JPH0684012B2 - プラスチツク材料の粉砕方法 - Google Patents

プラスチツク材料の粉砕方法

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JPH0684012B2
JPH0684012B2 JP61104227A JP10422786A JPH0684012B2 JP H0684012 B2 JPH0684012 B2 JP H0684012B2 JP 61104227 A JP61104227 A JP 61104227A JP 10422786 A JP10422786 A JP 10422786A JP H0684012 B2 JPH0684012 B2 JP H0684012B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、プラスチック材料を粉砕する新規な方法に関
する。
[発明の背景] 最近、流動浸漬塗装用の原料として、あるいは鋼管の内
面の塗装用の粉体塗料用の原料として、0.1〜100μm程
度の平均粒子径を有する粉末状のプラスチックが注目さ
れている。このような粉末状のプラスチックは、直径が
0.5〜10mm程度のペレット状のプラスチック材料をアト
リクションミルなどの粉砕装置を用いて粉砕することに
より製造されている。
一般に、プラスチック材料を粉砕する際には相当発熱
し、この熱によりプラスチック材料が軟化あるいは熔融
状態になり、粉砕刃などに融着して粉砕が不可能になる
ことがあり、また粉砕物が融着するとの問題がある。こ
のため、通常粉砕装置には冷却水を循環させて装置内の
温度を下げる冷却手段が備えられている。
しかしながら、このような冷却手段の冷却能力は、通常
の運転状態における粉砕能力に合わせて設定されている
のが一般的である。従って、粉砕装置の粉砕効率を向上
させるためにプラスチック材料の投入量を増加していく
と、粉砕により発生する熱量が冷却能力を越え、粉砕装
置自体の粉砕能力には余裕があるにも拘らず、プラスチ
ック材料粉砕刃などに融着して装置の運転ができなくな
ることがある。すなわち、プラスチック材料の粉砕装置
の粉砕能力は、殆どの場合粉砕装置の冷却能力により決
定されているということができる。
従って、このような粉砕装置の冷却能力を増強すること
により粉砕装置の粉砕能力を向上させることが可能とな
るが、通常上記のような冷却手段は装置に組み込まれて
いるので、冷却手段の改造は、粉砕装置自体の大幅な改
造が必要となり実用性に乏しい。
また、粉砕装置内の温度を低下させるために、粉砕する
プラスチック材料を冷凍庫などに貯蔵し、あるいは液体
窒素などを用いて予め冷却する方法も知られているが、
この方法は、冷凍機の設置、フィーダーシュート管など
の設備の保冷が必要となり、上記の方法以上に設備費が
高価になるとの問題がある。
[発明の目的] 本発明は、プラスチック材料を粉砕する際に発生する熱
を有効に除去して粉砕の際にプラスチック材料が粉砕装
置内に融着することを防止し、粉砕装置を効率よく稼働
させることができるプラスチック材料の粉砕方法を提供
することを目的とする。
また、本発明は、個々の粒子が融着することなく独立し
て存在している粉砕物を得ることができるプラスチック
材料の粉砕方法を提供することを目的とする。
さらに本発明は、既存の粉砕装置に特に改造することな
く、装置の粉砕能力を向上させることができるプラスチ
ック材料の粉砕方法を提供することも目的とする。
[発明の要旨] 本発明は、プラスチック材料を粉砕装置を用いて粉砕す
るに際して、該プラスチック材料と、該プラスチック材
料を実質的に溶解せず、かつ50〜100℃の範囲内の沸点
を有する液体とを該装置内に共存させて、該プラスチッ
クの粉砕により発生する熱を該液体の蒸発潜熱を利用し
て除去しながら該プラスチック材料を粉砕することを特
