JPH0687575A - エレベータの案内装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 車椅子利用者以外の利用者による、不必要な
車椅子仕様付エレベータの利用を防止する車椅子仕様付
エレベータを備えた並列運転エレベータ用のエレベータ
の案内装置を提供する。 【構成】 車椅子仕様付エレベータを備えた並列運転エ
レベータに取り付けられるエレベータの案内装置に、車
椅子仕様付きエレベータが、車椅子専用乗場釦による乗
場呼に応答すると、車椅子利用者のエレベータ利用の案
内放送をする音声合成放送装置ＡＮ及びスピーカＳＰを
設ける。 【効果】 車椅子を利用しない利用客による不必要な車
椅子仕様付きエレベータの使用が防止され、不必要な車
椅子専用乗場釦の操作による管理運転の乱れを阻止し
て、エレベータを円滑に管理運転し且つ車椅子利用者へ
のサービス向上が図れる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、車椅子仕様付エレベー
タが設けてある並列運転エレベータに取り付けられ、車
椅子利用者のエレベータ利用の案内放送をするエレベー
タ案内装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】車椅子仕様付エレベータが設けてある並
列運転エレベータでは、乗場に設けてある車椅子専用乗
場釦によって乗場呼が登録されると、車椅子仕様付エレ
ベータは、管理運転より切り離され、他に優先して該乗
場呼に応答し、応答灯が点灯されて、車椅子仕様付エレ
ベータは運行を開始する。このようにして、車椅子利用
者が、車椅子仕様付エレベータによって、スムーズに階
床間の移動ができるようにしてある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】このように、並列運転
エレベータにおいては、車椅子専用乗場釦によって乗場
呼が登録されると、車椅子仕様付エレベータは管理運転
から切り離されて、優先的に該乗場呼に対してサービス
運行が行われる。このために、通常のエレベータを困難
なく利用できる車椅子利用者以外のエレベータの利用者
が、車椅子専用乗場釦を操作して車椅子仕様付エレベー
タを利用すると、エレベータの管理運転状態が乱れる。
このように、エレベータの管理運転状態が乱れると、エ
レベータの待時間が長くなると共に、車椅子の利用者が
車椅子専用乗場釦を操作しても、車椅子仕様付エレベー
タをスムーズに利用できないことになる。

【０００４】本発明は、前述したような車椅子仕様付エ
レベータを備えた並列運転エレベータの現状に鑑みてな
されたものであり、その目的は、車椅子利用者以外の利
用者が車椅子専用乗場釦を操作して、車椅子仕様付エレ
ベータを利用することを防止するエレベータの案内装置
を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、車椅子仕様付エレベータを備えた並列運
転エレベータに取り付けられるエレベータの案内装置で
あり、前記車椅子仕様付きエレベータが、車椅子専用乗
場釦による乗場呼に応答すると、車椅子利用者のエレベ
ータ利用の案内放送をする放送手段を有する構成にして
ある。

【０００６】

【作用】このような構成なので、車椅子仕様付きエレベ
ータが、車椅子専用乗場釦による乗場呼に応答すると、
放送手段が作動して、例えば「車椅子の方が利用されま
す。かご内の方は隅に移動をお願いします。」という車
椅子利用者のエレベータ利用の案内放送が行われ、車椅
子を使用しない利用者の不必要な利用が防止される。

【０００７】

【実施例】以下、本発明の一実施例を、図１および図２
を参照して説明する。ここで、図１は実施例の要部の構
成を示す回路図、図２は実施例の放送手段の構成を示す
回路図である。

【０００８】図１において、７１Ｐは１階の車椅子専用
の上方向乗場釦の操作で作動するリレーの接点で、電源
端子Ｐ、Ｎ間に、この接点７１Ｐ、停止後上昇運転信号
で付勢するリレーの接点６１ＬＰ、乗りかごが、１階乗
場に近付くと付勢するリレーの接点１Ｆ、減速開始信号
で付勢するリレーの接点９２ＴＡ及び車椅子専用放送検
出リレー６３ＨＰが、互いに直列に接続してある。ま
た、電源端子Ｐと、前記接点１Ｆ及び前記接点９２ＴＡ
の接続点間に、２階の車椅子専用の下方向乗場釦の操作
で作動するリレーの接点８２Ｐ、停止後下降運転信号で
付勢するリレーの接点６２ＬＰ、及び乗りかごが、２階
乗場に近付くと付勢するリレーの接点２Ｆが、互いに直
列に接続してある。

【０００９】さらに、電源端子Ｐと前記接点６２ＬＰ及
び前記接点２Ｆの接続点間に、２階の車椅子専用の上方
向乗場釦の操作で作動するリレーの接点７２Ｐと、停止
後上昇運転信号で付勢するリレーの接点６１ＬＰとが、
互いに直列に接続してある。

