JPH0631802Y2 - ファクシミリ設置台 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、書類の電送や受信に使用されるファクシミ
リの設置台に関する。

〔従来の技術〕

書類の電送用や受信用のファクシミリを設置する台はテ
ーブルや事務机で兼用する他、専用台が使用される。例
えば、第５図にさし示すように、ファクシミリ設置台Ｋ
の上部にファクシミリ５０を置き、この台の内部上部に
電送する原稿や送られて来た書類を入れておく棚Ｋ１を
設け、この棚Ｋ１を矢印で示すように引き出せるように
し、そしてこの棚Ｋ１の下部内部Ｍ２には消耗品や事務
用品等を収納出来るようにしたもの、或いは第６図に示
すように、上面にファクシミリ５０を置き、ファクシミ
リ設置台Ｍの内部上半部に斜面壁Ｍ１を設け、ここに電
送されて来た書類をストックするようにし、下部内部Ｍ
２には消耗品や事務用品を収納して置くスペースを設け
るようにしたもの等がある。

〔考案が解決しようとする課題〕 近年、ファクシミリを利用する送信、受信が増える傾向
にありしかも扱う書類の量も増加している。しかし上記
するような従来のファクシミリ設置台では送信原稿や受
信書類を入れて置くスペースは比較的小さく、容量的に
も限度がある。特に従来の設置台には受信用書類を収納
しておくスペースはあるが、送信用の書類と受信用の書
類とを区別し分けて収納しておくスペースを設けた設置
台はあまり見られない。また、使用するファクシミリに
よっては第５図の示すように、送信、受信用の書類を別
々に乗せて置く板Ｋ３、Ｋ４を装置したものもあるが、
これらはスペース的に長くなり、必然的に設置台そのも
のも長くする必要がある。

近年のファクシミリは、送信、受信能力は飛躍的に多彩
且つ多機能に、容量（大きさ）はよりコンパクトになり
つつあり、それだけファクシミリ設置台もよりコンパク
トに且つ書類収納のスペースはより大きくと相反する機
能を持つことが要請されるようになっている。

この考案は上記する課題に鑑みてなされたものであり、
その目的とするところは、送信及び受信用書類を大量に
収容し且つ全体的にコンパクトで収納効率及び事務効率
の面でも優れたファクシミリ設置台を提供することにあ
る。

〔問題点を解決するための手段〕

即ち、この考案は上記する課題を解決するために、ファ
クシミリ設置台が、天板と三枚の側板及び底板とで形成
される空間に、上部スペースと下部スペースとを形成す
るように中央部を折り曲げ勾配を設けた仕切板を設置
し、前記底板の上には奥方向へ下り勾配として且つ上面
斜め方向に背板を配置した床板を設置し、前記天板の上
面片側には二組のガイドをそれぞれ台内部に向けて対抗
させて配置することにより一方は前記上部スペースへ通
じる送信原稿排出用通路を形成し他方は前記下部スペー
スへ通じる受信書類排出用通路を形成したことを特徴と
する。

［作用］ 上記手段としたファクシミリ設置台において、送信が済
むと送信用の原稿はファクシミリ５０から出て、ガイド
１１と１２との間の通路１７を通りスペース２０の中に
落下し、裏向きになりしかも端部が揃えられた状態で重
ねられストックされて行く。また受信された書類はファ
クシミリ５０よりガイド１３と１４との間の通路１８を
通りス下部スペース３０に出て来るが、この受信書類の
用紙は巻かれた状態でファクシミリ５０に装着されてい
たためカールがついている。しかし、下部スペース３０
の床板８に設けた背板９によってこのカールを取ると共
にこれら床板８、背板９共に下り勾配を付けて設置して
あるので受信書類の端部は揃えられた状態で、且つ裏向
きの状態でストックされしかも下側に若いページの紙が
重ねられ、いずれの書類も送信された順番或いは受信さ
れた順番になっている。

〔実施例〕

以下、この考案の具体的実施例について図面を参照して
説明する。

第１図は、この考案のファクシミリ設置台１の側面図、
第２図は第１図のＰ矢印正面図、図３は図２のＸ−Ｘ矢
視断面図である。

該ファクシミリ設置台１は、上面が天板２で三面が側板
３と４及び５で囲まれ、残りの一面（前面）はほぼ開放
状態としてあるが、前面の一部をカバーするための側板
１０がほぼ中央部に嵌めてある。該ファクシミリ設置台
１の下部は仕切り板７で区分けされ消耗品収納室４０及
び開閉ドア４１が設けてある。そしてファクシミリ５０
は該ファクシミリ設置台１の上面に二点鎖線で示すよう
に設置される。

次に、前記天板２と、側板３と４及び５と、仕切り板７
とで形成される空間には、上部スペース２０と下部スペ
ース３０とが形成されるように中央部を折り曲げ勾配を
設けた仕切板６が設置される。即ち、該ファクシミリ設
置台１の内部には、上部スペース２０と下部スペース３
０及び消耗品収納室４０との三つのスペースが形成され
ることになる。これらのスペースのうち上部スペース２
０は送信済の原稿をストックしておくためのスペースで
あり、下部スペース３０は受信した書類をストックして
おくためのスペースである。

