JPH0687182B2 - 定着装置 - Google Patents

定着装置

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JPH0687182B2
JPH0687182B2 JP23025390A JP23025390A JPH0687182B2 JP H0687182 B2 JPH0687182 B2 JP H0687182B2 JP 23025390 A JP23025390 A JP 23025390A JP 23025390 A JP23025390 A JP 23025390A JP H0687182 B2 JPH0687182 B2 JP H0687182B2
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久明 仙波
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は画像形成装置等に用いられる定着装置であっ
て、回転体表面の温度を検出する温度検出部材を有する
定着装置に関するものである。
(従来の技術) 従来、静電写真プロセスを利用した画像形成装置に用い
られている定着装置には、その多くが熱効率と定着性の
観点から、少なくとも一方が熱源を有し互いに圧接する
一対のローラ(回転体)等からなる定着装置が用いられ
ている。これは、加熱されたローラ間をトナー像が転写
された転写紙(支持材)を通過させることにより、熱及
び圧力によって転写紙上にトナー像を定着する。その
際、トナーの一部がローラ上に転移する所謂オフセット
現像が生じるため、ローラ上に転移したトナーを除去す
るクリーニング手段が設けられている。また、熱源を有
するローラの表面には、サーミスタ素子等を有する温度
検出部材が接触しており、該温度検出部材によってロー
ラの表面温度を検出して定着温度を制御するようになっ
ている。
(発明が解決しようとする課題) しかし、斯かる従来技術の場合には、種々のクリーニン
グ手段によってオフセットしたトナーを完全に除去する
ことは困難であり、ローラ上にトナーが残留してしま
う。そのため、このトナーが温度検出素子の表面に付着
堆積し、トナーが温度検出部材の表面を覆ってしまう。
そのため、温度検出部材がローラに適正状態で接触しな
くなり、応答性が悪くなると共にローラ表面の正確な温
度検出が不可能となる。さらに、トナーの付着が激しい
場合は、温度検出部材がローラ表面から完全に離れてし
まい、全く温度の検出ができなくなる場合がある。ま
た、温度検出部材に固着したトナーがローラ表面を傷付
けるという問題点もあった。
このため、従来は温度検出部材の表面をフッ素樹脂膜等
によって被覆したり、該温度検出部材の表面を定期的に
清掃したりしていた。
しかし、前者の場合には、フッ素樹脂等の被膜が摩擦に
より負帯電し易いため、ポジトナーを用いた系では、被
膜に静電的なトナーが付着してしまうし、後者の場合に
は、清掃作業が定期的に必要であるため、維持管理が面
倒であり、いずれも実用的でない。
そこで、本発明は、上記従来技術の問題点を解決するた
めになされたもので、その目的とするところは、温度検
出部材へのトナーの付着を防止し、温度検出部材による
精度よい温度検出を長期に亘って保持し得るようにした
定着装置を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するためこの発明は、熱源により加熱さ
れる回転体と、この回転体表面と接触し表面温度を検出
する温度検出部材とを有し、加熱回転体にポジトナーを
支持する支持材を接触させて加熱定着を行なう定着状態
において、上記温度検出部材表面は低抵抗物質が添加さ
れた樹脂材で被覆されていることを特徴とする。
また、熱源により加熱される回転体と、この回転体表面
と接触し表面温度を検出する温度検出部材とを有し、加
熱回転体にネガトナーを支持する支持材を接触させて加
熱定着を行なう定着装置において、上記温度検出部材表
面は上記加熱回転体表面より高電位に維持される被覆層
が設けられていることを特徴とする。
(作 用) 上記構成に基づくこの発明の作用は、樹脂材が低抵抗で
あるため摩擦帯電しにくく、ポジトナーはほとんど付着
しない。
また、ネガトナーが付着している回転体の表面電位より
も被覆層の電位のほうが高いため、当該ネガトナーが被
覆層へと転移することはほとんどない。
