JP3397548B2 - 画像形成装置の加熱定着装置 - Google Patents

画像形成装置の加熱定着装置

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JP3397548B2 JP29976995A JP29976995A JP3397548B2 JP 3397548 B2 JP3397548 B2 JP 3397548B2 JP 29976995 A JP29976995 A JP 29976995A JP 29976995 A JP29976995 A JP 29976995A JP 3397548 B2 JP3397548 B2 JP 3397548B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真プリンタ
ー、複写機および静電記録装置等に用いられる加熱定着
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真方式の複写機、プリンタ
ー等の多くは定着手段として熱効率、安全性が良好な接
触加熱型の熱ローラ定着方式や、省エネルギータイプの
フィルム加熱方式を採用している。
【0003】熱ローラ定着方式の加熱定着装置は、加熱
体としての加熱ローラ(定着ローラ)と、これに圧接さ
せた加圧部材としての弾性加圧ローラを基本構成とし、
この一対のローラを回転させてこのローラ対の圧接ニッ
プ部(定着ニップ部)に未定着画像(トナー画像)を形
成担持させた被加熱材(被定着物)としての被記録材
(転写材シート・静電記録紙・エレクトロファックス紙
・印字用紙等)を導入挟持して圧接ニップ部を搬送通過
させ、加熱ローラからの熱と圧接ニップ部の圧力によっ
て未定着画像を被記録材面に永久固着画像として熱圧定
着させるものである。
【0004】フィルム加熱方式の定着装置は例えば特開
昭63−313182号公報、特開平2−15787
8,4−44075〜44083,4−204980〜
204984号公報等に提案されており、加熱体に耐熱
性フィルム(定着フィルム)を加圧部材(弾性ローラ)
で密着させて摺動搬送させ、該耐熱性定着フィルムを挟
んで加熱体と加圧部材とで形成される圧接ニップ部の耐
熱フィルムと加圧部材との間に未定着画像を担持した転
写材を導入して耐熱フィルムと一緒に圧接ニップ部を搬
送させ、耐熱性フィルムを介して付与される加熱体から
の熱と圧接ニップ部の加圧力によって未定着画像を被記
録材上に永久画像として定着させる装置である。
【0005】フィルム加熱方式の加熱装置は、加熱体と
して低熱容量線状加熱体を、耐熱性フィルムとして薄膜
の低熱容量のものを用いることができるため、省電力化
・ウエイトタイム短縮化(クイックスタート性)が可能
である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
接触加熱方式の定着装置を用いた場合、転写材上のトナ
ーが定着ローラもしくは定着フィルムに静電的に転移し
その後の画像を汚す、いわゆる静電オフセットが発生す
ることがあり、印字品位を低下させるという問題があっ
た。
【0007】この静電オフセットには大きく分けて2つ
の出方があり、ここでは『全面オフセット』と『剥離オ
フセット』に分類する。全面オフセットは定着部材(定
着ローラ、定着フィルム)の表面電位が摩擦帯電により
過度に上昇した場合や転写材から現像材(トナー)の保
持電荷がリークする等した場合に、転写材から定着部材
表面にトナーを引き付ける電界(オフセット電界)が形
成されて発生するもので、この場合オフセット画像は画
像全面に連続的に発生する。一方、剥離オフセットは転
写材後端が定着器を抜ける際の剥離帯電によって定着部
材表面が局所的に強く帯電し、それによってその帯電部
位が転写材に対向したときにオフセット電界が形成され
て発生するもので、画像上主走査方向に一直線に発生す
る。
【0008】定着部材表面は高離型性が求められるた
め、一般的にテトラフルオロエチレン−パーフルオロア
ルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、ポリテトラ
フルオロエチレン(PTFE)等の耐熱性・高離型性樹
脂のチューブを被覆したり、コーティングしたりして離
型層を形成させている。このように定着部材表面は絶縁
材料で覆われていることから帯電しやすく、一度帯電し
た場合電位の減衰が起こりにくい性質をもっている。
【0009】このことから、これらの静電オフセットを
防止するために、従来は定着部材表面の絶縁性離型層に
カーボンなどの電子導電性の抵抗値制御材料を添加し体
積抵抗率を低下させて摩擦帯電を防止したり、定着部材
とアース間にダイオードを接続してオフセット防止電界
を強制的に形成するなどの防止策がとられている。
【0010】定着部材表面の抵抗調整離型層は、水溶性
のバインダーとPFA,PTFE等のディスパージョン
