JPH0687479U - 水洗トイレ用芳香洗浄容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】芳香洗浄固形剤を簡単にセットでき、しかも部
品点数の少ない芳香洗浄容器を提供する。 【構成】芳香洗浄溶液の流出口５を底部中央に備え、同
流出口のまわりに取水口６ａを備え、開口上部をキャッ
プ２で閉止する椀状の容器本体１内に、芳香洗浄固形剤
４を入れた有蓋で下方が開口する下部拡径のテーパー状
カップ３を設け、カップの蓋部３ｃを、上方からの押圧
により下方に撓むよう中央が若干盛り上がった薄肉のも
のに形成し、かつキャップ上部の内面中央に、キャップ
を容器本体に嵌めることにより前記カップの蓋部を押圧
する突起２ａを設けた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はタンク式水洗トイレの貯水タンク上蓋の受水面上に取り付けて使用す る芳香洗浄容器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、芳香洗浄容器として様々な形状、構造のものが考案されているが、便器 の水洗時に貯水タンクへ補給される水を利用してタンク蓋の皿状受水面に置いた 芳香洗浄容器内の芳香洗浄固形剤の一部を溶かし、トイレ内に芳香を放つととも に芳香洗浄溶液を貯水タンク内に貯留させて便器の水洗に供するものがあり、こ の種の芳香洗浄容器は、容器内の底部に放射状に形成した導水溝の中心部に洗浄 溶液の流出口を設け、導水溝間の座部に載せた芳香洗浄固形剤の下面を溶かし、 芳香洗浄溶液を流出口から貯水タンク内に流し込むようにしてある。

【０００３】 従来の芳香洗浄容器の固形剤は、使用前には図６に示すように、有蓋で下方が 開口する下部拡径のテーパー状カップ２１の内面に貼り付いたものとしてあり、 ピン２２を中央上面に備える円板２３を固形剤２４の上面に設け、カップの蓋部 ２１ａにあけた孔２５を通して前記ピン２２をカップ上面に突出させている。

【０００４】 固形剤２４を容器本体内の座部（図示省略）にセットするには、キャップ２６ の内面中央に設けた押下突起２７によって前記ピン２２を円板２３とともに押し 下げ、円板２３によって固形剤２４を押してカップ２１の内面から剥し、容器内 の座部に降下させる。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は芳香洗浄固形剤を簡単にセットでき、しかも部品点数の少ない芳香洗 浄容器を提供することを目的としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案に係る芳香洗浄容器は芳香洗浄溶液の流出口を底部中央に備え、同流出 口のまわりに取水口を備え、開口上部をキャップで閉止する椀状の容器本体内に 、芳香洗浄固形剤を入れた有蓋で下方が開口する下部拡径のテーパー状カップを 設け、カップの蓋部を、上方からの押圧により下方に撓むよう中央が若干盛り上 がった薄肉のものに形成し、かつキャップ上部の内面中央に、キャップを容器本 体に嵌めることにより前記カップの蓋部を押圧する突起を設けたものとしてある 。

【０００７】

【作用】

芳香洗浄固形剤を入れたカップを容器本体内にセットして、容器本体の上から キャップを被せると、キャップの上部内面に突設された押下突起がカップの薄肉 蓋部を押し下げ、これにより薄肉の蓋部は下方へ撓んでカップの内面に貼り付い ていた固形剤の頂部を押し、固形剤は容器本体の内底面に降下させられる。

【０００８】 トイレの水洗時にタンク上の給水口から供給される水は、取水口から容器本体 内に流入し、固形剤を下面から溶かして芳香洗浄溶液となり、流出口から水洗ト イレのタンク内へと流れ出る。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案の具体例を図１〜５に基づいて詳細に説明する。 図１、２は本考案に係る水洗トイレ用芳香洗浄容器のそれぞれ平面図、側面図 を示しており、図中の符号１は椀状の容器本体、２は容器本体の開口上部を閉止 するキャップ、３は芳香洗浄固形剤４収納用のカップを示している。

【００１０】 容器本体１の底部中央には洗浄溶液の流出口５を中心に導水溝６、６を放射状 に形成してあって、導水溝６、６の間には固形剤４を載せる座部７、７を一段高 く設けてある。 導水溝６、６の外側端には第２取水口６ａ、６ａをあけてあり、この取水口は 容器本体１の下面で外側に向って開口している。

【００１１】 洗浄溶液の流出口５には上下両端を開成する筒状の差込口８を下方から着脱可 能に嵌合してあって、この差込口８を水洗トイレの貯水タンクの上蓋皿状受水面 における通水用の孔１３に挿入することによって容器本体１を取り付けるように してある。

【００１２】 なお、差込口８の下部には軸線方向へ複数のスリット８ａを形成してあって、 受水面１２の孔１３の径が小さいばあいには、孔１３の径に合わせてある程度縮 径できるようにしてある。

【００１３】 容器本体１の内底面には、前記流出口５と同心円状にガイドリング９を設けて あり、このガイドリング９の上端には段部９ａを形成してあって、カップ３の下 部開口端３ａと嵌合できるようにしてある。

