JPH0684857A - 基板の洗浄方法 - Google Patents

基板の洗浄方法

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JPH0684857A
JPH0684857A JP23104692A JP23104692A JPH0684857A JP H0684857 A JPH0684857 A JP H0684857A JP 23104692 A JP23104692 A JP 23104692A JP 23104692 A JP23104692 A JP 23104692A JP H0684857 A JPH0684857 A JP H0684857A
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JP
Japan
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brush
glass substrate
cleaning
substrate
ultraviolet light
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JP23104692A
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Hiroyuki Kodama
宏之 児玉
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Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ブラシ洗浄後もガラス基板に付着している微
小な有機物を除去する。 【構成】 洗浄装置はブラシ洗浄槽10と乾燥槽20と
精密洗浄槽30とで構成されている。ブラシ洗浄後のガ
ラス基板Rは乾燥槽20を経て精密洗浄槽30に搬送さ
れる。ガラス基板Rにはブラシ12a、12bの毛から
剥がれたブラシ片等の微小な有機物が付着している。水
銀ランプ32a、32bから射出された紫外線はガラス
基板Rの表面に付着した微小な有機物を分解除去する。
ブラシ12a、12bの毛の材質は照射する紫外光で分
解可能な材質とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は基板の洗浄方法に関し、
特に半導体製造時のフォトリソグラフィ工程時に使用さ
れるフォトマスク(又はレチクル)や半導体ウェハ等を
洗浄する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体素子等を製造するフォトリソグラ
フィ工程では、通常光学的な転写露光装置によりフォト
マスクやレチクル上の回路パターン像を半導体ウェハ上
に焼き付けている。この場合フォトマスクやレチクル上
に異物が付着していると、この異物が転写されてしま
う。このため、転写された回路パターン上で欠陥とな
り、製造された半導体素子の不良を招く。近年これら半
導体素子の集積度が増し描画されるパターンの線幅が微
細化するにつれて、異物の除去およびその管理(異物の
付着程度の管理等)が重要となってきた。
【0003】そこで、フォトマスクやレチクル等のマス
ク上の異物の自動的に検出し、異物が認められた場合
は、洗浄装置によりマスク表面の異物を除去し、マスク
表面の清浄化が行われていた。このような洗浄装置には
各種の洗浄方法が採用されている。例えば、特開平1−
303724号公報には開示されているように超音波を
使用するものや、特開平2−278262号公報に開示
されているように高圧スプレーを使用するものが知られ
ている。また、特開平2−270322号公報に開示さ
れているように微粒子凍結粒子を使用するものが開示さ
れているものもある。
【0004】また、紫外光を基板表面に照射することに
より、汚染物を分解除去する方法が知られている。この
紫外光(UV光)洗浄を簡単に説明する。紫外光を汚染
物(有機物)に照射することにより、汚染物を励起状態
とするかまたは汚染物を光分解する。一方、紫外光でオ
ゾン(O3 )を発生させ、オゾン(O3 )が分解する過
程で生じる活性基の酸素原子(O* )を発生させる。そ