にカーボンを混合し成膜するか、またはPFA,PTF
E等のピュアペレットとカーボンを混合した導電性ペレ
ットを混練したものから導電性のチューブを成形し、そ
のチューブを定着部材表面に被覆するなどの方法で作製
される。
【0011】一般的に定着部材表面の抵抗値は、帯電を
小さくするという意味では低いことが望ましいが、抵抗
値が低すぎる場合、転写材上のトナー保持電荷のリーク
が起こりトナーを転写材上に引き付ける力が弱まるため
に、結果としてオフセットを発生させることがある。こ
のため定着部材表面の抵抗値は1×106 Ω・cm2
上にする必要があり、帯電防止とリーク防止を両立させ
るためには一定範囲内に表面の電気抵抗値を調整する必
要がある。
【0012】しかしながら、カーボンを添加し抵抗調整
を行った表面離型層を有する定着部材を使用した場合、
被記録材の摺動による定着部材表面の帯電は数十V付近
に抑えられるものの全面オフセットが発生する場合があ
った。これは抵抗調整された定着部材表面にも微視的に
は電子導電性抵抗値制御剤の分散性の悪さに起因する局
所的な抵抗のムラがあり、そこで局所的な残電が生じて
定着部材表面の帯電部、非帯電部間で非常に強い電界が
形成され、それによって帯電したトナーが引き付けられ
るために起こる現象であることがわかっている。しか
し、カーボンをいわゆるダマ(凝集体)にならないよう
に一次粒径で均一分散させ、安定に保持することは現在
の技術では難しい。この抵抗値の不均一性はカーボンを
多量に添加することで解決するが、この場合定着部材の
抵抗値が過度に低くなるためにトナー保持電荷のリーク
による静電オフセットが発生したり、表面の離型性が悪
化する等の問題を生ずる。
【0013】定着部材表面の抵抗値をコントロールする
ためにカーボンを分散させる従来の方法を用いた場合、
製造時の塗工溶液の粘度、pH値、カーボンの分散状
態、経時変化等で抵抗値が激しく変化し、定着フィル
ム、定着ローラ等の抵抗値を一定値に制御することが困
難であった。
【0014】このため、抵抗値制御材料としてカーボン
等の電子導電性フィラーを用いる代わりにイオン導電性
フィラーを用いることにより前記問題を解決することが
提案されているが、この場合定着部材表面の電位の減衰
速度が電子導電性フィラーを用いた場合に比べ遅く、比
較的印字速度の速い画像形成装置で連続通紙を行った場
合等は剥離帯電による剥離オフセットを十分に防止でき
ないことがあった。
【0015】本発明は、前記従来の問題を解決するた
め、定着部材表面の抵抗ムラをなくし、また剥離帯電電
位の減衰を速くすることにより静電オフセットの発生を
防止し、定着部材の製造における部材表面の抵抗値のふ
れを小さくした電子写真装置の定着装置を提供すること
を目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、接触加熱方式
の定着装置により像担持体上の未定着画像を定着させる
画像形成装置において、未定着画像と接する定着部材の
表面材質が少なくともフッ素樹脂と、電子導電性の電気
抵抗値制御材料と、定着装置の最高使用温度以上の熱分
解点を有するイオン導電性の電気抵抗値制御材料とを含
むことを特徴とする加熱定着装置である。
【0017】本発明によれば、定着部材表面の離型層の
電気抵抗値制御剤として前述のイオン導電性抵抗値制御
材料を添加することにより、定着フィルム、または定着
ローラ表層を形成するバインダー、およびフッ素樹脂と
イオン導電性抵抗値制御材が均一に混ざり合い、この中
でイオンが移動するので定着フィルムまたは定着ローラ
表面を除電し、適当な抵抗値を与える。したがって、抵
抗値制御剤が局在化することなく全体に均一に拡散する
ため非常に均一な表面抵抗値を有する表面が得られる。
さらに、定着部材表面の離型層にカーボン、金属フィラ
ー等の電子導電性の抵抗値制御剤を添加することによ
り、電子を移動させて表面を除電することができるため
帯電電位の減衰速度の速い表面層が得られる。
【0018】このように、定着部材表層の電気抵抗値制
御剤としてイオン導電性抵抗値制御剤と電子導電性抵抗
値制御剤を混合して用いることにより、均一な抵抗値を
有し、かつ帯電電位の減衰の速い表面層を有する定着部
材が得られ、長期使用による定着部材表面の帯電や帯電
ムラに起因する全面オフセットを防止すると同時に、剥
離帯電による剥離オフセットを防止し画像品位の低下が
発生しない定着装置を提供することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】図9に本発明を適用する画像形成
装置の一例を示す。図9において、1は像担持体である
感光ドラムで、OPC、アモルファスSi等の感光材料
をアルミニウムやニッケル等のシリンダ状の基板上に形
成して構成されている。感光ドラム1は矢印の方向に回
転駆動され、まず初めにその表面は帯電装置としての帯
電ローラ2によって一様に帯電される。次に露光手段で
