをして示した部分
は−35領域及び−10領域に相当する部分である。また、
一方、タミネーターとしては、大腸菌リボソームRNA遺
伝子(rrn)の転写終結能力を持つT1T2ターミネータを
選んだ。このターミネーターの塩基配列を第11図に示し
た。まず、gtfB遺伝子のプロモーター部分が、gtfB DNA
から制限酵素Dralを用いて切り出され、これがDNAポリ
メラーゼIのクレノー断片により平滑末端化されたpUC1
8のSacIサイトにライゲーションされた。そして得られ
たプラスミド DNAのBam HI-Sa1Iサイトにrrnターミネ
ーターのT1T2断片が挿入されpSAC89が構築された。
ii)pVA838のHindIII断片をセルフライゲーションする
ことによりpVA749が作られた。
iii)pSAC89〔F.L.Macrina et al.,Gene19,345,(198
2)〕はHindIII部分で切断され、pVA838由来のHindIII
断片(pVA749)と結合させて大腸菌に導入し、形質転換
体をアンピシリン耐性(25μg/ml)とエリスロマイシン
耐性(100μg/ml)マーカーにより選択した。このよう
にしてpMNKは、pVA749:pSAC89キメラプラスミドとして
構築された。pMNKは大腸菌内でもストレプトコッカスサ
ンギス菌においても複製可能なシャトルベクターであ
り、またクローニング部位であるSmaIサイトの上流に強
力なプロモーターであるgtfBプロモーターを配した発現
ベクターでもある。
iv)pDEX011から3.2kbの大きさをもつSmaIデキストラナ
ーゼ遺伝子カートリッジが作製された。その構造を第13
図に示す。
v)pMNKのSmaIサイトにSmaIデキストラナーゼ遺伝子カ
ートリッジが挿入されpMNK-1が構築された。pMNK-1は1
2.0kbの大きさをもち、その構造を第12図に示した。
vi)pMNK-1が導入された大腸菌の形質転換体は、0.2%
ブルーデキストラン平板においてデキストラナーゼ活性
を発現し、無色透明な溶解帯を形成する形質転換株が分
離できた。
プラスミドpMNK-2の構築(第16図参照) プラスミドpMNK-2はgtfB遺伝子のプロモーター配列に加
え、生産されたデキストラナーゼを分泌されるためのgt
fB遺伝子のシグナルをも有しており、このプラスミドは
下記の手順により構築された。
i)gtfB遺伝子からのPstI及びHhaIを用いてプロモータ
ー配列とシグナル配列の上流部位を含むDNAフラグメン
ト(737bp)がpSU5(T.Shiroza,S.Ueda&H.K.Kuramits
u,J.of Bacteriol.169,4263,1987)から切り出された。
一方、HhaI部位より下流のシグナル配列(73bp)と成熟
デキストラナーゼのN末端部位より下流の部分のDNA配
列(19bp)にまたがるDNA配列はDNA合成装置により合成
され、T1T2ターミネーターがすでに(BamHI-SalIサイト
に)導入されているpUC19のPstI-SalIサイトに両フラグ
メントが直列に挿入されたプラスミド(第16図参照)が
構築された。
ii)上記i)において構築されたプラスミドpUC19のSal
I部位にpDEX011のデキストラナーゼ遺伝子断片を含むSa
lI-SalIDNAフラグメントが挿入されたプラスミド(第16
図参照)pUC19**が構築された。
iii)pVA838を制限酵素XbaIとSphIで切断し、エリスロ
マイシン耐性遺伝子を含むDNAフラグメントを分取し、
両端がSphIサイトとなるようにリンカーを接合させて、
セルフライゲーションさせ、pVA838-Sを構築した。一
方、上記ii)において構築されたプラスミドpUC19**
をSphIで開裂させ、これをpVA838-SのSphIサイトに挿入
し、大腸菌においても、ストレプトコッカス サンギ
ス菌においても複製可能で、gtfB遺伝子のプロモーター
配列、シグナル配列、及びデキストラナーゼ遺伝子を持
つプラスミドpMNK-2(12kb)を構築した。プラスミドpM
NK-2の構造を第16図に示した。
プラスミドpVA-pMNKの構築 pVA838をNurI部位で切断し、上述のSmaIデキストラナー
ゼ遺伝子カートリッジをライゲーションし、pVA-pMNKを
構築した。該プラスミドpVA-pMNKを導入された大腸菌が
