JPH0685987A - ファクシミリ装置の制御方式 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】手動受信時にＣＮＧ検出によりファクシミリ受
信に切り替わるファクシミリ装置において、ＣＮＧの誤
検出により切り替わった場合に再び電話機に切り替え直
すことを可能とする。 【構成】ファクシミリ装置に電話切換信号検出部を設
け、手動受信時ＣＮＧ検出によりファクシミリ受信に切
り替わった後に、電話機が電話切換信号を送出したこと
を検出した場合は回線を電話機に切り替える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はファクシミリ装置に係
り、特に同一の回線を電話機による通信とファクシミリ
装置による通信とで切り換えて使用する機能を有するフ
ァクシミリ装置の制御方式に関する。

【０００２】

【従来の技術】ファクシミリ装置は公衆回線を利用して
遠隔地との間で文書や図面などの画情報をやりとりする
ことができる伝送装置であり、近年広く利用されてい
る。従来ファクシミリ装置は、電話機の回線とは別にフ
ァクシミリ装置専用の回線を引き、１つの回線をファク
シミリ装置専用に使用していた。

【０００３】しかし、近年ファクシミリ装置が小規模な
事業所や一般家庭などで使用されるようになり、１本の
回線を電話機とファクシミリ装置とで切り換えて使用す
るようになった。この場合、一般にファクシミリ装置は
手動受信モードで利用され、電話がかかってきた場合は
誰かが受話器を取って応答し、相手が通話目的であれば
そのまま通話を続け、相手がファクシミリ送信であれば
ファクシミリ装置で受信操作を行う。

【０００４】特開平３−２７０４５７号には、このよう
に１本の回線でファクシミリ装置と電話機とを切り換え
て使用する場合に、電話がかかってきた場合に受話器を
取って応答した場合でも、相手がファクシミリ送信であ
れば自動的に回線をファクシミリ装置に切り換えて、フ
ァクシミリの受信を開始するファクシミリ装置が開示さ
れている。この従来技術では、ファクシミリ装置内に回
線を電話機とファクシミリ装置内のファクシミリ通信部
とで切り換える回線切り換え手段と、電話をかけてきた
相手（起呼側）がファクシミリを送信することを示す信
号（ＣＮＧ信号）を検出する手段とを設け、通常は回線
切り換え手段により回線を電話機と接続しておく。電話
がかかってきた時に電話機の受話器を取って応答した場
合でも、ＣＮＧ信号が検出されたら、回線切り換え手段
によりそれまで電話機と接続していた回線を、ファクシ
ミリ装置内のファクシミリ通信部に接続しファクシミリ
の受信を開始する。これによれば電話がかかってきて受
話器を取って応答した際に、相手がファクシミリの送信
であっても、受話器を取った人はファクシミリを受信す
るための特別な操作を行う必要がなく、ファクシミリ装
置の取り扱いが容易化されるとともに、受話器を取った
人がファクシミリ装置の操作に不慣れな場合でも、確実
にファクシミリの受信を行うことが可能となる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、１
本の回線を電話機とファクシミリ装置内のファクシミリ
通信部とで切り換えて使用する機能を持つファクシミリ
装置において、電話がかかってきた場合に電話機の受話
器を取って応答した時でも、相手がファクシミリの送信
であることを示すＣＮＧ信号の検出を行い、検出された
場合は電話機に接続されていた回線をファクシミリ装置
内のファクシミリ通信部に切り換える構成となっている
ため、受話器を取った人はファクシミリを受信するため
に特別な操作を行う必要がなく、ファクシミリ装置の取
り扱いに慣れていない人が受話器を取った場合でも確実
にファクシミリの受信を行うことができる。

【０００６】しかし、ＣＮＧ信号と同じ周波数の信号は
人の声にも含まれるため、相手が電話の場合でも通話の
声に含まれるＣＮＧ信号と同じ周波数を持つ信号成分を
検出して、回線をファクシミリ装置内のファクシミリ通
信部に切り換えてしまうことがあった。この場合、通話
が続けられなくなり、改めて電話をかけ直す必要があっ
た。

【０００７】このように上記従来方法は、電話がかかっ
てきた時に相手がファクシミリの送信であることを示す
ＣＮＧ信号を検出において、間の声に含まれるＣＮＧ信
号と同じ周波数の信号成分を検出することによって、誤
って回線をファクシミリ受信に切り換えてしまった場合
に通話が続けられなくなる、という点に関して配慮され
ていなかった。