徴とするプラスチック材料の粉砕方法にある。
[発明の詳細な記述] 本発明は、粉砕装置内に粉砕されるプラスチック材料
と、冷却用の液体とを共存させて、この冷却用の液体の
蒸発潜熱を利用して粉砕により発生する熱を除去するこ
とを主な特徴とする粉砕方法である。
本発明のプラスチック材料の粉砕方法に従って粉砕され
た粉砕物は、通常平均粒子径が0.1〜100μmの範囲内に
ある粉末である。
本発明で用いる冷却用の液体は、粉砕されるプラスチッ
ク材料を実質的に溶解せず、かつ50〜100℃の範囲の沸
点を有する液体(以下、このような液体を「冷却用液
体」と記載することもある)である。粉砕されるプラス
チック材料に対して溶解性を示す液体は、当然に使用す
ることができない。なお、ここで実質的に溶解せずと
は、プラスチック材料を溶解することがなく、或いは膨
潤させることがないなど粉砕の際にプラスチック材料に
要求される特性を損なうことがないことを意味する。
さらに、冷却用液体としては通常は、毒性が低く、腐食
性の少ない液体を使用する。さらに、冷却用液体は、蒸
発潜熱が大きいものであることが好ましい。
このような液体の具体的な例としては、水(沸点:100
℃、蒸発潜熱:540kcal/kg)、メタノール(沸点:64.5
℃、蒸発潜熱:284kcal/kg)およびエタノール(沸点:7
8.3℃、蒸発潜熱:204kcal/kg)を挙げることができ、こ
れらを単独で、あるいは混合して使用することができ
る。これらの中でも特に水は、不燃性であるとの他の液
体にない利点を有する液体であり、本発明の方法におい
て使用する冷却用液体としては最も好ましいものであ
る。
可燃性の液体を使用する場合には、例えば搬送気体を窒
素などに変えるなど通常の可燃性気体を取り扱う場合と
同様の配慮を必要とする。
本発明の粉砕方法の対象となるプラスチック材料に特に
制限はないが、本発明の粉砕方法は、ポリエチレン系樹
脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、エチ
レン・酢酸ビニル系共重合体、エチレン・アクリル酸エ
ステル系共重合体およびエチレン・アクリル酸系共重合
体などのプラスチック材料の粉砕に特に適している。粉
砕されるプラスチック材料としては、通常は、直径が1
〜5mm、厚さが0.5〜3mmのペレット状に成形されたもの
を用いる。なお、これらのプラスチック材料が、添加剤
(例、老化防止剤、紫外線吸収剤、顔料、他の高分子化
合物(例えば改質剤として)、可塑剤)などを含むもの
であってもよいことは勿論である。
冷却用液体とプラスチック材料とは、粉砕装置の内部で
両者が共存するように粉砕装置内に投入される。
以下、本発明で使用される粉砕装置の一例であるアトリ
ションミルの断面を第1図に示し、これを用いた場合を
例にして説明する。
通常、プラスチック材料と冷却用液体とは、同時にプラ
スチック材料投入口11から投入される。ただし、プラス
チック材料を単独で投入口11から投入し、別に冷却用液
体を搬送気体供給砕12から搬送気体と共に投入すること
もできる。
なお、この搬送気体は、プラスチック材料の粉砕物を粉
砕装置内から次に工程(例えば、粉砕物の分離工程)へ
搬送し、同時に粉砕装置内を冷却するとの作用を有する
ものであり、通常空気などが用いられる。
このようにして粉砕装置内に投入された冷却用液体は、
駆動装置14により高速で回転する円盤13aと、固定した1
3b(粉砕刃の集合)との相対的な回転作用により霧状に
なる。
一方、プラスチック材料投入口1から投入された粉砕対
象のプラスチック材料は、駆動装置14により相対的に高
速で回転する円盤13aと円盤13bとの相対的な回転による
摩擦剪断作用により粉砕される。
従来の粉砕方法においては、このようにして粉砕を行な
うことにより発生した熱は、冷却手段15a,15bおよび搬
送気体により除去されていたのであるが、本発明は、こ
