JP2008112065A - 現像ローラ及びそれを用いたプロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的とするところは、現像ローラ最表面層の疎水化を図ることにより、現像ローラの抵抗環境変動を抑え、各環境での耐久前後半にわたり、画像濃度が安定した現像ローラを提供すること、及びこのような現像ローラを用いたプロセスカートリッジ及び、電子写真装置を提供することにある。
【解決手段】軸芯体と、該軸芯体の周囲に設けられた少なくとも一層以上の弾性層とを有する現像ローラにおいて、該現像ローラの最表面層が、熱硬化性ウレタン樹脂組成物とHLB値が0から4であるグリセリンエステルからなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像形成装置に使用される現像ローラ、及びこれを用いたプロセスカートリッジや画像形成装置に関するものである。
複写機やファクシミリ、プリンター等の電子写真装置には、感光体を帯電させたり、静電潜像を顕像化するため、103から1010Ωの半導電性領域でその目的にあった導電性(電気抵抗)を有する弾性ローラが一般に用いられている。たとえば、非磁性一成分接触現像方式の電子写真装置では、互いに圧接されている現像ローラから感光体(ドラム)へ現像剤(トナー)を移動させて静電潜像を顕像化し、現像が成される。このような電子写真装置に用いられる弾性ローラはより高いレベルの要求品質を満たした半導電性ローラにするために、導電性ゴム層上に単または複数の樹脂層を形成した構成の半導電性ローラが多く用いられる。
しかしながら、現像効率を向上させ、濃度が高く鮮明でカブリが抑制され、しかも均一な現像画像を何れの使用環境(低温低湿度から高温高湿度)においても安定して得るうえで必要となる、吸湿性を抑えた、より抵抗変動の少ない現像ローラが求められているが、それには至っていない。
特に、高温高湿下においては、現像ローラが吸湿し、それによる現像ローラ自体の体積抵抗率が下がることにより、耐久前半の立ち上がり、及び耐久後半までの濃度の安定性が悪化する傾向がある。
熱可塑性樹脂表層に界面活性剤として、グリセリン脂肪酸エステルを添加した現像ローラは(特許文献1)で報告されている。
グリセリン脂肪酸エステルを有機帯電防止剤として使用した現像ローラは(特許文献2)で報告されている。
また、4層構成であり、最内層、最外層に界面活性剤とカーボンブラックを併用した現像ローラが(特許文献3)により報告されている。更に、表面層に3種の界面活性剤と導電性フィラ−を含有する導電性部材が(特許文献4)に開示されている。
しかし、これらの発明はいずれも現像ローラ抵抗の環境変動を抑えることによる、濃度安定性を得ることは困難である。
特開2005−182002号公報 特開平07−300564号公報 特開2000−153580号公報 特開2001−047566号公報
本発明の目的は、抵抗の環境変動を抑えた現像ローラ、当該現像ローラを用いたプロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供することにある。
本発明の目的を達成するために行なわれたものである。
本出願に係わる第1の発明は、即ち軸芯体と、該軸芯体の周囲に設けられた少なくとも一層以上の弾性層とを有する現像ローラで、該現像ローラの最表面層が、熱硬化したウレタン樹脂とHLB値が0から4であるグリセリンエステルとを含有している現像ローラである。
本発明者は、疎水性のより強いグリセリンエステルを、熱硬化したウレタン樹脂と共に現像ローラの表面層に含有させた場合に、当該表面層全体の疎水性が向上し、その結果として、現像ローラ抵抗の環境変動を抑えることができ、延いては各環境における電子写真画像の濃度のより一層の安定化を達成できることを見出した。
本発明の現像ローラにおいては、強い疎水性を示すグリセリンエステルが、現像ローラの最表面層全体の疎水性を向上させることにより、各環境での吸湿性を抑え、現像ローラの抵抗の環境変動を小さくすることができる。これにより、使用環境によらず耐久前後の画像濃度が安定した現像ローラを提供すること、またはこのような現像ローラを用いたプロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供することができる。
