JP3624411B2 - ノッキング検出装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ノッキング検出装置に関し、例えば内燃機関(以下、「エンジン」という。)の点火時期制御に使用されるノッキング検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、エンジンのノック制御で行われるノッキング検出には、ノッキングセンサを用いることが知られている。このノッキングセンサは、振動体であるエンジンのシリンダブロック等に取付けられているものが多く、シリンダブロックに伝わるエンジンのノックによる振動をノッキングセンサの検出部を構成する圧電素子により歪みを電荷としてとらえ、電気信号に変換し電子制御ユニット等に出力している。
【0003】
従来の共振型ノッキングセンサでは、検出部の振動板の固定に際し、以下の方法が一般的に採用されている。
▲1▼ノッキングセンサのハウジングの内底中央に突起部を設け、この突起部に振動板を直接かしめるか溶接する方法。
▲2▼ハウジングの突起部にボルトとナットにより振動板を締結する方法。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の共振型ノッキングセンサは、▲1▼、▲2▼のいずれの方法にしても、突起部が内部の詰まった中実の剛体であり、突起部の高さや径寸法を積極的に可変して出力特性との関連性を規定するような技術的思想はなかった。
また、圧電素子と振動板の板厚及び径寸法等の検出部の構成が一定ならば、出力特性は一義的に決定されるため、検出対象物毎に合致した出力電圧比を得るには、検出部の構成を変える必要があり、その分製品の種類が増加してしまう問題があった。
【0005】
本発明の目的は、振動検出部をセンサとして性能上必要な出力電圧比で振動させるために、振動検出対象物に合わせた所望の出力電圧比の値に設定できるノッキング検出装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するための本発明による請求項1記載のノッキング検出装置は、ハウジングの内底面から突出して設けられた台座部の突出部先端に突起部を有するハウジングと、振動板とこの振動板に取付けられた圧電素子とからなり、突起部に振動板が取付けられた振動検出体とを備える。台座部の内部に突起部側が閉塞している中空部分を有するので、突起部の剛性がさがるため、台座部の上端部を振り子のように振動させることで、振動検出対象物に合わせた振動検出装置が得られる。
【0007】
また、本発明による請求項2記載のノッキング検出装置は、請求項1記載のノッキング検出装置において、エンジン等の振動検出対象物に合わせて、台座部の径寸法および内底面からの高さと中空部分の内径寸法とを変更する。これにより、ノッキング検出の応答特性を調整できるので、検出部の構成を変えることなく、センサとして性能上必要な出力電圧比を所望の値に設定可能である。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
本発明の一実施例によるノッキング検出装置(以下、共振型ノッキングセンサという)を図1に示し、また、その組付け分解図を図2に示す。
共振型ノッキングセンサ1は、振動体である図示しないエンジンのシリンダブロックにハウジング6がねじ結合することよりエンジンに取付けられている。共振型ノッキングセンサ1は、ハウジング6、カバー7、出力取出し用端子5、および振動板3と圧電素子4とからなる振動検出部2から構成されており、ハウジング6とカバー7とから区画形成される空間部9内に振動検出部2が収容されている。そして、ハウジング6内底中央部に設けた台座部6bの内部には穿設した孔が設けられており、ハウジング6の内底面6cより高い位置に中空孔6dを有している。台座部6b上の円筒型突起部6a先端に、ステンレス等から成る振動板(金属平薄板製プレート)3をリングプロジェクション溶接後、圧電素子4を接着固定する。圧電素子4には、予め銀電極4aが両面に印刷焼き付けられている。
【0009】
一方、一枚の端子用素材(例えば、リン青銅等)を事前に所定形状にプレス打ち抜き加工後、図1および2の形状に曲げ加工して出力取出し用一体型端子5を製造する。
次に、上記一体型端子5とカバー7を、所定のコネクタ用樹脂成形型にセット後、インサート成形してコネクタサブアッセンブリ8を製造する。コネクタサブアッセンブリ8をハウジング6に組付け、ハウジング6の上部端6eをリングかしめすれば共振型ノッキングセンサ1が完成する。このとき、出力取出し用一体型端子5の突部5aが弾性をもって圧電素子4の銀電極4a部分に当接するので、出力取出し用一体型端子5と圧電素子4とは電気的に良好に接続する。
【0010】
次に、共振型ノッキングセンサ1の作動を図1に基づいて説明する。
エンジンの点火時期にしたがってシリンダブロックが振動を発生することから、シリンダブロックに取付けられた共振型ノッキングセンサ1にこの振動が伝達される。すると、共振型ノッキングセンサ1に伝達された振動はハウジング6のねじ部6f、突起部6aおよび振動板3を経由して圧電素子4に伝達され、振動を受けた圧電素子4が印加応力に応じた電圧信号を発生する。この圧電素子4に発生した電圧信号は、圧電素子4の銀電極4a部分に当接した出力取出し用一体型端子5から図示しないECUに送出される。
【0011】
次に、共振型ノッキングセンサ1の性能評価について説明する。
共振型ノッキングセンサ1の単品の性能評価は、通常以下の要領で実施されている。
▲1▼自動車エンジンのシリンダブロックの振動波形を実測する。
▲2▼上記の振動波形をもとに、これに最も近似した人工の振動波形を出力できる加振器としてランダム加振器を使用し、共振型ノッキングセンサ1の出力特性をFFT分析して出力させる。
【0012】
このときの出力電圧値をVR とする。
▲3▼一方で、センサ性能測定ベンチにて、1G一定で正弦(SIN)波加振して、共振型ノッキングセンサ1の出力特性をFFT分析して出力させる。
この時の出力電圧値をVSIN とする。
▲4▼上記の出力電圧値の比、すなわち(VR /VSIN )を「出力電圧比」といい、この値をエンジンの種類毎に選定することで、そのエンジンに最もマッチングしたセンサとすることができる。
【0013】
