JPH0687300A - 化粧フィルム - Google Patents

化粧フィルム

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JPH0687300A
JPH0687300A JP23868692A JP23868692A JPH0687300A JP H0687300 A JPH0687300 A JP H0687300A JP 23868692 A JP23868692 A JP 23868692A JP 23868692 A JP23868692 A JP 23868692A JP H0687300 A JPH0687300 A JP H0687300A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 凹凸模様による深みのある模様や、この凹凸
模様の凹部に充填されるインキなどによる模様の効果
を、十分に表現する。 【構成】 熱可塑性樹脂よりなるベースフィルム2の表
面2aに、エンボスによる凹凸模様を形成し、該凹凸模
様の凹部3内に熱可塑性樹脂をバインダーとするインキ
5を充填した後に、該ベースフィルム2を加熱して前記
凹部3をやや復元させ、前記インキ5が前記ベースフィ
ルム2の表面2aに充填された後の表面に、裏面6bに
模様印刷層7が形成された透明な樹脂フィルム6を貼着
させて化粧フィルム31とする。なお、樹脂フィルム6
の表面6aにコーティング8を施してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、窓ガラスや、金属板等
に貼着して装飾を施す表面材として用いられる化粧フィ
ルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、窓ガラスや金属板、または合板
などに貼着される化粧フィルムは、光を透過できる透明
または半透明のフィルムや着色されたフィルムに、木目
などの印刷模様やエンボスによる凹凸模様が施されたも
のである。このような化粧フィルムは、特開平3−29
3130号公報に開示されているものがあり、この化粧
フィルムはフィルムの一方の面に印刷層を形成し、この
印刷層の上にワイピング層を形成して、フィルムの質感
を醸しだすようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の化粧フィルムでは、特開平3−293130号公報
に開示されているものは、印刷層の上に質感を出すワイ
ピング層を形成したので、この印刷層による模様柄を覆
ってしまい、この柄による効果が損なわれてしまうとい
う欠点がある。
【0004】また、エンボスによって形成される凹凸模
様の凹部内にワイピングなどによって充填されるインキ
は、揮発性を有する溶剤が含まれたインキであるため
に、エンボスの凹部内にて、インキに含まれる溶剤が蒸
発し、凹部内にて凹陥状態となってしまうという欠点が
ある。この状態で、例えば透明な樹脂フィルムを、凹凸
模様側にラミネート貼着すると、前記エンボスによる凹
模様内に空気が残留してしまい、見栄えの悪い化粧フィ
ルムとなるという問題がある。
【0005】さらに、例えば木の照りを表現する手段と
して、不織布や繊維状のものをベースに使って、その上
に印刷層を設けたものや、和紙を印刷層の上にラミネー
トしたものがあるが、密着強度としては接着剤で互いを
貼り合わせるので弱くなるという欠点がある。
【0006】そこで本発明は、上記問題点を解消するた
めに、凹凸模様による深みのある模様や、この凹凸模様
の凹部に充填されるインキなどによる模様の効果を、十
分に表現することができる化粧フィルムを提供すること
を目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】次に、上記の目的を達成
するための手段を、実施例に対応する図面を参照して説
明する。この発明の化粧フィルム1,21は、熱可塑性
樹脂よりなるベースフィルム2の表面2aに、エンボス
による凹凸模様を形成し、該凹凸模様の凹部3内に熱可
塑性樹脂をバインダーとするインキ5を充填した後、ま
たは、該凹凸模様の全面を熱可塑性樹脂をバインダーと
するインキ5で被覆した後に、該ベースフィルム2を加
