JPH0685566B2 - 画像信号処理方法 - Google Patents

画像信号処理方法

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JPH0685566B2
JPH0685566B2 JP60271047A JP27104785A JPH0685566B2 JP H0685566 B2 JPH0685566 B2 JP H0685566B2 JP 60271047 A JP60271047 A JP 60271047A JP 27104785 A JP27104785 A JP 27104785A JP H0685566 B2 JPH0685566 B2 JP H0685566B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は画像データの二値化処理を行うための画像信
号処理方法に関する。
(従来の技術) 従来、画像読取装置として複写機とかファクシミリ機等
があり、最近では画像処理システムとして開発されたマ
イクロフィルム読取装置等がある。
マイクロフィルム読取装置 先ず、この発明の説明に先立ち従来提案されている画像
処理システムのマイクロフィルム読取装置につき説明す
る。
近年、情報量の増大に伴ない、種々の情報を記録した原
稿の量が飛躍的に増えてきている。この多量の原稿をコ
ンパクトなスペースに収納し、しかも、検索が容易に出
来るシステムが強く求められている。この要求を達成す
るためには、原稿に記録した情報を一旦圧縮して何等か
の手段に記録して保存することが必要である。その記録
手段としてマイクロフィルムとか、光ディスクが用いら
れている。マイクロフィルムは二次元の可視情報で記録
されており、長期保存性、法的証拠性、同一情報の多数
複製その他等の長所を有している。また、光ディスクは
多量の情報を記録出来ることはもとより、情報の追加、
更新をリアルタイムで実現出来またディジタル情報で記
録しているため直接記録情報をコンピュータに接続して
そのまま通信に利用することが出来る等の長所を有して
いる。
そこで、これら両者の長所を活すため、一旦例えば紙原
稿等のオリジナル原稿を一括して次々と撮影してマイク
ロフィルムを作成し、その後に、マイクロフィルムに記
録した情報と一緒に、将来検索が出来るようにするため
の検索情報を光ディスクに記録することが提案されてい
る。このように、オリジナル情報を検索情報と一緒に光
ディスクに記録しておけば、誰でも必要な時に記録情報
を読出してプリントアウトしたりマイクロフィルムを作
成したりすることが出来るし、直接ファクシミリ装置で
遠方へ伝送することも出来、従って情報の高度利用が図
れる。
第2図〜第4図は、このような目的で従来提案されてい
る、オリジナル原稿から光ディスクへ情報を書込むため
の画像処理システムのマイクロフィルム読取装置の一例
を説明するためのブロック図である。
先ず、この装置の全体的な概略を第2図につき説明す
る。
このマイクロフィルム読取装置は文字、図面、コンピュ
ータメモリに記録されたディジタル情報などのオリジナ
ル画像情報をマイクロフィルム情報として一旦記録した
後、マイクロフィルム情報の中から所望な情報のみをマ
イクロフィルムスキャナで読取って光ディスクにファイ
ルするように構成されている。
第2図において、例えば紙原稿10等のオリジナル画像情
報をマイクロフィルム撮影装置20(以下、単にカメラと
いう)でマイクロフィルムに撮影した後、通常の如く現
像処理30を行ってマイクロフィルム40を作成する。この
マイクロフィルム40には16mmロールマイクロフィルム4
2、35mmロールマイクロフィルム44、マイクロフィッシ
ュフィルム46及びアパーチャフィルム48がある。
次に、このマイクロフィルム40に記憶された画像情報を
マイクロフィルムスキャナ100で読取ってディジタル画
像情報PSに変換し、このディジタル画像情報PSと、この
画像の撮像順番との対応を取るための管理情報とを次の
光ディスク記録装置200に送り、そこでこの画像情報PS
を管理情報と共に光ディスク50に格納する。情報PSの読
取りに当り、マイクロフィルム40を専用のキッド102に
装填して、所定の位置にセットし、イメージセンサ104
で装填されたマイクロフィルム40を走査し、また、所要
に応じスクリーン106に画像を投影し、画像を見なが
ら、ディジタル変換を行うことも出来る。また、光ディ
スク記録装置200において光ディスク50に画像情報PSを
記録するに当り、スキャナ202で入力した画像情報PSを
読取ると共に、CRT表示装置204で画像表示し、この表示
画像を見ながら、キーボード206で画像内容や種類等を
指示するインデックス情報を入力して光ディスク50に情
報の書込みを行っている。尚、このインデックス情報は
マイクロフィルムスキャナ100のスクリーン106に投影さ
れた画像を見ながらキーボード206で入力しても良い。
このような入力作業は通常は一人のオペレータが行う
が、処理能力はいずれも約3000頁/8時間である。これが
ため、入力作業の高速化のため、パソコンシステム60を
設けて作業を行っても良い。この場合、複数台例えば2
台のパソコン62、64を設置し、一方のパソコン62はマイ
クロフィルムスキャナ100のスクリーン106を見ながらキ
ーボード62aでインデックス情報を打込み、他方のパソ
コン64には専用のマイクロフィルムリーダ100aを別に設
けてそのスクリーン106aを見ながら、キーボード22aで
インデックス情報を打込んでそれぞれのフロッピーディ
スク66及び68に書込む。これらインデックス情報はこれ
らフロッピーディスク66及び68を光ディスク記録装置20
0のフロッピディスク装置70に装填してデータの読出し
を行うことによって、光ディスク50に格納されている画
像情報に対応してインデックス情報をこれに書込むこと