あるレーザービーム3を画像情報に応じてON/OFF
制御し走査露光がなされ、感光ドラム1上に静電潜像が
形成される。この静電潜像は、現像装置4で現像され、
可視化される。現像方法としては、ジャンピング現像
法、2成分現像法、FEED現像法等が用いられ、イメ
ージ露光と反転現像との組み合わせで用いられることが
多い。可視化されたトナー像は、転写装置である転写ロ
ーラ5により感光ドラム1上から、所定のタイミングで
供給、搬送された被記録材である転写材P上に転写され
る。トナー像を保持した転写材Pは定着装置6へ搬送さ
れ、定着装置6のニップ部で加熱・加圧されて転写材P
上に定着され永久画像となる。一方、転写後の感光ドラ
ム1上に残留する転写残留トナーは、クリーニング装置
7により感光ドラム1表面より除去される。
【0020】本発明では定着部材のトナー対向面となる
最表層を、フッ素樹脂にイオン導電性抵抗値制御剤と電
子導電性抵抗値制御剤を混入したものをコーティングあ
るいはチューブ状に形成したもので被覆させて構成す
る。
【0021】ここで用いられるフッ素樹脂としては、ポ
リテトラフルオロエチレン(PTFE)、パーフルオロ
エチレン−パーフルオロアルキルビニールエーテル共重
合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフル
オロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエ
チレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(PFE
P)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(P
ETFE)、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共
重合体(PECTFE)、ポリビニリデンフロライド
(PVdF)等を用いることができる。
【0022】離型層の厚みは定着性を低下させないため
に50μm以下であることが望ましい。本発明で使用さ
れるイオン導電性抵抗値制御材料は有機リン塩であるこ
とが望ましい。より具体的には、ジフェニルホスファイ
ト、トリエチルホスファイト、デシル・ジフェニルホス
ファイト、(ノニルフェニルとジノニルフェニル混合
体)トリホスファイト、トリフェニルホスファイト、ト
リエチルホスファイト、トリ(ブトキシエチル)ホスフ
ァイト、ヘキサメチルホスホンアミド、ジメチルホスホ
ネイト、ホスフィンオキサイド、アルキルホスフィンオ
キサイド、アルキルホスフィンサルファイド、ホスホニ
ウム塩から選ばれる少なくとも一つの物質であることが
好ましい。また、有機リン系のものの他にフッ素系の界
面活性剤などを用いてもよい。
【0023】電子導電性抵抗値制御材料としてはカーボ
ン等の非金属導電性無機物質や、銅、アルミニウム、
鉄、ニッケル、チタン、銀等の金属導電性物質等を用い
ることができる。
【0024】定着部材表層の表面電気抵抗値は、定着部
材の帯電防止とトナー保持電荷のリーク防止の双方を両
立するために1×106 Ω・cm2 〜1×1012Ω ・
cm 2 の範囲にあることが好ましい。
【0025】
【実施例】以下、本発明を適用した定着装置を実施例に
よりさらに詳細に説明する。
【0026】実施例1 図1に、本発明の第1の実施例を適用したフィルム加熱
定着装置の模式的断面図を示す。フィルム加熱定着装置
は加熱部と加圧部材とからなる。図1において、10は
エンドレスベルト状の定着フィルム(耐熱フィルム)で
あり、半円弧状のフィルムガイド部材(ステイ)13に
対して周長に余裕を持たせた形で外嵌している。
【0027】フィルム10は熱容量を小さくしてクイッ
クスタート性を向上させるために、膜厚を総厚100μ
m以下、好ましくは40μm以下20μm以上とした耐
熱性・離型性・強度・耐久性等のあるPTFE,PF
A,PPS等の単層フィルム、あるいはポリイミド、ポ
リアミドイミド、PEEK,PES等のフィルム表面に
PTFE,PEA,FEP等を離型層としてコーティン
グした複合層フィルムである。フィルム構成の詳細につ
いては後述する。
【0028】12はセラミックヒーターであり、セラミ
ック基板上に発熱ペーストを印刷した発熱体、発熱体の
保護と絶縁性を確保するためのガラスコーティング層を
順次形成したものである。ヒーター12上の発熱体へ電
力制御されたAC電流を流すことにより発熱させる。セ
ラミック基板の裏にはチップサーミスタ14が接着して
あり、これによって検知された温度を基にヒーター12
への通電を制御する構成となっている。
【0029】11は加圧部材としての加圧ローラであ
り、芯金上にシリコーンゴム等の耐熱性ゴムを成形した
弾性層、あるいはシリコーンゴムを発泡して成るスポン
ジ弾性層を構成した回転体で、この弾性体上にはPF
A,FTFE,FEP等のフッ素樹脂から成る耐熱離型
