JPH0686048U - 圧力センサ - Google Patents
圧力センサInfo
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- JPH0686048U JPH0686048U JP3259193U JP3259193U JPH0686048U JP H0686048 U JPH0686048 U JP H0686048U JP 3259193 U JP3259193 U JP 3259193U JP 3259193 U JP3259193 U JP 3259193U JP H0686048 U JPH0686048 U JP H0686048U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ダイヤフラムが斜めに揺動するように振動し
ても、圧力を正確に検出できるようにした圧力センサを
提供する。 【構成】 ケーシング13内にはd33型素子よりなる
第1の圧電体32とd15型素子よりなる第2の圧電体
33を逆接続して設け、止めねじ22をケーシング13
に螺合させることにより、第1,第2の圧電体32,3
3に受圧ロッド16との間で初期荷重を与え、ケーシン
グ13内で位置決めする。これにより、ダイヤフラム1
4が揺動するように振動し、受圧ロッド16を介して第
1の圧電体32,第2の圧電体33に斜め方向の圧力が
作用しても、第2の圧電体33はこの斜め方向の圧力に
対して第1の圧電体32が発生するノイズ分と逆向きの
検出信号を発生し、第1の圧電体の検出信号からノイズ
分を相殺するようになる。
ても、圧力を正確に検出できるようにした圧力センサを
提供する。 【構成】 ケーシング13内にはd33型素子よりなる
第1の圧電体32とd15型素子よりなる第2の圧電体
33を逆接続して設け、止めねじ22をケーシング13
に螺合させることにより、第1,第2の圧電体32,3
3に受圧ロッド16との間で初期荷重を与え、ケーシン
グ13内で位置決めする。これにより、ダイヤフラム1
4が揺動するように振動し、受圧ロッド16を介して第
1の圧電体32,第2の圧電体33に斜め方向の圧力が
作用しても、第2の圧電体33はこの斜め方向の圧力に
対して第1の圧電体32が発生するノイズ分と逆向きの
検出信号を発生し、第1の圧電体の検出信号からノイズ
分を相殺するようになる。
Description
【0001】
本考案は、例えば自動車用エンジン等の燃焼圧を検出する燃焼圧センサに用い て好適な圧力センサに関する。
【0002】
従来技術による圧力センサとして、図5ないし図7に日産自動車株式会社より 提案されている特願平2−96970号の燃焼圧センサを示す。
【0003】 1はエンジン本体を示し、該エンジン本体1は、シリンダ2と、該シリンダ2 内を往復動するピストン3と、シリンダ2上に設けられたシリンダヘッド4とか ら大略構成され、該シリンダヘッド4はシリンダ2,ピストン3との間に燃焼室 5を画成している。ここで、該シリンダヘッド4には吸気口4Aが形成され、該 吸気口4Aには吸気弁6が設けられている。また、該シリンダヘッド4には燃焼 室5内と連通して段部7Aを有し、後述の燃焼圧センサ12が挿入される段付穴 7が穿設されている。そして、該シリンダヘッド4の吸気口4Aは吸気マニホー ルド8と接続され、該吸気マニホールド8から供給される空気と燃料との混合気 を吸気弁6を介して燃焼室5内にピストン3の往復動により吸込ませるようにな っている。
【0004】 9は先端側が燃焼室5内に臨むようにシリンダヘッド4に取付けられた点火プ ラグを示し、該点火プラグ9は燃焼室5内に吸込まれた混合気に点火を行い、こ の混合気を燃焼させることによって燃焼室5内に高い燃焼圧を発生させるように なっている。そして、エンジン本体1のピストン3はこの燃焼圧によって下向き に駆動され、クランク軸(図示せず)から回転出力を導出させるようになってい る。
【0005】 10はエンジン本体1の外側に位置して、段付穴7内に燃焼圧センサ12を位 置決めする取付ステーを示し、該取付ステー10の一端側は点火プラグ9に筒状 のスペーサ11を介して固定され、他端側は後述するカバー15の縮径部15A に遊嵌される自由端となっている。