【００１０】そして、電源端子Ｐと前記接点２Ｆ及び前
記接点９２ＴＡの接続点間に、３階の車椅子専用の下方
向乗場釦の操作で作動するリレーの接点８３Ｐ、停止後
下降運転信号で付勢するリレーの接点６２ＬＰ及び乗り
かごが、３階乗場に近付くと付勢するリレーの接点３Ｆ
が、互いに直列に接続してある。

【００１１】図２において、ＡＮは音声合成放送装置で
あり、この音声合成放送装置ＡＮのコモン端子ｔ０と端
子ｔ１間に、放送タイミング信号で付勢するリレーの接
点９２ＴＢと車椅子専用放送検出リレー６３ＨＰの接点
６３ＨＰａとが、互いに直列に接続してある。また、コ
モン端子ｔ０と端子ｔ２間に、前記接点９２ＴＡと前記
接点１Ｆとが、互いに直列に接続してある。さらに、前
記接点９２ＴＡ及び前記接点１Ｆの接続点と端子ｔ３間
に、前記接点２Ｆが接続してあり、前記接点９２ＴＡ及
び前記接点１Ｆの接続点と端子ｔ４間に、前記接点３Ｆ
が接続してある。そして、端子ｔ５、ｔ６間に、スピー
カＳＰが接続してある。このような構成において、音声
合成放送装置ＡＮとスピーカＳＰとで、放送手段が構成
されている。

【００１２】次に、以上に説明した構成の実施例の動作
を説明する。

【００１３】先ず、車椅子利用者が、２階乗場で車椅子
専用の上方向乗場釦を操作し、乗りかごを呼んで３階に
行く場合を説明すると、該乗場呼信号によつてリレーが
付勢し、該リレーの接点７２Ｐが閉成する。同時に上昇
信号によって付勢するリレーの接点６１ＬＰが閉成し、
２階に向かって走行する乗りかごが、２階の減速ポイン
ト手前に達すると付勢するリレーによって接点２Ｆが閉
成する。そして、乗りかごが減速を開始すると作動する
リレーによって、該リレーの接点９２ＴＡが閉成する。
従って、電源端子Ｐ、接点７２Ｐ、接点６１ＬＰ、接点
２Ｆ、接点９２ＴＡ、車椅子専用放送検出リレー６３Ｈ
Ｐ及び電源端子Ｎで閉回路が形成され、車椅子専用放送
検出リレー６３ＨＰが付勢する。

【００１４】この状態では、図２に示すように、コモン
端子ｔ０が接点９２ＴＡ及び接点２Ｆを介して端子ｔ３
に接続され、音声合成放送装置ＡＮに乗場案内コマンド
が入力され、このコマンドによって、音声合成放送装置
ＡＮのスピーカからは「２階で御座います」という乗場
案内放送が行われる。そして、この乗場案内放送の終了
後、所定のタイミングをおいて放送タイミング信号が出
力され、該放送タイミング信号で付勢されるリレーの接
点９２ＴＢが閉成する。このように、接点９２ＴＢが閉
成すると、コモン端子ｔ０が、接点９２ＴＢ及び接点６
３ＨＰａを介して端子ｔ１に接続され、音声合成放送装
置ＡＮに車椅子利用案内コマンドが入力され、このコマ
ンドによって、音声合成放送装置ＡＮのスピーカからは
「車椅子の方が利用されます。かご内の方は隅に移動を
お願いします。」という車椅子利用案内放送が行われ
る。

【００１５】また、車椅子利用者が、２階乗場で車椅子
専用の下方向乗場釦を操作し、乗りかごを呼んで１階に
行く場合には、接点８２Ｐと接点６２ＬＰとが閉成し、
乗りかごが２階に近付くと接点２Ｆが、乗りかごが減速
を開始すると、接点９２ＴＡが閉成する。この状態で、
音声合成放送装置ＡＮの端子ｔ３に乗場案内コマンドが
入力され、このコマンドによって、音声合成放送装置Ａ
Ｎのスピーカからは「２階で御座います」という乗場案
内放送が行われる。そして、この乗場案内放送の終了
後、所定のタイミングをおいて放送タイミング信号が出
力され、リレーの接点９２ＴＢが閉成し、音声合成放送
装置ＡＮの端子ｔ１に車椅子利用案内コマンドが入力さ
れ、このコマンドによって、音声合成放送装置ＡＮのス
ピーカからは「車椅子の方が利用されます。かご内の方
は隅に移動をお願いします。」という車椅子利用案内放
送が行われる。