エリスロマイシン耐性及びクロラムフェニコール耐性
(25μg/ml)で、ブルー・デキストラン平板上のコロニ
ー周辺に溶解帯を形成していることよりデキストラナー
ゼ活性を発現していることが確認された。
ストレプトコッカス サンギス菌の形質転換 上記プラスミドpMNK-1、pMNK-2及びpVA-pMNKのそれぞれ
をストレプトコッカス サンギス菌に導入し、エリスロ
マイシン耐性(10μg/ml)を指標として形質転換株を分
離した。それぞれの形質転換株をブルーデキストラン平
板に植菌し、溶解帯の形成の程度もしくは有無により、
デキストラナーゼがストレプトコッカス サンギス菌に
おいても発現しているかどうかについて調べた。その結
果を下記第5表に示した。プラスミドpVA-pMNKを持った
形質転換株では、溶解帯の形成は確認されなかったが、 pMNK-1を持った形質転換株では、かすかに溶解帯の形成
が確認され、また液体培養により菌体内に明らかにデキ
ストラナーゼ活性を発現していることが証明された。一
方、プラスミドpMNK-2を持ったストレプトコッカス サ
ンギス菌形質転換株では、ブルーデキストラン平板にお
いて明確に溶解帯を形成し、また液体培養においても著
量のデキストラナーゼ活性を発現していることが確認さ
れた。
上記3種の各プラスミドを保持したストレプトコッカス
サンギス菌の形質転換株が菌体内、及び菌体外に生産
するタンパク質に対し、ポリアクリルアミドゲル電気泳
動を行い、その後、抗デキストラナーゼ−ウサギ抗体を
用いてウエスタン−ハイブイダーゼーションを行った。
その結果、プラスミドpVA-pMNKを保持した形質転換株で
は、菌体内及び菌体外のタンパク質で、抗デキストラナ
ーゼ−ウサギ抗体と反応するタンパク質のバンドは認め
られなかったが、プラスミドpMNK-1を保持する形質転換
株では、菌体内タンパク質において、抗体と反応するタ
ンパク質バンドが明確に認められ、明らかにデキストラ
ナーゼが産生されていることが示された。またプラスミ
ドpMNK-1形質転換株の菌体内のデキストラナーゼのバン
ドは、CB-8菌が産生するデキストラナーゼよりやや分子
量的に大きな部分に認められた。これはシグナルペプチ
ド部分が切断されていないためと考えられる。プラスミ
ドpMNK-1形質転換株がブルーデキストランプレートにお
いてかすかな溶解帯を形成したのは、分泌ではなく、お
そらく溶菌により、菌体内に蓄積されていたデキストラ
ナーゼが菌体外に緩やかに放出されたものと思われる。
一方、プラスミドpMNK-2を保持する形質転換株では、菌
体外にCB-8菌デキストラナーゼと同じ分子量の抗CB-8デ
キストラナーゼ抗体と反応するデキストラナーゼを生産
し、シグナルペプチドの認識とその切断、菌体外への分
泌が、正常に行われていることが明らかとなった。
以上の結果は、gtfB遺伝子のプロモーター及びgtfBのシ
グナルペプチドは、大腸菌においても、ストレプトコッ
カス サンギス菌においても正常に機能するが、CB-8菌
のデキストラナーゼのシグナルペプチドは大腸菌におい
ては認識されるが、ストレプトコッカス サンギス菌に
おいてはシグナルペプチドとして認識されないことを示
している。
ストレプトコッカス ミュータンス菌(虫歯菌)によ
り産生された不溶性グルカンの除去 前記3種のプラスミドを導入したストレプトコッカス
サンギス菌を用いた不溶性グルカンの除去の実験をTake
haraの方法〔T.Takehara and M.Inoue:Archs.Oral Bio
l.26,217-222(1981)〕に準じて行った。この実験は、
口腔内の歯垢を除去するin vivo試験の前段をなすもの
である。
i)滅菌した2%ショ糖を加えたTodd Hewitt Broth(D
ifco)が5ml入った試験管にストレプトコッカス ミュ
ータンス OMZ 176を植菌し、37℃で一晩、静置培養を
行った。培養後、培養液を捨てると、試験管の底には白
い不溶性グルカンでコーティングされている。
ii)不溶性グルカンが付着している前記試験管に、あら
かじめ滅菌した、ショ糖を含まないTodd Hewitt Broth
を5ml入れ、さらに前記3種の各プラスミドを導入して
形質転換したストレプトコッカス サンギス菌を植菌し
て、37℃で5時間、静置培養を行った。この培養に際し
