JPH0684606A - 正特性サーミスタの製造方法 - Google Patents

正特性サーミスタの製造方法

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JPH0684606A
JPH0684606A JP23689192A JP23689192A JPH0684606A JP H0684606 A JPH0684606 A JP H0684606A JP 23689192 A JP23689192 A JP 23689192A JP 23689192 A JP23689192 A JP 23689192A JP H0684606 A JPH0684606 A JP H0684606A
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JP
Japan
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ratio
mass
positive characteristic
volume
thermister
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Pending
Application number
JP23689192A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Kuroshima
浩 黒島
Hiroyuki Shikama
浩之 四竈
Terumitsu Ichimori
照光 一森
Susumu Nakayama
享 中山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shinagawa Refractories Co Ltd
Original Assignee
Shinagawa Refractories Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 焼成時の鉛の揮散を防止しつつ抵抗変化幅の
大きな(Ba,Pb)TiO3 系の正特性サーミスタを
得る。 【構成】 BaTiO3 のBa位置の一部をPbで置き
換えた組成のチタン酸バリウムの成形体の質量と焼成サ
ヤの容積との比が0.20〜1.20g/cm3 の範囲
において焼成することにより、成分中から鉛の揮散を起
こすことなく1200〜1250℃での焼結を可能とす
る。 【効果】 比較的低温度で焼結が可能であり、抵抗変化
幅を向上させることができた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、BaTiO3 のBa位
置の一部をPbで置き換えたチタン酸バリウム鉛系化合
物からなる正の抵抗温度特性を有する正特性サーミスタ
素子に関し、低温焼成において公称ゼロ負荷抵抗値(2
5℃における規格抵抗値)の低下及び抵抗変化幅を向上
させた正特性サーミスタおよびその製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】チタン酸バリウムにイットリウム、ラン
タンなどの3価の希土類金属元素やアンチモンあるい
は、ニオブ等の5価の遷移金属元素を微量添加し焼成す
ることによりキュリー点以上において正の抵抗温度特性
を示すことが知られている。この特性を利用して、温度
センサー、カラーテレビの消磁回路用素子、過電流防止
回路用素子、自己温度制御発熱素子などの様々な分野に
おいて利用されている。
【0003】とくに、チタン酸バリウムのBa位置の一
部を鉛で置き換えた正特性サーミスタ素子はチタン酸バ
リウムのみからなるものに比べて、特異な電気的な特性
を示すことが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】チタン酸バリウムなど
のPTCサーミスタは、一般に1000℃以上の高温で
焼結されるが、BaTiO3 のBa位置の一部をPbで
置換した系の場合には、原料として酸化鉛や塩基性炭酸
鉛が用いられているが、焼結中に鉛が酸化鉛(PbO)
として揮散し、焼結体中の元素の組成に変化を与え、安
定したセラミックスが得られがたく、特に鉛の含有量が
多くなるにつれて得られた半導体セラミックス表面に多
数の空孔や焼きムラが生じ実用性に欠けるという問題を
有しており、これらの欠点を改良するために従来より種
々の方法が提案され実行されてきたが、いずれも酸化鉛
の揮散を押さえるためには決定的な方法ではなかった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、(B
1-X-Y ,MY ,PbX )TiO3 (ただし、0.03
≦X≦0.7、0≦Y≦0.2であり、Mは、Caまた
はSrの少なくともいずれか一方を含む)の組成を有す
る正特性サーミスタの製造方法において、正特性サーミ
スタ素子の質量と焼成サヤの容積との比を0.20〜
1.20g/cm3 の範囲において、1200〜125
0℃にて焼成することによってサーミスタから酸化鉛の
揮散を防止し、特性の優れた正特性サーミスタを得るも
のである。
【0006】
【作用】本発明の方法は、(Ba1-X-Y ,MY ,P
X )TiO3 の焼成方法において、正特性サーミスタ
素子の質量と焼成サヤの容積との比を0.20〜1.2
0g/cm3 の範囲として焼成したので、低温度での焼
成が可能となるとともに焼結体中の酸化鉛の組成変化を
小さくすることができる。
【0007】