が出来る。
また、パソコン62、64で作成されたインデックス情報を
マイクロフィルムスキャナ100に入力出来るように構成
し、マイクロフィルムスキャナ100に検索機能を持た
せ、画像情報、管理情報と共にインデックス情報を光デ
ィスク記録装置200に転送できるように構成することも
出来る。
マイクロフィルムスキャナの説明 次に第3図を参照してマイクロフィルムスキャナ100の
構成例につき説明する。
このマイクロスキャナ100は主としてマイクロフィルム
の画像情報を読取るための光学読取部120と、光学読取
部120の駆動部140と、光学読取部120からの読取信号を
光ディバイス記録装置200へ送給するための信号処理部1
60と、駆動部140及び信号処理部160を制御するための制
御部180とを具えている。
光学読取部120は、光源1222及びコンデンサレンズ1224
を具える照明系122と、画像を歪ませないために例えば
圧着ガラス1242a及び1242bでマイクロフィルム40を挟持
するためのマイクロフィルム保持装置124と、投影レン
ズ1262、結像レンズ1264,1266、ハーフミラー1268及び
スクリーン106を具える画像投影系126と、マイクロフィ
ルム40を照明光路中に送るための例えば送給及び巻取リ
ール128a及び128bと、マイクロフィルム40に付されてい
るブリップマーク或いはコマ間の濃度差を光学的に検出
するためのマークセンサ130と、最適条件で画像読取を
行うためにマイクロフィルム40の濃度情報を検出するた
めの自動露光制御用のセンサ132と、ハーフミラー1268
によってビームスプリットされて投影された光画像情報
をイメージセンサ104で走査し電気信号に変換するため
のセンサ部134とを有している。尚、この場合、マイク
ロ画像に縮小する前の原稿サイズに拡大された画像を、
拡大された画像のまま読み採れるイメージセンサを用い
た場合には、結像レンズ1264、1266を省略することがで
きる。
駆動部140はマイクロフィルム40のコマ送りを行うため
に、マークセンサ130からの信号に応じて供給及び巻取
リール128a及び128bを駆動するための駆動制御部142
と、イメージセンサ104に機械的に結合されているスク
リュー・ナット機構144を駆動するためのモータ148を制
御する駆動回路150とを具えている。このモータ148の回
転によりイメージセンサ104が光路面を走査することが
出来る。
信号処理部160は駆動読取回路162、線密度切換回路164
及びRS422データ線166を具えている。駆動読取回路162
はセンサ132で測定されたフィルム濃度情報を基にして
画像読取を最適条件下で行うようにイメージセンサ104
を適当に合焦移動させると共に、このイメージセンサ10
4が検出し光電変換された画像情報を線密度切換回路164
に送る。線密度切換回路164は例えば16本/mmとか8本/m
mとかいった適当な任意の線密度で画像情報を送出し、
これをデータ線166を経て光ディスク記録装置200へ送
る。
制御部180はこれら駆動部140及び信号処理回路160を制
御するための回路であり、中央処理装置(CPUと称す
る)182と、CPU182と光ディスク装置200との間で情報CS
例えば管理情報、画像情報等のやりとりを行う例えばRS
232データ線184と、データ線184を経てCPU182にコマン
ドを伝送するためのパソコン186とを具え、さらに、キ
ーボード188の指令によりインタフェース190を経て駆動
制御部144及び駆動回路150を制御するとともに、CPU182
に他のコマンドを与えるように構成されている。
光ディスク記録装置 次に光ディスク記録装置につき説明する。
第4図は光ディスク記録装置200の構成例を示すブロッ
ク図である。
この装置200においては、CPU210、ROM212、RAM214、CRT
216、キーボード218、インタフェース220を具え、これ
らを共通のバスライン222に接続してある。インタフェ
ース220はフロッピディスク装置70或いはホスト側CPU22
4に接続されている。
さらに、このCPU224にはバスライン226を通じて画像の
編集や追加、削除、拡大縮小を行うためのグラフィック
プロセッサ228、スキャナ202及びマイクロフィルムスキ
ャナ100が接続されている。
これらはインタフェース230及びバスライン232を介して
フロッピディスク50に対する書込み及び読出しを制御す
る書込み読出し制御部240と駆動部260とを具えている。
書込み読出し制御部240はディスクデータ制御部242で画
像情報の書込みと、ファイルされた画像情報の読取りと
を制御する。書込みは、マイクロフィルムスキャナ10
0、スキャナ202で読出された画像情報、管理情報及びイ
ンデックス情報に応じて変調器244を介してレーザ駆動
部246からレーザビームLBを発生することによって行わ
れる。
また、光ディスク50からの読出しは読取ヘッド248に結
合したセル250によって行われ、このセル250で光学的に
ピックアップした情報をセルプロセッサ252を経て復調
器254で復調する。この場合、焦点機構256によってヘッ
ド248の位置を光ディスク50のピットに焦点を合せ、セ
ル250から正確な情報を読取出来るように構成してあ
る。
一方、駆動部260はセクタ制御系及びクロスフィード制
御系とに分れており、セクター制御系はセクター制御部
262によって管理され、クロスフィード制御系はクロス
フィード制御部272によって管理されている。セクター
制御部262は駆動部264を介してスピンドルモータ266を
制御し、実際の制御位置はセクターホイール268及びセ
クターパルス計数部270によって検出され、この検出デ
ータをセクター制御部262にフィードバックすることに
よってセクターの指令位置に制御する。
クロスフィード制御部272は駆動部274を介してリニアモ