して、励起状態の汚染物や光分解反応で生じたフリーラ
ジカル(光分解で化学結合が分解された汚染物の活性基
原子)は活性基の酸素原子(O* )と反応して揮発しや
すい単純な分子などに変化する。このように、紫外光洗
浄は汚染物を化学的に分解することにより基板表面から
により除去する方法である。
【0005】また、特開昭59−195652号公報に
開示されているように、回転ブラシを用いたブラシ洗浄
が代表的な洗浄方法として知られている。また、ブラシ
洗浄とはマスク基板の表面に回転ブラシを押圧させて、
摩擦により異物除去する方法である。回転ブラシによる
洗浄には大きく分けて2種類の方法があり、1つは基板
表面と平行な面内でブラシ(平面状のブラシ)を回転さ
せて摩擦するものであり、他の1つはローラ状のブラシ
を回転させて基板とローラブラシとを相対移動させて基
板全面を摩擦するものである。
【0006】しかしながら、超音波や高圧スプレー等の
洗浄方法では洗浄力が弱く、微粒子凍結粒子を使う方法
は微粒子の制御が困難であるという問題点がある。ま
た、紫外線照射による洗浄では無機物を分解除去できな
いという問題点がある。そこで、異物の除去効率(洗浄
効果)がもっとも高い方式として今日でもブラシスクラ
ブ洗浄が用いられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の如きブラシ洗浄
(ローラブラシ洗浄、平面状ブラシ洗浄)では、基板上
の凹凸部(回路パターンの凹凸部や基板端面)やガラス
基板の端面エッジ部にブラシが衝突(又は接触)して、
ブラシから微小なブラシ片(数μm以下)が発生すると
いった現象が見出された。このブラシ片はブラシの一部
がちぎれる等により発生するものであると考えられる。
【0008】通常ブラシ洗浄では、ブラシによる摩擦と
同時に洗浄液を基板に噴出したり、洗浄液中でブラシを
行う等の方法で異物を洗い流すようにしている。しかし
ながら、このような異物を洗い流す方式のいずれにおい
ても、1μm以下の微小なブラシ片は、粘性が高いため
基板の凹凸の段差のエッジ部分に残存し、完全に除去す
ることは極めて難しい。基板に付着したブラシ片はウェ
ハ上に転写され、回路パターンの線幅が微細化するにつ
れて、ブラシ片の転写パターンは致命的な欠陥となる。
【0009】そこで、本発明はブラシ自体から発生する
微小なブラシ片(有機物)を除去することで、ブラシ洗
浄の長所を生かしたまま、精密な洗浄を実現することを
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的のために本発明
では、表面に凹凸部を有する基板に(R)に紫外光を照
射する工程と;紫外光のエネルギーより小さい結合エネ
ルギーを有する有機物のスクラブ材(12)と基板との
摩擦により基板表面をブラシ洗浄する工程とを有し、ブ
ラシ洗浄後に基板に紫外光を照射し、基板表面に残存し
たスクラブ材のブラシ片(18)を紫外光の照射により
分解除去することとした。
【0011】
【作用】本件発明によれば、ブラシ洗浄後に基板表面に
残存するブラシ片を紫外光照射により分解除去すること
で、清浄な基板表面が得られる。また、ガラス基板の表
面を親水性化することでブラシ洗浄の洗浄能力を向上さ
せ、ブラシ洗浄後に基板表面に残存するブラシ片を紫外
光照射により分解除去することで、さらに清浄な基板表
面が得られる。
【0012】
【実施例】本発明の一実施例を図面を参照して説明す
る。図1は本発明の一実施例による基板の洗浄装置の概
略を示す図である。洗浄装置はブラシ洗浄槽10と乾燥
槽20と仕上げ精密洗浄槽30とからなる。回路パター
ンPA等の所定の凹凸部を有するガラス基板(フォトマ
スク、レチクル等)Rは不図示の収納部に収納され、収
納部から最も離れた位置にブラシ洗浄槽10が配置され
ている。収納部とブラシ洗浄槽10とに挟まれ、かつブ
ラシ洗浄槽10の隣にはアルコール系の有機溶剤を用い
た乾燥槽20が配置され、さらに乾燥槽20と収納部に
挟まれた位置には紫外線照射により乾式の洗浄を行う精
密洗浄槽30が配置されている。ブラシ洗浄槽10と乾
燥槽20と精密洗浄槽30とは搬送経路2に沿って、直
線的に配置されている。収納部に横置きに収納されてい
るガラス基板Rは縦向きに姿勢変換される。搬送アーム
