JPH068312Y2 - スクリュ圧縮機 - Google Patents

スクリュ圧縮機

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JPH068312Y2
JPH068312Y2 JP1988141605U JP14160588U JPH068312Y2 JP H068312 Y2 JPH068312 Y2 JP H068312Y2 JP 1988141605 U JP1988141605 U JP 1988141605U JP 14160588 U JP14160588 U JP 14160588U JP H068312 Y2 JPH068312 Y2 JP H068312Y2
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slide valve
cylindrical walls
working space
opening
discharge port
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利幸 本間
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Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の目的〕 (産業上の利用分野) 本考案は、圧縮気体容量を調整するスライドバルブを有
するスクリュ圧縮機に関する。
(従来の技術) 従来のスクリュ圧縮機は第5図および第6図に示すよう
に、密閉ケーシング1内に圧縮機本体2と駆動モータ3
とを直結して配設するとともに、油分離器4を連設配置
したものが広く用いられている。
そして、前記圧縮機本体2は密閉ケーシング1に互いに
平行する中心軸を有しかつ中心軸に直角な断面に於いて
互いに相交わる2個の円筒状壁5,6と、前記中心軸に
直角でかつ相対向する端面7,8とで作用空間9の外壁
を構成しており、さらに前記円筒状壁5,6の交叉部の
一方に中心軸に平行な摺動溝10が形成されている。ま
た、前記円筒状壁5,6中には、それぞれ前記円筒状壁
5,6にほぼ内接する外径を有しかつ互いにかみ合う雄
雌のスクリュロータ11,12が前記中心軸を中心として回
転自在に軸支されているとともに、前記摺動溝10にはス
ライドバルブ13が摺動自在に配設され、このスライドバ
ルブ13はこの摺動面14が前記摺動溝10に内接し、かつ前
記スクリュロータ11,12に面する表面には前記円筒状壁
5,6の交叉部分に相当する位置に前記作用空間9の外
壁の一部を形成している。
そして、冷媒気体は密閉ケーシング1の左端の供給口15
から低圧室16に流入し、スクリュロータ11,12の回転に
よって吸入口17から吸入し、スクリュロータ11,12のか
み合いにより円筒状壁5,6で囲まれた作用空間9を進
んで容積を逐次縮小し、圧縮気体として吐出室18内に吐
出され、吐出通路19、油分離器4を介して密閉ケーシン
グ1の右端の排出口20から排出され図示しない冷凍サイ
クルを経て再び前記低圧室16に流入する。また油分離器
4によって圧縮気体から分離された油21は密閉ケーシン
グ1の下部に設けられたオイルフィルタ22を有する油溜
23に貯溜される。
一方、スライドバルブ13は油圧シリンダ装置により駆動
されるものであり、ピストンロッド24を介して連結した
ピストン25のシリンダ室26の前室27および後室28に、図
示しない内部配管を介して導入した圧油を加減すること
により、スライドバルブ13の軸方向への移動を制御し、
圧縮機本体2内に吸入される冷媒気体の容量を制御する
ようにしている。
このような容量制御方法は特公昭52−4763号公報
等で提案されている。これは第7図に示すように、シリ
ンダ室26の軸方向すなわちピストン25の移動方向に並ん
で容量調整度量に対応した位置に複数の細孔29,30,3
1,32を開口し、吐出室18側の細孔29に圧油を供給する
油圧ポンプ33を接続している。また細孔29,30,31,32
はそれぞれ配管34を介して圧縮機本体2の低圧室または
作用空間9に連通させ、そのうち3つの配管34中には電
磁弁35,36,37を介在させている。そして前記電磁弁3
5,36,37の夫々を開閉制御することによりスライドバ
