JPH0684051A - 自動取引装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 一度、自動取引装置内に取り込んでしまった
取引カードを返却を希望する顧客自身が自動取引装置を
操作することによって再び受け取ることができるような
自動取引装置を提供することを目的とする。 【構成】 自動取引装置１は、接続部１２を介してセン
タ側ホストコンピュータと接続されており、顧客操作部
７の操作表示部の取引選択画面に「カード返却」という
選択キーを設けたこと、また、中央処理装置（ＣＰＵ）
１４内に顧客の入力データ（暗証番号等）とメモリ１３
内のデータとを比較し、判定する比較判定手段１５を設
けたこと、さらには、取引カード格納部を設けたことを
特徴とする構成になっている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、金融機関等のキャッシ
ュコーナーに設置されている、顧客の操作により、預け
入れ・支払・残高照会・振込などの処理を行う自動支払
機（ＣＤ）や自動預金支払機（ＡＴＭ）などに代表され
る自動取引装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】窓口業務として、係員の対応により執り
行っていた種々の取引を、顧客自身の操作により実行す
るため、自動取引装置が稼働している。顧客は、申込用
紙への面倒な記載や窓口の順番待ち等の煩わしさから解
放され、速やかに所望の取引を実行することができる。
さらに、近年では自動取引装置の設置場所も、金融機関
の営業店に限らず、駅の構内などの公共施設やデパート
など人の集まる場所、あるいは、繁華街の一角などにも
設置されており、顧客は、金融機関の営業時間外やわざ
わざ営業店に出向くことなく、最寄りの設置場所で取引
を実現することができるのである。

【０００３】図２は、従来の自動取引装置の外観を示す
外観斜視図である。図２に示す自動取引装置１には、取
扱いが可能な取引の内容（例：入金・出金・残高照会・
振込・振替）を表示する取扱い表示部２、取引カードの
挿入，排出を行う取引カード入出口３、通帳の挿入，排
出を行う通帳入出口４や、硬貨の入金および出金に伴う
取引の実施の際に動作する硬貨入出金機の入出口である
硬貨入出口５、同じく、紙幣の入金および出金に伴う取
引実施の際に動作する紙幣入出金機の入出口である紙幣
入出口６、そして、顧客自身が所望の取引を指示操作す
る顧客操作部７等が設けられている。前記顧客操作部７
は、ディスプレイと取引選択キーおよびテンキーなどか
らなるもののほかに、最近では、ＣＲＴ画面等からなる
操作表示部７ａと、この操作表示部７ａの上部に設けら
れており、センサ付きタッチパネルなどからなる入力手
段７ｂから構成されているものなどが主流になってきて
いる。前記操作表示部７ａは、顧客に対する操作案内や
操作誘導といった情報を表示するものである。また、前
記入力手段７ｂは、顧客自身が取引の実行に必要なデー
タを入力するものである。

