JPH0687344U - 多段式給紙カセット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数段の給紙カセットが挿着される画像記録
装置について、装置全体としての構造簡易化とコンパク
ト化に奏効する新規な一体型の多段式給紙カセットを提
供する。 【構成】 画像記録装置本体１のカセット収容部２に挿
着される複数段の給紙カセット３Ａ、３Ｂを上下に一体
化して構成したものからなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、画像記録装置のカセット収容部に挿着される給紙カセットに関する ものである。

【０００２】

【従来の技術】

記録紙にカット紙を用いる画像記録装置では、装置内のカセット収容部に記録 紙を収容する給紙カセットを挿着して、カセット内に堆積された記録紙をカセッ ト収容部に設けられた分離給紙機構により取り込んで記録部に搬送するようにし たものが一般的である。そして、このカセット給紙タイプの画像記録装置では、 異種サイズの記録紙の使い分けの便を考慮し、カセット収容部に各々所定サイズ の記録紙を収容する給紙カセットを個別に複数段挿着できるようにしたものが多 い。

【０００３】 図３は、一例としてファクシミリ装置で採用されている給紙カセットの挿着使 用状態を図示し、装置本体１の側面に個別に開口されたカセット収容部２Ａ、２ Ｂに、所定サイズの記録紙Ｐ１、Ｐ２を収容する給紙カセット（ホッパートレイ ）１０Ａ、１０Ｂが各々着脱自在に挿着されるようになっている。

【０００４】 ここにおいて、各カセット収容部２Ａ、２Ｂには、給紙カセット１０Ａ、１０ Ｂに対応して、セパレートローラ４と分離パッド５とで構成される紙の分離給紙 機構が内設されてあり、カセット挿着状態で、各カセット内のカセット底板６の 上に乗せられた記録紙Ｐ１、Ｐ２の前端部が押上げスプリング７によりそれぞれ セパレートローラ４に繰込み位置で圧接されるようになっている。そして、いず れかのセパレートローラ４を回転させることにより、上下二段に挿着された給紙 カセット１０Ａ、１０Ｂから記録紙Ｐ１、Ｐ２が択一的に繰り込まれて、図示矢 印Ｆで示す如く、本体内の記録部に搬送されるようになっている。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、複数段の給紙カセット１０Ａ、１０Ｂを装置本体１に個別に挿 着するようにした現状のカセット取付構造では、カセット毎に本体１側にカセッ ト収容部２Ａ、２Ｂを設け、各カセット収容部２Ａ、２Ｂと給紙カセット１０Ａ 、１０Ｂとには個別に係止機構（図示せず）を設けるようにしなければならず、 また本体側面に相互に隔離して挿着される給紙カセット１０Ａ、１０Ｂの占有ス ペースＨ０が必然的に大きなものとなるため、装置全体として、部品点数が多く 構造複雑で、スペース的に嵩ばるものとなってしまう欠点が指摘される。

【０００６】 本考案は、このような問題点に着目して、装置全体としての構造簡易化とコン パクト化に奏効する新規な一体型の多段式給紙カセットを提供するものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案に基づく多段式給紙カセットでは、上記の目的を達成するための手段と して、画像記録装置のカセット収容部に挿着される複数段の給紙カセットを上下 に一体化して構成したものからなっている。

【０００８】

【作用】

この多段式給紙カセットを用いれば、各段の給紙カセットに異種サイズの記録 紙を収容して、画像記録装置に設けられるカセット収容部に単一の給紙カセット として挿着することができる。

【０００９】

【実施例】

図１と図２は、図３の従来例と対比して示される多段（二段）式給紙カセット の実施例を図示している。

【００１０】 本考案に係る給紙カセット３は、図示二点鎖線で示される画像記録装置本体１ のカセット収容部２に挿着される複数段の給紙カセット（ホッパートレイ）３Ａ 、３Ｂを、上段給紙カセット３Ａの底板により下段給紙カセット３Ｂの上蓋を形 成するようにして上下に一体化したものからなっている。

