JPH0684103A - 磁気ヘッド装置 - Google Patents

磁気ヘッド装置

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JPH0684103A
JPH0684103A JP25761592A JP25761592A JPH0684103A JP H0684103 A JPH0684103 A JP H0684103A JP 25761592 A JP25761592 A JP 25761592A JP 25761592 A JP25761592 A JP 25761592A JP H0684103 A JPH0684103 A JP H0684103A
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coils
coil
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magnetic head
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JP25761592A
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Kazunori Ishii
和慶 石井
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 低消費電力でありながら励磁用コイルの電流
反転速度を高速化することが可能な磁気ヘッド装置を提
供する。 【構成】 一対の補助コイルと、この補助コイルにそれ
ぞれ直列に接続された一対のスイッチ素子と、前記各補
助コイルとスイッチ素子の接続点間に接続された磁気ヘ
ッドの励磁用コイルとを有し、前記一対のスイッチ素子
を交互にオンすることにより、励磁用コイルに交番電流
を供給する磁気ヘッド装置において、前記一対の補助コ
イルをそれぞれ同一磁芯に直列に巻回された2つのコイ
ルで構成しこの各補助コイルの2つのコイルの接続点間
に励磁用コイルを接続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光磁気記録装置や磁気
記録装置などに使用される信号記録用の磁気ヘッド装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、光磁気記録装置の記録方式として
は、光変調方式や磁界変調方式などが知られているが、
その中でも旧データの上に新データを直接重ね書き(オ
ーバライト)することが可能な磁界変調方式が記録速度
などの点で優れている。図6はその磁界変調方式の記録
装置の概略構成を示した図で、1は情報記録媒体である
ところの光磁気ディスク、1aはこのディスクに設けら
れた光磁気記録媒体である。光磁気ディスク1の上面に
は磁芯に励磁用コイルCh が巻回された磁気ヘッド2が
配設され、下面には磁気ヘッド2と相対向して光ヘッド
4が配設されている。光ヘッド4の内部には光源として
半導体レーザが設けられており、このレーザビームが記
録層1a上に微小光スポットとして照射され、記録部位
の温度がキューリー温度以上に上昇される。一方、磁気
ヘッド2は駆動回路3の駆動により記録すべき情報信号
に応じて変調されたバイアス磁界を発生し、これが記録
用磁界として記録層1aの昇温部位に印加される。これ
により、記録層1a上の昇温部位の磁化の方向がバイア
ス磁界の方向に配向し、記録層1a上に情報信号に応じ
た磁化の向きの情報ピットが記録される。
【0003】ところで、最近においては情報をより高密
度で記録するために、情報ピットの記録方式としてピッ
トのセンターの位置に情報の意味をもたせるピット位置
記録からピットのエッジの位置に情報の意味をもたせる
ピットエッジ記録に移行しつつある。こうしたピットエ
ッジ記録にあっては、情報ピットのエッジを明瞭に記録
する必要があり、そのためには記録時の磁気ヘッドによ
るバイアス磁界の反転速度を高速化することが要求され
る。
【0004】このような要求を満足する磁気ヘッドの駆
動装置としては、例えば特開昭63−94406号公報
に開示されたものが知られている。図7はその駆動装置
を示した回路図で、Ch は磁気ヘッド2のバイアス磁界
を発生するための励磁用コイル、L1,L2は磁界を高
速で切換えるための補助コイルである。また、S1,S
2は励磁用コイルCh の電流の向きを切換えるためのス
イッチ素子、R1,R2は電流制限用の抵抗器である。