【0006】 12は燃焼室5内に臨むようにシリンダヘッド4の段付穴7に取付けられた燃 焼圧センサ、13は該燃焼圧センサ12の本体を構成する段付筒状のケーシング を示し、該ケーシング13は銅合金等の金属材料から大径の筒状に形成された大 径筒部13Aと、該大径筒部13Aの下端側に設けられ、下向きに縮径するテー パ状に形成された肩部13Bと、後述のダイヤフラム14とから構成され、該ケ ーシング13は肩部13Bを介して段付穴7の段部7Aに当接するように段付穴 7内に挿入されている。また、該ケーシング13は肩部13Bを除いた外周面と 段付穴7の周面との間に、図6に示す如く全周に亘って約100〜200μm程 度の隙間を介在させ、エンジン本体1の振動がケーシング13を介して後述の圧 電体18に伝達されるのを極力防止するようになっている。
【0007】 14はケーシング13の先端側に設けられた有底筒状のダイヤフラムを示し、 該ダイヤフラム14はケーシング13の肩部13Bから下向きに突出した薄肉な 円筒状の小径部14Aと、該小径部14Aの先端部に形成され、燃焼室5内に臨 む厚肉円板状の受圧部14Bとから構成されている。そして、該ダイヤフラム1 4は燃焼室5内の圧力(燃焼圧)を受圧部14Bで受圧すると、この圧力に応じ て小径部14Aが軸方向に撓んで、後述の受圧ロッド16を軸方向に変位させる ようになっている。
【0008】 15はケーシング13の上端側にレーザ溶接等の手段を用いて固着された段付 円筒状のカバーを示し、該カバー15の上側にはシリンダヘッド4外へと上向き に突出する縮径部15Aが形成され、該縮径部15Aは取付ステー10の他端側 に遊嵌されている。
【0009】 16はケーシング13内に軸方向に変位可能に設けられたステンレス等の金属 材料からなる受圧ロッドを示し、該受圧ロッド16は下端側の球面部16Aがダ イヤフラム14の受圧部14Bに当接され、上端側の円錐部16Bが絶縁性のセ ラミック材料等からなる円板状の下側プレート17および後述のコンタクトプレ ート20を介して後述の圧電体18に当接している。そして、該受圧ロッド16 は燃焼圧によって軸方向に撓むダイヤフラム14の変位を下側プレート17等を 介して圧電体18に伝達すると共に、燃焼室5内の高温が圧電体18に伝わるの を防止するようになっている。
【0010】 18は前記受圧ロッド16の基端側に位置してケーシング13の大径筒部13 A内に設けられ、チタン酸鉛等の圧電性材料から環状に形成された圧電体を示し 、該圧電体18の上,下両端面には図7に示す如くシート状の上側電極18A, 下側電極18Bが形成され、該圧電体18の下側電極18Bは後述するコンタク トプレート20のコンタクト部20Aに接触し、上側電極18Aは導電性の金属 材料から筒状に形成された上側プレート19、後述の止めねじ22を介してケー シング13にアースされている。
【0011】 ここで、該圧電体18は製造時に上下方向(軸方向)に電界が加えられること により、自発分極の向きがある程度揃えられ、図7に示す如く分極軸Pが上下方 向(軸方向)に形成され、該分極軸Pに対して平行な応力軸Fの方向に圧力(応 力)が作用すると、圧電体18の内部に歪みが生じ、この圧力に応じた電荷(電 圧)を検出信号として信号軸Vの方向に出力する所謂d33型素子として構成さ れている。
【0012】 そして、該圧電体18はダイヤフラム14が燃焼室5内の燃焼圧を受圧し、受 圧ロッド16を介してこの燃焼圧を受承することにより軸方向に圧縮され、この ときの圧縮歪に対応した起電力を燃焼圧の検出信号として出力するようになって いる。
【0013】 20はケーシング13内に設けられた導電性の金属材料からなるコンタクトプ レートを示し、該コンタクトプレート20は、下端側に位置して円板状に形成さ れ、圧電体18に接触するコンタクト部20Aと、該コンタクト部20Aの内周 側から軸方向上向きに突設され、上端側がリード線21にカシメ固定された筒状 の軸部20Bとから構成され、該コンタクトプレート20は後述の絶縁チューブ 25,26と下側プレート17とによりケーシング13と絶縁されている。そし て、該コンタクトプレート20は圧電体18からの検出信号をリード線21を介 してコントロールユニット(図示せず)に伝達する。
【0014】 22はケーシング13内に螺着された位置決め手段としての止めねじを示し、 該止めねじ22は導電性の金属材料から略円筒状に形成され、その外周面にはお ねじ部22Aを有している。そして、該止めねじ22は上側プレート19を介し て圧電体18を下向きに押圧することにより、該圧電体18に所定の初期荷重を 与え、ケーシング13内で圧電体18を軸方向に位置決めしている。