ルブ13の摺動を制御して前記圧縮機本体2の負荷を100
%,75%,50%,25%にステップ制御するようにしてい
る。
(考案が解決しようとする課題) 上記従来技術においては、スライドバルブ13の制御を圧
油により行っているので、その応答性能は油の粘度変化
による影響を受け易い。また、圧油の供給は油溜23から
油圧ポンプ33によって圧送するとともに、圧縮機本体2
内に於いては内部通路を穿設して行うことになるので、
構造が複雑となりコスト高となる。さらに、スライドバ
ルブ13を制御する圧油はスライドバルブ13の全負荷制御
状態の位置で圧縮機本体2の低圧室16または吸入閉じ込
み直後の作用空間9に回収しているが、スライドバルブ
13が中間負荷制御状態の位置に移動した場合には、油圧
が低圧室16または吸入閉じ込み前の作用空間9に回収さ
れるため、この圧油中に溶解する気体が作用空間9内で
膨張し、これによって吸入口17から前記作用空間9内に
流入する気体量が減少し、吸入効率の低下が大きくな
る。さらに回収される圧油は冷却されていないので吸入
側に回収された場合には吸入口17から流入される気体を
暖めることになり、上記吸入効率の低下が大きくなる。
そこで、本考案はスライドバルブの摺動を空圧制御によ
り行うことによって圧縮機の容量制御特性を高めるこ
と、及びたとえ前記した圧油による制御のものであって
もその制御特性を損うことなく圧縮機の吸入効率を高め
るため、スライドバルブの制御用流体を、スライドバル
ブが摺動した中間負荷制御状態にあっても、常に吸入閉
じ込み直後の作用空間に回収できるようにし、これによ
り中間負荷制御状態における圧縮機の吸入効率の低下を
防止し、効率の高いスクリュ圧縮機を提供することを目
的とする。
〔考案の構成〕 (課題を解決するための手段) 上記目的を達成するために本考案は、互いに平行する中
心軸を有しかつ中心軸に直角な断面に於いて互いに相交
わる少なくとも2個の円筒状壁5,6と、前記中心軸に
直角でかつ相対向する端面7,8とで作用空間9の外壁
を形成するとともに、前記円筒状壁5,6の交叉部の少
なくとも1つに前記中心軸に平行な摺動溝10を形成し、
さらに前記作用空間9の一端側に連通する吸入口17およ
び他端側に連通する吐出口51を形成したケーシング1
と、前記ケーシング1に前記吐出口51に連通させて設け
られた油分離器4と、前記ケーシング1の前記各円筒状
壁5,6中に前記中心軸を中心としてそれぞれ回転自在
に軸支され、前記円筒状壁5,6にほぼ内接する外径を
有しかつ互いにかみ合う少なくとも一対の雄雌のスクリ
ュロータ11,12と、前記摺動溝10に摺動面14を内接して
摺動自在に配設されるとともに、シリンダ装置により駆
動され、前記スクリュロータ11,12に面する表面は前記
円筒状壁5,6の交叉部に相当する位置に前記作用空間
9の外壁の一部を形成するスライドバルブ13とを備え、
このスライドバルブ13を用いて容量制御を行うスクリュ
圧縮機において、前記スライドバルブ13のシリンダ装置
は、そのピストン25で区画するシリンダ室26の前室27お
よび後室28を油分離器4内と直接連通させ、前記シリン
ダ室26と前記ピストン25の移動方向において互いにずれ
た位置で一端が連通する複数の空気通路48,49,50を前
記ケーシング1に穿設し、これら空気通路48,49,50中
に開閉弁45,46,47を設けるとともに、前記空気通路4
8,49,50の他端を前記摺動溝10の内周面に開口し、か
つこの開口に対向する前記スライドバルブ13の摺動面14
には、そのスライドバルブ13の全摺動区間に於いて前記
空気通路48,49,50の開口と連通する長さを有する長溝
52を設け、さらに前記スライドバルブ13には、その長溝
52に連通しかつ前記スライドバルブ13の作用空間9に面
する傾斜壁55に開口する回収孔53を穿設するとともに、
この回収孔53の開口54を、前記スライドバルブ13の吸入
側端面56と前記円筒状壁5,6の交叉線57との交点58上
にスクリュロータ11のシール線59があるときにそのスク
リュロータ11の溝巾60だけ吐出口51の方へ進んだ隣のシ
ール線61の吐出口51側近傍に設けたものである。
以上はスライドバルブ13が空圧駆動の場合であるが、ス
ライドバルブ13のシリンダ装置は、そのピストン25で区
画するシリンダ室26の前室27および後室28を油分離器4