熱して前記凹部3をやや復元させてなることを特徴とし
ている。また、この発明の化粧フィルム1,21は、熱
可塑性樹脂よりなるベースフィルムの表面2aに、エン
ボスによる凹凸模様を形成し、該凹凸模様の凹部3内に
溶剤が含有されないインキ5を充填、または、該凹凸模
様の全面に溶剤が含有されない透明若しくは半透明のイ
ンキ5を被覆してなることを特徴としている。
【0008】なお、前記インキ5が前記ベースフィルム
2の表面2aに充填又は被覆された後の表面に、裏面6
bに模様印刷層7が形成された透明若しくは半透明の樹
脂フィルム6を貼着させて化粧フィルム31を構成して
もよく、また、このように構成された化粧フィルム31
の樹脂フィルム6の表面6aに、硬化性樹脂をバインダ
ーとしたインキで模様印刷層9を形成したり、この樹脂
フィルム6の表面6aにコーティングを施しコート層8
を形成したり、表面6aにウレタン樹脂等の硬化性樹脂
をバインダーとするコーティングにより光沢を高くした
コート層10を形成し、その上から硬化性樹脂をバイン
ダーとした艶消しのインキで模様印刷層9を形成する。
また、エンボスによる凹凸模様が形成されたり、この凹
凸模様の凹部13内に、インキ14が充填されていた
り、このインキ14が充填されるとともに、該凹凸模様
の凸部15のみにコーティングを施し、コート層16を
形成させたり、または、このコート層16の表面に、硬
化性樹脂をバインダーとしたインキで模様印刷層17を
形成して各種化粧フィルム31,41,51,61,7
1,81,91を得てもよい。
【0009】
【作用】熱可塑性樹脂よりなるベースフィルム2の表面
2aに、エンボスによる凹凸模様を形成し、該凹凸模様
の凹部3内に熱可塑性樹脂をバインダーとするインキ5
を充填した後、または、該凹凸模様の全面を熱可塑性樹
脂をバインダーとするインキ5で被覆した後に、該ベー
スフィルム2を加熱して前記凹部3をやや復元させて化
粧フィルム1,21を得る。また、熱可塑性樹脂よりな
るベースフィルム2の表面2aに、エンボスによる凹凸
模様を形成し、該凹凸模様の凹部3内に溶剤が含有され
ないインキ5を充填、または、該凹凸模様の全面に溶剤
が含有されない透明若しくは半透明のインキ5を被覆し
て化粧フィルム1,21を得る。さらに、前記インキ5
が前記ベースフィルム2の表面2aに充填又は被覆され
た後の表面には、裏面6bに模様印刷層7が形成された
透明若しくは半透明の樹脂フィルム6を貼着されて化粧
フィルム31が得られ、また、このように構成された化
粧フィルム31の樹脂フィルム6の表面6aに、硬化性
樹脂をバインダーとしたインキで模様印刷層9を形成し
たり、この樹脂フィルム6の表面6aにコーティングを
施しコート層8を形成したり、表面6aにウレタン樹脂
等の硬化性樹脂をバインダーとするコーティングにより
光沢を高くしたコート層10を形成し、その上から硬化
性樹脂をバインダーとした艶消しのインキで模様印刷層
9を形成する。また、エンボスによる凹凸模様が形成さ
れたり、この凹凸模様の凹部13内に、インキ14が充
填されていたり、このインキ14が充填されるととも
に、該凹凸模様の凸部15のみにコーティングを施し、
コート層16を形成させたり、さらに、このコート層1
6の表面に、硬化性樹脂をバインダーとしたインキで模
様印刷層17を形成して、各種化粧フィルム41,5
1,61,71,81,91が得られる。
【0010】
【実施例】次に、本発明の実施例を詳述する。 I.第1実施例 図1は本発明の第1の実施例に係わる化粧フィルム1の
断面図である。この化粧フィルム1は、まず、熱可塑性
樹脂フィルムである着色された塩化ビニル樹脂フィルム
をベースフィルム2とし、このベースフィルム2の表面
2aにエンボス加工を施し、凹凸模様を形成させる。次
に、前記凹凸模様の凹部3内に、熱可塑性樹脂をバイン
ダーとしたインキ5を用い、ワイピング法によって充填
させる。そして、このベースフィルム2を加熱して、前
記エンボスにより形成された凹凸模様の凹部3を、やや
復元させて、凸部4の表面と凹部3内のインキ5の表面
とを平滑に形成させ、図1に示すような化粧フィルム1
とする。
【0011】なお、前述したエンボスによる凹凸模様の
形成の際は、ベースフィルム2の熱による塑性変形が、
再加熱によって容易にやや復元されるように、通常のエ