の熱を冷却用溶媒の蒸発潜熱を使用して除去する。すな
わち、上記のようにして粉砕装置内で霧状になった液体
は、円盤、プラスチック材料およびこの粉砕物などと接
触して、これらの持つ熱を奪いながら蒸発することによ
り、円盤、プラスチック材料およびこの粉砕物などを冷
却する。
このように本発明の粉砕方法は、粉砕装置内に発生する
熱を冷却用液体の蒸発潜熱を利用して除去するので非常
に効率が良く、総括的熱伝導係数は、通常2000〜3000kc
al/m2・h・℃にも達する。これに対して厚い粉砕刃に
冷却手段15a,15bを設けて水冷した場合には、通常500〜
600kcal/m2・h・℃、最大であっても900kcal/m2・h・
℃程度である。また、搬送気体を用いた空冷の場合には
10〜20kcal/m2・h・℃であるにすぎない。なお、本発
明は、冷却用液体の蒸発潜熱による熱の除去を主な特徴
とするものであるが、本発明の方法に加えて装置に備え
られている冷却手段15a,15bおよび搬送気体による冷却
を利用してもよいことは勿論である。
粉砕装置に投入されるプラスチック材料と、液体の割合
については、使用するプラスチック材料の融点、使用す
る液体の種類、装置の種類などを勘案して粉砕物に過度
の液体が含有されない範囲内で適宜設定することができ
る。通常は、粉砕物が融着せず、かつ粉砕物中に冷却用
液体が液体の状態で過度に残留しないように冷却用液体
の量を設定する。
具体的には、プラスチック材料と液体との比を重量比で
50:1〜2:1(特に好ましく40:1〜5:1)の範囲内に設定す
ることが好ましい。液体の量が少ないと、冷却が不充分
になりプラスチック材料が装置内に融着することがあ
り、また過剰の液体を加えた場合には粉砕物に多量の液
体が混入することとなり、分離操作を必要とするなど操
作が煩雑になることがある。
さらに、本発明の粉砕方法は、特にプラスチック材料と
液体の比を変えることにより、得られる粉砕物の形状を
変えることができる。すなわち、例えばアトリクション
ミルのようにプラスチック材料を斜めに削り取るように
して粉砕する装置を用いて、プラスチック材料と液体の
比を10:1〜5:1の範囲内にして、粉砕時の温度を下げる
ことにより針状形状の粉砕物を得ることができる。一
方、液体の量を少なくして粉砕時の温度を粉砕されるプ
ラスチック材料の融点を越えない範囲内で融点に近づけ
るに従って粉砕物の形状は粒状になる。
なお、針状の粉砕物は、粒状の粉砕物(嵩密度:通常0.
300g/cc以上)よりも嵩密度が低い(嵩密度:通常0.300
g/cc未満)との特性を有している。
針状の粉砕物は、例えば布の表面をプラスチック材料を
用いてコーティングする場合などに使用すると、熔融し
たプラスチック材料が布の深部にまで浸透せず、表面の
みを良好にコーティングすることができるとの利点を有
する。
このように粉砕物の形状が変化する詳細な理由は不明で
あるが、冷却することにより温度が高い場合よりもプラ
スチック材料の破壊強度が高くなるので破壊されにくく
なり、粉砕物の形状が粒状になりにくいためであろうと
推察され、さらに、液体の量を多くすることにより冷却
が充分に行なわれるので、熱による粉末の形状変化が少
なく、粉砕された状態のままの形状が保持されるのであ
ろうと推察される。
本発明の粉砕方法においては、通常プラスチック材料の
粉砕に使用されている粉砕装置を用いることができる。
特に本発明の粉砕方法は、切断・剪断式の粉砕装置を用
いた粉砕に利用した場合にその効果が充分に発揮され
る。このような切断・剪断式の粉砕装置の例としては、
アトリクションミル、カッターミルおよびフェザーミル
などを挙げることができる。
次に、本発明の粉砕方法を実施する工程を説明する。
第2図に本発明の粉砕方法を利用した粉砕装置系統の例
を示す。
プラスチック材料投入口21と搬送気体の供給管22および
