JPH0686386B2 - 鹿茸微粉末の製造方法 - Google Patents

鹿茸微粉末の製造方法

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JPH0686386B2
JPH0686386B2 JP2164978A JP16497890A JPH0686386B2 JP H0686386 B2 JPH0686386 B2 JP H0686386B2 JP 2164978 A JP2164978 A JP 2164978A JP 16497890 A JP16497890 A JP 16497890A JP H0686386 B2 JPH0686386 B2 JP H0686386B2
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Description

【発明の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 本発明は漢法医薬品の原料である鹿茸の粉末を製造する
方法に関する。
《発明の背景》 鹿茸の薬物利用を記録した古文献は後漢以後であるが、
その薬効は、「神農本草経」に「気を益し、志を強く
し、歯を生じ、老いず」とあり、主に益精、耐老の目的
に供され、元朝時代には、更に皮膚疾患にも用いられて
いた。
また「日華子本草」には、「男子の腰腎の虚冷、脚膝の
無力を補い、夜中夢に鬼と交接し、精が自から溢出す
る」とあり、宋代以後は、専ら精力増強、不老長寿を期
待して用いている。
近年に至つて、ソ連のPavlenkoらは、シベリア地方およ
び中国東北部民族の鹿茸に対する薬用効果に注目し、研
究を続けた結果、鹿茸が疲労、衰弱状態にある臓器、血
管、運動筋組織ならびに神経細胞などに極めて興味ある
作用を示すことを確認し、古来から鹿茸の薬効が決し
て、荒唐無稽のものでないことを証明している。
さて、その鹿茸とは、マンシュウアカジカ(馬鹿)およ
びマンシュウジカ(梅花鹿、花鹿)の雄のまだ角化して
いない、若しくは、わずかに角化した幼角(袋角)を切
り取つて、乾燥したもので、前者の幼角を「馬鹿茸」、
後者のものを「花鹿茸」と称しており、現在日本に輸入
される中国およびシベリア産のものは、この2種類のも
のに限られ、特に前者が主である。
雄鹿は、生後2年目の3〜4月頃から袋角が生え始め、
その後毎年春になると鹿茸の基部である花盤が脱落し、
そこから俗に「磨臍」と称する袋角が新生する。磨臍は
急速に成長し、45日ほどで、約10cm(これを鞍子とい
う)、55日で約15cm(これを二岔茸という)、70日を経
ると20〜30cm(それを三岔茸という)に達する。
三岔茸は通常2個の側枝をもつており、側枝の数によつ
て四岔茸、五岔茸と称する。
中国ではこのように鹿茸の成長度合により種々の商品名
がつけられ、また商品規格および価格が異なつている。
鹿茸になる袋角を鋸で茸角の基部から切り落すことを
「鋸茸」というが、この鋸茸は、普通生育3年目の若鹿
から行い、毎年5月中旬〜7月上旬が採取期で、鞍子お
よび二岔茸は、年に2度採取する。
切り取つた鹿茸は、内部に血液を多く含んでいるため腐
敗し易く、速やかに加工しなければならない。
鹿茸は通常これらを三等分し、先端から、上台、中台、
下台と称して販売されるが、上台は品質良好で高価であ
る。
《従来の技術》 さて、このように、太古の時代から高貴薬として珍重さ
れてきた鹿茸ではあるが、実際にその利用実態を見てみ
ると、その流通にあつては、乾燥鹿茸をそのまま又は、
薄く横切するか縦切して、鍋上で炒め、酒に浸して食さ
れているにすぎない。
しかしながら、この方法では、日本人および西洋人に
は、あまりに原始的で、現代人のセンスに適合しがたい
問題がある上に、酸敗や変色、カビなど品質上の問題も
あつて、広くこれを利用するに至らず、種々の薬効をも
つこの折角の鹿茸も、一部民族の間で利用されるにすぎ
なかつた。
現今、世界的に人工的に生産される新薬は優れた薬効が
認められる反面、副作用等問題があつて、自然薬である
漢方薬に対する期待が高まつているにかかわらず、この
薬効の大なる鹿茸が今一つ一般に普及するに至らないこ
との一つの要因はこの点にある。
《発明が解決しようとする課題》 このゆえに、品質的にも安全で、現代医薬料としてハイ
センスな用途に適する鹿茸100%の微粉末の出現が待望
されるのである。
本発明は、この点に鑑みて、医薬品原料として有益な鹿
茸微粉末の製造法を提供せんとするもので、本発明方法
によつて得られる鹿茸微粉末によれば、それ担体として
の医薬品化は勿論のこと、他の生薬との添加配合も可能
な、新しい滋養強壮剤としての用途開発分野が拓けるな
ど、極めて有益である。
《課題を解決するための手段》 本発明は、マンシュウアカジカ若しくは、マンシュウジ
カの若雄鹿に生えた袋角を切り取つて、これを直ちに沸
騰水中に浸漬して、茸内の血液を洗い流した後、風乾す
る、鹿茸を調整する第一工程と、次にこれを火に烙つ
て、毛を焼き去ってから、これを適当な大きさに切断す
る第二工程と、鹿茸を粉砕する粉砕機3と、第二工程か
ら投入された鹿茸を粉砕機3に連続的に供給する供給機
構1・2とを備え、粉砕機3と供給機構1・2とに液体
窒素を供給し、第二工程からの鹿茸を供給機構1・2で
液体窒素中に浸漬し、粉砕機3に至る過程で凍結させて
低温脆性を与えたあと、粉砕機3によってそのまま液体
窒素雰囲気中で一気に粉砕する第三工程とから成ること
を特徴とする鹿茸100%微粉末の製造方法である。
《実施例》 以下、本発明の実施例を詳述する。
まず、マンシュウアカジカの生後3年目の若雄鹿に生え