(実施例) 以下に本発明を図示の実施例に基づいて説明する。
第4図は本発明を適用し得る定着装置を示すものであ
る。図において、1は内部にハロゲンランプ等からなる
熱源としてのヒータ2,3を有し、フッ素樹脂等によって
被覆された上ローラ(回転体)、4は表面にシリコンゴ
ムやフッ素ゴム等からなる耐熱弾性体層を有し、上ロー
ラ1と圧接する下ローラである。上下ローラ1,4間に支
持材(図示せず)を通過させ、該支持材上にトナー像を
熱溶融定着させるものである。
上ローラ1の上方には、該上ローラ1にオフセットした
トナーを除去するクリーニング手段6が配置されてい
る。このクリーニング手段6は、巻き付け軸7に巻き付
けられた耐熱性不織布からなるクリーニングウェブ8を
巻き取り軸9に巻き取る際に、該クリーニングウェブ8
をウェブローラ10によって上ローラ1に接触させ、トナ
ーを除去するものである。
また、上ローラ1の表面には、上記クリーニング手段6
よりも回転方向下流側に、該上ローラ1の表面温度を検
出する温度検出部材11が当接されている。
上記温度検出部材11は、第1図に示すように鉄・コンス
タンタン等の合金からなるビート状のサーミスタ素子12
を、アルミ箔等の良熱伝導性薄膜で挾み込み、これが表
面に露出するようシリコンスポンジゴム等の耐熱性弾性
体13に埋設して構成されている。耐熱性弾性体13の離面
には基板14が取り付けられており、該基板14は、軸15を
支点として揺動自在かつ上ローラ1に圧接するように、
板バネ16によって付勢支持されている。図中、17はリー
ド線を示している。
本実施例では、上記耐熱性弾性体13の表面にトナーの付
着を静電的に阻止する樹脂材18が被覆されている。この
樹脂材18は、フッ素樹脂やポリイミド・アミド樹脂(商
品名カプトン,デュポン社製)等に低抵抗物質や荷電制
御剤を添加して形成されている。
(実施例1) PTEE等のフッ素樹脂にカーボンブラックを15%以下の割
合で添加して樹脂材18を形成した。上ローラ1の被覆樹
脂として用いられるフッ素樹脂は、その比抵抗が1012Ω
・cm以上であるのに比べ、樹脂材18の比抵抗は高々1010
Ω・cmであった。このため、上ローラ1の表面は、摩擦
帯電により強く負帯電するのに対し、樹脂材18の表面
は、それより低いかあるいはほとんど零電位に近かっ
た。ポジトナーを用いた場合、上ローラ1にオフセット
したトナーは、負電位の高いローラ1側に静電的に保持
されるため、トナーが樹脂材18へ付着する量は極めて少
なかった。特に、カーボンブラックの量を10%以下にす
ることによって、フッ素樹脂の比率を高く抑えると、離
型性も充分保持される。なお、樹脂材18を積極的にアー
スに接続すれば、該樹脂材18表面の電位がさらに低下す
ることは容易に理解される。
(実験例2) PTFE等のフッ素樹脂にグラファイトを15%以下の割合で
添加して樹脂材18を形成する。この場合も前記実験例1
と同様に、樹脂材18の比抵抗を低下させることにより、
摩擦帯電が抑止される他、グラファイトの添加により自
己潤滑性が付与されるため、離型性も向上し、故にトナ
ーの付着がさらに軽減する。
(実験例3) PTEE等のフッ素樹脂に金属粉末あるいは金属酸化物を添
加して樹脂材18を形成する。特に、金属粉末として銅等
の熱良導伝性金属の粉末を選択することにより、前記実
験例同様摩擦帯電を抑止する一方、樹脂材18の熱伝導性
が向上し、温度検出部材11の熱応答性が良好となる。故
に、上ローラ1の表面温度を所望の値に厳密に保持する
ことができる。
ここで、これらの実験結果を示す。従来の温度検出部材
の場合、A4コピーを10万枚行なうと、第2図(a)に示
すように、ローラ当接面にはトナーが多量に付着し、温
度検知が極めて不正確である上に、トナーが強固に付着
していたため、これを除去するのは容易ではなかった。
これに対し、実験例1の温度検出部材では、同じくA4コ
ピーを10万枚行なった後においても、その表面のトナー
付着は、第2図(b)に示すように少量で容易に除去し
得るものであった。これは、実験例2,3においても同様
であった。さらに、実験例3の場合、従来はローラ表面
温度の制御が±3℃であったものが、本例では±1℃程
度で制御できることがわかった。
第3図は本発明に係る定着装置の他の実施例を示すもの
で、前記実施例と同一の部分には同一の符号を付して説
明すると、この実施例では、トナーとして負極に帯電し
たネガトナーを用いたものである。すなわち、被覆層20