本発明の現像ローラ15は、図2及び3に示すように、中実または中空円筒状の導電性軸芯体16外周面に弾性層17が固定され、この弾性層17の外周面に最表面層として導電性樹脂層18が積層された導電性部材から構成される。図2及び3では、軸芯体16、弾性層17及び導電性樹脂層18のみから構成されているが、弾性層17の内周、弾性層17と導電性樹脂層18の間、または導電性樹脂層18の外周に、さらに他の弾性層または樹脂層を1層以上積層させてもよい。
導電性軸芯体16は、導電性部材の電極および支持部材として機能するもので、例えばアルミニウム、銅合金、ステンレス鋼、炭素鋼等の金属または合金、または導電性を有する合成樹脂などの導電性の材質で構成される。更に、それらにクロム、ニッケル等で鍍金処理を施すこともできる。尚、導電性基体の外径は通常4から10mmの範囲とする。
弾性層17は、導電性部材が適切なニップ幅ないしニップ圧をもって被帯電体表面に押圧して被帯電体表面を均一に帯電できるよう、適切な硬度および電気抵抗値を有する材料を使用する。この弾性層は、通常ゴム材の成型体により形成される。上記ゴム材としては、従来より導電性ゴムローラに用いられている種々のゴム材を用いることができる。ゴム材に使用するゴムとしては、具体的には、エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム(EPDM)、アクリルニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、フッ素ゴム、シリコーンゴム、エピクロロヒドリンゴム、NBRの水素化物、多硫化ゴム、ウレタンゴム等のゴムを単独であるいは2種以上を混合して用いることができる。
この中でも、特にセット性能等の観点からシリコーンゴムを用いることが好ましい。
シリコーンゴムとしては、ポリジメチルシロキサン、ポリメチルトリフルオロプロピルシロキサン、ポリメチルビニルシロキサン、ポリフェニルビニルシロキサン、これらポリシロキサンの共重合体等が挙げられる。
ゴム材中には、導電性付与剤を必須成分とし、非導電性充填剤、架橋剤、触媒等の各種添加剤が適宜配合される。導電性付与剤としては、グラファイト、カーボンブラック、アルミニウム、銅等の導電性金属;酸化亜鉛、酸化錫、酸化チタン等の導電性金属酸化物などの微粒子を用いることができる。このうち、カーボンブラックは比較的容易に入手でき、良好な帯電性が得られるので好ましい。非導電性充填剤としては、珪藻土、シリカ、石英粉末、酸化チタン、酸化亜鉛、アルミノケイ酸、炭酸カルシウム等が挙げられる。架橋剤としては、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート等が挙げられる。
弾性層17の体積固有抵抗率は、100Vの直流電圧印加時で103から1010Ω・cmの範囲にあることが好ましい。例えば、導電性付与剤としてカーボンブラックを用いる場合は、ゴム材中のゴム100.0質量部に対して5.0から80.0質量部配合される。また、弾性層3の厚さはゴムの成型コストを低く抑える上で、1.0から6.0mmの範囲にあることが好ましく、2.0から5.0mmの範囲にあることがより好ましい。
最表面層である導電性樹脂層18には、導電性を付与するために導電性付与剤が含有されることが好ましい。導電性付与剤としては、カーボンブラックが好ましい。カーボンブラックの導電性樹脂層中の含有量は、導電性樹脂層を形成する基体樹脂100.0質量部に対して、0.5から50.0質量部であると、現像ローラとしての導電性を好ましい範囲にすることができる。使用するカーボンブラックの平均粒径およびDBP吸油量に特に制限はないが、皮膜強度と導電付与性の点から、平均粒径15から50nm、DBP吸油量70から150ml/100gであることが好ましい。