14は搬送経路2に沿って横(X)方向に移動可能であ
り、縦(Y)方向にも移動可能である。ここで、搬送ア
ーム14はガラス基板Rを挟み込むように保持する。ガ
ラス基板Rは搬送アーム14により縦に保持された状態
で搬送経路2に沿って搬送される。ガラス基板Rは収納
部(不図示)から乾燥槽20と精密洗浄槽30とを飛び
越して、ブラシ洗浄槽10の上に位置決めされる。ブラ
シ洗浄槽10の内部には、上から順番にガラス基板Rに
純水を噴射するシャワーノズル11(11a、11b)
とガラス基板Rの表面を擦るように回転する回転ブラシ
13(13a、13b)とが設けられている。この回転
ブラシ13は基板表面に平行な方向に回転軸を有する円
柱状のブラシ12aと基板表面に平行の方向に回転軸を
有する円柱状のブラシ12bとからなる。ブラシ12
a、12bの毛は、各回転軸に対して半径方向に延びる
ように植毛されている。ブラシ12a、12bの毛は例
えばナイロン材等で形成されている(詳細後述)。ブラ
シ12a、12bは駆動部13a、13bによりX方向
に移動可能であり、ガラス基板Rがシャワーノズル11
a、11bの間を通って下方にきたとき、ガラス基板R
を挟み込むように、ブラシ12aとブラシ12bとの間
隔が定められている。ブラシ12aは矢印17aに示す
ように時計回りに回転し、ブラシ12bは矢印17bに
示すように反時計回りに回転する。すなわち、ブラシ1
2aとブラシ12bに挟み込まれたガラス基板Rはブラ
シ12a、12bの回転によってガラス基板Rの表面の
異物をブラシ洗浄槽10の底部(下方)に向かって掻き
出すように擦られる。このとき、ガラス基板Rは上下方
向(Z方向)に一定の上下運動を繰り返す。ブラシ12
a、12bの軸方向(Y方向)の長さは、ガラス基板R
の横幅(図1ではY方向の幅)方向にできるだけ広く接
触するとともに、ガラス基板Rの両端部を保持するアー
ム14には触れないような長さに定められる。ブラシ洗
浄槽10の底部は錐体状に形成されており、ガラス基板
Rに噴射された純水の排液を効率よく回収できる。この
排液は配管16を介して排出される。
【0013】図2はシャワーノズル11a、11bとガ
ラス基板Rとの配置状態を説明する図である。図2
(a)はその様子を横から見た図であり、図2(b)は
その様子をブラシ洗浄槽10の上から見た図である。シ
ャワーノズル11a、11bから噴射された純水がガラ
ス基板Rではねかえることにより、シャワーノズル11
a、11bが汚染される恐れがある。これを防止するた
め、このシャワーノズル11a、11bは図2(a)に
示すように、水平面(Z方向と垂直な平面)に対して角
度θの傾きを持って配置されており、ここではθ=20
°〜60°の角度で配置されている。ガラス基板Rが縦
方向(Z方向)に移動することにより、ガラス基板Rの
縦方向にもれなく純水が噴出される。シャワーノズルか
ら噴射される純水は0.1μm以下のパーティクルを除
去した純水であり、炭酸ガス(CO2 )供給装置17
a、17bにより炭酸ガスを溶解させたものとした。
尚、この純水は所定の温度に温められた温純水でもよ
い。
【0014】図2(b)に示すようにシャワーノズル1
1aには噴出口11a1 と11a2とが設けられてお
り、シャワーノズル11bには噴出口11b1 と11b
2 とが設けられている。噴出口11a1 からの純水Aq
1 と噴出口11a2 からの純水Aq2 とがガラス基板R
に均一に噴出されるように純水Aq1 のシャワー形状は
扇型とし、これらの純水Aq1 とAq2 との噴射により
ガラス基板Rの全面が均一に湿潤される。純水Aq1
Aq2 とがガラス基板Rの横幅方向(Y方向)にもれな
く噴出されるように、純水Aq1 とAq2 の扇型の開き
角θ1 と噴出口11a1 と11a2 とのY方向の間隔L
が定められている。同様にして、噴出口11b1 と11
2 からの純水Aq3 とAq4 は扇型に噴出され、純水
Aq1 とAq2 とがガラス基板Rの横幅方向(Y方向)
にもれなく噴出されるように、純水Aq3 とAq4 の扇
型の開き角θ1 と噴出口11a1 と11a2 とのY方向
の間隔Lが定められている。
【0015】シャワーノズル11a、11bからの純水
Aq1 、Aq2 、Aq3 、Aq4 はブラシ洗浄の前にガ