内と直接連通させ、前記シリンダ室26と前記ピストン25
の移動方向において互いにずれた位置で一端が連通する
複数の空気通路48,49,50を前記ケーシング1に穿設
し、これら空気通路48,49,50中に開閉弁45,46,47を
設けるとともに、前記空気通路48,49,50の他端を前記
摺動溝10の内周面に開口する代わりに、シリンダ室26に
圧油を供給する圧油供給源33と、前記シリンダ室26と前
記ピストン25の移動方向において互いにずれた位置で一
端が連通する複数の油通路34とを有し、これら油通路34
中に開閉弁35,36,37を設けるとともに、前記油通路34
の他端を前記摺動溝10の内周面に開口したものとして、
スライドバルブ13を油圧駆動としてもよい。
(作用) 本考案のスクリュ圧縮機では、円筒状壁5,6中でのスク
リュロータ11,12の回転により、吸入口17から作用空間
9内に気体が吸入されるとともに、逐次圧縮されて吐出
口51から吐出される。その際、作用空間9の外壁の一部
を形成するスライドバルブ13により容量制御ができる
が、このスライドバルブ13はシリンダ装置により空圧駆
動される。このシリンダ装置においては、ピストン25の
前後に前記吐出した気体の圧力がかかっているので、全
ての開閉弁45,46,47が閉じている状態では、吐出口51
側からスライドバルブ13にかかる圧力により、このスラ
イドバルブ13は吸入口の方へ移動する。またある開閉弁
45,46,47が開くと、シリンダ室26の後室28内の空気が
開いた開閉弁45,46,47のある空気通路48,49,50、ス
ライドバルブ13の長溝52および回収孔53を介して作用空
間9へ抜けることにより、ピストン25が開いた開閉弁4
5,46,47のある空気通路48,49,50に対応する位置ま
で移動する。こうして開閉弁45,46,47の選択的な開閉
により、ピストン25とともにスライドバルブ13の位置が
段階的に変わり、スクリュロータ11,12により圧縮され
る気体の容量制御がなされる。また作用空間9への回収
孔53の開口54が、スライドバルブ13の吸入側端面56と円
筒状壁5,6の交叉点57との交点58上にスクリュロータ
11,12のシール線59があるときにそのスクリュロータ1
1,12の溝巾60だけ吐出口51の方へ進んだ隣のシール線6
1の吐出口51側近傍にあることにより、前記開口54が吸
入口17と連通することはなく、したがって圧縮機の吸入
効率が損なわれない。
またスライドバルブ13が油圧駆動の場合には、シリンダ
装置において、圧油供給源33からシリンダ室26への圧油
の供給と、シリンダ室26などから油通路34を介して作用
空間9へ油を抜くこととにより、ピストン25を駆動し、
スライドバルブ13を駆動する。この場合も、油は開閉弁
35,36,37の開いた油通路34からスライドバルブ13の長
溝52および回収孔53を介して作用空間9へ抜ける。また
回収孔53の開口54の位置の設定により、油が吸入口17側
へいかない。
(実施例) 以下、本考案の第1実施例を添付図面を参照して説明す
る。ここで、第5図および第6図と同一又は類似の部分
は同一符号で表し、その詳細な説明を省略する。
第1図乃至第4図に示すように、スライドバルブ13を駆
動する空圧シリンダを構成するために、シリンダ室26の
ピストン25を挟んで図中右側の後室28端のカバー38に絞
り39を開口して、前記後室28と前記油分離器4内とを直
接連通するとともに、前室27端の端壁40に通孔41を穿設
して、前記吐出室18と前室27とを直接連通し、これによ
り前室27を通孔41、吐出室18および吐出通路19を介して
前記油分離器4に連通している。一方、シリンダ室26の
上部内面には、複数の空気排出口42,43,44を容量調整
度量に対応した位置にピストン25の全摺動区間の範囲に
わたって、その摺動方向に並べて開口している。さら
に、各空気排出口42,43,44は、それぞれ密閉ケーシン
グ1を穿設して形成された空気通路としての回収通路4
8,49,50によって、密閉ケーシング1の適宜箇所に並
設された3個の開閉弁としての電磁弁45,46,47を介し
て前記摺動溝10に連通している。すなわち、一端がシリ
ンダ室26に通じる各回収通路48,49,50の他端が前記摺
動溝10に開口しているが、スライドバルブ13の前記回収