ンボス加工時の加熱温度より低い低温で加工を行う。ま
た、このエンボスによる凹凸模様の凹部3の深さは、グ
ラビア印刷により形成されるインキの厚さの2倍以上、
すなわち、10μ以上で、100μ以下に設定する。こ
のことにより、熱可塑性樹脂をバインダーとするインキ
5が凹部3に充填されたのち、このインキ5が乾燥して
凹部3内にて凹陥状態となっても、再加熱により凹部3
がやや復元し、かつインキ5が熱可塑性であるのでベー
スフィルム2の表面2aが平坦に形成される。そして、
この化粧フィルム1によれば、表面が平滑に形成されて
インキ5による模様が表現できるとともに、このインキ
5がエンボスによる凹凸模様の凹部3に充填されている
ことから深みのある模様として表現できる。
【0012】II.第2実施例 次に、第2の実施例について説明する。図2は本発明の
第2の実施例に係わる化粧フィルムの断面図である。こ
の実施例の化粧フィルム21は、前述した第1の実施例
と同様に、まず、熱可塑性樹脂フィルムである着色され
た塩化ビニル樹脂フィルムをベースフィルム2とし、こ
のベースフィルム2の表面2aにエンボス加工を施し、
凹凸模様を形成させる。次に、前記凹凸模様の凹部3内
および凸部4、すなわち、凹凸模様の全面に、熱可塑性
樹脂をバインダーとしたインキ5を用いて塗工し、被覆
する。そして、このベースフィルム2を加熱して、前記
エンボスにより形成された凹凸模様の凹部3を、やや復
元させて、図2に示すような化粧フィルム21とする。
【0013】この実施例でも、上述した第1の実施例と
同様に、エンボスによる凹凸模様の形成の際に、ベース
フィルム2の熱による塑性変形が、再加熱によって容易
にやや復元されるように、通常のエンボス加工時の加熱
温度より低い低温で加工を行う。そして、このことによ
り、熱可塑性樹脂をバインダーとするインキ5が全面に
被覆され、凹部3内に充填されたのちに、このインキ5
が乾燥して凹部3の部分にて他の部分より凹陥状態とな
っても、再加熱により凹部3がやや復元され、かつイン
キ5が熱可塑性であるので、塗工されたインキ5の表面
が平坦に形成される。この化粧フィルム21によれば、
前述した第1の実施例の効果と同様に、インキ5がエン
ボスによる凹凸模様の凹部3に充填されていることから
深みのある模様として表現でき、かつ表面がコーティン
グされたように平滑に形成されて、インキによる模様が
立体的に表現される。
【0014】III .第3実施例 次に、第3の実施例について説明する。まず、熱可塑性
樹脂フィルムである厚さ80μの黒色の塩化ビニル樹脂
フィルムをベースフィルム2とし、このベースフィルム
2の表面2aに、花崗岩のブルーパール模様の原稿から
パール色に見える部分をエンボスとし、このエンボス模
様を深さ60μのエンボスロールとして、凹凸模様を形
成させる。なお、ベースフィルム2に形成される凹凸模
様の凹部3の深さは、40μとし、このときのエンボス
ロールの温度はできるかぎり低温とし、加工を行う。次
に、メジュームを45、パールホワイトを50、ブルー
を5の割合とするとともに、熱可塑性樹脂をバインダー
としたインキ5を用いて、前記凹凸模様の凹部3内にワ
イピング法によって充填する。なお、このインキ5は体
質顔料を含有させず、加熱ラミネート処理でのピーリン
グ強度を向上させるものとする。
【0015】次に、厚さ80μの透明な塩化ビニル樹脂
フィルム6の裏面6bとなる一方の面に形成された印刷
適性のある梨地面に、前記花崗岩のブルーパール模様の
パール色以外の部分を、粗粒子で結晶の小さい部分から
順に、3色のインキを用いて印刷をし、模様印刷層7を
形成させる。そして、前記ベースフィルム2の凹凸模様
が形成されている表面2a側と、透明な樹脂フィルム6
の模様印刷層7が形成されている裏面7側とを接するよ
うに重ね、その状態で加熱ラミネートを行う。すると、
凹凸模様の凹部3が、前述した第1,第2の実施例と同
様に、やや復元し、ベースフィルム2の表面2aが平坦
に成型されながら互いがラミネート貼着され、図3
(a)に示すような化粧フィルム31となる。
【0016】なお、前記ベースフィルム2と樹脂フィル
ム6とをラミネート貼着した後に、樹脂フィルム6の表
面6aに、質感を醸しだすためのコート層8を形成して