【００１４】 ガイドリング９には切欠９ｂを形成してあって、ガイドリング９の外側にあけ た第３取水口１０、１０から流入する水をリング内に導くものとしてある。 この切欠９ｂの内側に隣接する導水溝６の外側縁には堤１１を設けてあって、 切欠９ｂからガイドリング９内に流入する水を切欠に隣接する導水溝には流さず に左右まわりに分散し、その両脇の導水溝に流すようにしてあって、水が固形剤 ４下面のより広い範囲に触れるようにしてある。

【００１５】 ガイドリング９に支持されたカップ３は、有蓋で下方が開口する下部拡径のテ ーパー状のものとしてあって、拡径部３ｂは座部７に載せた固形剤４の側面とカ ップ３の内面との間に水が立ち上がらない充分な隙間を確保するものとしてある 。

【００１６】 カップ３の蓋部３ｃは、使用前には蓋部の中央が盛り上がった薄肉のものに形 成してあり、上から押圧すると下方へ撓むようになっている。 容器本体１の開口上部を閉止するキャップ２の内面中央には、前記カップ３の 蓋部３ｃの中央に向かって押下突起２ａを設けてあって、キャップ２を容器本体 １に嵌合させる際、この押下突起２ａが蓋部３ｃを下方へ押圧するようにしてあ る。

【００１７】 また、キャップ２の前記押下突起２ａ周囲には第１取水口２ｂ、２ｂをあけて あって、上方からキャップに注がれる水を容器本体内に流入させるものとしてあ る。

【００１８】 なお、固形剤４は開口端３ａを上向きにしたカップ３内へ固形剤の原料を流し 込んで成型するものとしてあって、使用前においては図５に示すように固形剤４ はカップ３の内面に貼り付いており、この固形剤は次のようにして容器本体内底 面の座部７上に降下させられる。

【００１９】 カップ３の開口端３ａを容器本体１内のガイドリング９の段部９ａに合わせて 容器本体内にセットした後、キャップ２を容器本体１に嵌合させると、キャップ ２の内面中央に設けられた押下突起２ａがカップ３の蓋部３ｃを押圧する。

【００２０】 蓋部３ｃは押下突起１１によって押圧されると下方へ向かって撓み、固形剤４ の頂部を押し下げ、固形剤４はカップ３の内面から剥れ落ちて容器本体内の座部 ７上に降下させられる。

【００２１】 上述のように構成される芳香洗浄容器は、容器本体１底面の差込口８を水洗ト イレの貯水タンク蓋受水面１２に開口する通水用の孔１３に挿入して取り付けて 使用する。

【００２２】 便器の水洗時に給水口から供給される水は、キャップ２にあけた第１取水口２ ｂ、２ｂ、導水溝６、６外側端に設けた第２取水口６ａ、６ａ、およびガイドリ ング９の外側にあけた第３取水口１０、１０から容器本体内へ流入する。

【００２３】 このうち第１取水口２ｂ、２ｂと第３取水口１０、１０から流入する水は容器 本体内のガイドリング９に設けた切欠９ｂ、９ｂを流過して堤１１によって左右 まわりに分散され、固形剤４の下面を均等に溶解して芳香洗浄溶液となり、流出 口５から流れ出る。また、第２取水口６ａ、６ａから流入する水は導水溝６、６ を流過して固形剤４を溶かし、芳香洗浄溶液となって流出口５から流れ出る。 下面から溶かされる固形剤は使用の経過とともに高さを減じ、固形剤の頂部ま で、すなわち固形剤の全量が使用される。

【００２４】

【考案の効果】

本考案の芳香洗浄容器によれば、芳香洗浄固形剤を入れたカップを容器本体内 に載せ、容器本体の上からキャップを被せるだけで固形剤を簡単にセットでき、 しかも従来のように固形剤の頂部を押し下げるための円板などを設ける必要がな く、部品点数の少ない芳香洗浄容器を提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例を示す平面図。

【図２】同上の側面図。

【図３】図１のＰ−Ｑ線縦断面図。

【図４】容器本体の内底面を示す平面図。

【図５】芳香洗浄固形剤をカップから分離する様子を示
す縦断面図。

【図６】従来の芳香洗浄容器における固形剤をカップか
ら分離する様子を示す縦断面図。

【符号の説明】

１ 容器本体 ２ キャップ ２ａ 押下突起 ２ｂ 第１取水口 ３ カップ ３ａ 下部開口端 ３ｂ 拡径部 ３ｃ 蓋部 ４ 芳香洗浄固形剤 ５ 流出口 ６ 導水溝 ６ａ 第２取水口 ７ 座部 ８ 差込口 ８ａ スリット ９ ガイドリング ９ａ 段部 ９ｂ 切欠 １０ 第３取水口 １１ 堤 １２ 受水面 １３ 孔

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】芳香洗浄溶液の流出口を底部中央に備え、
   同流出口のまわりに取水口を備え、開口上部をキャップ
   で閉止する椀状の容器本体内に、芳香洗浄固形剤を入れ
   た有蓋で下方が開口する下部拡径のテーパー状カップを
   設け、カップの蓋部を、上方からの押圧により下方に撓
   むよう中央が若干盛り上がった薄肉のものに形成し、か
   つキャップ上部の内面中央に、キャップを容器本体に嵌
   めることにより前記カップの蓋部を押圧する突起を設け
   てなる水洗トイレ用芳香洗浄容器。