本発明に係る現像ローラは、軸芯体と、該軸芯体の周囲に設けられた少なくとも一層以上の弾性層とを有し、且つ熱硬化したウレタン樹脂とHLB値が0から4であるグリセリンエステルとを含む表面層を具備している。HLB値がより好ましくは1から3である。グリセリンエステルは界面活性剤として、疎水性と親水性の両方の性質を備えており、それぞれの性質の相対強さを表す数値としてHLB値がある。界面活性剤のHLB値は一般に0から20の範囲であり、その値が大きいほど親水性が強く、小さいほど疎水性が強い。HLB値が7以下であれば、界面活性剤として疎水性が強いとされる。しかし本発明において、現像ローラの最表面層の疎水性を向上させる効果を得るにはHLB値が0から4の値の界面活性剤を使用する必要があることを見出した。更にHLB値が1から3であると、熱硬化性ウレタン樹脂の極性と極めて近く、熱硬化ウレタン樹脂表層中へのグリセリンエステルの分散性がより良好となる。そのため本発明の求める十分な疎水性を最表面層表面、内部に一様に得るうえでより好ましい。HLB値が4を超える場合には、現像ローラ最表面層の疎水性を得るに十分でなく、ローラ抵抗の環境変動を抑える効果が得ることが困難である。
尚、本発明におけるHLB値は後述するグリフィン法により算出するものであり、理論値である。本発明においてHLB値が0の場合は理論値上、水酸基が無いことを示す。しかし、実際は未反応の水酸基、またエステルなどの親水性を示す部分が残っていることから、数値上0であっても、わずかな親水性はある。
本発明に係る現像ローラよって上記の効果が奏される理由は明らかでない。しかし、本発明者らは、種々の実験結果から、以下のように推定している。即ち、グリセリンエステルを添加した、熱硬化性のウレタン樹脂組成物を用いて現像ローラの最表面層を形成した場合、最表面層の表面付近に存在するグリセリンエステルは、それの持つ親水基が内側に、疎水基が外側に向くように配向する。これは、熱硬化したウレタン樹脂中のウレタン結合は親水性であることから、グリセリンエステルの親水基と親和性が良いこと、またグリセリンエステルの疎水基は親水性のウレタン結合から逃げようとするために配向する。これにより、現像ローラ最表面層の表面には疎水基が緻密に配列した状態とすることができ、現像ローラ最表面層内部への水分の侵入を防止するものと推定される。
また、本発明におけるウレタン樹脂は熱硬化したウレタン樹脂であり、3次元の網目構造を有している。一方、熱可塑性ウレタン樹脂は長鎖で2次元の分子構造となる。そのため、長鎖状分子と比較して立体障害が大きいグリセリンは、熱硬化性ウレタン樹脂の場合、3次元の網目構造にひっかかり、2次元の分子構造である熱可塑性ウレタン樹脂よりも、表面への移動がある程度抑制されると推測する。すると、グリセリンエステルは前述したように最表面層の表面近傍のものは配向する一方で、最表面層内部にも一様に存在するようになるものと考えられる。
以上により、ローラ最表面層の厚み方向全体が疎水性を示すようになり、現像ローラの疎水性がより向上することで、ローラ抵抗の環境変動を少なくし、濃度の安定化を得ることができるものと考えられる。
本発明において、好ましいグリセリンエステルはポリグリセリン脂肪酸エステルまたは有機酸モノグリセライドである。好ましくはポリグリセリン脂肪酸エステルとしてポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを、好ましい有機酸モノグリセライドとしてステアリン酸グリセライドを挙げることができる。グリセリンエステルのHLB値はポリグリセリン脂肪酸エステルまたは有機酸モノグリセライドの脂肪酸あるいは、有機酸中の炭素数が多い場合に低くなる。ここで、リシノレイン酸及び、ステアリン酸の炭素数は18で多く、グリセリンエステルのHLB値が低くなり、本発明における効果が得られやすいため好ましい。もちろん、グリセリンエステルのHLB値が0から4の範囲であれば、前記脂肪酸、有機酸の種類はいずれでもよい。例えば、脂肪酸の種類としてカプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸を、有機酸として酢酸、プロピオン酸、酪酸,ギ酸 、乳酸、コハク酸を挙げることができる。また、これらの酸を使用したグリセリンエステルにおいてもHLB値が4を超えるものについては、グリセリンの水酸基と酸のエステル化を増やすことで、HLB値を下げ、疎水性を増すことができる。また、前記の酸とポリグリセリンまたはグリセリンとのエステル化により得られるグリセリンエステルを、本発明の現像ローラに用いることができる。