ては、残存しているストレプトコッカス ミュータンス
菌の増殖を抑制するため、エリスロマイシンを10μg/ml
の濃度となるように培養液に加えた。
iii)前記3種の各プラスミドを導入して形質転換した
ストレプトコッカス サンギス菌の培養が終了後、試験
管から培養液を除去して、代わりに5mlの生理食塩水を
試験管に入れて超音波処理を行い、試験管底に付着して
いる不溶性グルカンを破砕、懸濁させた。この不溶性グ
ルカン懸濁液の濁度を吸光度(λ=660nm)測定し、残
存している不溶性グルカンの量とした。この実験結果を
下記第6表に示した。
下記第6表の結果からも明らかなように、プラスミドpV
A-pMNK及びpMNK-1を保持しているストレプトコッカス
サンギス菌は、 ほとんど不溶性グルカンを分解しなかったのに対し、プ
ラスミドpMNK-2を保持するストレプトコッカス サンギ
ス菌は、顕著にストレプトコッカス ミュータンス菌の
産生する不溶性グルカンを分解し、この形質転換株の投
与が、ストレプトコッカス ミュータンス菌(虫歯菌)
の生産する不溶性グルカンの除去に極めて有効であるこ
とが示された。
形質転換株を用いる不溶性グルカンの蓄積の阻害 プラスミドpMNK-2を保持するストレプトコッカス サン
ギス菌がストレプトコッカス ミュータンス菌が生産す
る不溶性グルカンの分解だけでなく、その蓄積も著しく
阻害することを下記の手順に従い確認した。
2%ショ糖を含むTodd Hewitt broth培養液5mlを試験管
に入れ、オートクレープ滅菌を行った後、ショ糖を含ま
ない同じ培養液で一晩培養したストレプトコッカス ミ
ュータンスOMZ 176培養液0.05mlとプラスミドpMNK-2を
保持しているストレプトコッカス サンギス菌培養液0.
05mlを植菌し、37℃で一晩静置培養した。培養終了後、
培養液を除去し、試験管底を調べたところ、不溶性グル
カンはその痕跡すら見あたらず、これより、プラスミド
pMNK-2を保持するストレプトコッカス サンギス菌が、
ストレプトコッカス ミュータンス菌(虫歯菌)の生産
する不溶性グルカンの蓄積を著しく阻害することが明ら
かとなった。
(効果) 以上説明した通り、本発明はストレプトコッカス ミュ
ータンス菌が産生し、虫歯の原因となる不溶性グルカン
を分解する酵素であるデキストラナーゼの遺伝子を導入
し、デキストラナーゼを生産するように形質転換させた
形質転換株を含有する組成物を提供するものである。本
発明による組成物あるいは該組成物に含まれる前記形質
転換させた形質転換株を口腔内に投与したり、歯の表面
に付着させることにより、不溶性グルカンを継続的に分
解、除去し、かつ虫歯菌による口腔内における不溶性グ
ルカンの蓄積を抑制することが可能となり、その結果と
して確実にかつ長期にわたって虫歯予防の効果が期待で
きるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、不溶性グルカンの構造を示す図、 第2図は、各pHにおけるデキストラナーゼの酵素活性を
示すグラフ、 第3図は、各pHにおけるデキストラナーゼの安定性を示
すグラフ、 第4図は、各温度におけるデキストラナーゼの酵素活性
を示すグラフ、 第5図は、各温度におけるデキストラナーゼの熱安定性
を示すグラフ、 第6図は、プラスミドDNA(pDEX001、pDEX002、pDEX003
及びpDEX011)の制限酵素地図、 第7図は、各菌株〔CB-8菌、pDEX001形質転換大腸
菌HB101(ペリプラズム画分)、pDEX011形質転換大腸
菌HB101(サイトプラズム画分)〕が産生したデキスト
ラナーゼ、及び非形質転換大腸菌HB101の菌体内タン
パク質のウエスターン・ハイブリダイゼーションの結果
を示す図、 第8図は、プラスミドDNA pDEX011のCB-8菌由来のDNA部
分の制限酵素地図、 第9図(A)(B)は、CB-8菌由来のデキストラナーゼ
遺伝子の塩基配列、 第10図は、gtfB遺伝子のプロモーター領域の塩基配列、 第11図は、T1T2ターミネーター領域の塩基配列、 第12図は、プラスミドpMNK-1の構造とその構築過程を示
す図、 第13図は、pDEX011のSmaI-dextranase遺伝子カートリッ
ジの構造を示す図、 第14図は、gtfB遺伝子由来のプロモーター、及びシグナ
ル配列とデキストラナーゼのN末端部分のDNA配列を含