【０００８】本発明の目的は、通常は回線を電話機側に
接続しておき、電話がかかってきた際に電話機の受話器
を取って応答した場合にＣＮＧ信号の検出を行い、ＣＮ
Ｇ信号が検出された場合は回線を自動的に電話機側から
ファクシミリ通信部側に切り換えファクシミリの受信を
行う機能を有するファクシミリ装置において、ＣＮＧ信
号の誤検出によってファクシミリの受信に切り換えられ
た場合にも、電話機を操作することにより再び回線を電
話機に切り換えて通話を続けることを可能とするファク
シミリ装置の制御方式を提供することにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明ではファクシミリ装置に、電話機が送出する
回線をファクシミリ装置から電話機に切り換えることを
指示する電話切換信号を検出する電話切換信号検出部を
設け、電話がかかってきた時に電話機の受話器を取った
後、回線から相手がファクシミリ送信であることを示す
信号が検出され回線を電話機側からファクシミリ装置内
のファクシミリ通信部側に切り換えた後、ファクシミリ
通信部による起呼側との通信によりファクシミリ通信が
開始される以前に、前記電話切換信号検出部により電話
機から回線をファクシミリ装置側から電話機側に切り換
えることを指示する信号が検出された場合は、回線をフ
ァクシミリ装置側から電話機側に切り換えるように制御
する構成とした。

【００１０】

【作用】電話がかかってきた場合に電話機の受話器を取
って応答した場合、ファクシミリ装置では相手がファク
シミリ送信であることを示す信号（ＣＮＧ信号）の検出
を行い、ＣＮＧ信号が検出された場合は、電話機に接続
されていた回線をファクシミリ装置内のファクシミリ通
信部に切り換える。この後、ファクシミリ通信部は相手
に対してファクシミリの受信が可能であることを伝える
信号を送出する。相手がファクシミリ装置であれば、こ
の信号に対して応答することにより、ファクシミリ通信
が開始される。回線を切り換えた後、ファクシミリ装置
では電話機が回線をファクシミリ装置側から電話機側に
切り換えることを指示する電話切換信号の検出を行う。
前記のファクシミリの受信が可能であることを相手に伝
える信号に対して、相手が応答する前に電話切換信号が
検出された場合は、ファクシミリ装置は回線をファクシ
ミリ装置内のファクシミリ通信部側から電話機側に切り
換える。相手がファクシミリ送信でないのに、人の声に
含まれるＣＮＧ信号と同じ周波数成分をＣＮＧ信号と誤
検出してしまった場合、電話機で通話中の人は電話機を
操作することによって電話切換信号をファクシミリ装置
に対して送出する。この場合、相手はファクシミリ通信
ではないため、ファクシミリ装置の送出するファクシミ
リ受信が可能であることを示す信号に対しては応答しな
いため、ファクシミリ装置が電話切換信号を検出した時
点でファクシミリ装置内のファクシミリ通信部と接続し
ていた回線を電話機側に切り換える。これにより、電話
機による通話を続けることが可能となる。

【００１１】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面を引用しながら
詳細に説明する。

【００１２】図１は本発明のファクシミリ装置の制御方
式における処理の流れを示す図であり、図２は本発明の
ファクシミリ装置の制御方式を用いるファクシミリ装置
の構成を示す図である。図２において、ファクシミリ装
置１に接続された電話機４と、ファクシミリ装置１のフ
ァクシミリ通信部３は回線切換部５により回線２に接続
される。回線２には相手がファクシミリ送信であること
を示す信号を検出する回線切換信号検出部６が接続され
ている。また電話機４には、電話機４が送出する電話切
換信号を検出する電話切換信号検出部８が接続されてい
る。切換制御部７は回線切換信号検出部６と電話切換信
号検出部８、およびファクシミリ通信部３からの検出結
果により回線切換部５を制御する。

