JPH068340Y2 - カップリング機構 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、モータ等の駆動機構の駆動軸と被駆動機構の
従動軸とを連結するカップリング機構、詳しくはワンタ
ッチで従動軸を固定することができるカップリング機構
に関する。

〈従来の技術〉 従来、カップリング機構は駆動軸と従動軸とをその両端
からはめ込むことができる略円筒形状のものであって、
駆動軸と従動軸とをはめ込んだ後、ボルト等で締結固定
している。

〈考案が解決しようとする問題点〉 しかしながら、従来のカップリング機構ではボルト等の
締結が面倒である。

本考案は上記事情に鑑みて創案されたもので、いわばワ
ンタッチで従動軸を駆動軸に連結することができるカッ
プリング機構を提供することを目的としている。

〈問題点を解決するための手段〉 本考案に係るカップリング機構は、駆動軸と駆動軸と従
動軸とを連結する本体と、本体の外周面に遊嵌されるア
ウターリングと、本体の従動軸取付部に遊嵌され、前記
アウターリングを従動軸側に弾発付勢するスプリングと
を備えており、前記本体には従動軸を固定するロックプ
レートが回動自在に支持され、前記アウターリングには
ロックプレートに対応した周溝が設けられており、当該
アウターリングがロック解除位置にあると周溝からロッ
クプレートが外方に飛び出し、該アウターリングをロッ
ク解除位置からロック位置に回動させると、ロックプレ
ートがアウターリングに押さえ込まれて従動軸側に回動
し、当該ロックプレートが従動軸を抱え込んで固定され
る。

〈作用〉 駆動軸は本体の予め固定されており、この本体に従動軸
をはめ込み、アウターリングを回動させると、従動軸は
ロックプレートに抱え込まれるようにして本体に固定さ
れる。

〈実施例〉 以下、図面を参照して本考案に係る一実施例を説明す
る。

第１図は本考案に係るカップリング機構の概略な一部破
断分解斜視図、第２図は本考案に係るカップリング機構
の側面図、第３図はその正面図である。

本体10は従動軸（図示省略）を取り付ける従動軸取付部
11と、駆動軸（図示省略）が取り付けられる駆動軸取付
部12とを有しており、全体として段付の略円柱形状を呈
している。前記従動軸取付部11は従動軸の形状に対応し
た（図面では四角形）の切込み112と、ロックプレート3
0を取り付けるための切欠113とが形成されている。ま
た、この従動軸取付部11の外周面111には突起111aが突
設されている。一方、前記駆動軸取付部12には駆動軸が
取り付けられる切込み（第１図には表れていない）が形
成されており、さらにスナップリング121が取り付けら
れている。

アウターリング20は、前記本体10の従動軸取付部11に遊
嵌されるものであって、略円筒形状を呈しており、その
壁面にはアウターリング20の軸芯に沿った溝21が開設さ
れ、さらにこの溝21と直交し、かつ跨るような周溝22が
形成されたものである。なお、溝21は前記切込み112よ
り若干大きめに形成され、周溝22は前記切欠113よりも
若干大きめに形成されている。また、23は前記突起111a
と対応して合わせマークとなる凹部である。

２個のロックプレート30は略ブーメラン形状をなしてお
り、従動軸を抱き込む固定面31が形成され、前記従動軸
取付部11の切欠113に回動自在に支持されている。この
ロックプレート30は第１図の矢印Ａ方向に回動されると
切欠113に嵌合して従動軸取付部11の外周面111と面一に
なるように構成されている（第３図の二点鎖線参照）。

なお、40はスプリングであって、前記スナップリング12
1と従動軸取付部11との間に取り付けられている。

このようにして構成された各部材同士の組み立てについ
て説明する。

本体10の従動軸取付部11の切欠113にはロックプレート3
1が回動自在に支持されており、当該本体の従動軸取付
部11の外周面111にはアウターリング20が遊嵌されてい
る。また、スプリング40は本体10の従動軸取付部11に遊
嵌された状態で、アウターリング20を従動軸側に弾発付
勢するようになっている。

このように組み立てられた本考案に係るカップリング機
構には、本体10の駆動軸取付部12に駆動軸が適宜な手
段、例えばボルト等によって取り付けられている。この
カップリング機構に従動軸を取り付けるためには、本体
10の切込み112とアウターリング20の溝21とを対応さ
せ、溝21を介して従動軸を切込み112にはめ込む。この
状態、すなわちロック解除位置においてはロックプレー
ト30はアウターリング20の周溝22を介して外方に飛び出
している。アウターリング20を第３図に示す矢印Ｂ方向
（すなわち、ロック位置）に回動させることにより、当
該ロックプレート30はアウターリング20に押圧されて第
１図及び第３図に示す矢印Ａ方向に回動する。その結
果、このロックプレート30は本体10の切欠113に嵌合す
るとともに、回動したアウターリング20で押え込まれ、
固定面31で従動軸を押え込む。そして、突起111aと凹部
23とは対応しあうとともに、スプリング40の弾性力によ
って係合させられて、アウターリング20は本体10に対し
て固定した状態になる。これで、従動軸はカップリング
機構に固定されたことになる。

逆に、従動軸をカップリング機構から取り外す場合に
は、スプリング40の弾性力に抗しつつアウターリング20
を駆動軸側に押圧し、突起111aと凹部23との係合を解除
してアウターリング20を先程とは逆方向に回動させる。
すると、アウターリング20によるロックプレート30の押
え込みが解除されるので、ロックプレート30は周溝22か
ら外方、つまりロックプレート30は第１図及び第３図に
示す矢印Ａ方向とは逆の方向に向かって回動し、固定面
31が従動軸から外れ、従動軸はカップリング機構から開
放されることになる。

なお、上記実施例及び図面ではロックプレートを２個と
して説明したが、本考案はこれに限定されることなく、
１個でも３個以上でもよいことは当然である。その場合
は、切欠113及び周溝22はロックプレートの個数に対応
することはいうまでもない。

〈考案の効果〉 本考案に係るカップリング機構によると、従動軸を固定
するのに、従動軸を本体の切込みに入れて、アウターリ
ングを回動させることによってロックプレートを回動さ
せて当該ロックプレートで従動軸を抱き込むのでワンタ
ッチで従動軸を固定することができるという効果を奏す
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るカップリング機構の概略な一部破
断分解斜視図、第２図は本考案に係るカップリング機構
の側面図、第３図はその正面図である。 10……本体、111……外周面、20……アウターリング、3
0……ロックプレート。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】駆動軸と従動軸とを連結する本体と、本体
   の外周面に遊嵌されるアウターリングと、本体の従動軸
   取付部に遊嵌され、前記アウターリングを従動軸側に弾
   発付勢するスプリングとを具備しており、前記本体には
   従動軸を固定するロックプレートが回動自在に支持さ
   れ、前記アウターリングにはロックプレートに対応した
   周溝が設けられており、当該アウターリングがロック解
   除位置にあると周溝からロックプレートが外方に飛び出
   し、該アウターリングをロック解除位置からロック位置
   に回動させると、ロックプレートがアウターリングに押
   さえ込まれて従動軸側に回動し、当該ロックプレートが
   従動軸を抱え込んで固定されることを特徴とするカップ
   リング機構。