ラス基板Rを湿潤させる。また、この純水Aq1 〜Aq
4 はブラシ12aとブラシ12bによるブラシ洗浄時に
も供給され、シャワーノズル11a、11bとブラシ1
2a、12bとによって流水下でブラシによる物理的な
洗浄が行われる。
【0016】乾燥槽20はガラス基板Rに付着した水分
を乾燥除去するものである。供給路25から供給された
アルコール系(例えばイソプロピレンアルコール等)の
有機溶媒24は乾燥槽20の下部に設けられた加熱器2
3により加熱される。これによって有機溶媒24の蒸気
26が乾燥槽20内に満たされ、ガラス基板Rの蒸気乾
燥が行われる。蒸気26は冷却管21a、21bで冷却
され、境界28(点線部)を境として有機溶媒24が還
流することにより、乾燥槽20内(境界28から下の部
分)を一定の蒸気雰囲気とすることができる。
【0017】ガラス基板Rはアーム14によりZ方向に
移動可能であり、停止位置で蒸気26にさらされる。
ガラス基板Rの温度は蒸気26の温度より低いため、蒸
気26はガラス基板Rによって凝縮され滴下する。ガラ
ス基板Rの温度が蒸気26の温度と同じになるまで蒸気
の凝縮が続き、この過程で水分及び汚れの除去が行われ
る。ガラス基板Rから滴下した有機溶媒24は、汚れて
いるので、清浄な有機溶媒24と混じることがないよう
にする。このため、汚れた有機溶媒24を受け皿22a
で受けて回収ライン22bを介して回収される。その
後、ガラス基板Rは停止位置で乾燥される。
【0018】次にガラス基板Rは精密洗浄槽30で、精
密洗浄が行われる。ガラス基板Rはアーム14によりZ
方向に移動可能であり、停止位置で紫外線の照射を受
ける。停止位置の近傍には低圧水銀ランプ32a、3
2bがガラス基板Rと対向するように設けられている。
図3は低圧水銀ランプ32a、32bの構造を示す図で
あり、図3に示すように低圧水銀ランプ32a、32b
はガラス基板R全面を覆うことができるような平面型構
造である。図3では水銀ランプ32aはガラス基板Rの
ガラス面(回路パターンが形成されていない面)と、対
向して設けられており、水銀ランプ32bはガラス基板
Rのパターン面と対向して設けられている。図3では水
銀ランプ32bを横から見た図を示している。図3に示
すように、水銀ランプ32(32a、32b)はガス管
(35〜38)と窓部39とからなり、ガス管35はコ
の字型に曲がったガス管35、36、37を横に並べ
て、それらをガス管38でつなげることによりくし型の
水銀ランプ32を構成している。図の矢印は水銀ガス4
0を示している。このようにくし型の水銀ランプ32と
することにより、ガス管1本の照射面積と比べて紫外光
の照射面積を増大することができる。このガス管32に
よりガラス基板Rの表面を一括、かつ均一に照射するこ
とができる。低圧水銀ランプ32は、例えば波長185
nmの紫外光と波長254nmの紫外光とを主に射出す
る光源である。波長185nmの光は汚染物質(有機
物)を励起状態かまたは光分解するために必要なエネル
ギーを有する波長の紫外光であり、オゾン(O3 )を発
生させるのに充分なエネルギーを有する光である。ま
た、254nmの光はオゾン(O3 )の吸収特性が高
く、オゾン(O3 )を分解可能な光である。このオゾン
(O3 )の発生と分解の過程で活性基の酸素(O* )を
生成し、励起状態の汚染物質かまたは光分解された汚染
物質と活性基の酸素(O* )が結合して、揮発しやすい
分子に変化することで汚染物質がガラス基板Rの表面か
ら除去しやすくなる。結合して除去されやすいように、
活性基の酸素(O* )を供給するためのここで、図4を
参照して、紫外光照射による有機物の除去システムをス
クラブ洗浄後に有機物が残存する様子とともに説明す
る。
【0019】図4は紫外光の照射により有機物を分解除
去する様子を模式的に示す図である。図4(a)はブラ
シ12によりブラシ洗浄を行っている様子を示す図であ
り、図4(b)はブラシ片18等がガラス基板Rの表面
に付着している様子を示す図であり、図4(c)は紫外
光照射によりブラシ片18等を除去する様子を示す図で
あり、図4(d)は清浄な基板表面を示す図である。
尚、図4(c)ではブラシ片18等の組成成分のうち、
炭素と水素との結合物(C−H)を使って説明してい
る。