層を形成してもよい。加圧ローラ11は不図示のバネに
より加熱部材に圧接され配されており、不図示の駆動系
により回転駆動され、転写材Pと定着フィルム10は前
記加圧ローラ11によって従動回転、搬送される構成と
なっている。
【0030】未定着のトナー像は定着器の加熱部と加圧
ローラにより形成された圧接ニップ部N内で加熱加圧さ
れ転写材P上に定着され、定着後の転写材Pは機外へ排
出される。
【0031】本実施例で使用した加圧ローラは、芯金上
にシリコーンゴムを成形した直径20mm、長さ220
mmの弾性ローラであり、二液性の付加型LTVシリコ
ーンゴムに表面のチャージアップを防止するための界面
活性剤を1重量%添加したものである。加圧ローラの芯
金はアースに接続されている。
【0032】次に定着フィルムの詳細について説明す
る。本実施例で使用した定着フィルムは、図2に示すよ
うに基層21、導電プライマー層22、離型層23から
なる3層構成になっている。
【0033】基層21は厚み40μm、外径24mmの
円筒状のポリイミドフィルムである。基層材料としては
直接ヒーターと摺動する部分であるため、耐摩耗性、強
度等が優れたポリイミドを使用している。
【0034】基層21上の導電プライマー層22は、ヒ
ーター発熱体に通電することにより発生するAC電界や
ヒーターとフィルム内面の摩擦帯電によって生じるオフ
セットを発生させるような電位がフィルム表面に及ぶこ
とを防止し、更にポリイミドと離型層の接着を確保する
ためのものであり、フィルム端部において導電部を露出
させてこれをアースに接続することによりフィルムの電
位を安定化させている。
【0035】最表層である離型層23は、高離型性を有
するフッ素樹脂中にイオン導電性抵抗値制御剤と、電子
導電性抵抗値制御剤を混合したものである。本実施例で
は、離型層の材料としてはバインダーとして水性エナメ
ルを用い、PTFEとPFAを7:3重量割合で混合し
たものをこれに混合し、更にイオン導電性抵抗値制御剤
として『ヒシコーリンPX−2B』(商品名;日本工業
株式会社製)を7重量%と、ケッチェンブラックを水に
分散させた『ライオンペーストW・310A』(商品
名;ライオン株式会社製)をバインダー分散液に対して
0.2重量%添加したものを用いた。
【0036】『ヒシコーリンPX−2B』は(C2
54 P・Brで表される有機リン系の化合物(ホスフ
ォニウム塩)であり、主にプラスのリンイオンが移動す
ることによって導電性を付与するもので、水に対して良
好な溶解性を持つ。イオン導電性の抵抗値制御剤は界面
活性剤に代表されるような有機物であり、熱分解点の低
い材料を定着フィルムの表層材質として用いた場合、定
着器使用温度でプリントを繰り返すにつれて分解、揮発
して抵抗値制御剤としての機能を失うため、本発明で用
いるイオン導電性の抵抗値制御剤は定着装置の最高使用
温度よりも高い熱分解点を持つ材料を使用する。
【0037】本実施例で用いた『ヒシコーリンPX−2
B』の分解点は333℃であり、一般的な定着器の最高
使用温度約200℃よりも高いため、長期使用後でも初
期と同じ抵抗値を維持することができる材料である。こ
の他に、『EFTOPグレードEF−102』(商品
名;三菱金属株式会社製)を用いることもできる。『E
FTOP』は、RfSO3M(M:K)で表現されるフ
ッ素系界面活性剤であり、分解点が420℃と高いた
め、フィルム製造時も定着フィルムとしての使用時も変
質、揮発することなく安定して定着フィルムの抵抗値を
維持することができる材料である。
【0038】導電プライマー層、離型層は各々ディッピ
ングでポリイミド基層上に塗工され、乾燥後、焼き付け
られる。本実施例では導電プライマー層は約5μm、離
型層は約10μmの膜厚とし焼き付け温度は320℃と
した。
【0039】以上の構成に成型した定着フィルムの表面
抵抗値を、三菱油化株式会社製高抵抗計『ハイレスタ
ー』で測定したところ、10V印加時の測定値が1×1
10Ω・cm2 であった。
【0040】次に比較のために、従来のフィルム離型層
を作成した。本比較例では離型層の抵抗値制御剤として
カーボンのみを用いたもの(サンプルB,C)と、有機
リン系の材料のみを用いたもの(サンプルD)、そして
抵抗制御剤を全く含まないもの(サンプルA)を作成し
た。具体的には、サンプルBは『ライオンペーストW・
310A』をバインダーに対して0.7重量%添加し、
同じくサンプルCは『W・310A』を1.5重量%添
加し、サンプルCは『ヒシコーリンPX−2B』を10
重量%混合して作成した。サンプルAは抵抗値制御剤を
全く添加しないフッ素樹脂ディスパージョンを塗工し
た。焼き付け温度はいずれも前記と同様にした。
【0041】このようにして作成したフィルムの表面電
気抵抗値は各々、サンプルAが1×1013Ω・cm2
サンプルBが1×1010Ω・cm2 、サンプルCが1×
10 5 Ω・cm2 、サンプルDが1×1010Ω・cm2