【００１１】 ここにおいて、上段給紙カセット３Ａは、下段給紙カセット３Ｂに対して、先 端を一定寸法だけ後方に退避させて階段状に積載接合されており、多段式給紙カ セット３を一体物として装置本体１のカセット収容部２に所定の取付角で挿着す ると、上下の給紙カセット３Ａ、３Ｂ内のカセット底板６の上に各々収容されて いる記録紙（図示せず）の先端がセパレートローラ４と分離パッド５とで構成さ れた分離給紙機構の繰込み位置に同時にセットされるようになっている。

【００１２】 但し、上段給紙カセット３Ａは、その先端部３ａと後端部３ｂとが分別して形 成され、後端部３ｂは下段給紙カセット３Ｂの上に一体化されている一方、先端 部３ａは両側基端部のヒンジ部８、８を支点に下段給紙カセット３Ｂの上で開閉 自在に取り付けられている。こうすることにより、上段給紙カセット３Ａの先端 部３ａを、図示二点鎖線で示すように立ち上げると、下段給紙カセット３Ｂの先 端上方部が大きく開放されて、下段給紙カセット３Ｂに対する記録紙装入作業の 便が図れるものとなる。なお、上、下段給紙カセット３Ａ、３Ｂの内部での記録 紙収容部の機構等については、従来例の場合と相違しない。

【００１３】 かかる多段式給紙カセット３を使用すれば、上下の給紙カセット３Ａ、３Ｂに 異種サイズの記録紙を収容して、装置本体１に設けられるカセット収容部２に単 一の給紙カセット３として挿着することができる。そのため、従来の個別挿着タ イプのものと比較すると、複数種類の記録紙の給紙がカセット１個で賄え、装置 本体１側に必要なカセット収容部２も単一のものに集約でき、さらに給紙カセッ ト３と本体１側のカセット収容部２とに必要なカセット係止機構（図示せず）も 単一化できて、装置全体として部品点数の削減と構造の簡易化とが図れるものと なる。

【００１４】 また、上段給紙カセット３Ａと下段給紙カセット３Ｂとが上下に一体化されて いると、本体側面に相互に隔離して挿着する場合でのカセット間の無駄スペース が省け、本体周りに占める給紙カセット３（３Ａ、３Ｂ）の占有スペースＨが小 さくなって、装置全体をよりコンパクトなものにまとめることができる。

【００１５】 本考案に係る多段式給紙カセットは、装置本体に異種サイズの記録紙を収容す る給紙カセットを複数段に挿着する場合に広く適用することができ、一体化する カセット段数は三段以上であっても差し支えない。また、多段式給紙カセットが 挿着される装置本体側のカセット収容部と、カセット収容部に内設される紙の分 離給紙機構の形式についても、実施例で例示したものに拘束されず、その他様々 な形式のものを選ぶことができる。

【００１６】

【考案の効果】

以上の如く、画像記録装置のカセット収容部に挿着される複数段の給紙カセッ トを上下に一体化して構成される本考案の多段式給紙カセットを採用すれば、記 録紙サイズ毎に給紙カセットを個別に複数段挿着する従来タイプのものに比較し て、装置全体としての構造簡易化とコンパクト化とが図れる実益が得られるもの となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例を示す多段式給紙カセットの断面図であ
る。

【図２】図１のＡ矢視図である。

【図３】従来例を示す画像記録装置におけるカセット挿
着部に断面概略図である。

【符号の説明】

１ 装置本体 ２ カセット収容部 ３ 多段式給紙カセット ３Ａ 上段給紙カセット ３Ｂ 下段給紙カセット ３ａ 先端部 ３ｂ 後端部 ４ セパレートローラ ５ 分離パッド ６ カセット底板 ７ 押上げスプリング ８ ヒンジ結合部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 画像記録装置のカセット収容部に挿着さ
   れる複数段の給紙カセットを上下に一体化したことを特
   徴とする多段式給紙カセット。