【００１３】図１により処理の流れを説明する。通常状
態では、回線切換部５により回線２は電話機４に接続さ
れている。呼出信号により電話機４の呼出音が鳴る。
（ステップ１０１）回線切換部５は電話機４が応答した
か否かを監視する。（ステップ１０２）電話機が応答し
た場合、即ち電話機４の受話器が取られた場合、ファク
シミリ装置１では回線切換信号検出部６は相手からファ
クシミリ送信であることを示す回線切換信号が送られて
くるか否かを検出する。（ステップ１０３）回線切換信
号が検出されない場合は、そのまま電話機４の受話器に
より通話が続けられる。回線切換部６により相手がファ
クシミリ送信であることを示す回線切換信号が検出され
た場合は、切換制御部７は回線切換部５を制御し、回線
２をファクシミリ通信部３に接続するように切り換え
る。（ステップ１０４）ファクシミリ通信部３では相手
に対してファクシミリの受信が可能であることを示す受
信応答信号を送出する。（ステップ１０５）ファクシミ
リ装置１は、相手が受信応答信号に対してファクシミリ
送信を開始することを指示する信号である送信応答信号
を送出したか否かを検出する。（ステップ１０６）送信
応答信号が検出された場合は、ファクシミリ通信部３に
よりファクシミリの受信を開始する。（ステップ１０
９）送信応答信号が検出されない場合は、電話切換信号
検出部８により電話機４から回線を電話機側に切り換え
ることを指示する電話切換信号が送出されているか否か
を検出する。（ステップ１０７）電話切換信号が検出さ
れない場合は、再び相手からの送信応答信号の検出（ス
テップ１０６）と、電話切換信号の検出（ステップ１０
７）を繰り返す。ステップ１０７において電話切換信号
が検出された場合は、切換制御部７は回線切換部５によ
り回線２をファクシミリ通信部３から電話機４に切り換
える。（ステップ１０８）これにより電話機４の受話器
により通話が可能となる。（ステップ１１０） 図３に本発明のファクシミリ装置の制御方式を実現する
ファクシミリ装置の構成の一実施例におけるブロック図
を示す。また図４に図３のファクシミリ装置における処
理の流れを示す。さらに図５にファクシミリ通信におけ
る信号の構成を示す。図５に示すように、ファクシミリ
通信では送信側が送出するファクシミリ送信であること
を示す信号ＣＮＧ信号２０１に対して受信側はファクシ
ミリ受信応答信号ＣＥＤ信号２０２、ＤＩＳ信号２０３
を送信側に対して送出する。これに対して送信側からフ
ァクシミリ送信応答信号であるＤＣＳ信号２０４が送出
され、以下ファクシミリ通信の手順が実行され、ファク
シミリの通信が行われる。

【００１４】図３において１１は相手が送出するＣＮＧ
信号２０１を検出するＣＮＧ検出回路であり、図１にお
ける回線切換信号検出部６に対応するものである。１３
は電話機４が送出するＰＢトーン信号を検出するＰＢト
ーン検出回路であり、図１における電話切換信号検出部
８に対応するものである。ファクシミリ制御回路１２は
図１における切換制御部７の機能およびファクシミリ装
置１全体の制御を行うものである。図１における回線切
換部５は、スイッチ１６、スイッチ１７、給電回路１
４、オフフック検出回路１５により構成される。

【００１５】通常状態では、回線切換部５においてスイ
ッチ１６はＢ側、スイッチ１７はＣ側に接続されてお
り、電話機４が回線２に接続されている。この状態で回
線２に呼出信号が送られてくると（ステップ１０１）、
電話機４の呼出音が鳴る。ファクシミリ制御回路１２は
回線切換部５のオフフック検出回路１５により電話機４
の受話器が取られたか否かを監視する。（ステップ１１
１）オフフックが検出された場合は、ファクシミリ制御
回路１２はＣＮＧ検出回路１１により、回線２に相手が
ファクシミリ送信であることを示すＣＮＧ信号２０１が
送られてくるか否かを検出する。（ステップ１１２）Ｃ
ＮＧ信号２０１が検出されない場合は、電話機４の受話
器による通話が続けられる。ＣＮＧ信号２０１が検出さ
れた場合は、ファクシミリ制御回路１２は回線切換部５
を制御することによりスイッチ１６をＡ側へ、スイッチ
１７をＤ側に接続する。（ステップ１１３）これによ
り、回線２にはファクシミリ通信部３が接続され、また
電話機４には給電回路１４が接続される。給電回路１４
は電話機４が動作するために必要となる電力を供給する
ためのものである。通常電話機４は回線２から電力の供
給を受けて動作しているが、この状態では回線２と切り
離されるため、給電回路１４から電力を供給することに
より電話機４の動作を可能とする。続いて、ファクシミ
リ通信部３はファクシミリの受信が可能であることを示
す受信応答信号、ＣＥＤ信号２０２、ＤＩＳ信号２０３
を回線２を通して相手に送出する。（ステップ１１４）
この状態で、ファクシミリ通信部３は相手からファクシ
ミリの送信開始を指示する送信応答信号ＤＣＳ信号２０
４が送られるのを待つ。（ステップ１１５）さらに、フ
ァクシミリ制御回路１２はＰＢトーン検出回路１３によ
り、電話機４からＰＢトーンが送られてくるか否かを検
出する。（ステップ１１６）相手がファクシミリの送信
の場合、送信応答信号としてＤＣＳ信号２０４が送られ
てくるため、ファクシミリ通信部３はこれを検出してフ
ァクシミリの受信を開始する。