であった。
【0042】これらのサンプルを用いて図1に示す加熱
定着装置を組み立て、未定着画像を形成担持させた被記
録材を使用して、定着フィルムの電位測定、画像評価を
行った。定着条件としては、定着温度160℃〜200
℃、通紙速度を50mm/secとした。
【0043】画像評価としては全面オフセット、剥離オ
フセットの評価を、電位測定としては定着フィルムの表
面電位測定、定着フィルムに流れ込む電流の測定を行っ
た。
【0044】表面電位の測定は、特にフィルム表面の微
視的な領域の測定を行った。具体的な測定方法を図3に
示す。図3において、60は表面電位計プローブ、65
は微少領域電位測定用ピックアッププローブ、63は測
定部、64は金属板である。図3に示すようなピックア
ッププローブをTrek社344表面電位計に装着し、
導電性の針65の先端が接触している微少領域の測定を
行った。このピックアッププローブは定着フィルム表面
の電位を導電性の針でピックアップ板に誘起させ、この
電位を非接触で測定するものである。
【0045】まず、従来の製造方法のフィルムについて
評価を行った。抵抗制御剤を添加していないサンプル
A、いわゆる絶縁フィルムで画像評価を行ったところ、
通紙を重ねるごとに全面オフセットが悪化し、また、剥
離オフセットは蓄積して多数現れるようになった。この
ときの定着フィルムの表面電位は図4(a)に示すよう
に通紙に従って絶対値がプラスにシフトし、また、剥離
オフセットを表すピークも増加している。
【0046】通紙を重ねるとフィルム上には転写材が保
持していた転写のプラス電荷が転移し、フィルムが絶縁
性であるために電荷の逃げ場が無くどんどんプラスにチ
ャージアップし、このため全面オフセットが発生する。
また転写材剥離時に起こる局所的帯電のピークも、フィ
ルムが絶縁性であるため減衰せず、剥離オフセットが多
数発生するようになる。
【0047】このように、絶縁性の定着フィルムはフィ
ルム上に現れた電荷を減衰させることができないために
静電オフセットを防止することはできなかった。
【0048】次にカーボンのみを0.7重量%添加した
サンプルBについて測定を行った。サンプルBの場合、
通紙を重ねるにつれて全面オフセットが発生し始め、剥
離オフセットも軽微ながら発生した。このときのフィル
ムのマクロ的な表面電位を測定したところほぼ0Vであ
ることが確認された。また、定着フィルムに流れる電流
は測定誤差範囲内の小さな電流であり、トナー保持電荷
のリークも発生していないことが判った。
【0049】このときの定着フィルム表面電位を微少面
積で測定すると、図4(b)の示すように0Vを中心に
大きな振幅を持つ電位のふれが観測される。これはカー
ボンが均一分散しておらず定着フィルム上の微少領域を
見ると導電領域と絶縁領域が混在していることを示して
いる。絶縁領域は、通紙により転写材からのプラス電荷
によってプラスに帯電し、導電領域はカーボンストラク
チャーを通じてアースに接続されているため帯電はしな
い(0V)。このように微少間隔で異なった電位の領域
が隣接して存在すると、この間に発生する電界は非常に
大きくなり、この電界によってトナーが定着フィルムに
転移してしまい全面オフセットを発生させることが判っ
た。また、絶縁領域では剥離帯電による電位の上昇も発
生し、減衰しないため剥離オフセットも発生している。
つまり、カーボンのみを添加した場合は帯電もトナー保
持電荷のリークも抑えられるものの、カーボンの分散性
が悪いことによりフィルム表面に微少な帯電部位が存在
して静電オフセットを発生させてしまうことが判った。
【0050】次に、カーボンのみを1.5重量%添加し
たサンプルCについて測定を行ったところ、通紙1枚目
より軽微な全面オフセットが発生した。通紙を重ねても
そのレベルは変化せず、剥離オフセットは発生しなかっ
た。サンプルCのフィルム表面電位は、図4(c)に示
すように殆ど0Vであり、表面電位を見た上では問題が
ないことが判る。しかし、定着フィルムからアースに流
れ込む電流が0.1μA観測されたことから、転写材か
らトナー保持電荷がリークしていることが予想され、そ
のために転写材上にトナーを拘束する力が弱まって軽微
な全面オフセットが発生したと考えられる。
【0051】次に、イオン導電性抵抗値制御剤である
『ヒシコーリンPX−2B』のみを10重量%添加した
フィルムDについて測定を行った。
【0052】フィルムDの場合、通紙1枚目から耐久後
に至るまで全面オフセットは観測されなかった。このと
きの定着フィルム表面電位は、図4(c)に示すように
微視的にも均一であり、殆ど0Vであった。ただし、剥
離オフセットについては、間欠通紙の場合は発生しない
が、連続で通紙した場合に発生することが確認された。
図5に、フィルムDをコロナ帯電により強制的に2kV
に帯電させた後に、放置した場合の電位の減衰の状態を
示す。イオン導電性の抵抗値制御剤を使用したフィルム