通路48,49,50の開口に対向する摺動面14には、スライ
ドバルブ13の摺動方向を長手方向とし、かつ前記スライ
ドバルブ13における吐出室18に臨む吐出口51方向の摺動
端位置より吸入口17方向の摺動端位置までの摺動距離に
対応する長さを有する長溝52を穿設して、前記密閉ケー
シング1側の回収通路48,49,50と前記スライドバルブ
13側の長溝52とがスライドバルブ13の摺動位置に関係な
く常時連通するように通路を形成する。それとともに、
前記長溝52と連通する回収孔53をスライドバルブ13に穿
設し、この回収孔53の一端の開口54をスライドバルブ13
の作用空間9に面する傾斜壁55に設ける。これによりス
ライドバルブ13の制御用圧縮空気は前記開口54より常に
連続的に圧縮作用空間に回収されることになる。即ち、
この開口54は、第4図の展開図に示すようにスライドバ
ルブ13の吸入側端面56と円筒状壁5,6の交叉線57の交
点58上に雌スクリュロータ12のシール線59があるとき、
雌スクリュロータ12のみぞ巾60だけ吐出口51の方へ進ん
だ隣のシール線61の吐出口51側すなわち高圧側近傍に設
ける。したがって、シール線61が、スライドバルブ13の
吸入側端面56を基準に見たときの圧縮機本体2の吸入行
程または圧縮行程初期の閉じ込み線つまり吸入の完全な
閉じ込み線の位置を示すものであり、例えばスライドバ
ルブ13が圧縮機の中間負荷制御状態における位置に移動
した場合においても常に前記スライドバルブ13の制御用
圧縮空気を吸入閉じ込み直後の作用空間に隣設し、かつ
圧縮作用空間中で最も低い圧力状態にある圧縮室内に回
収することになるので、吸入が閉じ込められる直前に於
いてもその圧縮室と吸入口とが連通することがない。ま
た開口54の位置は前記雌スクリュロータ12にかみ合う雄
スクリュロータ11側のシール線近傍であってもよい。ま
た第4図に於いて、斜線63,64は雄,雌スクリュロータ
11,12の山の頂部と密閉ケーシング1の内面とがシール
されるシール線で、このシール線63,64によって吸入気
体が閉じ込められた状態にあるときのシール線を示す。
なお、スライドバルブ13の摺動面14には開口54から長溝
52に供給されるスライドバルブ13の制御用圧縮空気が前
記摺動面14を介して吸入側に洩れないように図示しない
シール手段が適宜施されている。
次に上記構成につきその作用を説明する。
圧縮機の運転時に於いて、円筒状壁5,6中でのスクリ
ュロータ11,12の回転により、吸入口17から作用空間9
内に気体が吸入されるとともに、逐次圧縮されて吐出口
51から吐出される。その際、スライドバルブ13により容
量制御ができるが、このスライドバルブ13はシリンダ装
置により空圧駆動される。このシリンダ装置において
は、シリンダ室26のピストン25を挟んだ後室28には絞り
39を介して流入した吐出気体圧力が加わっているととも
に、その反対側の前室27に対しても通孔41を介して吐出
気体圧力が加わっている。そしてさらにスライドバルブ
13の吐出側端面62にも吐出気体圧力が加わっているた
め、全ての電磁弁45,46,47が閉じている状態では、ス
ライドバルブ13は吸入口17との圧力差によって、図中左
方向に摺動することになる。また前記冷凍サイクル中の
蒸発器(図示せず)の冷水温度を検知して動作する電磁
弁45,46,47によって、各回収通路48,49,50が開閉制
御されることにより、ピストン25を挟むシリンダ室26の
前室27,後室28の圧力バランスが変化し、よってスライ
ドバルブ13は、例えば全ての回収通路48,49,50の閉止
により100%負荷、回収通路48のみの開放により75%負
荷、回収通路49のみの開放により50%負荷、回収通路50
のみの開放により33%負荷の位置に図中右方向にステッ
プ移動する。すなわち、ある電磁弁45,46,47が開く
と、シリンダ室26の後室28内の空気が開いた電磁弁45,
46,47のある回収通路48,49,50、スライドバルブ13の
長溝52および回収孔53を介して作用空間9へ抜けること
により、ピストン25が開いた電磁弁45,46,47に通じる
空気排出口42,43,44に対応する位置まで移動する。
このように、スライドバルブ13の制御を空圧により行う
ものである場合には、油の粘度変化による動作特性の変
動を生ずることなく、常に安定した動作が得られるとと