むPstI-SalI DNA断片の構造を示す図、 第15図は、第14図中の斜線の部分(HhaI-SalI断片中)
に含まれる塩基配列、 第16図は、プラスミドpMNK-2の構造とその構築過程を示
す図である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 37/54 ACK 8314−4C C12N 9/46 9359−4B (C12N 1/21 C12R 1:19) (C12N 1/21 C12R 1:46) (C12N 15/56 C12R 1:06) (C12N 9/46 C12R 1:19) (C12N 9/46 C12R 1:46) (56)参考文献 特開 昭63−185381(JP,A) 特開 昭62−25(JP,A) Journal of Dental Research,65(12)(1986)P. 1392−1401 Infection and Immu nity ,55(3)(1987)P.792− 802

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】α−1,6グルカン6−グルカノハイドロラ
    ーゼ酵素活性を有するポリペプチドであって、当該ポリ
    ペプチドのアミノ酸配列中に下記アミノ酸配列を含むポ
    リペプチドをコードするDNA配列の導入によって形質転
    換された形質転換株。
  2. 【請求項2】前記アミノ酸配列が、下記塩基配列によっ
    てコードされる請求項1に記載の形質転換株。
  3. 【請求項3】前記DNA配列が、下記アミノ酸配列をコー
    ドする塩基配列を含む請求項1に記載の形質転換株。 MPGTGLGRLA KRMTAAAAVF FISTSAVLPA QAATAPAAAP PGVPAA
    LKA
  4. 【請求項4】前記アミノ酸配列が、下記塩基配列によっ
    てコードされる請求項3に記載の形質転換株。
  5. 【請求項5】前記α−1,6グルカン6−グルカノハイド
    ロラーゼ酵素をコードするDNA配列が、アルスロバクタ
    ー(Arthrobacter)属に属する細菌の遺伝子に含まれる
    DNA配列である請求項1ないし4のいずれかに記載の形
    質転換株。
  6. 【請求項6】前記アルスロバクター(Arthrobacter)属
    に属する細菌が、アルスロバクターsp.CB-8菌(Arthrob
    acter sp.CB-8:FERM BP-995)である請求項5に記載の
    形質転換株。
  7. 【請求項7】前記形質転換株が、大腸菌である請求項1
    ないし4のいずれかに記載の形質転換株。
  8. 【請求項8】前記形質転換株が、口腔内常在細菌である
    請求項1ないし4のいずれかに記載の形質転換株。
  9. 【請求項9】前記口腔内常在細菌が、グラム陽性(Gram
    positive)細菌である請求項8に記載の形質転換株。
  10. 【請求項10】前記グラム陽性細菌が、ストレプトコッ
    カス(Streptococcus)属に属する細菌である請求項9
    に記載の形質転換株。
  11. 【請求項11】前記ストレプトコッカス(Streptococcu
    s)属に属する細菌が、ストレプトコッカス サンギス
    (Streptococcus sanguis)菌である請求項10に記載の
    形質転換株。
  12. 【請求項12】α−1,6グルカン6−グルカノハイドロ
    ラーゼ酵素活性を有するポリペプチドであって、当該ポ
    リペプチドのアミノ酸配列中に下記アミノ酸配列を含む
    ポリペプチドをコードするDNA配列。
  13. 【請求項13】前記アミノ酸配列が、下記塩基配列によ
    ってコードされる請求項12に記載のDNA配列。
  14. 【請求項14】前記DNA配列が、下記アミノ酸配列をコ
    ードする塩基配列を含む請求項12に記載のDNA配列。 MPGTGLGRLA KRMTAAAAVF FISTSAVLPA QAATAPAAAP PGVPAA
    LKA
  15. 【請求項15】前記アミノ酸配列が、下記塩基配列によ
    ってコードされる請求項14に記載のDNA配列。
  16. 【請求項16】前記DNA配列が、アルスロバクター(Art