次に、出力電圧比の決定方法を説明する(図3、4および5参照)。
▲5▼円筒型突起部6aを介して、その先端に振動検出部2を溶接固定している。台座部6bの径寸法をφDmm、ハウジング6の内定面6cからの高さをHmmとする。(図3)
▲6▼共振型ノッキングセンサ1に中空孔6dが有る場合、台座部6a内に穿設する中空孔6dの内径寸法をφdmmとする(図3(B))。
【0014】
▲7▼一例として、
出力電圧比(VR /VSIN )=1.4
をもつ共振型ノッキングセンサ1を製造する場合を想定する。
▲8▼共振型ノッキングセンサ1に中空孔6dが無い場合(図3(A)の場合)、すなわちφd=0mmの場合には、図4および5のAの特性で示されるように、内底面6cからの高さHおよび台座部6bの径寸法φDを変化させても、
出力電圧比(VR /VSIN )≦1.0
となり、高さHおよび径寸法φDの変化に対する変化率も小さく(勾配が小さい)、所望の値が得られない。
【0015】
▲9▼上記出力電圧比=1.4を得るには、図4から中空孔6dの径寸法φdをφd=4mm、内底面6cからの高さHをH=6.6mmとし、図5のAから台座部6bの径寸法φDをφD=7mmとすれば良い。この時、台座部6bの厚さtは、t=3mmで一定である。
したがって、本実施例では、台座部6bの内部を中空にすることによって、円筒型突起部6aの剛性がさがるため、台座部6bの上端部が振動し、台座部6bの径寸法φD及び内底面6cからの高さHと、中空孔6dの内径寸法φdとを変更することにより、(VR /VSIN )を可変にできる。つまり、出力電圧比を変えることにより、ノッキング検出の応答特性を調整できる。したがって、振動検出部2の構成を変えることなく、センサとして性能上必要な出力電圧比をエンジン等の振動検出対象物に合わせて、所望の値に設定可能である。
【0016】
本実施例では、中空孔6dの形状は円柱状であったが、角柱状であってもよく、また、円錐状、逆円錐状または段差が設けられていてもよい。しかし、台座部6bの径寸法φD及び内底面6cからの高さHと、中空孔6dの内径寸法φdとを変更させたとき、出力電圧比が最もリニアに変化するのは、中空孔6dが円柱状のときであるので、本実施例では円柱状の中空孔6dを採用した。
【0017】
また、ハウジング6のねじ部6fは、必ずしも中空である必要はない。しかし、本実施例のようにねじ部6fが中空であった方が製造時の量産性は高く、また、突起部6aの剛性が下がるため、ノッキング検出の応答特性は向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例によるノッキング検出装置の縦断面図である。
【図2】実施例のノッキング検出装置の組付け分解図である。
【図3】実施例のノッキング検出装置の中空孔が無い場合(A)と有る場合(B)の縦断面図である。
【図4】実施例のノッキング検出装置の中空孔が無い場合(A)と有る場合(B)の台座部のハウジング内底面からの高さと出力電圧比との関係を示した図である。
【図5】実施例のノッキング検出装置の中空孔が無い場合(A)と有る場合(B)の台座部の径寸法と出力電圧比との関係を示した図である。
【符号の説明】
1 共振型ノッキングセンサ (ノッキング検出装置)
2 振動検出部 (振動検出体)
3 振動板
4 圧電素子
4a 銀電極
5 出力取出し用端子
5a 突部
6 ハウジング
6a 円筒型突起部 (突起部)
6b 台座部
6c 内底面
6d 中空孔 (中空部分)
6e 上端部
6f ねじ部
7 カバー
8 コネクタサブアッセンブリ
9 空間部
Claims (2)
- 振動検出対象である振動体に取付けられたハウジングであって、内底面から突出して設けられた台座部の突出部先端に突起部を有するハウジングと、
振動板と該振動板に取付けられた圧電素子とからなり、前記突起部に前記振動板が取付けられた振動検出体とを備え、
前記台座部の内部に前記突起部側が閉塞している中空部分を有することを特徴とするノッキング検出装置。 - 前記台座部の径寸法および前記内底面からの高さと、前記中空部分の内径寸法とを変更することによりノッキング検出の応答特性を調整できることを特徴とする請求項1に記載のノッキング検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20952896A JP3624411B2 (ja) | 1996-08-08 | 1996-08-08 | ノッキング検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP20952896A JP3624411B2 (ja) | 1996-08-08 | 1996-08-08 | ノッキング検出装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH1048041A JPH1048041A (ja) | 1998-02-20 |
JP3624411B2 true JP3624411B2 (ja) | 2005-03-02 |
Family
ID=16574290
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20952896A Expired - Lifetime JP3624411B2 (ja) | 1996-08-08 | 1996-08-08 | ノッキング検出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3624411B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1162467A3 (en) * | 2000-05-30 | 2002-07-24 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Acceleration sensor |
-
1996
- 1996-08-08 JP JP20952896A patent/JP3624411B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH1048041A (ja) | 1998-02-20 |
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