【0015】 23はカバー15の縮径部15A上端側にカシメ等の手段により嵌合固着され たシール部材を示し、該シール部材23はリード線21の抜け止めを行うと共に 、外部の雨水等がカバー15内へ浸入するのを防止するようになっている。
【0016】 24,24は取付ステー10の自由端側とカバー15の縮径部15Aの上端側 との間に配設された皿ばねを示し、該各皿ばね24はケーシング13の肩部13 Bを段付穴7の段部7Aに常時押付けることで段付穴7を閉塞させ、燃焼室5内 の燃焼圧が段付穴7を介してエンジン本体1の外部に漏れるのを防止すると共に 、エンジン本体1の振動がスペーサ11,取付ステー10等を介してケーシング 13内の圧電体18に伝達されるのをそのばね力により緩衝して防止するように なっている。
【0017】 25はコンタクトプレート20のコンタクト部20A外周側に設けられた下側 絶縁チューブを示し、該下側絶縁チューブ25は熱収縮性の絶縁樹脂材料から大 径な筒状に形成されている。そして、該下側絶縁チューブ25は下側プレート1 7、圧電体18、コンタクト部20A等が挿入された状態で熱風等により加熱さ れて収縮し、コンタクト部20A等を囲繞するようになっている。
【0018】 また、26はコンタクトプレート20の軸部20B外周側に設けられた上側絶 縁チューブで、該上側絶縁チューブ26は熱収縮性の絶縁樹脂材料から小径な筒 状に形成され、該上側絶縁チューブ26は軸部20Bの外周側を止めねじ22、 ケーシング13から絶縁するようになっている。
【0019】 従来技術による燃焼圧センサ12は上述の如き構成を有するもので、ケーシン グ13内に受圧ロッド16を挿入し、該受圧ロッド16の上端側に予め各絶縁チ ューブ25,26によって外周側を囲繞されたコンタクトプレート20、圧電体 18等を挿入して取付けた後、止めねじ22をケーシング13内に螺着してこれ らを固定し、カバー15をケーシング13の上端側に固着して組立てられ、段付 穴7内に取付けられる。そして、エンジン本体1の燃焼室5内に吸込まれた混合 気を点火プラグ9によって点火すると、この混合気が燃焼して燃焼室5内に非常 に高い燃焼圧が発生するから、この燃焼圧はケーシング13の一部を構成するダ イヤフラム14の受圧部14Bで受圧され、小径部14Aを燃焼圧に応じて軸方 向(図6中の矢示A方向)に撓ませる。
【0020】 かくして、この燃焼圧は受圧ロッド16を介して圧電体18に伝えられ、該圧 電体18はこのときの燃焼圧に応じて圧縮され、燃焼圧に対応した起電力を検出 信号としてコンタクトプレート20,リード線21等を介して外部のコントロー ルユニットに出力する。そして、コントロールユニットはこの検出信号に基づい て燃焼圧の大,小を判定し、エンジン本体1の点火時期を制御したり、エンジン 本体1の負荷状態を検出したりするようになっている。
【0021】
ところで、上述した従来技術による燃焼圧センサ12では、有底筒状のダイヤ フラム14の撓み変形を受圧ロッド16を介して圧電体18に伝達し、該圧電体 18が応力軸Fの方向に押圧されたときに、該圧電体18の信号軸Vの方向に発 生する電圧を検出信号として出力するようになっている。
【0022】 しかし、該燃焼圧センサ12では、燃焼室5内の圧力(燃焼圧)をダイヤフラ ム14が受圧するときに、該ダイヤフラム14は図6中の矢示A方向に撓み変形 するばかりでなく、矢示B方向にも揺動するように振動することがあり、このと き圧電体18は受圧ロッド16から図7中の矢示B方向に斜めに片押しされる。
【0023】 一方、圧電体18は分極軸Pがケーシング13の軸方向を向き、同様に軸方向 となる応力軸Fの圧力に対して電圧を発生するように製造されているものの、実 際には、矢示B方向の斜めの圧力に対しても電圧を発生してしまうため、ダイヤ フラム14が矢示B方向に揺動し、圧電体18は応力軸Fの方向の圧力に加えて 、矢示B方向の圧力によっても電圧を発生し、本来求めるべき燃焼圧に加えて不 必要なノイズを出力してしまうという問題がある。
【0024】 本考案は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本考案は、ダイヤフ ラムが斜め方向に揺動するようなときでも、ダイヤフラムの軸方向に作用する圧 力を高精度に検出でき、信頼性を向上できるようにした圧力センサを提供するこ とを目的としている。
【0025】