スイッチ素子S1,S2としては電界効果トランジスタ
が使用され、また補助コイルL1,L2のインダクタン
スは励磁用コイルCh のそれよりも十分に大きな値に設
定されている。この駆動装置においてはスイッチ素子S
1,S2を交互にオンするように制御し、励磁用コイル
h の電流の向きを切換えることによって、発生磁界の
極性が記録情報に応じて切換えられる。具体的には、ス
イッチ素子S1がオン、S2がオフの状態では電流経路
CH1,CH4が導通し、他の破線で示すCH2,CH
3は遮断状態となる。このとき、電流経路CH1の導通
によって励磁用コイルCh に電流が供給されるために、
このコイルCh によりその電流の向きに対応した磁界が
発生する。一方、スイッチ素子S1がオフし、S2がオ
ンすると、電流経路CH2,CH3が導通してCH1,
CH4が遮断状態となる。この結果、電流経路CH2の
導通により励磁用コイルCh に前記とは逆方向の電流が
供給され、極性の反転した磁界を発生する。ここで、補
助コイルL1,L2のインダクタンスは、励磁用コイル
h のそれよりも十分に大きいため、スイッチ素子S
1,S2の開閉の前後で電流経路がCH1からCH3
へ、またCH4からCH2へと変化するものの、補助コ
イルL1,L2に流れる電流はほぼ等しくなるように動
作する。
【0005】これについて詳述する。まず、スイッチ素
子S1がオン、S2がオフであるときに電流経路CH
1,CH4に流れる電流、即ち補助コイルL1,L2に
流れる電流をそれぞれI1 ,I2 とする。次に、スイッ
チ素子S1がオフ、S2がオンすると、電流経路CH
2,CH3がそれぞれ導通し、この電流経路CH2,C
H3に流れる電流、即ち補助コイルL1,L2に流れる
電流は、抵抗器R1とR2の抵抗値が等しいとすると、
回路の対称性から電流経路CH1,CH4を流れていた
電流と同じI1 ,I2 となる。この場合、補助コイルL
1,L2のインダクタンスが十分に大きく、それに蓄え
られている電磁エネルギーは、励磁用コイルCh の電磁
エネルギーやスイッチ素子の切り換え前後で各回路素子
で損失するエネルギーに比べて十分に大きいために、ス
イッチ素子の切り換え前後に補助コイルL1,L2に補
助コイルL1,L2に蓄えられる電磁エネルギーは各々
等しいとみなすことができる。このときの関係を補助コ
イルL1,L2のインダクタンスをともにLとして表わ
すと、1/2LI1 2 =1/2LI2 2 となる。従って
電磁エネルギーは等しいためにI1 =I2 となり、スイ
ッチ素子S1,S2の切り換え前後に補助コイルL1
2 に流れる電流は各々等しくなる。
【0006】また、励磁用コイルCh に流れる電流はス
イッチS1,S2の切り換え前後で等しく、方向のみ反
転する。ここで、スイッチ素子S1,S2のオン,オフ
のスイッチング時間を十分に短くすれば、直流電源の電
圧を高くしなくてもバイアス磁界の反転速度を速めるこ
とができる。ところが、実際にはスイッチ素子がオフし
た状態であっても、スイッチ素子が例えば電界効果トラ
ンジスタである場合、ドレイン−ソース間に浮遊容量が
存在するために、この浮遊容量成分と励磁用コイルCh
のインダクタンス成分とで振動現象が生じ、その振動の
周期によって励磁用コイルCh の電流反転時間が決定す
る。こうした電流の振動現象は、振動の過程でエネルギ
ーが消費され、徐々に減衰していくのであるが、電流振
動をより速やかに減衰させるために、図7に示すように
励磁用コイルCh と並列にダンピング用抵抗器Rd を接
続するのが一般的である。
【0007】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら、上
記従来の磁気ヘッド駆動装置では、補助コイルに電磁エ
ネルギーを蓄えておくことにより、励磁用コイルの電流
を高速で反転させるために、補助コイルには常時電流を
供給しなければならず、そのためには励磁用コイルへの
電流供給路以外の電流経路CH3,CH4を必要とす
る。しかも、この電流経路の電流は励磁用コイルの電流
と等しいために、直流電源からの供給電流は実際の磁界
の発生に要する励磁用コイルの電流の2倍となり、消費
電力が大きくなるという問題があった。また、補助コイ
ルの電流は励磁用コイルの電流と共にスイッチ素子に流
れるために、スイッチ素子の電流の総和も励磁用コイル
の電流の2倍となり、その分許容値の大きなスイッチ素
子を使用しなければならない。例えば、スイッチ素子と
して電界効果トランジスタを使用した場合は、許容電流
が大きくなるほどドレイン−ソース間容量が大きくなる