粉管排出管27が備えられた粉砕装置26にプラスチック材
料と冷却用液体を投入し、上述のようにして粉砕を行な
う。粉砕物は、搬送気体と共に粉砕装置26から排出管27
を通って粉末分離装置28に搬送される。粉末分離装置28
には、粉末取り出し口29が備えられており、粉末分離装
置28で搬送気体から分離されたプラスチック材料の粉砕
物は、この粉末取り出し口29から取り出される。取り出
された粉砕物は、通常は冷却用液体を含まないのでその
まま使用することができる。ただし、少量の冷却用液体
を含む場合もあり、このような場合には、通常乾燥工程
などで冷却用液体を除去する。
このようにしてプラスチック材料の粉砕物が分離された
搬送気体は、濾過装置30に導入され粉末分離装置28で分
離することができなかった微細な粉砕物などが除去され
たのち排出される。
粉砕工程は、通常は、ブロワー31で粉砕系全体を減圧に
して実施される。
一方、冷却用液体は、前述のように粉砕装置26内で霧状
になり、次いでその大部分が粉砕装置内での熱交換によ
り蒸発し、粉砕物と共に搬送気体により粉末分離装置28
に送られる。この粉体分離装置28内では冷却用液体は分
離されることなく、搬送気体と共に濾過装置30に導入さ
れ、必要により分離される。たとえば、冷却用の液体と
してメタノール、エタノールなどの水以外の液体を使用
した場合には、冷却用液体は通常この濾過装置30を利用
して分離される。
次に本発明の実施例および比較例を示す。
[比較例1] 粉砕刃の直径450mm、刃数720枚、主軸回転数4500rpm、
電動機出力22KW、冷却風量(搬送気体)1800m3/時間、
冷却水量1m3/時間のアトリクションミルを第2図に示す
ように粉末分離装置に接続し、さらに濾過装置およびブ
ロアーを順次接続した。
この粉砕装置のプラスチック材料投入口から以下に記載
する組成Iのエチレン・酢酸ビニル共重合体を主成分と
するプラスチック材料(融点:100℃、ペレット状、直
径:2.5mm、厚さ:3.0mm)を一時間に65kgの割合で投入し
てプラスチック材料の粉砕を行なった。
なお、投入したプラスチック材料の温度は33℃であっ
た。
プラスチック材料組成I エチレン・酢酸ビニル共重合体 96.6重量% (MI:25g/10分、酢酸ビニル含有率:5%) 低密度ポリエチレン 1.3重量% (MI:5g/10分、酢酸ビニル含有率:0%い) 老化防止剤 0.1重量% 白色顔料(チタンホワイト) 2.0重量% 得られた粉砕物は、平均粒子径が250μmの粒状の粉末
であり、この粉末中に融着した粒子は見られなかった。
なお、第2図にAで示す位置で測定した搬送気体と粉砕
物とからなる流体の温度(以下、単に「Aの位置での温
度」と記載する)は44℃であった。
そこで、プラスチック材料の粉砕量を増加させるべくプ
ラスチック材料の投入量を増加した。
しかしながら、一時間あたりの投入量を75kgとした時点
で粉砕中に融着した粒子が多量に見られた。なお、この
ときのAの位置での温度は45℃であった。
すなわち、上記プラスチック材料を上記の粉砕装置を用
いて粉砕する場合においては、プラスチック材料の一時
間あたりの投入量が65kgまでは(すなわち、Aの位置で
の温度が44℃に至るまでは)、粉砕物中に融着粒子が見
られず通常の粉砕を行なうことができるが、プラスチッ
ク材料の一時間あたりの投入量を75kgにすると装置の冷
却能力が不充分になり粉砕物中に融着した粒子が多数見
られるようになる。
[実施例1] 上記比較例1で用いた粉砕装置およびプラスチック材料
を使用して、まず、一時間に65kgの割合でプラスチック
材料およびこれと同時に冷却用液体として水を一時間に
3.8kg(プラスチック材料:水=17.1:1(重量))の割
合で粉砕装置に投入してプラスチック材料の粉砕を行な
った。
粉末分離装置から取り出された粉砕物は、平均粒子径が
250μmの粒状の粉末であり、得られた粉末を観察した