上述した課題を解決するために本考案による圧力センサは、筒状のケーシング と、該ケーシングの先端側に設けられ、外部から作用する圧力に応じて撓み変形 する有底筒状のダイヤフラムと、先端側が該ダイヤフラムに当接するように前記 ケーシング内に設けられ、該ダイヤフラムの変形に応じてケーシング内を変位す る受圧ロッドと、該受圧ロッドの基端側に位置して前記ケーシング内に設けられ 、少なくとも前記受圧ロッドが軸方向に変位したときに検出信号を出力する第1 の圧電体と、該第1の圧電体に逆接続するように前記ケーシング内に設けられ、 前記受圧ロッドが揺動したときに検出信号を出力する第2の圧電体と、前記ケー シング内に設けられ、該第1,第2の圧電体に初期荷重を与えるように、該第1 、第2の圧電体を前記ケーシング内で位置決めする位置決め手段とからなる構成 を採用している。
【0026】
上記構成により、外部からの圧力でダイヤフラムが軸方向に撓み変形すると共 に、斜め方向で揺動するような場合には、第1,第2の圧電体がこの時の圧力を 受圧ロッドを介して受圧し、第1の圧電体は軸方向の圧力に斜め方向の圧力を加 算した検出信号を出力し、第2の圧電体は斜め方向の圧力に応じた検出信号を出 力するから、第1の圧電体による検出信号を第2の圧電体による検出信号で相殺 させることによって本来の検出すべき検出信号からノイズ分を除去することがで きる。
【0027】
以下、本考案の実施例を燃焼圧センサを例に挙げ、図1ないし図4に基づき詳 述する。なお、実施例では前述した図5ないし図7に示す従来技術と同一の構成 要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0028】 まず、図1および図2は本考案の第1の実施例を示している。
【0029】 図中、31は本実施例による燃焼圧センサを示し、該燃焼圧センサ31は従来 技術で述べた燃焼圧センサ12とほぼ同様に、ケーシング13、ダイヤフラム1 4、カバー15、受圧ロッド16、止めねじ22等から構成されるものの、該燃 焼圧センサ31にはケーシング13内に後述する第1の圧電体32と第2の圧電 体33とが設けられている。
【0030】 32は第1の圧電体を示し、該圧電体32は従来技術で述べた圧電体18とほ ぼ同様に所謂d33型素子によって構成され、コンタクトプレート20のコンタ クト部20Aと止めねじ22との間に配設されている。そして、該第1の圧電体 32は、ダイヤフラム14が軸方向に撓み変形すると共に斜めに揺動し、受圧ロ ッド16を介して矢示A方向の軸方向と斜め方向(矢示B方向)の圧力が加えら れると、本来の検出すべき軸方向の圧力に対応した検出信号に、斜め方向の圧力 分の検出信号をノイズ分として加算した検出信号E1 を発生する。
【0031】 33はコンタクトプレート20と受圧ロッド16との間に配設され、第1の圧 電体32にコンタクトプレート20のコンタクト部20Aを介して逆接続された 第2の圧電体を示し、該圧電体33はチタン酸鉛等の圧電性材料から円板状に形 成され、その上,下面には導電性ペースト等からなる上側電極33A,下側電極 33Bが設けられている。そして、該第2の圧電体33は図2に示す如く、自発 分極の向きが揃えられて分極軸Pと応力軸Fとが径方向となり、信号軸Vが軸方 向に形成された所謂d15型素子として構成されている。
【0032】 ここで、ケーシング13の基端側から止めねじ22を大径筒部13A内に螺合 させることにより、第2の圧電体33は、上側電極33Aがコンタクトプレート 20のコンタクト部20Aに接触し、下側電極33Bが受圧ロッド16を介して ケーシング13にアースされ、前記第1の圧電体32と共にケーシング13内の 軸方向に初期荷重を与えられて位置決めされている。そして、該第2の圧電体3 3は受圧ロッド16から軸方向となる矢示A方向に圧力が加えられても検出信号 を発生せず、矢示B方向から斜めに圧力が加えられると、この斜め方向の圧力に よって検出信号E2 を上側電極33A,下側電極33B間から発生する。
【0033】 この場合、第2の圧電体33はコンタクトプレート20のコンタクト部20A を介して第1の圧電体32に逆接続して設けられているから、コンタクトプレー ト20の軸部20B等を介して燃焼圧センサ31から出力される検出信号Eは、
【0034】
【数1】 E=E1 −E2 としてコントロールユニット側に出力される。
【0035】 本実施例による燃焼圧センサ31は上述の如き構成を有するもので、その基本 的作動については従来技術によるものと格別差異はない。