もよい。この場合、例えば、石を研磨したような高光沢
仕上げや、ジェットバーナーやサンドブラストで艶を消
した仕上げなどがあり、エンボス処理による光沢や粗さ
で表現したり、図3(b)に示すように、艶消し感を出
すためにウレタンやアクリルの透明のビーズ状のものを
表面にコーティングしてもよいし、グロス感をだすため
に紫外線硬化樹脂をコーティングしてもよい。
【0017】この実施例の化粧フィルム31によれば、
ベースフィルム2の表面2aが平滑に形成されるので、
この表面側に貼着される樹脂フィルム6との間に空気が
残留することがなく貼着でき、また樹脂フィルム6を透
明なフィルムとしたので、ベースフィルム2に形成され
た凹凸模様や、この凹凸模様の凹部3に充填されている
インキ5、および樹脂フィルム6の裏面6bに形成され
た模様印刷層7が、樹脂フィルム6越しに見ることがで
き、深みのある石目調の模様を表現でき、また立体感を
表現することができる。
【0018】IV.第4実施例 次に第4の実施例について説明する。なお、この実施例
におけるベースフィルム2は、前記第3の実施例と同様
の処理が施されたものを用いるので説明を省略する。ま
ず、厚さ80μの透明な塩化ビニル樹脂フィルム6の表
面6aに、艶消しとなる体質顔料を含有させたウレタン
樹脂系インキにて印刷し、模様印刷層9を形成させる。
また、この樹脂フィルム6の裏面6bに、前記艶消しイ
ンキによる模様印刷層9の柄と同調させた前記花崗岩の
ブルーパールの柄を3色のインキを用いて印刷を行い、
模様印刷層7を形成させる。そして、前記ベースフィル
ム2の凹凸模様が形成されている表面2a側と、透明な
樹脂フィルム6の3色の模様印刷層7が形成されている
裏面6b側とを接するように重ね、その状態で加熱ラミ
ネートを行う。すると、凹凸模様の凹部3が、前述した
第3の実施例と同様に、やや復元し、ベースフィルム2
の表面が平坦に成型されながら互いがラミネート貼着さ
れ、図4(a)に示すような化粧フィルム41となる。
【0019】これにより、この化粧フィルム41は、前
述した第3の実施例と同様の効果が得られるとともに、
例えば、研磨された石でもその含有された結晶などの硬
さの違いにより光沢の差が生じるものに似た模様を表現
できる化粧フィルム41を得ることができる。なお、こ
の効果を更に増すには、前記樹脂フィルム6の表面6a
に、ウレタン樹脂系のコーティング液でハイグロスのコ
ーティングをしてコート層10を形成させたのち、この
コート層10の表面にマットなインキで印刷し、図4
(b)に示すように模様印刷層9を形成させる。
【0020】V.第5実施例 次に第5の実施例について説明する。上述した第4の実
施例において、樹脂フィルム6の表面6aに、ウレタン
樹脂系インキに体質顔料を入れた艶消しインキを用いた
が、この第5の実施例の化粧フィルム51では、この樹
脂フィルム6の表面6aに、紫外線硬化型樹脂の硬化を
抑制する重合禁止剤と撥油性材料を含有したインキ11
により印刷をして模様印刷を行い、裏面6bに柄を同調
させた花崗岩のブルーパールの柄を3色のインキを用い
て印刷を行った後、この表面に紫外線硬化型樹脂系で高
光沢のコーティング液12を50μの厚さでコーティン
グして、紫外線照射し、前記インキ11の部分を凹陥さ
せ模様印刷層9を形成させる。一方、ベースフィルム2
である黒色の塩化ビニル樹脂フィルムには、エンボスに
よる凹凸模様が形成され、この凹凸模様の凹部3内に、
溶剤が含有されない無溶剤型の紫外線硬化性インキ5が
ワイピングによって充填される。次に、このベースフィ
ルム2に紫外線を照射させて、前記インキ5を硬化さ
せ、凹凸の差を少なくする。そして、このベースフィル
ム2と前記樹脂フィルム6とをドライラミネートにて接
着剤でラミネート貼着することで、図5に示すような化
粧フィルム51が得られる。この実施例の化粧フィルム
51によれば、前述した第4の実施例の効果に加えて、
さらに質感が向上する化粧フィルム51を得ることがで
きる。
【0021】次に上述した各実施例以外の他の実施例に
ついて説明する。まず、前述した第3の実施例の化粧フ
ィルム31においての加熱ラミネートによる各フィルム
2,6の貼着の際に、樹脂フィルム6の表面6aに、例
えば粗粒子で飛び柄の石目調の模様のエンボスロール、