を前記実施例と同様に低抵抗化したフッ素樹脂により形
成し、これを電源19あるいは定電圧素子によって負のバ
イアス電圧を印加する。通常、上ローラ1は摩擦帯電に
よって数10Vから数100Vの負極に帯電するので、被覆層2
0にこれより大きな負のバイアス電圧を印加することに
より、上ローラ1にオフセットしたトナーは、被覆層20
より低電位の上ローラ1に付着したままで、被覆層20に
は殆んど付着しない。このため、前記実施例同様、温度
検出部材11の被覆層20のトナー汚れは軽微となる。実験
ではローラ表面電位約−150Vに対し、被覆層20に−300V
のバイアス電圧を印加することにより良好な結果を得
た。その他の構成及び作用については前記実施例と同様
であるので説明を省略する。
なお、前記実施例では、温度検出部材としてサーミスタ
素子を有するものについて説明したが、他の接触型の温
度検出部材例えばバイメタルを用いたサーモスイッチの
ローラ当接面に、前記の如く帯電制御した離型性を有す
る樹脂からなる樹脂材を形成すれば、同様の効果が得ら
れることはいうまでもない。
(発明の効果) 本発明は以上の構成及び作用よりなるもので、温度検出
部材へのトナーの付着を防止し、温度検出部材による精
度よい温度検出を長期に亘って保持することができる。
また、温度検出部材に付着したトナーによってローラ表
面を損傷するのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る定着装置の要部を示す縦断面図、
第2図(a),(b)は温度検出部材表面へのトナーの
付着状態を夫々示す正面図、第3図は本発明の他の実施
例を示す縦断面図、第4図は本発明の定着装置全体を示
す縦断面図である。 符号の説明 1……上ローラ(回転体) 2,3……ヒータ(熱源)、11……温度検出部材 18……樹脂材、20……被覆層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱源により加熱される回転体と、この回転
    体表面と接触し表面温度を検出する温度検出部材とを有
    し、加熱回転体にポジトナーを支持する支持材を接触さ
    せて加熱定着を行なう定着装置において、 上記温度検出部材表面は低抵抗物質が添加された樹脂材
    で被覆されていることを特徴とする定着装置。
  2. 【請求項2】熱源により加熱される回転体と、この回転
    体表面と接触し表面温度を検出する温度検出部材とを有
    し、加熱回転体にネガトナーを支持する支持材を接触さ
    せて加熱定着を行なう定着装置において、 上記温度検出部材表面は上記加熱回転体表面より高電位
    に維持される被覆層が設けられていることを特徴とする
    定着装置。
JP23025390A 1990-08-31 1990-08-31 定着装置 Expired - Lifetime JPH0687182B2 (ja)

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JP23025390A JPH0687182B2 (ja) 1990-08-31 1990-08-31 定着装置

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JP23025390A JPH0687182B2 (ja) 1990-08-31 1990-08-31 定着装置

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JPH03101782A JPH03101782A (ja) 1991-04-26
JPH0687182B2 true JPH0687182B2 (ja) 1994-11-02

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DE19851979C2 (de) * 1998-11-11 2000-08-31 Daimler Chrysler Ag Temperaturfühler für einen klimatisierten Fahrzeugsitz

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JPH03101782A (ja) 1991-04-26

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