本発明者らは、本発明に係るウレタン樹脂をポリエーテルポリウレタンとした場合、他のウレタン、例えばポリエステルポリウレタンとした場合と比べ、本発明の効果をより顕著に発現させることが可能である。ポリエーテル系ウレタンは、エーテル基の極性が低いため弱い疎水性を示し、HLB値の低いグリセリンエステルと極性が近い。このため両者の親和性が良いことから、グリセリンエステルのウレタン最表面層全体への分散が良化し、より一様な疎水性が得られることで、各環境における抵抗の環境変動を抑え、画像濃度を安定させる効果が得られる。また、ポリエステル系ウレタンの場合は、エステル基がエーテル基よりもわずかに極性が高いため、グリセリンエステルと極性差が生じる。そのためグリセリンエステルの分散性に影響し、ポリエーテル系ウレタンよりもわずかに疎水性の効果が小さい。
また、導電性樹脂層18にはローラ表面の粗さ制御のために弾性粒子を添加することが好ましい。粗さ制御用弾性粒子としては、体積平均粒径が8から30μmであることが好ましい。また、樹脂層に添加する粒子添加量が、樹脂層の樹脂固形分100.0質量部に対し、1.0から50.0質量部であることが好ましい。 なお、弾性粒子の平均径は、粒度分布測定装置(商品名:コールターマルチサイザーII;コールター社製)により測定することができる。具体的には、コールターマルチサイザーIIに、個数分布および体積分布を出力するインターフェース(日科機製)ならびにパーソナルコンピューターを接続する。電解液として、一級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調製する。前記電解液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩)を0.1〜5ml加え、さらに測定試料を2〜20mg加える。測定試料を懸濁した電解液を、超音波分散器で約1〜3分間分散処理する。前記超音波処理された電解液を測定サンプルとして、100μmのアパーチャーを採用する前記コールターマルチサイザーにより、1.59μmから64.00μmの範囲で128チャンネルの体積粒度分布を測定し、測定された50%D径を本発明における弾性粒子の体積平均粒径とする。
さらに、弾性粒子の成分としてはウレタン樹脂、エステル樹脂、エーテル樹脂、アミド樹脂、アクリル樹脂、カーボネート樹脂等を用いることができるが、好ましくはウレタン樹脂である。弾性粒子がウレタン粒子の場合、最表面層であるウレタン樹脂中での分散が良く、より均一な粗さ制御が可能となり、本発明の目的とする濃度安定性の効果をより得られるため好ましい。
また、本発明においてグリセリンエステルの添加量が熱硬化したウレタン樹脂100質量部に対して、0.1質量部以上10質量部以下であることが好ましく、更に好ましくは0.5質量部以上5質量部以下である。グリセリンエステルの添加量が0.1質量部以上である場合には本発明で所望する疎水性の効果が得られやすいため好ましく、また添加量が10質量部以下である場合には、現像ローラ表層の低タック化によるトナーの摩擦帯電特性の低下を抑え、濃度を安定化することができ好ましい。グリセリンエステルの添加量が0.5質量部以上5質量部以下である場合、グリセリンエステルの熱硬化ウレタン樹脂中への分散が良く、本発明の目的とする疎水性の効果が得られやすいため好ましい。
樹脂表面層には、必要に応じ導電性フィラ−を添加し、導電性を付与しても良い。導電性フィラ−としては、カーボンブラックやグラファイト、金属フィラー等の電子伝導性物質や金属塩などのイオン導電性物質が挙げられる。その中でも、安価であるカーボンブラックが好ましい。