ータ276を制御し、その制御位置はモアレ縞278及びグレ
ーティング装置280によって検出され、その検出データ
をクロスフィード制御部272にフィードバックすること
によってクロスフィードの指令位置に制御する。
このような従来提案されたマイクロフィルム読取装置を
用いれば、既存のマイクロフィルム化された情報はもと
よりマイクロフィルム化されていない情報を初め、将来
得られる情報のうち光ディスクにファイルするのに適し
た情報をマイクロフィルム化して保管し、また、保管し
た情報を検索してオンラインで利用することが出来る。
ところで、上述したようなマイクロフィルム読取装置で
は、第5図に示すように、光源1222からの照明光でマイ
クロリーダの露光台1342に形成されたマイクロフィルム
40の投影画像(画素マトリックスを形成している)を一
次元イメージセンサ104で、センサアレイ方向の主走査
方向(X方向)と、センサの機械的駆動方向である副走
査方向(Y方向)とを走査して読取っている。この読取
りによってセンサから画素毎に時系列的に映像データ
(画像信号)が得られ、この映像データは二値化され、
後処理用として出力される。
(発明が解決しようとする問題点) この画像信号の二値化に当り、二値化のための閾値レベ
ルを決定する必要がある。従来の閾値レベル設定方法を
マイクロフィルム読取装置に適用する場合には、この画
像信号を得る走査とは別個に投影画像に対し平均測光を
行ってフィルム濃度を検出し、この平均測光で得られた
濃度値から閾値レベルを決定することとなる。
しかしながら、平均測光の場合であると、投影画像全体
の例えば1/4とかというある程度広い画面に亙る範囲の
濃度分布を平均測光するのであるから、例えば測光範囲
に広く抜けている部分があると、測定した濃度値がこの
抜けている部分の濃度値側にシフトしてしまい、必ずし
もフィルム濃度を正確に反映していないといえる。
従って、従来の平均測光方法を適用すると、二値化のた
めの閾値レベルを正確に求めることが出来無いという問
題があった。
また、閾値レベルを手動調整して設定する方法もある
が、バックグランドレベル付近ではバックグランド自体
が雑音成分を含んでいるため上下に変動しており、これ
がため適切な閾値レベルの調整が困難であった。
従って、この発明の目的は画像をイメージセンサで読取
って得られた映像データを正確に適切に自動的に二値化
を図るため画像信号処理方法を提供することにある。
(問題点を解決するための手段) この目的の達成のため、この発明の画像信号処理方法に
おいては、画像データの二値化処理を行うに当り、読取
るべきネガフィルムの投影画像をイメージセンサで走査
して得られた画像データに対しアンシャープマスクを用
いてボケ修正を行ってボケ修正済信号を形成し、このボ
ケ修正済信号を一定の閾値により二値化するに当り、こ
の一定の閾値を、画像データの出力を平滑し、この平滑
により得られた出力分布から求めた下限値から画像デー
タのバックグランド濃度を求め、このバックグランド濃
度に応じて設定された二値化閾値とすることを特徴とす
る。
(作用) このように、この発明の画像信号処理方法によれば、画
像データにコントラスト差の小さい高周波成分が含まれ
ていても、当該画像データに対しボケ修正を行ってコン
トラスト差を大きくし後に一定の閾値レベルに基づいて
二値化処理を行うのであるから、周波数の高い細かな画
像を確実に二値化して高画質の二値化画像を得ることが
出来る。さらに、この発明の画像信号処理方法によれ
ば、イメージセンサで読取った画像データの出力を平滑
にして得られた出力分布から求めた下限値から画像デー
タのバックグランド濃度を求め、このバックグランド濃
度に応じて一定の閾値を設定する。このため、画像デー
タの二値化を正確に適切に自動的に図ることができる。
(実施例) 以下、図面を参照して、この発明に係わる画像データの
バックグランド濃度測定を行う画像信号処理方法の実施
例を第3図に示したマイクロフィルムスキャナに適用し
た場合につき説明する。また、以下の実施例では一例と
して主としてネガフィルムに関して説明するがポジフィ
ルムについても適用出来ること明らかである。
第1図はこの発明の説明に供するブロック線図で、この
図は第3図のセンサ部134,駆動読取部162,駆動回路150,
モータ148及び制御部180に対応する部分を示す。
第1図において、一次元イメージセンサ104によって、
マイクロフィルムの投影画像300を主走査方向Xに電気
的に及び副走査方向Yに機械的に走査する。
センサ104から読取った画像毎に順次の時系列映像デー
タを増幅器310を経てシェーディング補正回路320に送
り、ここで再生画像の画質を良質にするために映像デー
タの二次元シェーディングの補正を行う。シェーディン
グ補正された映像データを二値化回路340で二値化した
後インタフェース回路360を経て後段の線密度切換回路
(第3図に164で示す)等の他の所要の処理回路に出力
させる。尚、この二次元シェーディング補正は本出願人
に係る先の出願に開示した方法で実施することが出来か
つこの発明の要旨ではないので、ここではその説明を省
略する。
この発明においては、シェーディング補正回路320にお
いてシェーディング補正されて得られた画像データにつ
き二値化回路340で二値化のための種々の画像信号処理
を行う。二値化のための処理方法としては以下の説明か
らも明らかとなるように種々の方法があり、ネガフィル
ムの場合につきこれら二値化のための画像信号処理につ
き説明する。
二値化のためのフィルム濃度測定及び閾値設定 濃度測定 先ず、二値化の一つの方法として第6図に示す方法があ
る。この方法では、このシェーディング補正された画像
データからフィルム濃度を検出し、このフィルム濃度か
ら一定の閾値レベルを設定し、画像データと、この閾値
レベルとを比較して自動的に二値化を行う方法である。
