JPH0686016B2 - プラズマ切断装置の水槽定盤 - Google Patents

プラズマ切断装置の水槽定盤

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JPH0686016B2
JPH0686016B2 JP8097991A JP8097991A JPH0686016B2 JP H0686016 B2 JPH0686016 B2 JP H0686016B2 JP 8097991 A JP8097991 A JP 8097991A JP 8097991 A JP8097991 A JP 8097991A JP H0686016 B2 JPH0686016 B2 JP H0686016B2
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洋 佐治
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株式会社ナビック中部
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラズマ切断装置の水
槽定盤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、プラズマアークを被切断材に
照射してこの被切断材を所望の形状に溶断するプラズマ
切断においては、溶断に伴って発生するヒュームあるい
は廃ガス等を水に吸収させて作業環境の悪化を防止する
目的で水槽定盤を用いることが公知である(「プラズマ
切断の基礎と実際」、(社)日本溶接協会編、138頁
参照)。
【0003】この水槽定盤50は、上記ヒューム等のほ
とんどが切断溝から下方に吹き飛ばされる性質を利用し
たもので、図7に概略示すように所定量の水を蓄えた水
槽53の上部に被切断材51を載置可能な定盤本体52
を配置してなるもので、被切断材51を例えば完全に水
没させた状態でプラズマ切断することで、ヒューム等を
水槽53内の水に吸収させて作業環境の悪化を抑えるこ
とができるものであり、従来より広く使用されている。
【0004】さらに近年、切断時に発生する騒音の軽減
あるいは有害な紫外線等の遮光等を目的としてプラズマ
流の周辺を取り囲む水流を有する切断トーチが開発さ
れ、広く利用されてきている(同「プラズマ切断の基礎
と実際」、米国特許第3,833,787号公報参
照)。また、軸流式プラズマアークに水を直接噴射させ
るウォーターインジェクション方式が開発され、この方
式によれば被切断材の歪み量が少なく、切断溝に付着す
るドロスもほとんどないことから、軟鋼あるいはステン
レス鋼等の切断に利用されている。
【0005】このように昨今のプラズマ切断の技術分野
においては、これら水を利用した切断トーチに上記水槽
定盤50を併用してプラズマ切断をすることにより、作
業環境の改善あるいは品質の高いプラズマ切断が行われ
ているのである。
【0006】そして、このプラズマ切断の技術動向に対
応すべく水槽定盤50においては、被切断材51の板厚
に合わせてその水位の調節を頻繁に行うことが要求され
てきているとともに、定盤本体52上は、被切断材51
を載せたり下ろしたりする作業場となるため、この点で
もその都度水位調節を行う必要があるのである。
【0007】すなわち、定盤本体52に載置される被切
断材51の板厚は一定したものではなく、被切断材51
を水没させるためには当然その板厚に合わせて水位の調
節をする必要がある。また、プラズマ切断終了後は、一
旦定盤本体52の上面が出る程度にまで水位を下げた
後、作業者がこの定盤本体52に乗り上がって切断され
た製品等を定盤本体52から取り除き、この定盤本体5
2の保守点検等をした後、次にプラズマ切断される被切
断材を再び定盤本体52にセットするのである。これら
被切断材51の脱着作業が終了した後、再度水位を上げ
てセットされた被切断材51を水没させ、プラズマ切断
が行われるのである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように、プラズマ
切断を行うためには水槽の水位を被切断材が水没する程
度にまで上げておく必要がある。逆に、被切断材の脱着
作業を行うためには水位を定盤本体の上面が出る程度に
まで下げておく必要がある。