    hrobacter)属に属する細菌の遺伝子に含まれるDNA配列
    である請求項12ないし15のいずれかに記載のDNA配列。
  17. 【請求項17】前記アルスロバクター(Arthrobacter)
    属に属する細菌が、アルスロバクターsp.CB-8菌(Arthr
    obacter sp.CB-8:FERM BP-995)である請求項16に記載
    のDNA配列。
  18. 【請求項18】α−1,6グルカン6−グルカノハイドロ
    ラーゼ酵素活性を有するポリペプチドであって、当該ポ
    リペプチドのアミノ酸配列中に下記アミノ酸配列を含む
    ポリペプチドをコードするDNA配列を含んだ組み換えDNA
    分子。
  19. 【請求項19】前記アミノ酸配列が、下記塩基配列によ
    ってコードされる請求項18に記載のDNA分子。
  20. 【請求項20】前記DNA配列が、下記アミノ酸配列をコ
    ードする塩基配列を含む請求項18に記載のDNA分子。 MPGTGLGRLA KRMTAAAAVF FISTSAVLPA QAATAPAAAP PGVPAA
    LKA
  21. 【請求項21】前記アミノ酸配列が、下記塩基配列によ
    ってコードされる請求項20に記載のDNA分子。
  22. 【請求項22】形質転換株の製造方法であって、下記工
    程、すなわち: (a)α−1,6グルカン6−グルカノハイドロラーゼ酵
    素活性を有するポリペプチドであって、当該ポリペプチ
    ドのアミノ酸配列中に下記アミノ酸配列を含むポリペプ
    チドをコードするDNA配列を選択し、 (b)該DNA配列を組み込んだ組み換えDNA分子を構築
    し、および (c)該組み換えDNA分子を導入してα−1,6グルカン6
    −グルカノハイドロラーゼ酵素を産生するよう宿主を形
    質転換する、工程を含む形質転換株の製造方法。
  23. 【請求項23】前記アミノ酸配列が、下記塩基配列によ
    ってコードされる請求項22に記載の形質転換株の製造方
    法。
  24. 【請求項24】前記DNA配列が、下記アミノ酸配列をコ
    ードする塩基配列を含む請求項22に記載の形質転換株の
    製造方法。 MPGTGLGRLA KRMTAAAAVF FISTSAVLPA QAATAPAAAP PGVPAA
    LKA
  25. 【請求項25】前記アミノ酸配列が、下記塩基配列によ
    ってコードされる請求項24に記載の形質転換株の製造方
    法。
  26. 【請求項26】前記α−1,6グルカン6−グルカノハイ
    ドロラーゼ酵素タンパクをコードするDNA配列が、アル
    スロバクター(Arthrobacter)属に属する細菌の遺伝子
    に含まれるDNA配列である請求項22ないし24のいずれか
    に記載の形質転換株の製造方法。
  27. 【請求項27】前記アルスロバクター(Arthrobacter)
    属に属する細菌が、アルスロバクターsp.CB-8菌(Arthr
    obacter sp.CB-8:FERM BP-995)である請求項26に記載
    の形質転換株の製造方法。
  28. 【請求項28】前記形質転換株が、大腸菌である請求項
    22ないし24のいずれかに記載の形質転換株の製造方法。
  29. 【請求項29】前記形質転換株が、口腔内常在細菌であ
    る請求項22ないし24のいずれかに記載の形質転換株の製
    造方法。
  30. 【請求項30】前記口腔内常在細菌が、グラム陽性(Gr
    am positive)細菌である請求項29に記載の形質転換株
    の製造方法。
  31. 【請求項31】前記グラム陽性細菌が、ストレプトコッ
    カス(Streptococcus)属に属する細菌である請求項30
    に記載の形質転換株の製造方法。
  32. 【請求項32】前記ストレプトコッカス(Streptococcu
    s)属に属する細菌が、ストレプトコッカス サンギス
    (Streptococcus sanguis)菌である請求項31に記載の
    形質転換株の製造方法。
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