という特性がある。しかし、励磁用コイルの電流の反転
時間は前述のように容量によって決定するために、許容
電流の大きなものを使用することはコイル電流の反転時
間を遅くすることになり、磁界の高速反転を阻む結果と
なっていた。
【0008】更に、特開昭63−94406号公報には
前述した消費電力の増大を解決するために、図8に示す
ように4つのスイッチ素子S1〜S4を用いたブリッジ
型の駆動回路も提案されている。詳しい説明は省略する
が、スイッチ素子S1とS4及びスイッチ素子S2とS
3が交互にオンすることにより、励磁用コイルCh の電
流が交互に反転し、発生磁界の極性も交互に反転する。
補助コイルL3は前述の例と同様に励磁用コイルCh
電流の反転時間を高速化するように作用するものであ
る。ここで、スイッチ素子としてN型MOSFETを使
用したとすると、スイッチ素子S1〜S4が交互にオン
した場合、励磁用コイルCh に発生する誘導電圧により
スイッチ素子S3,S4のソース電位が瞬時的に高い電
圧となる。しかし、スイッチ素子S3,S4のソース電
位が高い間は逆バイアス状態にあるため、その間はオン
させることは困難である。そのため、スイッチ素子S1
とS4あるいはスイッチ素子S2とS3がオンするとき
は、スイッチ素子S4はS1に対して、スイッチ素子S
3はS2に対してそれぞれオンのタイミングが遅れてし
まう。このように実際にはスイッチ素子の切り換えのタ
イミングはずれを生じスイッチ素子による電流切換動作
が理想的に行われないために、消費電力は低減できるも
のの、励磁用コイルの電流の高速反転は困難であった。
【0009】本発明は、このような問題点を解消するた
めになされたもので、その目的は低消費電力でありなが
ら励磁用コイルの電流反転速度も高速化することができ
る磁気ヘッド装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、一対の
補助コイルと、この補助コイルにそれぞれ直列に接続さ
れた一対のスイッチ素子と、前記各補助コイルとスイッ
チ素子の接続点間に接続された磁気ヘッドの励磁用コイ
ルとを有し、前記一対のスイッチ素子を交互にオンする
ことにより、励磁用コイルに交番電流を供給する磁気ヘ
ッド装置において、前記一対の補助コイルをそれぞれ同
一磁芯に直列に巻回された2つのコイルで構成し、この
各補助コイルの2つのコイルの接続点間に励磁用コイル
を接続したことを特徴とする磁気ヘッド装置によって達
成される。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
して詳細に説明する。図1は本発明の磁気ヘッド装置の
一実施例を示した回路図である。なお、図1では図7に
示した従来装置と同一機能を有するものについては同一
符号を付している。図1において、10及び11はそれ
ぞれ同一磁芯に2つのコイルが巻回された補助コイルで
ある。補助コイル10は同一磁芯に直列に巻回されたコ
イルL11とL12、補助コイル11は同様に同一磁芯に直
列に巻回されたコイルL21とL22から構成され、そのコ
イルL11とL12の接続点とコイルL21とL22の接続点の
間に励磁用コイルCh が接続されている。各コイルの自
己インダクタンスは励磁用コイルのそれよりも十分に大
きく設定されている。S1及びS2はスイッチ素子であ
り、ここでは電界効果トランジスタが使用されている。
d はダンピング抵抗器で、励磁用コイルCh の電流反
転時の電流振動を効果的に整定するためには、励磁用コ
イルCh と並列にダンピング抵抗器Rd を設けるのが望
ましい。
【0012】また、この実施例では補助コイルに対して
定電流回路によって電流を供給する定電流駆動方式が採
られている。定電流回路の構成は次の通りである。ま
ず、Qは電流制御用のトランジスタ、Rは電流検出用の
抵抗器、12はその抵抗器Rの電圧を増幅するための差
動増幅器である。また、13はトランジスタQの電流を
制御するための電流制御回路、14は基準電圧を発生す
るための基準電圧発生回路である。この定電流回路で
は、電源から磁気ヘッド駆動部に供給される電流は抵抗
器Rによりその両端の電位差として検出される。得られ
た検出電圧は差動増幅器12で増幅された後、電流制御
回路13に送られ、基準電圧発生回路14の基準電圧と
比較される。この基準電圧は定電流回路の設定電流に対
応した値に決められており、電流制御回路13では検出
電流と設定電流の差に応じた制御信号をトランジスタQ
のベースに供給することで、トランジスタQのコレクタ