導電性樹脂層の形成方法として、塗料によるスプレー、浸漬、ロールコート等が挙げられるが、浸漬塗工すなわち、特開昭57−5047号公報に記載されているような浸漬槽上端から塗料をオーバーフローさせる方法は、導電性樹脂層を形成する方法として簡便で生産安定性に優れ、一般的に利用されている。
本発明のプロセスカートリッジは、電子写真装置に着脱可能なプロセスカートリッジであり、上記の現像ローラを具備するものである。図3にその構成の一例を示す。現像ローラ16は感光ドラム1及びトナー供給ローラ21に接する状態で具備される。現像容器26に入れられたトナー23は、トナー供給ローラ21によって現像ローラ15に供給することができる。このときその量が規制ブレード22で調整できる。一方、帯電装置69で帯電された感光ドラム1上にレーザー光20により像を形成でき、現像ローラ16からのトナーが付着する。感光ドラム1のトナーは紙上に転写され、感光ドラム1上に残ったトナーは、クリーニングブレード24によって掻き取られ、廃トナー容器25に落とされる構造となっている。
本発明の電子写真装置は、潜像を担持する感光体に対向した状態でトナーを担持する現像ローラを備え、該現像ローラが前記感光体に前記トナーを付与することにより前記潜像を可視化する電子写真装置であり、上記の現像ローラを具備するものである。図4にその構成の一例を示す。上記の構成のプロセスカートリッジの感光ドラム1と接するように転写ローラ6が配置されており、その間を紙17が通過することでトナーが紙に転写され、さらに定着器11によってトナーが紙上に定着される構造となっている。
以下に本発明に係わる諸物性の測定方法を示す。
<HLBの測定>
本発明におけるHLB値は下記式に定義されるグリフィン法により算出する。
HLB値=20×グリセリンの水酸基の式量の総和/グリセリンエステルの分子量
また、以上の数値を四捨五入した整数を本発明のHLB値とした。
また、現像ローラからの測定は、ガスクロマトグラフィー−質量分析装置(GC-MS、島津QP-5050、EI法)の分析で行う。分析により得られる構造体から、グリセリンの水酸基の式量及び、グリセリンエステルの分子量を求め、HLB値を算出した。以下に測定方法の一例を示す。
現像ローラ表層をサンプリングし、MEKに浸漬後、揮発させ、抽出物を得る。得られた抽出物200mgに7mlのヘキサン/ピリジンを加えて溶解。その0.3mlにN−メチルN−トリメチルシリルトリフルオロアセタミドを0.3ml加え、15min90℃に加熱してTMS誘導体とし、ガスクロマトグラフィー分析を行った。
検出器:FID
注入口、検出器温度 330から350℃。
<現像ローラ抵抗の測定>
現像ローラの芯金に片端500gずつ(総圧1kg)の荷重をかけ、φ30mmのアルミドラムに現像ローラを圧着させる。アルミドラムは接地しておく。そして現像ローラを60rpmで回転させ、現像ローラ導電性芯金に50V印加した後、現像ローラに流れる電流値を測定する。
また、本発明における抵抗環境変動とは、次式に示す15℃10%、30℃80%の各環境で測定した体積電流値の比とした。
(式1) 抵抗環境変動=高温高湿環境放置後に測定した現像ローラの電流値/低温低湿環境放置後に測定した現像ローラの電流値。
ここで、本発明における評価基準として、抵抗環境変動が0.5以上2.0以下を実施例として好ましく、より好ましくは抵抗環境変動が0.8以上1.2以下である。抵抗環境変動が0.8以上1.2以下である場合、各環境において、現像ローラ表層の疎水性がより良好であり、各環境放置後の画像評価において、本発明の求める耐久前半、後半の濃度が得られるものである。
(実施例1)
軸芯体16としてSUS製の芯金にニッケルメッキを施し、さらにプライマ−DY35−051(商品名:東レ・ダウコーニング社製)を塗布、焼付けしたものを用いた。ついで、軸芯体16を金型に配置し、液状シリコーンゴム材料SE6724A/B(商品名:東レ・ダウコーニング社製)100.0質量部に対し、カーボンブラックトーカブラック#7360SB(商品名:東海カーボン社製)を35.0質量部、耐熱性付与剤としてシリカ粉体を0.2質量部、および白金触媒0.1質量部を混合した付加型シリコーンゴム組成物を金型内に形成されたキャビティに注入した。続いて、金型を加熱してシリコーンゴムを150℃、15分間加硫硬化し、脱型した後、さらに180℃、1時間加熱し硬化反応を完結させ、弾性層17を軸芯体16の外周に設けた。