ところ、各粒子が独立して存在しており融着した粒子は
見られなかった。また、装置にもプラスチック材料など
の融着は見られなかった。なお、このときのAの位置で
の温度は、38℃であった。
そこで、プラスチック材料の粉砕量を増加させるべく一
時間に投入するプラスチック材料の量を102kgにまで増
量してプラスチック材料の粉砕を行なった(プラスチッ
ク材料:水=26.8:1(重量))。
粉末分離装置から取り出された粉砕物は、平均粒子径が
250μmの粒状の粉末であり、得られた粉末を観察した
ところ、各粒子が独立して存在しており融着した粒子は
見られなかった。また、装置にもプラスチック材料など
の融着は見られなかった。なお、Aの位置での温度は43
℃であった。
[比較例2] 比較例1で用いた粉砕装置を使用し、プラスチック材料
としては以下に記載する組成IIのエチレン・アクリル酸
共重合体を含むプラスチック材料(融点:103℃)(投入
温度24℃)を使用し、このプラスチック材料の一時間あ
たりの投入量を39kgを粉砕装置に投入してプラスチック
材料の粉砕を行なった。
プラスチック材料組成II エチレン・アクリル酸共重合体 97.3重量% (MI:9g/10分、アクリル酸含有率:7%) 老化防止剤 0.3重量% 紫外線吸収剤 0.4重量% 黄色顔料 2.0重量% 粉末分離装置から取り出された粉砕物は、平均粒子径が
250μmの粒状の粉末であり、得られた粉末を観察した
ところ、各粒子が独立して存在しており融着した粒子は
見られなかった。また、装置にもプラスチック材料など
の融着は見られなかった。なお、Aの位置での温度は37
℃であった。
そこで、プラスチック材料の粉砕量を増加させるべくプ
ラスチック材料の投入量を増加した。
しかしながら、一時間あたりの投入量を45kgとした時点
で粉砕物中に融着した粒子が多量に見られた。なお、こ
のときのAの位置での温度は39℃であった。
すなわち、上記プラスチック材料を上記の粉砕装置を用
いて粉砕する場合においては、少なくともプラスチック
材料の一時間あたりの投入量が39kgまでは(すなわち、
Aの位置での温度が37℃に至るまでは)、粉砕物中に融
着粒子が見られず通常の粉砕を行なうことができるが、
プラスチック材料の一時間あたりの投入量を45kgとする
と、冷却能力が不充分になり粉砕物中に多数の融着した
粒子が見られるようになる。
[実施例2] 上記比較例2で用いた粉砕装置およびプラスチック材料
を使用して、まず、一時間に39kgの割合でプラスチック
材料およびこれと同時に冷却用液体として水を一時間に
2.5kg(プラスチック材料:水=15.6:1(重量))の割
合で粉砕装置に投入してプラスチック材料の粉砕を行な
った。
粉末分離装置から取り出された粉砕物は、平均粒子径が
250μmの粒状の粉末であり、得られた粉末を観察した
ところ、各粒子が独立して存在しており融着した粒子は
見られなかった。また、装置にもプラスチック材料など
の融着は見られなかった。なお、このときのAの位置で
の温度は、29℃であった。
そこで、プラスチック材料の粉砕量を増加させるべく一
時間に投入するプラスチック材料の量を83kgにまで増量
してプラスチック材料の粉砕を行なった(プラスチック
材料:水=33.6:1(重量))。
粉末分離装置から取り出された粉砕物は、平均粒子径が
250μmの粒状の粉末であり、得られた粉末を観察した
ところ、各粒子が独立して存在しており融着した粒子は
見られなかった。また、装置にもプラスチック材料など
の融着は見られなかった。なお、このときのAの位置で
の温度は38℃であった。
[実施例3] 比較例2で用いたプラスチック材料を使用し、冷却用液
体である水の投入量を一時間あたり2kg(プラスチック
材料:水=27.5:1(重量))としてプラスチック材料の
粉砕を行なった。
得られた粉砕物の嵩密度は0.310g/ccであり、形状は粒