の場合、図5に示すように電位が徐々に減衰することが
判る。つまり、フィルムDを使用した場合、剥離帯電に
よって部分的に高い電位に帯電すると、その減衰速度が
遅いため連続通紙を行った場合等は剥離帯電電位が十分
に減衰していないうちに次の転写材が通紙され、剥離帯
電部でオフセット電界が形成され剥離オフセットが発生
する。このためフィルムDは連続通紙した場合、特に比
較的プロセススピードの速い画像形成た置の場合は剥離
オフセットを防止することができないことが判った。
【0053】次に、本実施例のイオン導電性抵抗値制御
剤『ヒシコーリンPX−2B』を7重量%と、電子導電
性抵抗値制御剤として『ライオンペーストW・310
A』を0.2重量%添加したフィルムについて測定を行
った。
【0054】通紙1枚目から耐久後に至るまで全面オフ
セット、剥離オフセットの発生はなく良好な画像が得ら
れた。このときの定着フィルム表面電位は図4(c)に
示すように微視的に均一であり、殆ど0Vであった。ま
た、転写材からの電荷のリークも観測されなかった。本
実施例のフィルム表面を2kV帯電させた場合の電位の
減衰速度を測定したところ、図6に示すように非常に速
い速度で電位が減衰し、すぐに0V付近まで低下した。
【0055】イオン導電性の抵抗値制御剤は温度、湿度
等の環境変動を受けやすいことから、温度32.5℃、
湿度85%RHの高温高湿度環境、温度15℃、湿度1
0%RHの低温低湿度環境で同様の画像評価、電位測定
を行ったが問題は発生しなかった。これは、プリント時
には定着フィルムがヒーターによって加熱され、一定温
度で使用されるため、定着ニップ近傍ではどのような環
境でも抵抗値が一定値になるためである。
【0056】さらに、本実施例によればカーボンととも
にイオン導電性フィラーを添加することで製造時の抵抗
値の変動を抑制することができる。従来はフッ素樹脂デ
ィスパージョンに同量のカーボンを添加しても、塗工時
の温度、分散状態、塗工液の放置状態、乾燥時の湿度等
で塗膜にした後の抵抗値が大きく変わることがあった。
これは塗工液中のカーボンの分散状態がいろいろな要因
で変化し、一旦カーボンが凝集してしまうと再び一次粒
子にまで分散することはないためである。本実施例のよ
うにイオン導電性の抵抗値制御剤を同時に添加すると、
フッ素樹脂層の抵抗値がカーボンのみを添加した場合よ
り安定して得られるようになる。これは、イオン導電性
の材料がそのまま塗工液中に分散するのではなく、イオ
ンとなって溶解しているので、特別な混合手段を用いな
くてもイオンがエントロピーの低い状態で安定して局在
化することがなく、常に一定の抵抗値を与えるためであ
る。従って、一緒に添加したカーボンの分散状態がある
程度変化しても比較的安定した抵抗値のフィルムが製造
可能となる。
【0057】以上説明したように、本実施例ではセラミ
ックヒーターと定着フィルムを用いたオンデマンドタイ
プのフィルム加熱型定着装置において、定着フィルム表
面のフッ素樹脂層をイオン導電性の抵抗値制御剤と、電
子導電性の抵抗値制御剤の双方を用いて帯電防止処理を
行うことによって、安定した抵抗値を有し、トナー保持
電荷のリークを防止し、通紙によるフィルムのチャージ
アップと帯電ムラをなくし、帯電電位の減衰速度を速め
ることにより通紙初期から耐久後に至るまで全面オフセ
ット、剥離オフセットをともに発生ささせない定着フィ
ルムを得ることができた。
【0058】実施例2 本実施例では、定着部材表面離型層内にイオン導電性の
抵抗値制御剤とともに添加する電子導電性抵抗値制御剤
として、熱電導性のよい低抵抗フィラーを用いることに
より、前記実施例と同様の静電オフセット防止効果を得
るとともに、フィルムの熱伝導性を向上させ定着性をよ
くすることを示すものである。
【0059】図7に本実施例に適用した定着フィルムの
概略断面図を示す。本実施例の定着フィルムは、ポリイ
ミドの基層フィルム71上に、導電プライマー層72、
フッ素樹脂にイオン導電性抵抗値制御剤と電子導電性抵
抗値制御剤を添加した離型層73を順次形成した構成を
持ち、電子導電性抵抗値制御剤としてアルミニウム、
銀、銅、鉄等の良熱伝導性金属の中からアルミニウム
(Al)を選んでフィラーとして用いた。
【0060】離型層73に添加する良熱伝導性金属フィ
ラーの粒径は、厚さ10μm程度の離型層に混入しても
定着フィルム表面の離型性を損なわないよう、2μm以
下にすることが好ましい。
【0061】厚み40μm、外径24mmの円筒状ポリ
イミドフィルム上に、厚さ5μmの導電プライマー層を
塗布し、更に離型層として、水性エナメルバインダー
に、PTFEとPFAを7:3の割合で混合し、イオン
導電性抵抗値制御剤である『ヒシコーリンPX−2B』
を5重量%、電子導電性抵抗値制御剤としてAl粉を添
加したものをディッピングにより10μmの厚さに塗装
し焼き付けて定着フィルムを作成した。この定着フィル
ムの表面抵抗値は1×1010Ω・cm2 台になるように