【０００４】このように構成されている自動取引装置１
において顧客が取引を行う場合、顧客操作部７の操作表
示部７ａ上に表示されているそれぞれの取引科目のう
ち、所望の取引科目を入力手段７ｂより選択し入力する
ことで、所望の取引、たとえば出金取引を選択する。す
ると、この入力操作により、自動取引装置１は出金取引
モードとなり、取引を実行するために、取引カード入出
口３への取引カードの挿入を顧客に促す表示を、操作表
示部７ａに表示する。この表示に従い顧客が取引カード
を取引カード入出口３に挿入すると、つづいて操作表示
部７ａには暗証番号および出金金額の入力を促す表示が
される。そして、顧客自身により暗証番号と出金金額が
入力手段７ｂを介して入力されると、これらの情報が図
示せぬ上位装置に送信され、上位装置において取引成否
が判断される。すなわち具体的には、顧客の確認と入力
指示された出金が可能であるかどうかを判断するのであ
る。そうして、上位装置の判断により本取引が正当で実
行可能であると判断されると、自動取引装置１に対して
出金処理の指示が返送され、出金金額に対応する分の紙
幣が計数され、紙幣入出口６を介して出金される。この
取引に前後して、取引カードも取引カード入出口３を介
して顧客に返却され、出金取引は終了する。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来の自動取引装置では次に示すような問題点
があった。従来の自動取引装置では、取引終了後にカー
ド返却口に返却された取引カードの取り忘れによる取り
込みや、自動取引装置の障害時等に取り込んでしまった
取引カードの返却手段として、通常、係員あるいは警備
員などによる人を介した返却手段が用いられており、自
動取引装置が無人店舗に設置されている場合や、自動取
引装置が営業店に設置されていても、その営業店の営業
時間以外であったりする場合などにおいて、顧客の要望
に迅速に対応することができなかったのである。すなわ
ち、一度、自動取引装置内に取り込んでしまった取引カ
ードを、返却を希望する顧客自身が自動取引装置を操作
することによって再び受け取るということがなしえなか
ったのである。本発明は、このような従来の自動取引装
置における課題を解決するためになされたものであり、
顧客に対するきめ細かなサービスの向上を計ることがで
きるとともに、効率の良い利用がなされるような自動取
引装置の提供を目的とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、取り扱いが可
能な取引の内容を表示する取扱い表示部と、顧客に対す
る操作案内および操作誘導情報を表示する操作表示部
と、該操作表示部上に配置され、取引に必要な情報を入
力する入力手段と、取引カードの挿入・排出を行う取引
カード入出口と、取引カードの読み取り・書き込みおよ
び明細票の印字を行うカードリーダプリンタと、それぞ
れの動作制御を行う制御部とを備え、ホストコンピュー
タと接続された自動取引装置に係る。前述した目的を達
成するため、本発明は上記自動取引装置において、前記
取引カードが持つ情報を読み取る情報読取部と、前記取
引カード入出口とカード搬送路で結ばれ、取り込んだ取
引カードを格納する取引カード格納部と、前記情報読取
部で読み取った情報とホストコンピュータからの受信情
報とを比較し判定する比較判定手段とを備え、前記比較
判定手段によって正当な取引と判定されたときのみ、取
引カードの返却を行うことを特徴とする自動取引装置で
ある。

【０００７】

【作用】本発明によれば、自動取引装置の操作表示部の
取引選択画面（図６を参照）に「カード返却」という選
択キーを設けたこと、そして、中央処理装置に顧客の入
力データ（暗証番号等）とメモリ内のデータを比較し、
判定する比較判定手段と、取引ごとの履歴を編集する編
集手段を設けたこと、さらには、カードリーダプリンタ
内にスライド可能な取引カード格納部を設けたことによ
り、取引終了後に取引カード入出口に返却された取引カ
ードの取り忘れによる取り込みや、自動取引装置の障害
時等に取り込んでしまった取引カードを、顧客自身の自
動取引装置の操作により、返却することができるように
なる。すなわち、現在いったん自動取引装置内に取り込
んでしまった取引カードの返却は、係員あるいは警備員
などを介して行なわれているが、本発明の自動取引装置
の稼働時間内であれば、無人店舗であっても、営業店の
営業時間外であっても、顧客の要望に迅速に対応するこ
とができるようになる。また、カード返却取引後に取引
履歴が残るように控え明細書として自動取引装置内に保
管されるようにする。

【０００８】

【実施例】以下に本発明の実施例について、図面を参照
して詳細に説明する。図１は、本発明における自動取引
装置の内部構成をあらわす構成図である。図３は、カー
ドリーダプリンタの詳細をあらわす構成図である。図４
は、取引カード格納部の一例をあらわす斜視図である。
自動取引装置１は、顧客自身が所望の取引を指示操作す
る顧客操作部７と、通帳の記帳を行う通帳記帳機８と、
取引カードの読み取り・書き込みおよび明細票の印字を
行うカードリーダプリンタ９と、硬貨の入金・出金・計
数を行う硬貨入出金機１０と、おなじく、紙幣の入金・
出金・計数を行う紙幣入出金機１１と、上位装置である
センタ側ホストコンピュータとの接続部１２と、メモリ
１３と、これらの動作制御を行う中央処理装置（以下単
に、ＣＰＵという）１４等から構成されている。