この場合につき説明する。
二値化を行うための閾値を設定する際にフィルムのバッ
クグランドの影響が出ないようにするため、フィルム濃
度を知る必要がある。
既に説明したように、投影画像の平均測光を行うと、す
ぬけ部分が非常に広い範囲で存在する画像であると、濃
度平均値が一気にすぬけ側の濃度にシフトしてしまい、
これがため、文字等の情報の部分がほとんど飛んでしま
って出なくなり、正確に元の画像情報を反映しなくな
る。これは、平均測光では例えば5cm四方というような
広い領域にわたる平均測光を行っていることに起因す
る。
これに対し、イメージセンサ104は投影画像の例えば数m
m四方という非常に狭い細かい領域毎に情報を読取って
画像データを送出するのであるから、得られた画像デー
タの出力からフィルム濃度測定を行えば平均測光の場合
よりも遥に忠実な濃度を測定することが出来る。
これがため、この発明ではイメージセンサ104から得ら
れシェーディング補正等のある程度の補正が済んでいる
画像データの出力を用いて濃度測定を行う。ここで画像
データの出力の大きさと濃度とは一対一の関係にあるの
で、以下の説明において画像データの出力の大きさを単
に濃度と称する場合もある。
ところで、この補正済みの画像データは、例えば、第7
図(A)に横軸に時間を取り及び縦軸に出力レベルを取
って示した出力分布曲線からも明らかなように、文字等
の情報部分で光が通り抜けている部分A1及びA2と、バッ
クグランドBとから成っている。しかし、この補正済み
画像データであってもゴミやキズ等があると、例えばC1
及びC2で示すように、一部分だけ光が抜けないで出力
(濃度に対応する)が急峻に落ている部分があり、ま
た、バックグランドの雑音が完全に除去されておらず著
しくノイジィーとなっている。従って、このようなゴミ
やキズ等に起因する雑音の影響が出ないように閾値レベ
ルを設定するためにはバックグランドの濃度レベルを知
る必要がある。
従って、このような画像データに含まれているゴミ、キ
ズ及びバックグランドの雑音成分等をローパスフィルタ
(LPF)によって平滑し、平滑された画像データの出力
分布から出力の下限値(ミニマムレベル)を決定してや
れば、この下限値からこれに対応する濃度を決定し、こ
の濃度に適した閾値レベルを設定することが出来、従っ
て、元の画像情報に忠実な、二値化のための閾値レベル
を設定することが出来る。
第6図は上述したようなフィルム濃度を測定して閾値レ
ベルを決定し、この閾値レベルによって画像データの二
値化を図る方法を説明するための画像処理装置の一例を
示すブロック図である。第6図において600はフィルム
濃度測定部(画像データの出力測定部)であり、602は
二値化用閾値を設定するための中央処理装置(CPU)、6
04は二値化するための比較器である。尚、このCPU602は
制御部180のCPU182と兼用しても良い。このフィルム濃
度測定部600はローパスフィルタ606、サンプル−ホール
ド回路608及びマルチプレクサ(MPX)610を具えてい
る。サンプル−ホールド回路608はローパスフィルタ606
とマルチプレクサ610との間に設けたミニマムホールド
回路612と、ローパスフィルタ606の出力側とマルチプレ
クサ610との間に設けたポジフィルムの濃度値測定用の
ピークホールド回路614とを具えている。
次に動作につき説明する。今、第7図(A)に示すよう
な出力(濃度)分布を有する一ライン分のディジタル画
像データがローパスフィルタ606に入力すると、平滑さ
れて第7図(B)に横軸に時間及び縦軸に出力レベルを
取って示した出力分布を有する画像データとして出力さ
れる。このフィルタ606の遮断周波数は10KHz、イメージ
センサ104の駆動周波数を2MHzとした場合、帯域幅は20
〜100KHzと設定するのが好適であるが、駆動周波数を変
えた場合には、適切な遮断周波数のフィルタ606を用い
ることが出来る。
この画像データはゴミ、キズ及びバックグランドの雑音
成分が平滑されており、これをサンプル−ホールド回路
608のミニマムホールド回路で下限値Lを探し出してホ
ールドし、マルチプレクサ610を第3図の制御部180のCP
U182からの選択信号で切換えて、次段のCPU602へ送出す
る。
この出力の下限値Lは走査される一画面中の一ラインに
ついて一点求めるだけでも良いが、例えば、この下限値
Lがゴミとかキズとかに基づく下限値であると必ずしも
適切な下限値とならない場合があるので、一画面につき
数本例えば四本のラインについてそれぞれ一点を求め、
それらの平均値を下限値として求めても良い。どのライ
ンの下限値をホールドするかは第3図に示した制御部18
0のCPU182からの制御信号で制御することが出来る。
また、これらの平均下限値はCPU602で算出するように構
成することが出来る。この場合には、CPU602に、例え
ば、各ライン毎に求めた下限値を取り込んで記憶するメ
モリと、このメモリから各下限値を読み出して平均値を
算出する平均下限値算出手段と、この手続を行わせるに
適したその他の所要の手段を設けることが出来る。
このよにして得られた下限値をCPU602に送る。このCPU6
02はこの下限値に対応する濃度値が予め記憶されてい
て、下限値の入力によって対応する濃度値を読出せると
共に、後述するように、この読出された濃度値からこの
濃度値に最適な閾値レベルを出力して比較器604に供給
出来るように構成する。また、下限値から直接閾値を出
力するように構成することも出来る。
第8図は、このようにして求めたフィルムバックグラン
ド濃度(横軸)と、ローパスフィルタ606を通過した画
像データの出力の下限値(縦軸)との関係(曲線I)及
び後述する二値化の閾値との関係をそれぞれ示す特性図
である。
第8図はセンサ104駆動周波数を2MHzとし、フィルタ606
の遮断周波数を10KHzとし、テストフィルムのすぬけ部