【００１６】さらに、車椅子利用者が、１階乗場で車椅
子専用の上方向乗場釦を操作し、乗りかごを呼んで２階
或いは３階へ行く場合には、接点７１Ｐと接点６１ＬＰ
とが閉成し、乗りかごが１階に近付くと接点Ｆ１が、乗
りかごが減速を開始すると、接点９２ＴＡが閉成する。
この状態で、音声合成放送装置ＡＮの端子ｔ２に乗場案
内コマンドが入力され、このコマンドによって、音声合
成放送装置ＡＮのスピーカからは「１階で御座います」
という乗場案内放送が行われる。そして、この乗場案内
放送の終了後、所定のタイミングをおいて放送タイミン
グ信号が出力され、リレーの接点９２ＴＢが閉成し、音
声合成放送装置ＡＮの端子ｔ１に車椅子利用案内コマン
ドが入力され、このコマンドによって、音声合成放送装
置ＡＮのスピーカＳＰからは「車椅子の方が利用されま
す。かご内の方は隅に移動をお願いします」という車椅
子利用案内放送が行われる。

【００１７】そして、車椅子利用者が、３階乗場で車椅
子専用の下方向乗場釦を操作し、乗りかごを呼んで２階
或いは３階に行く場合には、接点８３Ｐ及び接点６２Ｌ
Ｐが閉成し、乗りかごが３階に近付くと接点３Ｆが、乗
りかごが減速を開始すると、接点９２ＴＡが閉成する。
この状態で、音声合成放送装置ＡＮの端子ｔ４に乗場案
内コマンドが入力され、このコマンドによって、音声合
成放送装置ＡＮのスピーカＳＰからは「３階で御座いま
す」という乗場案内放送が行われる。そして、この乗場
案内放送の終了後、所定のタイミングをおいて放送タイ
ミング信号が出力され、リレーの接点９２ＴＢが閉成
し、音声合成放送装置ＡＮの端子ｔ１に車椅子利用案内
コマンドが入力され、このコマンドによって、音声合成
放送装置ＡＮのスピーカＳＰからは「車椅子の方が利用
されます。かご内の方は隅に移動をお願いします。」と
いう車椅子利用案内放送が行われる。

【００１８】一方、各階の車椅子専用乗場釦が操作され
ない場合には、乗りかごが各階乗場に近付き減速を開始
すると、接点９２ＴＡが閉成して音声合成放送装置ＡＮ
に乗場案内コマンドが入力され、このコマンドによっ
て、音声合成放送装置ＡＮのスピーカＳＰからは、当該
階に対応する乗場案内放送が行われる。しかし、この場
合は、車椅子専用放送検出リレー６３ＨＰが付勢するこ
とはなく、音声合成放送装置ＡＮのスピーカＳＰから車
椅子利用案内放送は行われない。

【００１９】このように、実施例によると、各階乗場で
車椅子専用乗場釦が操作されると、乗りかごが当該乗場
に到着した時に、音声合成放送装置ＡＮのスピーカから
「車椅子の方が利用されます。かご内の方は隅に移動を
お願いします。」という車椅子利用案内放送が行われる
ので、車椅子を利用しない利用客による不必要な車椅子
仕様付きエレベータの使用が防止される。

【００２０】なお、実施例では車椅子利用案内放送のメ
ッセージとして、「車椅子の方が利用されます。かご内
の方は隅に移動をお願いします。」を使用する場合を説
明したが、車椅子利用案内放送のメッセージとしては、
この他に「車椅子の方が使用します。満員の場合は、車
椅子の方を優先してください」「車椅子の方が利用され
ます。ご協力をお願いします」など各種のメッセージを
使用することができる。

【００２１】

【発明の効果】以上に説明したように、本発明による
と、車椅子仕様付きエレベータが、車椅子専用乗場釦に
よる乗場呼に応答すると、放送手段が、車椅子利用者の
エレベータ利用の案内放送をするので、車椅子を利用し
ない利用客による不必要な車椅子仕様付きエレベータの
使用が防止され、不必要な車椅子専用乗場釦の操作によ
る管理運転の乱れを阻止して、エレベータを円滑に管理
運転し且つ車椅子利用者へのサービス向上が図れる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の要部の構成を示す回路図で
ある。

【図２】本発明の一実施例の放送手段の構成を示す説明
図である。

【符号の説明】

ＡＮ 音声合成放送装置 ＳＰ スピーカ ６３ＨＰ 車椅子専用放送検出リレー

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 車椅子仕様付エレベータを備えた並列運
   転エレベータに取り付けられるエレベータの案内装置で
   あり、前記車椅子仕様付きエレベータが、車椅子専用乗
   場釦による乗場呼に応答すると、車椅子利用者のエレベ
   ータ利用の案内放送をする放送手段を有することを特徴
   とするエレベータの案内装置。