JPH0683616B2 - コンバインの油圧変速伝動装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、コンバイン油圧変速伝動装置に関する。

従来の技術、および本発明が解決しようとする問題点 機体の左右方向の一側から冷却風を導入するために、こ
の一側に位置するフアンを有した原動機と、機体の左右
方向に中央部に位置して伝動機構を内装した伝動ケース
との間に、油圧で変速する油圧変速装置を介装した形態
のコンバインにおいて、通常は原動機の冷却フアンとは
反対側に位置するこの原動機の出力軸から油圧変速装置
にベルト伝動するが、このベルト伝動機構が機体の中央
部に位置することになるため、ベルトの緊張調節や点検
等を行く難く、又油圧変速装置もベルト伝動に応じて機
体の中央部に位置することになり、冷却フアンによる原
動機を冷却したあとの熱風の影響を油圧変速装置が受け
る等の虞れがある。

問題点を解決するための手段 この発明は、冷却ファン（２）と出力軸（３）とを同一
側面に設けた原動機（４）を、その冷却ファン（２）側
を機体（１）の外側に臨ませて搭載し、該機体（１）の
中央部にはクローラ（８）（８）を伝動する伝動機構を
内装した伝動ケース（５）を設け、該伝動ケース（５）
と前記原動機（４）との間に油圧変速装置（７）を位置
させて設け、該油圧変速装置（７）はその入力軸（17）
側を前記原動機（４）の出力軸（３）からベルト（６）
で伝動可能に連結すると共に出力側を前記伝動ケース
（５）に連結して構成したコンバインの油圧変速伝動装
置の構成とする。

発明の作用、および効果 冷却フアン（２）による冷却風は、機体（１）の一側端
部から導入されて原動機（４）を冷却することによって
熱風となり、冷却フアン（２）とは反対の方向に放出さ
れる。機体（１）の一側端部に位置する出力軸（３）
は、油圧変速装置（７）をベルト（６）で伝動し、油圧
変速装置（７）は機体（１）中央部の伝動ケース（５）
内の伝動機構に伝動する。

ベルト（６）は、機体（１）一側端部に出力軸（３）と
共に位置するため、このベルト（６）の緊張調節、点検
等が容易に行える。又油圧変速装置（７）は、原動機
（４）に沿った側方に位置するため、熱風の影響を受け
る虞れがなく、かつ機体（１）の側端部寄りに位置する
ため、点検、整備等も容易に行い易い。

実施例 なお、図例において、下側に左右一対のクローラ（８）
（８）を有す機体（１）の前部には、穀稈を刈取って後
方に移送する刈取移送装置（９）を設け、この刈取移送
装置（９）後側の該機体（１）上には、移送された穀稈
を受けで脱穀する脱穀装置（10）を設け、この脱穀装置
（10）の右側には、脱穀された脱粒を収容する収容タン
ク（11）を、又後側には脱穀された穀稈を排出処理する
処理室（12）を配設し、又該刈取移送装置（９）右側の
機体（１）上には、前部に操縦機器（12）を有した操縦
フロア（13）を設け、この操縦フロア（13）と前記収容
タンク（11）との間には、上部に操縦席（14）を有する
と共に、冷却フアン（２）及び出力軸（３）を右方に向
けた原動機（４）内装の原動機室（15）を設ける。

該原動機（４）前側の機体（１）中央位置には、下端部
に前記クローラ（８）（８）に伝動する左右の駆動軸
（16）（16）を有して伝動機構を内装した伝動ケース
（５）を設け、この伝動ケース（５）上部の右側には、
入力軸（17）を右方に向けて突出させて該伝動機構に変
速伝動する油圧変速装置（７）を結合する。

前記出力軸（３）には、外側のフアンプーリー（18）と
内側の出力プーリー（19）とを固着し、このフアンプー
リー（18）には、前記冷却フアン（２）と、発電機（2
0）とをベルト（21）で伝動させ、又この出力プーリー
（19）には、前記入力軸（17）端部に固着した入力プー
リー（22）にベルト（６）によって伝動させる。

なお、（23）は入力軸（17）の中間部を支承させる軸承
部、（24）は油圧変速装置（７）を変速作動させる作動
アーム、（25）は原動機（４）用冷却水のラジエター、
（26）は原動機（４）の燃料タンク、（27）はベルト
（６）を緊張調節するテンションプーリー、（28）はク
ローラ（８）に伝動するスプロケットである。

原動機（４）の出力軸（３）は、出力プーリー（19）、
ベルト（６）及び入力プーリー（22）を介して入力軸
（17）に伝動し、入力軸（17）からは油圧変速装置
（７）で変速されて伝動ケース（５）内の伝動機構、駆
動軸（16）（16）及びスプロケット（28）（28）を介し
て左右のクローラ（８）（８）に伝動する。

【図面の簡単な説明】

図はこの発明の一実施例を示すもので、第１図は正面
図、第２図はその側面図、第３図は全体の平面図であ
る。 図中、符号（１）は機体、（２）は冷却フアン、（３）
は出力軸、（４）は原動機、（５）は伝動ケース、
（６）はベルト、（７）は油圧変速装置を示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】冷却ファン（２）と出力軸（３）とを同一
   側面に設けた原動機（４）を、その冷却ファン（２）側
   を機体（１）の外側に臨ませて搭載し、該機体（１）の
   中央部にはクローラ（８）（８）を伝動する伝動機構を
   内装した伝動ケース（５）を設け、該伝動ケース（５）
   と前記原動機（４）との間に油圧変速装置（７）を位置
   させて設け、該油圧変速装置（７）はその入力軸（17）
   側を前記原動機（４）の出力軸（３）からベルト（６）
   で伝動可能に連結すると共に出力側を前記伝動ケース
   （５）に連結して構成したコンバインの油圧変速伝動装
   置