もに、その応答性能も油圧制御のものに比べ格段に向上
する他、シリンダ室26に対する圧油の供給配管も不要と
なり、構造の簡素化が図られる。
さらに、上記実施例において、スライドバルブ13の摺動
面14にこのスライドバルブ13の全摺動区間に於いて常に
回収通路48,49,50と連通する長溝52を設け、かつこの
長溝52に連通する回収孔53の開口54を、スライドバルブ
13の吸入側端面56と円筒状壁5,6の交叉線57との交点
58上に雌スクリュロータ12のシール線59があるときその
雌スクリュロータ12のみぞ巾60だけ進んだ隣のシール線
61の高圧側近傍に設けているので、シリンダ室26内の制
御用圧縮空気は電磁弁45,46,47の開放によって常に回
収通路48,49,50を通して長溝52に供給されるととも
に、スライドバルブ13の摺動位置に関係なく常に回収孔
53の開口54から吸入閉じ込み直後の作用空間に隣設
し、かつ圧縮作用空間中で最も低い圧力状態にある圧縮
室内に回収される。これにより、制御用圧縮空気が前記
スライドバルブ13による容量制御状態(中間負荷制御状
態)にあっても吸入閉じ込み前の吸入口に流入すること
がなく、かつ雄,雌スクリュロータ11,12の回転によっ
て吸入が閉じ込められる直前に於いてもそこに形成され
る圧縮室と吸入口とが連通することもない。したがっ
て、スライドバルブ13の制御用圧縮空気が吸入閉じ込み
前の作用空間9内で膨張して吸入口17からその作用空間
9内に流入する気体量を減少させて吸入効率を低下させ
ることもない。また、前記制御用圧縮空気は冷却されて
いないため吸入側に流入した場合には吸入気体を暖める
ことになり上記同様吸入効率を低下することとなるが、
本実施例ではこのような不都合もない。
次に、スライドバルブ13の制御を圧油によって制御する
第2実施例について説明する。
この場合、第7図に示した油通路である配管34の低圧側
への排油管路をそのままケーシング1に穿設した回収管
路(第3図図示の管路48,49,50に相当)を介してスラ
イドバルブ13の摺動面14(第3図参照)に設けた長溝52
と連通させればよい。
その他の構成は前記第1実施例と同じであるのでその説
明を省略する。
そして第2実施例のスライドバルブ13を油圧駆動するシ
リンダ装置においては、スライドバルブ13の吐出側端面
62に吐出気体圧力が加わっているため、ピストン25とと
もにスライドバルブ13は図中左方向へ力を受ける。とこ
ろが、全ての開閉弁である電磁弁35,36,37が閉じてい
れば、圧油供給源である油圧ポンプ33から供給される圧
油により、ピストン25は細孔32の位置まで移動する。ま
た電磁弁35,36,37のいずれかが開くと、ピストン25は
開いた電磁弁35,36,37に通じる細孔29,30,31の位置
まで移動する。こうして電磁弁35,36,37の選択的な開
閉により、ピストン25とともにスライドバルブ13の位置
が段階的に変わり、容量制御がなされることになる。な
お、ピストン25の移動に伴いシリンダ室26などから配管
34へ抜けた油は、この配管34の一端が開口している摺動
溝10の内周面に対向するスライドバルブ13の摺動面14に
ある長溝52および同スライドバルブ13の回収孔53を介し
て作用空間9へ入る。
上記第2実施例によれば、上記第1実施例と同様の回収
孔53の開口54の位置の設定により、第5図に示す低圧室
16又は吸入閉じ込み前の作用空間9内に圧油がいかず、
この圧油中に溶解する気体がそこで油から分離膨張し、
圧縮機本体2の吸入口17から流入する吸入気体量を減少
させたり、また前記吸入気体を暖めることもないから、
スライドバルブ13の制御特性を損うことなく圧縮機の吸
入効率の改善が図れる。
なお、本考案は上記実施例に限定されるものではなく本
考案の要旨の範囲内において種々の変形実施が可能であ
る。例えば上記実施例では冷凍機に用いられる半密閉型
スクリュ圧縮機について説明したが、全密閉型でもよ
く、また油分離器内に圧縮機本体の一端を臨ませた各種
型式のスクリュ圧縮機にも適用できる。またスライドバ
ルブ制御用の電磁弁に代えて流量制御弁等の各種開閉弁
を用いても 〔考案の効果〕 本考案によれば、以上のようにシリンダ室を油分離器に
連通させることや、開閉弁のある空気通路を介して作用
空間に連通させることにより、スライドバルブの制御を