【0036】 然るに、本実施例によれば、ケーシング13内にはd33型素子よりなる第1 の圧電体32とd15型素子よりなる第2の圧電体33とを逆接続して設け、止 めねじ22をケーシング13に螺合させることによって該第1,第2の圧電体3 2,33に初期荷重を与え、ケーシング13内で位置決めするように構成したの で、燃焼室5からの燃焼圧をダイヤフラム14が受圧し、矢示A方向に撓み変形 すると共に、矢示B方向に揺動するように振動した場合でも、第2の圧電体33 はこの矢示B方向の圧力に対応した検出信号E2 を発生し、第1の圧電体32が 発生する矢示B方向の圧力によるノイズ分を含んだ検出信号E1 から前記検出信 号E2 のノイズ分を前記数1の式の如く相殺することができる。
【0037】 従って、本実施例によれば、燃焼圧センサ31はダイヤフラム14が矢示B方 向に揺動するように振動しても、ノイズ分のない矢示A方向の圧力に対応した検 出信号を出力でき、圧力の検出精度を向上させることができる。
【0038】 また、本実施例によれば、圧電体32,33の上,下に上側プレートおよび下 側プレート等を特別に設ける必要がなく、第2の圧電体33を配設したことによ る軸方向寸法の増加をなくすことができ、燃焼圧センサ31が大型化するのを防 止できる。
【0039】 次に、図3は本考案の第2の実施例を示し、本実施例の特徴は、第1の圧電体 の上側に上側プレートを配設し、第2の圧電体の下側に下側プレートを配設した ことにある。なお、本実施例では前記第1の実施例と同一の構成要素に同一の符 号を付し、その説明を省略するものとする。
【0040】 図中、41,41は第1の圧電体32の上側に設けられた上側プレートを示し 、該各上側プレート41は止めねじ22の下端と、第1の圧電体32の上側電極 との間を電気的に接続し、止めねじ22を螺合するときに各上側プレート41が 相対回転することにより、第1の圧電体32に捩り力が作用するのを防止するよ うになっている。
【0041】 42は第2の圧電体を示し、該圧電体42は前記第1の実施例で述べた圧電体 33とほぼ同様に略円板状に形成されたd15型素子からなり、該圧電体42の 上,下両端には図示しない上側電極、下側電極が形成されている。そして、該圧 電体42はコンタクトプレート20のコンタクト部20Aと後述する下側プレー ト43との間に配設され、第1の圧電体32に対しては逆接続されている。
【0042】 43は下側プレートを示し、該下側プレート43は導電性の金属材料から略円 板状に形成され、前記第2の圧電体42と受圧ロッド16との間に配設されてい る。そして、該下側プレート43は第2の圧電体42の下側電極を受圧ロッド1 6とに電気的に接続し、これをケーシング13を介してアースするものである。
【0043】 以上の如く構成される本実施例によっても前述した第1の実施例とほぼ同様の 作用効果を奏することができるが、特に本実施例では、各上側プレート41、下 側プレート43を追加することにより、圧電体32,42の損傷を効果的に防止 できる。
【0044】 次に、図4は本考案の第3の実施例を示し、本実施例の特徴は下側プレートを 筒状に形成し、該下側プレートの中央に第2の圧電体を配設したことにある。な お、本実施例では前記第2の実施例と同一の構成要素に同一符号を付し、その説 明を省略するものとする。
【0045】 図中、51は下側プレートを示し、該下側プレート51は例えば合成樹脂また はセラミックス等の、絶縁性を有する材料から上,下両端面が平坦となった筒状 に形成され、受圧ロッド16からの圧力を受圧したときに、後述する第2の圧電 体52と同等に変形するようになっている。
【0046】 52は第2の圧電体を示し、該圧電体52は前記下側プレート51と同一の厚 さ寸法を有し、第1の実施例で述べた第2の圧電体33とほぼ同様に、上側電極 と下側電極(いずれも図示せず)が上,下両端面に形成されたd15型素子とし て構成されている。
【0047】 以上の如く構成される本実施例によっても、前記第1の実施例とほぼ同様の作 用、効果を奏するものの、特に本実施例では、下側プレート51を筒状に形成し 、該下側プレート51の中央に第2の圧電体52を配設したから、止めねじ22 によって第1,第2の圧電体32,52をケーシング13内に位置決めするとき に、第2の圧電体52が損傷するのを防止できると共に、下側プレート51と第 2圧電体52が面一に配設されるから、燃焼圧センサの軸方向寸法が余分に大き くなるのを防止できる。