での出力が1.0Vとした場合の実験結果を示す。図中左側
の縦軸はフィルタ606の通過後の画像データ出力の下限
値LをmV単位で取って示してあり、横軸のバックグラン
ド濃度の1.0はコントラストが最適となる濃度であり、
これより値が大きくなるに従って濃度が高くなり、逆に
小さくなると濃度が低くなり、0では光が全部透過す
る。図中Δ−Δは測定点を五箇所とした時のバラツキの
範囲を示し、曲線Iはその平均値を示す。
この曲線Iからも明らかなように、下限値とフィルム濃
度とは一対一の関係にあり、従って、下限値とフィルム
濃度との関係を予めテーブルメモリ616、例えばテーブ
ルRAM或いはテーブルROM等の所要に応じた好適なメモリ
に格納しておけば、前述したように測定された下限値が
CPU602に入力された時、この下限値に対応するバックグ
ランド濃度値の下限値を読出して知ることが出来る。
閾値レベルの設定 ところで、第8図において、右側の縦軸は二値化のため
の閾値をmV単位で取って示してある。この値はフィルム
ジャケットのみの場合の画像データ出力に対する二値化
閾値を1000mVとし、このジャケットにフィルムを差し込
んだ時のバッククランド濃度と、二値化に最適な閾値と
の関係を示している。この図から理解出来るように、フ
ィルム濃度を例えば0.2〜1.7程度まで変えると、フィル
ムバックグランド濃度も約100mV〜400mV程度の広い範囲
にわたり変化する。この変化に対応して、二値化閾値の
変化を見ると、図中○−○(明朝体活字)及び×−×
(ゴシック体活字)で最適調整範囲を示してあるよう
に、フルスケールが1000mVの範囲で約100mV〜約700mVと
いう広い範囲にわたって変化する。この調整範囲は濃度
値が1.0当りでは300mV程度あるので調整が比較的容易で
あるが、濃度が高くなったり、或いは低くなったりする
と、調整範囲が狭まっている。従って、このバックグラ
ンド濃度と閾値との関係を用いて手動操作により二値化
閾値を設定しようとすると、閾値の調整範囲が狭い領域
では、少しでも調整がずれると再生画像にバックグラン
ドが全部出て真っ黒となったり、或いは、情報が全部飛
んでしまう。このように、一枚のフィルムに対する最適
閾値の設定はかなり微細に行わねばならならず、調整が
著しく困難である。
そこで、自動的に二値化閾値レベルを設定出来るように
するため、この濃度(出力)下限値Lからバックグラン
ドBを除去出来るような値だけレベルシフトを行って閾
値レベルTHを設定し、一対一の関係でバックグランドと
最適な閾値との関係を予め設定してあるので、画像中の
情報部分のA1,及びA2とバックグランドBとを適切に二
値化することが出来る(第7図(B))。
この閾値レベルの設定は、前述したCPU602のテーブルメ
モリ616に予め表にして濃度下限値と対応付けて書込ん
で行う。例えば、画像データの出力が300mVであるとす
ると、これに対応する閾値レベルは550mVとするように
設定する。尚、この場合のシフト量は所要に応じて任意
好適な量として設定出来る。
このようにすれば、読取るべきフィルム一枚毎に画像デ
ータ出力すなわちバックグランド濃度を測定し、その値
から二値化するための最適閾値レベルを自動的に設定
し、この閾値をCPU602のテーブルメモリ616から比較器6
04へ出力させることが出来る。
このように構成すれば、自動的に正確にしかも迅速に画
像データの二値化を行うことが出来る。
尚、第8図に示した回路はディジタル信号で処理するよ
うに構成したが、アナログ信号で処理するように構成す
ることも出来る。この場合にはテーブルメモリは必要と
しない。
高周波成分のコントラストを高めるための二値化処理 上述した二値化処理では画像周波数が高周波となったと
きに正確に二値化を行い得ない恐れがある。
一般に知られているように、画像の周波数成分が高くな
ると、低周波数成分にくらべて白及び黒の出力差が小さ
くなるためコントラストが低くなる。例えば、第9図に
横軸に時間及び縦軸に出力レベルを取って示した画像デ
ータ波形のように、低周波数領域では信号A3とバックグ
ランドBとのが明確にコントラスト差が出ているが、高
周波領域では信号A4とバックグランドBとの間のコント
ラスト差は著しく低下しいわゆる画像のボケが生じる。
従って、例えば前述したように求めた閾値レベルTHであ
っても、高周波領域では画像データの正確な二値化が期
待出来ない恐れがある。
この画像のボケの影響を除去して二値化を正確に行う方
法として、この発明では第10図(A)〜(C)に示すよ
うな主として三通りの方法が考えられる。
第一の方法は、画像データに対しボケ修正回路700でボ
ケ修正を行い、閾値レベルとしては前述したようにして
得られた一定の二値化閾値レベルTH又はその他の適切な
閾値レベルを用いて、比較器720で比較を行う。
第二の方法は、第10図(B)に示すように、二値化され
るべき画像データはそのまま比較器720の一方の入力端
子に送り、一方において、この画像データを平滑回路72
2、圧縮回路726及びレベルシフト回路730を経て二値化
のための最適閾値レベルTH1を形成し、この閾値レベル
を比較器720に他方に入力端子に送り、そこで二値化を
行う方法である。
第三の方法は第一及び第二の方法を同時に行う方法で、
二値化されるべき画像データはボケ修正回路700を経
て、また、閾値レベルはこの画像データを平滑回路72
2、圧縮回路726及びレベルシフト回路730を経て、それ
ぞれ比較器720に供給して二値化を行う。
以下、これら二値化の方法をディジタル処理で行う場合
につき説明する。また、前述と同様に一例としてネガフ
ィルムの投影画像をイメージセンサで二次元走査して得
られた画像データに関しての画像処理として説明する。
〈第一の方法〉 この画像のボケを除去するには高周波成分を強調すれば
良く、その方法として高域強調フィルタ例えば既知のア