【０００９】前記顧客操作部７は、ＣＲＴ画面等からな
り、顧客に対する操作案内や操作誘導といった情報を表
示する操作表示部７ａと、センサ付きタッチパネルなど
からなり、顧客自身が取引の実行に必要なデータを入力
する入力手段７ｂとからなる。 また、前記通帳記帳機
８は、通帳入出口４と連絡しており、顧客が通帳入出口
４より通帳を挿入した時に取引データあるいは、過去の
取引データである蓄積データがあれば該通帳に印字を行
う。

【００１０】前記カードリーダプリンタ９は、図３にあ
るように、情報読取部であるカードリード／ライト部
（以下単に、Ｒ／Ｗ部という）１７と、エンボスイメー
ジリード部１８、そして、取引カード格納部１９と、明
細票印字部２０と、明細票格納部２１と、明細票取込部
２２と、カード搬送路２３と、明細票搬送路２４等を備
えている。Ｒ／Ｗ部１７は、例えば、取引カードが磁気
カードであれば、磁気ストライブより口座番号などの磁
気情報を読み取る。また、エンボスイメージリード部１
８は、取引カードのエンボスイメージ（例えば、取引カ
ードの表面に片仮名で表された氏名など）を読み取るた
めのものである。このようにして、Ｒ／Ｗ部１７および
エンボスイメージリード部１８から読み取ったそれぞれ
の情報は、例えば、ハードディスクなどを用いたメモリ
１３に記憶される。また、取り込んだ取引カードを格納
しておく取引カード格納部１９は、たとえば、図４にあ
るように、左右にスライドが可能な収納箱であり、先に
示したようにＣＰＵ１４により制御されている。明細票
格納部２１には、未使用の明細票が格納されており、取
引カード返却取引終了時に明細票搬送路２４を通って明
細票印字部２０へと送られ、明細票印字部２０では取引
カード返却取引の履歴を明細票に印字し、明細票搬送路
２４を経由して正本は顧客用として顧客に対して排出さ
れ、控えは金融機関用として明細票取込部２２に取り込
まれ格納される。

【００１１】図５は、本発明における自動取引装置の処
理動作をあらわすフローチャートである。まず、自動取
引装置１内に取り込まれてしまった取引カードの返却を
希望する顧客は、図６にあるような顧客操作部７の操作
表示部７ａに表示された取引選択画面上において、セン
サ付きタッチパネルからなる入力手段７ｂにより、「カ
ード返却」キーを押下しカード返却取引を選択する（ス
テップ１）。それをうけた自動取引装置１では、ＣＰＵ
１４の制御により、取引カード格納部１９に格納されて
る取引カードのエンボスイメージ情報一覧表（図７を参
照）をメモリ１３より読みだし、操作表示部７ａに表示
する（ステップ２）ことで、顧客に対して、返却を希望
する取引カードのエンボスイメージを入力手段７ｂによ
り、選択するように促す。顧客は、操作表示部７ａに表
示されたエンボスイメージ情報一覧表から該当するエン
ボスイメージを見つけ、入力手段７ｂにより選択し入力
することで自分が返却を希望する取引カードの指定を行
う（ステップ３）。つづいて、操作表示部７ａに表示さ
れる暗証番号入力の誘導に従って、入力手段７ｂにより
暗証番号を入力する（ステップ４）。すると、ＣＰＵ１
４内に設けられた比較判定手段１５において、顧客が入
力した暗証番号と、先に指定されたカード自身が持つ情
報、すなわち、Ｒ／Ｗ部１７で読み取り、メモリ１３内
に格納されている暗証番号とを比較し、一致するかどう
かを判定する（ステップ５）。この結果、両方の暗証番
号が不一致だったときは、操作表示部７ａにカード返却
ができないことを伝える画面を表示し（ステップ６）、
顧客に知らせる。逆に、比較判定手段１５による比較判
定の結果、両方の暗証番号が一致したときは、顧客が指
定したエンボスイメージに該当する取引カードを取引カ
ード格納部１９より繰り出し（ステップ７）、繰り出し
た取引カードをカード搬送路２３を経由して取引カード
入出口３より顧客に返却する（ステップ１０）。また、
このとき同時に明細票格納部２１に格納されている未使
用明細票に、取引カードのエンボスイメージや取引カー
ド返却取引の履歴などを明細票印字部２０において印字
し（ステップ８）、正本は明細票搬送路を経由して例え
ば、取引カードとともに取引カード入出口３より顧客に
提供する。控えの明細票については、金融機関用として
明細票取込部２２に取り込まれ格納される（ステップ
９）。