【0020】前述のブラシ洗浄槽10において、図4
(a)に示すように凹凸(回路パターンによる凹凸等)
部のあるガラス基板Rの表面上に存在する大きさ数μm
〜数十μm程度の異物(無機物及び有機物の混合)を純
水(Aq1 〜Aq4 )とブラシ12a、12bとを用い
てブラシスクラブ洗浄という物理的な洗浄手法により除
去する。しかしながら、図4(b)に示すように基板表
面の凹凸のエッジ部分には1μm以下の微細な有機物の
カス、ブラシ(12a、12b)から削り取られたブラ
シ片18(有機物)などが残存する。これらの有機物は
ブラシ洗浄では除去することができない。
【0021】そこで、精密洗浄槽30において、低圧水
銀ランプ32からの紫外光照射によって、これらの有機
物を分解除去するものである。前述の如く低圧水銀ラン
プ32は185nmの波長を有するスペクトル成分と2
54nmの波長を有するスペクトル成分との2つのスペ
クトル成分を主成分とする水銀ランプである。図4
(C)に示すように、波長240nm以下の光(本実施
例では波長185nmの光)は酸素との反応によりオゾ
ン(O3 )を発生する。紫外光のエネルギーをEとする
と、 E(185nm)+O2 → O+O*2 +O→ O3 となり、オゾン(O3 )を発生する。
【0022】また、波長240nmより長い波長の光
(波長240nmから波長300nm程度の光)はオゾ
ン(O3 )に吸収されて、活性酸素原子(O* )を発生
させる。特に波長260nm近傍の光(波長240nm
から270nmの光)はオゾンによる吸収が大きい。本
実施例では水銀ランプ32から波長254nmの光を射
出させる。 E(254nm) +O3 → O2 +O* オゾン(O3 )発生時とオゾン(O3 )の分解生成時に
生ずる原子状酸素(O * )は非常に協力な酸化剤であ
る。
【0023】また、185nmの波長の紫外光によりブ
ラシ片18等(例えばC−Hの有機化合物)の化学結合
を切断することによって、有機物の光分解を行ってい
る。 C−H → C* +H* そして、光分解反応で生成したこれらの活性基の原子
(C* 、H* )は活性基の酸素原子(O* )との反応に
より単純な揮発性分子(CO2 、H2 O、O2 、H2
に変化し、ガラス基板Rの表面から除去される。
【0024】このように精密洗浄槽30では、ブラシ洗
浄槽10での洗浄後でもガラス基板Rの表面に残存した
ブラシ片18等の有機物を、紫外光照射により分解除去
しており、図4(d)に示すようにガラス基板Rの表面
を清浄化することができる。オゾン供給器があれば25
4nmの波長の光を照射するだけでもよく、この254
nmの波長の光で分解可能なスクラブ材を用いる。精密
洗浄槽30ではブラシ片18等の有機物を除去できれば
よく、必ずしも活性基の酸素原子(O* )と結合して除
去させなくてもよい。ブラシ片18等の有機物への紫外
光の照射により、光分解反応で生成したこれらの活性基
の原子(C* 、H* )同士が結合して分子に変化し、ガ
ラス基板Rの表面から除去されるようにしてもよい。た
だし、洗浄能力は活性基の酸素原子(O* )と活性基の
原子(C* 、H* )とを結合させた場合の方が格段に向
上する。
【0025】次にブラシ12(12a、12b)の材質
について説明する。ブラシ12はナイロン、ポリプロピ
レン、ポリビニルホマールなどの波長260nm以下の
紫外光エネルギーに対して分解される結合エネルギーを
有する物質とする。そして、100W〜1KW程度の低
圧水銀ランプから例えば波長185nmの光と波長25
4nmの光を酸素雰囲気下で基板Rに照射することによ
り、基板上に残存した微小なブラシ片等の有機物を完全
に除去できる。
【0026】低圧水銀ランプ32a、32bからの紫外
線の照射により発生するオゾン及び有機物の分解生成物
であるH2 O、CO2 などはオゾン分解用のフィルター
33を経由して排気ポンプ34により系外へ排出され
る。紫外線照射を受けたガラス基板Rは冷却のために待
機位置へ移動する。停止位置と待機位置との間に
は、低圧水銀ランプ32a、32bからの紫外線及び熱
の遮蔽の目的で遮蔽板31a、31bが設けられてい
る。水銀ランプ32(32a、32b)とガラス基板R
との距離及び紫外光の照射時間は任意に設定できる。