Alフィラーの配合量を調整した。
【0062】上記サンプルの電位測定、画像評価を実施
例1と同様に行ったところ、フィルム表面の電位はほぼ
0Vであり、局所的な帯電ムラもなく、全面オフセッ
ト、剥離オフセットともに初期〜耐久にわたり発生しな
かった。
【0063】次に、本実施例で作成したフィルムを使用
し、プロセススピード70mm/secで定着を行った
場合の定着性評価を行った。
【0064】結果を表1に示す。比較例として、表層が
PFAのみからなる定着フィルムを使用したときの定着
性を示した。
【0065】
【表1】 ○・・・・・・濃度低下率 10%以下 △・・・・・・濃度低下率 10%〜14% ×・・・・・・濃度低化率 14%以上 上記表において、定着性は5mm角のベタ黒を転写材上
に印字し、定着装置を通過した後、このベタ黒部を不織
布により10g/cm2 の圧力で擦った前後の濃度を測
定することにより求め判定を行った。
【0066】上記結果より、フッ素樹脂離型層に金属フ
ィラーを添加することにより、無添加の従来フィルムに
比べて約10〜15℃低い定着温度で良好な定着性を得
ることができることが判った。これはフッ素樹脂層に良
熱伝導性フィラーを混入することによりフィルム自体の
熱伝導性が向上し、より少ない熱量で定着が行えるため
である。
【0067】以上説明したように、定着部材表面離型層
内にイオン導電性の抵抗値制御剤と熱伝導性の良い金属
フィラーを添加することにより、静電オフセットと防止
効果を得るとともに、定着部材の熱伝導性が向上し、よ
り低い定着温度で定着が可能となる。
【0068】実施例1、実施例2ではともにフィルム加
熱型定着装置を具体例として挙げたが、熱ローラ型定着
装置の定着ローラ離型層にこれらの実施例と同様の材料
構成を適用して実施例3に示すように同様の効果を得る
ことができる。
【0069】実施例3 図8に本実施例を適用した熱ローラ型定着装置の模式的
断面図を示す。図8において、81は定着ローラであ
り、アルミニウム、鉄、ステンレス等の中空円筒状に加
工した芯材81a上に加熱ローラの表面の汚染を防止す
るためのPFA,PTFE等のフッ素樹脂チューブから
なる厚さ10〜100μmの耐熱離型層81bを被覆し
た芯材肉厚25mm、外径25mmのローラである。
【0070】82は加圧ローラであり、アルミニウム、
鉄等の金属や、アルミナ等を用いた芯材上にシリコーン
ゴム、フッ素ゴム等からなる耐熱弾性層を形成し、更に
耐熱離型層としてPFA,PTFE等のフッ素樹脂やフ
ッ素ゴム/フッ素樹脂混合ラテックス10〜50ミクロ
ンの厚みでコーティングした、ローラ硬度45度(アス
カーC/総荷重500g)、芯金径12mm、外径25
mmのローラである。
【0071】加圧ローラ82は定着ローラ81に総圧1
0Kgで圧接されて配されている。定着ローラ81は不
図示の定着ローラ駆動手段により回転駆動し、加圧ロー
ラは定着ローラによって従動回転させられる。
【0072】定着ローラ81の内部にはハロゲンヒータ
83が配設されており、定着ローラ81を内部より加熱
する。また、上記定着ローラ81の表面には温度検知手
段である温度検知素子84が当接しており、温度検知素
子84による定着ローラ表面の温度検知結果によりハロ
ゲンヒータ83をON/OFFし定着ローラ表面温度を
一定に制御している。定着ローラ81と加圧ローラ82
間に転写材Pが通され、転写材P上のトナーTは定着ロ
ーラ81および加圧ローラ82によって形成されたニッ
プ部において加熱および加圧されて定着され、機外へ排
出される。
【0073】本実施例では、イオン導電性抵抗値制御剤
を混入したフッ素樹脂ペレットと、電子導電性抵抗値制
御剤を混入したフッ素樹脂ペレットを7:3の割合で混
合して押し出し成型した厚さ30μmの導電フッ素樹脂
チューブを、定着ローラの表面離型層として用いた。
【0074】熱ローラ定着装置の場合、定着ローラ表面
に直接温度検知素子を当接させて定着ローラ表面の温度
検知を行うものが多く、定着ローラ表面の温度検知素子
当接部分に当たるフッ素樹脂層は、通紙により徐々に削
れてゆく。したがって、コーティング膜よりも、より削
れに強いフッ素樹脂チューブを被覆することが好まし
い。
【0075】本実施例のようにイオン導電性抵抗値制御
剤入りフッ素樹脂ペレットと電子導電性抵抗値制御剤入
りフッ素樹脂ペレットの混合原料から作成したフッ素樹
脂チューブを使用した場合でも、定着ローラ表面の帯電
防止、および局所的な帯電ムラを防止し、また帯電電位
の減衰を速めて静電オフセットを防止できることは前述
の実施例1および2と同様であった。
【0076】
【発明の効果】本発明によれば接触加熱方式の定着装置
により像担持体上の未定着画像を定着させる画像形成装
置において、未定着画像と接触する定着部材の表面を、
フッ素樹脂と、定着装置の最高使用温度以上の熱分解点
を有するイオン導電性の電気抵抗値制御材料を含む構成