【0009】従って当然ながら、単一水位の水槽ではプ
ラズマ切断と被切断材の脱着作業とを並行して行うこと
は不可能であり、プラズマ切断作業中は被切断材の脱着
作業をすることはできず、同脱着作業をするためにはプ
ラズマ切断を停止しなければならない。このことから、
プラズマ切断装置の稼働率は極めて低いものであり、ま
た一旦プラズマ切断装置が作動すればプラズマ切断は自
動的に行われ、作業者を特に必要とするものではないの
で作業者が時間を浪費することが多かった。
【0010】ここで、作業者の有効活用を図るには、作
業者が複数のプラズマ切断装置を担当することが考えら
れるが、この方法では装置を増設するために多額の設備
投資を要するばかりでなく、個々の装置についてみれば
稼働率は依然として改善されないのである。
【0011】さらに、一般的に水槽定盤は、大物の被切
断材にも対応し得るよう比較的大型のものであるが、常
時は比較的小物の被切断材を取り扱っており、この場合
には水槽定盤が十分有効に活用されていないことが多か
った。すなわち、常時取り扱う被切断材の大きさに対し
ては不必要に大きな水槽定盤となっていることが多かっ
たのである。
【0012】本発明は、このような問題点に鑑みなされ
たもので、プラズマ切断装置をフル稼働させるととも
に、作業者を有効に活用することによって生産効率の高
いプラズマ切断を実現し、併せて被切断材の大きさに見
合った規模に切り換えることのできるプラズマ切断装置
の水槽定盤を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、水槽内を区画して二以上の分割水槽を形成
し、各分割水槽内には定盤本体を配設するとともに、水
位調節手段を設けてそれぞれ独立して水位の調節を可能
に構成すること、および各分割水槽には定盤本体を相互
に面一に配置するとともに、同分割水槽を区画する仕切
り壁には、同仕切り壁の上端を少なくとも前記定盤本体
の上面よりも下方に変位可能とする壁上端変位機構を設
ける構成としたことを特徴とする。
【0014】
【作用】上記構成によれば、一つの分割水槽においてプ
ラズマ切断を行っている間に別の分割水槽に予め次の被
切断材をセットしておけば、上記一つの分割水槽におい
て切断作業が終了した後には、すぐに次の切断作業に移
ることができ、この別の分割水槽で切断作業をしている
間に作業者は上記一つの分割水槽において被切断材の脱
着作業を行うことができる。
【0015】また、壁上端変位機構により仕切り壁の上
端を定盤本体の上面よりも下方に変位することができる
ので、被切断材を隣接する分割水槽間に掛け渡してセッ
トすることができる。従って、水槽内を分割したことに
よりセット可能な被切断材の大きさが制約を受けるよう
なことはなく、単一の分割水槽では入り切らない大物の
被切断材であってもセットすることができる。
【0016】
【実施例】次に、本発明の実施例を添付した図面に基づ
いて説明する。図1は、本例の水槽定盤3の全体を表し
たものである。この水槽定盤3の水槽内は、仕切り壁1
7によって第1分割水槽1と第2分割水槽2とに分割さ
れており、両分割水槽1,2はそれぞれ独立に水位を調
節可能に水位調節手段を備えている。また、仕切り壁1
7の上部には壁上端変位機構35が設けられ、この壁上
端変位機構35を介して両分割水槽1,2は連通または
遮断の切り換え可能に構成されている。
【0017】壁上端変位機構35は、後述するように仕
切り壁17の上端を、水槽の他の側壁の上端から少なく
とも定盤本体5,5の上面よりも下方の範囲で変位可能
に構成されたもので、この壁上端変位機構35により仕
切り壁17の上端を変位させることによって、プラズマ
切断と被切断材の脱着作業とを並行して行うことができ
るとともに、一方の水槽では入り切らない大きさの被切
断材を両水槽1,2に掛け渡してセットすることもでき
るのである。
【0018】以下、各構成について説明するが、第1分
割水槽1と第2分割水槽2とはほぼ同様に構成したもの
であるので、以下第1分割水槽1を説明し、第2分割水
槽については説明を省略する。
【0019】この第1分割水槽1は、水深方向ほぼ中程
で底面1aに対して平行に形成された隔壁6によって二
重底状に形成されており、この隔壁6に対して上部の水