状であった。なお、Aの位置での温度は38℃であった。
別に、冷却用液体である水の投入量を一時間あたり8kg
(プラスチック材料:水=6.9:1(重量))として上記
同様の操作によりプラスチック材料の粉砕を行なった。
得られた粉砕物の嵩密度は0.188g/ccであり、粉砕物の
形状は針状であった。なお、Aの位置での温度は28℃で
あった。
[発明の効果] 本発明のプラスチック材料の粉砕方法は、冷却用液体の
存在下にプラスチック材料を粉砕するので、粉砕物の温
度を効率的に低下させることができ、従って、粉砕物の
個々の粒子が融着することなく独立した状態になる。さ
らに、粉砕装置内にプラスチック材料あるいはこの粉砕
物が融着することがなく、粉砕装置を長時間安定した状
態で運転することができる。
さらに、粉砕装置を特に構造することなく冷却能力を向
上させることができ、粉砕装置の粉砕能力が1.5〜2.0倍
に向上する。
また、本発明の粉砕方法は、冷却用液体とプラスチック
材料の比率を変えることにより、粉砕物の形状および嵩
密度を調整することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明のプラスチック材料の粉砕方法に利用
することができる粉砕装置の一例であるアトリクション
ミルの内部構造を示す断面図である。 第2図は、本発明の粉砕方法を利用した粉砕装置系統の
例を示す図である。 11:プラスチック材料投入口、12:搬送気体供給管、13a,
13b:円盤(粉砕刃の集合)、14:駆動装置、15a,15b:冷
却手段 21:プラスチック材料投入口、22:搬送気体の供給管、2
6:粉砕装置、27:粉砕物排出管、28:粉末分離装置、29:
粉末取り出し口、30:濾過装置、31:ブロアー A:温度測定位置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 相川 誠 千葉県市原市五井南海岸8番の1 宇部興 産株式会社千葉石油化学工場内 (56)参考文献 実公 昭35−28683(JP,Y1) 実公 昭42−1826(JP,Y1)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラスチック材料を粉砕装置を用いて粉砕
    するに際して、該プラスチック材料と、該プラスチック
    材料を実質的に溶解せず、かつ50〜100℃の範囲内の沸
    点を有する液体とを該装置内に共存させて、該プラスチ
    ックの粉砕により発生する熱を該液体の蒸発潜熱を利用
    して除去しながら該プラスチック材料を粉砕することを
    特徴とするプラスチック材料の粉砕方法。
  2. 【請求項2】上記液体が、水、メタノールおよびエタノ
    ールからなる群より選ばれた少なくとも一種の液体であ
    る特許請求の範囲第1項記載のプラスチック材料の粉砕
    方法。
  3. 【請求項3】粉砕装置に投入するプラスチック材料と液
    体の重量比が、50:1〜2:1の範囲内にある特許請求の範
    囲第1項記載のプラスチック材料の粉砕方法。
  4. 【請求項4】プラスチック材料が、ポリエチレン系樹
    脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、エチ
    レン・酢酸ビニル系共重合体、エチレン・アクリル酸エ
    ステル系共重合体およびエチレン・アクリル酸系共重合
    体よりなる群から選ばれた一種のプラスチック材料であ
    る特許請求の範囲第1項記載のプラスチック材料の粉砕
    方法。
  5. 【請求項5】粉砕装置が、切断・剪断式の粉砕装置であ
    る特許請求の範囲第1項記載のプラスチック材料の粉砕
    方法。
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