【0027】以上のように、まず不図示の収納部に収納
されたガラス基板Rは搬送経路2に沿ってブラシ洗浄槽
10に搬送される。そしてブラシ洗浄槽10でスクラブ
洗浄が行われたガラス基板Rは次に乾燥槽20に搬送さ
れ、有機溶媒を用いた乾燥が行われる。その後、ガラス
基板Rは精密洗浄槽30に搬送され、紫外線照射により
ガラス基板Rに残存する有機物(有機物のカス、微小な
ブラシ片)を分解除去できる。そして清浄化したガラス
基板Rは収納部に戻される。
【0028】次に本発明の第2の実施例について説明す
る。上記の実施例では、まずガラス基板Rをスクラブ洗
浄した後、ガラス基板Rを紫外線照射により残存する有
機物を分解除去するという構成としたが、以下のような
構成、動作としてもよい。まず、精密洗浄槽30で紫外
光照射を最初に行い、有機物を除去するとともにガラス
基板表面の親水性化を行う。そして、次にブラシ洗浄を
行う。このとき、ガラス基板Rは親水性化しているた
め、ブラシ洗浄槽10における純水下中でのブラシ洗浄
ではガラス基板Rの表面に水の層ができ、ガラス基板R
の表面に付着した異物はガラス基板Rから分離し易くな
る。さらに、ガラス基板Rは親水性化しているため、ブ
ラシ片18の付着は少なくなる。
【0029】次に乾燥槽20でガラス基板Rは乾燥され
る。そして、再び精密洗浄槽30で紫外線照射を行い、
ガラス基板Rに残存する微小量のブラシ18片を分解除
去する。尚、乾燥槽20はアルコール等の有機溶剤を用
いず、温純水が満たされた乾燥部を有する乾燥槽にガラ
ス基板Rを浸し、所定の早さで引き上げ乾燥を行う方式
を用いてもよい。これにより、薬品を使用することな
く、水シミのない乾燥を行うことができる。
【0030】前述の実施例ではブラシ12a、12bは
筒状のローラの半径方向に植毛した回転ブラシとした
が、本発明はこれに限定されるものでなく、平板タイプ
のブラシやスポンジタイプのブラシであってもよい。
【0031】
【発明の効果】本件発明によれば、ブラシ洗浄後に紫外
線照射を行うので、ブラシ洗浄後に残存するブラシ片を
分解除去できる。これにより、清浄な基板表面を得るこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による洗浄装置の概略を示す
図である。
【図2】図1の装置におけるブラス洗浄槽の一部を説明
する概略図である。
【図3】図1の装置における精密洗浄槽の水銀ランプの
詳細を説明する図である。
【図4】本発明の一実施例によるブラシ片の付着の理由
と紫外線照射による分解除去の原理を模式的に示した図
である。
【符号の説明】
R…ガラス基板 10…ブラシ洗浄槽 12a、12b…回転ブラシ 18…ブラシ片 20…乾燥槽 30…精密洗浄槽 32a、32b…水銀ランプ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に凹凸部を有する基板に紫外光を照
    射する工程と;前記紫外光のエネルギーより小さい結合
    エネルギーを有する有機物のスクラブ材と前記基板との
    摩擦により前記基板表面をブラシ洗浄する工程とを有
    し、 前記ブラシ洗浄後に前記基板に紫外光を照射し、前記基
    板表面に残存した前記スクラブ材のブラシ片を前記紫外
    光の照射により分解除去することを特徴とする基板の洗
    浄方法。
  2. 【請求項2】 前記紫外線照射部は波長260nm以下
    の紫外光を射出することを特徴とする請求項1記載の基
    板の洗浄方法。
  3. 【請求項3】 前記紫外線照射部は波長240nm以下
    の紫外光と波長260nm近傍の光とを射出することを
    特徴とする請求項2記載の基板の洗浄方法。
JP23104692A 1992-08-31 1992-08-31 基板の洗浄方法 Pending JPH0684857A (ja)

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JP23104692A JPH0684857A (ja) 1992-08-31 1992-08-31 基板の洗浄方法

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