【００１６】電話機４で受話器を取って応答した後、フ
ァクシミリ装置１のＣＮＧ検出回路１１が通話中の人の
声に含まれるＣＮＧ信号２０１と同じ周波数成分をＣＮ
Ｇ信号２０１と誤検出して回線２をファクシミリ通信部
３を接続した場合、電話機４の受話器を取った人はＰＢ
トーンを送る操作を行う。電話機４からＰＢトーンが送
られると、ファクシミリ装置１のＰＢトーン検出回路１
３により検出され、これによりファクシミリ制御回路１
２は回線切換部５のスイッチ１６をＢ側へ、スイッチ１
７をＣ側に接続する。（ステップ１１７）これにより電
話機４が回線２に接続され、電話機４の受話器によって
通話を行うことが可能となる。

【００１７】以上説明したように、本実施例によれば、
ファクシミリ装置が通話中の人の声から相手がファクシ
ミリ送信であることを示すＣＮＧ信号を誤検出すること
により、回線を電話機側からファクシミリ通信部側に切
り換えた場合でも、電話機からＰＢトーンを送出するこ
とにより、回線を電話機側に戻すことが可能であるた
め、通話を続けることが可能である。

【００１８】なお、本実施例においては電話機４が回線
をファクシミリ通信部３から電話機４に接続することを
指示する電話切換信号としてＰＢトーンを使用したが、
これはたとえば、ダイヤルパルス信号やフッキング信号
でも良い。ダイヤルパルス信号の場合は図３におけるＰ
Ｂトーン検出回路１３はＤＰ信号検出回路となり、また
フッキング信号の場合は、回線切換部５のオフフック検
出回路１５により検出可能であるため、ＰＢトーン検出
回路１３は不用である。

【００１９】

【発明の効果】本発明のファクシミリ装置の制御方式に
よれば、電話がかかってきた際に電話機の受話器を取っ
て応答をした場合でも相手がファクシミリ送信であるこ
とを示すＣＮＧ信号が検出された場合に回線を電話から
ファクシミリ通信に切り換える機能を有するファクシミ
リ装置において、通話中の人の声によりＣＮＧ信号の誤
検出を行い、これにより回線が電話からファクシミリ通
信に切り換えられた場合でも、電話機を操作することに
より回線をファクシミリ通信から電話に切り換えること
が可能であるため、ＣＮＧ信号の誤検出によって回線が
ファクシミリ通信に切り換えられた場合でも通話を続け
ることを可能とする効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のファクシミリ装置の制御方式における
処理の流れを示す図である。

【図２】本発明のファクシミリ装置の制御方式における
ファクシミリ装置の構成を示す図である。

【図３】第１の実施例におけるファクシミリ装置のブロ
ック図である。

【図４】第１の実施例における処理の流れを示す図であ
る。

【図５】ファクシミリ通信の信号の構成を示す図であ
る。

【符号の説明】

１…ファクシミリ装置、 ２…回線、 ３…ファクシミリ通信部、 ４…電話機、 ５…回線切換部、 ６…回線切換信号検出部、 ７…切換制御部、 ８…電話切換信号検出部、 １１…ＣＮＧ検出回路、 １２…ファクシミリ制御回路、 １３…ＰＢトーン検出回路、 １４…給電回路、 １５…オフフック検出回路、 ２０１…ＣＮＧ信号、 ２０２…ＣＥＤ信号。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】回線を介してファクシミリ通信を行うファ
   クシミリ通信部と、ファクシミリ通信部と電話機とを切
   り換えて回線に接続する回線切換部と、回線から起呼側
   がファクシミリ送信であることを示す信号を検出する回
   線切換信号検出部と、回線切換信号検出部によって起呼
   側がファクシミリ送信であることが検出された場合に前
   記回線切換部に対して回線の切り換えを指示する切換制
   御部とを有するファクシミリ装置において、電話機が送
   出する回線をファクシミリ通信部から電話機に切り換え
   ることを指示する電話切換信号を検出する電話切換信号
   検出部を設け、前記回線切換信号検出部により起呼側が
   ファクシミリ送信であることを示す信号が検出された場
   合に、前記切換制御部は、回線切換部により回線をファ
   クシミリ通信部側へ切り換えるとともに、前記電話切換
   信号検出部による電話切換信号の検出を行い、電話切換
   信号が検出された場合には前記回線切換部により回線を
   ファクシミリ通信部側から電話機側へ切り換える制御を
   行うことを特徴とするファクシミリ装置の制御方式。