尚、上部スペース２０側の前記仕切り板６の先端部に
は、落下してきた紙の勢いを止め紙の端部を一定に揃え
て積み重ねるための返し板６Ａが壁面５に沿って設けて
ある。

前記仕切り板７の上には奥の方へ行くにつれて下がるよ
うに下り勾配とした床板８が設置してある。更に、該床
板８の上には下り斜め方向に、断面三角形でテーパの付
いた背板９が設置してあるが、該背板９はその頂部稜線
９Ａで受信した書類のカールを取るようになっている。
これら床板８及び背板９等が下り勾配をつけた状態で取
付けられるのは、落下して来た紙の端を揃えて重ねスト
ック出来るようにするためである。

上記と同様に、下部スペース３０側の前記床板８の先端
部にも、落下してきた紙の勢いを止め紙の端部を一定に
揃えて積み重ねるための返し板８Ａが設けてある。

次に、前記天板２上の片側にはファクシミリ５０に接す
る如くガイド１１、１２、１３、１４が設置台１内部に
向けて嵌装される。これらのガイドは複数本のステー１
５等に固定し該ステー１５等を前記側壁３に沿って設置
した側板１６と前記側板１０との間に架設することによ
り嵌装する。

第４図は、前記天板２に嵌装したガイド１１、１２、１
３、１４部分を上から見た場合の斜視図である。前記ガ
イド１１と１２及び１３は筋入りの細長い樹脂製の板で
製作され、ガイド１４は筋入りの幅広の樹脂製の板で製
作されている。そしてガイド１１とガイド１２とによっ
て対向配置して形成される通路１７は送信済の原稿が前
記上部スペース２０へ通じるように形成され、ガイド１
３とガイド１４とによって対向配置して形成される通路
１８は受信書類が前記下部スペース３０へ通じるように
形成される。

但し、ファクシミリ５０の紙の排出方法によっては送信
原稿用上部スペース２０と受信書類用下部スペース３０
とが逆であっても良い。

また、前記下部スペース３０には、前記仕切り板６の下
面中央部付近に細い針金等で製作した紙押さえガイド１
９を、端部が回動自在となる如く、枢着する。これは、
落下してくる紙かスムースに所定の落下地点に落ちるよ
うに押さえてガイドするためのものである。

このファクシミリ設置台１の構成は以上のようである
が、次にその作用について説明する。

送信が済むと送信用の原稿はファクシミリ５０から出
て、ガイド１１と１２との間の通路１７を通りスペース
２０の中に落下し、裏向きになりしかも端部が揃えられ
た状態で重ねられストックされて行く。また受信された
書類はファクシミリ５０よりガイド１３と１４との間の
通路１８を通りス下部スペース３０に出て来るが、この
受信書類の用紙は巻かれた状態でファクシミリ５０に装
着されていたためカールがついている。しかし、下部ス
ペース３０の床板８に設けた背板９によってこのカール
を取ると共にこれら床板８、背板９共に下り勾配を付け
て設置してあるので受信書類の端部は揃えられた状態
で、且つ裏向きの状態でストックされしかも下側に若い
ページの紙が重ねられ、いずれの書類も送信された順番
或いは受信された順番になっている。

〔考案の効果〕

この考案のファクシミリ設置台は以上詳述したような構
成としたので、送信原稿も受信される書類のいずれもこ
の設置台の内部に区分してストックすることが出来る。
そしていずれのスペースも大きく取ることが出来るので
大量の書類を重ねて保管して置くことが出来る。特に受
信用のスペースには受信用紙のロール一本分は楽に保管
しておくことが可能である。

また、ファクシミリそのものはコンパクトで、従ってフ
ァクシミリ設置台そのものもコンパクトであるが、送信
用原稿や受信書類の保管スペースは大きくすることが出
来るので従来よりも多量の書類を保管することが可能で
ある。これらの送信原稿や受信書類は一々外部に出して
から整理し直し、改めてストックするような必要はなく
自動的に設置台内に保管されるので合理的であり、場所
もとらずに収納効率も抜群に良くなる。更に、設置台内
部に溜まった原稿や書類を取り出せば、そのまま送信し
た順序、或いは送られた順序になっており、合理的で収
納効率や事務効率等の点でも極めて優れたファクシミリ
設置台である。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案のファクシミリ設置台の側面図、第
２図は第１図のＰ矢視図、第３図は第２図のＸ−Ｘ矢視
断面図、第４図はこの考案のファクシミリ設置台に嵌挿
したガイド部分を上から見た場合の斜視図、第５図及び
第６図は従来のファクシミリ設置台の斜視図である。 １……ファクシミリ設置台 ２……天板、３、４、５……側板 ６、７……仕切り板、８……床板 ６Ａ、８Ａ……返し板、９……背板 １０、１６……側板 １１、１２、１３、１４……ガイド １５……ステー、１７、１８……通路 １０……紙押さえガイド ２０……上部スペース ３０……下部スペース ４０……消耗品収納室 ４１……消耗品収納室ドア

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】天板と三枚の側板及び底板とで形成される
   空間に、上部スペースと下部スペースとを形成するよう
   に中央部を折り曲げ勾配を設けた仕切板を設置し、前記
   底板の上には奥方向へ下り勾配として且つ上面斜め方向
   に背板を配置した床板を設置し、前記天板の上面片側に
   は二組のガイドをそれぞれ台内部に向けて対向させて配
   置することにより一方は前記上部スペースへ通じる送信
   原稿排出用通路を形成し他方は前記下部スペースへ通じ
   る受信書類排出用通路を形成したことを特徴とするファ
   クシミリ設置台。