または粗粒子の粒のなかに小さな点状の砂目で構成され
た模様のエンボスロールでエンボス処理を行い、凹凸模
様を形成し、この凹凸模様の凹部13内に体質顔料を入
れた艶消しインキ14をワイピングによって充填させ、
図6に示すような化粧フィルム61を得る。
【0022】また、上記の樹脂フィルム6の表面6aに
凹凸模様を形成し、凹部13にインキ14を充填させた
後に、この凹凸模様の凸部15のみに、150メッシュ
60μの格子型のミルで押したメッシュロールを用い
て、ハイグロスな体質顔料を含まないウレタン樹脂系の
コーティング液でコーティング処理を行いコート層16
を形成させ、図7に示すような化粧フィルム71を得
る。
【0023】さらに、前記コート層16の表面で、前記
凹部3と色の異なる部分などに、熱硬化性樹脂をバイン
ダーとし体質顔料を含むマットなインキでグラビア印刷
を行い、模様印刷層17を形成し、図8に示すような化
粧フィルム81を得る。
【0024】また、上述した各実施例での化粧フィルム
でのコート層を着色したコーティング液で形成して着色
コート層としてもよい。この場合、ベースフィルムに形
成する凹凸模様をヘアーライン状に形成し、その凹凸模
様の凹部内に金色のパールインキをワイピングによって
充填させ、または凹部および凸部の全面に塗工し、その
上に、杉の木目などの模様を印刷した透明な樹脂フィル
ムを加熱ラミネートで貼着し、化粧フィルムとすると、
杉の柾目や板目の隙間からパールゴールドの照りが見え
る模様を表現する化粧フィルムを得ることができる。
【0025】なお、上述した第3の実施例以降の各実施
例では、ベースフィルム2の表面2aに形成された凹凸
模様の凹部3内にのみインキ5が充填された構成の化粧
フィルム31,41,51,61,71,81である
が、第2の実施例のように凹凸模様の凹部3および凸部
4の全面にインキ5が塗工され被覆されているものをベ
ースフィルム2として、図9(a)〜(f)に示すよう
にそれぞれ構成させてもよい。この場合、ベースフィル
ム表面2aを被覆するインキ5は、透明または半透明の
熱可塑性樹脂をバインダーとするインキ、または溶剤が
含有されないインキを用いる。これによれば、ベースフ
ィルム表面2aを被覆するインキによって、より深みが
あり立体感がある化粧フィルム91A〜91Fとなる。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように本発明による化粧フ
ィルムは、熱可塑性樹脂をバインダーとするインキが、
エンボスによる凹凸模様の凹部に充填されたのち、この
インキが乾燥して凹部内にて凹陥状態となっても、加熱
により凹部がやや復元するとともにこのインキが熱可塑
性であるので、ベースフィルムの表面は平坦に形成され
るという効果がある。また、このインキを凹部および凸
部の全面に被覆したのちに、このインキが乾燥して凹部
の部分にて凹陥状態となっても、上記同様、加熱により
凹部がやや復元され、かつインキが熱可塑性であるの
で、塗工され被覆されたインキの表面が平坦に形成され
るという効果がある。そして、上記の化粧フィルムによ
れば、表面が平滑に形成されてインキによる模様が表現
できるとともに、このインキがエンボスによる凹凸模様
の凹部に充填されていることから深みのある模様として
表現でき、また、ベースフィルムの表面に被覆された場
合では、その表面がコーティングされたように平滑に形
成されてインキによる模様が立体的に表現することがで
きるという効果がある。
【0027】また、上記のように、ベースフィルムの表
面が平滑に形成されるので、この表面に貼着される樹脂
フィルムとの間に空気が残留することがなく貼着でき、
また樹脂フィルムを透明なフィルムとすることにより、
ベースフィルムに形成された凹凸模様や、この凹凸模様
の凹部に充填されているインキ、および樹脂フィルムの
裏面に形成された模様印刷層が、樹脂フィルム越しに見
ることができ、深みのある石目調や木目調の模様を表現
でき、また立体感を表現することができるという効果が
ある。さらに、樹脂フィルムの表面に、エンボスによる
凹凸模様や、模様印刷層、コート層を形成させることに
より、さらに質感が向上する化粧フィルムを得ることが
できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による化粧フィルムの第1の実施例を示
す断面図
【図2】本発明による化粧フィルムの第2の実施例を示
す断面図
【図3】本発明による化粧フィルムの第3の実施例を示
す断面図
【図4】本発明による化粧フィルムの第4の実施例を示
す断面図
【図5】本発明による化粧フィルムの第5の実施例を示
す断面図
【図6】本発明による化粧フィルムの他の実施例を示す
断面図
【図7】本発明による化粧フィルムの他の実施例を示す
断面図
【図8】本発明による化粧フィルムの他の実施例を示す
断面図
【図9】本発明による化粧フィルムの他の実施例を示す
断面図
【符号の説明】
1,21,31,41,51,61,71,81,91
…化粧フィルム 2…ベースフィルム 2a…表面 3…凹部 5…インキ 6…樹脂フィルム 6a…表面 6b…裏面 7,9,17…
模様印刷層 8…コート層 10…コート層 13…凹部 14…インキ 15…凸部 16…コート層

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂よりなるベースフィルムの
    表面に、エンボスによる凹凸模様を形成し、該凹凸模様
    の凹部内に熱可塑性樹脂をバインダーとするインキを充
    填した後、該ベースフィルムを加熱して前記凹部をやや
    復元させてなることを特徴とする化粧フィルム。
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂よりなるベースフィルムの
    表面に、エンボスによる凹凸模様を形成し、該凹凸模様
    の凹部内に溶剤が含有されないインキを充填してなるこ
    とを特徴とする化粧フィルム。
  3. 【請求項3】 熱可塑性樹脂よりなるベースフィルムの
    表面に、エンボスによる凹凸模様を形成し、該凹凸模様
    の全面を、熱可塑性樹脂をバインダーとするインキで被
    覆した後、該ベースフィルムを加熱して前記凹部をやや
    復元させてなることを特徴とする化粧フィルム。
  4. 【請求項4】 熱可塑性樹脂よりなるベースフィルムの
    表面に、エンボスによる凹凸模様を形成し、該凹凸模様
    の全面に、溶剤が含有されない透明若しくは半透明のイ
    ンキを被覆してなることを特徴とする化粧フィルム。
  5. 【請求項5】 前記インキが前記ベースフィルムの表面
    に充填又は被覆された後の表面に、裏面に模様印刷層が
    形成された透明若しくは半透明の樹脂フィルムを貼着さ
    れてなることを特徴とする請求項1,2,3又は4記載
    の化粧フィルム。
  6. 【請求項6】 前記樹脂フィルムの表面には、硬化性樹
    脂をバインダーとしたインキで模様印刷層が形成されて
    いることを特徴とする請求項5記載の化粧フィルム。
  7. 【請求項7】 前記樹脂フィルムの表面には、硬化性樹
    脂をバインダーとしたコーティング液にてコート層が形
    成されていることを特徴とする請求項5記載の化粧フィ
    ルム。
  8. 【請求項8】 前記コート層の表面には、該コート層と
    は異なる光沢のインキにて模様印刷層が形成されている
    ことを特徴とする請求項7記載の化粧フィルム。
  9. 【請求項9】 前記樹脂フィルムの表面には、エンボス
    による凹凸模様が形成されていることを特徴とする請求
    項5記載の化粧フィルム。
  10. 【請求項10】 前記樹脂フィルム表面の凹凸模様の凹
    部内には、インキが充填されていることを特徴とする請
    求項9記載の化粧フィルム。
  11. 【請求項11】 前記樹脂フィルム表面の凹凸模様の凹
    部内に、インキが充填されるとともに、該凹凸模様の凸
    部のみにコーティングを施し、コート層を形成されてな
    ることを特徴とする請求項9記載の化粧フィルム。
  12. 【請求項12】 前記コート層の表面に、硬化性樹脂を
    バインダーとしたインキで模様印刷層を形成してなるこ
    とを特徴とする請求項11記載の化粧フィルム。
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