槽室7と下部の空気貯蔵室8との二層状に区画形成され
ている。空気貯蔵室8内は、常時上部の空気層8aと下
部の水層8bとの層状に分離形成されている。
【0020】この空気貯蔵室8の空気層8aには、以下
に述べる構成の圧縮空気供給手段24が接続されてい
る。すなわち、空気貯蔵室8の側壁上部に通気管10が
接続され、この通気管10は給気弁11を介してコンプ
レッサCに連結されて、空気層8aに対して圧縮空気を
供給可能に構成されている。また、上記通気管10の中
途において排気管12が二股状に接続され、この排気管
12には排気弁13が取り付けられて、この排気弁13
を開閉することで空気層8aの圧縮空気を大気開放可能
に構成されている。
【0021】さらに、上記した隔壁6には連通管9が設
けられている。この連通管9は、図示するように後述す
る切断滓貯留パン4のほぼ中央の直下において、上記隔
壁6から空気貯蔵室8内に突出して水槽1の底面1aの
近傍に到って設けられている。この連通管9により、空
気貯蔵室8内の水層8bと前記水槽室7とは常時連通さ
れている。
【0022】このようにして第1分割水槽1の水位調節
手段は構成され、上記給気弁11または排気弁13を開
閉して空気層8aに圧縮空気を供給または抜取ることで
空気層15を膨張あるいは縮小させ、これにより連通管
9を介して水槽室7と空気貯蔵室8との間で水を移動さ
せて水槽室7の水位h1 を変位可能に構成されているの
である。
【0023】次に、隔壁6の上面側(水槽室7の底面
上)であって水槽室7の図示左側の側壁との角部には、
適宜間隔をおいて支柱14,14が取り付けられてい
る。この支柱14は、後述する接合座31の上面に高さ
を合わせて取付けられており、この支柱14,14と接
合座31間に後述する定盤本体5をほぼ水平に載置可能
に取り付けられている。
【0024】なお、図中25は排水バルブであって、水
槽1の底面1aの近傍すなわち水層8bに接続されて、
この水槽内の水を排水可能に構成されている。
【0025】以上のように第1分割水槽1は構成され、
この水槽1内には上記した切断滓貯留パン4および定盤
本体5が内装されている。切断滓貯留パン4は、上方開
放の比較的底の浅い箱体に形成されてなるもので、定盤
本体5の下方に設置されて被切断材Wの切断滓Waを定
盤本体5のほぼ全面に渡って受け可能に形成されてい
る。
【0026】次に、定盤本体5は、図6に示すように上
記切断滓貯留パン4とほぼ等しい大きさに枠組みされて
なるフレーム20に複数の差し板21〜21を取り外し
自在に掛け渡し配置してなるものである。このようにし
て定盤本体5は構成され、上記支柱14,14と接合座
31との間に掛け渡し状にして載置され、水槽1の開口
部近傍に水平配置されている。
【0027】以上のようにして第1分割水槽1,切断滓
貯留パン4および定盤本体5は構成され、この定盤本体
5に被切断材Wを載置して同水槽1の水位を、被切断材
Wが完全に水面下に浸積する水位にまで上昇させ、この
状態において被切断材Wに対して切断トーチTからプラ
ズマアークを照射してこの被切断材Wを所望の形状に溶
断できるものである。
【0028】また、第2分割水槽2も第1分割水槽1と
同様に構成されており、第1分割水槽1とは独立して水
位を調節可能であるとともに、相互に面一に配置された
定盤本体5に被切断材Wを載置してプラズマ切断可能に
構成されている。以上のようにして両分割水槽1,2は
構成され、仕切り壁17によって区画されている。
【0029】この仕切り壁17は、第1分割水槽1と第
2分割水槽2の互いに対向する側壁1a,2aにより形
成されている。両側壁1a,2aの上端部は水深方向に
所定の幅で欠落され、この欠落した部分1b,2b(図
では二点鎖線で示した)の下端間には掛け渡し状にして
接合座31が形成されている。また、同欠落部1b,2
bの図示前後の側部には、両水槽1,2間に掛け渡し状
にして接合側壁32,32が形成されており、両水槽
1,2間で水を流出入可能に構成されている。なお、接
合側壁32,32の上端は両水槽1,2の上端に整合さ
れている。このようにして仕切り壁17は形成され、そ
の接合座31の上面には上記した壁上端変位機構35が
構成されている。
【0030】この壁上端変位機構35は、前述したよう
に両分割水槽1,2の仕切り壁17の上端を、水槽の上