【実施例】以下に本発明の実施例を示し、本発明をさら
に詳細に説明する。 実施例1 (Ba0.74 ,Ca0.04,Pb0.22 )TiO3 の仮焼物
に対しDy2 3 、MnCO3 、SiO2 を添加しナイ
ロン玉石を使用しゴムライニングボールミルにて、湿式
混練を行った。乾燥後、仮焼を行いボールミルで粉砕を
した。得られた粉体に1.5重量%のポリビニルアルコ
ールをバインダーとして加えて造粒し、この造粒粉を用
いて直径10mm、厚み2mmの円板状に1000kg
/cm2の圧力にて成型し正特性サーミスタ素子の成型
体を得た。この成型体の質量と焼成サヤの容積との比を
0.3g/cm3 とした後、大気中にて1200℃〜1
380℃で4時間焼成を行った。これら焼結体にオーミ
ック性銀電極を両面に焼き付け、正特性サーミスタ特性
を測定し、抵抗値を恒温槽中でマルチメータを用いて、
温度を変化させて抵抗値を測定し、最大の抵抗値と最小
の抵抗値の比(ψ)を常用対数で桁として表現した。そ
の結果を表1に示す。
【0008】
【表1】
【0009】比較例1 実施例1と同様の組成、製造法、成型方法にて得た正特
性サーミスタ素子の成型体の質量と焼成サヤの容積との
比を0.02g/cm3 とした後、大気中にて1200
〜1380℃で4時間焼成を行った。これらの焼結体に
オーミック性銀電極を両面に焼き付け、正特性サーミス
タ特性を測定し、その結果を表2に示す。
【0010】
【表2】
【0011】表1および表2から、正特性サーミスタ素
子の成型体の質量と焼成サヤの容積との比を考慮に入れ
ず、その比が0.02g/cm3 の低い値で焼成を行っ
た場合には、比較例のように1250℃以下での焼結は
起きず、公称ゼロ負荷抵抗値の低下及び抵抗変化幅を向
上させることができなかった。また密度から判断できる
ように焼成温度が高い領域ではその値が極端に低下し、
出発原料中の成分が揮散していることが判る。これに対
し実施例1のように正特性サーミスタ素子の成型体の質
量と焼成サヤの容積との比を考慮に入れて焼成した場合
は、1250℃以下の温度領域での焼結が可能となり、
公称ゼロ負荷抵抗値の低下及び抵抗変化幅を向上させる
ことができ、出発原料中の成分の揮散を押さえているこ
とが判る。
【0012】実施例2 実施例1と同様の組成、製造法、成型方法にて得た正特
性サーミスタ素子の成型体の質量と焼成サヤの容積との
比を0.05〜1.60g/cm3 とした後、大気中に
て1250℃で4時間焼成を行った。これら焼結体にオ
ーミック性銀電極を両面に焼き付け、正特性サーミスタ
特性を測定し、その結果を表3に示す。
【0013】
【表3】
【0014】表3からわかるように、正特性サーミスタ
素子の成型体の質量と焼成サヤの容積との比が0.20
〜1.20g/cm3 の領域で抵抗変化幅の向上及び出
発原料中の成分の揮散を押さえる効果が認められ、0.
05g/cm3 に於いて最も良好な結果が得られた。
1.60g/cm3 では焼結体の膨張が認められた。
【0015】実施例3 表4に示す組成の原料を使用して実施例1と同様の方法
によって製造したサーミスタ素子の成形体の質量と焼成
サヤの容積との比を0.02g/cm3 および0.2g
/cm3 とした後に、大気中においてそれぞれ1350
℃および1250℃で4時間焼成を行った。これらの焼
結体にオーミック性銀電極を両面に焼き付け、正特性サ
ーミスタ特性を測定し、その結果を表5に示す。
【0016】
【表4】
【0017】
【表5】
【0018】表4および表5に示されるように、正特性
サーミスタ素子の成形体の質量と焼成サヤの容積との比
を特定の値とした場合に、正特性サーミスタの組成にか
かわらず、1250℃以下の温度領域での焼結が可能と
なり、公称ゼロ負荷抵抗値の低下および抵抗温度幅を向
上させることができ、出発原料中の成分の揮散を抑制し
たいることがわかる。とくに、試料番号6については、
正特性サーミスタの成形体の質量と焼成サヤの容積との
比を0.02とした場合には、正特性サーミスタ自体が
反応、溶解し、焼結することができなかったが、特定の
比とすることによって焼結が可能となり、鉛含有量の多
い組成の正特性サーミスタほどこの効果は大きい。
【0019】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、BaT
iO3 のBa位置の一部をPbで置き換えたチタン酸バ
リウムの成形体の質量と焼成サヤの容積との比が0.2
0〜1.20g/cm3 の範囲において焼成することに
より、成分中から鉛の揮散を起こすことなく1200〜
1250℃での焼結を可能とし、公称ゼロ負荷抵抗値の
低下及び抵抗変化幅を向上させることができるという効
果が得られた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (Ba1-X-Y ,MY ,PbX )TiO3
    の組成を有する正特性サーミスタの製造方法において、
    焼成前のサーミスタ素子の成形体の質量と焼成サヤ容積
    の比を、0.20〜1.20g/cm3 としたことを特
    徴とする正特性サーミスタの製造方法。ただし、0.0
    3≦X≦0.7、0≦Y≦0.2であり、Mは、Caま
    たはSrの少なくともいずれか一方を含む。
JP23689192A 1992-09-04 1992-09-04 正特性サーミスタの製造方法 Pending JPH0684606A (ja)

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