【００１２】ここでは、取引カード自体がカード情報と
して暗証番号を有している例、たとえば、磁気カードで
あれば磁気ストライプ上に暗証番号が書き込まれている
例を紹介したが、次に取引カード自体がカード情報とし
て暗証番号を有していない例を説明することにする。こ
の場合、ＣＰＵ１４内に設けられた編集手段１６におい
て、顧客が入力した暗証番号や口座番号等のカード情報
をカード返却取引電文という形に編集し、センタ側ホス
トコンピュータへ通知する。通知を受けたセンタ側ホス
トコンピュータでは、カード返却取引電文の照会をし、
カード返却取引の実行の可否判定を行い、自動取引装置
１に対して応答する。この後の自動取引装置１の処理に
ついては、先に説明した通りである。

【００１３】そのほかにも、本発明は前記実施例に限定
されるものではなく、本発明の要旨を変えない範囲でい
ろいろ変形実施可能なことはいうまでもない。

【００１４】

【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の自
動取引装置によれば、操作表示部の取引選択画面に「カ
ード返却」という選択キーを設けたこと、また、中央処
理装置に顧客の入力データ（暗証番号等）とメモリ内の
データを比較判定すると、取引ごとの履歴を編集する編
集手段を設けたこと、さらには、カードリーダプリンタ
内にスライド可能な取引カード格納部を設けたことによ
り、顧客自身のカードの取り忘れや、自動取引装置の障
害発生時等に自動取引装置内に一度取り込んでしまった
取引カードを、返却を希望する顧客自身が自動取引装置
を操作することにより、返却することができるようにな
った。すなわち、本発明の自動取引装置の稼働時間内で
あれば、無人店舗であっても、営業店が営業時間外であ
っても、取引カードの返却を希望する顧客の要望に迅速
に対応できるようになった。したがって、金融機関等に
おいても、作業の合理化あるいは人員配置の適正化とい
った労働生産性の向上が見込めると同時に、ユーザーサ
ービスの向上にもなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明における自動取引装置の内部構成をあら
わす構成図である。

【図２】従来の自動取引装置の外観を示す外観斜視図で
ある。

【図３】カードリーダプリンタの内部構成をあらわす構
成図である。

【図４】取引カード格納部の一例をあらわす斜視図であ
る。

【図５】本発明における自動取引装置の動作をあらわす
フローチャートである。

【図６】取引選択画面表示の一例である。

【図７】エンボスイメージ一覧表表示画面の一例であ
る。

【符号の説明】

１ 自動取引装置 ２ 取扱い表示部 ３ 取引カード入出口 ７ 顧客操作部 ７ａ 操作表示部 ７ｂ 入力手段 ９ カードリダプリンタ １３ メモリ １４ 中央処理装置（ＣＰＵ） １５ 比較判定手段 １６ 編集手段 １９ 取引カード格納部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】取り扱いが可能な取引の内容を表示する取
   扱い表示部と、顧客に対する操作案内および操作誘導情
   報を表示する操作表示部と、該操作表示部上に配置さ
   れ、取引に必要な情報を入力する入力手段と、取引カー
   ドの挿入・排出を行う取引カード入出口と、取引カード
   の読み取り・書き込みおよび明細票の印字を行うカード
   リーダプリンタと、それぞれの動作制御を行う制御部と
   を備え、ホストコンピュータと接続された自動取引装置
   において、 前記取引カードが持つ情報を読み取る情報読取部と、 前記取引カード入出口とカード搬送路で結ばれ、取り込
   んだ取引カードを格納する取引カード格納部と、 前記情報読取部で読み取った情報とホストコンピュータ
   からの受信情報とを比較し判定する比較判定手段とを備
   え、 前記比較判定手段によって正当な取引と判定されたとき
   のみ、取引カードの返却を行うことを特徴とする自動取
   引装置。