空圧により行う構成としたものにあっては、油の粘度変
化による動作特性の変動を生ずることなく、安定した動
作が可能になり応動性も向上するとともに構造の簡素化
を図ることができる。さらに、前述したように、ピスト
ン制御用圧縮空気をスライドバルブの摺動位置に関係な
く常に吸入閉じ込み直後の作用空間に隣設する高圧側の
圧縮室に回収するように構成したので、前記スライドバ
ルブによる容量制御時前記制御用圧縮空気が吸入閉じ込
み前の吸入空間に流入して吸入口から作用空間に流入す
る気体量を減少させることがないから従来以上に高性能
のスクリュ圧縮機とすることができる。
また、スライドバルブを圧油にて制御するものにあって
も、同様に油をスライドバルブの摺動位置に関係なく常
に吸入閉じ込み直後の作用空間に隣設する高圧側の圧縮
室に回収するように構成したので、スライドバルブの制
御特性を損うことなく圧縮機の吸入効率の改善が図れる
からその性能も一段と向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図から第4図は本考案のスクリュ圧縮機の第1実施
例を示すもので、第1図および第2図はスライドバルブ
の摺動状態を示す要部の断面図、第3図は第1図のA−
A線断面図、第4図はケーシングの円筒状壁およびロー
タの外周の展開図、第5図は一般的なスクリュ圧縮機の
全体断面図、第6図は第5図のB−B線拡大断面図、第
7図は従来の容量制御装置の要部の概略図である。 1…密閉ケーシング(ケーシング) 4…油分離器 5,6…円筒状壁 7,8…端面 9…作用空間 10…摺動溝 11…雄スクリュロータ 12…雌スクリュロータ 13…スライドバルブ 14…摺動面 17…吸入口 25…ピストン 26…シリンダ室 27…前室 28…後室 33…油圧ポンプ(圧油供給源) 34…配管(油通路) 35,36,37…電磁弁(開閉弁) 45,46,47…電磁弁(開閉弁) 48,49,50…回収通路(空気通路) 51…吐出口 52…長溝 53…回収孔 54…開口 56…吸入側端面 57…交叉線 58…交点 59…シール線 60…みぞ巾 61…シール線

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに平行する中心軸を有しかつ中心軸に
    直角な断面に於いて互いに相交わる少なくとも2個の円
    筒状壁(5,6)と、前記中心軸に直角でかつ相対向す
    る端面(7,8)とで作用空間(9)の外壁を形成する
    とともに、前記円筒状壁(5,6)の交叉部の少なくと
    も1つに前記中心軸に平行な摺動溝(10)を形成し、さ
    らに前記作用空間(9)の一端側に連通する吸入口(1
    7)および他端側に連通する吐出口(51)を形成したケ
    ーシング(1)と、 前記ケーシング(1)に前記吐出口(51)に連通させて
    設けられた油分離器(4)と、 前記ケーシング(1)の前記各円筒状壁(5,6)中に
    前記中心軸を中心としてそれぞれ回転自在に軸支され、
    前記円筒状壁(5,6)にほぼ内接する外径を有しかつ
    互いにかみ合う少なくとも一対の雄雌のスクリュロータ
    (11,12)と、 前記摺動溝(10)に摺動面(14)を内接して摺動自在に
    配設されるとともに、シリンダ装置により駆動され、前
    記スクリュロータ(11,12)に面する表面は前記円筒状
    壁(5,6)の交叉部に相当する位置に前記作用空間
    (9)の外壁の一部を形成するスライドバルブ(13)と
    を備え、 このスライドバルブ(13)を用いて容量制御を行うスク
    リュ圧縮機において、 前記スライドバルブ(13)のシリンダ装置は、そのピス
    トン(25)で区画するシリンダ室(26)の前室(27)お
    よび後室(28)を油分離器(4)内と直接連通させ、 前記シリンダ室(26)と前記ピストン(25)の移動方向
    において互いにずれた位置で一端が連通する複数の空気
    通路(48,49,50)を前記ケーシング(1)に穿設し、こ
    れら空気通路(48,49,50)中に開閉弁(45,46,47)を設
    けるとともに、前記空気通路(48,49,50)の他端を前記
    摺動溝(10)の内周面に開口し、 かつこの開口に対向する前記スライドバルブ(13)の摺