ンシャープマスク(Unsharp Mask以下、単にマスクUSと
称する)を用いて行うことが出来る(文献:光と画像の
基礎光学(電気学会刊参照)。
第11図(A)は第10図(A)に対応する回路ブロック図
で、ボケ修正回路700としてマスクUSを用いた場合の回
路ブロックを詳細に示した図である。
マスクUSは、画像のボケが濃度の一様な領域間のエッジ
に現われることに着目し、濃度の傾斜を急峻にしようと
するものである。このマスクUSによれば、画像空間を中
心画素が現われる奇数マトリックスと考えたとき、中心
画素に対応する画像データを強調して出力する。例え
ば、今、一例として、イメージセンサ104を2048画素と
し、各ラインを主走査して各ライン毎に画素の読み取り
順次にデータをそれぞれのラインメモリにメモリさせ
る。1画素が1バイト(byte)であるならば、このライ
ンメモリは2048バイトのラインメモリである。各ライン
メモリを並列に設け、第11図(B)に示すように3×3
マトリックスの9画素に対応するデータを同時に読み出
して中心画素のデータを強調する場合を考える。このマ
トリックスの中心画素データをeとして図示のように画
素データa〜iが配列しているとすると、中心画素に対
応する強調画素データEは E=5e−(b+d+h+f)(1) で与えられる。
従って、マスクUSとしては、画像データのうち3×3マ
トリックスの9画素に対応する画素データを並列に読み
出して、これら画像データを(1)式の乗算(5e)、加
算(b+d+h+f)及びこれらの減算を行うことが出
来るように構成すれば強調された出力Eを得ることが出
来る。
第11図(A)に示すボケ修正回路700では、n×n(n
は3より大なる奇数)マトリックスを用いて構成するこ
とも出来るが、以下、マスクUSを3×3マトリックスと
して構成した例につき詳述する。
第11図(A)に示すボケ修正回路700はマトリックスメ
モリ部702と、乗算回路708と、加算回路710と、引算回
路712とを具えている。
マトリックスメモリ部702はラインメモリ部703と、この
ラインメモリ部702に対する画素データの書き込み及び
読み取りを制御部180のCPU182からの制御信号によって
実行させるためのアドレスカウンタ704と、9画素のデ
ータを並列出力させるためのラッチ部706とを具えてい
る。
さらに、このラインメモリ部703はイメージセンサ104の
画像数(1ラインのドット数。この例では2048画素)の
ラインメモリを三組(それぞれM1、M2、M3とし、703a,7
03b,703cで示す)並列に配置し、各ライン毎に読取った
画像データを書込制御部703dで制御して一ライン毎にい
づれか一つのラインメモリに巡回的に書込む。今、ライ
ンメモリM1に二つ前のラインの画像データj−2が書込
まれており、ラインメモリM2には一つ前の画像データj
−1が書込まれていて、現在はラインメモリM3に画像デ
ータjを書込中でデータを更新しつつあるとする。一
方、このラインメモリM1、M2、M3のうち、現在書込中で
ないラインメモリの画像データj−1及びj−2を、読
出セレクタ703eで制御して、書込みと同期して並列的に
読出す。この時点ではラインメモリM1、M2から同時に読
出しを行い、読出した画像データをラッチ回路703g,703
hを経て次段のラッチ部706に送る。これと同時に、現在
書込中の画像データjを別経路でラッチ回路703fを経て
ラッチ部706に直接送る。
このラッチ部706は各ラインに対し二段のラッチ回路706
a,706b;706c,706d;706e,706fを設け、その前後の、全部
で三箇所から出力を同時に取り出せるように構成してあ
る。今、ラインメモリM2から読出された画像データj−
2の順次の三個の画像データをa,b,cとし、同時にライ
ンメモリM1からの画像データj−1の順次の画素データ
をd,e,fとし、現在書込中の画像データjの画素データ
をg,h,iとすると、ラッチ部706はこれら画素データa〜
i(3×3マトリックスの9画素に対応する9個のデー
タ)を時間的に同時に読出して並列的に出力させるよに
構成してある。
尚、このラインメモリ部703において、ラッチ回路703f
〜703hはラインメモリ703a〜703cの読出し速度との関係
で、読出しのタイミングを合せるために所要に応じて設
けたものであり、省略しても良い。
次に、このようにして読出された画素データa〜iのう
ち、画素データeは(1)式の乗算(5×e)を実施す
る乗算回路708に送る。他方、画素データb,d,f,hを
(1)式の加算演算を行うため、加算回路710にそれぞ
れ供給する。これら乗算回路708及び加算回路710で演算
された出力を引算回路712にそれぞれ供給し、そこで
(1)式の引算を行い、その結果、(1)式で与えられ
るような強調された画素データEを得る。このような処
理をボケ画像の画像データに対して行い、強調されたこ
れら画像データを二値化されるべき画像データとして比
較器720に供給する。
このマスクUSを経て強調された画像データは第11図
(C)に横軸に時間及び縦軸に出力レベルで示した画像
データ波形図からも理解出来るように信号A4(第9図)
が強調された信号(白)A5の出力レベルが上り、バック
グランド(黒)B(第9図)が強調されたバックグラン
ドB1の出力レベルが下ってコントラスト差が充分に現わ
れる。
従って、この第一の方法によれば、従来方法では二値化
出来ずに白レベルとして飛んでしまうような著しく細か
いパターンの画像データを、上述したような二値化に最
適な一定の閾値レベルTH又は公知の方法で得られた一定
の閾値レベルで、正確かつ適切に二値化することが出
来、従って解像度が上る。
〈第二の方法〉 この方法は、シェーディング補正回路(第1図の320)
から送られてきたボケ画像を有する画像データをそのま
ま比較器720に供給する代わりに、閾値レベルを上述し