端と接合座31との間の範囲で変位可能とするもので、
具体的には同仕切り壁17の高さを水槽の他の側壁と揃
えることで両分割水槽1,2を完全に仕切って独立に水
位調節可能とする一方、同仕切り壁17の高さをほぼ接
合座31の高さにまで下げることで定盤本体5,5間に
被切断材を掛け渡して載置可能とするために設けられた
ものである。
【0031】すなわち、一般的には被切断材Wは比較的
小物(例えば1m×2mの板材)であることが多く、単
一の分割水槽に十分セットできるものであるが、まれに
あるこれより大物の被切断材にも対応可能とする必要が
あるので、水槽内を分割したことにより被切断材の大き
さが制約を受けることがないようにするためにこの壁上
端変位機構35を設けたものである。
【0032】以下、図3ないし図5に基づいてこの壁上
端変位機構35の構成を説明する。なお、図3は本例の
水槽定盤3の水槽の全体を示したものであり、上述した
定盤本体5,切断滓貯留パン4,空気貯蔵室8および圧
縮空気供給手段24等は省略してある。
【0033】この壁上端変位機構35は、接合座31に
立設された支持縁36と、この支持縁36の第2分割水
槽側の側面に取り付けられた仕切り板37と、この仕切
り板37を一定位置に保持するための保持具38,38
(図1または図5参照)および係止具39〜39とから
構成されている。
【0034】支持縁36は、図示前側の接合側壁32か
ら後側の接合側壁32に到って形成されており、この支
持縁36の上端は水槽1,2の他の側壁の上端と一致す
るよう形成されている。また、この支持縁36には連通
路36aが形成されている。この連通路36aは、支持
縁36の前後に固定部36b,36bを残して上端側か
ら切込み状にして形成されたもので、ほぼ接合座31の
近傍に到る深さまで切込み形成されている。
【0035】次に、仕切り板37は、例えば合成ゴム等
の弾性部材により、上記支持縁36に重ね合わせた際に
連通路36aを遮蔽して十分な帯板状に形成されたもの
で、その下端部が支持縁36の下端部と重ね合わせられ
て例えばビス等により固定されている。そして、この仕
切り板37の図示前後両端部は、図5に示すように支持
縁36の固定部36b,36bに重ね合わせられて、保
持具38,38によってこの固定部36b,36bとと
もに挟み込むことで、前記連通路36aを遮蔽して保持
可能に構成されている。
【0036】また、この仕切り板37は、その下端部に
沿ってのみ支持縁36に固定されているので、図4に示
すように保持具38,38を外せば同下端部を中心とし
て第2分割水槽2側に倒すことができ、従って連通路3
6aを開放可能に構成されている。そして、接合座31
の第2分割水槽2側には係止具39〜39が取り付けら
れており、仕切り板37を第2分割水槽2側に倒してそ
の上端縁をこの係止具39〜39によって係止すれば、
仕切り板37は倒された状態に保持され、よって連通路
36aの開放状態を保持可能に構成されている。各係止
具39〜39は、仕切り板37の上端縁を接合座31と
の間に挟み込んで係止可能に形成されたもので、接合座
31上において水平方向に回動自在に取り付けられてい
る。
【0037】以上のようにして壁上端変位機構35が構
成され、仕切り板37を支持縁36に重ね合わせて保持
具38,38により固定し、連通路36aを遮蔽するこ
とで両水槽1,2は、水深方向全域に渡って独立して水
位が調節可能であり、また、仕切り板37を倒して係止
具39〜39により固定し、連通路36aを開放するこ
とで両水槽1,2は連通され相互に水を流出入可能であ
るとともに、両分割水槽1,2の定盤本体5,5間に被
切断材を掛け渡して載置可能に構成されるのである。
【0038】本例は以上のように構成したものであり、
この構成によって以下に述べる作用効果をなすものであ
る。先ず、壁上端変位機構35の仕切り板37は、図5
に示すように閉じられている(以下、「閉じ状態」とい
う)。すなわち、仕切り板37は、保持具38,38に
よってその前後両端部が支持縁36の固定部36b,3
6bとともに挟み込まれることで支持縁36に重ね合わ
せられた状態で固定されている。これにより、支持縁3
6の連通路36aは遮蔽され、両水槽1,2は独立して
水位を調節可能となっている。
【0039】以上のようにして第1分割水槽1と第2分