    動面(14)には、そのスライドバルブ(13)の全摺動区
    間に於いて前記空気通路(48,49,50)の開口と連通する
    長さを有する長溝(52)を設け、 さらに前記スライドバルブ(13)には、その長溝(52)
    に連通しかつ前記スライドバルブ(13)の作用空間
    (9)に面する傾斜壁(55)に開口する回収孔(53)を
    穿設するとともに、 この回収孔(53)の開口(54)を、前記スライドバルブ
    (13)の吸入側端面(56)と前記円筒状壁(5,6)の
    交叉線(57)との交点(58)上にスクリュロータ(12)
    のシール線(59)があるときにそのスクリュロータ(1
    2)の溝巾(60)だけ吐出口(51)の方へ進んだ隣のシ
    ール線(61)の吐出口(51)側近傍に設けた ことを特徴とするスクリュ圧縮機。
  2. 【請求項2】互いに平行する中心軸を有しかつ中心軸に
    直角な断面に於いて互いに相交わる少なくとも2個の円
    筒状壁(5,6)と、前記中心軸に直角でかつ相対向す
    る端面(7,8)とで作用空間(9)の外壁を形成する
    とともに、前記円筒状壁(5,6)の交叉部の少なくと
    も1つに前記中心軸に平行な摺動溝(10)を形成し、さ
    らに前記作用空間(9)の一端側に連通する吸入口(1
    7)および他端側に連通する吐出口(51)を形成したケ
    ーシング(1)と、 前記ケーシング(1)に前記吐出口(51)に連通させて
    設けられた油分離器(4)と、 前記ケーシング(1)の前記各円筒状壁(5,6)中に
    前記中心軸を中心としてそれぞれ回転自在に軸支され、
    前記円筒状壁(5,6)にほぼ内接する外径を有しかつ
    互いにかみ合う少なくとも一対の雄雌のスクリュロータ
    (11,12)と、 前記摺動溝(10)に摺動面(14)を内接して摺動自在に
    配設されるとともに、シリンダ装置により駆動され、前
    記スクリュロータ(11,12)に面する表面は前記円筒状
    壁(5,6)の交叉部に相当する位置に前記作用空間
    (9)の外壁の一部を形成するスライドバルブ(13)と
    を備え、 このスライドバルブ(13)を用いて容量制御を行うスク
    リュ圧縮機において、 前記スライドバルブ(13)のシリンダ装置は、そのシリ
    ンダ室(26)に圧油を供給する圧油供給源(33)と、前
    記シリンダ室(26)と前記ピストン(25)の移動方向に
    おいて互いにずれた位置で一端が連通する複数の油通路
    (34)とを有し、これら油通路(34)中に開閉弁(35,3
    6,37)を設けるとともに、前記油通路(34)の他端を前
    記摺動溝(10)の内周面に開口し、 かつこの開口に対向する前記スライドバルブ(13)の摺
    動面(14)には、そのスライドバルブ(13)の全摺動区
    間に於いて前記油通路(35,36,37)の開口と連通する長
    さを有する長溝(52)を設け、 さらに前記スライドバルブ(13)には、その長溝(52)
    に連通しかつ前記スライドバルブ(13)の作用空間
    (9)に面する傾斜壁(55)に開口する回収孔(53)を
    穿設するとともに、 この回収孔(53)の開口(54)を、前記スライドバルブ
    (13)の吸入側端面(56)と前記円筒状壁(5,6)の
    交叉線(57)との交点(58)上にスクリュロータ(11)
    のシール線(59)があるときにそのスクリュロータ(1
    1)の溝巾(60)だけ吐出口(51)の方へ進んだ隣のシ
    ール線(61)の吐出口(51)側近傍に設けた ことを特徴とするスクリュ圧縮機。
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JPS5949391A (ja) * 1982-09-13 1984-03-21 Hitachi Ltd スクリユ−圧縮機の容量制御装置
JPS59213962A (ja) * 1983-05-20 1984-12-03 Hokuetsu Kogyo Co Ltd ロ−タリ・コンプレツサ

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