た方法とは別の方法で設定して正確に二値化を行おうと
するものである。
従って、この方法では、画像データを一旦平滑した後、
圧縮し、然る後、この圧縮された信号のレベルシフトを
行って当該画像データの二値化のための最適閾値レベル
を形成し高画質の再生画像を得ようとする方法である。
第12図(A)は第10図(B)に対応するブロック図であ
り、平滑回路722として既知のメディアンフィルタを用
いる構造である。この実施例につき説明する。このメデ
ィアンフィルタ自体については前述した文献:「光と画
像の基礎光学(電気学会刊)」に開示されているので、
詳細な説明は省略する。
このメディアンフィルタ724は低域フィルタであり、こ
のフィルタは既に知られているように、これをn×n例
えば3×3マトリックスフィルタとして構成すると、9
個の画素データa〜iの濃度値(出力レベル)を小さい
順に並べて小さい方から5番目(中央)の濃度値を出力
とするように構成してあり、よって濃度の一様な領域間
のエッジでのボケの少ない画素データを出力し低周波の
信号の平滑化を図ることが出来る。従って、このメディ
アンフィルタ724を使用すると、画像データのバックグ
ランドレベルがゴミとかイメージセンサのバラツキその
他の原因によって多少変動したとしても、その変動を除
去した平滑な信号を得ることが出来る。
このメディアンフィルタ724に画素データを入力させる
ため、この平滑回路722は第一の方法の実施例(第11
図)で説明したと同様な構成の画素データを並列に読み
出すためのマトリックスメモリ部702,(ラインメモリ部
703、ラッチ部706、アドレスカウンタ704)を持ってお
り、これらの回路成分については前述と同一の動作をす
るので同一の符号を付して示し、それらの重複説明を省
略する。
この実施例においても、あるラインの画像データjが平
滑回路722に入力するとする。前述と同様に、二つ前の
ラインの画像データj−2、一つ前の画像データj−1
及び現在のラインの画像データjのそれぞれの順次の三
個の画素データa〜iが同時に並列に読み出されてメデ
ィアンフィルタ724に9個の画素データa〜iとして並
列に供給される。このメディアンフィルタ724から得ら
れた画像データはバックグランドの雑音が除去された信
号となっている。この平滑された画像データを第12図
(B)に示す。同図は横軸に時間及び縦軸に出力レベル
を取って示した信号波形図であり、平滑されたバックグ
ランドをB3で示す。
次に、このようにして平滑された画像データにを圧縮回
路726で圧縮して出力させ、この圧縮された信号のレベ
ルをレベルシフト回路730で下限レベル(バックグラン
ドレベル)よりも上側のレベルとなるようにシフトさせ
て高周波成分の画像データの二値化を適切に行うことが
出来る閾値レベルを形成する。このようにすれば、二値
化すべき画像データから閾値レベルを得ることが出来
る。この場合の圧縮の程度及びシフト量は画像データの
出力レベルに応じて適切に行うが、圧縮前の画像データ
の出力の最小ピークとバックグランドレベルとの間の出
力差を100%とした時、閾値レベルが最小ピークに対し
て30〜95%好ましくは80〜90%となるように設定する。
また、この場合、圧縮された信号自体をそのまま閾値レ
ベルとして使用出来ないのは、この信号がバックグラン
ドとほぼ同一のレベルとなっていて区別出来ないからで
ある。
第12図(C)は圧縮されて出力された信号波形を示す図
で、横軸に時間及び縦軸に出力レベルを取って示してあ
る。同図において信号A3に対応する部分をA6及びA4に対
応する部分をA7としてそれぞれ示し、バックグランドレ
ベルをL1で示す。また、第12図(D)はレベルシフト後
の信号波形を示す図で、レベルL1から一定のシフト量だ
けシフトしたバックグランドレベルL2となっている。
この圧縮回路726では画像データに適当な係数を乗算し
て圧縮信号を得ることも出来るし、好ましくは、画像デ
ータの出力に応じて予めテーブルメモリ732例えばテー
ブルRAMに対応する圧縮された信号値レベルを書き込ん
でおき、入力した信号に応じた適切な圧縮信号を出力さ
せるように構成する。また、シフト回路730でのシフト
量も予め圧縮信号の出力レベルに応じた適切なシフト量
をテーブルメモリ734例えばテーブルRAMに書き込んでお
き、入力レベルに応じて読み出して適切な閾値レベルTH
1として出力出来るように構成するのが好適である。し
かし、これらの構成は設計に応じて適切に変形すること
が出来る。尚、ここで用いるテーブルメモリは制御部18
0のCPU182のメモリを用いても良いし、別個に設けても
良い。
このようにして設定された閾値レベルと、画像データと
を比較器720に送り、当該画像データの二値化を行う。
この場合の信号波形の関係を第12図(E)に示す。図中
二値化されるべき画像データを実線IIで示し、閾値レベ
ルを破線IIIで示す。
このように、この実施例では、二値化されるべき画像デ
ータ自体から二値化閾値を設定するのであるから、画像
データのバックグランドが変動するような場合であって
も、閾値レベルを簡単に設定出来ると共に、正確に二値
化することが出来る。
〈第三の方法〉 第13図(A)はこの発明の二値化のための画像信号処理
方法の第三の方法を説明するためのブロック線図であ
る。この実施例は、第一及び第二の方法を組み合わせた
方法であり、従って、第11図(A)及び第12図(A)に
示した回路構成を含んだ構成となっている。但し、画素
データを並列に読み出すためのマトリックスメモリ部70
2,(ラインメモリ部703、ラッチ部706,アドレスカウン
タ704)はボケ修正回路700及び平滑回路722とに共通で
あるので、それぞれに別個に設ける必要はなく一つを共
用すれば良い。
従って、この第三の方法では、例えば第9図に示すよう
な波形の二値化されるべき画像データは第二の方法と同