【0048】 なお、前記各実施例では圧力センサとして燃焼圧センサを例に挙げて説明した が、本考案はこれに限るものではなく、例えば空気、工業用ガス等の気体や燃料 、水等の液体の圧力を検出する圧力センサにも適用してもよい。
【0049】
以上詳述した通り、本考案による圧力センサは、ケーシングの先端側に、外部 から作用する圧力に応じて撓み変形する有底筒状のダイヤフラムを設け、該ダイ ヤフラムに当接するように前記ケーシング内に設けた受圧ロッドと位置決め手段 との間には、少なくとも前記受圧ロッドが軸方向に変位したときに検出信号を出 力する第1の圧電体と、該第1の圧電体に逆接続され、前記受圧ロッドが揺動し たときに検出信号を出力する第2の圧電体とを設けたから、前記ダイヤフラムが 軸方向に撓み変形すると共に揺動するように振動し、受圧ロッドを介して第1, 第2の圧電体に軸方向と斜め方向の圧力が作用した場合でも、第2の圧電体はこ の斜め方向の圧力に対して第1の圧電体が発生するノイズ分と逆向きの検出信号 を発生し、第1の圧電体の検出信号からノイズ分を相殺でき、ダイヤフラムが斜 めに揺動するように振動しても、ノイズの少ない正確な圧力の検出信号を出力で きる。
【図1】本考案の第1の実施例による燃焼圧センサの要
部を拡大して示す縦断面図である。
部を拡大して示す縦断面図である。
【図2】図1に示す第2の圧電体の拡大縦断面図であ
る。
る。
【図3】本考案の第2の実施例による燃焼圧センサの要
部を拡大して示す縦断面図である。
部を拡大して示す縦断面図である。
【図4】本考案の第3の実施例による燃焼圧センサの要
部を拡大して示す縦断面図である。
部を拡大して示す縦断面図である。
【図5】従来技術による自動車用エンジンの要部を示す
縦断面図である。
縦断面図である。
【図6】図5中の燃焼圧センサを拡大して示す縦断面図
である。
である。
【図7】図6に示す圧電体の拡大縦断面図である。
13 ケーシング 14 ダイヤフラム 15 カバー 16 受圧ロッド 20 コンタクトプレート 22 止めねじ(位置決め手段) 32 第1の圧電体 33,42,52 第2の圧電体
Claims (1)
- 【請求項1】 筒状のケーシングと、該ケーシングの先
端側に設けられ、外部から作用する圧力に応じて撓み変
形する有底筒状のダイヤフラムと、先端側が該ダイヤフ
ラムに当接するように前記ケーシング内に設けられ、該
ダイヤフラムの変形に応じてケーシング内を変位する受
圧ロッドと、該受圧ロッドの基端側に位置して前記ケー
シング内に設けられ、少なくとも前記受圧ロッドが軸方
向に変位したときに検出信号を出力する第1の圧電体
と、該第1の圧電体に逆接続するように前記ケーシング
内に設けられ、前記受圧ロッドが揺動したときに検出信
号を出力する第2の圧電体と、前記ケーシング内に設け
られ、該第1,第2の圧電体に初期荷重を与えるよう
に、該第1、第2の圧電体を前記ケーシング内で位置決
めする位置決め手段とから構成してなる圧力センサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3259193U JPH0686048U (ja) | 1993-05-25 | 1993-05-25 | 圧力センサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3259193U JPH0686048U (ja) | 1993-05-25 | 1993-05-25 | 圧力センサ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0686048U true JPH0686048U (ja) | 1994-12-13 |
Family
ID=12363111
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3259193U Pending JPH0686048U (ja) | 1993-05-25 | 1993-05-25 | 圧力センサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0686048U (ja) |
-
1993
- 1993-05-25 JP JP3259193U patent/JPH0686048U/ja active Pending
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