導電性樹脂層の材料として、ポリテトラメチレングリコールPTG1000SN(商品名:保土谷化学社製)100質量部に、イソシアネート化合物ミリオネートMT(商品名:日本ポリウレタン工業社製)23質量部をMEK溶媒中で段階的に混合し、窒素雰囲気下80度にて6時間反応させて、重量平均分子量Mw=10000、水酸基価18.5のポリウレタンポリオールを得た。この基体樹脂100質量部に対し、HLB値=1であるポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル(太陽化学社製)0.5質量部、硬化剤コロネート2521(商品名:日本ポリウレタン工業社製)33.4質量部、カーボンブラックMA230(商品名:三菱化学社製)を樹脂成分に対し30質量部混合し、総固形分比30質量%になるようにMEKに溶解、混合し、サンドミルにて均一に分散し、導電性樹脂層形成用塗料を得た。
次にこの導電性樹脂層形成用塗料を前記弾性層上に浸漬塗工した後乾燥させ、150℃にて4時間加熱処理することで弾性層外周に導電性樹脂層を設け、実施例1の現像ローラを得た。
また得られた現像ローラについて以下の方法で評価した。現像ローラを気温15℃相対湿度10%、気温30℃相対湿度80%にそれぞれ72時間放置後、各環境で体積電流値の測定を行ったところ、抵抗環境変動の抑えられた現像ローラを得た。測定結果を表1に示す。また測定直後に、その現像ローラを図1に示すようなキヤノン製カラーレーザービームプリンタに装填し、各環境下で画像評価を行った。1%印字率の画像を連続で10枚画だしした後の100%印字率の画像濃度を初期画像濃度とし、その後、更に1%印字率13000枚間欠耐久後の100%印字率の画像濃度を耐久後画像濃度とした。その結果、どちらの環境においても初期画像濃度と比較して、耐久後画像濃度低下の少ない画像がえられた。評価結果を表1に示す。
(実施例2)
HLB値=3であるグリセリントリカプリル酸エステル、EMALEX KTG(商品名:日本エマルジョン社製)を5質量部添加した以外は、実施例1と同様にして、実施例2の現像ローラを得た。評価結果を表1に示す。
(実施例3)
HLB値=3であるクエン酸モノグリセライド、ポエムK−30(商品名:理研ビタミン社製)を5質量部添加した以外は、実施例1と同様にして、実施例3の現像ローラを得た。評価結果を表1に示す。
(実施例4)
HLB値=2であるジステアリン酸グリセライド、EMALEX EGS−C(商品名:日本エマルジョン社製)を5質量部添加した以外は、実施例1と同様にして、実施例4の現像ローラを得た。評価結果を表1に示す。
(実施例5)
HLB値=4であるステアリン酸グリセライド、EMALEX GMS-F(商品名:日本エマルジョン社製)を10質量部添加した以外は、実施例1と同様にして、実施例5の現像ローラを得た。評価結果を表1に示す。
(実施例6)
HLB値=0である酢酸モノグリセライド、ポエムG−002(商品名:理研ビタミン社製)を0.1質量部添加した以外は、実施例1と同様にして、実施例6の現像ローラを得た。評価結果を表1に示す。
(実施例7)
HLB値=1であるポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル(太陽化学社製)を11質量部添加した以外は、実施例1と同様にして、実施例7の現像ローラを得た。評価結果を表1に示す。
(実施例8)
HLB値=1であるポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル(太陽化学社製)を0.05質量部添加した以外は、実施例1と同様にして、実施例8の現像ローラを得た。評価結果を表1に示す。
(実施例9)
熱硬化性エステルウレタンを使用した以外は、実施例1と同様にして、実施例9の現像ローラを得た。評価結果を表1に示す。
(比較例1)