様にしてボケ修正回路700で高周波成分が強調された信
号となり(第11図(C)参照)、一方、当該画像データ
から平滑回路722、圧縮回路726及びレベルシフト回路73
0を経て得て得られた閾値レベル(第12図(D)参照)
を比較器720に供給出来る構成となっている。
従って、両信号は比較器720において、第13図(B)に
示すように、比較されて二値化信号を供給する。
この第三の方法によれば、細かい、高周波成分の画像を
一層正確に高分解度で二値化することが出来る。
上述した第一から第三までの二値化処理方法で説明した
画像データの処理は一ライン毎につき行うことが出来る
が、比較器720で二値化を行う際に、数本のラインにつ
いて平均的なボケ修正信号及び又は閾値レベルを算出し
て行うの好適である。例えばこの平均値の算出回路(図
示せず)を比較器720に設け、制御部180のCPU182から制
御しながら行うように構成することが出来る。
このようにして得られた二値化信号はインタフェース28
0(第1図)から次の処理のために出力される。
この発明は上述した実施例の構成にのみ限定されるもの
ではないこと明らかである。
例えば、上述した実施例ではネガフィルムを対象として
説明したが、同様にポジフィルムに対しても僅かな適当
な変更を加えるだけで適用することが出来る。
また、各回路の構成は設計に応じて他の任意好適な構成
とすることが出来る。また、上述した実施例では、ディ
ジタル処理を中心として説明したが、所要に応じ回路構
成の全て又は一部分をアナログ回路で置換して構成して
処理を行わせることも出来る。
さらに、上述した実施例の回路構成では、制御部180のC
PU182からの例えばアドレス線、バス、その他の制御ラ
インは省略して示してある。
また、この発明の実施例をマイクロフィルム読取装置に
適用した例につき説明したが、画像イメージセンサで二
次元走査して読取ってディジタル信号化する装置を具え
るどのような種類の装置にでも適用することが出来る。
(発明の効果) 上述した説明からも明らかなように、この発明の画像信
号処理方法によれば、画像データにコントラスト差の小
さい高周波成分が含まれていても、当該画像データに対
しボケ修正を行ってコントラスト差を大きくした後に一
定の閾値レベルに基づいて二値化処理を行うのであるか
ら、周波数の高い細かな画像を確実に自動的に二値化し
て高画質の二値化画像を得ることが出来る。
さらに、この発明の画像信号処理方法によれば、イメー
ジセンサで読み取った画像データの出力を平滑して得ら
れた出力分布から求めた下限値から画像データのバック
グランド濃度を求め、このバックグランド濃度に応じて
一定の閾値を設定する。このため、画像データの二値化
を正確に適切に自動的に図ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の画像信号処理方法を説明するための
ブロック図、 第2図はこの発明が適用されるマイクロフィルム読取装
置を示す概略図、 第3図は第2図の構成部分であるマイクロフィルムスキ
ャナの説明図、 第4図は第2図の構成部分である光ディスク記録装置の
説明図、 第5図はイメージセンサの画像に対する二次元走査を説
明するための説明図、 第6図は二値化回路の一例を説明するための、主として
フィルム濃度測定及び閾値レベル設定するための回路部
分を示すブロック図、 第7図はこの発明の説明に供する信号波形図、 第8図はフィルム濃度と、ローパスフィルタを通過した
信号の下限値及び二値化レベルとの関係を示す図、 第9図はこの発明の説明に供する入力画像データの一例
を示す信号波形図、 第10図は画像の高周波成分に対しても正確に二値化出来
るように構成した、この発明による三通りの二値化の方
法を説明するためのブロック図、 第11図は第10図の第一の二値化の方法を説明するための
説明図、 第12図は第10図の第二の二値化の方法を説明するための
説明図、 第13図は第10図の第三の二値化の方法を説明するための
説明図である。 100…マイクロフィルムスキャナ 104…イメージセンサ、134…センサ部 148…モータ、150…駆動回路 162…駆動読取回路、180…制御部 300…投影画像 320…シェーディング補正回路 340…二値化回路、360…インターフェース部 600…フィルム濃度測定部 602…閾値設定用CPU 604、720…比較器、 606…ローパスフィルタ 608…サンプル−ホールド回路 610…マルチプレクサ 612…ミニマムホールド回路 614…ピークホールド回路 616,728,732,734…テーブルメモリ 700…ボケ修正回路 702…マトリックスメモリ部 703…ラインメモリ部 703a〜703c…ラインメモリ 703d…書込制御部、703e…読出セレクタ 703f〜703h、706a〜706e…ラッチ回路 706…ラッチ部、708…乗算回路 710…加算回路、712…引算回路 722…平滑回路 724…メディアンフィルタ 726…圧縮回路 730…レベルシフト回路。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画像データの二値化処理を行うに当り、 読取るべきネガフィルムの投影画像をイメージセンサで
    走査して得られた前記画像データに対しアンシャープマ
    スクを用いてボケ修正を行ってボケ修正済み信号を形成
    し、 該ボケ修正済み信号を一定の閾値により二値化するに当
    り、 該一定の閾値を、前記画像データの出力を平滑し、該平
    滑により得られた出力分布から求めた下限値から前記画
    像データのバックグランド濃度を求め、該バックグラン
    ド濃度に応じて設定された二値化閾値とすること を特徴とする画像信号処理方法。
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