JPH0686553B2 - ゴムの加硫方法 - Google Patents

ゴムの加硫方法

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JPH0686553B2
JPH0686553B2 JP5094886A JP5094886A JPH0686553B2 JP H0686553 B2 JPH0686553 B2 JP H0686553B2 JP 5094886 A JP5094886 A JP 5094886A JP 5094886 A JP5094886 A JP 5094886A JP H0686553 B2 JPH0686553 B2 JP H0686553B2
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rubber
vulcanization
carbon atoms
substituted
metal salt
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明典 岡本
哲夫 山口
春樹 岡村
栄三 沖野
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住友化学工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明はゴムの加硫方法に関するものであり、さらに詳
しくは、ゴムの補強材として用いられているポリエステ
ル繊維に対して悪影響を及ぼさない加硫促進剤を用いて
加硫する方法に関するものである。
〈従来の技術〉 タイヤ、ベルト、ホースなどのゴム製品には、従来より
ポリエステル、ナイロン、レーヨンなどの繊維が補強材
として使用されているが、なかでもポリエステル繊維
は、弾性率が高く、寸法安定例にも優れるため、近年ポ
リエステル繊維で補強されたゴム製品の需要が増大して
いる。
従来、このようなポリエステル繊維を用いたゴムの加
硫、特にブチルゴムなど二重結合の少ない低不飽和性ゴ
ムの加硫に際しては、加硫促進剤としてテトラメチルチ
ウラムジサルファイド、テトラエチルチウラムジサルフ
ァイド、テトラメチルチウラムモノサルファイドなどの
チウラム系化合物を使用する方法が一般的に採用されて
いる。これは、チウラム系化合物の使用により、加硫速
度が早く、かつ得られた製品の加硫密度が高いなどの利
点をもたらすためである。
しかしながら、従来のチウラム系加硫促進剤はこのよう
な利点をもたらす反面、ポリエステル繊維を劣化せし
め、その強度を低下させるという大きな欠点を有してお
り、この点の改善が強く望まれていた(ゴム協会誌第54
巻第2号123頁)。
〈発明が解決しようとする問題点〉 このようなことから本発明者らは、補強材としてのポリ
エステル繊維をほとんど劣化させることがなく、しかも
加硫速度や得られた加硫ゴムの加硫密度の高さ等につい
ては従来の加硫促進剤を用いた場合と同等もしくはそれ
以上の性能が発揮できる加硫促進剤を開発すべく検討の
結果、本発明に至った。
〈問題点を解決するための手段〉 本発明は、ゴムに、一般式(I) (式中、Rは炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜8
のシクロアルキル基、炭素数6〜12のアリール基または
炭素数7〜13のアラルキル基を示し、Mは金属原子を示
し、nは金属の原子価に等しい1〜4の整数を示す) で示されるN−置換ピペラジルジチオカルバミン酸金属
塩を配合し、ポリエステル繊維との接触下で加硫するこ
とを特徴とするポリエステル繊維補強ゴムの加硫方法を
提供するものである。
上記N−置換ピペラジルジチオカルバミン酸金属塩は、
公知の方法に準じて容易に製造することができる。例え
ば、苛性ソーダの存在下にN−置換ピペラジンと二硫化
炭素とを反応させて、中間体であるジチオカルバミン酸
ソーダ類を生成せしめ、次いで硫酸亜鉛と反応させるこ
とにより、N−置換ピペラジルジチオカルバミン酸亜鉛
を製造することができる。
すなわち、N−置換ピペラジルジチオカルバミン酸金属
塩は、一般式(II) (式中、Rは前記と同じ意味を有する) で示されるN−置換ピペラジン類を原料として合成する