割水槽2とを遮断した後、例えば第1分割水槽1側を使
用してプラズマ切断をするには、図1に示すように圧縮
空気供給手段24によって第1分割水槽1の空気層8a
に圧縮空気を供給してこの第1分割水槽1の水位h
1 を、定盤本体4に載置された被切断材Wが完全に水面
下に浸積される水位にまで上昇させる。
【0040】ここで、上記したように壁上端変位機構3
5の仕切り板37は閉じ状態にあり、連通路36aは遮
蔽されているので、第1分割水槽1の水は第2分割水槽
2内に流入することはなく、従って第1分割水槽1の水
位h1 を接合座31よりも上方にまで上昇させることが
できるのである。このように、第1分割水槽1の水位h
1 は、第2分割水槽2の水位h2 とは関係なく独立に水
位調節されて、第1分割水槽1だけがプラズマ切断に供
せられるのである。
【0041】そして、この第1分割水槽1におけるプラ
ズマ切断作業に並行して、第2分割水槽2においては、
図1に示すように水位h2 が定盤本体5の上面が水面上
に出る程度にまで下げられて次にプラズマ切断が行われ
る被切断材Wのセット作業等が行われるのである。この
セット作業が終了したならば、第2分割水槽2において
も水位を上げて被切断材Wを水没させておく。
【0042】次に、第1分割水槽1においてプラズマ切
断が終了したならば、切断トーチTは第2分割水槽2上
に移動し、この第2分割水槽2において次のプラズマ切
断作業が行われる。この第2分割水槽2における切断作
業に並行して、第1分割水槽1においては水位が下げら
れ、定盤本体5の上面が水面上に出るまでに水位が下が
った時点で作業者は定盤本体5上に乗り上がって、切断
済の製品等の取り出しが行われる。全て取り除いたなら
ば、次の被切断材Wをセットする。セットが終了したな
らば、この第1分割水槽1の水位を再び上げて、セット
した被切断材Wを予め水没させておく。
【0043】このように、第1分割水槽1と第2分割水
槽2とで、プラズマ切断作業と被切断材のセット作業を
交互に並行して行うことができることから、被切断材の
脱着作業を行うために同装置を停止する必要はなく、常
時プラズマ切断をすることができるのである。従って、
プラズマ切断装置の稼働率は、従来に比して大幅に向上
することとなる。
【0044】また、作業者は、一方の水槽においてプラ
ズマ切断装置が作動している間でも、他方の水槽におい
て被切断材Wの脱着作業を行うことができるので、時間
を無駄にすることなく、有効に活用することができる。
【0045】以上、プラズマ切断と被切断材Wの脱着作
業とを交互に並行して行う場合について説明したが、次
に、両分割水槽1,2が同時にプラズマ切断に供される
場合、すなわち一方の分割水槽には入り切らない大きさ
の被切断材をプラズマ切断する場合について説明する。
この場合は、図4に示すように壁上端変位機構35にお
いて仕切り板37を支持縁36に固定している保持具3
8,38を取り外し、仕切り板37を第2分割水槽2側
に倒し、その先端縁を係止具39〜39で係止して、こ
の仕切り板37を倒した状態に保持しておく。これによ
って、この仕切り板37は接合座31とほぼ平行の位置
に保持され、連通路36aは開放される(以下、「開き
状態」という)。
【0046】以上の状態とした後に図2に示すように、
被切断材Wを支持縁36の連通路36aを経て両定盤本
体5,5間に掛け渡し状に載置する。ここで、両定盤本
体5,5は相互に面一に設置されており、しかも上記連
通路36aは定盤本体5,5の上面(被切断材Wの載置
面)よりも下方に到る深さで形成されているので、被切
断材Wがこの連通路36aの底部に乗り上がることはな
く、ほぼ水平の姿勢で定盤本体5,5上に載置されるも
のである。
【0047】この後、圧縮空気供給手段24,24によ
って双方の空気層8a,8aに圧縮空気を供給して両水
槽1,2の水位h1 ,h2 をほぼ同水位に保持した状態
で上昇させる。ここで、この水位h1 ,h2 は、仕切り
壁17の接合座31に到るまではそれぞれ独立に上昇す
るのであるが、同接合座31に到った時点で双方の水位
1 ,h2 は合流して同一の水位h3 となる。以後この
合流した水位h3 を、被切断材Wが例えば完全に水没す
るまで上昇させる。
【0048】以上のようにして壁上端変位機構35を開