電流を一定に制御する。一般に、磁気ヘッド装置は周波
数特性を有するために、定電圧源によって駆動した場
合、記録周波数が高くなると、励磁用コイルの電流が減
少して磁界が不足するという事態が生じる。従って、本
実施例では、定電流回路によって駆動することにより、
記録周波数に関係なく一定電流を励磁用コイルに供給で
きるために、磁界不足による記録エラーの発生を未然に
防止することができる。
【0013】図2は上記補助コイルの具体的構成を示し
た図で、15は磁性材料から作製された棒状の磁芯であ
る。なお、ここでは補助コイル10を示しているが、他
方側の補助コイル11の構成も全く同じである。磁芯1
5の外周にはコイルL12が巻回され、更にこのコイルL
12と一定間隔dを置いて直列にコイルL11が巻回されて
いる。コイルL11とL12の接続点から各々のコイルを見
た場合、巻回方向は互いに逆方向である。なお、直列に
みると同じ方向に巻回されている。コイルL11とL12
一定間隔dを置いて巻回されているが、これは次の理由
による。即ち、コイルL11とL12を極めて近接あるいは
密着して巻回したとすると、両コイルの間には大きな浮
遊容量が生じる。そのため、スイッチ素子による電流の
切り換え時に両コイル間での電磁エネルギーの移動が高
速で行われなくなり、結果的に励磁用コイルの電流の反
転時間を遅くする。従って、両コイルは浮遊容量を小さ
くするためにはある程度距離を置いて巻回するのが望ま
しいが、距離が大きすぎると両コイル間の漏れインダク
タンスが大きなって損失の原因となるので、間隔dとし
ては浮遊容量や漏れインダクタンスを考慮して適切な値
に設定するのが好ましい。本願発明者の実験によれば、
直径3mmの磁芯にコイルを巻回した場合、その間隔d
は1〜2mmにするのが最も適切であった。
【0014】次に、本実施例の動作について説明する。
まず、スイッチ素子S1がオン、スイッチ素子S2がオ
フの状態では、破線で示す電流経路CH2,CH3は遮
断、実線で示す電流経路CH1,CH4は導通し、励磁
用コイルCh には電流経路CH1から電流が供給された
状態にある。この状態からスイッチ素子S1がオフ、ス
イッチ素子S2がオンすると、電流経路CH1,CH4
が遮断、電流経路CH2,CH3が導通し、その結果励
磁用コイルCh には電流経路CH2から電流が供給さ
れ、前記とは逆方向に電流が供給される。このようにス
イッチ素子S1,S2のスイッチング動作を記録すべき
情報信号に応じて制御することにより、励磁用コイルC
h には交番電流が供給され、情報信号に応じて変調され
たバイアス磁界を発生する。
【0015】ここで、電流経路CH1,CH2を流れる
電流は回路の対称性から等しく、この経路の電流をI1
とする。また、電流経路CH3,CH4を流れる電流も
等しく、これをI2 とする。更に、コイルL11とL21
自己インダクタンスは等しくこれをLA とし、コイルL
12とL22の自己インダクタンスも等しくこれをLB とす
る。なお、コイルL11とL21、コイルL21とL22の間で
漏れインダクタンスはないものとする。各コイルの自己
インダクタンスLA ,LB は十分に大きいために、コイ
ルL11とL21に蓄積される電磁エネルギーの総和及びコ
イルL12とL22に蓄積される電磁エネルギーの総和は、
励磁用コイルCh に蓄積される電磁エネルギーやスイッ
チ素子の切り換え前後でスイッチ素子や補助コイルなど
の各回路素子で損失するエネルギーに比べて十分に大き
い。従って、これらの励磁用コイルや回路素子のエネル
ギーは補助コイル10,11の各2つのコイルのエネル
ギーに比べて無視することができ、スイッチ素子の切り
換えにより補助コイル10及び11のそれぞれの2つの
コイルに磁気エネルギーの総和が保存される。
【0016】図1に示した電流経路CH1,CH4が導
通した状態から電流経路CH2,CH3が導通した場
合、補助コイル10,11の電磁エネルギーの関係は次
式で表わすことができる。
【0017】
【数1】 1/2LB 1 2 =1/2LB 2 2 +1/2LA (I1 +I2 2 +√LA ・ √LB ×I2 (I1 +I2 ) …(1) (1)式を電流I2 について解くと、
【0018】
【数2】 I2 =(√LB −√LA /√LB +√LA )・I1 …(2) となる。但し、前述のようにLA はコイルL11とL21
インダクタンス、LB はコイルL12とL22のインダクタ
ンスである。特に、補助コイル10のコイルL11とL12
及び補助コイル11のコイルL21とL22が巻回された磁