た袋角を鋸で切り取つていく。切り取つた袋角は、直ち
に沸騰水中に15〜20秒間浸漬しては引き上げ、これを数
回繰り返して茸内の血液を完全に洗い出す。
茸の色が淡くなつて切り口部分に白抹ができ、卵黄の臭
いがしてきたら、この操作を止めて、自然乾燥する。
これまでの工程に約2〜3時間を要するが1〜2日毎に
同操作を数度繰り返したあと、最後に風乾室に吊るし
て、約1ケ月をかけて、完全に乾燥した鹿茸100kgを得
た。
このようにして調整された鹿茸は、水分5%以下の硬い
固形物であるが、全体が茶褐色の短い毛で被われている
為、これを火で焙つて毛を焼き去つたあと、上台、中
台、下台の三等分の大きさに切断する。
次いで、これを−196℃の液体窒素に浸漬して、低温脆
性を浴びせたあと、そのまま液体窒素雰囲気中で一気に
粉砕し鹿茸100%の微粉末98kgを得た。
この液体窒素雰囲気中での凍結粉砕システムの概要は次
のとおりである。
図面に示すように、フリージングホッパー(1)とこれ
の下部にスクリューフイーダー(2)を連通状態に設置
して供給機構を構成し、このスクリューフイーダー
(2)の下流に通路を介して粉砕機(3)を設け、粉砕
機により粉砕された粉体を通路を経てサイクロン式捕集
装置(4)に捕集して、これより製品粉体を取り出すよ
うに構成された粉砕システムを用いる。上記フリージン
グホッパー(1)、スクリューフイーダー(2)及び粉
砕機(3)内へは、液体窒素タンク(5)からパイプ
(6)を通じて−196℃の液体窒素がそれぞれ供給され
る。
したがつて、フリージングホッパー(1)、スクリュー
フイーダー(2)及び粉砕機(3)内は−196℃の超低
温雰囲気にある。
フリージングホッパー(1)内に、原料である三つに切
断された鹿茸が投入されると、鹿茸はスクリューフィー
ダー(2)を経て粉砕機(3)に至る過程で完全に凍結
し、そのまま同じ低温雰囲気下にある粉砕機(3)に至
り、ここで微粉砕され、サイクロン式捕集装置(4)に
集められ、鹿茸100%の微粉末製品として取出される。
こうして得られた鹿茸微粉末は、−196℃の液体窒素中
で一気に粉砕されるために熱や空気による酸化もない、
鹿茸特有の薬効成分のそのまま保有した品質上も安全な
製品である。
《発明の効果》 本発明は、上記のように構成され作用することから、次
の効果を奏することができる。
a)本願発明により製造された鹿茸の微粉末は、極めて
高品質である上に、200メッシュ以下の粒度になってい
るため、鹿茸を粉砕しない場合に比し、流通が容易であ
り、また他の生薬との添加配合の加工が容易となるた
め、多用途に適した新しい医薬品原料としてきわめて有
用になる。
b)第二工程から第三工程に投入された鹿茸は、粉砕機
に至るまでの過程で液体窒素によって凍結し、そのまま
の超低温雰囲気下で粉砕機によって一気に粉砕されるた
め粉砕時の摩擦熱や空気による酸化も生じない。従っ
て、鹿茸特有の薬効成分をそのまま保有した鹿茸の微粉
末を確実に得ることができる。
c)供給機構によって粉砕機に連続して凍結した鹿茸を
供給するので、上記鹿茸特有の薬効成分をそのまま保有
した鹿茸の微粉末を効率良く量産することができる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明製法に使用する凍結粉砕システムの一例を
示す系統図である。 1……フリージングホッパー(供給機構)、2……スク
リューフィーダー(供給機構)、3……粉砕機。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マンシュウアカジカ若しくはマンシュウジ
    カの若雄鹿に生えた袋角を切り取って、これを直ちに沸
    騰水中に浸漬して、茸内の血液を洗い流した後、風乾す
    る、所謂鹿茸を調整する第一工程、 上記鹿茸を火に焙って、毛を焼き去ってから適当な大き
    さに切断する第二工程、 鹿茸を粉砕する粉砕機(3)と、上記第二工程から投入
    された鹿茸を上記粉砕機(3)に連続的に供給する供給
    機構(1)(2)とを備え、これらの粉砕機(3)と供
    給機構(1)(2)とに液体窒素を供給し、 上記第二工程からの鹿茸を上記供給機構(1)(2)で
    液体窒素中に浸漬し、上記粉砕機(3)に至る過程で凍
    結させて低温脆性を与えたあと、上記粉砕機(3)によ
    ってそのまま液体窒素雰囲気中で一気に粉砕する第三工
    程、 以上の工程から成ることを特徴とする鹿茸微粉末の製造
    方法。
JP2164978A 1990-06-22 1990-06-22 鹿茸微粉末の製造方法 Expired - Lifetime JPH0686386B2 (ja)

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KR100380880B1 (ko) * 2000-04-18 2003-04-18 이재철 동결진공건조에 의한 절편녹용의 대량생산방법
KR100504376B1 (ko) * 2001-05-17 2005-07-27 주식회사 싸이클로젠 임신 여성을 위한 건강 식품 및 이의 제조방법
KR100470495B1 (ko) * 2002-05-14 2005-02-07 김승용 녹용분말의 제조방법

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Title
赤松金芳著「新訂和漢薬」(昭和55年10月15日医歯薬出版株式会社)778頁「初生角(鹿茸)の項

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