とすることにより、電子導電性抵抗値制御剤では得られ
なかった均一で安定な抵抗値を有するフッ素樹脂層を作
成でき、それによって通紙による帯電、および帯電ムラ
に起因する全面オフセットを防止でき、また同時にフッ
素樹脂層に電子導電性の電気抵抗値制御材料を添加する
ことにより、イオン導電性抵抗値制御剤の欠点であった
電位の減衰速度を速め、剥離帯電によるオフセットを防
止できる定着部材を得ることができる。これによって使
用初期から耐久後にわたり全面オフセット、剥離オフセ
ットによる印字品位の低下のない、良好な画像を得るこ
とが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したフィルム加熱方式の定着装置
の一例を示す模式的断面図である。
【図2】本発明の加熱定着装置に使用する定着フィルム
の層構成の一例を説明する断面図である。
【図3】定着フィルム表面の微少領域表面電位測定方法
の説明図である。
【図4】定着フィルム表面の微少領域の表面電位の測定
結果を示す図である。
【図5】従来の定着フィルム表面電位の減衰の様子の一
例を示す図である。
【図6】本発明の加熱定着装置に使用する定着フィルム
表面電位の減衰の様子の一例を示す図である。
【図7】本発明の加熱定着装置に使用する定着フィルム
層構成の他の例を説明する断面図である。
【図8】本発明を適用した熱ローラ方式の定着装置の一
例を示す模式的断面図である。
【図9】本発明の加熱定着装置を適用した電子写真画像
形成装置の一例を示す模式的断面図である。
【符号の説明】
1 感光ドラム 2 帯電ローラ 3 レーザービーム 4 現像装置 5 転写ローラ 6 定着装置 7 クリーニング装置 10 定着フィルム(耐熱フィルム) 11 加圧ローラ 12 セラミックヒータ 13 スティ(フィルムガイド部材) 14 温度検知素子(チップサーミスタ) 21 フィルム基層 22 導電プライマー層 23 フッ素樹脂離型層 60 表面電位計プローブ 63 測定部 64 金属板 65 微少領域電位測定用ピックアッププローブ 71 基層フィルム 72 導電プライマー層 73 離型層 81 定着ローラ 81a 芯材 81b 耐熱離型層 82 加圧ローラ 83 ハロゲンヒータ 84 温度検知素子 N ニップ部 P 転写材 T トナー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−110350(JP,A) 特開 平6−242662(JP,A) 特開 平3−168664(JP,A) 特開 平7−33977(JP,A) 特開 平5−289413(JP,A) 特開 昭58−83878(JP,A) 特開 昭57−56854(JP,A) 特開 昭57−5071(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/20 G03G 15/08 G03G 15/02 G03G 15/16

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像形成装置に使用する加熱定着装置に
    おいて、未定着画像と接する定着部材の表面材質が、少
    なくともフッ素樹脂と、定着装置の最高使用温度以上の
    熱分解点を有するイオン導電性の電気抵抗値制御材料
    と、電子導電性の電気抵抗値制御材料とを含むことを特
    徴とする加熱定着装置。
  2. 【請求項2】 定着装置が、フィルム加熱方式の定着装
    置であり、シームレスフィルムとヒーターからなる加熱
    装置と、弾性を有する加圧ローラによって構成され、前
    記未定着画像と接する定着部材が前記シームレスフィル
    ムである請求項1に記載の加熱定着装置。
  3. 【請求項3】 前記フッ素樹脂を含む表面がポリイミド
    シームレスフィルム基材上にフィルム状に積層されてい
    る請求項1又は2に記載の加熱定着装置。
  4. 【請求項4】 定着装置が、熱ローラ方式の定着装置で
    あり、加熱体としての加熱ローラと、弾性を有する加圧
    ローラによって構成され、前記未定着画像と接する定着
    部材が前記加熱ローラである請求項1に記載の加熱定着
    装置。
  5. 【請求項5】 前記フッ素樹脂を含む表面の表面電気抵
    抗が、1×106Ω・cm2〜1×1012Ω・cm2の範
    囲であり、かつ帯電防止機能を有する請求項1〜4のい
    ずれかに記載の加熱定着装置。
  6. 【請求項6】 前記フッ素樹脂を含む表面の層の厚さ
    が、1〜50μmの範囲にある請求項1〜5のいずれか
    記載の加熱定着装置。
  7. 【請求項7】 イオン導電性の電気抵抗値制御材料が、
    有機リン塩である請求項1〜6のいずれかに記載の加熱
    定着装置。
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