ことができる。N−置換ピペラジン類としては例えば、
メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブ
チル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペン
チル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシ
ル、ウンデシル、ドデシルなどのアルキル基が置換した
N−アルキルピペラジン類、シクロプロピル、シクロペ
ンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオク
チルなどのシクロアルキル基が置換したN−シクロアル
キルピペラジン類、フェニル、メチルフェニル、エチル
フェニル、プロピルフェニル、ナフチル、メチルナフチ
ルなどのアリール基が置換したN−アリールピペラジン
類および、ベンジル、フェネチルなどのアラルキル基が
置換したN−アラルキルピペラジン類が挙げられる。な
かでもN−アルキルピペラジン類、就中N−メチルピペ
ラジンを原料とした、N−アルキル、特にN−メチルピ
ペラジルジチオカルバミン酸金属塩が好ましく使用され
る。
ここで、金属塩を構成する金属原子としては、原子価が
4以下であれば特に制限されず、例えばZn、Fe、Co、N
i、Cu、Cd、Hg、Bi、Se、Te、K、Na、Pb、Mg、Sn、A
s、Sb、Agなどが挙げられるが、特にZn、Fe、Co、Ni、C
u、Cd、Hg、Bi、Se、Te、K、Na、Pbが好ましく使用さ
れる。
本発明では加硫促進剤として、このような前記一般式
(I)で示されるN−置換ピペラジルジチオカルバミン
酸金属塩を使用するが、この化合物は単独で使用しても
よいし、また他の加硫促進剤と併用することもできる。
併用するのに好ましい加硫促進剤としては例えば、ジフ
ェニルグアニジン、ジトリルグアニジンなどのグアニジ
ン類、メルカプトベンゾチアゾール、ジベンゾチアジル
ジサルファイドなどのチアゾール類および、N−シクロ
ヘキシルベンゾチアジルスルフェンアミド、N−t−ブ
チルベンゾチアジルスルフェンアミド、N−オキシジエ
チレンベンゾチアジルスルフェンアミドなどのスルフェ
ンアミド類が挙げられる。なかでも、グアニジン類およ
び/またはチアゾール類との併用は、引張応力や引張強
度の大きい加硫ゴムを与えるので好ましい。これら他の
加硫促進剤を併用するにあたっては、これらとN−置換
ピペラジルジチオカルバミン酸金属塩をあらかじめ混合
しておいてもよいし、またそれぞれ個別にゴムに配合し
て、ゴム中で混合されるようにしてもよい。
本発明において、上記加硫促進剤は通常、ブチルゴム、
エチレン・プロピレン・ジエン系ゴムなどの低不飽和性
ゴムに使用されるが、天然ゴム、スチレン・ブタジエン
ゴム、ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、ポリ
クロロプレンゴム、アクリロニトリル・ブタジエンゴム
などにも使用することができる。
一般式(I)で示されるN−置換ピペラジルジチオカル
バミン酸金属塩のゴムに対する添加量は、ゴム100重量
部に対して通常0.1〜10重量部の範囲が好ましい。
また本発明の方法を実施するに際しては、通常使用され
ている添加剤、例えば亜鉛華、マグネシア、ステリアン
酸、カーボンブラック、シリカ、クレー、イオウ、プロ
セス油、老化防止剤なども、必要に応じて使用すること
ができる。
加硫自体は公知の方法で行うことができ、前記のような
加硫促進剤を配合したゴムとポリエステル繊維とが接触
した状態で、加圧・加熱することにより行われる。
〈発明の効果〉 本発明で加硫促進剤として用いるN−置換ピペラジルジ
チオカルバミン酸金属塩は、これをゴムに配合した場合
に、補強材として使用されているポリエステル繊維を劣
化させることがほとんどなく、しかも加硫速度や得られ
た加硫ゴムの加硫密度の高さなどについても、従来品と
同等もしくはそれ以上の性能を与えることができる。
〈実施例〉 以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、