芯の断面積が一様である場合は、コイルL11とL21の巻
数をNA 、コイルL12とL22の巻数をNBとすると、
(2)式は次の式で表わすことができる。図2に示した
補助コイルは棒状の磁芯であるので、断面積は一様であ
る。
【0019】
【数3】 I2 =(NB −NA /NB +NA )・I1 …(3) 以上の(2)式及び(3)式から明らかなように、励磁
用コイルCh を通らない電流経路CH3,CH4に流れ
る電流I2 は、各コイルのインダクタンスまたは巻数に
よって任意に変えることができる。即ち、コイルのイン
ダクタンスや巻数を適宜選択することにより、I2 を任
意に決定でき、これによって磁気ヘッド装置の消費電力
を低減することが可能である。以下、具体的な例をあげ
て消費電力の低減効果について説明する。 (1)√LB :√LA =2:1(またはNB :NA
2:1)とした場合。このときはI2 =1/3I1 とな
るため、定電流回路から供給する電流は4/3I1 とな
る。従って、励磁用コイルの電流反転速度は従来と同じ
のままで、装置の消費電力を従来の2/3に低減するこ
とができる。 (2)√LB :√LA =1:1(またはNB :NA
1:1)とした場合。このときはI2 =0となる。つま
り、直接励磁用コイルCh に供給されない電流は0であ
るから、定電流回路から供給する電流は励磁用コイルC
h に供給される電流に等しくI1 である。従って、装置
の消費電力を従来の1/2に低減することができる。し
かも、スイッチ素子S1,S2に流れる電流は従来の半
分になるため、その分許容電流の小さい素子を使用する
ことができる。このことは、例えばスイッチ素子として
電界効果トランジスタを使用した場合、ドレイン−ソー
ス間容量が小さくなるので、励磁用コイルCh の電流反
転速度を速めるという効果をもたらす。 (3)√LB :√LA =1:2(またはNB :NA
1:2)とした場合。このときはI2 =−1/3I1
なる。つまり、電流経路CH3,CH4を流れる電流は
図面に示した矢印とは逆方向に流れ、供給すべき電流は
2/3I1 となり、励磁用コイルCh に供給される電流
1 よりも小さくなる。消費電力は従来の1/3と大幅
に低減することができる。また、スイッチ素子に流れる
電流は2/3I1 と小さいので、更にドレイン−ソース
間容量の小さい素子を選択可能であるが、その反面補助
コイル10,11の各2つのコイル間の漏れインダクタ
ンスの影響などによって励磁用コイルの電流反転時間を
遅くしやすくなる。
【0020】なお、LA =0またはNA =0とした場
合、I1 =I2 となり、装置に供給すべき電流はI1
2 となる。つまり、励磁用コイルに供給する電流の2
倍となり、このときはコイルL11,L21が存在しない従
来装置に相当する。
【0021】このように本実施例にあっては、同一磁芯
上に巻回された補助コイルの2つのコイルのインダクタ
ンス比または巻数比を適宜選択することにより、補助コ
イルの電流I2 を任意に変えることが可能となる。従っ
て、装置の消費電力を低減できるばかりでなく、励磁用
コイルの電流反転速度も高速化することができ、特にピ
ットエッジ記録方式の光磁気記録装置に好適に用いるこ
とができる。なお、前述したように補助コイルのインダ
クタンスや巻数の条件によって、消費電力の低減効果や
励磁用コイルの電流反転速度の高速化効果は異なるの
で、記録装置の仕様などに応じて適宜決定すればよい。
本願発明者が実験を行ったところ、上記(2)項で説明
したようにインダクタンスや巻数比が1対1のときに、
消費電力及び電流反転時間を総合的に評価した場合、最
も効果的であった。
【0022】次に、本発明の他の実施例について説明す
る。図3は本発明の第2実施例を示した図である。この
実施例は、励磁用コイルCh と並列に加速用コイルLa
を設けて励磁用コイルCh の電流反転速度を高速化する
例である。Ra は加速用コイルLa の電流制限用の抵抗
器である。図4は本発明の第3実施例を示した図であ
る。この実施例では、ダンピング用抵抗器Rd とは別に
励磁用コイルCh の両端と直流電源Vd の間にダンピン
グ用抵抗器Rd2,Rd3をそれぞれダイオードD1及びD
2 を介して接続することにより、スイッチ素子S1,S
2の切り換え時の電流振動をより効果的に整定し、電流
波形を整えるものである。図5は本発明の第4実施例を
示した図である。この実施例では、スイッチ素子S1,
S2にそれぞれダイオードD3 ,D4 を直列に接続する