き状態とすることで、一方の水槽1(又は水槽2)には
入りきらない大きさの被切断材Wを両水槽1,2間(両
定盤本体5,5間)に掛け渡して載置することができ、
しかもこの場合には両水槽1,2の水は連通路36aを
経て相互に流出入し得るので、被切断材Wはその全体に
渡って完全に水面下に浸積されるものである。
【0049】このように、水槽内を分割したことにより
セット可能な被切断材の大きさが制約を受けるようなこ
とはなく、比較的大物の被切断材であっても従来どおり
水槽内に浸積させた状態でプラズマ切断をすることがで
きるのである。
【0050】以上述べたように、本例の水槽定盤3によ
れば、プラズマ切断装置をフル稼働することができると
ともに、作業者も有効に活用されることから、生産効率
が格段に向上するのである。
【0051】しかも、本例の水槽定盤3は、両分割水槽
1,2の仕切り壁17に壁上端変位機構35を設けたこ
とから、一方の水槽には入り切らない大きさの被切断材
であってもセットすることができ、水槽内を分割したこ
とによりセット可能な被切断材の大きさが制約を受ける
ことはないのである。
【0052】また、両水槽1,2の水位h1 ,h2 は、
圧縮空気供給手段24によって空気層8aに圧縮空気を
供給または抜き取ることで変位される構成であるので、
例えば被切断材Wの板厚に合わせて水位を調節する場
合、あるいは切断作業時の水位(被切断材Wが完全に浸
積する水位)から被切断材の脱着作業時の水位(定盤本
体5の上面が出る水位)にまで下げる場合等の頻繁な水
位調節を必要とする場合にも十分に対応し得るものであ
り、この構成によって本例の水槽定盤3の特徴は一層有
意義なものとなり、昨今のプラズマ切断装置における水
槽定盤の技術動向に十分に対応することが可能なものと
なる。
【0053】なお、本発明は以上説明した実施例に限定
されるものではなく、要は水槽内を区画して複数の分割
水槽を設け、各分割水槽は独立して水位調節を可能であ
るとともに、隣接する分割水槽間の仕切り壁には壁上端
変位機構を設けて両水槽間に被切断材を掛け渡し状にし
て載置可能に構成すればよいものであり、従って特許請
求の範囲を逸脱しない範囲で種々態様の実施が可能なも
のである。
【0054】
【発明の効果】本発明は以上のように構成したことか
ら、プラズマ切断装置の稼働率を大幅に向上させるとと
もに、作業者の有効活用を図ることで生産効率を格段に
向上させることができる。
【0055】また、壁上端変位機構を切り換えることで
複数の分割水槽間に掛け渡し状にして被切断材を載置す
ることができ、一つの分割水槽では入り切らない大きさ
の被切断材にも対応することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に関し、一方の水槽だけを使用
した場合の水槽定盤の縦断面図である。
【図2】本発明の実施例に関し、双方の水槽を同時使用
した場合の水槽定盤の縦断面図である。
【図3】本発明の実施例に関し、水槽の全体斜視図であ
る。
【図4】壁上端変位機構の開き状態を示す一部斜視図で
ある。
【図5】壁上端変位機構の閉じ状態を示す一部斜視図で
ある。
【図6】定盤本体の全体斜視図である。
【図7】従来の水槽定盤の縦断面図である。
【符号の説明】
1 第1分割水槽 2 第2分割水槽 3 水槽定盤 4 切断滓貯留パン 5 定盤本体 17 仕切り壁 24 圧縮空気供給手段 35 壁上端変位機構 37 仕切り板 h1 ,h2 ,h3 水位

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水槽内を区画して二以上の分割水槽を形
    成し、各分割水槽内には定盤本体を配設するとともに、
    水位調節手段を設けてそれぞれ独立して水位の調節を可
    能に構成したプラズマ切断装置の水槽定盤。
  2. 【請求項2】 各分割水槽には定盤本体を相互に面一に
    配置するとともに、同分割水槽を区画する仕切り壁に
    は、同仕切り壁の上端を少なくとも前記定盤本体の上面
    よりも下方に変位可能とする壁上端変位機構を設ける構
    成とした請求項1記載のプラズマ切断装置の水槽定盤。
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