本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではな
い。
参考例1:N−メチルピペラジルジチオカルバミン酸亜鉛
の製造 N−メチルピペラジン20g、水80gおよび苛性ソーダ8gを
混合し、攪拌下で液温を7℃に冷却する。液温を7〜10
℃に保ちながら、二硫化炭素17gを滴下する。
滴下終了後、硫酸亜鉛19gを100mlの水に溶かした水溶液
を、液温30〜35℃に保ちながら滴下する。析出する結晶
を過し、水洗して、39.5gの白色粉末状のN−メチル
ピペラジルジチオカルバミン酸亜鉛を得た。
収率95.0% m.p.254〜256℃ 参考例2 参考例1の方法に準じて、表1に記載のN−メチルピペ
ラジルジチオカルバミン酸金属塩を合成した。得られた
金属塩の物性を表1に示す。
参考例3:N−フェニルピペラジルジチオカルバミン酸銅
の製造 N−フェニルピペラジン32g、水90gおよび苛性ソーダ8g
を混合し、攪拌下で液温を7℃に冷却する。液温を7〜
10℃に保ちながら、二硫化炭素17gを滴下する。
滴下終了後、硫酸第二銅18gを100mlの水に溶かした水溶
液を、液温30〜35℃に保ちながら滴下する。析出する結
晶を過し、水洗して50.0gの茶色粉末状のN−フェニ
ルピペラジルジチオカルバミン酸銅を得た。
収率94.2% m.p.200℃以上で分解 実施例1 常法に従って、下記配合割合のものをオープンロールで
混合し、ゴム配合物を調製した。
(配合) EPDM(Esprene 501A:住友化学社製)100重量部 ステアリン酸 1 〃 亜鉛華 5 〃 HAFカーボン 200 〃 プロセスオイル 75 〃 イオウ 1.5〃 加硫促進剤(表2に記載) 2.5〃 得られたゴム配合物の一部を用いて、1500d/2のポリエ
ステルコードをそのシート表面付近に埋め込み、150
℃、90kg/cm2下で40分間加硫せしめた。
次いで、得られた加硫物からポリエステルコードを一部
抜き取った後、175℃で2時間加熱処理を行い、残りの
ポリエステルコードを抜き取って、加熱処理前後のポリ
エステルコードの引張強度を測定した。その結果を表3
に示した。
また残りのゴム配合物を用い、JIS K 6300に準拠してム
ーニー・スコーチ試験を行うとともに、ASTM D 2084に
準拠して加硫特性を測定し、さらにJIS K 6301に準拠し
て引張特性を測定した。これらの結果を表3に示した。
実施例2 下記配合に基づいて、実施例1と同様に配合ゴムを調製
し、実施例1と同様に試験した。その結果を表5に示し
た。
(配合) ブチルゴム(ブチル301: 100重量部 日本ブチル社製) ステアリン酸 1 〃 亜鉛華 5 〃 SRFカーボン 60 〃 プロセスオイル 20 〃 イオウ 2 〃 加硫促進剤(表4に記載) 1 〃 実施例3 下記配合に基づいて、実施例1と同様に配合ゴムを調製
し、加硫条件を145℃、20分とする以外は、実施例1と
同様に試験した。その結果を表7に示した。
(配合) 天然ゴム(RSS#1) 100重量部 亜鉛華 5 〃 ステアリン酸 3 〃 プロセスオイル 3 〃 HAFカーボンブラック 45 〃 イオウ 2 〃 加硫促進剤(表6に記載) 1 〃

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ゴムに、一般式 (式中、Rは炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜8
    のシクロアルキル基、炭素数6〜12のアリール基または
    炭素数7〜13のアラルキル基を示し、Mは金属原子を示
    し、nは金属の原子価に等しい1〜4の整数を示す) で示されるN−置換ピペラジルジチオカルバミン酸金属
    塩を配合し、ポリエステル繊維との接触下で加硫するこ
    とを特徴とするポリエステル繊維補強ゴムの加硫方法。
JP5094886A 1986-03-07 1986-03-07 ゴムの加硫方法 Expired - Lifetime JPH0686553B2 (ja)

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