ことによって、スイッチ素子S1,S2の切り換え時に
発生する電流振動によりスイッチ素子S1,S2を電流
が逆流することを阻止し、電流波形を整えるものであ
る。
【0023】なお、本発明の磁気ヘッド装置は、磁界変
調方式の光磁気記録装置に限らず、その他の磁気記録装
置にも使用することができる。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、補助コイ
ルを同一磁芯上に巻回された2つのコイルで構成し、こ
の2つのコイルの接続点間に磁気ヘッドの励磁用コイル
を設けたことにより、装置に供給する電流を低減でき、
これによって消費電力を低減することができる。また、
電流容量の小さなスイッチ素子を使用できることから、
励磁用コイルの電流反転速度を高速化することができ、
低消費電力でありながらも高速の磁気ヘッド装置を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気ヘッド装置の第1実施例を示した
回路図である。
【図2】図1の実施例の補助コイルを具体的に示した図
である。
【図3】本発明の第2実施例を示した回路図である。
【図4】本発明の第3実施例を示した回路図である。
【図5】本発明の第4実施例を示した回路図である。
【図6】磁界変調方式の記録装置の概略構成を示した図
である。
【図7】従来例の磁気ヘッド駆動装置を示した回路図で
ある。
【図8】他の従来例の磁気ヘッド駆動装置を示した回路
図である。
【符号の説明】
10,11 補助コイル 12 差動増幅器 13 電流制御回路 14 基準電圧発生回路 S1,S2 スイッチ素子 Ch 励磁用コイル L11,L12 補助コイル10のコイル L21,L22 補助コイル11のコイル Q トランジスタ R 電流検出用抵抗器 Rd ダンピング用抵抗器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G11B 11/10 Z 9075−5D

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の補助コイルと、この補助コイルに
    それぞれ直列に接続された一対のスイッチ素子と、前記
    各補助コイルとスイッチ素子の接続点間に接続された磁
    気ヘッドの励磁用コイルとを有し、前記一対のスイッチ
    素子を交互にオンすることにより、励磁用コイルに交番
    電流を供給する磁気ヘッド装置において、前記一対の補
    助コイルをそれぞれ同一磁芯に直列に巻回された2つの
    コイルで構成し、この各補助コイルの2つのコイルの接
    続点間に励磁用コイルを接続したことを特徴とする磁気
    ヘッド装置。
  2. 【請求項2】 前記補助コイルの2つのコイルは、磁芯
    上に所定の間隔を置いて巻回されていることを特徴とす
    る請求項1の磁気ヘッド装置
  3. 【請求項3】 前記補助コイルの2つのコイルのインダ
    クタンスは、略同じに設定されていることを特徴とする
    請求項1の磁気ヘッド装置。
  4. 【請求項4】 前記補助コイルの2つのコイルのインダ
    クタンスは、前記励磁用コイルのインダクタンスよりも
    大きく設定されていることを特徴とする請求項1の磁気
    ヘッド装置。
  5. 【請求項5】 前記補助コイル側への電流は、所定の一
    定電流を供給する定電流回路から供給されることを特徴
    とする請求項1の磁気ヘッド装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8411390B2 (en) 2009-10-16 2013-04-02 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. Integrated half coil structure for write assist of high coercivity media
US8638527B2 (en) 2009-10-16 2014-01-28 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. Signaling method and apparatus for write assist of high coercivity media using integrated half coil

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