HLB値=5であるコハク酸モノグリセライド、ポエムB−10(商品名:理研ビタミン社製)を11質量部添加した以外は、実施例1と同様にして、比較例1の現像ローラを得た。評価結果を表1に示す。
(比較例2)
HLB値=6である水添ひまし油、EMALEX HC-7(商品名:日本エマルジョン社製)を0.5質量部添加した以外は、実施例1と同様にして、比較例2の現像ローラを得た。評価結果を表1に示す。
(比較例3)
グリセリンエステルが未添加である以外は、実施例1と同様にして、比較例3の現像ローラを得た。評価結果を表1に示す。
(比較例4)
熱可塑性ウレタンである以外は、実施例1と同様にして、比較例4の現像ローラを得た。評価結果を表1に示す。
Figure 2008112065
本発明の画像形成装置の一例を示す概略図である。 本発明の現像ローラの一例を示す概念図である。 本発明の現像ローラの一例の断面を示す概念図である。 本発明のプロセスカートリッジの一例を示す概念図である。
符号の説明
1 感光ドラム
2 一次帯電器
3 露光光
4 現像装置
5 転写搬送ベルト
6 転写ローラ
7 転写材ガイド
8 給紙ローラ
9 テンションローラ 10
11 定着器
12 バイアス電源
13 クリーニング装置
14 一次帯電器電源
15 現像ローラ
16 軸芯体
17 弾性層
18 導電性樹脂層
19 帯電装置
20 レーザー光
21 トナー供給ローラ
22 規制ブレード
23 トナー
24 クリーニングブレード
25 廃トナー容器
26 現像容器

Claims (13)

  1. 軸芯体と、該軸芯体の周囲に設けられた弾性層とを有する現像ローラにおいて、該現像ローラの表面層が、熱硬化したウレタン樹脂とHLB値が0から4であるグリセリンエステルとを含んでいることを特徴とする現像ローラ。
  2. 前記HLB値が1から3であることを特徴とする請求項1に記載の現像ローラ。
  3. 前記グリセリンエステルがポリグリセリン脂肪酸エステルまたは有機酸モノグリセライドであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の現像ローラ。
  4. 前記ポリグリセリン脂肪酸エステルがポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルであることを特徴とする請求項3に記載の現像ローラ。
  5. 前記有機酸モノグリセライドがステアリン酸グリセライドであることを特徴とする請求項3に記載の現像ローラ。
  6. 前記熱硬化性ウレタンがポリエーテルポリウレタンであることを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載の現像ローラ。
  7. 前記最表面層が弾性粒子を含むことを特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の現像ローラ。
  8. 前記弾性粒子がウレタン粒子であることを特徴とする請求項7に記載の現像ローラ。
  9. 前記グリセリンエステルの添加量が前記ウレタン樹脂100質量部に対して、0.1質量部以上10質量部以下であることを特徴とする請求項1から8の何れか一項に記載の現像ローラ。
  10. 前記グリセリンエステルの添加量が前記ウレタン樹脂100質量部に対して、0.5質量部以上5質量部以下であることを特徴とする請求項1から9の何れか一項に記載の現像ローラ。
  11. 前記最表面層が導電性フィラ−を含有することを特徴とする請求項1から10の何れか一項に記載の現像ローラ。
  12. 電子写真装置に着脱可能なプロセスカートリッジにおいて、請求項1から11の何れか一項に記載の現像ローラを具備することを特徴とするプロセスカートリッジ。
  13. 潜像を担持する感光対に対向した状態でトナーを担持する現像ローラを備え、該現像ローラが前記感光体に前記トナーを付与することにより前記潜像を可視化する電子写真装置において、請求項1から11の何れか一項に記載の現像ローラを具備することを特徴とする電子写真装置。
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